JP5804670B2 - 配管補修方法 - Google Patents

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Description

本発明は、配管の継手部における流体の漏洩を止める配管補修方法に関する。
従来から発電プラントや化学プラント等の施設では、流体を配管系に流通させることにより熱や物質を輸送する技術が多用されている。一般に配管系は、複数の配管を継手等によって連結することにより構成される。継手は、例えば概略筒状のものであり、流体の流入口、流出口を含んでいる。継手の端部は、配管の流入口又は流出口を含んだ端部と機械接合や溶接により接合される。機械接合による場合には、例えば配管の端部と継手の端部の一方を他方に挿通し、これら端部を同軸状に重ねた状態でナット等の接合部品により締め付ける。これにより、配管の表面が継手の表面と圧着して、流体が配管と継手との界面を通り難くなり、理想的には流体を漏洩させずに配管を連結することができる。
配管と継手が元々は互いに独立した部材であるので、実際には継手部で流体の漏洩を生じることがよくある。例えば、継手と配管との間の圧着力が不足していると、連結直後から微量の流体の漏洩を生じることがある。また、機械接合、溶接のいずれによる継手部であっても、継手部の経時劣化等により漏洩を生じることがある。
流体の漏洩を止める従来の補修方法として、配管内の流体を抜き取り、継手を交換する方法がある。この方法では、施設の一部又は全部について運転を停止する必要があり、施設の稼働率が低下してしまう。施設を効率的に稼働させる観点で、施設の運転時に施工可能な補修方法の確立が望まれている。
運転時に施工可能な補修方法として、継手部に接着剤等の樹脂材料を塗布等により盛り付けた後に、樹脂材料を硬化させて漏洩部分を被覆する方法が用いられることがある。この方法では、樹脂材料の塗布ムラ等に起因して、硬化した樹脂に隙間を生じることがある。樹脂内の隙間が樹脂外部まで通じると、隙間が流体の漏洩経路(リークパス)となり、流体の漏洩を再発してしまう。特に、継手部が接合部品を含んでおり複雑形状になっている場合には、継手部を隙間なく被覆して樹脂材料を塗布することが難しいので、漏洩を再発する確率が高くなる。
接着剤を隙間無く充填する技術としては、特許文献1に開示されている技術が挙げられる。特許文献1では、互いに突合わされたガラス板間に接着剤を充填しており、接着剤を充填すべき部分の一方向から接着剤を供給するとともに、接着剤が埋め込まれる先から接着剤を吸引している。このようにすれば、接着剤を充填すべき部分のガスが吸引され、ガスの混入により接着剤に隙間を生じることが防止される。
特開2000−319598号公報
特許文献1の技術は、接着剤を充填すべき部分からガスを容易に吸引可能な場合には有効であると考えられる。しかしながら、ガラス板と配管とでは形状が異なるので、特許文献1の技術を配管の補修に直接的に適用することは容易でない。例えば、特許文献1の技術を適用して継手の端部と配管の端部との隙間に接着剤を充填するには、接着剤を配管の外部から供給するとともに配管内から吸引すればよい。しかしながら、この方法は配管内から吸引するために配管内の流体を抜き取る必要があり、施設の運転時に施工することが難しい。
このように従来の補修方法では、運転時に施工することが難しく、運転時に施工可能であっても漏洩を再発しやすいので、施設の稼働率を改善することが難しい。
本発明は、このような事情に鑑み成されたものであって、施設の運転中に流体の漏洩を簡便に止めることができ、しかも漏洩の再発を低減可能な配管補修方法を提供することを目的の1つとする。
本発明は、前記目的を達成するために以下の手段を採用している。
本発明の配管補修方法は、鉛直方向に延びる複数の配管を連結する継手部における流体の漏洩を止める配管補修方法であって、前記配管を通す切欠部を有し前記継手部を収容する中空容器を取付けた状態で、該中空容器の内面と前記継手部との間に、該中空容器内の鉛直下方側から鉛直上方側に向かって硬化型の封止剤を充填するとともに、前記中空容器内のガスを鉛直上方側の前記切欠部と前記配管との間の隙間から排気する充填工程と、前記充填工程の後に前記封止剤を硬化させる工程と、を有し、前記継手部は、前記複数の配管の間に接続された筒状部品と前記配管の外側に取付けられた接合部品とを含み、前記筒状部品は、前記複数の配管の間に介在して該筒状部品の内側に流体を通すように接続されており、前記接合部品が前記筒状部品と前記配管とを互いに圧着させるように前記配管の外側から締付けることにより、前記筒状部品が前記配管と接合されていることを特徴とする。
このようにすれば、継手部の周囲の空間が中空容器により仕切られるので、中空容器内に封止剤を隙間なく充填することが可能になる。したがって、硬化後の封止剤に隙間を生じることが低減され、継手部が硬化後の封止剤により隙間なく被覆されるので、流体の漏洩を止めることができる。硬化後の封止剤に隙間を生じることが低減されているので、硬化後の封止剤に流体の漏洩経路が形成されることが低減され、漏洩の再発を低減することができる。
さらに、このようにすれば、接合部品が配管の外側に取付けられているので、接合部品の締付力を制御することが容易になり、適切な締付力で筒状部品を配管と接合させることができる。筒状部品と前記配管とが締付力により圧着するので、筒状部品を配管と機械的に接合することができ、溶接による接合と比較して簡易な施工で筒状部品を配管と接合させることができる。このような継手部において、接合部品が配管の外側に取付けられているので、継手部の表面は、配管の表面に対して段差を有する複雑形状になっている。本発明にあっては中空容器内に封止剤を隙間なく充填することができるので、前記段差を埋めて封止剤を充填することができる。したがって、複雑形状の継手部に対しても継手部を隙間なく被覆することができ、漏洩の再発を低減することができる。
加えて、中空容器内の鉛直下方側から鉛直上方側に向かって封止剤を充填すれば、中空容器内のガスが封止剤に混入することが低減され、ガスの混入により封止剤に隙間を生じることが低減される。
前記封止剤が反応硬化型であるとよい。
このようにすれば、硬化の際に溶媒の揮発ガスにより細孔や隙間を封止剤に生じることが防止される。
前記中空容器は、前記継手部の中心軸周りの周方向で複数の容器片に分割されており、前記封止剤を充填する工程では、前記複数の容器片が全体として前記周方向の略全周にわたって前記継手部を環状に囲むように前記複数の容器片を接合することにより、該中空容器を取付けるとよい。
このようにすれば、中空容器が周方向の略全周にわたって継手部を環状に囲むので、継手部を隙間なく被覆することができる。また、中空容器が中心軸周りの周方向で複数の容器片に分割されているので、周方向の略全周にわたって継手部を囲むように中空容器を取付けることが容易になる。
前記封止剤を充填する工程では、前記中空容器を取付けた後に該中空容器内の鉛直下方側から鉛直上方側に向かって前記封止剤を充填するとよい。この場合には、前記中空容器の鉛直下方の端部に注入口が設けられており、前記封止剤を充填する工程では、前記注入口から前記封止剤を注入して該中空容器内に前記封止剤を充填するとよい。また、前記封止剤の粘度が1000センチポアズ以下である状態で該封止剤を前記中空容器内に充填するとよい。
さらに、中空容器の鉛直下方の端部に注入口が設け、注入口から封止剤を注入すれば、封止剤が中空容器内の鉛直下方側から漸次充填され、封止剤へのガスの混入が低減される。
充填された段階の封止剤の粘度が1000センチポアズ(cP)以下であれば、仮に封止剤にガスが混入した場合でもガスが鉛直上方に浮上して封止剤から分離するので、充填された封止剤にガスが残留することが低減される。また、継手部が複雑形状であっても、封止剤が継手部の表面に良好に追従して充填されるので、封止剤に隙間を生じることが低減される。
本発明の配管補修方法によれば、継手部を硬化した封止剤で隙間なく被覆することができ、配管に流体が流通している状態であっても施工することができる。したがって、施設の一部又は全部の運転を停止することなく流体の漏洩を止めることができ、施設の稼働率を低下させることなく配管系を正常に機能させることができる。また、硬化した封止剤に隙間を生じることが低減されるので、隙間が流体の漏洩経路になることが低減される。したがって、漏洩を再発することが格段に低減され、長期間にわたって補修の効果を持続させることができる。よって、定期メンテナンス等の継手交換機会の間に補修を行う頻度を減らすことが可能になり、施設の稼働率を改善することができる。
配管系の継手部の一例を示す斜視図、側面図、分解図である。 第1実施形態の容器取付け工程を示す斜視図、側断面図である。 (a)〜(c)は、封止剤充填工程を示す断面工程図である。 封止剤の粘度の時間変化を示す概念図である。 (a)は、第2実施形態の容器取付け工程を示す斜視図、(b)は粘度の時間変化を示す概念図である。 (a)、(b)は、継手部と中空容器の変形例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。説明に用いる図面において、特徴的な部分を分かりやすく示すために、図面中の構造の寸法や縮尺を実際の構造に対して異ならせている場合がある。実施形態において同様の構成要素については、同じ符号を付して図示し、その詳細な説明を省略する場合がある。
[第1実施形態]
第1実施形態の配管補修方法を説明するのに先立ち、まず配管系の継手部の一例を説明する。
図1(a)は、配管系の継手部の一例を示す斜視図、図1(b)は継手部の側面図、図1(c)は継手部の分解図である。図1(a)〜(c)に示すように継手部1は、配管10、11の端部と、筒状部品12と、接合部品13、14とを含んでいる。筒状部品12及び接合部品13、14は、継手の部品である。
配管10、11は、接合部品13、14に挿通されている。配管10、11の端部は、筒状部品12の端部に挿入されている。接合部品13、14は、筒状部品12と螺合されている。接合部品13、14が筒状部品12を締付けることにより、筒状部品12が配管10、11と接合されている。以下、継手部1の構成要素について説明する。
本例の配管10、11は直管型のものである。継手部1は、配管10、11の中心軸A1と略平行な軸方向D1に延在している。中心軸A1に直交する配管10、11の断面形状は、周方向D2に沿う略円環状になっている。配管10、11の端部は、流体の流入口又は流出口を含んでいる。
筒状部品12は、軸方向D1に延在する中空の部材である。筒状部品12の内面120は、筒状部品12の一端から他端に貫通する貫通孔の壁面になっている。この貫通孔の内径は、筒状部品12の両端部において配管10、11の外径と同程度になっており、筒状部品12の中央部において配管11、12の外径よりも小さくなっている。配管10、11の端部は、筒状部品12の端部に挿入されており、配管10、11の先端は貫通孔の内径が変化する部分と突合されている。筒状部品12の両端部は、外面側にネジ山が設けられたネジ部121、122になっている。ここでは、ネジ部121、122間に位置する部分が六角ナット形状になっており、ネジ部121、122間をレンチ等で支持することが可能になっている。
接合部品13、14は、同様の構成のものである。接合部品13の内面130には、ネジ部121のネジ山と噛み合わされるネジ溝が設けられている。ここでは、接合部品13の外形が六角ナット形状になっている。筒状部品12をレンチ等で支持するとともに接合部品13にレンチ等でトルクをかけて、接合部品13を筒状部品12に螺合することが可能になっている。接合部品13がネジ部121に螺合されると、接合部品13は筒状部品12を締付けて配管10に押圧する。これにより、筒状部品12の内面120が配管10の外面と圧着する。理想的には、流体が筒状部品12の内面120と配管10の外面との界面を通らなくなり、流体の漏洩が防止される。配管10、11の一方から流出した流体は、筒状部品12内を通り、他方に流入する。
以上のような構成の継手部1には、通常同様に流体の漏洩を防止する工夫がなされているが、配管10、11と筒状部品12とが独立した部品であるので、実際には流体が漏洩してしまうことがある。以下、継手部1の構成に基づいて、流体の漏洩を止める配管補修方法について説明する。
第1実施形態の配管補修方法は、概略すると以下のように施工する。まず、継手部1を収容可能な中空容器を取付ける(容器取付け工程)。次いで、中空容器内に硬化型の封止剤を充填する(封止剤充填工程)。次いで、充填された封止剤を硬化させ、少なくとも配管10、11の端部と筒状部品12と接合部品13、14とを、硬化後の封止剤により被覆する。
図2(a)は、容器取付け工程を模式的に示す斜視図であり、図2(b)は取付けられた容器の断面と継手部1とを示す図である。
図2(a)、(b)に示すように、本実施形態では継手部1を囲んで容器片20、21を接合することにより、容器片20、21からなる中空容器2を取付ける。本実施形態の中空容器2は、中空の略柱状のものであり、中空容器2の中心軸は軸方向D1と略平行になっている。容器片20、21は、この中心軸を含む面で中空容器2を分割した形状になっている。
容器片20は、筒状部22、天板部23、底板部24を含んでいる。筒状部22は、軸方向D1を軸とする半円筒形状になっている。筒状部22において軸方向D1の一方の端部は天板部23と連続しており、他方の端部は底板部24と連続している。天板部23、底板部24は、板状の部分であり、面方向が軸方向D1と略直交している。ここでは、底板部24を天板部23に対して鉛直下方側に配置する。底板部24を貫通して、注入口25が設けられている。
天板部23に切欠26が設けられており、底板部24に切欠27が設けられている。切欠26、27の端は、略半円形状になっている。切欠26の半円形状の内径は、配管11の外径と同程度である。切欠27の半円形状の内径は、配管10の外径よりも大きくなっている。容器片20、21が組み立てられた状態で、切欠26は配管10の逃げ部になり、切欠27は配管11の逃げ部になる。容器片20の側方(水平方向)の端面は、容器片21側と当接する接合面28になっている。
容器片21は、容器片20とほぼ同様の構造になっており、注入口25が設けられていない点で容器片20と異なっている。
容器片20、21を組み立てるには、切欠26を除いた接合面28に接着剤を塗布する。そして、容器片20、21の接合面28を向かい合わせて、継手部1を挟み込むように容器片20、21を当接させる。そして、図2(b)に示すように、中空容器2の周方向にバンド30、31を巻回して締め上げ、バンド30、31を結束することにより容器片20、21を固定する。そして、接合面28に塗布した接着剤を硬化させる。切欠27において、中空容器2と継手部1との間に隙間がある場合には、この隙間を接着剤や粘着剤等で塞いでおく。以上のようにして中空容器2を継手部1に取付ける。
図3(a)〜(c)は、封止剤充填工程を模式的に示す断面工程図である。中空容器2に硬化型の封止剤Q1を充填するには、図3(a)に示すように、充填装置32を中空容器2の注入口25と接続する。充填装置32は、例えば充填ガンや注射器等であり、封止剤Q1を加圧して吐出するものである。
硬化型の封止剤としては、配管系を流通する流体に対して耐食性を示す材質のものを適宜選択して用いることができ、特に組成物が反応することにより硬化する反応硬化型の封止剤を用いるとよい。このような反応硬化型の封止剤としては、例えば2液混合型接着剤、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂等が挙げられる。反応硬化型の封止剤であれば、硬化の際に溶媒の揮発ガスがほとんど発生しない、あるいは少ないので、封止剤中に揮発ガスによる細孔や間隙を生じることが低減ないし防止される。ここでは、反応硬化型の封止剤Q1としてエポキシ系の2液混合型接着剤を用いる。2液混合型接着剤を採用すれば、光硬化型樹脂や熱硬化型樹脂等と比較して、硬化させるための器具を簡便にあるいは不要にすることができ、簡便に施工することができる。
図3(b)に示すように、充填装置32により封止剤Q1を中空容器2内に圧入して充填する。鉛直下方側に位置する注入口25から封止剤Q1を供給するので、封止剤Q1が中空容器2内の鉛直下方側から鉛直上方側に向かって充填される。中空容器2内のガスは、切欠26と継手部1との間の隙間から排気され、充填される封止剤Q1に中空容器2内のガスが混入し難くなる。
図4は、封止剤Q1の粘度の時間変化を示す概念図である。図4の横軸は封止剤Q1の硬化開始からの時間、すなわち2液を混合してからの時間を示す。図4の縦軸は、封止剤Q1の粘度(硬化度)を示す。図4に示すように2液混合型接着剤は、2液混合後の時間経過とともに重合度等の反応率が高くなり、粘度が高くなる。すなわち、粘度を時間管理により制御することが可能である。
充填時の封止剤Q1の粘度としては、1000センチポアズ(cP)以下にするとよく、特に500cP以下にすることが好ましい。封止剤Q1の粘度を1000cP以下にすれば、複雑形状の継手部1において配管10、11の表面から突出した部分の陰等に封止剤Q1をいきわたらせることができる。封止剤Q1の粘度を500cP以下にすれば、継手部1の細部まで封止剤Q1をいきわたらせることができる。また、充填時の封止剤Q1の粘度が低いほど、封止剤Q1にガスが混入した場合にガスが浮力により浮上しやすくなるので、充填された封止剤Q1にガスが残留し難くなる、
充填時の封止剤Q1の粘度を管理するには、封止剤Q1の硬化開始からの時間を管理すればよい。封止剤Q1の粘度が500cPになる時間をt、1000cPになる時間をtとすると、封止剤Q1をt経過前に充填を完了させるとよく、t経過前に充填を完了させることが好ましい。
図3(c)に示すように、本実施形態では切欠26から封止剤Q1が溢れる程度まで封止剤Q1を充填する。継手部1の周囲の空間が中空容器2により外部から仕切られるので、中空容器2内に封止剤Q1を隙間なく充填することができる。そして、充填された封止剤Q1を硬化させ、硬化した封止剤Q1により継手部1を被覆して封止する。
以上のような第1実施形態の配管補修方法にあっては、中空容器2内に封止剤Q1を隙間なく充填することができる。したがって、継手部1が硬化後の封止剤により隙間なく被覆され、流体の漏洩を止めることができる。また、硬化後の封止剤Q1に隙間を生じることが低減されているので、硬化後の封止剤Q1に流体の漏洩経路が形成されることが低減され、漏洩の再発を低減することができる。
[第2実施形態]
次に、配管補修方法の第2実施形態を説明する。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、中空容器を形成するとともに中空容器内に封止剤を充填する点である、
図5(a)は、第2実施形態における容器取付け工程を模式的に示す斜視図であり、図5(b)は、封止剤の粘度の時間変化を示す概念図である。
図5(a)に示すように、第2実施形態で用いる容器片20Bは、注入口25が設けられていない点で、第1実施形態の容器片20と異なっている。第2実施形態では、まず容器片20B、21において筒状部22と天板部23と底板部24とに囲まれる部分に、硬化型の封止剤Q2を充填する。充填する封止剤Q2の量としては、継手部1を被覆するのに必要な量以上にする。ここでは、中空容器の容積の半分以上の体積の封止剤Q2を、容器片20B、21のそれぞれに充填する。そして、容器片20B、21を第1実施形態と同様に組み立てることにより、中空容器内に封止剤Q2が充填された状態で中空容器を形成する。
封止剤Q2は、第1実施形態と同様のものであるが、充填時の粘度が第1実施形態と異なる。第2実施形態では、容器片20B、21に充填するときの封止剤Q2の粘度を1500cP以上にするとともに、容器片20B、21を組み立てるときの封止剤Q2の粘度を3000cP以下にする。封止剤Q2の粘度を1500cP以上にすれば、封止剤Q2が組み立てる前の容器片20B、21から溢れ出すことが低減される。これにより、中空容器内に継手部1を被覆するのに必要な量の封止剤Q2を留めることができる。封止剤Q2の粘度を3000cP以下にすれば、継手部1の表面形状に沿わせて中空容器内に封止剤Qを銃運転することができる。
図5(b)に示すように、封止剤Q2も第1実施形態と同様に硬化開始からの時間経過とともに粘度が高くなる。封止剤Q2の粘度を管理するには、封止剤Q2の硬化開始からの時間を管理すればよい。封止剤Q2の粘度が1500cPになる時間をt、3000cPになる時間をtとすると、t経過後に容器片20B、21に封止剤Q2の充填を開始し、t経過前に容器片20B、21を組み立てるとよい。そして、容器片20B、21からなる中空容器と継手部1との間に充填された封止剤Q2を硬化させることにより、継手部1を被覆して封止する。
以上のような第2実施形態の配管補修方法にあっては、第1実施形態と同様に継手部1が硬化後の封止剤により隙間なく被覆され、流体の漏洩を止めることができる。また、硬化後の封止剤Q1に流体の漏洩経路が形成されることが低減され、漏洩の再発を低減することができる。
また、充填時の封止剤Q2の粘度が第1実施形態よりも高いので、継手部1から漏洩する流体が封止剤Q2に混入し難くなり、封止剤Q2に流体の混入による隙間を生じることが低減される。ところで、硬化型の封止剤として、流体に対して耐食性を示す材質のものを選択すると、中空容器に圧入することが困難なほどに封止剤の粘度が高いことがある。第2実施形態の配管補修方法によれば、前記のような高粘度の封止剤を用いて施工することが可能であり、第1実施形態の配管補修方法で対処することが困難な流体の漏洩を止めることも可能である。
なお、本発明の技術範囲は前記実施形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲内で多様な変形が可能である。
第1、第2実施形態では継手部1の軸方向D1が鉛直方向と平行である場合について例示したが、軸方向D1が鉛直方向と異なっていてもよい。例えば、図6(a)に示すように、軸方向D1が鉛直方向と略直交する方向(水平方向)であってもよい。この場合に、第1実施形態の配管補修方法を採用するには、中空容器2Cの鉛直下方の端部に、注入口25を設けるとともに、中空容器2Cの鉛直上方の端部に排気口29を設けるとよい。
第1、第2実施形態では、継手部1が軸方向D1に延在している場合について例示したが、継手部1の形状には特に限定されない。例えば、図6(b)に示すように、T字型の継手部1Bに本発明を適用することもできる。継手部1Bにおいて、第1軸方向D3に第1、第2配管が連結されている。2つの配管の連結部に、第1軸方向D3と略直交する第2軸方向D5に向かって、3つ目の配管が分岐されて連結されている。このような継手部1Bに対して本発明の配管補修方法を適用するには、継手部1Bを収容可能な中空容器2Dを用いればよい。このような中空容器2Dの形状としては、例えば第1軸方向D3に延在する円筒と、第2軸方向D5の円筒とを組み合わせた略T字型の円筒形状が挙げられる。L字型の継手部に対してもT字型の継手部と同様に、本発明の配管補修方法を適用することができる。本発明の配管補修方法は、複雑形状の継手部に対して特に有効であるが、
複雑形状以外の継手部に適用した場合にも本発明の効果を得ることができる。例えば、継手部としては、機械接合により配管が連結されたものの他に、溶接等によるものであってもよい。
中空容器は、継手部を収容可能なものであればよく、内面形状や外形については特に限定されない。中空容器は、例えば外形が略直方体の箱状のものであってもよいし、中空容器に仕切られる内部空間が略直方体になるものであってもよい。中空容器は、3以上に分割されたものでもよい。
配管を補修するタイミングとしては、流体の漏洩を検出した後でもよいし、流体の漏洩を検出する前に行ってもよい。流体の漏洩を生じる前に補修しておくことにより、流体の漏洩を予防することができる。
封止剤の硬化後に中空容器を取り外してもよいし、中空容器を取付けたまま保持しておき、硬化した樹脂をキズ等から保護するカバーとしてもよい。この場合には、樹脂材料よりも硬質の材料からなる中空容器を用いるとよい。
1、1B・・・継手部、2、2C、2D・・・中空容器、10、11・・・配管、
12・・・筒状部品、13・・・接合部品、20、20B、21・・・容器片、
22・・・筒状部、23・・・天板部、24・・・底板部、25・・・注入口、
26、27・・・切欠、28・・・接合面、29・・・排気口、
30、31・・・バンド、32・・・充填装置、A1・・・中心軸、
D1・・・軸方向、D2・・・周方向、D3・・・第1軸方向、D4・・・第1周方向、
D5・・・第2軸方向、D6・・・第2周方向、Q1、Q2・・・封止剤、
120・・・筒状部品の内面、121、122・・・ネジ部、
130・・・接合部品の内面

Claims (5)

  1. 鉛直方向に延びる複数の配管を連結する継手部における流体の漏洩を止める配管補修方法であって、
    前記配管を通す切欠部を有し前記継手部を収容する中空容器を取付けた状態で、該中空容器の内面と前記継手部との間に、該中空容器内の鉛直下方側から鉛直上方側に向かって硬化型の封止剤を充填するとともに、前記中空容器内のガスを鉛直上方側の前記切欠部と前記配管との間の隙間から排気する充填工程と、
    前記充填工程の後に前記封止剤を硬化させる工程と、を有し、
    前記継手部は、前記複数の配管の間に接続された筒状部品と前記配管の外側に取付けられた接合部品とを含み、
    前記筒状部品は、前記複数の配管の間に介在して該筒状部品の内側に流体を通すように接続されており、
    前記接合部品が前記筒状部品と前記配管とを互いに圧着させるように前記配管の外側から締付けることにより、前記筒状部品が前記配管と接合されていることを特徴とする配管補修方法。
  2. 前記封止剤が反応硬化型であることを特徴とする請求項1に記載の配管補修方法。
  3. 前記中空容器は、前記継手部の中心軸周りの周方向で複数の容器片に分割されており、
    前記充填工程では、前記複数の容器片が全体として前記周方向の略全周にわたって前記継手部を環状に囲むように前記複数の容器片を接合することにより、該中空容器を取付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の配管補修方法。
  4. 前記中空容器の鉛直下方の端部に注入口が設けられており、
    前記充填工程では、前記注入口から前記封止剤を注入して該中空容器内に前記封止剤を充填することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の配管補修方法。
  5. 前記封止剤の粘度が1000センチポアズ以下である状態で該封止剤を前記中空容器内に充填することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の配管補修方法。
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