以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図1は、本実施の形態におけるMFPの外観を示す斜視図である。図2は、MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図1および図2を参照して、画像形成装置として機能するMFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成する画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給する給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
自動原稿搬送装置120は、原稿給紙トレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部130のプラテンガラス上に設定された原稿読取位置まで搬送し、原稿読取部130により原稿画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ上に排出する。原稿読取部130は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、CPU111に出力する。
画像形成部140は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、原稿読取部130から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施した、データ処理後の画像データまたは、外部から受信された画像データに基づいて、給紙部150により搬送される用紙に画像を形成する。給紙部150は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部140に搬送する。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、ファクシミリデータを送受信する。ファクシミリ部116は、原稿読取部130により読み取られた画像データまたはHDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。また、ファクシミリ部116は、受信されたファクシミリデータをHDD115に記憶するか、画像形成部140にファクシミリデータの画像を用紙に形成させる。
通信I/F部112は、ネットワークにMFP100を接続するためのインターフェースである。通信I/F部112は、TCP(Transmission Control Protocol)またはFTP(File Transfer Protocol)等の通信プロトコルで、ネットワークに接続された他のコンピュータまたは画像形成装置と通信する。なお、通信I/F部112が接続されるネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワークは、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から出力される画像データを一時的に記憶する。
操作パネル160は、液晶表示装置(LCD)165と、LCD165の表示を制御する表示制御部161と、VRAM(Video RAM)163と、タッチパネル169と、ハードキー部170と、タッチパネル169およびハードキー部170を制御する入力制御部167と、を含む。LCD165およびハードキー部170は、MFP100の上面に設けられる。
表示制御部161は、CPU111、VRAM163およびLCD165と接続される。VRAM163は、表示制御部161の作業領域として用いられ、LCD165に表示する画像を一時記憶する。表示制御部161は、CPU111により制御されて、LCD165を制御し、LCD165にVRAM163に記憶された画像を表示させる。表示制御部161は、後述する操作画面および入力画面をLCD165に表示させる。
ハードキー部170は、スタートキーとキーボード呼出キーとを少なくとも含む複数のハードキーを含む。ハードキーは、入力制御部167に接続され、ユーザーにより押下されている間はON信号を入力制御部167に出力し、ユーザーにより押下されていない間はOFF信号を入力制御部167に出力する。
タッチパネル169は、LCD165の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネル169は、ユーザーが指またはスタイラスペンで指示した位置を検出し、検出した位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネル169は、LCD165の表示面と同じまたはそれ以上のサイズであるのが好ましい。タッチパネル169は、LCD165に重畳して設けられるので、タッチパネル169は、ユーザーがLCD165の表示面を指示すれば、LCD165の表示面中でユーザーが指示した位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネルは、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式を用いることができ、その方式は限定されない。
入力制御部167は、ハードキー部170のうちでON信号を出力するハードキーが存在する場合、ON信号を出力するハードキーの識別情報をCPU111に出力する。また、入力制御部167は、タッチパネル169がユーザーにより指示された位置を検出する場合、タッチパネル169から出力される座標をCPU111に出力する。
外部記憶装置117は、CPU111により制御され、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)118、または半導体メモリが装着される。
図3は、操作パネル160の平面図である。図3を参照して、操作パネル160は、LCD165と、LCD165に重畳して設けられたタッチパネル169と、LCD165の右側および下方に複数のハードキーが配置されたハードキー部170と、を含む。ハードキー部170は、キーボード呼出キー171と、スタートキー173と、を含む。
図4は、MFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図4に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118に記憶されたプログラムを実行することにより、CPU111により実現される機能である。図4を参照して、CPU111は、設定部11と、入力受付部41と、処理実行部61と、を含む。処理実行部61は、通信I/F部112、ファクシミリ部116、HDD115、外部記憶装置117、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140および給紙部150を制御し、設定部11により設定された処理条件で処理を実行する。
処理実行部61は、処理条件に従って処理を実行する。処理条件は、1以上の設定項目を含み、1以上の設定項目それぞれに対応する設定値によって定まる。RAM114は、処理条件を定めるための1以上の設定項目ごとに設定値を記憶するための設定レジスタを有する。処理実行部61は、RAM114が複数の設定項目ごとに有する設定レジスタに設定された設定値をRAM114から読み出し、1以上の設定項目それぞれに対応する設定値に従って処理を実行する。
処理実行部61が実行する処理の一例は、スキャン処理、コピー処理、プリント処理およびファクシミリ送受信処理等である。処理実行部61は、処理条件の1つとしてスキャン処理を実行する設定がされた場合、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、HDD115、外部記憶装置117、通信I/F部112を制御し、原稿読取部130で読み取った原稿の画像を、HDD115、外部記憶装置117および通信I/F部112の少なくとも1つに、処理条件に従って出力する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先をHDD115とする処理条件が設定された場合は、画像をHDD115に記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を外部記憶装置117とする処理条件が設定された場合は、画像を外部記憶装置117に装着された半導体メモリに記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を通信I/F部112とする処理条件が指定された場合は、画像を通信I/F部112を介して送信する。送信方法は、例えば、電子メール送信、FTP(File Transfer Protocol)またはSMB(Server Message Block)等である。送信方法に電子メール送信が設定される場合には、画像を添付した電子メールを生成し、生成した電子メールを送信する。
また、処理実行部61は、処理条件の1つとしてコピー処理を実行する設定がされた場合は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、給紙部150および画像形成部140を制御し、原稿読取部130で読み取った原稿の画像を、画像形成部140に給紙部150から供給される用紙に、設定された処理条件に従って画像形成させる。
また、処理実行部61は、処理条件の1つとしてプリント処理を実行する設定がされた場合は、通信I/F部112、HDD115、外部記憶装置117、画像形成部140および給紙部150を制御し、画像形成部140に給紙部150から供給される用紙に、設定された処理条件に従って画像形成させる。画像形成部140が画像形成する画像は、処理条件の1つにより設定され、通信I/F部112を介してネットワークに接続されたコンピュータから受信されるプリントデータの画像、HDD115または外部記憶装置117に記憶されたデータの画像である。
さらに、処理実行部61は、処理条件の1つとしてファクシミリ送信処理を実行する設定がされた場合は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、HDD115、外部記憶装置117およびファクシミリ部116を制御し、ファクシミリデータの画像を、ファクシミリ部116に送信させる。ファクシミリ部116が送信するファクシミリデータは、処理条件の1つにより設定され、処理条件に従って原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像、または、HDD115または外部記憶装置117に記憶された画像である。
処理実行部61は、処理条件の1つとしてファクシミリ受信処理を実行する設定がされた場合は、ファクシミリ部116、HDD115、外部記憶装置117、画像形成部140および給紙部150を制御し、ファクシミリデータを出力する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を画像形成部140とする処理条件が設定された場合は、画像形成部140にファクシミリデータの画像を給紙部150から供給される用紙に、設定された処理条件に従って形成させる。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先をHDD115とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータをHDD115に記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を外部記憶装置117とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータを外部記憶装置117に装着された半導体メモリに記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を通信I/F部112とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータを添付した電子メールを生成し、通信I/F部112を介して電子メールを送信する。
設定部11は、設定画面選択部13と、設定画面表示部15と、設定項目選択部17と、表示値制御部19と、設定値表示部21と、項目設定部23と、を含む。設定画面選択部13は、HDD115に予め記憶された複数の設定画面のうちから1つを選択し、選択した設定画面を識別するための設定画面識別情報を設定画面表示部15に出力する。
複数の設定画面は、処理実行部61が処理を実行するための複数の処理条件にそれぞれ対応する。例えば、スキャン処理を処理実行部61に実行させるための処理条件を定めるための設定画面、コピー処理を処理実行部61に実行させるための処理条件を定めるための設定画面、プリント処理を処理実行部61に実行させるための処理条件を定めるための設定画面、およびファクシミリ送受信処理を処理実行部61に実行させるための処理条件を定めるための設定画面である。設定画面は、処理実行部61が処理を実行するための処理条件を定める1以上の設定項目ごとの設定値を設定するための画面である。設定画面は、1以上の設定項目ごとに、項目名と表示領域との組を有する。また、複数の設定画面は、遷移機能付き設定画面を含む場合がある。遷移機能付き設定画面は、別の設定画面を選択するための1以上の遷移ボタンを有する。
設定画面選択部13は、例えば、複数の設定画面をそれぞれ識別するための複数の設定画面識別情報を含むメニュー画面をLCD165に表示し、ユーザーがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、メニュー画面に表示される複数の設定画面識別情報のいずれかを選択すれば、選択された設定画面識別情報の設定画面を選択する。また、LCD165に、遷移機能付き設定画面が表示されている場合、ユーザーがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、遷移機能付き設定画面に含まれる遷移ボタンを指示すれば、指示された遷移ボタンに関連付けられた設定画面を選択する。
設定画面表示部15は、設定画面選択部13から設定画面識別情報が入力されることに応じて、設定画面識別情報で特定される設定画面をLCD165に表示する。具体的には、HDD165に記憶されている複数の設定画面のうちから設定画面識別情報で特定される設定画面を読み出し、読み出された設定画面を表示制御部161に出力し、表示制御部161に設定画面の画像をLCD165に表示させる。また、設定画面表示部15は、設定画面に含まれる1以上の設定項目それぞれに対応する設定値を表示領域に表示する。具体的には、設定画面表示部15は、設定画面に含まれる1以上の設定項目それぞれに対応する設定値をRAM114が有する設定レジスタから読み出す。なお、設定値が設定されていない設定項目に対しては、その設定項目に対して予め定められたデフォルト値をHDD115から読み出す。次に、設定画面表示部15は、LCD165に表示されている設定画面に含まれる1以上の設定項目それぞれに対応する表示領域に、設定レジスタから読み出された設定値を表示する。具体的には、設定値と表示領域の位置とを表示制御部161に出力し、LCD165に表示されている設定画面の表示領域に設定値の画像を表示させる。
設定項目選択部17は、設定画面に含まれる1以上の設定項目のうちユーザーにより選択された設定項目を処理対象として選択する。ユーザーがLCD165に表示された1以上の項目名またはその項目名に対応する表示領域を指で指示すれば、タッチパネル169によりユーザーにより指示された位置が検出される。項目選択部37は、タッチパネル169により検出されたLCD165の表示面の座標に基づいて、1以上の項目名またはその項目名に対応する表示領域のいずれがユーザーにより指示されたかを特定し、特定された項目名および表示領域に対応する設定項目を選択する。項目選択部37は、1以上の設定項目のうちから選択した設定項目の項目名を、入力受付部41、表示値制御部19、設定値表示部21および項目設定部23に出力する。
入力受付部41は、表示指示検出部43と、入力画面表示部45と、入力値受付部47と、設定指示受付部49と、を含む。表示指示検出部43は、入力画面を表示する表示指示を検出する。具体的には、表示指示検出部43は、設定項目選択部17から項目名が入力されると、表示指示を検出する。また、設定項目選択部17から項目名が入力された後に、ハードキー部170が備えるキーボード呼出キー171が押下されたことを検出することに応じて、表示指示を検出するようにしてもよい。表示指示検出部43は、表示指示を検出することに応じて、入力画面表示部45に表示指示信号を出力する。表示指示信号は、設定項目選択部17から入力される項目名を含む。
入力画面表示部45は、表示指示検出部43から表示指示信号が入力されると、入力画面をLCD165に表示されている設定画面に重畳して表示する。具体的には、入力画面を表示制御部161に出力し、入力画面の画像を設定画面の画像よりも優先して合成した画像を表示制御部161に生成させ、表示制御部161に生成された画像をLCD165に表示させる。また、入力画面表示部45は、表示指示検出部43から表示指示信号が入力されると、RAM114が備える入力レジスタにブランクを設定する。換言すれば、入力画面を表示する段階において、RAM114が備える入力レジスタはブランクに設定される。
入力画面は、複数の入力キーを含むソフトキーボードの画像を含む。入力画面表示部45は、入力画面をLCD165に表示すると、入力画面を表示していることを示す表示状態信号を表示値制御部19および設定値表示部21に出力する。入力画面表示部45は、後述する設定指示受付部49から設定指示信号が入力されるまで、入力画面をLCD165に表示し、設定指示受付部49から設定指示信号が入力されると、入力画面の表示を中止する。
入力画面表示部45は、ソフトキーボード表示部51を含む。ソフトキーボード表示部51は、複数の入力キーを、LCD165に表示されている設定画面に重畳して表示する。複数の入力キーそれぞれは、入力キーに割り当てられた値がキー名称として付される。具体的には、複数の入力キーそれぞれのキー名称を表示制御部161に出力し、入力キーのキー名称の画像を設定画面の画像よりも優先して合成した画像を表示制御部161に生成させ、表示制御部161に生成された画像をLCD165に表示させる。
複数の入力キーは、0〜9の数字が表された10個の入力キーの他に、「*」と「#」との記号がそれぞれ割り当てられた2個の入力キーと、「C」の文字が表されたキャンセルキーと、「OK」の文字が表された設定指示キーと、を含む。ソフトキーボード表示部43は、複数の入力キーごとに、キー名称と、キー名称の画像の設定画面中の位置との組を入力値受付部47に出力する。
入力値受付部47は、複数の入力キーのうちユーザーにより指示された入力キーに基づいて入力値を受け付ける。ユーザーがLCD165に表示された0〜9の数字が表された複数のキー名称の画像のいずれかを指で指示すれば、タッチパネル169によりユーザーにより指示された位置が検出される。入力値受付部47は、タッチパネル169により検出されたLCD165の表示面の座標に基づいて、0〜9の数字が表された複数のキー名称の画像のいずれがユーザーにより指示されたかを特定し、特定されたキー名称の画像に対応する入力キーを選択する。入力値受付部47は、選択された入力キーに割り当てられた値を、入力値として項目設定部23、表示値制御部19および設定指示受付部49に出力する。ここでは、入力値受付部47は、RAM114が備える入力レジスタに入力値を設定し、項目設定部23、表示値制御部19および設定指示受付部49が、RAM114が備える入力レジスタを参照することによって、入力値を取得する。
入力値受付部47は、0〜9の数字が表された複数の入力キーを順に選択する場合、複数の入力キーにそれぞれ割り当てられた複数の値を、選択された順に配置した値を入力値として、RAM114が備える入力レジスタに設定する。例えば、0〜9の数字が表された10個の入力キーに、数字の「0」〜「9」がそれぞれ割り当てられており、第1番目に数字の「1」が割り当てられた入力キーが選択され、第2番目に数字の「2」が割り当てられた入力キーが選択される場合、第1番目の「1」の右に第2番目の「2」を配置した「12」を設定値に決定し、設定値「12」を入力レジスタに設定する。
また、入力値受付部47は、複数の入力キーのうちキャンセルキーが指示されたことを検出すると、キャンセル信号を表示値制御部19に出力する。さらに、入力値受付部47は、複数の入力キーのうち設定指示キーが指示されたことを検出すると、設定指示検出信号を、設定指示受付部49に出力する。
設定指示受付部49は、ユーザーによる設定指示を受け付ける。設定指示受付部49は、入力値受付部47から設定指示検出信号が入力される場合、または、ハードキー部170が備えるキーボード呼出キー171の押下を検出する場合、ユーザーによる設定指示を受け付ける。設定指示受付部49は、設定指示を受け付けると、設定指示信号を、項目設定部23、第1入力値表示部27および入力画面表示部45に出力する。なお、ハードキー部170のキーボード呼出キー171以外のキーであって予め定められたキーが指示された場合に、設定指示を受け付けるようにしてもよい。
表示値制御部19は、設定項目選択部17から項目名が入力されることに応じて、設定画面表示部15によりLCD165に表示された設定画面に含まれる1以上の設定項目のうち、設定項目選択部17から入力される項目名で特定される設定項目を処理対象に決定する。表示値制御部19は、デフォルト値表示部25と、第1入力値表示部27と、を含む。
デフォルト値表示部25は、入力画面表示部45から表示状態信号が入力されることに応じて、設定画面に含まれ、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域にデフォルト値を表示する。具体的には、デフォルト値表示部25は、処理対象に決定された設定項目に対して予め定められたデフォルト値をHDD115から読み出し、LCD165に表示されている設定画面に含まれる表示領域であって、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域に、読み出されたデフォルト値を表示する。デフォルト値と表示領域の位置とを表示制御部161に出力し、LCD165に表示されている設定画面の表示領域にデフォルト値の画像を表示させる。
入力画面表示部45から表示状態信号が入力される前の段階では、設定画面の処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域には、設定画面表示部15により設定値が表示されている。入力画面表示部45から表示状態信号が入力される段階において、換言すれば、設定画面に重畳して入力画面が表示された段階において、表示領域にデフォルト値が表示される。このため、入力画面が表示されると、設定画面の表示領域の表示が、設定値からデフォルト値に変わるので、ユーザーは、設定画面において選択した設定項目の表示領域に表示されたデフォルト値を見て、入力値を入力する前にクリアキーを押下する必要がないことを知ることができる。
第1入力値表示部27は、入力値受付部47から入力値が入力されることに応じて、設定画面に含まれ、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域に入力値を表示する。ここでは、入力値受付部47はRAM114が備える入力レジスタに入力値を設定するので、第1入力値表示部27は、入力レジスタの値が書き換えられると、RAM114の入力レジスタから入力値を読出し、LCD165に表示されている設定画面に含まれる表示領域であって、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域に、入力値を表示する。入力値と表示領域の位置とを表示制御部161に出力し、LCD165に表示されている設定画面の表示領域に入力値の画像を表示させる。
入力値受付部47から入力される入力値は、ユーザーが入力画面に入力した値である。ユーザーは、設定画面において選択した設定項目の表示領域に表示された入力値を見て、入力画面に入力した操作を確認することができる。
また、第1入力値表示部27は、入力値受付部47からキャンセル信号が入力されることに応じて、RAM114が備える入力レジスタにデフォルト値を設定するとともに、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域にデフォルト値を表示する。具体的には、第1入力値表示部27は、処理対象に決定された設定項目に対して予め定められたデフォルト値をHDD115から読み出し、RAM114が備える入力レジスタにデフォルト値を設定するとともに、LCD165に表示されている設定画面に含まれる表示領域であって、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域に、読み出されたデフォルト値を表示する。デフォルト値と表示領域の位置とを表示制御部161に出力し、LCD165に表示されている設定画面の表示領域にデフォルト値の画像を表示させる。
ユーザーは、設定画面において選択した設定項目の表示領域に表示されたデフォルト値を見て、誤って入力した入力値がキャンセルされたことを確認することができる。そして、入力画面に入力値を再入力する操作を続けてすることができる。
さらに、第1入力値表示部27は、入力値受付部47から入力値およびキャンセル信号のいずれも入力されることなく、設定指示受付部49から設定指示信号が入力される場合、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域に設定値を表示する。具体的には、第1入力値表示部27は、RAM114が備える設定レジスタであって、処理対象に決定された設定項目に対応する設定レジスタに設定されている設定値を読み出し、LCD165に表示されている設定画面に含まれる表示領域であって、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域に、読み出された設定値を表示する。後述するように、更新部29は、入力値受付部47から入力値およびキャンセル信号のいずれも入力されることなく、設定指示受付部49から設定指示信号が入力される場合は、設定値を更新しないからである。
設定値表示部21は、設定項目選択部17から項目名が入力される。設定値表示部21は、設定画面表示部15によりLCD165に表示された設定画面に含まれる1以上の設定項目のうち、設定項目選択部17から入力される項目名で特定される設定項目を処理対象に決定する。設定値表示部21は、入力画面表示部45から表示状態信号が入力されることに応じて、RAM114が有する設定レジスタのうち処理対象に決定された設定項目に対する設定レジスタに設定されている設定値を読み出し、読み出しされた設定値を、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域に表示する。
入力画面表示部45から表示状態信号が入力される段階において、換言すれば、設定画面に重畳して入力画面が表示された段階において、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域には、表示値制御部19によりデフォルト値が表示されている。このため、設定値表示部21は、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域に、既に表示されているデフォルト値と、デフォルト値の表示態様とは異なる表示態様で、デフォルト値が表示された位置の横に、設定値を表示する。表示態様の相違は、輝度の相違としてもよいし、色の違いとしてもよいし、背景の色の違いとしてもよい。ここでは、デフォルト値を輝度が高い白で表示し、設定値を輝度の低いグレーで表示する。設定値表示部21は、入力画面表示部45から表示状態信号が入力されている間継続して、設定値を表示する。
入力画面が表示された段階で、設定値を、デフォルト値とともに表示するので、それまでに設定されていた設定値のユーザーに対する通知を継続することができる。また、入力画面が表示されている間は、処理対象に決定された設定項目に対応する表示領域にはデフォルト値または入力値が表示されるが、それとは別に継続して設定値を表示することにより、入力画面が表示される前に設定されていいた設定値をユーザーに通知することができる。
なお、設定値表示部21は、設定値を、表示領域の外側であって、表示領域から所定の範囲の位置に表示するようにしてもよい。
項目設定部23は、設定項目選択部17から項目名が入力される。設定項目設定部23は、設定画面表示部15によりLCD165に表示された設定画面に含まれる1以上の設定項目のうち、設定項目選択部17から入力される項目名で特定される設定項目を処理対象に決定する。設定項目設定部23は、更新部29を含む。
更新部29は、入力値受付部47から入力値が入力され、設定指示受付部49から設定指示信号が入力される。更新部29は、設定指示信号が入力されると、入力値受付部47から入力値が入力されていることを条件に、処理対象に決定された設定項目の設定値を更新する。更新部29は、入力値受付部47から入力値が入力されているか否かを、RAM114が備える入力レジスタの値を参照することにより判断する。RAM114が備える入力レジスタにブランク以外の値が設定されていれば、入力値受付部47から入力値が入力されていると判断し、RAM114が備える入力レジスタにブランクが設定されていれば、入力値受付部47から入力値が入力されていないと判断する。
更新部29は、設定項目選択部17から項目名が入力された後に、設定指示受付部49から設定指示信号が入力されると、RAM114が備える入力レジスタにブランク以外の値が設定されていれば、RAM114が備える設定レジスタであって、処理対象に決定された設定項目に対応する設定レジスタに設定されている設定値を、RAM114が備える入力レジスタに設定されている入力値で更新する。更新部29は、設定項目選択部17から項目名が入力された後に、設定指示受付部49から設定指示信号が入力される場合であっても、RAM114が備える入力レジスタにブランクが設定されていれば、RAM114が備える設定レジスタであって、処理対象に決定された設定項目に対応する設定レジスタに設定されている設定値を更新しない。
更新部23は、ユーザーによる実行指示が入力されるまで、RAM114が備える設定レジスタであって、処理対象に決定された設定項目に対応する設定レジスタに設定されている設定値を更新する。ユーザーによる実行指示は、例えば、操作パネル160に設けられたスタートキー173が押下されることにより入力され、項目設定部23は、スタートキー173が押下されたことを検出すると、ユーザーによる実行指示が入力されたと判断する。項目設定部23は、ユーザーによる実行指示が入力されたと判断する場合、実行指示を処理実行部61に出力する。実行指示は、RAM114が備える設定レジスタに設定された設定値を含む処理条件を含む。
図5は、設定画面の一例を示す図である。図5を参照して、設定画面201は、項目名「置数」の設定項目の項目名を表示する領域203と、項目名「置数」の設定項目を表示する領域203と、項目名「置数」の設定項目に対応する表示領域204と、プレビュー画像表示領域205と、遷移ボタン207A〜207Gと、を含む。表示領域204には、設定値「3」が表示されている。プレビュー多画像表示領域205には、原稿の画像と出力される画像とが表示される。
図6は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す図である。図5に示す設定画面201に、入力画面301を表示した直後の状態を示している。表示領域204には、デフォルト値「1」が表示される。入力画面301は、0〜9の数字がそれぞれ割り当てられた10個の入力キーと、「*」と「#」との記号がそれぞれ割り当てられた2個の入力キーと、「C」の文字が表されたクリアキーと、「OK」の文字が表された設定キーと、を含む。
図7は、設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。設定処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118に記憶されたプログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
図7を参照して、CPU111は、設定画面が選択されたか否かを判断する(ステップS01)。LCD165にメニュー画面が表示された状態で、メニュー画面に含まれる複数の設定画面識別情報のいずれかがユーザーにより選択される場合、または、遷移機能付き設定画面がLCD165に表示された状態で、遷移ボタンがユーザーにより指示される場合、設定画面が選択されたと判断する。CPU111は、設定画面が選択されるまで待機状態となり(ステップS01でNO)、設定画面が選択されると(ステップS01でYES)、処理をステップS02に進める。
ステップS02においては、選択された設定画面をLCD165に表示する。LCD165にメニュー画面が表示された状態で、複数の設定画面識別情報のいずれかがユーザーにより選択される場合は、選択された設定画面識別情報で特定される設定画面をLCD165に表示し、遷移機能付き設定画面がLCD165に表示された状態で、遷移ボタンがユーザーにより指示される場合、指示された遷移ボタンに割り当てられた設定画面識別情報で特定される設定画面をLCD165に表示する。設定画面は、処理条件を定める1以上の設定項目それぞれに対応する項目名と表示領域とを有する。
次のステップS03においては、設定値を読み出す。RAM114が有する設定レジスタのうち、ステップS01において選択された設定画面に含まれる1以上の設定項目それぞれに対応する設定レジスタに設定されている設定値を読み出す。そして、読み出した設定値を対応する表示領域に表示する(ステップS04)。設定画面に含まれる1以上の設定項目に対応する1以上の表示領域それぞれに対応する設定値を表示する。したがって、設定画面が表示された段階では、その時点で設定されている設定値が表示領域に表示される。
次のステップS05においては、最初の設定項目を処理対象に設定する。ステップS02においてLCD165に表示された設定画面に含まれる1以上の設定項目のうち最初の設定項目を処理対象に設定する。なお、設定画面に含まれる1以上の設定項目のうち最初の設定項目でなくても、予め定められた設定項目を処理対処に設定するようにしてもよい。
次のステップS06においては、キーボード呼出キー171が押下されたか否かを判断する。キーボード呼出キー171の押下を検出したならば処理をステップS09に進めるが、そうでなければ処理をステップS07に進める。ステップS07においては、項目名が指示されたか否かを判断する。LCD165に表示された設定画面に含まれる1以上の設定項目に対応する複数の項目名または表示領域のいずれかが指示されたならば、処理をステップS08に進めるが、そうでなければ処理をステップS06に戻す。ステップS08においては、指示された項目名の設定項目を処理対象に設定し、処理をステップS09に進める。
ステップS09においては、入力受付処理を実行し、処理をステップS10に進める。入力受付処理の詳細は後述するが、処理対象に設定された設定項目に設定する設定値を更新する処理である。
ステップS10においては、項目名が指示されたか否かを判断する。入力画面に含まれる1以上の設定項目の項目名のうち、それまで処理対象に設定されている設定項目に対応する項目名とは別の項目名が指示されたか否かを判断する。別の項目名が指示されたならば設定項目が変更されたと判断し、処理をステップS11に進めるが、そうでなければ処理をステップS12に進める。
ステップS11においては、ステップS10において指示された項目名に対応する設定項目を処理対象に設定し、処理をステップS09に戻す。ステップS09においては、新たに処理対象に設定された設定項目に設定する設定値を更新する入力受付処理を実行する。
一方、ステップS12においては、スタートキー173が押下されたか否かを判断する。スタートキー173が押下されたならば、処理をステップS13に進めるが、そうでなければ、処理をステップS10に戻す。ステップS13においては、処理条件に従って処理を実行し、処理を終了する。ステップS13において実行する処理は、ステップS02において表示された設定画面によって定まる。設定画面が、コピー処理の処理条件を設定するためのコピー条件設定画面ならばコピー処理を実行し、スキャン処理の処理条件を設定するためのスキャン条件設定画面ならばスキャン処理を実行し、プリント処理の処理条件を設定するためのプリント条件設定画面ならばプリント処理を実行し、ファクシミリ送信処理の処理条件を設定するためのファクシミリ送信条件設定画面ならばファクシミリ送信処理を実行する。
図8は、入力受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。入力受付処理は図7のステップS09において実行される処理である。図8を参照して、CPU111は、ステップS21において、入力画面をLCD165に表示する。LCD165には、設定画面が表示されているので、設定画面に重畳して入力画面を表示する。入力画面は、複数の入力キーを含む。
次のステップS22においては、入力レジスタにブランクを設定する。入力レジスタは、RAM114の予め定められたアドレスが割り当てられた記憶領域である。そして、デフォルト値を読み出す(ステップS23)。図7のステップS05、ステップS08、またはステップS11のいずれかにおいて処理対象に設定された設定項目に対して予め定められたデフォルト値を、HDD115から読み出す。次に、読み出されたデフォルト値を表示領域に表示する(ステップS24)。ここでは、RAM114が備える表示レジスタにデフォルト値を設定し、表示レジスタに設定されたデフォルト値を表示領域に表示する。表示領域は、LCD165に表示されている設定画面に含まれる1以上の設定項目であって、図7のステップS05、ステップS08、またはステップS11のいずれかにおいて処理対象に設定されている設定項目に対応する表示領域である。また、表示領域の背景色を黒色とし、デフォルト値を白色で表示する。
次のステップS25においては、設定値をグレー表示する。RAM114が備える設定レジスタであって、処理対象に設定されている設定項目に対応する設定レジスタに設定されている設定値を読み出し、読み出した設定値を表示領域内のデフォルト値が表示された位置の近傍にグレーで表示する。これにより、設定値とデフォルト値が表示領域に表示され、かつ、設定値はグレーで表示され、デフォルト値は白で表示される。
次のステップS26においては、設定指示を受け付けたか否かを判断する。入力画面中の設定キーが指示された場合、または、ハードキー部170のキーボード呼出キー171が押下された場合、設定指示を受け付ける。設定指示を受け付けたならば処理をステップS34に進めるが、そうでなければ処理をステップS27に進める。
ステップS27においては、入力値を受け付けたか否かを判断する。入力画面に含まれる0〜9の複数の入力キーのいずれかが指示されたならば入力値を受け付けたと判断する。入力値を受け付けたならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をステップS30に進める。ステップS28においては、RAM114が備える入力レジスタにステップS27において受け付けられた入力値を設定する。そして、入力値を表示領域に表示し(ステップS29)、処理をステップS26に戻す。ここでは、RAM114が備える表示レジスタに入力値を設定し、表示レジスタに設定された入力値を表示領域に表示する。入力値が表示領域に表示されるので、ユーザーは、入力画面に入力した操作を確認することができる。表示領域は、LCD165に表示されている設定画面に含まれる1以上の設定項目のうち処理対象に設定されている設定項目に対応する表示領域である。
一方、ステップS30においては、キャンセル指示を受け付けたか否かを判断する。入力画面に含まれる複数のキーのうち「C」の文字が表されたクリアキーが指示されたならばキャンセル指示を受け付ける。キャンセル指示を受け付けたならば処理をステップS31に進めるが、そでなければ処理をステップS26に戻す。ステップS31においては、RAM114が備える入力レジスタにデフォルト値を設定する。デフォルト値は、処理対象に設定されている設定項目に対して予め定められた値であり、ステップS23においてHDD115から読み出されたデフォルト値である。
次のステップS33においては、デフォルト値を表示領域に表示し、処理をステップS26に戻す。ここでは、RAM114が備える表示レジスタにデフォルト値を設定し、表示レジスタに設定されたデフォルト値を表示領域に表示する。表示領域は、LCD165に表示されている設定画面に含まれる1以上の設定項目のうち処理対象に設定されている設定項目に対応する表示領域である。また、ステップS24と同様に、デフォルト値を白色で表示する。これにより、ステップS27において、ユーザーが入力画面に入力した入力値が受け付けられ、ステップS29において表示領域に入力値が表示されるが、ユーザーが入力を誤ったことに気付く場合、または、別の値の入力を望む場合に、別の値を入力するための操作が完了したことを知ることができる。
ステップS34においては、入力レジスタにブランクが設定されているか否かを判断する。入力レジスタにブランクが設定されている場合は処理をステップS35に進めるが、ブランク以外の値が設定されている場合は処理をステップS36に進める。入力レジスタにブランクが設定されている場合は、入力画面が表示された後、0〜9の数字が割り当てられた10個のキーおよび「C」の文字が表されたクリアキーのいずれもが指示されることなく、設定指示が受け付けられる場合である。この場合には、RAM114が備える設定レジスタのうち処理対象に設定されている設定項目に対応する設定レジスタに設定されている設定値を、表示領域に表示し(ステップS35)、処理をステップS37に進める。それまで設定されている設定値を更新することなく、処理をステップS37に進める。
一方、ステップS36においては、RAM114が備える設定レジスタに設定されている設定値を、入力レジスタに設定されている入力値またはデフォルト値で更新し、処理をステップS37に進める。これにより、ユーザーが入力した入力値またはデフォルト値が設定値として設定される。
ステップS37においては、ステップS21においてLCD165に表示した入力画面の表示を終了する。これにより、LCD165には設定画面が表示された状態となる。そして、ステップS25においてグレーで表示した設定値の表示を終了し(ステップS38)、処理を設定処理に戻す。
図9は、ユーザーによる操作と表示内容との関係を説明するための図である。図9を参照して、ユーザーの操作に対応して、処理対象となる1つの設定項目に対応する表示レジスタ、設定レジスタ、入力レジスタの値を示している。処理対象となる設定項目に対応するデフォルト値を「1」としている。また、設定画面が表示された段階において、設定レジスタにデフォルト値「1」が設定されているとしている。
まず、手順1において、ユーザーが、設定画面を選択する操作をする場合、設定画面がLCD165に表示される。この段階において、設定レジスタにデフォルト値「1」が設定され、入力レジスタは用いられないため何も設定されておらず、表示レジスタには設定レジスタに設定されている設定値と同じ「1」が設定される。
手順2において、ユーザーが設定画面に含まれる項目名を選択する操作をする場合、入力画面が設定画面に重畳して表示される。この段階において、設定レジスタに変更はなくデフォルト値「1」が設定されたままであり、入力レジスタに「ブランク」が設定され、表示レジスタにはデフォルト値「1」が設定される。
手順3において、ユーザーが数字の「5」が表された入力キーを指示する操作をする場合、設定レジスタに変更はなくデフォルト値「1」が設定されたままであり、入力レジスタに入力値「5」が設定され、表示レジスタには入力レジスタに設定されている入力値と同じ「5」が設定される。
手順4において、ユーザーが「OK」が表された設定キーを指示する操作をする場合、入力レジスタがブランクでないので、設定レジスタに入力レジスタに設定されている入力値と同じ「5」が設定され、入力レジスタおよび表示レジスタに変更はない。
手順5において、ユーザーが手順2で選択したのと同じ項目名を選択する操作をする場合、入力画面が設定画面に重畳して表示される。この場合、設定レジスタに変更はなく設定値「5」が設定されたままであり、入力レジスタに「ブランク」が設定され、表示レジスタにはデフォルト値「1」が設定される。
手順6において、ユーザーが「OK」が表された設定キーを指示する操作をする場合、入力レジスタがブランクなので、設定レジスタに変更はなく設定値「5」のままであり、入力レジスタに変更はなく、表示レジスタに設定レジスタに設定されている設定値と同じ「5」が設定される。
手順7において、ユーザーが手順2および手順5で選択したのと同じ項目名を選択する操作をする場合、入力画面が設定画面に重畳して表示される。この場合、設定レジスタに変更はなく設定値「5」が設定されたままであり、入力レジスタに「ブランク」が設定され、表示レジスタにはデフォルト値「1」が設定される。
手順8において、ユーザーが「C」が表されたクリアキーを指示する操作をする場合、設定レジスタに変更はなく設定値「5」のままであり、入力レジスタにデフォルト値「1」が設定され、表示レジスタに入力レジスタに設定されているデフォルト値と同じ「1」が設定される。
手順9において、ユーザーが数字の「3」が表された入力キーを指示する操作をする場合、設定レジスタに変更はなく設定値「5」のままであり、入力レジスタに入力値「3」が設定され、表示レジスタには入力レジスタに設定されている入力値と同じ「3」が設定される。
手順10において、ユーザーが数字の「2」が表された入力キーを指示する操作をする場合、設定レジスタに変更はなく設定値「5」のままであり、入力レジスタに入力値「32」が設定され、表示レジスタには入力レジスタに設定されている入力値と同じ「32」が設定される。
手順11において、ユーザーが「C」が表されたクリアキーを指示する操作をする場合、設定レジスタに変更はなく設定値「5」のままであり、入力レジスタにデフォルト値「1」が設定され、表示レジスタに入力レジスタに設定されているデフォルト値と同じ「1」が設定される。
手順12において、ユーザーが「OK」が表された設定キーを指示する操作をする場合、入力レジスタがブランクでないので、設定レジスタに入力レジスタに設定されているデフォルト値と同じ「1」が設定され、入力レジスタおよび表示レジスタに変更はない。
<変形例>
変形例におけるMFP100は、入力画面が、複数のキーに加えて入力値表示領域を有するようにしたものである。入力値表示領域は、設定画面に含まれる処理対象に設定されている設定項目に対応する表示領域に表示される値と同じ値が表示される。入力画面が、表示領域から離れた位置に表示される場合、入力値を確認する場合に、視線を動かす距離が短くなるので、入力が容易となる。
図10は、変形例におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図10を参照して、図4に示した機能と異なる点は、第2入力値表示部53が追加された点である。その他の機能は、図4に示した機能と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
第2入力値表示部53は、表示指示検出部43から表示指示信号が入力されると、表示指示信号に含まれる項目名で特定される設定項目に対して、予め定められたデフォルト値をHDD115から読み出し、デフォルト値を、入力画面の入力値表示領域として、LCD165に表示されている設定画面に重畳して表示する。具体的には、デフォルト値の画像を含む入力値表示領域の画像を表示制御部161に出力し、入力値表示領域の画像を設定画面の画像よりも優先して合成した画像を表示制御部161に生成させ、表示制御部161に生成された画像をLCD165に表示させる。
また、第2入力値表示部53は、表示指示検出部43から表示指示信号が入力された後、設定指示受付部49から設定指示信号が入力されるまでの間に、入力値受付部47から入力される入力値を、入力画面の入力値表示領域に表示する。具体的には、LCD165に表示されている設定画面に重畳して、入力値の画像を含む入力値表示領域を表示する。それまで表示されている入力値表示領域の画像に上書きする。さらに、第2入力値表示部53は、入力値受付部47からキャンセル信号が入力されると、デフォルト値を、入力画面の入力値表示領域に表示する。具体的には、LCD165に表示されている設定画面に重畳して、デフォルト値の画像を含む入力値表示領域を表示する。
変形例におけるMFP100が備えるCPU111は、図7に示した設定処理を実行するが、ステップS09において実行する入力受付処理が一部異なる。
図11は、変形例における入力受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11を参照して、図8に示した入力受付処理と異なる点は、ステップS25の後にステプS25Aが、ステップS29の後にステップS29Aが、ステップS33の後にステップS33Aがそれぞれ追加された点である。他の処理は図8に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。ステップS25Aにおいては、ステップS23においてHDD115から読み出されたデフォルト値を、入力画面の入力表示領域に表示する。ステップS29Aにおいては、ステップS27において受け付けられた入力値を、入力画面の入力表示領域に表示する。ステップS33Aにおいては、ステップS32においてHDD115から読み出されたデフォルト値を、入力画面の入力表示領域に表示する。
以上説明したように、本実施の形態におけるMFP100は、画像形成装置として機能し、MFP100が処理を実行するための処理条件を定める設定画面であって、処理条件を定める設定項目に対応する表示領域を有する設定画面をLCD165に表示する。ユーザーが、または設定項目の項目名または表示領域を指示すれば、表示領域に対応する設定項目が処理対象に選択し、入力画面を設定画面に重畳して表示する。入力画面を表示する際に、設定画面の処理対象に設定された設定項目に対応する表示領域にデフォルト値を表示し、その後ユーザーが入力画面に入力値を入力した後は、入力値を表示領域に表示する。このため、入力画面が表示された段階で、表示領域にデフォルト値が表示されるので、ユーザーに入力値を入力する前に設定値をクリアする操作が不要であることを通知することができる。
また、ユーザーが、または設定項目の項目名または表示領域を指示すれば、入力画面を表示するので、ユーザーが設定画面で選択した設定項目に対応する設定値を入力するための入力画面であることを、ユーザーに通知することができる。
また、ユーザーが、または設定項目の項目名または表示領域を指示すれば、表示領域に対応する設定項目が処理対象に選択し、その後、キーボード呼出キー171を押下する操作をすれば、入力画面を表示するようにしてもよい。この場合、予め定められたキーボード呼出キー171を押下すれば、入力画面が表示されるので、入力画面を表示させる操作を容易にすることができる。
また、MFP100は、入力画面を表示した後、ユーザーにより、入力値が入力されると、それまで設定されていた設定値を入力値で更新する。入力値の入力は、クリアキーを指示する操作によるデフォルト値の入力と、0〜9の文字が表された入力キーを1回以上指示する操作による値の入力とを、含む。このため、ユーザーは、入力画面を用いて設定値を変更することができる。
また、入力画面が表示された後、入力値が受け付けられることなく、設定キーを指示する操作により設定指示が受け付けられる場合、設定値を更新しないので、入力画面が表示された後でも設定値を維持することができる。
また、入力画面が表示されている間、設定項目に対応して設定されている設定値を、表示領域内に、デフォルト値または入力値の表示態様と異なる表示態様で、表示する。このため、それまで設定されている設定値をユーザーに通知することができる。その結果、ユーザーは、設定値を参照しながら新たな設定値を入力することができる。また、表示領域内に表示されているデフォルト値または入力値の表示態様と異なる表示態様で、設定値が表示されるので、ユーザーは、設定値と、入力画面に入力される値とを区別することができる。また、表示領域外で、表示領域から所定の範囲内に設定値を表示するようにしてもよい。
さらに、変形例におけるMFP100は、入力画面が、デフォルト値または入力値を表示する入力値表示領域を含む。このため、ユーザーは入力画面を見ながら入力画面に入力された値を確認することができる。
なお、上述した実施の形態においては、画像形成装置の一例としてMFP100について説明したが、図7および図8、または、図7および図11に示した設定処理をMFP100に実行させる設定方法、またはその設定方法をMFP100を制御するCPU111に実行させるための設定プログラムとして発明を特定することができるのは言うまでもない。
また、上述した実施の形態においては、設定画面がLCD165に表示された状態で、ユーザーが設定項目を選択する場合、または設定項目を選択後にキーボード呼出キー171を押下する場合、入力画面を表示するようにしたが、設定画面が表示された段階で、入力画面を表示するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記入力画面表示手段は、前記設定画面が表示されることに応じて、前記入力画面を表示する、請求項1に記載の画像形成装置。
(2) 前記項目選択手段は、前記表示された入力画面に含まれる前記複数の項目情報のうちからユーザーにより選択された項目情報に対応する設定項目を選択する、請求項1〜9および(1)のいずれかに記載の画像形成装置。
(3) 前記項目選択手段は、前記入力画面に含まれる前記複数の項目情報のいずれかが表示されている位置が前記位置検出手段により検出されることに応じて、前記複数の設定項目のうち前記検出された位置に表示された項目情報に対応する設定項目を選択し、
前記設定値受付手段は、前記複数の入力キーそれぞれが表示されている位置と同じ位置が前記位置検出手段により検出されることに応じて、前記検出された位置に表示されている入力キーで定まる値を受け付ける、請求項2に記載の画像形成装置。