JP3431461B2 - ガスケット - Google Patents
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Description
部からの流体の漏れや、外部からの流体や塵埃の侵入を
密封して防止するガスケットに関するものである。
の、内部からの流体の漏れや、外部からの流体や塵埃等
の侵入を密封して防止するガスケットとして、以下のも
のが広く使用されている。 a,機械や装置の接続部や密封部等の接触面の一方に取
付け用の溝を設け、そこに予め多少つぶした状態で装着
して接続部や密封部等を密封するOリング。 b,機械や装置の接続部や密封部等の接触面に挟んで接
続部や密封部等を密封し、Oリングより高圧の場合等に
使用されるパッキン。 c,機械や装置の接続部や密封部等の接触面の凹部を埋
め、接続部や密封部等の両面を接着する液状ガスケッ
ト。また、機械や装置の接続部や密封部等における、O
リング等のパッキンやガスケットを用いた密封構造やそ
の他のガスケットとして、以下のものが開示されてい
る。 d,実開昭60−58958号公報(以下、イ号公報と
いう)に開示された、フランジのナイフエッジを2ヵ所
作製したものと、1ヵ所作製したものとを組合せ、フラ
ンジの間にガスケットを入れて圧縮することにより、ナ
イフエッジ間にくさび効果をもたせた真空シール構造。 e,実開昭61−109980号公報(以下、ロ号公報
という)に開示された、メタルガスケットの周縁の複数
箇所にフランジ継手の端面に形成した凹孔の内壁面に圧
接する突起を形成してなる真空シール用メタルガスケッ
ト。 f,特表平6−505788号公報(以下、ハ号公報と
いう)に開示された、Oリングの下流側の間隙がほぼ消
去される圧力支持要素用密封装置。 g,実開平8−1500号公報(以下、ニ号公報とい
う)に開示された、押輪の雌ねじ部と第1管の雄ねじ部
とのねじ合わせ量が、第1管の突当り部と押輪の位置規
制面との突き当たりによって規制された管連結構造。 h,特開平9−60731号公報(以下、ホ号公報とい
う)に開示された、フープ材の空巻き部分を通常より多
くして5巻きとした構成、又はフープ材の溶接固定部
を、円周を等間隔に分割する位置に4箇所設けた構成の
渦巻形ガスケット。
来のガスケットやシール構造は以下の問題点を有してい
た。Oリングを使用した場合、流体圧力が規定以上に高
くなるとOリングが接触面等の隙間にはみ出して破損す
るため、耐久性に欠けるとともに、密封の信頼性に欠け
る。また、Oリングは密封部等に形成された溝に嵌め込
んで使用されるため、Oリングを嵌め込んだ溝に液溜ま
りができ、溝内やOリングに雑菌等が繁殖し易く衛生性
に欠ける。また、Oリングの老朽化や装置等の分解・再
組立て毎に新しいOリングとの交換を要し、耐久性や利
便性に欠ける。パッキンを使用した場合、機械や装置の
接続部や密封部等にパッキンを挟み込む際に、対角線状
に締め付けを繰り返して適正な締め付けトルクまで増し
締め作業を繰り返す必要があり、装着作業性や施工性に
欠ける。また、対角線状の締め付け作業時にパッキンを
局部的に異常に圧縮する片締めが生じ易く、装着作業が
煩雑である。また、パッキンの取付け時にパッキンの圧
縮過剰を招き易くパッキンの劣化を早めたり、パッキン
をねじ切り状に損傷したりし、パッキンの耐久性や密封
の信頼性に欠けるとともに、パッキンの老朽化や装置等
の分解・組立て毎に新しいパッキンとの交換を要し、耐
久性や利便性に欠ける。また、サニタリー用に使用した
場合、パッキンの装着部が配管内面と面一に装着できな
いためその部分に流体中の液体やスラリーが溜まり、細
菌が繁殖し易く衛生性に欠けるとともに、パッキンが腐
食し易く耐久性に欠ける。更に、従来のOリングやガス
ケットを使用した配管の接続等では、接続部で液溜まり
ができるため、管内に雑菌が繁殖し易く衛生性に欠ける
とともに、管内のクリーニングがし難くメンテナンス性
に欠ける。液状ガスケットでは、密封力が弱いため、用
途が密封状態を破る力の小さい用途に限られ、密封の信
頼性や利便性に欠ける。イ号公報に記載の真空シール構
造やロ号公報に記載の真空シール用メタルガスケットで
は、2つのフランジ間にガスケットを入れて圧縮する際
に、対角線状に締め付けを繰り返して適正な締め付けト
ルクまで増し締め作業を繰り返す必要があり、作業性や
施工性に欠ける。また、ガスケットの装着時にガスケッ
トがよじれた場合等に密封精度を低下させるとともに、
ガスケットを挟み込むフランジの両側面の精度を要し、
フランジの両側面の精度に応じて密封精度が左右され密
封の信頼性に欠ける。また、イ号公報に記載の真空シー
ル構造では、ガスケットとナイフエッジ間に液溜まりが
でき、雑菌等が繁殖し易く衛生性に欠ける。更に、従来
のメタルガスケットでは、装着後のなじみに欠けるとと
もに、ガス体のシールの場合に密封の信頼性に欠ける。
ハ号公報に記載の圧力支持要素用密封装置やニ号公報に
記載の管連結構造では、Oリングやパッキンを用いて密
封しているため、Oリングやパッキンの流体圧力や使用
温度が規定以上に高くなった場合にOリングやパッキン
が破損するため、使用環境が限られ密封の信頼性に欠け
る。また、結合部材や管等の構造が複雑で生産性に欠け
るとともに、Oリングの配置部等に液溜まりができ、雑
菌等が繁殖し易く衛生性に欠ける。また、Oリングやパ
ッキンの老朽化や装置等の分解・再組立て毎に新しいO
リングやパッキンを要し、耐久性や利便性に欠ける。ホ
号公報に記載の渦巻形ガスケットは、構造が複雑で、所
定位置への装着がし難く装着作業性に欠ける。また、装
着作業時に対角線状に締め付けを繰り返して適正な締め
付けトルクまで増し締め作業を繰り返す必要があり、作
業性や施工性に欠ける。更に、ガスケットの装着時にガ
スケットがよじれた場合等に密封精度を低下させる。
で、簡単な構造で、反力を利用して高い密封精度を得る
ことができるとともに、液溜まりをなくして雑菌等の繁
殖を防ぎ、衛生性に優れたガスケットを提供することを
目的とする。
るために本発明におけるガスケットは以下の構成を有し
ている。本発明の請求項1に記載のガスケットは、中央
に孔部を有した金属製若しくは硬質樹脂製の環状体と、
前記環状体の外周壁面から前記孔部側に向けて所定深さ
形成された1乃至複数の環状溝と、前記環状溝の底部よ
り前記孔部側の前記環状体の上下両面に形成された接合
面と、前記環状溝内の環状溝壁面と前記接合面より外周
側の前記環状体の面とで形成された密接当接片部と、前
記密接当接片部の前記接合面側の面に0.1mm〜1.
5mmの高さで前記密接当接片部の外周縁端部側でかつ
前記環状溝の底部よりも浅い位置に形成された1乃至複
数の凸条部と、を備え、一方の密接当接片部が、前記外
周壁面から前記環状体の外周側に前記接合面から延設し
て形成された構成を有している。これにより、従来のガ
スケットと同様に機械や装置等の接続部や密封部等の接
続面や密封面の所定位置に配置して機械や装置等の接続
や密封をするだけで、凸条部が接続面や密封面等と当接
して密接当接片部が弾性変形して撓み、弾性変形した密
接当接片部の反力により凸条部を接続面や密封面等に密
接して密封できるという作用を有する。また、環状溝が
環状体の外周壁面に形成されているため、孔部の周壁面
と接続部や密封部を密接して接続でき、該ガスケットを
配置した接続部や密封部での液溜まりを防ぐことができ
るという作用を有する。また、密接当接片部の反力を利
用して接続部や密封部を密封しているため、従来のよう
に使い捨てではなく、該ガスケットを繰り返し使用でき
るという作用を有する。更に、凸条部が0.1mm〜
1.5mmの高さで形成されているので、密接当接片部
に適度な撓み量を得ることができ、密接当接片部を撓ま
せて弾性変形させた際に、密接当接片部の強い反力を得
ることができ密封性を向上できるとともに、密接当接片
部の基部に金属疲労がたまって密接当接片部の機械的強
度が低下するのを防止できるという作用を有する。ま
た、外周壁面から外周側に接合面から延設された密接当
接片部も軸方向に弾性変形して撓み、弾性変形した密接
当接片部の反力により接続面等に密接当接片部が密接し
て密封できるため、該ガスケットを管径の異なる配管等
の接続や密封等に使用できるという作用を有する。更
に、環状体の外周壁面と密接当接片部との交角として
は、環状体や密接当接片部と当接する接続部や密封部の
材質等に応じて適宜決定される。また、環状体の外周壁
面と密接当接片部との接合部にアールを付けて形成して
もよい。密接当接片部の挫屈を防ぐことができる。ここ
で、孔部や環状体の形状としては、用途に応じて円形,
楕円形,三角形や四角形等の多角形等が用いられる。環
状体の材質としては、可鍛鋳鉄、炭素鋼、合金鋼、ステ
ンレス鋼、アルミニウム、黄銅、銅等の金属材料や硬質
塩化ビニル、ポリエチレンやポリアミド、ポリエステ
ル、ポリサルホン等の合成樹脂等が用いられ、該ガスケ
ットの使用状況により適宜選択される。また、環状溝と
しては、一方又は両方の密接当接片部の弾性変形した撓
み量より大きい幅で形成されるのが望ましい。また、環
状溝の深さは環状体の材質や密接当接片部の形状、該環
状溝の個数に応じて適宜決定される。また、凸条部の断
面形状としては、半円形状のものが好適に用いられる
が、三角形状、方形状等の任意の形状でもよい。凸条部
の高さとしては、環状体の材質や密接当接片部の形状や
大きさ、環状溝の幅や深さに応じて、0.1mm〜1.
5mm好ましくは、0.15mm〜0.8mmに適宜決
定される。凸条部の高さは該ガスケットの材質等にもよ
るが、高さが0.15mmよりも低くなるにつれ、撓み
量が小さく強い反力が得られ難くなる傾向が認められ、
また高さが0.8mmよりも大きくなるにつれ撓み量が
大きくなりすぎ密接当接片部の基部に金属疲労がたまり
易く機械的強度が劣化し易い傾向が有る。また、凸条部
を密接当接片部の外周縁端部に形成した場合、密接当接
片部を弾性変形させ易くなり、小さい力で密接当接片部
を弾性変形させることができる。
中央に孔部を有した金属製若しくは硬質樹脂製の環状体
と、前記環状体の外周壁面から前記孔部側に向けて所定
深さ形成された1乃至複数の環状溝と、前記環状溝の底
部より前記孔部側の前記環状体の上下両面に形成された
接合面と、前記環状溝内の環状溝壁面と前記接合面より
外周側の前記環状体の面とで形成された密接当接片部
と、を備え、一方の密接当接片部が、前記外周壁面から
前記環状体の外周側に前記接合面から延設して形成され
た構成を有している。これにより、従来のガスケットと
同様に機械や装置等の接続部や密封部等の接続面や密封
面等の所定位置に配置して機械や装置等の接続や密封を
するだけで、密接当接片部の外周縁端部が接続面や密封
面等と当接するため、密接当接片部が弾性変形して撓
み、弾性変形した密接当接片部の反力により密接当接片
部を接続面や密封面等に密接して密封できるという作用
を有する。また、密接当接片部が環状体の外周壁面に形
成されているため、孔部の周壁面と接続部や密封部等と
を密接に接続でき、該ガスケットを配置した接続部や密
封部での液溜まりを防ぐことができるという作用を有す
る。また、密接当接片部の反力で接続部や密封部を密封
しているため、従来のように使い捨てではなく、繰り返
し使用できるという作用を有する。また、外周壁面から
外周側に接合面から延設された密接当接片部も軸方向に
弾性変形して撓み、弾性変形した密接当接片部の反力に
より接続面等に密接当接片部が密接して密封できるた
め、該ガスケットを管径の異なる配管等の接続や密封等
に使用できるという作用を有する。更に、環状体の外周
壁面と密接当接片部との交角としては、環状体や密接当
接片部と当接する接続部や密封部の材質等に応じて適宜
決定される。また、環状体の外周壁面と密接当接片部と
の接合部にアールを付けて形成してもよい。密接当接片
部の挫屈を防ぐことができる。ここで、密接当接片部と
しては、密接当接片部の外周縁端部が接合面より外側の
上下方向に突出していればよく、密接当接片部を外周縁
端部に向かうに連れて厚く、若しくは薄く形成しても、
均一の厚さに形成してもよい。また、密接当接片部と環
状溝の底部との角度としては、環状体や密接当接片部と
当接する接続部や密封部の材質等に応じて適宜決定され
る。また、密接当接片部と環状溝の底部との接合部にア
ールを付けて形成してもよい。密接当接片部の挫屈を防
ぐことができる。
又は2に記載の発明において、前記密接当接片部の前記
環状溝の前記底部側の肉厚が前記密接当接片部の前記環
状体の外周側の肉厚より厚く形成され、前記環状溝の開
口側が前記底部側よりも拡開して形成された構成を有し
ている。これにより、密接当接片部の基部が開口側より
も肉厚に形成されているので、密接当接片部が均一な肉
厚に形成されたものに比べ機械的強度を高めることがで
きるという作用を有する。また、密接当接片部の撓み応
力を基部が厚い分だけ分散できるので耐久性を向上でき
るという作用を有する。
請求項2又は3に記載の発明において、前記密接当接片
部の前記接合面側に0.1mm〜1.5mmの高さで形
成された1乃至複数の凸条部を備えた構成を有してい
る。これにより、密接当接片部と機械や装置等の接続部
や密封部等の接続面や密封面とのあたりを凸条部でとる
ことができ、高い密封精度を得ることができるという作
用を有する。また、凸条部が0.1mm〜1.5mmの
高さで形成されているので、密接当接片部に適度な撓み
量を得ることができ、密接当接片部を撓ませて弾性変形
させた際に、密接当接片部の強い反力を得ることができ
密封性を向上できるとともに、密接当接片部の基部に金
属疲労がたまって密接当接片部の機械的強度が低下する
のを防止できるという作用を有する。ここで、凸条部を
形成する代わりに、密接当接片部の外周縁端部を面取り
又はアール付けをして接続面や密封面等とのあたりをと
ってもよい。接続面や密封面等とのあたりが向上し、密
封性を向上できる。尚、凸条部の高さは、環状体の材質
や密接当接片部の形状や大きさ等に応じて、0.1mm
〜1.5mm好ましくは、0.15mm〜0.8mmに
適宜決定される。凸条部の高さは該ガスケットの材質等
にもよるが、高さが0.15mmよりも低くなるにつ
れ、撓み量が小さく強い反力が得られ難くなる傾向が認
められ、また高さが0.8mmよりも大きくなるにつれ
撓み量が大きくなりすぎ密接当接片部の基部に金属疲労
がたまり易く機械的強度が劣化し易い傾向が有る。
請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の発明におい
て、前記密接当接片部に複数形成された凸条部の高さ
が、前記孔部側が低く、前記孔部側よりも離れるにつれ
高く形成されている構成を有している。これにより、各
凸条部をいずれも接続面や密封面等に接触させることが
でき、密封性を向上できるという作用を有する。
請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の発明におい
て、前記環状溝が、2mm〜15mmの深さで形成され
た構成を有している。これにより、環状溝を容易に形成
することができ該ガスケットの生産性を向上できるとと
もに、密接当接片部を十分に撓ませることができ、密接
当接片部を撓ませて弾性変形させた際に、密接当接片部
の強い反力を得ることができ密封性を向上できる。ここ
で、環状溝の深さは、環状体の材質や密接当接片部の形
状等に応じて、2mm〜15mm好ましくは、3mm〜
10mmに適宜決定される。環状溝の深さが3mmより
も小さくなるにつれ環状体の材質にもよるが撓み量が小
さく強い反力が得られ難い傾向が認められ、また、深さ
が10mmよりも深くなるにつれ、加工がし難く生産性
に欠ける傾向が有る。
下図面を用いて説明する。図1(a)は実施の形態1に
おけるガスケットの全体斜視図であり、図1(b)は実
施の形態1におけるガスケットの要部断面図である。図
1において、1は食品生産工場や薬品工場等のサニタリ
ー用の配管に用いられる実施の形態1における環状体の
ガスケット、2はガスケット1の中央に穿孔された孔
部、3はガスケット1の両面の接合面、4はガスケット
1の外周壁面、5は外周壁面4に沿って形成された環状
溝、6は環状溝5を介して両接合面3に形成された密接
当接片部、7は密接当接片部6の外周縁端部側に孔部2
を囲繞して同心円状に形成された凸条部である。尚、環
状溝5の深さは環状体の材質や密接当接片部6の形状等
に応じて、2mm〜15mm好ましくは、3mm〜10
mmに適宜決定される。環状溝5の深さが3mmよりも
小さくなるにつれ環状体の材質にもよるが撓み量が小さ
く強い反力が得られ難い傾向が認められ、また、深さが
10mmよりも深くなるにつれ、加工がし難く生産性に
欠ける傾向が認められた。また、環状溝5の開口幅とし
ては、ガスケット1の両接合面3に形成された両密接当
接片部6の両撓み量より大きく形成した。これにより、
2つのフランジ管の接合部を強固に密封できるととも
に、片締めを防止できる。また、凸条部7の高さとして
は、環状体の材質や密接当接片部6の形状や大きさ等に
応じて、0.1mm〜1.5mm好ましくは、0.15
mm〜0.8mmに適宜決定される。凸条部7の高さは
ガスケット1の材質等にもよるが、高さが0.15mm
よりも低くなるにつれ、撓み量が小さく強い反力が得ら
れ難くなる傾向が認められ、また高さが0.8mmより
も大きくなるにつれ撓み量が大きくなりすぎ密接当接片
部6の基部に金属疲労がたまり易く機械的強度が劣化し
易い傾向が認められることがわかった。
について、以下図面を用いて説明する。図2は実施の形
態1の応用例におけるガスケットの要部断面図である。
図2において、1′は実施の形態1の応用例のガスケッ
ト、5aは底部5bが曲面状に形成され開口側が底部5
bよりも拡開して形成された環状溝、5cは環状溝5a
の環状溝壁面、7a,7bは凸条部7と同様に孔部2を
囲繞して形成された凸条部、αは環状溝5aの拡開角度
である。底部5bは、図1に示すようにコの字状に形成
してもよいが、図2に示すように曲面状にアールを設け
て形成してもよい。ガスケット1′をフランジ接続面間
に装着し圧接した際、アール状に形成することにより弾
性を高め密接当接片部6の反力を強めることができると
ともに曲面に形成しているので底部5bの局部的な金属
疲労の発生を防止できる。環状溝壁面5cは各々平行に
形成してもよいが拡開角度αで拡開状に形成してもよ
い。底部5bでの反力を強めることができる。拡開角度
αは0.1°〜30°好ましくは0.6°〜10°に形
成される。拡開角度αが0.6°よりも小さくなるにつ
れ加工が難しくなるとともに環状溝5aの深さや材質の
機械的強度にもよるが密接当接片部6の弾性変形に大き
な力を要す傾向があり、また拡開角度αが10°よりも
大きくなるにつれ密接当接片部6の外周壁面4側の厚み
が薄くなり、機械的強度が低下する傾向が認められ、特
に0.1°未満若しくは30°を越えるとこの傾向が認
められるので材質等で制約され普遍性に欠ける。凸条部
7,7a,7bの直径は同一又は異なっていてもよい。
またその高さは各々同一に形成してもよいが孔部2の外
側の凸条部7が凸条部7a,7bよりも高く形成される
のが望ましい。凸条部7a,7bの高さとしては、密接
当接片部6が撓んだ際に、ガスケット1′の接合面3が
フランジ接続面と密接する高さに形成されるのが好まし
い。高圧流体のフランジ接続面からの漏洩を完全に防止
するためである。尚、ガスケット1′の径が大きいとき
は、凸条部7を密接当接片部6の一面に3本以上形成し
てもよい。
使用状態について、以下図面を用いて説明する。図3は
実施の形態1におけるガスケットの使用状態を示す要部
断面斜視図である。図3において、8,8′は食品生産
工場の配管のフランジ管、9,9′はフランジ管8,
8′のフランジ、9a,9′aはガスケット1を介して
相対したフランジ9,9′のフランジ接続面、10,1
0′は管内に水や油等の液体又は蒸気やガス、空気等の
圧力流体が流動するフランジ管8,8′の管体、11は
ガスケット1を介してフランジ9,9′を接続するボル
ト、12はボルト11のナットである。尚、管体10,
10′の内径と孔部2の直径を同一に形成したガスケッ
トを使用した場合、ガスケット1の孔部2の周壁面と管
体10,10′の内径を面一にして接続することができ
る。以上のように構成された実施の形態1のガスケット
1について、以下その動作を説明する。フランジ管8,
8′のフランジ接続面9a,9′a間にガスケット1を
配置し、ボルト11とナット12でフランジ9,9′を
締着してフランジ管8,8′を接続する。ボルト11と
ナット12でフランジ9,9′を締めつけるにつれて、
ガスケット1の密接当接片部6が撓み、凸条部7が密接
当接片部6の反力でフランジ接続面9a,9′aに密接
する。ガスケット1の接合面3,3がフランジ接続面9
a,9′aに密接するまでボルト11をナット12で締
めつけた後、管体10,10′にガスや液体、スラリー
等の流体を流す。配管系が減圧の場合、フランジ接続面
9a,9′aとの間が減圧になるにつれ密接当接片部6
がフランジ接続面9a,9′a側に引き寄せられるとと
もに、大気の圧力が環状溝5に伝わるので、密接当接片
部6の反力と真空度と大気の圧力で凸条部7がフランジ
接続面9a,9′aに強力に押しつけられフランジ接続
面9a,9′aが完全にシールされる。
シール性能の評価を行った。その結果について、以下説
明する。 (実験例) 図4はシール性能の評価試験を示す模式図である。尚、
図1及び図3と同様のものには同一の符号を付して説明
を省略する。図中、13は盲フランジ、14は略中央に
孔部14aが形成されたフランジ、15は真空ポンプ、
16は真空ポンプ15とフランジ14の孔部14aを連
通したパイプ、17はパイプ16に接続された圧力計で
ある。試験用ガスケットとして、凸条部7の接合面3か
らの高さが0.2mm、凸条部7の曲率が2mm、密接
当接片部6の厚さが2mm、環状溝5の幅が1.0m
m、両接合面3間の厚さが5mmに形成されたガスケッ
ト1を、図4に示すように、盲フランジ13及びフラン
ジ14の間に配置して盲フランジ13,フランジ14を
4本のボルト11、ナット12で締着し、真空ポンプ1
5によりパイプ16を介して100Torrの減圧で1
0分間保持した。この結果、盲フランジ13,フランジ
14とガスケット間の洩れは認められなかった。また、
分解・再組立てをした後、同様にして試験を行った結
果、5回の分解・再組立てをした後でも接続面からの洩
れは認められなかった。
反力の関係について、図面を用いて説明する。図5は圧
力流体の圧力と密接当接片部の密着反力の関係図であ
る。図中、横軸は圧力流体の圧力を示し、縦軸は密接当
接片部6の密着反力を示す。図5に示すように、圧力流
体の圧力が0atgの場合、ガスケット1を盲フランジ
13,フランジ14間に装着した際の密接当接片部6の
弾性変形に伴う密接当接片部6の反力だけが密接当接片
部6の密着反力として働く。圧力流体の圧力が下降して
盲フランジ13,フランジ14間を減圧にした場合、環
状溝5の環状溝壁面に大気の圧力がかかり、環状溝5に
かかる圧力が両密接当接片部6と盲フランジ13及びフ
ランジ14の間にかかる圧力より高くなり、密接当接片
部6が更に盲フランジ13,フランジ14に押しつけら
れて凸条部7がフランジ接続面に押しつけられる。ま
た、盲フランジ13,フランジ14間の圧力が上昇した
場合、ある圧力以上になると環状溝5にかかる圧力が両
密接当接片部6と盲フランジ13及びフランジ14の間
にかかる圧力より低くなり、密接当接片部6の密着反力
が減少することがわかった。
ットは構成されているので、以下の作用を有する。該ガ
スケットを相対するフランジ管の接続面間に配置してフ
ランジをボルト・ナットで締着することにより、該ガス
ケットの凸条部に軸方向の力を付与して密接当接片部を
軸方向に弾性変形して撓ませることができるため、弾性
変形した密接当接片部の反力で凸条部をフランジの接続
面に強固に密接でき、フランジ接続面を密封できるとい
う作用を有する。また、環状溝が環状体の外周壁面に形
成されているため、該ガスケットの孔部の周壁面とフラ
ンジ接続面とを密接に接続でき、該ガスケットを配置し
た接続部での液溜まりを防ぐことができるという作用を
有する。また、管体の内径と該ガスケットの孔部の直径
を同一にした場合、該ガスケットの孔部の周壁面とフラ
ンジ管の内周壁面を面一にして密接に接続することがで
き、該ガスケットを配置した接続部での液溜まりを防ぐ
とともに、管体内のクリーニングが容易にできるという
作用を有する。更に、管体内が減圧した場合に特に密接
当接片部の反力が増大するため、真空や減圧の配管の場
合に特に強固に密封できるという作用を有する。また、
密接当接片部の反力を利用して凸条部や密接当接片部を
接続面に密接させて密封しているため、配管の分解・再
組立て毎に該ガスケットの交換を要さず、繰り返し同じ
ガスケットを使用できるという作用を有する。また、密
接当接片部が軸方向に弾性変形できるため、凸条部がフ
ランジ接続面の形状等に応じて柔軟に対応して密接でき
るという作用を有する。更に、フランジに振動等が付加
された場合にも密接当接片部が振動に追従して密接当接
片部の反力で凸条部を常に接続面と密接できるととも
に、いわゆるセルフロックでフランジ管を接続したボル
トの締め付けの緩みを防ぐことができるという作用を有
する。環状溝を、外周壁面の開口側を環状溝の底部より
も拡開し拡開角度を設けることにより環状溝の底部の機
械的強度の劣化を防止できるという作用を有する。凸条
部を各接合面に複数形成し孔部側から離れるにつれ高く
形成することにより更にシール度を高めるという作用を
有する。
下図面を用いて説明する。図6は実施の形態2における
ガスケットの要部断面図である。尚、実施の形態1と同
様のものには同一の符号を付して説明を省略する。図
中、18は食品生産工場や薬品工場等の配管や高圧のか
かるコンクリートポンプ等に用いる実施の形態2におけ
る環状体のガスケット、4aは外径が外周壁面4と同一
に形成された中央部、19a,19bはガスケット18
の外周壁面4に中央部4aを介して形成された環状溝で
ある。尚、環状溝19a,19bの幅としては、密接当
接片部6の撓み量より大きく形成され、環状溝19a,
19bの深さとしては、ガスケット18やガスケット1
8と当接する接続面の材質や密接当接片部6の撓み量等
により異なり、環状溝19a,19bの各々で深さや幅
が異なっていてもよい。以上のように実施の形態2にお
けるガスケットは構成されているので、実施の形態1の
作用に加えて、以下の作用を有する。環状溝が2本形成
されているため、密接当接片部に応じて環状溝の幅や深
さを変えることができるため、該ガスケットを介して材
質等の異なるものを接続する場合にも、密接当接片部に
当接するフランジ等の接続面の材質に応じて密接当接片
部の弾性変形量や反力を調整して密封できるという作用
を有する。また、接続面間の広い場合の接続時に、スペ
ーサーを兼ねて使用できるという作用を有する。中央部
を介して密接当接片部が形成されているので各底部に1
つの密接当接片部の撓み応力しかかからないため環状溝
の開口幅を狭くできるとともに機械的強度を向上できる
という作用を有する。
下図面を用いて説明する。図7は本発明の実施の形態3
におけるガスケットの要部断面図である。図中、20は
食品生産工場や薬品工場等の配管に用いられる実施の形
態3における環状体のガスケット、21はガスケット2
0の中央に穿孔された孔部、22はガスケット20の両
面の接合面、23はガスケット20の外周壁面、24は
外周壁面23に形成された環状溝、25は環状溝24を
介して接合面22に、外周縁端部が接合面22より突出
して形成された密接当接片部、25aは密接当接片部2
5の密接当接面、26は密接当接片部25の外周縁端部
に凸状に形成された凸条部、βは密接当接片部25の密
接当接面25aと接合面22との交角である。βは17
9.5°〜170°で形成されている。尚、凸条部26
を形成する代わりに、密接当接片部25の外周縁端部を
接合面22より所定の傾斜角度で各々外側に傾斜させて
外側に突出させその端部を面取り又はアール付けしても
よい。密接当接片部25と当接する接続面とのあたりを
向上できる。
ットは構成されているので、以下の作用を有する。該ガ
スケットの密接当接片部の外周縁端部が接合面より突出
しているため、フランジ接続面間に該ガスケットを配置
して相対するフランジを締着するだけで密接当接片部を
軸方向に弾性変形して撓ませることができ、弾性変形し
た密接当接片部の反力で凸条部をフランジ接続面に強固
に密接でき、該ガスケットとフランジ接続面を密封でき
るという作用を有する。また、環状溝が環状体の外周壁
面に形成されているため、該ガスケットの孔部の周壁面
とフランジ管等の管体の内周壁面とを面一に密接に接続
でき、該ガスケットを配置した接続部での液体やスラリ
ー等の液溜まりを防ぎ安全性を向上することができると
いう作用を有する。また、密接当接片部の反力を利用し
て凸条部や密接当接片部を接続面に密接させて密封して
いるため、配管の分解・再組立て毎に該ガスケットの交
換を要さず、繰り返し同じガスケットを使用できるとい
う作用を有する。また、密接当接片部が軸方向に弾性変
形できるため、凸条部がフランジ接続面の形状等に応じ
て柔軟に対応して密接できるという作用を有する。更
に、フランジに振動等が付加された場合にも密接当接片
部が振動に追従して密接当接片部の反力で凸条部を常に
接続面と密接できるとともに、いわゆるセルフロックで
フランジ管を接続したボルトの締め付けの緩みを防ぐこ
とができるという作用を有する。
下図面を用いて説明する。図8は実施の形態4における
ガスケットの使用状態を示す要部断面図であり、図9
(a),(b)は実施の形態4におけるガスケットの外
周壁面側の要部断面端面図である。尚、実施の形態1乃
至3と同様のものには同一の符号を付して説明を省略す
る。図中、27はフランジ管8に接続され、フランジ管
8より管径の大きいフランジ管、28はフランジ管27
のフランジ、28aはフランジ管8のフランジ接続面9
aと相対したフランジ28のフランジ接続面、29はフ
ランジ管27の管体、30はフランジ管8,27のフラ
ンジ接続面9a,28a間に配置された実施の形態4に
おける環状体のガスケット、31はガスケット30の中
央に穿孔された孔部、32a,32bはガスケット30
の両面の接合面、33はガスケット30の外周壁面、3
4は外周壁面33に形成された環状溝、35は環状溝3
4を介して接合面32bに形成された密接当接片部、3
6は外周壁面33から外周側に接合面32aから延設さ
れた突出状密接当接片部、37は密接当接片部35,突
出状密接当接片部36の接合面32b,32a側に凸状
に形成された凸条部、γは外周壁面33と突出状密接当
接片部36との交角である。尚、交角γは、ガスケット
30やフランジ接続面9a,28aの材質等に応じて適
宜決定される。図9において、(a)は突出状密接当接
片部36が接合面32aよりも外側に傾斜して形成さ
れ、その端部37aが鋭角に形成されるとともに突出状
密接当接片部36と周壁面33の交角γ1 が90°より
も少し大きく形成されている。これにより強い反力を得
ることができる。(b)は外周壁面33がアール状に形
成されている。これにより突出状密接当接片部36の基
部が広く形成されるので、突出状密接当接片部36の挫
屈を防ぐことができるとともに、高圧流体の流速の乱れ
等による金属疲労を軽減することができる。
ットは構成されているので、実施の形態1乃至3の作用
に加えて、以下の作用を有する。一方の密接当接片部を
該ガスケットの外周壁面の外周側に接合面から延設して
いるため、管径の異なる配管の接続の場合にも、ガスケ
ットの密接当接片部で確実にシールできるとともに、密
接当接片部を該ガスケットの外周壁面の外周側に接合面
から延設した場合にも密接当接片部を軸方向に弾性変形
させることができ、弾性変形した密接当接片部の反力
で、接続面と密封できるという作用を有する。また、各
密接当接片部が軸方向に弾性変形できるため、密接当接
片部の接合面側に形成された凸条部が、各フランジ管の
フランジ接続面の形状等に応じて柔軟に対応してフラン
ジ接続面と密接できるとともに、フランジ管に振動等が
付加された場合にも密接当接片部が振動に追従して凸条
部を常にフランジ管のフランジ接続面と密接でき、いわ
ゆるセルフロックでフランジ管を接続したボルトの緩み
を防ぐという作用を有する。
下図面を用いて説明する。図10は実施の形態5におけ
るガスケットを食品生産工場等におけるサニタリー用の
装置等の盲板やキャップ等に使用した使用状態を示す要
部断面図である。尚、実施の形態1乃至4と同様のもの
には同一の符号を付して説明を省略する。図中、38は
水や油等の液体、又は蒸気やガス、空気等の流体が流動
するのサニタリー用の装置、38aは装置38の密封
面、39は密封面38aに配設された従来のパッキン、
40はパッキン39の上面に配置された実施の形態5に
おける環状体のガスケット、41はガスケット40の中
央に穿孔された孔部、42aは密接当接片部側の接合
面、42bはガスケット40の密封面側のフラットに形
成された接合面、43はガスケット40の外周壁面、4
4は外周壁面43に形成された環状溝、45は環状溝4
4を介して一方の接合面42aに形成された密接当接片
部、46は密接当接片部45の外周縁部側に凸状に形成
された凸条部、47はガスケット40の接合面42a側
に配設され、ボルト11で装置38に締着された盲板等
のプレート、47aはプレート47の密封面である。以
上のように構成された実施の形態5におけるガスケット
40を、図10に示すように、装置38の密封面38a
に配置したパッキン39上に接合面42bを当接して配
置し、接合面42aにプレート47の密封面47aを当
接させてプレート47をボルト11で装置38に締着し
て装置38を密封する。
ットは構成されているので、該ガスケットの密接当接片
部を有していない接合面をパッキンを介して装置等の密
封面上に配置し、密接当接片部側の接合面と盲板等のプ
レートの密封面を当接させてプレートを装置等に締着さ
せることにより、密接当接片部が弾性変形して撓み、弾
性変形した密接当接片部の反力により凸条部をプレート
の密封面に押しつけて、装置の密封ができるという作用
を有する。また、パッキン装着部に流体が流れないの
で、パッキン装着部に液やスラリーが溜まるのを防止す
るとともに密封できるという作用を有する。また、接合
面に形成された密接当接片部が、プレートの密封面に応
じて柔軟に対応できるため、プレートに振動等が付加さ
れた場合にも密接当接片部が振動に追従でき、常に凸条
部を密封面と密接でき、いわゆるセルフロックでプレー
トを締着したボルトの緩みを防ぐという作用を有する。
によれば、以下の優れた効果を実現できる。請求項1に
記載の発明によれば、 (1)従来のガスケットと同様に機械や装置等の接続部
や密封部等の接続面や密封面等の所定位置に配置するだ
けで、密接当接片部に形成された凸条部や密接当接片部
が接続面や密封面と当接するとともに密接当接片部が軸
方向に弾性変形して撓み、弾性変形した密接当接片部の
反力により、確実に凸条部や密接当接片部等を接続面や
密封面等に押しつけて密接でき、簡単な構造で確実に密
封ができ密封の信頼性に優れる。 (2)密接当接片部の反力を利用して凸条部等を接続面
や密封面等に密接させて密封しているため、従来のよう
に、装置の分解・再組立て毎に新しいガスケットに交換
する必要がなく、繰り返し同じガスケットを使用でき、
耐久性、利便性に優れる。 (3)環状溝が該ガスケットの外周壁面に形成されてい
るため、該ガスケットの孔部の周壁面と配管の内周壁面
とを面一に密接に接続でき、該ガスケットを配置した接
続部での液溜まりを防ぐことができ、雑菌等の繁殖を防
ぎ、特に、食品生産工場や薬品工場等のサニタリー用の
配管や装置の接続や密封に適し、衛生性に優れるととも
に、配管内のクリーニングがし易く、配管内のメンテナ
ンス性が向上し、より衛生性に優れる。 (4)環状溝が該ガスケットの外周壁面に形成されてい
るため、該ガスケットで接続や密封した内部が減圧にな
ればなる程、密接当接片部の反力が増大するため、真空
や減圧での密封精度に特に優れる。 (5)密接当接片部が軸方向に弾性変形できるため、機
械や装置等の接続部や密封部等の接続面や密封面の形状
等に応じて柔軟に対応でき、接続部や密封部に対する密
接当接片部の応答性や追従性に優れるとともに、接続面
や密封面等に高精度を要さず、施工性に優れる。 (6)密接当接片部が軸方向に弾性変形できるため、機
械や装置等の接続部や密封部に振動が付加された場合に
も密接当接片部が振動に追従して常に凸条部を接続面と
密封面に密接できるとともに、接続部や密封部を締着し
たボルトに常に反力がかかり、いわゆるセルフロックで
ボルトの締付け力の低下を防ぎ、高い密封精度を維持で
き、密封の信頼性に優れる。 (7)凸条部が0.1mm〜1.5mmの高さで形成さ
れているので、密接当接片部に適度な撓み量を得ること
ができ、密接当接片部を撓ませて弾性変形させた際に、
密接当接片部の強い反力を得ることができ密封性に優れ
るとともに、密接当接片部の基部に金属疲労がたまって
密接当接片部の機械的強度が低下するのを防止でき密接
当接片部の耐久性を向上できる。(8)管径の異なる配管の接続等にも使用でき、利便性
に優れるとともに、密接当接片部を外周壁面から外周側
に接合面から延設した場合にも、密接当接片部を軸方向
に弾性変形して撓ませて弾性変形した密接当接片部の反
力で接続部等を密封でき、密封性に優れる。 請求項2に
記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、 (9)密接当接片部が環状体の外周壁面に形成されてい
るため、孔部の周壁面と接続部や密封部等とを密接に接
続でき、シール性を高めることができる。 (10)簡単な構造なので量産性に優れ低原価で生産で
きる。請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2
の効果に加え、 (11)密接当接片部の基部が開口側よりも肉厚に形成
されているので、密接当接片部が均一な肉厚に形成され
たものに比べ機械的強度を高めることができる。 (12)密接当接片部の撓み応力を基部が厚い分だけ分
散できるので耐久性を向上できる。請求項4に記載の発
明によれば、請求項2乃至3の効果に加え、 (13)密接当接片部と機械や装置等の接続部や密封部
等の接続面や密封面とのあたりを凸条部でとることがで
き、高い密封精度を得ることができる。 (14)凸条部が0.1mm〜1.5mmの高さで形成
されているので、密接当接片部に適度な撓み量を得るこ
とができ、密接当接片部を撓ませて弾性変形させた際
に、密接当接片部の強い反力を得ることができ密封性に
優れるとともに、密接当接片部の基部に金属疲労がたま
って密接当接片部の機械的強度が低下するのを防止でき
密接当接片部の耐久性を向上できる。請求項5に記載の
発明によれば、請求項1乃至4の効果に加え、 (15)各凸条部をいずれも接続面や密封面等に接触さ
せることができ、密封性を向上できる。請求項6に記載
の発明によれば、請求項1乃至5の効果に加え、 (16)環状溝を容易に形成することができ該ガスケッ
トの生産性に優れるとともに、密接当接片部を容易に十
分に撓ませることができ、密接当接片部を撓ませて弾性
変形させた際に、密接当接片部の強い反力を得ることが
でき優れた密封性を得ることができる。
斜視図 (b)実施の形態1におけるガスケットの要部断面図
部断面図
示す要部断面斜視図
係図
示す要部断面図
壁面側の要部断面端面図 (b)実施の形態4におけるガスケットの外周壁面側の
要部断面端面図
工場等におけるサニタリー用の装置等の盲板やキャップ
等に使用した使用状態を示す要部断面図
Claims (6)
- 【請求項1】 中央に孔部を有した金属製若しくは硬質
樹脂製の環状体と、前記環状体の外周壁面から前記孔部
側に向けて所定深さ形成された1乃至複数の環状溝と、
前記環状溝の底部より前記孔部側の前記環状体の上下両
面に形成された接合面と、前記環状溝内の環状溝壁面と
前記接合面より外周側の前記環状体の面とで形成された
密接当接片部と、前記密接当接片部の前記接合面側の面
に0.1mm〜1.5mmの高さで前記密接当接片部の
外周縁端部側でかつ前記環状溝の底部よりも浅い位置に
形成された1乃至複数の凸条部と、を備え、一方の密接
当接片部が、前記外周壁面から前記環状体の外周側に前
記接合面から延設して形成されていることを特徴とする
ガスケット。 - 【請求項2】 中央に孔部を有した金属製若しくは硬質
樹脂製の環状体と、前記環状体の外周壁面から前記孔部
側に向けて所定深さ形成された1乃至複数の環状溝と、
前記環状溝の底部より前記孔部側の前記環状体の上下両
面に形成された接合面と、前記環状溝内の環状溝壁面と
前記接合面より外周側の前記環状体の面とで形成された
密接当接片部と、を備え、一方の密接当接片部が、前記
外周壁面から前記環状体の外周側に前記接合面から延設
して形成されていることを特徴とするガスケット。 - 【請求項3】 前記密接当接片部の前記環状溝の前記底
部側の肉厚が前記密接当接片部の前記環状体の外周側の
肉厚より厚く形成され、前記環状溝の開口側が前記底部
側よりも拡開して形成されていることを特徴とする請求
項1又は2に記載のガスケット。 - 【請求項4】 前記密接当接片部の前記接合面側の面に
0.1mm〜1.5mmの高さで形成された1乃至複数
の凸条部を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記
載のガスケット。 - 【請求項5】 前記密接当接片部に複数形成された凸条
部の高さが、前記孔部側が低く、前記孔部側よりも離れ
るにつれ高く形成されていることを特徴とする請求項1
乃至4の内いずれか1項に記載のガスケット。 - 【請求項6】 前記環状溝が、2mm〜15mmの深さ
で形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の内
いずれか1項に記載のガスケット。
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