JP5805485B2 - ブラシヘッド - Google Patents
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Description
これら特許文献1,2に記載のブラシヘッドは、水溶性または水解性のあるフラット状のシートをアコーディオン式に折りたたんで積層したり、シートの短い断片を一度折り返し、または全く折り返さずに積層したりして形成されている。
さらに、シート自体は薄いものであるため、汚れを擦って落とす目的で使用される道具としては剛性が不十分となる場合がある。
前記シートは、フラット状の基材シートと、波状の断面形状を有する立体シートとが重ねられて接着されることによって形成されており、
前記シート積層体は、前記ハンドルに把持される基端部において圧縮されるとともに結合されており、
前記基材シートと前記立体シートとの間には複数の空隙が形成され、これら複数の空隙のうち少なくとも一つに洗剤が収納されており、
前記複数の空隙のうち前記洗剤が収納された前記空隙の両端部が閉塞されていることを特徴とする。
前記シート積層体は、先端部側で折り返されることによって、二つに折り重ねられていることを特徴とする。
前記シート積層体は、先端部側で二回折り返されるとともに前記基端部側で一回折り返されることによって、略W字型に折り重ねられていることを特徴とする。
前記シートは、各々先端部側で折り返されて二つ折りされ、
前記シート積層体は、二つ折りされた前記シートが積層されていることを特徴とする。
前記シート積層体は、ロール状に巻かれていることを特徴とする。
前記シート積層体は、複数の前記シート10(10a,10b)により構成されている。また、このシート積層体は、前記ハンドルに把持される基端部3において圧縮されるとともに結合されている。
これら基材シート11および立体シート12は、水に触れることで小片化して水中に分散する性質(すなわち、水解性)を有する。これら基材シート11および立体シート12を構成する素材としては、木質パルプや、レーヨン等の再生セルロース、麻、綿などが挙げられる。
また、前記基材シート11および立体シート12として、水解性のある素材からなる単一層のシートを使用してもよいし、木質パルプとレーヨン等の再生セルロースとの混抄層のシートや、単一層と混抄層の積層構造のシートや、湿式抄紙、スパンレース、エアスルーなどにより形成したシート等を使用してもよい。
また、これら基材シート11および立体シート12の坪量としては、10〜60gsm(Gram per Square Meter)程度に設定されていることが望ましい。
また、図1(b)のシート10bは、1枚の基材シート11と、1枚の立体シート12とからなる。
すなわち、図1(a)に示すシート10aの場合も、図1(b)に示すシート10bの場合も、フラット状の基材シート11と、波状の断面形状を有する立体シート12との組み合わせにより例えば段ボールのようなフルート構造とすることができるので、シート10a,10bの剛性を高めることができる。また、フルート構造とすることで、基材シート11や立体シート12の量を少なく、かつ基材シート11と立体シート12との間に隙間をあけることができるので、水解性に優れるとともに、材料コストを低減できる。
特に図1(b)に示すシート10bの場合は、図1(a)に示すシート10aよりも基材シート11の量を少なくすることができるので、さらに水解性に優れ、材料コストもさらに低減できる。つまり、図1(b)に示すシート10bが、シート10を構成する最小単位の形態とされている。
さらに、シート積層体を構成するシート10の組み合わせや配置に制限はない。
例えば、図1(a)に示すシート10aと図1(b)に示すシート10bとを組み合わせてもよい。
また、シート10は、本実施の形態においては側断面視または側面視において連続する波形状が表れるようにして配置されているが、特に限定されるものではない。すなわち、例えば先端部2から見た際に連続する波形状が表れるように配置してもよいし、重なり合うシート10,10ごとに波形状が互い違いになるように配置してもよい。
また、図1(b)に示すシート10bによりシート積層体を構成する場合は、重なり合う一方のシート10bの基材シート11と他方のシート10bの立体シート12とが隣接する必要はなく、基材シート11,11同士が隣接してもよいし、立体シート12,12同士が隣接していてもよい。つまり、表裏も関係なく配置してもよい。したがって、図2において、シート積層体の最外層には基材シート11が配置されているが、波形状が表面に露出するように立体シート12が最外層に配置されるようにしてもよい。
なお、基材シート11と立体シート12との接着方法は、接着剤を使用する方法に限られるものではなく、例えば基材シート11と立体シート12との当接部分を圧着する方法を採ってもよく、適宜変更可能である。
そして、これら複数の空隙13のうち少なくとも一つには、図8に示すように、例えば粉状の界面活性剤や発泡剤を含んだ洗剤14が収納されている。その他にも漂白剤等を収納してもよい。
このように洗剤14を、複数の空隙13…のうち少なくとも一つに収納できるので、清掃の際に洗剤を用意する必要が無くなる。
なお、基材シート11および立体シート12のうち、少なくとも洗剤14が収納された空隙13の部位を、水解性材料ではなく、例えばPVAフィルム等の水溶性材料で構成してもよい。これによって、便器を清掃する際に、水溶性材料で構成した部分が水に触れることで溶解するので、空隙13内の洗剤14を、粉のまま、または水に溶けた状態で外部に出すことができる。
このように空隙13の四方を閉塞すれば、この空隙13内に収納された前記洗剤14が清掃前にこぼれおちることを防ぐことができる。
図9において、細分化された波形状の空隙13の両端部には隔壁13aがそれぞれ設けられているものとする。
すなわち、圧縮されて結合される基端部3を除いて、複数のシート10同士が接着されずに分離した状態となっていてもよい。また、例えば先端部2付近だけを接着せずに分離し、中央部付近から基端部3までを接着した状態とするなど、圧縮されて結合される基端部3を除いて、部分的にシート10同士が接着された状態となっていてもよい。
なお、その他にも、シート積層体を圧縮した状態で適宜切削加工して、重なり合ったシート10で形成された差込片と、この差込片が差し込まれる被差込孔とを形成する方法もある。これは、シート積層体を圧縮した状態のまま、差込片を被差込孔に差し込むことによって、シート積層体を、基端部3において結合する、というものである。
レーヨン繊維の含有率が50%以上に設定されたカバーシート15は、レーヨン繊維の含有率が50%未満のものや、単に木質パルプで構成されたものよりも強度において優れる。このため、ブラシヘッド1Aの最外層にカバーシート15を配置すれば、汚れを擦って落とすのに好適な形態にすることができる。
また、このハンドルは、前記把持部を操作する操作手段を備えており、使用者が適宜操作することによって、把持部でブラシヘッド1Aを把持したり、ブラシヘッド1Aを離したりすることができる。
続いて、ブラシヘッド1Aを水で濡らしてから清掃を開始する。ブラシヘッド1Aを水で濡らすことによって、空隙13に収納された洗剤14を外部に出すことができるので、洗剤14を使用しながら清掃を行うことができる。
清掃が終了したら、ハンドルからブラシヘッド1Aを取り外して便器内に投入し、水で流して使い捨てることができる。以上のようにして、本実施の形態のブラシヘッド1Aで便器の清掃を行うことができる。
本実施例のブラシヘッド1Bは、図3に示すように、水解性材料からなるシート10を重ね合わせてシート積層体が構成されるとともに、基端部3がハンドル(図示せず)によって着脱自在に把持されるものである。
シート積層体は、複数の前記シート10…により構成されている。また、このシート積層体は、先端部2側で折り返されることによって、二つに折り重ねられている。
さらに、基端部3において重ね合わされたシート積層体の両端部は、圧縮されるとともに結合されている。
本実施例のブラシヘッド1C(1Ca,1Cb)は、図4(a),(b)に示すように、水解性材料からなるシート10を重ね合わせてシート積層体が構成されるとともに、基端部3がハンドル(図示せず)によって着脱自在に把持されるものである。
シート積層体は、複数の前記シート10…により構成されている。また、このシート積層体は、先端部2側で二回折り返されるとともに前記基端部3側で一回折り返されることによって、略W字型に折り重ねられている。
また、図4(b)に示すブラシヘッド1Cbは、各シート10…を略W字型に折り、かつ、互いに重なり合う一方の略W字型のシート10の谷折りされた中央部に、他方の略W字型のシート10の両端部と中央部とを重ね合わせるようにして、全てのシート10…を重ね合わせた状態となっている。
図4(a),(b)に示すブラシヘッド1Cのいずれにしても、シート積層体が略W字型に折り重ねられているため、谷折りされた中央部で、一方の山折り部側と他方の山折り部側に分割しやすい構造となる。
また、複数のシート10…により構成されるシート積層体は先端部2で折られているので、フルート構造のシート10が折り重なった状態となり、複数のシート10…を単に積層する場合に比して剛性を高めることができる。
本実施例のブラシヘッド1Dは、図5に示すように、水解性材料からなるシート10を重ね合わせてシート積層体が構成されるとともに、基端部3がハンドル(図示せず)によって着脱自在に把持されるものである。
シート積層体は、複数の前記シート10により構成され、前記シート10は、各々先端部2側で折り返されて二つ折りされている。また、このシート積層体は、二つ折りされた前記シートが積層されている。すなわち、一枚一枚のシート10…が二つ折りされた状態で積層している。
さらに、基端部3において重ね合わされた各シート10…の両端部は、図中の矢印のように圧縮されるとともに結合される。
<実施例4>
本実施例のブラシヘッド1Eは、図6に示すように、水解性材料からなるシート10を重ね合わせてシート積層体が構成されるとともに、基端部3がハンドル(図示せず)によって着脱自在に把持されるものである。
シート積層体は、前記シート10が、先端部2側と前記基端部3側で繰り返し折り返されることによって構成されている。すなわち、一枚のシート10を繰り返し折り返すことによって複数の層を形成している。
さらに、基端部3において重なり合うシート10の両端部および折り返し部は、図中の矢印のように圧縮されるとともに結合される。
本実施例のブラシヘッド1Fは、図7に示すように、水解性材料からなるシート10がロール状に巻かれることによって構成された第一シート積層体と、複数のシート10…を積層することによって構成された第二シート積層体とを組み合わせて構成されるとともに、基端部3がハンドル(図示せず)によって着脱自在に把持されるものである。また、第二シート積層体は、第一シート積層体の周囲に複数配置されている。
なお、本実施例においては第一シート積層体を一枚のシート10により構成されるものとしたが、これに限られるものではなく、複数のシート10…により構成されるものとしてもよい。すなわち、第一シート積層体を複数のシート10…により構成し、この第一シート積層体をロール状に巻くことによって形成される。この場合、一枚のシート10をロール状に巻くよりも複数の層を形成できるので、より剛性を高めることができる。
さらに、基端部3において重ね合わされた第一シート積層体の端部と、第二シート積層体の端部は圧縮されるとともに結合されている。
また、第一シート積層体の周囲に、第二シート積層体を配置するので、ブラシヘッド1Fを多面的に使用することができ、使い勝手が良い。
さらに、第一シート積層体の端部と、最外層にカバーシート15が配置された第二シート積層体の端部とが束ねられているので、第二シート積層体は、基端部3を基点にして、ロール状に巻かれたシート10から離間する方向に屈曲させることができる。これによって、従来のブラシヘッドでは届きにくい便器のエッジ部分を、第二シート積層体で効率良く清掃することができる。
また、このようにシート10の剛性を高めながら、このシート10を形成する基材シート11や立体シート12の量を少なくすることができるので、例えば、このシート10と同じ厚みになるまで水解性のあるシートを重ね合わせたような構成のものに比して、水解性に優れる。これによって、ブラシヘッド1A,1B,1C,1D,1E,1Fの水解性および剛性を高めることが可能となるので、汚れを擦って落としやすくなるとともに、清掃後に水と一緒に流した際の配管の詰まりなどを防ぐことができる。
1B ブラシヘッド
1C ブラシヘッド
1D ブラシヘッド
1E ブラシヘッド
1F ブラシヘッド
2 先端部
3 基端部
4 ツマミ部
10 シート
11 基材シート
12 立体シート
13 空隙
13a 隔壁
14 洗剤
15 カバーシート
Claims (9)
- 水解性材料からなるシートを重ね合わせてシート積層体が構成されるとともに、基端部がハンドルによって着脱自在に把持されるブラシヘッドにおいて、
前記シートは、フラット状の基材シートと、波状の断面形状を有する立体シートとが重ねられて接着されることによって形成されており、
前記シート積層体は、前記ハンドルに把持される基端部において圧縮されるとともに結合されており、
前記基材シートと前記立体シートとの間には複数の空隙が形成され、これら複数の空隙のうち少なくとも一つに洗剤が収納されており、
前記複数の空隙のうち前記洗剤が収納された前記空隙の両端部が閉塞されていることを特徴とするブラシヘッド。 - 前記シート積層体は、複数の前記シートにより構成され、
前記シート積層体は、先端部側で折り返されることによって、二つに折り重ねられていることを特徴とする請求項1に記載のブラシヘッド。 - 前記シート積層体は、複数の前記シートにより構成され、
前記シート積層体は、先端部側で二回折り返されるとともに前記基端部側で一回折り返されることによって、略W字型に折り重ねられていることを特徴とする請求項1に記載のブラシヘッド。 - 前記シート積層体は、複数の前記シートにより構成され、
前記シートは、各々先端部側で折り返されて二つ折りされ、
前記シート積層体は、二つ折りされた前記シートが積層されていることを特徴とする請求項1に記載のブラシヘッド。 - 前記シート積層体は、前記シートが、先端部側と前記基端部側で繰り返し折り返されることによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のブラシヘッド。
- 前記シート積層体は、前記シートがロール状に巻かれることによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のブラシヘッド。
- 前記シート積層体は、複数の前記シートにより構成され、
前記シート積層体は、ロール状に巻かれていることを特徴とする請求項1に記載のブラシヘッド。 - 前記基材シートおよび前記立体シートのうち少なくとも前記洗剤が収納された前記空隙の部位が水溶性材料で構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のブラシヘッド。
- 前記シート積層体の最外層には、レーヨン繊維の含有率が50%以上に設定されたカバーシートが配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のブラシヘッド。
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