JP3431460B2 - ガスケット - Google Patents
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- JP3431460B2 JP3431460B2 JP21556397A JP21556397A JP3431460B2 JP 3431460 B2 JP3431460 B2 JP 3431460B2 JP 21556397 A JP21556397 A JP 21556397A JP 21556397 A JP21556397 A JP 21556397A JP 3431460 B2 JP3431460 B2 JP 3431460B2
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16L—PIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16L23/00—Flanged joints
- F16L23/16—Flanged joints characterised by the sealing means
- F16L23/18—Flanged joints characterised by the sealing means the sealing means being rings
- F16L23/20—Flanged joints characterised by the sealing means the sealing means being rings made exclusively of metal
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Gasket Seals (AREA)
Description
部からの流体の漏れや、外部からの流体や塵埃の侵入を
密封して防止するガスケットに関するものである。
らの、内部からの流体の漏れや、外部からの流体や塵埃
等の侵入を密封して防止するガスケットとして、以下の
ものが広く使用されている。 a,機械や装置の接続部や密封部等の接触面の一方に取
付け用の溝を設け、そこに予め多少つぶした状態で装着
して接続部や密封部等を密封するOリング。 b,機械や装置の接続部や密封部等の接触面に挟んで接
続部や密封部等を密封し、Oリングより高圧の場合等に
使用されるパッキン。 c,機械や装置の接続部や密封部等の接触面の凹部を埋
め、接続部や密封部等の両面を接着する液状ガスケッ
ト。また、機械や装置の接続部や密封部等における、O
リング等のパッキンやガスケットを用いた密封構造やそ
の他のガスケットとして、以下のものが開示されてい
る。 d,実開昭60−58958号公報(以下、イ号公報と
いう)に開示された、フランジのナイフエッジを2ヵ所
作製したものと、1ヵ所作製したものとを組合せ、フラ
ンジの間にガスケットを入れて圧縮することにより、ナ
イフエッジ間にくさび効果をもたせた真空シール構造。 e,実開昭61−109980号公報(以下、ロ号公報
という)に開示された、メタルガスケットの周縁の複数
箇所にフランジ継手の端面に形成した凹孔の内壁面に圧
接する突起を形成してなる真空シール用メタルガスケッ
ト。 f,特表平6−505788号公報(以下、ハ号公報と
いう)に開示された、Oリングの下流側の間隙がほぼ消
去される圧力支持要素用密封装置。 g,実開平8−1500号公報(以下、ニ号公報とい
う)に開示された、押輪の雌ねじ部と第1管の雄ねじ部
とのねじ合わせ量が、第1管の突当り部と押輪の位置規
制面との突き当たりによって規制された管連結構造。 h,特開平9−60731号公報(以下、ホ号公報とい
う)に開示された、フープ材の空巻き部分を通常より多
くして5巻きとした構成、又はフープ材の溶接固定部
を、円周を等間隔に分割する位置に4箇所設けた構成の
渦巻形ガスケット。
来のガスケットやシール構造は以下の問題点を有してい
た。Oリングを使用した場合、流体圧力が規定以上に高
くなるとOリングが接触面等の隙間にはみ出し、破損す
るため、超高圧等に耐えられず使用条件が制限されると
ともに、密封の信頼性に欠ける。また、Oリングの老朽
化や装置等の分解・再組立て毎に新しいOリングとの交
換を要し、耐久性や利便性に欠ける。パッキンを使用し
た場合、機械や装置の接続部や密封部等に挟み込む際
に、対角線状に締め付けを繰り返して適正な締め付けト
ルクまで増し締め作業を繰り返す必要があり、装着作業
性や施工性に欠ける。また、対角線状の締め付け作業時
にパッキンを局部的に異常に圧縮する片締めが生じ易
く、装着作業が煩雑である。また、パッキンの取付け時
にパッキンの圧縮過剰を招き易くパッキンの劣化を早め
たり、パッキンをねじ切り状に損傷したりし、パッキン
の耐久性や密封の信頼性に欠けるとともに、超高圧の耐
久性にも欠ける。更に、パッキンの老朽化や装置等の分
解・再組立て毎に新しいパッキンとの交換を要し、耐久
性や利便性に欠ける。液状ガスケットでは、密封力が弱
いため、用途が密封状態を破る力の小さい用途に限ら
れ、超高圧には使用できず汎用性、利便性に欠ける。イ
号公報に記載の真空シール構造やロ号公報に記載の真空
シール用メタルガスケットでは、2つのフランジ間にガ
スケットを入れて圧縮する際に、対角線状に締め付けを
繰り返して適正な締め付けトルクまで増し締め作業を繰
り返す必要があり、作業性や施工性に欠けるとともに、
超高圧の耐久性に欠ける。また、ガスケットの装着時に
ガスケットがよじれた場合等に密封精度を低下させる。
更に、ガスケットを挟み込むフランジの両側面の精度を
要し、フランジの両側面の精度に応じて密封精度が左右
され密封の信頼性に欠ける。また、従来のメタルガスケ
ットでは、装着後のなじみに欠けるとともに、ガス体の
シールの場合に密封の信頼性に欠ける。ハ号公報に記載
の圧力支持要素用密封装置やニ号公報に記載の管連結構
造では、Oリングやパッキンを用いて密封しているた
め、Oリングやパッキンの流体圧力や使用温度が規定以
上に高くなった場合にOリングやパッキンが破損するた
め、超高圧等に耐えられず密封の信頼性、耐久性に欠け
る。また、結合部材や管等の構造が複雑で生産性に欠け
るとともに、Oリングやパッキンの老朽化や装置等の分
解・再組立て毎に新しいOリングやパッキンとの交換を
要し、耐久性や利便性に欠ける。ホ号公報に記載の渦巻
形ガスケットは、構造が複雑で、所定位置への装着がし
難く装着作業性に欠ける。また、装着作業時に対角線状
に締め付けを繰り返して適正な締め付けトルクまで増し
締め作業を繰り返す必要があり、作業性や施工性に欠け
る。更に、ガスケットの装着時にガスケットがよじれた
場合等に密封精度を低下させる。
で、パスカルの原理を応用し、簡単な構造で高い密封精
度を得ることができ、流体の内圧を利用して超高圧にも
耐えられ、信頼性や耐久性に優れたガスケットを提供す
ることを目的とする。
るために本発明におけるガスケットは以下の構成を有し
ている。本発明の請求項1に記載のガスケットは、中央
に孔部を有した環状体からなるガスケットであって、前
記孔部の周壁面から前記環状体の外周側へ向けて所定深
さ形成された1乃至複数の環状溝と、前記環状溝の底部
より外周側の前記環状体の上下両面に形成された接合面
と、前記環状溝内の環状溝壁面と前記接合面より前記孔
部側の前記環状体の面とで形成された密接当接片部と、
前記密接当接片部の前記環状体の前記面側に0.1mm
〜1.5mmの高さで形成された1乃至複数の凸条部
と、を備え、一方の前記密接当接片部が、前記孔部の周
壁面から前記孔部の内側に前記接合面から延設して形成
されている構成を有している。これにより、従来のガス
ケットと同様に機械や装置等の接続部や密封部等の接続
面や密封面等の所定位置に配置して機械や装置等の接続
や密封をした際に、密接当接片部の縁端部が接続面や密
封面等と当接するため、密接当接片部が弾性変形して撓
み、密接当接片部の反力により接続部や密封部等を密封
できるという作用を有する。また、水や油等の液体、又
は蒸気やガス、空気等の流体が流動する管体等の接続部
や密封部に使用した場合、流体の圧力がパスカルの原理
で環状溝の内側に均等にかかるため、環状溝にかかる内
圧で密接当接片部の反力が増大し、該ガスケットの装着
時に弾性変形した密接当接片部が接続面や密封面等によ
り強固に当接でき、密封できるという作用を有する。ま
た、内圧が高圧であればある程、密接当接片部の反力が
大きくなるため、接続部や密接部等での密封性を向上で
き、超高圧にも充分対応できるという作用を有する。各
密接当接片部が各々軸方向に弾性変形して撓み、密接当
接片部の反力により接続面に密接当接片部が密接して密
封でき、該ガスケットを管径の異なる配管等の接続や密
封等に使用できるという作用を有する。更に、孔部の周
壁面と密接当接片部との交角としては、環状体や密接当
接片部と当接する接続部や密封部の材質等により適宜決
定される。また、孔部の周壁面と密接当接片部との接合
部にアールを付けて形成してもよい。密接当接片部の挫
屈を防ぐことができる。
圧や超高圧等の用途に応じて、円形,楕円形,三角形や
四角形等の多角形等が用いられる。環状体の材質として
は、可鍛鋳鉄、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、アルミ
ニウム、黄銅、銅等の金属材料や硬質塩化ビニル、ポリ
エチレン、ポリエチレンやポリアミド、ポリエステル、
ポリサルホン等の合成樹脂等が用いられ、該ガスケット
の使用状況により適宜選択される。また、環状溝として
は、一方又は両方の密接当接片部の弾性変形した撓み量
より大きい幅で形成されるのが望ましい。また、環状溝
の深さは環状体の材質や密接当接片部の形状、該環状溝
の形成数に応じて適宜決定される。また、凸条部の断面
形状としては、半円形状のものが好適に用いられるが、
三角形状、方形状等の任意の形状でもよい。凸条部の高
さとしては、環状体の材質や密接当接片部の形状や大き
さ、環状溝の幅や深さに応じて適宜決定される。また、
凸条部を密接当接片部の縁部側に形成した場合、接続面
や密封面等の形状等に応じて密接当接片部を弾性変形さ
せ易くなり、小さい力で密接当接片部を弾性変形させる
ことができる。尚、環状体の接合面の外周側に該ガスケ
ット取付け用のボルトが挿通されるボルト挿通孔を穿孔
してもよく、また、中央付近にボルト挿通孔を有したボ
ルト取付部を環状体の外周縁の複数箇所に膨出状に形成
してもよい。該ガスケットの取付け作業性を向上でき
る。
請求項1に記載の発明において、前記密接当接片部の前
記環状溝の前記底部側の肉厚が前記孔部側の肉厚より厚
く形成され、前記環状溝の開口側が前記底部側よりも拡
開して形成されている構成を有している。これにより、
密接当接片部の基部が孔部側よりも肉厚に形成されてい
るので、密接当接片部が均一な肉厚に形成されたものに
比べ機械的強度を高めることができる。また孔部側が傾
斜しているので、流体の押圧面積を拡大し強い密封度を
得ることができる。密接当接片部の撓み応力を基部が厚
い分だけ分散できるので耐久性を向上できるという作用
を有する。
請求項1又は2に記載の発明において、前記密接当接片
部に複数形成された凸条部の高さが、前記孔部側が高
く、前記孔部側よりも離れるにつれ低く形成されている
構成を有している。これにより、各凸条部をいずれも接
続面や密封面等に接触させることができ、密封性を向上
できるという作用を有する。
下図面を用いて説明する。図1(a)は実施の形態1に
おけるガスケットの全体斜視図であり、図1(b)は実
施の形態1におけるガスケットの要部断面図である。図
中、1は化学プラント工場等で使用されるボイラー等の
配管に用いられる実施の形態1における環状体のガスケ
ット、2はガスケット1の中央に穿孔された孔部、2a
は孔部2の周壁面、3はガスケット1の両面の接合面、
4は周壁面2aに形成された環状溝、5は環状溝4を介
して両接合面3に形成された密接当接片部、6は密接当
接片部5の接合面3側の孔部2を囲繞して同心円状に形
成された凸条部である。尚、環状溝4の深さは環状体の
材質や密接当接片部5の形状等に応じて、2mm〜15
mm好ましくは、3mm〜10mmに適宜決定される。
環状溝4の深さが3mmよりも小さくなるにつれ環状体
の材質にもよるが撓み量が小さく強い反力が得られ難い
傾向が認められ、また、深さが10mmよりも深くなる
につれ加工がし難く生産性に欠けるという傾向が認めら
れた。また、環状溝4の開口幅としては、ガスケット1
の両接合面3に形成された両密接当接片部5の両撓み量
より大きく形成した。これにより、2つのフランジ管の
接合部を強固に密封できるとともに、片締めを防止でき
る。また、凸条部6の高さとしては、環状体の材質や密
接当接片部5の形状や大きさ等に応じて、0.1mm〜
1.5mm好ましくは、0.15mm〜0.8mmに適
宜決定される。凸条部6の高さはガスケット1の材質等
にもよるが、高さが0.15mmよりも低くなるにつれ
撓み量が小さく強い反力が得られ難くなる傾向が認めら
れ、また高さが0.8mmよりも大きくなるにつれ撓み
量が大きくなりすぎ密接当接片部5の基部が流体の流速
の乱れや乱流、衝撃波により金属疲労がたまり易く機械
的強度が劣化し易い傾向が認められる。
について、以下図面を用いて説明する。図2は実施の形
態1の応用例のガスケットの要部断面図である。図2に
おいて、1′は実施の形態1の応用例のガスケット、4
aは底部4bが曲面状に形成され開口側が底部4bより
も拡開して形成された環状溝、4cは環状溝4aの環状
溝壁面、6a,6b,6cは凸条部6と同様に孔部2を
囲繞して形成された凸条部、αは環状溝4aの拡開角度
である。底部4bは、図1に示すように、断面がコの字
状に形成してもよいが、図2に示すように曲面状にアー
ルを設けて形成してもよい。ガスケット1′を配管の接
続部のフランジ接続面間に装着して圧接した際、底部4
bをアール状に形成することにより、小さな力で密接当
接片部5を弾性変形できるとともに曲面に形成している
ので底部4bの局部的な金属疲労の発生を防止できる。
環状溝壁面4cは各々平行に形成してもよいが拡開角度
αで開口側に向けて拡開状に形成してもよい。底部4b
での反力を強めることができる。拡開角度αは0.1°
〜30°好ましくは0.6°〜10°に形成される。拡
開角度αが0.6°よりも小さくなるにつれ加工が難し
くなるとともに環状溝4aの深さや材質の機械的強度に
もよるが密接当接片部5の弾性変形に大きな力を要す傾
向があり、また拡開角度αが10°よりも大きくなるに
つれ密接当接片部5の孔部2側の厚みが薄くなり高速流
体の渦流等での摩耗等が生じ易く、また機械的強度が低
下する傾向が認められ、特に0.1°未満若しくは30
°を越えるとこの傾向が認められるので材質等で制約さ
れ普遍性に欠ける。凸条部6,6a,6b,6cの直径
は同一又は異なっていてもよい。また、その高さは各々
同一に形成してもよいが孔部2の外側の凸条部6a,6
cが凸条部6,6bよりも低く形成されるのが望まし
い。凸条部6a,6cの高さとしては、密接当接片部5
が撓んだ際にガスケット1′の接合面3がフランジ接続
面と密接する高さに形成されるのが好ましい。超高圧流
体のフランジ接続面からの漏洩を完全に防止するためで
ある。尚、ガスケット1′の径が大きいときは、凸条部
6を密接当接片部5の一面に3本以上形成してもよい。
の使用状態について、以下図面を用いて説明する。図3
は実施の形態1におけるガスケットの使用状態を示す要
部斜視図である。図3において、7,7′はボイラー等
の配管のフランジ管、8,8′はフランジ管7,7′の
フランジ、8a,8′aはガスケット1を介して相対し
たフランジ8,8′のフランジ接続面、9,9′は管内
に水や油等の液体、蒸気、気体、スラリー等の圧力流体
が流動するフランジ管7,7′の管体、10はガスケッ
ト1を介してフランジ8,8′を接続するボルト、11
はボルト10のナットである。以上のように構成された
実施の形態1のガスケット1について、以下その動作を
説明する。フランジ管7,7′のフランジ接続面8a,
8′a間にガスケット1を配置し、ボルト10とナット
11でフランジ8,8′を締着してフランジ管7,7′
を接続する。ボルト10とナット11でフランジ8,
8′を締めつけるにつれて、ガスケット1の密接当接片
部5が撓み、凸条部6が密接当接片部5の反力でフラン
ジ接続面8a,8′aに密接する。ガスケット1の接合
面3,3がフランジ接続面8a,8′aに当接するまで
ボルト10をナット11で締めた後、管体9,9′にガ
スや液体,スラリー等の流体を流すと、流体の圧力がパ
スカルの原理で環状溝4に伝わるので、密接当接片部5
の反力に加えて環状溝4にかかる流体の圧力により凸条
部6がフランジ接続面8a,8′aに強力に押しつけら
れフランジ接続面8a,8′aが完全にシールされる。
行ったシール性能の評価の結果について説明する。 (実験例1,2) 図4はシール性能の評価試験を示す模式図である。尚、
図1及び図3と同様のものには同一の符号を付して説明
を省略する。図中、12は盲フランジ、13は略中央に
流入口13aが形成されたフランジ、14は送水用ポン
プ、15は送水用ポンプ14とフランジ13の流入口1
3aを連通したパイプ、16はパイプ15に接続された
圧力計である。試験用ガスケットとして、凸条部6の接
合面3からの高さが0.2mm、凸条部6の曲率が2m
m、密接当接片部5の厚さが2mm、環状溝4の幅が
1.0mm、両接合面3間の厚さが5mmに形成された
ガスケット1を準備し、図4に示すように、盲フランジ
12及びフランジ13の間に配置して4本のボルト1
0、ナット11で締着した。送水用ポンプ14によりパ
イプ15を介して30atgの水圧をかけて10分間保
持した。この結果、盲フランジ12及びフランジ13と
ガスケット1の接続部からの漏れは検知されなかった。
また、接続部の分解・再組込みをした後、同様にして試
験を行った結果、5回の分解・再組込みを繰り返しても
盲フランジ12及びフランジ13とガスケット1の接続
部からの漏れは検知されなかった。次に、凸条部6の接
合面3からの高さが0.2mm、凸条部6の曲率が2m
m、密接当接片部5の厚さが4mm、環状溝4の幅が
1.0mm、両接合面3間の厚さが9mmに形成された
ガスケット1を用い、水圧を60atgにして同様の試
験を行った結果、何れの場合も盲フランジ12とフラン
ジ13とガスケット1の接続部からの漏れは検知されな
かった。
反力の関係について、図面を用いて説明する。図5は圧
力流体の圧力と密接当接片部の密着反力の関係図であ
る。図中、横軸は圧力流体の圧力を示し、縦軸は密接当
接片部5の密着反力を示す。図5に示すように、圧力流
体の圧力が0atgの場合、ガスケット1を盲フランジ
12とフランジ13間に装着した際の密接当接片部5の
弾性変形に伴う密接当接片部5の反力だけが密接当接片
部5の密着反力として働き、圧力流体の圧力が上昇する
に連れてパスカルの原理で圧力流体の圧力が環状溝4の
内部にかかるため、密接当接片部5の密着反力が上昇す
る。また、減圧にした場合、密接当接片部5の環状溝4
にかかる圧力が密接当接片部5の両接合面3と盲フラン
ジ12及びフランジ13の間にかかる圧力より低くなる
ため、図5に示すように、密接当接片部5の密着反力が
減少する。
ットは構成されているので、以下の作用を有する。相対
するフランジのフランジ接続面間に該ガスケットを配置
してボルト・ナットで相対したフランジを締着すること
により、フランジ接続面に当接した該ガスケットの凸条
部に軸方向の力を付与して密接当接片部を軸方向に弾性
変形させて撓ませることができるため、弾性変形した密
接当接片部の反力で凸条部とフランジ接続面を強固に密
接でき、フランジ接続面を密封できるという作用を有す
る。また、管体内に水や油等の液体、蒸気、気体、スラ
リー等の高圧の圧力流体が流動した場合、パスカルの原
理で環状溝の内部の環状溝壁面に圧力流体の圧力がかか
り、環状溝の内部の環状溝壁面にかかる内圧で弾性変形
した密接当接片部の反力を増大することができ、更に強
固に密接当接片部をフランジ接続面に密接して密封でき
るという作用を有する。また、密接当接片部の反力を利
用して凸条部や密接当接片部を接続面間に密接させて密
封しているため、配管の分解・再組立て毎に該ガスケッ
トを新品と交換せずに、繰り返し同じガスケットを使用
できるという作用を有する。また、密接当接片部が軸方
向に弾性変形できるため、凸条部がフランジ接続面の形
状等に応じて柔軟に対応してフランジ接続面に密接でき
るという作用を有する。更に、フランジに振動等が付加
された場合にも密接当接片部が振動に追従して密接当接
片部の反力で凸条部を常に接続面と密接でき、いわゆる
セルフロックでフランジ管を接続したボルトの締め付け
の緩みを防ぐことができるという作用を有する。環状溝
の孔部の周壁面の開口側を環状溝の底部よりも拡開し拡
開角度を設けることにより環状溝の底部の機械的強度の
劣化を防止できるという作用を有する。凸条部を各接合
面に複数形成し孔部側から離れるにつれ低く形成するこ
とにより更にシール度を高めることができるという作用
を有する。
下図面を用いて説明する。図6は実施の形態2における
ガスケットの要部断面図である。尚、実施の形態1と同
様のものには同一の符号を付して説明を省略する。図
中、17は化学プラント工場や発電所等で使用される高
圧配管に用いた実施の形態2における環状体のガスケッ
ト、3aは内径が孔部2と同一に形成された中央部、4
d,4eはガスケット17の中央の孔部2の周壁面2a
に中央部3aを介して形成された環状溝、18はガスケ
ット17の環状溝4d,4e間に配設されたサンプリン
グ管である。尚、環状溝4d,4eの幅としては、一方
の密接当接片部5の撓み量より大きく形成され、環状溝
4d,4eの深さとしては、ガスケット17やガスケッ
ト17と当接する接続面の材質や密接当接片部5の撓み
量等により異なり、環状溝4d,4eで各々深さや幅が
異なっていてもよい。以上のように構成された実施の形
態2のガスケット17は、実施の形態1と同様に、相対
するフランジ管のフランジ接続面間に配置し、フランジ
をボルトとナットで締着して使用される。また、実施の
形態1のガスケット1より両接合面3間の厚さが厚いた
め、フランジ間の間隔が広い場合や、図6に示すよう
に、ガスケット17にサンプリング管18を配設する場
合等にも使用できる。
構成されているので、実施の形態1の作用に加えて、以
下の作用を有する。環状溝が2本形成されているため、
各密接当接片部の材質や厚さに応じて環状溝の幅や深さ
を変えることができるため、該ガスケットを介して材質
等の異なるものを接続する場合にも、密接当接片部に当
接するフランジ等の接続面の材質に応じて密接当接片部
の弾性変形量や反力を調整して密封できるという作用を
有する。また、フランジ等のフランジ接続面間の広い場
合にもスペーサーを兼ねて使用できるという作用を有す
る。また、管体内の水や油等の液体、蒸気、気体、スラ
リー等の超高圧の圧力流体により各環状溝の溝部にパス
カルの原理で圧力流体の高圧力がかかり、環状溝の溝壁
面にかかる内圧で弾性変形した密接当接片部の反力を増
大でき、フランジの両フランジ接続面に強固に密接当接
片部を密接して、超高圧の場合にも密封できるという作
用を有する。中央部を介して密接当接片部が形成されて
いるので、各環状溝の各底部に1つの密接当接片部の撓
み応力しかかからないため環状溝の開口幅を狭くできる
とともに機械的強度を向上できるという作用を有する。
なる配管に用いた本発明の変形例の実施の形態3のガス
ケットについて、以下図面を用いて説明する。図7は実
施の形態3におけるガスケットの使用状態を示す要部断
面図であり、図8(a)〜(c)は実施の形態3におけ
る変形例のガスケットの孔部側の要部断面端面図であ
る。尚、実施の形態1又は2と同様のものには同一の符
号を付して説明を省略する。図中、26は反応器等の高
圧容器の流出入口のフランジ管、26aはフランジ管2
6の接続面、27はフランジ管26に接続され、フラン
ジ管26より管径が小さいフランジ管、27aはフラン
ジ管27の接続面、28はフランジ管26,27の接続
面26a,27a間に配置された実施の形態3における
環状体のガスケット、29はガスケット28の中央に形
成された孔部、29aは孔部29の周壁面、30はガス
ケット28の両面の接合面、31は周壁面29aに形成
された環状溝、32は環状溝31を介して接続面26a
側の接合面30に形成された密接当接片部、33は周壁
面29aから孔部29の内側に孔部29と同軸状に延設
された突出状密接当接片部、34は密接当接片部32及
び突出状密接当接片部33の接合面30側に形成された
凸条部、35はガスケット28の外周側の接合面30に
穿孔されたボルト挿通孔、γは周壁面29aと密接当接
片部33の接合部の交角である。尚、交角γは、ガスケ
ット28や接続面26a,27aの材質に応じて決定さ
れる。図8において、(a)は突出状密接当接片部33
が接合面30よりも外側に傾斜して形成され、その端部
が鋭角に形成されるとともに突出状密接当接片部33と
周壁面29aの交角γ1 が90°よりも少し大きく形成
されている。これにより強い反力を得ることができる。
(b)は突出状密接当接片部33が孔部側に行くにつれ
肉厚に形成されるとともに交角γ2 が90°より小さく
形成されている。これにより突出状密接当接片部33の
流体接触面33′が広く形成されているので、高圧流体
の圧力を利用してより強い反力を得ることができる。
(c)は周壁面29aがアール状に形成されている。こ
れにより突出状密接当接片部33の基部が広く形成され
るので突出状密接当接片部33の挫屈を防ぐことができ
るとともに、高圧流体の流速の乱れ等による金属疲労を
軽減化することができる。
ットは構成されているので、実施の形態1又は2の作用
に加えて、以下の作用を有する。突出状密接当接片部を
孔部の周壁面から孔部の内側に延設しているため、径の
異なる配管の接続の場合にも、ガスケットの突出状密接
当接片部で確実にシールできるという作用を有する。ま
た、相対したフランジ管の接続面に当接した該ガスケッ
トの凸条部に軸方向の力を付与して密接当接片部,突出
状密接当接片部を軸方向に弾性変形させて撓ませること
ができ、弾性変形した密接当接片部,突出状密接当接片
部の反力で凸条部と接続面を強固に密接でき、相対する
フランジ管を密封して接続できるという作用を有する。
また、管体内に水や油等の液体、又は蒸気や気体、スラ
リー等の高圧の圧力流体が流動した場合、パスカルの原
理で環状溝の溝部や周壁面と突出状密接当接片部の接合
部に圧力流体の圧力がかかり、内圧で弾性変形した密接
当接片部,突出状密接当接片部の反力を増大することが
でき、更に強固に密接当接片部,突出状密接当接片部を
接続面に密接して密封できるという作用を有する。
によれば、以下の優れた効果を実現できる。請求項1に
記載の発明によれば、 (1)従来のガスケットと同様に機械や装置等の接続部
や密封部等の接続面や密封面等の所定位置に配置するだ
けで、密接当接片部に形成された凸条部が接続面や密封
面等と当接するため、密接当接片部が軸方向に弾性変形
して撓み、弾性変形した密接当接片部の反力により、確
実に凸条部や密接当接片部等を接続面や密封面等に押し
つけることができ、簡単な構造で確実に密封ができ、密
封の信頼性に優れる。 (2)密接当接片部の反力を利用して凸条部等を接続面
や密封面に密接させて密封しているため、従来のよう
に、装置等の分解・再組立て毎に新しいガスケットに交
換する必要がなく、繰り返し使用でき、耐久性や利便性
に優れる。 (3)化学プラント等の圧力流体が流動する配管の接続
部に使用した場合、管内を流動する水や油等の液状、又
は蒸気やガス、空気等の圧力流体の圧力がパスカルの原
理で環状溝の内側にかかるため、装着時に弾性変形した
密接当接片部の反力を増大でき、より強固に凸条部や接
合面を接続面に押しつけて確実に密封でき、更に、圧力
流体が高圧になればなる程、密接当接片部の反力が増大
するため、超高圧流体の配管等の場合にも確実に密封し
て接続でき、密封の信頼性、超高圧に対する耐久性に優
れ、毒ガス等の危険物の密封時の安全性に優れる。 (4)密接当接片部に形成された凸条部により、機械や
装置等の接続部や密封部等の接続面や密封面等の形状等
に応じて柔軟に対応して確実に密封でき、接続部や密封
部の形状等に対する応答性や追従性に優れるとともに、
接続面や密封面等に高精度を要さず、施工性に優れる。 (5)密接当接片部が軸方向に弾性変形できるため、機
械や装置等の接続部や密封部に振動等が付加された場合
にも密接当接片部が振動に追従して常に接続面や密封面
と密接でき、高い密封精度を得ることができるととも
に、該ガスケットを介して接続部や密封部を締着したボ
ルトに常に反力がかかるため、いわゆるセルフロックで
ボルトの締付けが緩むのを防ぎ、密封の信頼性に優れ
る。(6)管径の異なる配管の接続等の場合にも使用でき、
利便性に優れるとともに、密接当接片部を孔部の周壁面
から孔部の内側に接合面から延設した場合にも、密接当
接片部を軸方向に弾性変形して撓ませて弾性変形した密
接当接片部の反力で接続部等を密封でき、更に、周壁面
と密接当接片部の接合部にかかる圧力流体の圧力により
強固に凸条部や接合面を接続面等に押しつけて密封で
き、密封の信頼性に優れる。 請求項2に記載の発明によ
れば、請求項1の効果に加え、(7) 環状溝の底部側が肉厚に形成されているので、密
接当接片部の強い反力を得ることができシール性を向上
させることができる。(8) 密接当接片部の基部が孔部側よりも肉厚に形成さ
れているので、密接当接片部が均一な肉厚に形成された
ものに比べ機械的強度を高めることができる。(9) 孔部側が傾斜しているので、流体の押圧面積を拡
大し強い密封度を得ることができる。(10) 密接当接片部の撓み応力を基部が厚い分だけ分
散できるので耐久性を向上できる。請求項3に記載の発
明によれば、請求項1又は2の効果に加え、(11) 各凸条部をいずれも接続面や密封面等に接触さ
せることができ、高い密封性を得ることができる。
斜視図 (b)実施の形態1におけるガスケットの要部断面図
図
示す要部斜視図
係図
示す要部断面図
トの孔部側の要部断面端面図 (b)実施の形態3における変形例のガスケットの孔部
側の要部断面端面図 (c)実施の形態3における変形例のガスケットの孔部
側の要部断面端面図
Claims (3)
- 【請求項1】 中央に孔部を有した環状体からなるガス
ケットであって、前記孔部の周壁面から前記環状体の外
周側へ向けて所定深さ形成された1乃至複数の環状溝
と、前記環状溝の底部より外周側の前記環状体の上下両
面に形成された接合面と、前記環状溝内の環状溝壁面と
前記接合面より前記孔部側の前記環状体の面とで形成さ
れた密接当接片部と、前記密接当接片部の前記環状体の
前記面側に0.1mm〜1.5mmの高さで形成された
1乃至複数の凸条部と、を備え、一方の前記密接当接片
部が、前記孔部の周壁面から前記孔部の内側に前記接合
面から延設して形成されていることを特徴とするガスケ
ット。 - 【請求項2】 前記密接当接片部の前記環状溝の前記底
部側の肉厚が前記孔部側の肉厚より厚く形成され、前記
環状溝の開口側が前記底部側よりも拡開して形成されて
いることを特徴とする請求項1に記載のガスケット。 - 【請求項3】 前記密接当接片部に複数形成された凸条
部の高さが、前記孔部側が高く、前記孔部側よりも離れ
るにつれ低く形成されていることを特徴とする請求項1
又は2に記載のガスケット。
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1997
- 1997-07-25 JP JP21556397A patent/JP3431460B2/ja not_active Expired - Fee Related
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