JP5804667B2 - 血中アセトアルデヒド低減剤 - Google Patents

血中アセトアルデヒド低減剤 Download PDF

Info

Publication number
JP5804667B2
JP5804667B2 JP2009036936A JP2009036936A JP5804667B2 JP 5804667 B2 JP5804667 B2 JP 5804667B2 JP 2009036936 A JP2009036936 A JP 2009036936A JP 2009036936 A JP2009036936 A JP 2009036936A JP 5804667 B2 JP5804667 B2 JP 5804667B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood
reducing agent
higher aliphatic
acetaldehyde
blood acetaldehyde
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009036936A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010189344A (ja
Inventor
大久保 剛
剛 大久保
利博 伊東
利博 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
NOF Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NOF Corp filed Critical NOF Corp
Priority to JP2009036936A priority Critical patent/JP5804667B2/ja
Publication of JP2010189344A publication Critical patent/JP2010189344A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5804667B2 publication Critical patent/JP5804667B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

この発明は、血中アセトアルデヒド低減剤に関し、より詳しくは、炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールを有効成分として含む血中アセトアルデヒド低減剤に関する。
2001年度に全国の医療機関で行われた人間ドックの受診者のうち、「異常なし」と判定されたのは14.5%にとどまり、過去最低を更新した(非特許文献1)。項目別では、「肝機能が異常」と判定された受診者が全体の26.6%で、1988年当時の約3倍に増加した。このほか「高コレステロール」24.9%、「肥満」20.3%、「高中性脂肪」15.3%と、生活習慣と関係の深い項目において何らかの異常を指摘された受診者が、いずれも過去最高の比率となった。
日々の飲酒と肝機能との関係に対しては、社会的関心が高く、一般的に、健康診断時のγ−GTPなど、肝機能を表す指標についての認知度は高い。実際、日本人間ドック学会の2001年のデータでは、受診者の4人に1人が肝機能の異常を指摘され、肝機能に関する関心はますます高くなっている(非特許文献2)。もともと日本人を含む黄色人種(モンゴロイド)は白色人種(コーカソイド)と比べると、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)2は不活性型が多く、アセトアルデヒドを酸化する能力が低い。このことは日本人に下戸が多いとされる最大の原因であり、また、日本人にアルコール性の肝機能障害が多い要因となっている。
近年、飲酒時の肝機能の改善や、二日酔いの軽減のために、ウコン(クルクミン)やシジミ汁などの食品成分の有効性が注目されている。たとえば、大豆加工物を用いたアルコール吸収代謝調整剤(特許文献1)、生薬成分と大豆サポニン及び塩化カルニチンを有効成分とするアルコール吸収抑制剤(特許文献2)など、体内へのアルコールの吸収を抑制することによるものが開示されている。
また、過度の飲酒による、いわゆる二日酔いの症状(吐き気、不快感、悪心、めまいなど)は、体内に残留するアルコール代謝産物のアセトアルデヒド等であることが知られており、血中アセトアルデヒド濃度を低減させる医薬品等の研究が進められてきた。その中でも、食経験のある天然植物に由来する成分に関しては、その安全性等の面から特に注目されるところであった。L−テアニンを有効成分としたアセトアルデヒド毒性の抑制剤(特許文献3)のように、飲酒により体内で作られたアセトアルデヒドの有害性を抑制しようとするものや、直接的に飲酒後のアルコール代謝を改善し、速やかに血中アセトアルデヒドを分解させる成分として、カフェインとカテキンを有効成分とした体内アセトアルデヒド代謝促進剤及びその製造方法(特許文献4)、オタネニンジン抽出成分を有効成分とした血中アルコール濃度低下作用組成物(特許文献5)、葛花処理物を有効成分とするアルコール代謝物濃度上昇抑制剤(特許文献6)などが報告されている。このように、食品成分についてアセトアルデヒド代謝促進効果が報告されている。
一方、天然の動植物性ワックスから分離した高級脂肪族アルコールの混合物であるポリコサノールなどの、炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールについて、肝機能改善作用を有すること、特に脂質代謝機能改善作用により血中コレステロールや中性脂質を低減させることが、ヒトにおける試験により報告されている。しかし、アルコール代謝により発生したアセトアルデヒドの代謝に及ぼす効果に関しては知られていない。
特開2001−226277号公報 特開平3−264534号公報 特許第3793239号公報 特許第3875733号公報 特許第3228534号公報 特開2006−131610号公報
2001年度(社)日本病院会の集計 日本人間ドック学会01年資料
そこで本発明においては、優れた血中アセトアルデヒド低減効果を発揮し、かつ安全に使用することができる、血中アセトアルデヒド低減剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究を進めた結果、新たにポリコサノールが血中アセトアルデヒドの分解促進効果を有するという新知見を得た。かかる新知見に基づき、炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールよりなる群から選択した1種又は2種以上を有効成分として含有させることにより、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、次の[1]〜[]に関する。
[1]炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールよりなる群から選択した1種又は2種以上を有効成分として含有する、血中アセトアルデヒド低減剤。
[2]炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールが、動物性ワックス及び植物性ワックスから分離した高級脂肪族アルコールよりなる群から選択される、上記[1]に記載の血中アセトアルデヒド低減剤
[3]血中アセトアルデヒドを低減させるための、炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールよりなる群から選択した1種又は2種以上の使用。
]炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールよりなる群から選択した1種又は2種以上を有効成分として含有する、血中アセトアルデヒド低減剤と、当該有効成分が血中アセトアルデヒド低減作用を有することを記載した記載物を含む、商業的パッケージ。
本発明の血中アセトアルデヒド低減剤によれば、飲酒時に生成し、体内に有害な影響を与える血中アセトアルデヒドを有効に低減させることができる。その結果、飲酒により生じる吐き気、悪心、めまいなどの二日酔いの症状の発現を防止し、又はかかる症状を軽減し、また、アルコールによる肝機能障害を防止又は軽減することができる。
図1は、炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールの血中アセトアルデヒドの低減効果を示す図であり、本発明の実施例1の血中アセトアルデヒド低減剤を服用した場合、及び服用しない場合における飲酒後の血中アセトアルデヒド濃度の変化を示す。
本発明に係る血中アセトアルデヒド低減剤は、炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールよりなる群から選択した1種又は2種以上を有効成分として含有する。
<高級脂肪族アルコール>
本発明において用いる高級脂肪族アルコールは、化学的に合成することもできるが、天然ワックスより分離精製したものを用いるのが好ましい。天然ワックスとしては、炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールを構成成分として含む天然ワックスであれば特に限定されないが、動物、植物、微生物由来のワックスが挙げられ、好ましくは高含量の長鎖脂肪族アルコールを構成成分として有するワックスが挙げられる。たとえば、植物起源のワックスとしては、米糠ワックス(ライスワックス)、さとうきびワックス、カルナウバワックス、カンデリラワックス、ホホバ油、木ろう、小麦ワックス、とうもろこしワックス、パームワックスなどが挙げられ、動物起源のワックスとしては、ビーズワックス(蜜蝋)、マッコウ鯨油、羊毛脂などが挙げられ、これらから選ばれた少なくとも1種を用いることができる。米糠ワックス(ライスワックス)、さとうきびワックス、カンデリラワックス、木ろう、カルナウバワックス、蜜蝋は一般的に流通しており、入手が容易であるため好ましい。また、米糠ワックス及びさとうきびワックスは、米、米油、砂糖などの生産において副産物として大量に発生するため、安価であり特に好ましい。したがって、本発明で用いられる高級脂肪族アルコールとしては、前記のワックスを分解して得られるもので、通常炭素数22〜36の1価および2価の飽和アルコールが挙げられる。具体的には、たとえば、ドコサノール(C22、炭素数を示す。以下、同じ)、テトラコサノール(C24)、ヘキサコサノール(C26)、オクタコサノール(C28)、ノナコサノール(C29)、ミリシルアルコール(C30)、メリシルアルコール(C31)、ラクセリルアルコール(C32)、セロメリシルアルコール(C33)、テトラトリアコンタノール(C34)、ペンタトリアコンタノール(C35)、ヘキサトリアコンタノール(C36)、ドコサン1,2−ジオール(C22)、テトラコサン1,2−ジオール(C24)、ドコサン1,3−ジオール(C22)、トリコサン1,3−ジオール(C23)、テトラコサン1,3−ジオール(C24)などが挙げられる。
本発明においては、これらより1種を精製し、純品として使用できるし、また、これらより選択した2種以上を混合して使用することもできる。天然物由来の高級脂肪族アルコール混合物は、そのままで本発明に使用できるので、実施に適している。かかる高級脂肪族アルコール混合物としては、通常、ワックス中に高級脂肪族アルコールが60%以上含まれるものが用いられ、好ましくは、75%以上含有するものが用いられる。代表的な天然由来のワックスの組成を表1にまとめて示す。
Figure 0005804667
かかる高級脂肪族アルコールは、天然ワックスの加水分解反応等により得ることができる。加水分解反応の方法としては、アルカリ触媒等を用いた化学反応法、リパーゼ等の油脂加水分解酵素を用いた生化学反応法等が用いられる。前記加水分解反応により高級脂肪酸塩等と高級脂肪族アルコールが生成する。これらの分離は、ヘキサン、アセトン、エタノール、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセライド)等の有機溶剤と水との液液分配法により容易になし得る。また、高級脂肪族アルコール分子内の水酸基に、一度、エチル基、メチル基等を修飾し、蒸留により分離した後、修飾基を除去する方法もあるが、本発明において用いる高級脂肪族アルコールは、いずれの方法で得られたものでもよい。なお、本発明においては、天然の動植物性ワックスから前記の方法により分離された高級脂肪族アルコールの混合物であるポリコサノールが好ましく用いられる。
また、上記により得られるポリコサノールの中でも、米糠から得られる高級脂肪族アルコール混合物は、原料の入手が容易かつ安価なので、本発明における使用に特に適している。本発明において用いる高級脂肪族アルコールの形態としては、平均粒子径1〜500μmである粉体が、使用したときの吸収性が高く好ましい。さらに、平均粒子径1〜10000nmである乳化液として使用すると、吸収性に優れ、より好ましい。なお、前記の平均粒子径は、動的光散乱法(ホモダイン方式)によって求めた値である。
本発明の血中アセトアルデヒド低減剤は、常法にしたがって製剤化することができるが、経口用製剤とすることが好ましい。剤形としては、固形状、半固形状、液状のいずれをも選択することができる。たとえば、粉剤、散剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、糖衣剤、ゲル剤、カプセル剤、チュアブル剤等の固形状製剤、ゼリー剤、スラリー剤等の半固形状製剤、乳剤、液剤、シロップ剤、懸濁剤等の液状製剤が挙げられ、医薬的に許容されるキャリアーを含んでもよい。このようなキャリアーとしては、水、医薬的に許容される有機溶剤、グリセリン、プロピレングリコール等の液状キャリアー、マクロゴール等の親水性キャリアー、ワセリン、パラフィン、ラノリン、カカオ脂等の油脂性キャリアー、ゼラチンカプセル、マイクロカプセル、リポソーム等が挙げられる。また、本発明に係る血中アセトアルデヒド低減剤には、製剤化に際し必要に応じて、賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、界面活性剤、増粘剤、コーティング剤、pH調整剤、抗酸化剤、嬌味剤、防腐剤、着色剤、香味剤等を添加することができる。
上記賦形剤としては、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース及びその誘導体、コムギデンプン、トウモロコシデンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、デキストリン等のデンプン及びその誘導体、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム等の天然高分子化合物、ブドウ糖、マルトース、ソルビトール、マルチトール、マンニトール等の糖及びその誘導体、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等の無機塩類などが挙げられる。
上記結合剤としては、グアーガム、合成ケイ酸アルミニウム、ステアリン酸、高分子ポリビニルピロリドン、乳糖などが、上記滑沢剤としては、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000などが、上記崩壊剤としては、アジピン酸、ステアリン酸カルシウム、白糖などが挙げられる。
上記界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、大豆レシチン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンモノステアリン酸エステルなどが、増粘剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、ゼラチンなどが、コーティング剤としては、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、カラメル、カルナウバロウ、セラック、白糖、プルランなどが挙げられる。
pH調整剤としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが、抗酸化剤としては、アスコルビン酸、酢酸トコフェロール、天然ビタミンE、没食子酸プロピルなどが、嬌味剤としては、アスパルテーム、カンゾウエキス、サッカリンなどが挙げられ、防腐剤としては、安息香酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチルなどが、着色剤としては、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、カルミン、食用青色1号、食用黄色4号、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用赤色2号、銅クロロフィリンナトリウムなどが、香味剤としては、オイゲノール、バニリン、メントールなどが挙げられる。
本発明の血中アセトアルデヒド低減剤に含まれる高級脂肪族アルコールの含有量は、上記のような剤形や、服用させる被験者の性別、年齢、体重等に応じて適宜選択することができるが、たとえば、本実施例で得られた値を用いて、以下の2つの一般則から算定したヒトの適正摂取量をもとに設定することもできる。一般則(1)によると、動物実験で、1%混餌を用いて効果が確認された場合、前記の摂取量は、動物の体重kg当たり1gに相当する。一般則(2)によると、ラットやマウスでの体重1kgの有効量の約1/50がヒトでの適正用量である。つまり1%混餌の場合、60kgのヒトに換算すると適用量は1.2gとなる。これらの一般則によれば、本発明の血中アセトアルデヒド低減剤における高級脂肪族アルコールの1日の摂取量は、0.001〜10g、好ましくは0.01〜3gとなるように設定することになる。本発明においては、前記の量の高級脂肪族アルコールを1回で摂取させてもよく、また数回に分けて摂取させてもよい。また、本発明に係る血中アセトアルデヒド低減剤は、飲酒前又は飲酒後のいずれに摂取させてもよい。ただし、本発明に係る血中アセトアルデヒド低減剤の効果を考えると、飲酒前か飲酒後に、1日あたりの摂取量を1回で摂取させることが好ましい。さらに好ましくは、継続的に摂取することにより、その効果はより発揮される。
上述したように、本発明においては、血中のアセトアルデヒドを低減させるために、炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールよりなる群から選択される1種又は2種以上を使用することを特徴とする。前記高級脂肪族アルコールは、医薬品製剤の形態で用いることができ、用いる剤形や被験者の性別、年齢、活性型ALDH2の誘導度等により、上記において適宜設定された量を使用することができる。
また、本発明においては、炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールよりなる群から選択される1種又は2種以上を有効成分として含有する、血中アセトアルデヒド低減剤と、当該有効成分が血中アセトアルデヒド低減作用を有することを記載した記載物を含む、商業的パッケージを提供する。前記商業的パッケージに含まれる記載物には、本発明に係る血中アセトアルデヒド低減剤の作用及び効果の他、1日あたりの服用又は摂取量、服用又は摂取の方法、服用又は摂取の際の注意事項なども記載され得る。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実験によって得られたデータは、STUDENT T−TESTを用いて有意差検定を行った。
[実施例1]
炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールとして、コメコサノール(商品名)(日油株式会社製)を含有する血中アセトアルデヒド低減剤を調製した。コメコサノールは米糠由来で、コメコサノール中の83%が炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールである。このコメコサノール10重量%と乳糖80重量%、及びセルロース10重量%を混合して打錠し、200mgの錠剤を成型した(コメコサノール20mg配合)。
今回使用したコメコサノールの組成を表2に示す。
Figure 0005804667
実施例1の血中アセトアルデヒド低減剤について、心身ともに健康な平均年齢41.4±8.0歳の成人男性8名による試験を行った。試験に際して、ヘルシンキ宣言に則り、被験者にはインフォームドコンセントを実施し、日油株式会社倫理委員会の承認を得て、監督医師の元で次の通り試験を実施した。
実施例1の錠剤を1日当たり2錠、6週間にわたり被験者に摂取してもらった(炭素数22〜36の高級脂肪族アルコール量としては、33.2mg/日)。被験者には、15分間で体重60kg当たり25度の焼酎100mL(エタノールとして1単位の酒量)を100mLの水で割って飲酒させた。飲酒終了後90分及び180分後に採血を行った。飲酒後180分の採血までに補給できる水分量を400mLとして、飲酒時からの総水分摂取量を500mLと規定した。飲酒前と、飲酒後90分後及び180分後に採取した血液について、ビー・エム・エル株式会社に委託して、血中アセトアルデヒド量の測定を行った。測定精度に関し、血中アセトアルデヒドについては、5μmol/Lが検出限界で、それ以下は測定不可であった。なお、比較のため、実施例1の血中アセトアルデヒド低減剤を服用しないで同様に飲酒し、同様に採血して得た血液について、血中アセトアルデヒド量を測定した。結果を図1に示す。
図1には、血中にアセトアルデヒドが検出できた被験者のアセトアルデヒド値の平均値及び標準偏差を示した。実施例1の血中アセトアルデヒド低減剤を服用した被験者においては、飲酒後90分で8名中5名が検出限界以下となり、180分後には、被験者全員が検出限界以下であった。一方、実施例1の血中アセトアルデヒド低減剤を服用しない場合には、飲酒後180分後においても血中アセトアルデヒドが検出され、実施例1を服用した場合との間に、p<0.01で有意差を認めた。
本発明は、飲酒時に生成し、体内に有害な影響を与える血中アセトアルデヒドを有効に低減させることができ、飲酒により生じる吐き気、悪心、めまいなどの二日酔いの症状の発現を防止し、又はかかる症状を軽減し、また、アルコールによる肝機能障害を防止又は軽減するのに有用な血中アセトアルデヒド低減剤を提供するものである。

Claims (2)

  1. 炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールよりなる群から選択した1種又は2種以上を有効成分として含有する、血中アセトアルデヒド低減剤。
  2. 炭素数22〜36の高級脂肪族アルコールよりなる群から選択した1種又は2種以上の1日あたりの摂取量が0.001〜10gである、請求項1に記載の血中アセトアルデヒド低減剤。
JP2009036936A 2009-02-19 2009-02-19 血中アセトアルデヒド低減剤 Active JP5804667B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009036936A JP5804667B2 (ja) 2009-02-19 2009-02-19 血中アセトアルデヒド低減剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009036936A JP5804667B2 (ja) 2009-02-19 2009-02-19 血中アセトアルデヒド低減剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010189344A JP2010189344A (ja) 2010-09-02
JP5804667B2 true JP5804667B2 (ja) 2015-11-04

Family

ID=42815794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009036936A Active JP5804667B2 (ja) 2009-02-19 2009-02-19 血中アセトアルデヒド低減剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5804667B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7342545B2 (ja) 2019-09-10 2023-09-12 日油株式会社 グリセルアルデヒド代謝促進剤

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0525054A (ja) * 1991-07-19 1993-02-02 Nippon Oil & Fats Co Ltd 肝疾患治療予防剤
US7214394B2 (en) * 2002-05-31 2007-05-08 Archer-Daniels-Midland Company Policosanol compositions, extraction from novel sources, and uses thereof
US8202541B2 (en) * 2006-02-07 2012-06-19 U.S. Nutraceuticals, LLC Dietary supplement composition for blood lipid health

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010189344A (ja) 2010-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011037099A1 (ja) ウコン抽出物とガジュツ抽出物とを含有する組成物
WO2010010949A1 (ja) リパーゼ阻害剤
TW200936144A (en) Protopanaxadiol-type ginsenoside compositions and uses thereof
JP6335508B2 (ja) 成長ホルモン分泌促進剤
WO2013051727A1 (ja) 睡眠の質改善剤
KR20070027645A (ko) 지방 연소 촉진제
JP2008214338A (ja) 高次脳機能低下改善剤および遅延記憶低下改善剤
JPH11246399A (ja) 脂質代謝改善組成物
WO2014017243A1 (ja) 睡眠の質改善剤
JP2011032217A (ja) 脂肪吸収抑制剤
JP5804667B2 (ja) 血中アセトアルデヒド低減剤
JP6904802B2 (ja) 軽度認知障害改善用の組成物
TWI478717B (zh) 牛樟芝組合物及其用途
JP2007091672A (ja) アディポネクチン上昇剤
KR20210085011A (ko) 숙잠 및 효모 추출물을 유효성분으로 함유하는 숙취 해소용 조성물
JP4825452B2 (ja) アセトアルデヒド増加抑制剤
JP5543652B1 (ja) ウコン中の有用成分を含有する飲料の製造方法
KR102214565B1 (ko) 프로텍틴 dx을 포함하는 숙취해소용 조성물
JP4637447B2 (ja) 熱産生交感神経活性化剤及びそれを含有する組成物
US11826320B2 (en) Treating COVID 19 by using a mixture of cannabinoids in micellized form to lower levels of pro-inflammatory cytokines and reduce risk of cytokine storm
JP4509524B2 (ja) 血中高密度リポタンパク質コレステロール濃度増加剤
JPS59175425A (ja) 脳卒中予防剤
JP2008088078A (ja) 血中スモールデンス低比重リポタンパク質低下剤
JP2018104397A (ja) 抗精神疲労剤、該抗精神疲労剤を用いた食品(健康補助食品)、苦味料、並びにそれらの製造方法
JPWO2005013970A1 (ja) 肝胆道系障害改善剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130924

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20131119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140219

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20140228

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20140328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20150319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150714

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150901

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5804667

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250