JP6200259B2 - シール用樹脂製ガスケット - Google Patents

シール用樹脂製ガスケット Download PDF

Info

Publication number
JP6200259B2
JP6200259B2 JP2013203608A JP2013203608A JP6200259B2 JP 6200259 B2 JP6200259 B2 JP 6200259B2 JP 2013203608 A JP2013203608 A JP 2013203608A JP 2013203608 A JP2013203608 A JP 2013203608A JP 6200259 B2 JP6200259 B2 JP 6200259B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
sealing
curable resin
gasket
flexible tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013203608A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015068424A (ja
Inventor
啓矢 大渕
啓矢 大渕
雅之 山邊
雅之 山邊
聡美 高橋
聡美 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Valqua Industries Ltd
Original Assignee
Nippon Valqua Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Valqua Industries Ltd filed Critical Nippon Valqua Industries Ltd
Priority to JP2013203608A priority Critical patent/JP6200259B2/ja
Publication of JP2015068424A publication Critical patent/JP2015068424A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6200259B2 publication Critical patent/JP6200259B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gasket Seals (AREA)

Description

本発明は、シール用樹脂製ガスケットに関する。さらに詳しくは、配管同士、反応器の接続部または反応器の蓋部をシールするために用いられるシール材などとして好適に使用することができるシール用樹脂製ガスケットに関する。
一般に、金属材料からなる配管、反応器などの腐食を抑制するために、当該配管、反応器などの腐食されやすい箇所にグラスライニングを施すことがある。前記腐食されやすい箇所にグラスライニングを施した場合、グラスは耐食性に優れていることから、金属材料を腐食させる性質を有する流体が前記箇所と接触しても当該箇所における腐食の発生を抑制することができる。したがって、腐食されやすい箇所にグラスライニングが施された配管、反応器などは、例えば、石油化学工業、医薬品工業、ファインケミカル分野、電子・電子機器分野などの幅広い分野で用いられている。
しかし、フランジ面にガラスライニングが施された配管および反応器は、そのフランジ面のうねりが大きいため、このフランジのうねりは、ガスケットで吸収させる必要がある。ガスケットは、フランジのうねりを吸収させるためには柔らかいシートであることが好ましいが、その半面、うねりによる部分的な圧縮率の違いによって内容物の漏洩が生じたり、フランジを強く締め付けるとガスケットが圧縮されるため、グラスライニングのグラスが割れるおそれがある。
そこで、フッ素樹脂の充填率が低く充填材の充填率が高い場合であっても高い応力緩和性と高い気密性(シール性)とが両立した充填材入りフッ素樹脂シートとして、例えば、黒鉛、カーボンブラックなどの炭素系充填材、タルクなどの無機系充填材、樹脂粉体、炭素繊維などの繊維材などの充填材が配合された充填材入りフッ素樹脂シートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、前記フッ素樹脂シートは、高い応力緩和性および高い気密性を有するが、圧縮率が小さいため、フランジとガスケットとの間に隙間が生じ、当該間隙から配管内の気体や液体が漏洩するおそれがある。
特開2007−253519号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、フランジ面のうねりに対応する表面形状を形成し、フランジ間に生じている間隙をなくすことができ、配管同士、反応器の接続部または反応器の蓋部をシールするために用いられるシール材などとして好適に使用することができるシール用樹脂製ガスケットを提供することを課題とする。
本発明は、配管のフランジ間をシールするために用いられる樹脂製ガスケットであって、可撓性チューブ内に熱硬化性樹脂、2液型硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、溶媒揮散型硬化性樹脂および嫌気型硬化性樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種の硬化性樹脂が充填され、当該可撓性チューブが巻回され、当該巻回された可撓性チューブの表面上にフッ素樹脂からなる外被が形成されていることを特徴とするシール用樹脂製ガスケットに関する。
本発明によれば、フランジ面のうねりに対応する表面形状を形成し、フランジ間に生じている間隙をなくすことができ、配管同士、反応器の接続部または反応器の蓋部をシールするために用いられるシール材などとして好適に使用することができるシール用樹脂製ガスケットが提供される。
本発明のシール用樹脂製ガスケットの一実施態様を示す概略平面図である。 本発明のシール用樹脂製ガスケットが配管のフランジ間に挟まれている状態を示す概略説明図である。
本発明のシール用樹脂製ガスケットは、前記したように、配管同士、反応器の接続部または反応器の蓋部をシールするために用いられる樹脂製ガスケットであり、可撓性チューブ内に硬化性樹脂が充填され、当該可撓性チューブが巻回され、当該巻回された可撓性チューブの表面上にフッ素樹脂からなる外被が形成されていることを特徴とする。
本発明のシール用樹脂製ガスケットは、例えば、可撓性チューブ内に硬化性樹脂を充填した後、当該可撓性チューブを巻回し、当該巻回された可撓性チューブの表面上にフッ素樹脂からなる外被を形成させることによって容易に製造することができる。
前記可撓性チューブの直径は、配管や反応器の種類などによって異なるので一概には決定することができない。本発明のシール用樹脂製ガスケットがフランジ面のうねりに対応する表面形状を形成し、フランジ間に生じている間隙をなくすことができ、配管同士、反応器の接続部または反応器の蓋部をシールする観点から、可撓性チューブの直径は、通常、1〜20mm程度であることが好ましい。
前記可撓性チューブの長さは、配管や反応器の種類などによって異なるので一概には決定することができない。前記可撓性チューブの長さは、本発明のシール用樹脂製ガスケットの内径および外形に応じて適宜調整することができる。
前記可撓性チューブの肉厚は、本発明のシール用樹脂製ガスケットがフランジ面のうねりに対応する表面形状を形成し、フランジ間に生じている間隙をなくすことができ、配管同士、反応器の接続部または反応器の蓋部をシールする観点から、通常、0.3〜3mm程度であることが好ましい。
可撓性チューブの断面形状としては、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、紡錘形状などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
可撓性チューブに用いられる樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル系樹脂、各種ナイロンに代表されるポリアミド系樹脂、フッ素樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
可撓性チューブは、前記樹脂を用い、常法により、押出し成形することによって製造することができるほか、市販品を用いることもできる。
前記可撓性チューブ内には、硬化性樹脂が充填される。なお、本発明においては、可撓性チューブ内に硬化性樹脂に充填した後に当該可撓性チューブを巻回させてもよく、あるいは可撓性チューブを巻回させた後に硬化性樹脂を充填してもよい。また、例えば、配管の下フランジの上に巻回された可撓性チューブを載置した後、当該可撓性チューブ内に硬化性樹脂を充填してもよい。
可撓性チューブ内に充填される硬化性樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂、2液型硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、溶媒揮散型硬化性樹脂、嫌気型硬化性樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの硬化性樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、熱硬化性エポキシ樹脂、熱硬化性アクリル系樹脂、熱硬化性メラミン樹脂、熱硬化性ポリエステル系樹脂、熱硬化性フェノール樹脂、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性ベンゾグアナミン樹脂、熱硬化性ロジン変性マレイン酸樹脂、熱硬化性ロジン変性フマル酸樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの熱硬化性樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。商業的に容易に入手することができる熱硬化性樹脂としては、例えば、三菱化学(株)製、品番:828(主剤)および品番:DICY7(硬化剤)などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
2液型硬化性樹脂としては、例えば、2液型エポキシ樹脂、2液型アクリル系樹脂、2液型シリコーン樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの熱硬化性樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。商業的に容易に入手することができる2液型硬化性樹脂としては、例えば、デブコン社製、品番:HR−300、日新レジン(株)製、商品名:POP METAL Lなどの2液型エポキシ系硬化性樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化性エポキシ樹脂、紫外線硬化性アクリル系樹脂、紫外線硬化性シリコーン系樹脂、紫外線硬化性ポリエステル系樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの紫外線硬化性樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。商業的に容易に入手することができる紫外線硬化性樹脂としては、例えば、スリーボンド社製、品番:TB3018などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
湿気硬化性樹脂は、空気中の湿気と反応して硬化する性質を有する樹脂である。湿気硬化性樹脂としては、例えば、湿気硬化性エポキシ樹脂、湿気硬化性アクリル系樹脂、湿気硬化性シリコーン系樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの湿気硬化性樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。商業的に容易に入手することができる湿気硬化性樹脂としては、例えば、スリーボンド社製、品番:TB1530などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。なお、硬化性樹脂として湿気硬化性樹脂を用いる場合、可撓性チューブには、湿気透過性を有する樹脂シートが用いられる。
溶媒揮散型硬化性樹脂は、溶媒が揮散することによって硬化する性質を有する樹脂である。溶媒揮散型硬化性樹脂としては、例えば、溶媒揮散型酢酸ビニル系硬化性樹脂、溶媒揮散型ニトリルゴム系硬化性樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの溶媒揮散型硬化性樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。商業的に容易に入手することができる溶媒揮散型硬化性樹脂としては、例えば、スリーボンド社製、品番:1401などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。なお、硬化性樹脂として溶媒揮散型硬化性樹脂を用いる場合、可撓性チューブには、溶媒の蒸気を透過する性質を有する樹脂シートが用いられる。
嫌気型硬化性樹脂は、空気を遮断した状態で金属との接触によって硬化する性質を有する樹脂である。嫌気型硬化性樹脂としては、例えば、嫌気型アクリル系硬化性樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。商業的に容易に入手することができる嫌気型硬化性樹脂としては、例えば、アセック(株)製、品番:AS−6001などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
硬化性樹脂のなかでは、当該硬化性樹脂を硬化させる際の操作の簡便性の観点から、熱硬化性樹脂および2液型硬化性樹脂が好ましい。
可撓性チューブ内に充填される硬化性樹脂の量は、本発明のシール用樹脂製ガスケットの用途などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、可撓性チューブ内に空隙が生じないように硬化性樹脂を充填することが好ましい。
次に、巻回された可撓性チューブの表面上にフッ素樹脂からなる外被が形成される。本発明においては、巻回された可撓性チューブの表面上にフッ素樹脂からなる外被が形成されているので、例えば、配管内に使用される液体、気体などの流体と接触した場合であっても、可撓性チューブの変質を抑制することができる。
図1に示されるように、外被3は、巻回された可撓性チューブ1の全面を覆っていてもよく、あるいは巻回された可撓性チューブ1の内周面およびその近傍を覆っていてもよい。外被3の材料として、通常、フッ素樹脂製のシートを用いることができる。外被3の厚さは、本発明のシール用樹脂製ガスケットの用途などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、0.1〜2mm程度であることが好ましい。
以上のようにして本発明のシール用樹脂製ガスケットが形成される。本発明のシール用樹脂製ガスケットの大きさは、配管や反応器の種類などによって異なるので一概には決定することができないことから、当該配管の種類などに応じて適宜調整することが好ましい。本発明のシール用樹脂製ガスケットの一例として、例えば、内径が約20〜285cmであり、外径が約25〜300cmであり、外径と内径と差が約5〜15cmであり、外周円と内周円とが同心円であるシール用樹脂製ガスケットなどが挙げられる。また、本発明のシール用樹脂製ガスケットの全体の厚さは、配管や反応器の種類などによって異なるので一概には決定することができないことから、当該配管の種類などに応じて適宜調整することが好ましい。本発明のシール用樹脂製ガスケットの全体の厚さは、フランジ面のうねりに対応する表面形状を形成し、フランジ間に生じている間隙をなくすことができ、配管同士、反応器の接続部または反応器の蓋部をシールするために用いられるシール材などとして好適に使用することができるようにする観点から、通常、2〜20mm程度であることが好ましい。
次に、本発明のシール用樹脂製ガスケットを用いて配管を固定する方法について説明するが、本発明は、かかる説明のみに限定されるものではない。
まず、例えば、図2の本発明のシール用樹脂製ガスケットが配管のフランジ間に挟まれている状態を示す概略説明図に示されるように、配管の上フランジ4と下フランジ5との間に本発明のシール用樹脂製ガスケット6を挟み、ボルト7で上フランジ4と下フランジ5とを締付ける。そうすると、本発明のシール用樹脂製ガスケット6は、上フランジ4および下フランジ5が有する形状に馴染むように変形するので、上フランジ4と下フランジ5との間の隙間を消滅させることができる。この場合、前記したボルト7で上フランジ4と下フランジ5との締付けを仮締めとし、硬化性樹脂が硬化した後に本締めを行なってもよく、前記したボルト7で上フランジ4と下フランジ5との締付けを本締めとしてもよい。
次に、上フランジ4と下フランジ5とがボルト7で締付けられている状態で、上フランジ4と下フランジ5との間に挟まれているシール用樹脂製ガスケット6内の硬化性樹脂を硬化させることにより、当該硬化性樹脂が硬化されたシール用樹脂製ガスケット6を形成させることができる。
このように本発明のシール用樹脂製ガスケット6を用いることにより、ただ単に上フランジ4と下フランジ5とをボルト7で締付けるという非常に簡単な操作で、フランジ面のうねりに対応する表面形状を形成し、フランジ間に生じている間隙をなくすことができる。
以上のようにしてシール用樹脂製ガスケット6内の硬化性樹脂を硬化させた後には、前記したように、本締めとして、さらに上フランジ4と下フランジ5とをボルト7で締付けてもよい。
なお、本発明のシール用樹脂製ガスケットに用いられる硬化性樹脂を硬化させる方法は、当該硬化性樹脂の種類によって異なる。
前記硬化性樹脂として熱硬化性樹脂を用いる場合には、本発明のシール用樹脂製ガスケットの可撓性チューブ内にニクロム線に代表される電熱線などの加熱媒体を内在させたり、可撓性チューブの内周面または外周面に加熱媒体を配設し、シール用樹脂製ガスケットを上フランジと下フランジとの間に挟み、上フランジと下フランジとをボルトで締付けた後、当該加熱媒体を加熱することによって熱硬化性樹脂を硬化させることができる。また、熱硬化性樹脂を用いる場合、本発明のシール用樹脂製ガスケットの袋状ガスケットと上フランジおよび/または下フランジとの接触面に、例えば、ラバーヒーターなどの加熱媒体を介在させ、上フランジと下フランジとをボルトで締付けた後、当該加熱媒体を加熱することによって熱硬化性樹脂を硬化させることもできる。さらに、上フランジと下フランジとの間に本発明のシール用樹脂製ガスケットを挟み、ボルトで上フランジと下フランジとを締付けた後、上フランジおよび/または下フランジを加熱することによって熱硬化性樹脂を硬化させることもできる。
前記硬化性樹脂として2液型硬化性樹脂を用いる場合には、スタティックミキサー付き注入機などを用いて可撓性チューブの開口部から注入することによって本発明のシール用樹脂製ガスケットを作製した後、当該シール用樹脂製ガスケットを上フランジと下フランジとの間に挟み、ボルトで上フランジと下フランジとを締付け、2液型硬化性樹脂を反応させることによって硬化させることもできる。
前記硬化性樹脂として紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、配管の上フランジと下フランジとの間に本発明のシール用樹脂製ガスケットを挟み、ボルトで上フランジと下フランジとを締付けた後、当該シール用樹脂製ガスケットに紫外線を照射することにより、紫外線硬化性樹脂を硬化させることができる。
前記硬化性樹脂として湿気硬化性樹脂を用いる場合には、上フランジと下フランジとの間に本発明のシール用樹脂製ガスケットを挟み、ボルトで上フランジと下フランジとを締付けた後、当該シール用樹脂製ガスケットに湿気を付与することにより、湿気硬化性樹脂を硬化させることができる。
前記硬化性樹脂として溶媒揮散型硬化性樹脂を用いる場合には、上フランジと下フランジとの間に本発明のシール用樹脂製ガスケットを挟み、ボルトで上フランジと下フランジとを締付けた後、当該シール用樹脂製ガスケットの表面から溶媒を揮散除去することにより、溶媒揮散型硬化性樹脂を硬化させることができる。
前記硬化性樹脂として嫌気型硬化性樹脂を用いる場合には、配管の上フランジと下フランジとの間に本発明のシール用樹脂製ガスケットを挟み、ボルトで上フランジと下フランジとを締付けて放置することにより、嫌気型硬化性樹脂を硬化させることができる。なお、嫌気型硬化性樹脂の硬化が十分ではない場合には、当該嫌気型硬化性樹脂に、例えば、紫外線などを照射することにより、当該嫌気型硬化性樹脂をさらに硬化させることができる。
以上説明したように、本発明のシール用樹脂製ガスケットは、フランジ面のうねりに対応する表面形状を形成し、フランジ間に生じている間隙をなくすことができる。また、本発明のシール用樹脂製ガスケットは、可撓性チューブの長さを調節することにより、直径を容易に調整することができるので、種々の大きさの配管のフランジなどに容易に適合させることができる。
したがって、本発明のシール用樹脂製ガスケットは、例えば、配管同士、反応器の接続部または反応器の蓋部をシールするためのシール材などとして好適に使用することができる。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
可撓性チューブとして、直径が10mm、長さが340cm、肉厚が2mmである塩化ビニル樹脂性のチューブを用い、当該可撓性チューブを内周径が325mm、外周径が380mmとなるように巻回させた。
可撓性チューブ内に、硬化性樹脂として2液型硬化性樹脂〔日新レジン(株)製、2液型硬化性樹脂、商品名:POP METAL L〕を可撓性チューブの開口部からスタティックミキサー付き注入機を用いて可撓性チューブ内全体に均一に行きわたるように注入した。その後、巻回された可撓性チューブ全体を厚さが0.4mmであるフッ素樹脂製のシートで覆うことにより、シール用樹脂製ガスケットを作製した。
次に、前記で得られたシール用樹脂製ガスケットを直径515mm、高さ36mm、表面粗さRmax12μmの鋼フランジ間に装着し、ボルトを手締することで仮締めを行なった後、24時間放置し硬化性樹脂を硬化させた。その後、さらにボルトで締付け、面圧が20MPa相当となるよう荷重を負荷することによって本締めを行なった。
水を張った水槽に締結体を入れ、フランジに設けられた圧力導入用の貫通孔からシール用樹脂製ガスケットの内径側に窒素ガスで1MPaの圧力を付与した後、その状態を10分間保持した。その後、単位時間あたりの締結体から漏洩した窒素ガス量を測定し、漏洩量を測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。その結果、◎の評価を得ることができたことから、前記で得られたシール用樹脂製ガスケットは、フランジ面のうねりに対応する表面形状を形成し、フランジ間に生じている間隙をなくすことができることが確認された。
(評価基準)
◎:漏洩量が1.7×10-4Pa・m3/s未満
×:漏洩量が1.7×10-4Pa・m3/s以上であるか、または脆化によりガスケットの製造が困難
以上の結果から、本発明のシール用樹脂製ガスケットは、フランジ面のうねりに対応する表面形状を形成し、フランジ間に生じている間隙をなくすことができ、配管同士、反応器の接続部または反応器の蓋部をシールするために用いられるシール材などとして好適に使用することができるものであることがわかる。
1 可撓性チューブ
2 硬化性樹脂
3 外被
4 上フランジ
5 下フランジ
6 シール用樹脂製ガスケット
7 ボルト

Claims (1)

  1. 配管のフランジ間をシールするために用いられる樹脂製ガスケットであって、可撓性チューブ内に熱硬化性樹脂、2液型硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、溶媒揮散型硬化性樹脂および嫌気型硬化性樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種の硬化性樹脂が充填され、当該可撓性チューブが巻回され、当該巻回された可撓性チューブの表面上にフッ素樹脂からなる外被が形成されていることを特徴とするシール用樹脂製ガスケット。
JP2013203608A 2013-09-30 2013-09-30 シール用樹脂製ガスケット Active JP6200259B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013203608A JP6200259B2 (ja) 2013-09-30 2013-09-30 シール用樹脂製ガスケット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013203608A JP6200259B2 (ja) 2013-09-30 2013-09-30 シール用樹脂製ガスケット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015068424A JP2015068424A (ja) 2015-04-13
JP6200259B2 true JP6200259B2 (ja) 2017-09-20

Family

ID=52835295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013203608A Active JP6200259B2 (ja) 2013-09-30 2013-09-30 シール用樹脂製ガスケット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6200259B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6712463B2 (ja) * 2015-12-26 2020-06-24 株式会社バルカー ふっ素樹脂ジャケットガスケットの製造方法
JP6725303B2 (ja) * 2016-04-15 2020-07-15 積水化学工業株式会社 パッキン
CN107642609B (zh) * 2017-09-22 2020-04-14 慈溪市春潮密封件有限公司 一种自增强柔性密封垫片

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0432553Y2 (ja) * 1987-03-20 1992-08-05
JPH05263942A (ja) * 1992-01-21 1993-10-12 Seiji Nagayoshi シールパッキン
JP3431460B2 (ja) * 1997-05-08 2003-07-28 株式会社大創 ガスケット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015068424A (ja) 2015-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102374346B (zh) 用于氢应用的高压配件
US8141592B2 (en) System and method for pipe repair
US7367362B2 (en) System and method for pipe repair
JP6200259B2 (ja) シール用樹脂製ガスケット
US10400956B2 (en) Boss seal for composite overwrapped pressure vessel
JPH0450705B2 (ja)
JP6200258B2 (ja) シール用樹脂製ガスケット
JP2007224980A (ja) 管端防食部材および配管構造
JP2007127153A (ja) 極低温用フランジ継手の漏洩防止装置
JP5935653B2 (ja) ガスタンク
CN112879672B (zh) 一种新型柔性非金属材质防水套管
JP2005114108A (ja) 充填材を用いた補修方法
JP2010101354A (ja) 配管の漏洩箇所の修理具及び修理方法
JP2013199980A (ja) 配管部材の接続構造及び接続具付き配管部材
GB2427449A (en) A sealing clamp made of two halves for a pipe
KR102232209B1 (ko) 산업시설의 폐유체 처리를 위한 설비에 적용되는 내식 볼트 및 너트
JPH03223596A (ja) 管用漏洩防止装置
US20170113426A1 (en) System and method for repairing leaks in in-service utility pipelines
KR200419728Y1 (ko) 파이프 연결구
JP3855039B2 (ja) 吊り橋ケーブルのサドル部近傍防食構造とその施工方法
CN214618253U (zh) 一种聚氨酯防腐隔热管
JP2017190850A (ja) パッキン
US8296915B1 (en) External repair method for in-service leaking fluid conduits and containers
KR101747871B1 (ko) 처리조용 히터장치
JPH09269090A (ja) 配管フランジ部のガス漏洩防止構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160802

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170502

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170628

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170815

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170825

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6200259

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250