JP5802084B2 - 軽量盛土の施工方法 - Google Patents
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Description
一般に、硬質ポリウレタンフォームが発泡・硬化・熟成する過程において、フォームの内部温度が最高150℃程度まで達し、その後、時間の経過とともに徐々に雰囲気温度まで低下する。一方、硬質ポリウレタンフォーム自体の線膨張係数が5×10−5/Kであることから、温度変化によりフォームに収縮が起こり、例えば長さ10mのフォームで内部最高温度が150℃まで達し、その後25℃まで低下した場合には約100mmの収縮が起こることになる。
また、盛土側緩衝層の空間を比較的広く空けているため、この空間内に充填するウレタンフォームの収縮により、支柱側パネルが変形したり、支柱への取り付け位置がずれるなどの問題が発生する恐れがある。
また、固定仕切り部材の固定設置と可動仕切り部材の上部仮固定とをポリウレタンフォームの一工程分の高さに応じて各工程ごとに設置するので、可動仕切り部材が追随してできた固定仕切り部材との狭い空隙はその深さは浅く、ポリウレタンフォームを簡単に隙間なく充填することができる。
この発明の軽量盛土の施工方法は、例えば地山11の谷側に道路を拡幅する場合に適用され、地山11の法面(傾斜面)とこれに続く軽量盛土を構築する地盤12に掘削するなどで基礎工事を行い、拡幅すべき道路の幅に応じた間隔を地山11との間にあけて軽量盛土の壁面を形成する壁面材13を支柱14に取り付けて立設する(図5〜図8参照)。
これら支柱14は、一定の間隔で立設され、通常2m程度の間隔とされ、その外側に取り付けられる壁面材13は、通常、支柱14の間隔と同程度の横幅で、高さが400〜600mm、厚さが30〜60mm程度のものが使用されるが、これら寸法に限定するものでない。
なお、スペーサは必ずしも設置する必要はなく、支柱の間隔とウレタンフォフォームの発泡圧などにより適宜設置するようにすれば良く、素材もウレタンボードに限るものでない。
まず、支柱14の内側に固定仕切り部材16としてウレタンボードが用いられ、例えば、支柱間の間隔に合わせた2000mm幅×1000mm高×10mm厚の寸法のウレタンボードを支柱14,14の内側に接した状態とし、仮止め用粘着テープ18で支柱14に仮止めするとともに、隣接する固定仕切り部材16同士の繋ぎ目は繋ぎ目用粘着テープ19を貼って塞いだ状態で連結固定する。
そして、図3に示すように、仮止めした固定仕切り部材16と支柱14とのすみ肉部分を、すみ肉溶接と同様に、硬質ポリウレタンフォーム20を盛り上げるように充填発泡させ、全長にわたって接着する。この接着により、軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォームが壁面側(支柱側)に浸入することを回避できる。
なお、図3では、片側のみを図示してある。
この可動仕切り部材17は、固定仕切り部材16と同一寸法のウレタンボードが用いられて重ねられ、上部の数箇所を仮止め用粘着テープ18で固定仕切り部材16と仮止めするとともに、隣接する可動仕切り部材17同士の繋ぎ目は繋ぎ目用粘着テープ19などで貼って塞いだ状態で連結固定する。
このような固定仕切り部材16と可動仕切り部材17を支柱14に重ねて設置するが、その設置高さは、軽量盛土とする硬質ポリウレタンフォーム21の一工程分の充填高さ、例えば1日分の盛土高さ、例えば1.5m以下とされ、好ましくは1mを施工の目途とすることから、上述の寸法のウレタンボードを用いる場合には、1枚ないし2枚を設置し、硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡後、設置を繰り返すようにする。なお、図示例の硬質ポリウレタンフォーム21の充填高さと固定仕切り部材16および可動仕切り部材17の設置高さは、概念を示すもので、寸法そのものを表すものでない。
軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォーム21は、水平方向に移動しながら1回に数十mm程度の発泡厚さとなるように吹き付けて層状に発泡させ、これを繰り返して1日分の盛土高さを形成する。そして、可動仕切り部材17が硬質ポリウレタンフォーム21で埋められた時点(自立できる状態となった時点)で上部の仮止め用粘着テープ18を外し、可動仕切部材17の上部をフリーの状態にする。これにより、充填発泡させる硬質ポリウレタンフォーム21の収縮に追随して可動仕切り部材17が移動可能となる。
なお、可動仕切り部材17の上部の仮固定の取り外しは、下部の埋設高さが100〜500mm程度の範囲となれば良く、軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォーム21の状態および可動仕切り部材17の自立可能かを見て判断すれば良い。
こうして軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォームを21を1工程分、例えば1日分として充填高さを1.5m以下、好ましくは1mを目安として発泡充填する。
この次段の固定仕切り部材14の固定設置の際には、上下に隣接する固定仕切り部材16,16同士の繋ぎ目は、図示しないが繋ぎ目用粘着テープを貼って塞いだ状態で連結固定する。なお、支柱14とのすみ肉部分の硬質ポリウレタンフォームによる接着などは前段の場合と同一に施工する。
また、ポリオールはエステル型とエーテル型があるが、耐久性、特に耐加水分解性の点からポリエーテルポリオールが好適に用いられる。ポリイソシアネート成分としては特に制限されないが、一般にはクルードMDI等の有機ジイソシアネートが用いられる。発泡剤としては、特に制限されないが、水、炭酸ガス、炭化水素などのノンフロン系発泡剤が環境対策上好ましい。
翌日あるいは12〜24時間経過した状態では、図6に示したように、前工程で充填発泡させた硬質ポリウレタンフォーム21が発泡温度から雰囲気温度まで低下することで収縮し、可動仕切り部材17が追随して移動することになり、支柱14に固定状態の固定仕切り部材16との間に空隙22が形成される。この空隙22は、可動仕切り部材17と地山11までの距離や硬質ポリウレタンフォーム21の積層状態などにより可動仕切り部材17が斜めの形状となる。
空隙22への硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡は、前工程での固定仕切部材16の高さまで充填するようにすれば良く、充填発泡は積層するようにし、数回に分けて行う。
この次工程での硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡の際も、可動仕切り部材17が埋まり自立する状態となった時点で上部の仮止め用粘着テープ18を外し、可動仕切部材17の上部をフリーにして収縮に追随できるようにする(図8参照)。また、充填予定高さから100mm以下まで充填発泡が進んだ時点で、次段の固定仕切り部材16の固定設置とこれに重ねる可動仕切り部材17の上部仮固定を同様にして行うことがよい。
なお、固定仕切り部材16と支柱14の外側の壁面材13との空間には、従来のスチレンブロックによる軽量盛土工法(EPS工法)の場合と同様に、強度上、特に軽量盛土用の硬質ポリウレタンフォームを充填発泡する必要はない。
また、軽量盛土用の硬質ポリウレタンフォーム21の収縮により追随した可動仕切り部材17と固定仕切り部材16との空隙22は、その幅および深さが狭く浅く、従来技術(特許文献1)として挙げた50〜300mm幅の盛土側緩衝層に比べて容積が大幅に小さく、硬質ポリウレタンフォーム21の収縮の問題を回避できるとともに、硬質ポリウレタンフォーム21自体の充填も1工程分の高さからスプレーガンなどで簡単に隙間なく行うことができる。
さらに、支柱14の内側に固定仕切り部材16と可動仕切り部材17とを取り付けるので、支柱14の外側の壁面材13の取り付けは、軽量盛土用の硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡までに完了すれば良く、特にスペーサ15を必要としない場合には、壁面材13の取り付けを軽量盛土側の施工と独立して行うこともでき、壁面材13の取り付けと軽量盛土側の施工を交互に行うことで工期を短縮することができる。
また、壁面材の取り付けや軽量盛土側の仕切り部材の施工を1工程分ずつ分けて繰り返し施工するようにすれば、前工程の硬質ポリウレタンフォーム21を足場として利用でき、足場費用や重機使用によるコスト削減を図ることもできる。
12 地盤
13 壁面材
14 支柱
15 スペーサ
16 固定仕切り部材
17 可動仕切り部材
18 仮止め用粘着テープ
19 繋ぎ目用粘着テープ
20 硬質ポリウレタンフォーム(接着用)
21 硬質ポリウレタンフォーム(軽量盛土用)
22 空隙
Claims (3)
- 支柱に支持された壁面材と地山との間に硬質ポリウレタンフォームを充填発砲させた軽量盛土を構築するに際し、
前記支柱の内側に固定仕切り部材を固定設置し、この固定仕切り部材の内側に重ねて前記硬質ポリウレタンフォームの略一工程分の高さの可動仕切り部材を、その上部を仮固定して設置し、
この可動仕切り部材と前記地山との間に前記硬質ポリウレタンフォームを一工程分充填発泡させ、
前記支柱の内側に、次段の固定仕切り部材の固定設置および可動仕切り部材の上部仮固定設置を行うとともに、前記一工程分の硬質ポリウレタンフォームの収縮により移動した可動仕切り部材と前記固定仕切り部材とで形成された空隙および次段の可動仕切り部材と地山との間の前段の硬質ポリウレタンフォーム上に次の一工程分の硬質ポリウレタンフォームを充填発泡させることを繰り返し、
前記壁面材と前記固定仕切り部材との間には、前記硬質ポリウレタンフォームを充填せず前記壁面材には、前記硬質ポリウレタンフォームの収縮力を作用させずに施工することを特徴とする軽量盛土の施工方法。 - 前記支柱に固定設置される固定仕切り部材と当該支柱とのすみ肉部分に、硬質ポリウレタンフォームを充填して接着することを特徴とする請求項1記載の軽量盛土の施工方法。
- 前記次段の固定仕切り部材および可動仕切り部材の設置は、前工程の硬質ポリウレタンフォームの一工程分の充填発泡高さの残りが100mm以下となった後に開始することを特徴とする請求項1または2記載の軽量盛土の施工方法。
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