JP5802084B2 - 軽量盛土の施工方法 - Google Patents

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Description

この発明は、軽量盛土の施工方法に関し、道路などの拡幅に必要な盛土として硬質ポリウレタンフォームを現場で発泡させて構築する場合に硬質ポリウレタンフォームの収縮の影響が壁面材および支柱に及ばないようにして施工できるようにしたものである。
従来、道路の拡幅や急傾斜地への道路の建設などを行う場合には、土を盛り上げる盛土が行われていたが、盛土の荷重軽減や土圧軽減を図るために、盛土材として発泡ポリスチレンブロックを積み重ねる工法や現場で硬質ポリウレタンフォームを発泡する軽量盛土工法が提案されており、土やコンクリートを用いる場合の1/50〜1/200に軽量化することができ、特に軟弱地盤上や急傾斜地の盛土として利用されている。
このような軽量盛土工法のうち、現場発泡の硬質ポリウレタンフォームを盛土材とする場合には、接着性に優れるとともに、現場で発泡させるため地形に対する形状対応性や液状材料の輸送だけで済むことから経済性にも優れるという特徴がある。
通常、この現場発泡の硬質ポリウレタンフォームで軽量盛土を構築する場合には、盛土の壁面となる位置に壁体を設け、この壁体と地山との間に現場で硬質ポリウレタンフォームを、1回に数十mm程度の仕上がり発泡厚さになるように吹き付けて層状に発泡し、これを繰り返して所定高さまで発泡成形するようにしており、壁体は重量構造物に対応した基礎を構築した後、この基礎上に支柱としてのH型鋼、C型鋼、L型鋼等の鋼材を立設し、この支柱に壁材としての厚さ50mm程度のPC板や押出成型セメント板等を取り付けて構成されている。
このような盛土の壁面を形成する位置に壁体や壁面材を設置するために重量構造物に対応した基礎工事を行うと、多くの工期と費用を要することから、最近では、基礎を簡易で軽量な構造とすることが行われている。
ところが、基礎を簡易で軽量な構造にした場合には、壁体の壁材や支柱に接着した硬質ポリウレタンフォームの収縮によって壁体が変形したり、傾いてしまう。
一般に、硬質ポリウレタンフォームが発泡・硬化・熟成する過程において、フォームの内部温度が最高150℃程度まで達し、その後、時間の経過とともに徐々に雰囲気温度まで低下する。一方、硬質ポリウレタンフォーム自体の線膨張係数が5×10−5/Kであることから、温度変化によりフォームに収縮が起こり、例えば長さ10mのフォームで内部最高温度が150℃まで達し、その後25℃まで低下した場合には約100mmの収縮が起こることになる。
このため壁体の支柱がH型鋼等で比較的強固とされ、壁材が軽量なものとしてある場合には、壁体と一体化したフォームの収縮により、壁材が引っ張られて変形する恐れがあり、また、支柱もL型鋼などで比較的軽量構造とされた場合には、同様に壁体の支柱および壁材と一体化したフォームの収縮によって支柱および壁材が共に変形して傾いてしまう。
そこで、フォームの収縮による支柱の変形等を防止する軽量盛土工法が種々提案されており、例えば特許文献1では、基盤に立設された支柱に壁面材を支持するとともに、支柱側パネルを取り付け、この支柱側パネルの地山側に50〜300mmの間隔をあけて盛土側パネルを取り付ける。そして、盛土側パネルと地山との間を軽量盛土とし、盛土側パネルと支柱側パネルとの間を盛土側緩衝層とするとともに、支柱側パネルと壁面材との間を支柱側緩衝層とし、それぞれにウレタンフォームを充填発泡させるようにし、盛土側緩衝層へのウレタンフォームの充填を盛土用のフォームの収縮が落ち着いたウレタンフォーム層より下方において行うようにしている。
特開2009−167694号公報
ところが、支柱側パネルを支柱に取り付けて盛土側緩衝層を設けることで、盛土用のウレタンフォームの収縮の影響が支柱や壁面材に直接及ばないようにできるものの、盛土側緩衝層として50〜300mmの比較的広い間隔を空けて盛土側パネルを設置しておく必要があり、具体的には、盛土側パネルをばんせんや鉄筋等で突き刺すことで立設させる、或いは、ばんせん等によって支柱側パネルに盛土側パネルを繋ぎ止めて立設させているが、これら作業は煩雑で時間がかかるなどフォーム充填前の準備工程の作業性に問題がある。
また、盛土側緩衝層の空間を比較的広く空けているため、この空間内に充填するウレタンフォームの収縮により、支柱側パネルが変形したり、支柱への取り付け位置がずれるなどの問題が発生する恐れがある。
この発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、現場で硬質ポリウレタンフォームを充填発泡して軽量盛土を構築する場合に、ウレタンフォームの収縮による壁面材の変形や倒れの発生を防止することができ、施工も容易にできる軽量盛土の施工方法を提供しようとするものである。
上記従来技術が有する課題を解決するため、この発明の請求項1記載の軽量盛土の施工方法は、支柱に支持された壁面材と地山との間に硬質ポリウレタンフォームを充填発砲させた軽量盛土を構築するに際し、前記支柱の内側に固定仕切り部材を固定設置し、この固定仕切り部材の内側に重ねて前記硬質ポリウレタンフォームの略一工程分の高さの可動仕切り部材を、その上部を仮固定して設置し、この可動仕切り部材と前記地山との間に前記硬質ポリウレタンフォームを一工程分充填発泡させ、前記支柱の内側に、次段の固定仕切り部材の固定設置および可動仕切り部材の上部仮固定設置を行うとともに、前記一工程分の硬質ポリウレタンフォームの収縮により移動した可動仕切り部材と前記固定仕切り部材とで形成された空隙および次段の可動仕切り部材と地山との間の前段の硬質ポリウレタンフォーム上に次の一工程分の硬質ポリウレタンフォームを充填発泡させることを繰り返し、前記壁面材と前記固定仕切り部材との間には、前記硬質ポリウレタンフォームを充填せず前記壁面材には、前記硬質ポリウレタンフォームの収縮力を作用させずに施工することを特徴とするものである。
この発明の請求項2記載の軽量盛土の施工方法は、請求項1記載の構成に加え、前記支柱に固定設置される固定仕切り部材と当該支柱とのすみ肉部分に、硬質ポリウレタンフォームを充填して接着することを特徴とするものである。
この発明の請求項3記載の軽量盛土の施工方法は、請求項1または2記載の構成に加え、前記次段の固定仕切り部材および可動仕切り部材の設置は、前工程の硬質ポリウレタンフォームの一工程分の充填発泡高さの残りが100mm以下となった後に開始することを特徴とするものである。
この発明の請求項1記載の軽量盛土の施工方法によれば、支柱に支持された壁面材と地山との間に硬質ポリウレタンフォームを充填発砲させた軽量盛土を構築するに際し、前記支柱の内側に固定仕切り部材を固定設置し、この固定仕切り部材の内側に重ねて前記硬質ポリウレタンフォームの略一工程分の高さの可動仕切り部材を、その上部を仮固定して設置し、この可動仕切り部材と前記地山との間に前記硬質ポリウレタンフォームを一工程分充填発泡させ、前記支柱の内側に、次段の固定仕切り部材の固定設置および可動仕切り部材の上部仮固定設置を行うとともに、前記一工程分の硬質ポリウレタンフォームの収縮により移動した可動仕切り部材と前記固定仕切り部材とで形成された空隙および次段の可動仕切り部材と地山との間の前段の硬質ポリウレタンフォーム上に次の一工程分の硬質ポリウレタンフォームを充填発泡させることを繰り返し、前記壁面材と前記固定仕切り部材との間には、前記硬質ポリウレタンフォームを充填せず前記壁面材には、前記硬質ポリウレタンフォームの収縮力を作用させずに施工するようにしたので、支柱に固定した固定仕切り部材に重ねて可動仕切り部材を仮固定することで、可動仕切り部材の上部仮固定を簡単に行うことができ、この可動仕切り部材と地山との間に充填発泡させたウレタンフォームが収縮しても仮固定した可動仕切り部材が追随することで固定仕切り部材、支柱、壁面材の変形などが生じることを防止できる。そして、可動仕切り部材が追随してできた固定仕切り部材との狭い空隙に次工程のポリウレタンフォームを充填発泡することで、連続した軽量盛土を構築することができる。
また、固定仕切り部材の固定設置と可動仕切り部材の上部仮固定とをポリウレタンフォームの一工程分の高さに応じて各工程ごとに設置するので、可動仕切り部材が追随してできた固定仕切り部材との狭い空隙はその深さは浅く、ポリウレタンフォームを簡単に隙間なく充填することができる。
この発明の請求項2記載の軽量盛土の施工方法によれば、前記支柱に固定設置される固定仕切り部材と当該支柱とのすみ肉部分に、硬質ポリウレタンフォームを充填して接着するようにしたので、固定仕切り部材と支柱とのすみ肉部分をすみ肉溶接のようにポリウレタンフォームを充填して接着することで、しっかり固定できるとともに、その外側の軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォームが漏れ出すことを防止することができる。
この発明の請求項3記載の軽量盛土の施工方法によれば、前記次段の固定仕切り部材および可動仕切り部材の設置は、前工程の硬質ポリウレタンフォームの一工程分の充填発泡高さの残りが100mm以下となった後に開始するようにしたので、前工程で充填発泡したポリウレタンフォームを足場として利用して次段の固定仕切り部材と可動仕切り部材を取り付けることができ、簡単に支柱に取り付けることができる。
この発明の軽量盛土の施工方法の一実施の形態にかかる支柱への壁面材およびスペーサの取り付け工程の説明斜視図である。 この発明の軽量盛土の施工方法の一実施の形態にかかる支柱内側への固定仕切り部材の取り付け工程の説明斜視図である。 この発明の軽量盛土の施工方法の一実施の形態にかかる支柱と固定仕切り部材とのすみ肉部分の取り付け工程の説明斜視図である。 この発明の軽量盛土の施工方法の一実施の形態にかかる固定仕切り部材に重ねる可動仕切り部材の取り付け工程の説明斜視図である。 この発明の軽量盛土の施工方法の一実施の形態にかかる最初の1工程分のポリウレタンフォームの充填発泡工程の説明断面図である。 この発明の軽量盛土の施工方法の一実施の形態にかかる最初の1工程分のポリウレタンフォームの収縮後の状態の説明断面図である。 この発明の軽量盛土の施工方法の一実施の形態にかかる次の1工程分の固定仕切り部材および可動仕切り部材の取り付け状態の説明断面図である。 この発明の軽量盛土の施工方法の一実施の形態にかかる次の1工程分のポリウレタンフォームの収縮後の状態の説明断面図である。
以下、この発明の軽量盛土の施工方法の一実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
この発明の軽量盛土の施工方法は、例えば地山11の谷側に道路を拡幅する場合に適用され、地山11の法面(傾斜面)とこれに続く軽量盛土を構築する地盤12に掘削するなどで基礎工事を行い、拡幅すべき道路の幅に応じた間隔を地山11との間にあけて軽量盛土の壁面を形成する壁面材13を支柱14に取り付けて立設する(図5〜図8参照)。
この壁面材13および支柱14による壁体は拡幅すべき道路に必要な高さに構築され、図1に示すように、例えば支柱14としてH型鋼、C型鋼、L型鋼等の鋼材を用い、これら支柱14の外側にPC板や軽量押出成形セメント板等の壁面材13を取り付けることで構築され、従来の重量構造物に対する大掛かりな基礎とこれに立設される強固な壁体に比べ、支柱14と壁面材13で比較的簡易で軽量な構造とされる。
これら支柱14は、一定の間隔で立設され、通常2m程度の間隔とされ、その外側に取り付けられる壁面材13は、通常、支柱14の間隔と同程度の横幅で、高さが400〜600mm、厚さが30〜60mm程度のものが使用されるが、これら寸法に限定するものでない。
また、ここでは、支柱14,14間の中央部には、スペーサ15が取り付けられ、硬質ポリウレタンフォームの発泡圧によって支柱14の内側に固定設置する固定仕切り部材16が膨らむことを防止するようにしてある。このスペーサ15は幅が100〜250mm、厚みが30〜100mm、高さが1〜2m程度の寸法とされ、ウレタンボードのスペーサ15が好ましく、成形セメント板の壁面材13に一液の簡易発泡ウレタンスプレーなどの接着剤または粘着テープで固定される。
なお、スペーサは必ずしも設置する必要はなく、支柱の間隔とウレタンフォフォームの発泡圧などにより適宜設置するようにすれば良く、素材もウレタンボードに限るものでない。
そして、この支柱14に取り付けた壁面材13と地山11との間の地盤12上には、必要に応じて排水層が設けられ、例えば合成樹脂繊維をへちま状にした排水シートを一定間隔で敷設したり、不織布や孔の開いたホースと砂利等を敷設したり、これらを組み合わせて敷設して構築される。
この後、支柱14の内側には、図2〜図4に示すように、軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォームが入り込まないようにする固定仕切り部材16が固定設置されるとともに、この固定仕切り部材16に重ねて可動仕切り部材17が上部のみを仮固定して設置される(上部仮固定設置)。
まず、支柱14の内側に固定仕切り部材16としてウレタンボードが用いられ、例えば、支柱間の間隔に合わせた2000mm幅×1000mm高×10mm厚の寸法のウレタンボードを支柱14,14の内側に接した状態とし、仮止め用粘着テープ18で支柱14に仮止めするとともに、隣接する固定仕切り部材16同士の繋ぎ目は繋ぎ目用粘着テープ19を貼って塞いだ状態で連結固定する。
そして、図3に示すように、仮止めした固定仕切り部材16と支柱14とのすみ肉部分を、すみ肉溶接と同様に、硬質ポリウレタンフォーム20を盛り上げるように充填発泡させ、全長にわたって接着する。この接着により、軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォームが壁面側(支柱側)に浸入することを回避できる。
なお、図3では、片側のみを図示してある。
こうして固定仕切り部材16を支柱14の内側に固定設置した後、この固定仕切り部材16に重ねて可動仕切り部材17を上部のみを仮固定し、下部をフリーな状態で設置する。
この可動仕切り部材17は、固定仕切り部材16と同一寸法のウレタンボードが用いられて重ねられ、上部の数箇所を仮止め用粘着テープ18で固定仕切り部材16と仮止めするとともに、隣接する可動仕切り部材17同士の繋ぎ目は繋ぎ目用粘着テープ19などで貼って塞いだ状態で連結固定する。
このような固定仕切り部材16と可動仕切り部材17を支柱14に重ねて設置するが、その設置高さは、軽量盛土とする硬質ポリウレタンフォーム21の一工程分の充填高さ、例えば1日分の盛土高さ、例えば1.5m以下とされ、好ましくは1mを施工の目途とすることから、上述の寸法のウレタンボードを用いる場合には、1枚ないし2枚を設置し、硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡後、設置を繰り返すようにする。なお、図示例の硬質ポリウレタンフォーム21の充填高さと固定仕切り部材16および可動仕切り部材17の設置高さは、概念を示すもので、寸法そのものを表すものでない。
このような支柱14の内側に軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォーム21の1工程分、たとえば1日分の充填発泡高さの固定仕切り部材16の固定設置および可動仕切り部材17の仮固定設置とが完了した後、可動仕切り部材17と地山11との間に硬質ポリウレタンフォーム21の発泡充填を行う(図5参照)。
軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォーム21は、水平方向に移動しながら1回に数十mm程度の発泡厚さとなるように吹き付けて層状に発泡させ、これを繰り返して1日分の盛土高さを形成する。そして、可動仕切り部材17が硬質ポリウレタンフォーム21で埋められた時点(自立できる状態となった時点)で上部の仮止め用粘着テープ18を外し、可動仕切部材17の上部をフリーの状態にする。これにより、充填発泡させる硬質ポリウレタンフォーム21の収縮に追随して可動仕切り部材17が移動可能となる。
なお、可動仕切り部材17の上部の仮固定の取り外しは、下部の埋設高さが100〜500mm程度の範囲となれば良く、軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォーム21の状態および可動仕切り部材17の自立可能かを見て判断すれば良い。
こうして軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォームを21を1工程分、例えば1日分として充填高さを1.5m以下、好ましくは1mを目安として発泡充填する。
この1工程分の硬質ポリウレタンフォーム21の充填を行う途中で、充填予定高さまで100mm以下、例えば固定仕切り部材16および可動仕切り部材17のボード天端から100mm以下になったら、次段の固定仕切り部材16の固定設置とこれに重ねる可動仕切り部材17の上部仮固定とを開始することがよい。
この次段の固定仕切り部材14の固定設置の際には、上下に隣接する固定仕切り部材16,16同士の繋ぎ目は、図示しないが繋ぎ目用粘着テープを貼って塞いだ状態で連結固定する。なお、支柱14とのすみ肉部分の硬質ポリウレタンフォームによる接着などは前段の場合と同一に施工する。
このような現場発泡の硬質ウレタンフォーム21は、例えばポリオール成分に、ポリオール、触媒、減粘剤、難燃剤、発泡剤等が配合され、これとポリイソシアネート成分が混合されて発泡・硬化され、その密度を30〜50kg/m、JIS−K7220に準拠した1%歪時の圧縮強度を約6N/cm以上とすることが好ましい。
また、ポリオールはエステル型とエーテル型があるが、耐久性、特に耐加水分解性の点からポリエーテルポリオールが好適に用いられる。ポリイソシアネート成分としては特に制限されないが、一般にはクルードMDI等の有機ジイソシアネートが用いられる。発泡剤としては、特に制限されないが、水、炭酸ガス、炭化水素などのノンフロン系発泡剤が環境対策上好ましい。
1工程分、例えば1日分の軽量盛土用の硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡が終わった翌日、好ましくは12〜24時間経過後に次の1工程分の軽量盛土用の硬質ポリウレタンフォーム21の発泡充填を行う。
翌日あるいは12〜24時間経過した状態では、図6に示したように、前工程で充填発泡させた硬質ポリウレタンフォーム21が発泡温度から雰囲気温度まで低下することで収縮し、可動仕切り部材17が追随して移動することになり、支柱14に固定状態の固定仕切り部材16との間に空隙22が形成される。この空隙22は、可動仕切り部材17と地山11までの距離や硬質ポリウレタンフォーム21の積層状態などにより可動仕切り部材17が斜めの形状となる。
このような前工程、例えば前日に発泡充填した硬質ポリウレタンフォーム21が収縮して固定仕切り部材16と可動仕切り部材17との間に形成された空隙22および可動仕切り部材17と地山11との間の積層された硬質ポリウレタンフォーム21の上に次の1工程分の軽量盛土となる硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡を行う。
空隙22への硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡は、前工程での固定仕切部材16の高さまで充填するようにすれば良く、充填発泡は積層するようにし、数回に分けて行う。
この次工程での硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡の際も、可動仕切り部材17が埋まり自立する状態となった時点で上部の仮止め用粘着テープ18を外し、可動仕切部材17の上部をフリーにして収縮に追随できるようにする(図8参照)。また、充填予定高さから100mm以下まで充填発泡が進んだ時点で、次段の固定仕切り部材16の固定設置とこれに重ねる可動仕切り部材17の上部仮固定を同様にして行うことがよい。
なお、固定仕切り部材16と支柱14の外側の壁面材13との空間には、従来のスチレンブロックによる軽量盛土工法(EPS工法)の場合と同様に、強度上、特に軽量盛土用の硬質ポリウレタンフォームを充填発泡する必要はない。
このような支柱14への1工程分の固定仕切り部材16の固定設置およびこれに重ねる可動仕切り部材17の上部仮固定と、1工程分の硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡と、硬質ポリウレタンフォーム21の収縮にともなう可動仕切り部材17の追随による空隙22への硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡とを繰り返すことで、所定高さの軽量盛土が完成する。
このようにして施工された硬質ポリウレタンフォーム21の軽量盛土には、図示省略したが、これまでと同様に、溶接鉄筋が入れられたコンクリート床版が形成され、路盤、表層などが形成されて道路の拡幅が完成する。
このような軽量盛土の施工方法によれば、支柱14に固定仕切り部材16を固定設置するとともに、これに重ねて可動仕切り部材17の上部を仮固定しておき、可動仕切り部材17と地山11との間に1工程分、例えば1日分の軽量盛土用の硬質ポリウレタンフォーム21を充填発泡させるようにしたので、硬質ポリウレタンフォーム21の収縮により可動仕切り部材17が追随して移動するだけで、収縮の影響が固定仕切り部材16に及ぶことがなく、支柱14や壁面材13が変形したり、破損することを防止できる。
また、軽量盛土用の硬質ポリウレタンフォーム21の収縮により追随した可動仕切り部材17と固定仕切り部材16との空隙22は、その幅および深さが狭く浅く、従来技術(特許文献1)として挙げた50〜300mm幅の盛土側緩衝層に比べて容積が大幅に小さく、硬質ポリウレタンフォーム21の収縮の問題を回避できるとともに、硬質ポリウレタンフォーム21自体の充填も1工程分の高さからスプレーガンなどで簡単に隙間なく行うことができる。
さらに、支柱14の内側に固定仕切り部材16と可動仕切り部材17とを取り付けるので、支柱14の外側の壁面材13の取り付けは、軽量盛土用の硬質ポリウレタンフォーム21の充填発泡までに完了すれば良く、特にスペーサ15を必要としない場合には、壁面材13の取り付けを軽量盛土側の施工と独立して行うこともでき、壁面材13の取り付けと軽量盛土側の施工を交互に行うことで工期を短縮することができる。
また、壁面材の取り付けや軽量盛土側の仕切り部材の施工を1工程分ずつ分けて繰り返し施工するようにすれば、前工程の硬質ポリウレタンフォーム21を足場として利用でき、足場費用や重機使用によるコスト削減を図ることもできる。
なお、上記実施の形態では、軽量盛土の一方側のみに支柱および壁面材で構築される壁体を設ける場合で説明したが、これに限らず軽量盛土を両側に構築する場合にも同様にこの施工方法を適用することができる。
11 地山
12 地盤
13 壁面材
14 支柱
15 スペーサ
16 固定仕切り部材
17 可動仕切り部材
18 仮止め用粘着テープ
19 繋ぎ目用粘着テープ
20 硬質ポリウレタンフォーム(接着用)
21 硬質ポリウレタンフォーム(軽量盛土用)
22 空隙

Claims (3)

  1. 支柱に支持された壁面材と地山との間に硬質ポリウレタンフォームを充填発砲させた軽量盛土を構築するに際し、
    前記支柱の内側に固定仕切り部材を固定設置し、この固定仕切り部材の内側に重ねて前記硬質ポリウレタンフォームの略一工程分の高さの可動仕切り部材を、その上部を仮固定して設置し、
    この可動仕切り部材と前記地山との間に前記硬質ポリウレタンフォームを一工程分充填発泡させ、
    前記支柱の内側に、次段の固定仕切り部材の固定設置および可動仕切り部材の上部仮固定設置を行うとともに、前記一工程分の硬質ポリウレタンフォームの収縮により移動した可動仕切り部材と前記固定仕切り部材とで形成された空隙および次段の可動仕切り部材と地山との間の前段の硬質ポリウレタンフォーム上に次の一工程分の硬質ポリウレタンフォームを充填発泡させることを繰り返し、
    前記壁面材と前記固定仕切り部材との間には、前記硬質ポリウレタンフォームを充填せず前記壁面材には、前記硬質ポリウレタンフォームの収縮力を作用させずに施工することを特徴とする軽量盛土の施工方法。
  2. 前記支柱に固定設置される固定仕切り部材と当該支柱とのすみ肉部分に、硬質ポリウレタンフォームを充填して接着することを特徴とする請求項1記載の軽量盛土の施工方法。
  3. 前記次段の固定仕切り部材および可動仕切り部材の設置は、前工程の硬質ポリウレタンフォームの一工程分の充填発泡高さの残りが100mm以下となった後に開始することを特徴とする請求項1または2記載の軽量盛土の施工方法。
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