JP5801089B2 - シート積載装置及びシート折り装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排出されたシートを積載するシート積載装置及びこれを備えたシート折り装置に関するものである。
従来から、シート処理装置にて各種処理をされたシートは、シート処理装置の排出口の下部に連設された積載部に積載収納されるが、例えば、特許文献1、2は、シート折り装置の折り処理部にて内三つ折りや外三つ折りに折り処理されたシートをシート折り装置に内蔵され排出口の下部に連設された積載部へ排出し積載収納している。
特開2004−284742号公報 特開2006−76779号公報
しかし、特許文献1、2の積載部は、積載面がフラットな形状であるため、積載されたシートが積載面と密着し、使用者が積載されたシートを取り出す際に積載面とシートの間に手を入れるスペースがなく、取り出しにくいという問題点があった。
また、各種サイズのシートをそれぞれ積載部に積載する場合、積載面を積載する最大サイズに合わせた大きさにしなければならず、特に最小サイズのシートを積載する場合、積載状態が乱れ、整合性よく積載することが困難であった。
本発明は前記問題点を解決するもので、その目的するところは、排出されたシートを積載部に整合性よく積載し、積載されたシートを簡単な構成で取り出し易くすることができるシート積載装置及びシート折り装置を提供することである。
上記課題を解決するため本発明は、排出されるシートを積載するため、排出方向下流側が低くなるように傾斜した積載面を有する積載部と、前記積載面は、積載されるシートの排紙方向先端部を支持する第1支持面と、前記第1支持面の排紙方向上流側に配置され、積載されるシートの排紙方向後端部を支持する第2支持面と、から構成され、前記第1支持面を備え、シートの排紙方向先端を規制する整合部と、を有するシート積載装置において、前記第1支持面は前記整合部が配置される一端から他端までの長さが積載されるシートの最小サイズ長の1/2よりも短く構成され、この第1支持面は、前記整合部に設けられた回動軸を中心に上方に向けて回動可能に設けられ、前整合部の回動により積載されるシートの排紙方向下流側を上昇させることを特徴としている。
更に本発明の構成を詳述すると、排出されるシートを積載するため排出方向下流側が低くなるように傾斜した積載面(84)を有する積載部(83)と、積載されるシートの排紙方向先端部を支持する第1支持面(84a)と、積載されるシートの排紙方向後端部を支持する第2支持面(84b)と、第1支持面(84a)に配置され、シートの先端を規制する整合部(85r)とを有する。
そして第1支持面(84a)は積載されるシートの最小サイズ長の1/2よりも短く構成されており、整合部(85r)に設けられた回動軸(85x)を中心に上方に向けて回動可能に設けられている。この第1支持面(84a)は整合部(85r)の回動によりシートの排紙方向先端部を上昇させる。
また、整合部(85r)は排紙方向下流側の装置側面に形成される開閉扉(85)に設けられており、第1支持面(84a)は開閉扉(85)の開放によって積載されるシートの排紙方向先端部を上昇させる。
第2支持面(84b)は、第1支持面(84a)の排紙方向上流側端部と連結しており、第1支持面(84a)の回動に伴って上方に向けて移動し、略水平又は排紙方向下流側端部が排紙方向上流側端部よりも高くなるよう構成されている。
この第1支持面(84a)と第2支持面(84b)の連結部には切り欠き部(87)が設けられている。
本発明は、シート積載面を排紙方向下流側が低くなるように傾斜させ、積載されるシートの排紙方向先端部を支持する第1支持面を、第1支持面に配置される整合部の回動軸を中心に上方に向けて回動させシートの排紙方向先端部を上昇させるようにしたものであるから以下の効果を奏する。
積載されるシートの排紙方向先端部を支持する第1支持面を上方へ回動させるように構成しているため、使用者はシートを取り出す際にこの第1支持面を回動させることによって積載されるシートの排紙方向先端部を持ち上げることができる。これによって、第1支持面に密着した積載シートが持ち上げられ、使用者が手を入れるスペースを確保でき、簡単な構造で容易に取り出し可能となった。
これと同時に、シートの積載面を排紙方向下流側が低くなるように傾斜させ、積載シートの先端を整合部に規制されるよう構成したものであるから、積載される大小各種サイズのシート端縁が揃えられ、整合性よく積載することが可能となった。
本発明に係わるシート折り装置を備えた画像形成システムの全体構成の説明図。 図1のシステムにおける後処理装置の要部拡大説明図。 図1のシステムにおけるシート折り装置の全体構成の説明図。 図3のシート折り装置における要部拡大図。 図3折りロールのレイアウト構成の説明図。 図3のシート折り装置におけるシート積載部を正面から見た図 図3のシート折り装置におけるシート積載部を上方から見た図。 シート積載部を側方から見た説明図であり、シートを積載面に積載した状態を示す。 シート積載部を側方から見た説明図であり、積載されたシートを取り出す状態を示す。 シート積載部を側方から見た説明図であり、積載されたシートを切り欠き部に手を入れて取り出す状態を示す。 シート積載部の斜視図であり、シートがガイド壁にガイドされ積載面に積載される状態を示す。 シート積載部の斜視図であり、開閉扉を開放した状態を示す。 図3の装置におけるシート折り動作の状態説明図であり、(a)はシートをレジスト修正する状態を、(b)はシートを第1スイッチバック経路に搬入する状態を示す。 図3の装置におけるシート折り動作の状態説明図であり、(a)は、シートを第1ニップ部で一次折りする状態を、(b)は一次折りしたシートを第2スイッチバック経路に搬入する状態を示す。 図3の装置におけるシート折り動作の状態説明図であり、(a)はシートを第2スイッチバック経路から第2ニップ部で折り合わせる状態を、(b)は第2ニップ部で折り合わせたシートを排紙方向に搬出する状態を示す。 シート折り動作の状態説明図であり、二つ折りモード実行時に第2ニップ部にシート先端を案内する二次折偏向部材の作用を示す説明図。 図3のシート折り装置における折り処理動作を示すフローチャート。 本発明のシート折り装置におけるシート折り仕様の説明図であり、(a)はシートを1/3位置で内三つ折りする態様を、(b)はシートを1/3位置でZ折りする態様を、(c)はシートを1/4位置でZ折りする態様を示す。 図1のシステムにおける制御構成の説明図。
以下図示の実施形態に基づいて本発明を詳述する。図1は本発明に係わるシート折り装置を備えた画像形成システムを示す。このシステムは画像形成装置Aとシート折り装置Bと後処理装置Cとで構成されている。そして画像形成装置Aで画像形成したシートをシート折り装置Bで折り処理し、後処理装置Cで部揃え集積して綴じ合わせるシステムが構成されている。
[画像形成システム]
画像形成装置Aは順次シート上に画像形成するプリンタ、複写機、印刷機などとして構成される。図示のものは複写機能とプリンタ機能を有する複合型複写機として画像形成部7と、原稿読取部20と、フィーダ部(原稿送り装置)25とで構成されている。またシート折り装置Bは画像形成装置Aの本体排紙口18に連設され、画像形成されたシートを折り処理して後処理装置Cに搬出する。後処理装置Cは、シート折り装置Bの搬出口31に連設され、画像形成されたシート或いは折り処理されたシートにパンチ孔開け、捺印処理、綴じ処理などの後処理を施すように構成されている。以下シート折り装置B、画像形成装置A、後処理装置Cの順に説明する。
[シート折り装置]
本発明に係わるシート折り装置Bは、画像形成装置A或いは後処理装置Cに内蔵されるか、これらとは別に独立した装置(スタンドアロン構成)として構成する。図示のものは画像形成装置Aと後処理装置Cとの間にオプションユニットとして配置されている。
シート折り装置Bは、図3にその全体構成を示すが装置ハウジング29に搬入口30と搬出口31を設け、搬入口30は上流側の画像形成装置Aの本体排紙口18に連なる位置に、搬出口31は下流側の後処理装置Cのシート受入口69に連なる位置に配置されている。尚本発明にあってシート折り装置Bは独立した装置ハウジング29を備えることなく、例えば後処理装置Cのケーシング内に内蔵する場合があり、その場合には搬入口30と搬出口31を必要としない。従って以下、搬入口30は搬入部と、搬出口31は搬出部と同義であり、説明の都合上、搬入部を搬入口30と、搬出部を搬出口31として説明する。
図3に示すように搬入口30と搬出口31は装置ハウジング29を横断するように対向配置され、図示の搬入口30と搬出口31は略々水平方向に対向する位置に配置されている。そしてこの搬入口30と搬出口31との間には搬入口30からのシートを折り処理することなく搬出口31に搬出する第1搬送経路32と、搬入口30からのシートを折り処理して搬出口31に搬出する第2搬送経路33が配置されている。この第1搬送経路32には、シートを所定方向(水平方向)に移送する「シート搬送機構」が、第2搬送経路33には、シートを折り処理する「折り処理機構」が配置されている。
[経路構成]
図3に示すように装置ハウジング29には第1搬送経路32が搬入口30と搬出口31との間に配置されている。この経路は図示のように直線経路で水平方向に配置しても、或いは曲線経路で構成することも可能である。この第1搬送経路32は搬入口30からシートを折り処理することなく搬出口31に案内する。
上述の第2搬送経路33は搬入口30からのシートを折り処理する折り処理経路として構成する。図3に示すように第2搬送経路33は第1搬送経路32から分岐して、それぞれ搬入口30からのシートを搬出口31に移送するように構成されている。この第1搬送経路32と第2搬送経路33は、互いに交差する方向に配置され、第2搬送経路33の一部(後述する第1スイッチバック経路34)は、第1搬送経路32の上方エリアに、残りの一部(後述する第2スイッチバック経路35)は、第1搬送経路32の下方エリアに配置されている。
第2搬送経路33には、折りローラ(41b、49、50)から構成される折り処理部48が配置され、第1搬送経路32から送られたシートを第1折り部Np1で一次折りし、その下流側の第2折り部Np2で二次折りするように構成されている。この折りロール対は一対のロール(41b、49)で構成する場合にはシートを1回折りして搬出口31に送ることとなり、図示のように複数のロール対で構成する場合にはシートを1回又は2回折りして搬出口31に送るように構成する。
上記第2搬送経路33は第1折り部Np1に一次折りするためのシート先端を案内する第1スイッチバック経路34と、折り処理したシートを二次折りするための折りシート先端を第2折り部Np2に案内する第2スイッチバック経路35とで構成されている。なお、この第2搬送経路33を1回折り構成とする場合には第2スイッチバック経路35を省く経路構成にする。
このように第2搬送経路33は第1搬送経路32と交差する方向に配置され、第1搬送経路32の上方エリアに第1スイッチバック経路34が、下方エリアに交差部からシートを下流側に移送する経路(図示のものは第2スイッチバック経路35)が対向配置されている。図示の第1スイッチバック経路34と第2スイッチバック経路35は、それぞれ湾曲した湾曲経路で構成され図3に示すように略S字カーブに形成されている。この第2搬送経路33には、第1折り部Np1と第2折り部Np2に後述する折り処理機構が配置され、折シートを搬出口31に向けて搬出する第1排紙経路36が連設されている。
尚、第1搬送経路32と第2搬送経路33とは、互いに交差するように配置するが、図3の経路構成とは反対に第1搬送経路32の下方エリアに第1スイッチバック経路34を、第1搬送経路32の上方エリアに、折り処理したシートを下流側に案内する経路を配置しても良い。
上記第2搬送経路33には、折り処理されたシートを搬出口31に案内する第1排紙経路36が連設されている。図示の第1排紙経路36はシートを二次折りする第2折り部Np2と搬出口31との間に設けられている。この第1排紙経路36には折シートを搬出口31とは異なる排紙口51から収納スタッカ83に案内する第2排紙経路37が配置されている。
そして第1搬送経路32からのシートを第1折り位置(第1ニップ部)Np1に案内するための第1スイッチバック経路34の経路長(L1)と、一次折りされた折りシートを第2折り位置(第2ニップ部)Np2に案内するための第2スイッチバック経路35の経路長(L2)とは、経路長L1>経路長L2となるように構成されている。
更に折り処理されたシートを第2折り位置Np2から収納スタッカ83に案内する第2排紙経路37の経路長L3は、L3<L2<L1となるように構成されている。これは、第1折り位置(第1ニップ部)Np1を第1経路32の近傍に配置すると、その結果として各経路長がL3<L2<L1となるため経路構成のコンパクト化をもたらす。
このように経路長が最も長い第1スイッチバック経路34が第1搬送経路32の上方に、経路長が短い第2スイッチバック経路35が下方に配置され、同様に第1搬送経路32の下方に第2排紙経路37が配置され、更にその下方に収納スタッカ83が配置されている。
従って経路長が長い第1スイッチバック経路34が第1搬送経路32の上方エリアに配置され、これと対向して経路長が短い第2スイッチバック経路35と第2排紙経路37が下方エリアに配置され、更に第2スイッチバック経路35と第2排紙経路37の下方に収納スタッカ83が配置されている。このようなレイアウト構成によって装置ハウジング29の内部スペースの集密化が図られる。
[経路切換手段]
上述した第1搬送経路32と第2搬送経路33の交差部には次の経路切換手段63が配置されている。前述したように第2搬送経路33は第1搬送経路32から分岐して搬入口30から送られたシートを第1、第2折り位置Np1、Np2に案内する。このため第1、第2搬送経路32,33の交差部には経路切換手段63が配置されている。
図3に示すように搬出ローラ62aの支軸62xに揺動可能に軸支持されており。
そして経路切換手段63は図3実線姿勢で第1搬送経路32に送られたシートを、第2搬送経路33の第1スイッチバック経路34に案内し、図3破線姿勢で第1搬送経路32に送られたシートを搬出ローラ対62から搬出口31に案内する。
[折ローラの構成]
第2搬送経路33には第1ロール41bと第2ロール49と第3ロール50が互いに圧接するように配置されている。第1ロール41bと第2ロール49との圧接点にシートを一次折りする第1ニップ部(第1折り位置)Np1が形成され、第2ロール49と第3ロール50との圧接点にシートを二次折りする第2ニップ部(第2折り位置)Np2が形成されている。
また、上記第1第2第3の各ローラ径は、図示の装置は第2ローラ径を最大とし、第1第3を同一外径に設定してある。これは例えば第1第2第3の各ローラ径を同一外径とするなど適宜寸法に設定すればよい。
更に図3に示すように第1ローラ41bは外周の一部を第1搬送経路32に臨む位置に配置してあり、このローラ周面にピンチローラ41aを圧接している。これによって第1搬送経路32のシートを第1ロール41bとピンチローラ41aで下流側に搬送することとなり、第1搬送経路32に特別な搬送手段とその駆動機構を設ける必要がない。
[折り偏向部材の構成]
上述のように3つのロール(41b、49,50)で構成される折ローラには、その第1ニップ部Np1に一次折り偏向部材53が、そして第2ニップ部Np2に二次折り偏向部材54が配置されている。この一次折り偏向部材53と二次折り偏向部材54は、第2搬送経路33に送られたシートの折目位置を第1ニップ部Np1と第2ニップ部Np2に挿入する機構で構成する。
図示の装置はこの一次折り偏向部材53と二次折り偏向部材54を「シートの折り位置をローラニップ部に挿入する」機能と「シート先端と後端をニップ部に送り込む」機能を備えている。このため一次、二次折り偏向部材53、54は従動ローラ53a、54aと湾曲ガイド53b、54bを備え、経路外の退避位置から経路内の作動位置に位置移動するように構成されている。そして従動ローラと湾曲ガイドが退避位置から作動位置に移動する動作でシートの折り目位置をニップ部に挿入し、その後従動ローラが折ローラ周面に圧接して従動回転することによってシートの前後端をニップ部に送り込むように作用する。
[一次折り偏向部材の構成]
上記一次折り偏向部材53は、第1ニップ部(圧接点)Np1にシートの折り目を案内するため図5に示すように従動ローラ53aと、湾曲ガイド53bと、昇降部材53cで構成されている。
上記従動ローラ53aと湾曲ガイド53bは昇降部材53cに支持されている。この昇降部材53cは、適宜形状のブラケット部材(フレーム部材)で構成され、この昇降部材53cに従動ローラ53aが回転可能に支持され、同時に湾曲ガイド53bが固定されている。そして昇降部材53cは装置フレームに設けたガイドレール(不図示)に支持され、従動ローラ53aが第2ロール49の周面と接する作動位置(図5破線位置)と、第2経路33の経路外に退避した待機位置(図5実線位置)との間で昇降するように構成されている。この昇降部材53cには後述するシフトモータMSが連結され、従動ローラ53aと湾曲ガイド53bを作動位置と待機位置との間で位置移動する。
上記従動ローラ53aは下流側に位置する第2ロール49と圧接し、その圧接点を図5にp2で示す。そこでシートの折り目位置を第1ニップ部Np1に案内する際に、シートの後端側は圧接点p1で搬送力を付与され第1ロール41bの周面に沿って第1ニップ部Np1に案内される。またシートの先端側は圧接点p2で搬送力を付与され第2ロール49の周面に沿って第1ニップ部Np1に案内される。
このとき圧接点p1と第1ニップ部Np1間の搬送長さLxと、圧接点p2と第1ニップ部Np1間の搬送長さLyとをLx>Lyに設定する。このような搬送長さ関係に従動ローラ53aの位置を設定する。そして前述の湾曲ガイド53bは、搬送長さの大きい第1ロール41bの周面に沿う湾曲形状の湾曲ガイド面を形成する。
つまり従来はシートの折り目を折りニップ部(Np1、Np2)に案内するブレード部材をシート操出手段とは別に設けているため、シートに作用するタイミングがずれると折り目の位置ズレ或いはシートに皺が発生する原因となっていた。これを解決するために、図示の装置は第1ニップ部Np1に向かうシートの上流側の第1ロール41bの搬送長さLxと、下流側の第2ロール49の搬送長さLyを[Lx>Ly]に設定し、同時に湾曲ガイド53bの湾曲ガイド面を搬送長さの長い第1ロール41bの周面にシートを沿わせる形状に構成し、この従動ローラ53aと湾曲ガイド53bを同時に待機位置から作動位置に位置移動している。
このように構成することによって、特別な折りブレード手段を用いることなくシートの折り目を第1ニップ部Np1に正確に案内することが出来る。尚図5から明らかなように搬送長さを[Lx>Ly]に設定するためには従動ローラ53aのローラ径を上流側に位置する第1ロール41bのローラ径より小径に構成する必要がある。
[二次折り偏向部材の構成]
二次折り偏向部材54も同様に、上流側に位置する第2ロール49の第1ニップ部Np1でシートに搬送力を付与し、この点から第2ニップ部Np2迄の搬送長さLxに対して、従動ローラ54aと下流側に位置する第3ロール50との圧接点p3と第2ニップ部Np2間の搬送長さLyとを[Lx>Ly]に設定してある。
そしてガイド部材54bの湾曲ガイド面を搬送長さの長い第2ロール49の周面にシートを沿わせる形状に構成してある。尚、この二次折り偏向部材54と、先の一次折り偏向部材53とは、一方が作動位置のとき他方は待機位置に位置するように相反的に移動する。これは昇降部材53cと昇降部材54cとを同一の駆動手段で昇降する(後述する)からである。
[駆動機構]
上記第1搬送経路32、第2搬送経路33のシート搬送機構を図3に従って説明する。第1搬送経路32には搬入口(搬入部)30に搬入ローラ対40が、搬出口(搬出部)31に搬出ローラ対62が配置され、この両ローラ間にレジストローラが配置されている。図示のレジストローラは第1ロール41bの外周と、これに圧接したピンチローラ41aで構成されている。従って第1搬送経路32には搬入ローラ対40と搬出ローラ対62とレジストローラ(第1ローラ)41bが配置されている。
そして搬入ローラ対40は一対のローラ40a、40bで構成され、その一方のローラ40bに搬送モータMf(不図示)が連結してある。同様に搬出ローラ対62も一対のローラ62a、62bで構成され、その一方のローラ62bに搬送モータMfが連結してある。また、ピンチローラ41aは第1ロール41bに従動回転するように配置され、この第1ロール41bも搬送モータMfに連結されている。
上記第2搬送経路33には、第1ロール41bと、第2ロール49と第3ロール50が互いに圧接して配置され、第2排紙経路37には排紙ローラ対67が配置されている。そして第2搬送経路33(第1スイッチバック経路34と第2スイッチバック経路35)には図3に示すようにシート搬送機構は配置されていない。そしてこの第2搬送経路33には第1搬送経路32に配置した搬入ローラ対40とレジストローラ(第1ローラ)41bとで第1スイッチバック経路34にシートを搬入し、第1、第2ロール41b、49でこのシートを下流側に搬送するようになっている。
図示の装置は、第1第2搬送経路32,33に配置するシート搬送機構を簡素化し、装置の小型化と静音化と消費電力の軽減を図ることを特徴としている。このため第1搬送経路32には第2搬送経路33に配置する折ローラ(第1ロール41b)の外周の一部を搬入ローラ対40と搬出ローラ対62との間で第1搬送経路32に臨むように配置している。
そしてこの第1ロール41bの外周にピンチローラ41aを配置し、搬入ローラ対40から送られたシートを第1スイッチバック経路34に送っている。これによって第1搬送経路32に特別な搬送ローラを配置する必要がなく搬送機構の簡素化を達成している。
これと共に、上記第1ロール41bは、シートを折り処理するときにはこれを回転させて搬入ローラ対40と、この第1ロール41bで搬入ローラ対40からのシートを第1スイッチバック経路34に搬送するモードと、シートを折り処理することなく搬入口30から搬出口31に搬送するモードでは第1ロール41bを停止して搬入ローラ対40と搬出ローラ対62で搬入口30から搬出口31にシートを移送する。これによって消費電力の軽減と静音運転を達成している。
また、一次折り偏向部材53の昇降部材53c及び二次折り偏向部材54の昇降部材54cは相反的に待機位置と作動位置との間で位置移動するようにシフトモータMs(不図示)が連結されている。このモータMsは正逆転モータで構成され、図4に示す第1の昇降部材53cと第2の昇降部材54cに形成したラック53r、54rにピニオン53p、54pが歯合されている。そしてシフトモータMsを正回転するときには、第1の昇降部材53cが待機位置から作動位置に移動し、逆回転するときには第2の昇降部材54cが待機位置から作動位置に移動するようになっている。
[シート積載部の構成]
まず、図3において、第2排紙経路37の下方に収納スタッカ83が配置され、この収納スタッカ83でシート積載部が構成されている。この収納スタッカ83は、第2ロール49と第3ロール50で折り合わされたシートを積載収容する。このため収納スタッカ83は装置ハウジング29に第1搬送経路32、その下方に折り処理部48、その下方に収納スタッカ83の順に上下方向に配置されている。
前述したように第1搬送経路32と第2搬送経路33は互いに交差するように配置され、第2搬送経路33の第1スイッチバック経路34は第1経路32の上方エリアに、第2スイッチバック経路35は第1経路32の下方エリアに配置されている。この経路構成と同時に第1経路32の下方に折処理部を、その下方に収納スタッカ83を配置しているため装置ハウジング29のコンパクト化が図られている。
上記収納スタッカ83は、図6から図8で示されるように、排紙ローラ対67からの折りシートを積載支持する積載面84と、外壁部83a、83b、83c、開閉扉85から形成される収納スペース83sとから構成される。
図8に示すように、開閉扉85が設けられている側を装置フロント側、他方を装置リア側とすると、積載面84は装置リア側に対して装置フロント側が低くなるように傾斜角度θ1で傾斜配置されている。この積載面84に積載されるシートは傾斜に沿って装置フロント側へ移動し、後述する整合部85rによって折りシート先端部が規制され揃えられる。尚、この傾斜角度θ1は15度〜40度に設定することが望ましい。
この積載面84の装置リア側には、図6及び図7に示すように、排紙ローラ対67から排出される折りシートを積載面84にガイドするガイド壁65が配置されている。このガイド壁65は排紙ローラ対67の略真下から外壁部83aまで延設された板状部材で構成している。
そして、このガイド壁65は排紙ローラ対67の装置リア側に配置されている。(図7参照。)これにより、排紙ローラ対67から折り目方向と直交する第1排紙方向R1で排紙される折りシートの装置リア側のみがガイド壁65によって支持されることとなる。すると、図11のように、折りシートは自重によって装置フロント側へ傾斜した状態となり、折り目方向と一致する第2排紙方向R2へ向きを変えて滑り落ち、積載面84に積載される。
このように、ガイド壁65によって折りシートの第1排紙方向R1をこれと略直交する第2排紙方向R2へ変えることによって、シートは確実に積載面84を滑り落ち、後述する整合部85rに先端が規制され、整合性よく折りシートを積載することが可能となる。また、使用者に対面する装置フロント側に折りシートが積載されることとなるため、使用者の視認性を良くすることができ、積載シートの取り忘れ等を防止することができる。
また、このガイド壁65は、上部65aが水平面に対して第1排紙方向R1下流側が上流側より低くなるように傾斜角度θ2で傾斜した形状で形成される。(図6参照。)これにより、排紙ローラ対67から排紙されるシートはガイド壁65の上部65aに沿って滑らかに排紙されることとなり、排紙時にシートが第1排紙方向R1下流端から垂直落下するのを防ぐことができる。尚、この傾斜角度θ2は15度〜50度に設定することが望ましい。
さらに、ガイド壁65は図7に示すように、積載面84上に第1排紙方向R1に対して傾斜角度θ3で傾斜配置される。これにより、図11に示すように、シートの第1排紙方向R1上流端におけるガイド壁65の支持位置はシートの第1排紙方向R1下流端におけるガイド壁65の支持位置に比べ装置リア側となるため、シート上流端は下流端よりも先行して装置フロント側へ傾斜状態となり、第2排紙方向R2へ滑り落ちて積載面84に積載されることとなる。尚、この傾斜角度θ3は10度〜45度に設定することが望ましい。
このようにガイド壁65を配置することによって、第1排紙方向R1から排紙されるシート下流端が既に積載されている折り畳み部に進入してシートジャムを引き起こすという問題点も解決でき、整合性よく積載することが可能となる。
尚、このガイド壁65は、積載する折りシートサイズに応じて、不図示の駆動手段により装置フロント側から装置リア側へ移動するように構成してもよい。
図8に示すように、積載面84は、積載されるシートの第2排紙方向R2先端部を支持する第1支持面84aとシートの第2排紙方向R2後端部を支持する第2支持面84bとから構成されている。この第1支持面84aと第2支持面84bは連結部材88によって図7のように連結されている。
この第1支持面84aは積載されるシートの最小サイズ長L4の1/2よりも短く設定され、この第1支持面84aの装置フロント側には、シートの先端を規制し揃える整合部85rが配置されている。
整合部85rは、装置フロント側側面に設けられ積載されたシートを取り出すために開閉する開閉扉85と一体的に形成されている。本発明では図8に示すように、開閉扉85は整合部85rと第1支持面84aを一体的に設けているが、例えば開閉扉85を装置フロント側に別体で設けてもよい。
図11及び図12のように、開閉扉85は外壁部83a、83cに回動軸85xによって回動可能に軸支持されている。またこの回動は規制部84cに当接部85bが当接することで回動を規制して開閉扉85が必要以上に開かないように構成している。
使用者が積載面84に積載されたシートを取り出す場合、開閉扉85を装置フロント側(図示時計方向)へ回動させて収納スタッカ83を開放し、この開放部分より直接手を入れてシートを取り出す。(図9参照。)
このとき、図9に示すように、開閉扉85の回動によって第1支持面84aが上方に向けて回動するため、第1支持面84a上に積載されているシート先端部は、第1支持面84aと第2支持面84bの連結部を支点に上方に持ち上げられる。これにより、第1支持面84aと密着したシート先端部と第1支持面84aとの間に空間αが形成されるため、使用者がシートを取り出すための手を入れるスペースを確保することができ、積載されたシートをスムーズに取り出すことができる。
また、開閉扉85の回動に伴って積載されたシートが第1支持面84aから上昇するため、使用者は開閉扉85を開放させる動作と、第1支持面84aを上方へ回動させるという動作を開放させるという1つの動作で行いシートを取り出すことができるため、操作性が向上する。
更に、図8に示すように、開閉扉85の回動軸85xは、連結部材88から水平方向に延長する仮想線より上方に設けられている。これにより、第1支持面84aが上方へ回動する時、連動部材88の回動軌跡が略垂直となるため、第1支持面84a上のシートを積載姿勢を崩すことなく第1支持面84aから持ち上げることが可能となる。
そして、上述のように第1支持面84aは最小サイズ長L4の1/2より短く設定されているため、各種シートサイズのシート先端部を確実に上方へ持ち上げることができる。
図8において、第2支持面84bの第2排紙方向R2下流側端部は、上述のように連結部材88によって連結している。これに対し、第2排紙方向R2上流側端部は、傾斜面84d上に支持されているのみであり、自由に移動することができる構成となっている。このため、第1支持面84aが回転軸85xを中心に上方に回動するのに伴って、第2支持面84bの第2排紙方向R2下流端部は上方へ移動し、上流端部は傾斜面84dに沿って第2排紙方向R2下流側へ移動することとなる。(図9参照。)
すると、第2支持面84bは略水平状態または装置フロント側が装置リア側よりも高い状態となるため、積載されるシート後端部は、略水平または装置フロント側が上向きとなり、第1支持面84aの回動によって持ち上がった折りシートが装置リア側へ滑落することがなく、確実に持ち上がった状態を保持することが可能となる。
尚、本実施例においては、第1支持面84aと第2支持面84bを連結し、第1支持面84aの回動に伴って第2支持面84bを移動可能にしたが、第2支持面84bを傾斜面84dに固定し、第1支持面84aのみを回動させ積載されるシートを上方に持ち上げることもできる。
ところで、第1支持面84aと第2支持面84bの連結部には図7に示すように切り欠き部87が設けられている。これは、使用者が空間αに手を入れた際に、誤って積載されたシートを装置リア側へ押し込んでしまい第2支持面84bに折りシートが完全に載ってしまった場合でも、図10に示すように、使用者が切り欠き部87に指を差し込んで取り出すことができるようにするためである。
本発明の開閉扉85には付勢バネ85sが設けられており、開閉扉85を閉位置に付勢するようになっており、使用者が開位置にある開閉扉85から手を離すと閉位置に自動的に戻るように構成されている。尚、付勢バネ29sだけでなく板バネ(不図示)等のロック機構を設け、開閉扉85を開位置で保持できるようにしても良い。
[装置外装カバー]
上述の収納スタッカ83の装置上方は、図6に示すように外装カバー89で覆われている。これは、使用者が収納スタッカ83からシートを取り出す際に、誤って装置上方構造部分に手が入らないようにするためである。
この外装カバー89には切り欠き部89aが設けられており、使用者が装置上方から積載面84上に積載されたシートを確認する際、外装カバー89で遮られ確認することができなかった積載シートの印字部をこの切り欠き部89aより確認することができるようになり、より視認性に優れたシート積載部を構成することができる。
[シート先端検知センサ]
上述の第1搬送経路32には、図3に示すようにシートの端縁を検出する第1センサS1が配置され、第1スイッチバック経路34に搬入するシートの端縁(先端及び後端)を検出する。また第2スイッチバック経路35に搬入するシートの端縁を検出する第2センサS2が配置してある。この第1センサS1と第2センサS2はシートの折り目位置を割り出すためにシートの端縁を検出するが、その作用は後述する折り仕様と共に追って説明する。
[折り処理仕様]
次に上述の折り処理部48によるシート折り方法について図18に従って説明する。通常の画像形成されたシートは、レター仕上げのために二つ折り又は三つ折りする場合がある。また、三つ折りのときには外三つ折りと内三つ折りする場合がある。図18(a)に内三つ折り、(b)に外三つ折り、(c)にZ折りする形態をそれぞれ示す。
そして二つ折りの場合には、第2搬送経路33に送ったシートを第1第2ロール41b、49でシートサイズの1/2位置或いはシート端部に余白を残してその1/2位置を折り合わせる(一次折り)。
また、三つ折りの場合には、第2搬送経路33に送ったシートを第1第2ロール41b、49でシートサイズの1/3位置を折り合わせる(一次折り)。この折りシートを第2第3ロール49、50で残りのシートを1/3位置で折り合わせて(二次折り)第1排紙経路36に送る。
また三つ折りの場合に、図18(a)に示すように内三つ折りする場合は第2搬送経路33に送られたシートを第1第2ロール41b、49でシート後端側1/3位置を折り合わせ、次いでシート先端側1/3位置を折り合わせる。同様に図18(b)に示すように外三つ折りのときには、第2搬送経路33に送られたシートを第1第2ロール41b、49でシート先端側1/3位置を折り合わせ、次いでシート後端側1/3位置を折り合わせる。
更に三つ折りの場合に、図18(c)に示すZ折りするときには、第2搬送経路33に送られたシートを第1第2ロール41b、49でシート後端側1/4位置を折り合わせ、次いでシートの1/2位置を折り合わせる。
また、封筒サイズに合わせて三つ折りの折幅を広くして余白を残す場合がある。内三つ折りする場合にはシートサイズの1/3位置より少し後端側を折り合わせ(一次折り)、次いでシート先端側を一次折りしたシート幅と略同幅位置で折り合わせる(二次折り)。同様に外三ツ折りのときには、シート先端側の1/3位置より少し先端側を折り合わせ、次いでシート後端側を一次折りしたシート幅と略同幅位置で折り合わせる(二次折り)。つまり三つ折りシートに余白を残す場合は、二次折りシート辺が長くなるように折り合わされる。
[制御手段]
上述のシート折りの為の制御手段95は次のように構成する。前述のシート折り装置Bに制御CPUを搭載するか、或いは画像形成装置Aの制御部91に折り処理制御部を設ける。そしてこの制御部を次の動作が可能なように構成する。
まず第2搬送経路33の第1スイッチバック経路34及び第2スイッチバック経路35にシート先端を位置規制するストッパ手段(不図示)か、或いはシート先端を位置検出するセンサ手段(図示のS1、S2)を設ける。図示の装置は、第1スイッチバック経路34に第1センサS1が、第2スイッチバック経路35に第2センサS2が配置してある。そして制御手段95は画像形成装置Aから送られたシートサイズ情報と、センサS1(S2)からの検出信号でシートの折り目位置が所定位置に到達したタイミングを算出するように構成されている。
そこで図19に示す制御ブロック図に従って説明する。画像形成装置Aには、制御CPU91にコントロールパネル15と、モード設定手段92を設ける。この制御CPU91はコントロールパネル15で設定された画像形成条件に応じて給紙部3、画像形成部7を制御する。そして制御CPU91は後処理装置Cの制御部95に「後処理モード」「ジョブ終了信号」「シートサイズ情報」など後処理に必要とするデータとコマンドを転送する。
後処理装置Cの制御部95は、制御CPUで、後処理動作制御部95aを備える。そしてこの制御CPU95には第1センサS1、第2センサS2の検知信号が伝達されている。また制御CPU95は、経路切換手段63に「ON」「OFF」制御信号を伝達する。
そして制御CPU95には、前述した折り仕様を実行するように搬送モータMf(不図示)とシフトモータMS(不図示)と経路切換手段63を制御する折り処理実行プログラムがROM96に記憶されている。また、RAM98には、折目位置算出手段97でシートの折り目を算出するためのデータと、シフトモータMSの作動タイミング時間がデータとして記憶されている。
上記折目位置算出手段97は、「シートの長さサイズと」と「折り仕様」と「余白寸法」とからシート先端(排紙方向先端)から折目位置(寸法)を算出する演算回路で構成されている。例えば二つ折りモードではシートを排紙方向1/2位置で折り合わせるか、予め設定された余白を残して1/2位置で折り合わせる。その折り目位置の演算は、例えば、[{(シート長さサイズ)−(余白)}/2]で算出する。また三つ折りモードでは、例えばレター折り(内三つ折り、外三つ折り)、ファイリング折り(Z折り、外三つ折り)など折仕様に応じて折目位置を算出する。
[折り処理動作]
上述のシート折り装置Bの構成における作用について説明する。図13(a)は搬入口30に進入したシートをレジスト修正する状態を、図13(b)はシートを一次折りするために第1スイッチバック経路34に搬入した状態を示す。図14(a)は一次折り位置Np1でシートを折り合わせる状態を、図14(b)は第2スイッチバック経路35に折りシートを搬入した状態を、図15(a)は二次折り位置Np2でシートを折り合わせる状態を、図15(b)は折りシートを搬出する状態を、それぞれ示す。
図13(a)において、シートは搬入口30に案内され、搬入ローラ対40で下流側に送られる。するとシート先端はストッパ部材43に係止されレジストエリア内でループ状に湾曲変形し、先端揃えされる。
図13(b)において、ストッパ部材43が第1搬送経路32から退避すると上述したシート搬送機構によってシートは第1搬送経路32を下流側に送られる。そして制御手段95は経路切換手段63を図示のようにシートを第1経路32から第1スイッチバック経路34に案内するように制御する。
するとシートはピンチローラ41a、第1ロール41bによって第1スイッチバック経路34に搬入される。尚、第1搬送経路32には、ピンチローラ41a、第1ロール41bの下流側に第1センサS1が配置され、第1スイッチバック経路34に搬入するシート先端を検知する。
図14(a)において、制御手段95は第1センサS1でシート先端を検出した信号に基づいて、シートの折り目位置が所定の位置に移送されたタイミングで一次折り偏向部材53の昇降部材53cを待機位置から作動位置に移動する。すると第1搬送経路32のシートは第1ニップ部Np1に向けてV字状に変形される。そして昇降部材53cに取付けられた従動ローラ53aが第2ロール49の周面に圧接するとシート先端側は反対方向(第2ローラの回転方向)に繰り出される。
一方、シート後端側はピンチローラ41a、第1ロール41bの搬送力で第1ニップ部Np1に向けてシートを繰り出す。このとき第1ロール41bの周面に沿うように湾曲ガイド53bの湾曲ガイド面がシートをローラ周面に沿うように規制する。
従って一次折り位置Np1にシートは、その先端側は従動ローラ53aで、後端側はピンチローラ41a、第1ロール41bで第1ニップ部Np1に向けて繰り込まれ、昇降部材53cの昇降タイミングが折り目位置を割り出すこととなる。そこで制御手段95は、シートをピンチローラ41a、第1ロール41bで移送する速度と、従動ローラ53aを待機位置から作動位置に移動するタイミング(特に従動ローラ53aが第2ロール49の周面と接するタイミング)を予め実験で最適値に設定しておく。
そして、従動ローラ53aの待機位置から作動位置への移動と、同期して湾曲ガイド53bの湾曲ガイド面が、対向する第1ロール41bの周面に沿うようにシートを案内するからシートの折り目位置が、その都度変化する恐れがない。
図14(b)において、第1ニップ部Np1で1/2位置(二つ折り)、1/3位置(三つ折り)、1/4位置(三つ折り)を折り合わされたシートは、この第1ニップ部Np1で搬送力を付与されて下流側に送られる。そこで制御手段95は二次折り偏向部材54の昇降部材54cを、二つ折りモードのときには作動位置に、三つ折りモードのときには待機位置に位置させる。同図は三つ折りモードの制御を示す。二つ折りのときには昇降部材54cを作動位置に位置させ、折りシートを先端から第2ニップ部Np2に案内し、その下流側の搬出口31に送る。
そこで三つ折りモードのときには、制御手段95は二次折り偏向部材54の昇降部材54cを、図14(b)に示すように待機位置に位置させる。すると第1ニップ部Np1から送られたシートは先端から第2スイッチバック経路35に送られる。そしてシート先端(折り目位置)を第2センサS2が検知する。
図15(a)において、第2センサS2の検知信号を基準に二次折りの折り目位置が所定位置に達した段階で制御手段95は、二次折り偏向部材54の昇降部材54cを待機位置から作動位置に移動する。すると第2スイッチバック経路35内のシートは従動ローラ54aが第3ロール50の周面と当接した段階で反対方向にシートを繰り出す。
これによってシートの先端側は従動ローラ54aで、後端側は第1ニップ部Np1で互いに反対方向にシートを送り出して第2ニップ部Np2に案内する。尚この場合に、昇降部材54cの待機位置から作動位置への移動タイミングは前述の一次折り偏向部材53の場合と同様であり、ガイド部材54bの作用もまた同様である。
図15(b)において、二次折り位置(第2ニップ部)Np2に送られた折りシートは、第2ロール49に圧接した増折りローラ64で、その折り目を確実に折り畳まれ、第1排紙経路36に移送される。そこで制御手段95は予め設定されている仕分け仕様でこの折りシートを第2排紙経路37に送るか、或いは第1搬送経路32に返送する。図示の装置は、後処理装置Cで綴じ合わせる必要のない、レター折り仕様の内三つ折り、外三つ折りのときには、経路切換フラッパ38を制御して第2排紙経路37から収納スタッカ83に案内する。
また、ファイリング用或いは製本綴じ処理などの後処理を必要とする二つ折り、1/4Z折などの三つ折りモードのときには第1排紙経路36から第1搬送経路32に移送し、搬出口31から後処理装置Cに送出する。
[二つ折りモードの折り動作]
上述の折り動作において、シートを二つ折りするモードでは、図16に示すように画像形成装置Aから排紙指示信号と同時に折り処理するか否かのモード指示信号を受ける。すると制御手段95は、折り目位置を折目位置算出手段97で算出する(St01)。そこで制御手段95は、二つ折りモード(St02)のときには、第1センサS1がシート先端を検知(St03)する。この検知信号から折目位置算出手段97で算出されたシートの長さに相当するシートの送り時間の経過(St04)後に一次折り偏向部材53を待機位置から作動位置に移動する(St05)。この移動はシフトモータMSの回転で制御する。
一次折り偏向部材53の昇降部材53cが作動位置に移動する過程で、第1搬送経路32のシートは図10(a)で説明したように、折り目位置を基準に第1ニップ部Np1に向けて歪曲される。そして一次折り偏向部材53の従動ローラ53aが第2ロール49の周面に当接するとシートはたぐり寄せられて折り目位置から第1ニップ部Np1に挿入される。
このとき制御手段95は、二つ折りモードでは第1センサS1からの検知信号を基準にシートの折り目が第1ニップ部Np1に挿入された見込み時間の後(St06)二次折り偏向部材54を作動位置に移動する(St07)。この見込み時間はシートの折り目位置が第1ニップ部Np1に挿入され、その折りシート先端が湾曲ガイド54bに到達する前の時間に設定されている。従って折りシート先端は、湾曲ガイド54bの湾曲ガイド面に案内されて第2ローラ周面に沿うこととなる。
これと同時に、作動位置に位置する従動ローラ54aは第3ロール50の回転に従動して回転するため、折りシートの先端が第2ニップ部Np2から逸れる方向にカールしていても、従動ローラ54aと第3ロール50の回転で確実に第2ニップ部Np2に案内されることとなる。
そこで制御手段95は、第2ニップ部Np2から第3経路36に搬出された折りシートを、第3経路36から第1経路32に搬出する。そして制御手段95は二次折り偏向部材54を作動位置に位置させた状態で後続するシートの処理に備える(St08)。図示のものは一次折り偏向部材53を待機位置に位置させる関係で、これと相反的に位置移動する二次折り偏向部材54を作動位置に位置させているが、第1排紙経路36に配置した排紙センサS3の検出信号で二次折り偏向部材54を待機位置に移動するように構成することも可能である。
[三つ折りモードの折り動作]
シートを三つ折りするモードでは、図13乃至図15で説明したように画像形成装置Aから排紙指示信号と同時に折り処理するか否かのモード指示信号を受ける。すると制御手段95は、折り目位置を折目位置算出手段97で算出する(St01)。そこで制御手段95は、三つ折りモード(St09)のときには、第1センサS1がシート先端を検知する(St10)。
この検知信号から折目位置算出手段97で算出されたシートの長さに相当するシートの送り時間の経過(St11)後に一次折り偏向部材53を待機位置から作動位置に移動する(St12)。この移動はシフトモータMSの回転で制御する。
一次折り偏向部材53の昇降部材53cが作動位置に移動する過程で、第1搬送経路32のシートは図14(a)で説明したように、折り目位置を基準に第1ニップ部Np1に向けて歪曲される。そして一次折り偏向部材53の従動ローラ53aが第2ロール49の周面に当接するとシートはたぐり寄せられて折り目位置から第1ニップ部Np1に挿入される。このとき制御手段95は、三つ折りモードではシート先端を第2センサS2が検出するのを待つ(St13)。
第2センサS2がシート先端を検出した信号を基準に制御手段95はシートの二次折り目位置が所定位置に到達する見込み時間の後(St14)、二次折り偏向部材54を作動位置に移動する(St15)。この見込み時間は折目位置算出手段97の算出値で設定する。そこでシートは従動ローラ54aから搬送力を付与されて第2ニップ部Np2に挿入される。このシート先端を排紙センサS3が検知し、折仕様に応じて第1排紙経路36から第1搬送経路32に搬出するか、或いは第2排紙経路37から収納スタッカ83に搬出する(St16)。
尚、上記ステップSt01でモード設定手段92からシート折り処理しない後処理モードが設定されたときには、このシートは搬出ローラ対62に向けて送られる。
[排紙経路の構成]
上述のように二つ折り、三つ折りされた折りシートは第1排紙経路36に第2第3ロール49、50の圧接点から送られる。そして第2ロール49に圧接する増折りローラ64で増し折りされ第1排紙経路36に案内される。この第1排紙経路36は前述したように第1搬送経路32に合流する。この第1排紙経路36から分岐して第2排紙経路37が経路切換フラッパ38を介して連設され、この第2排紙経路37は第2搬送経路33の下方に配置されている収納スタッカ83に折りシートを案内する。
従って、後処理装置Cに移送する必要のない例えば内三つ折り或いは外三つ折りなどレター仕様に折り合わされたシートは搬出口31に移送されることなく収納スタッカ83に収容される。
そして第1排紙経路36に送られた折りシートの内、後処理装置Cに移送して後処理するシートは、搬出ローラ対62で搬出口31に向けて移送される。尚この場合に、後処理するか否かの判断は、例えば前述のコントロールパネル15で画像形成条件と同時に後処理条件を設定するように構成する。そして設定された仕上げ条件に応じて収納スタッカ83に搬出するか後処理装置Cに移送するように構成する。
[画像形成装置]
画像形成装置Aは図1に示すように次の構成を備えている。この装置は、給紙部3からシートを画像形成部7に送り、画像形成部7でシートに印刷した後、本体排紙口18らシートを搬出する。給紙部3は複数サイズのシートが給紙カセット4a、4bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部7に給送する。画像形成部7は例えば静電ドラム8と、その周囲に配置された印字ヘッド(レーザ発光器)9と現像器10と、転写チャージャ11と定着器12が配置され、静電ドラム8上にレーザ発光器9で静電潜像を形成し、これに現像器10でトナーを付着し、転写チャージャ11でシート上に画像を転写し、定着器12で加熱定着する。
このように画像形成されたシートは本体排紙口18から順次搬出される。図示13は循環経路であり、定着器12から表面側に印刷したシートを、本体スイッチバック経路14を介して表裏反転した後、再び画像形成部7に給送してシートの裏面側に印刷する両面印刷の経路である。このように両面印刷されたシートは本体スイッチバック経路14で表裏反転された後本体排紙口18から搬出される。
図示20は画像読取部であり、プラテン21上にセットした原稿シートをスキャンユニット22で走査し、図示しない光電変換素子で電気的に読み取る。この画像データは画像処理部で例えばデジタル処理された後、データ記憶部16に転送され、前記レーザ発光器9に画像信号を送る。また、図示25はフィーダ装置であり、スタッカ26に収容した原稿シートをプラテン21に給送する。
上記構成の画像形成装置Aには図示しない制御部(コントローラ)が設けられ、コントローラパネル15から画像形成条件、例えばシートサイズ指定、カラー・モノクロ印刷指定、プリント部数指定、片面・両面印刷指定、拡大・縮小印刷指定などのプリントアウト条件が設定される。
一方、画像形成装置Aには上記スキャンユニット22で読み取った画像データ或いは外部のネットワークから転送された画像データがデータ記憶部16に蓄積され、このデータ記憶部16から画像データはバッファメモリ17に転送され、このバッファメモリ17から順次印字ヘッド9にデータ信号が移送されるように構成されている。
上記コントローラパネル15からは画像形成条件と同時に後処理条件も入力指定される。この後処理条件は例えば「プリントアウトモード」「ステープル綴じモード」「シート束折りモード」などが選定される。この後処理条件には前述したシート折り装置Bにおける折仕様が設定される
[後処理装置]
後処理装置Cは図2に示すように次の構成を備えている。この装置は装置ハウジング68にシート受入口69と、排紙スタッカ70と、後処理経路71を備えている。シート受入口69は前述のシート折り装置Bの搬出口31に連結され、第1搬送経路32又は第1排紙経路36からのシートを受け入れるように構成されている。
後処理経路71はシート受入口69からのシートを排紙スタッカ70に案内するように構成され、この経路中に処理トレイ72が設けられている。図示73は排紙口であり、後処理経路71からのシートを下流側に配置された処理トレイ72に集積する。図示74はパンチユニットであり、後処理経路71に配置されている。排紙口73には排紙ローラ75が配置され、シート受入口69からのシートを処理トレイ72に集積する。
処理トレイ72は、後処理経路71からのシートをスイッチバック(搬送方向反転)搬送させてトレイ上に設けられた後端規制部材(不図示)に部揃え集積する。このためトレイ上方には排紙口73からのシートをスイッチバックさせる正逆転ローラ75が設けられている。また上記処理トレイ72は排紙スタッカ70に連なり、排紙口73からのシートを先端側は排紙スタッカ70で、後端側は処理トレイ72で支持する(ブリッジ支持)ようになっている。
上記処理トレイ72には後端規制部材に位置決めされたシート束を綴じ合わせるステープラユニット77が配置されている。図示78は整合手段であり、処理トレイ上に搬出されたシートを搬送直交方向に幅寄せ整合する。図示79はパドル回転体であり、排紙ローラ75からのシートを後端規制部材に向けて移送するように排紙ローラ75の回転軸に駆動連結されている。
図示80はシート束搬出手段であり、ステープラユニット77で綴じ合わされたシート束を下流側の排紙スタッカ70に移送する。このため図示のシート束搬出手段80は基端部を揺動自在に軸支持されたレバー部材81と、シート端係合部材82とで構成されている。
そしてシート端係合部材82は処理トレイ72に沿って排紙方向に往復動するように処理トレイに装備され、レバー部材81に連結されている。図示Mmはレバー部材81を揺動運動させる駆動モータである。尚排紙スタッカ70には図示しないがシートの積載量に応じて昇降するエレベータ機構が備えられている。
A 画像形成装置
B シート折り装置
C 後処理装置
29 装置ハウジング
30 搬入口
31 搬出口
32 第1搬送経路(シート搬送経路)
33 第2搬送経路(シート折り処理経路)
34 第1スイッチバック経路(第1反転パス)
35 第2スイッチバック経路(第2反転パス)
36 第1排紙経路
37 第2排紙経路
38 経路切換手段
41a ピンチローラ
41b 第1ロール
48 折り処理部
49 第2ロール
50 第3ロール
51 排紙口
53 一次折り偏向手段
54 二次折り偏向手段
62a 搬出ローラ
63 経路切換手段
65 ガイド壁
67 排紙ローラ対
83 収納スタッカ(シート積載部)
83a 収納スペース
84a 第1支持面
84b 第2支持面
85 開閉扉
85r 整合部
85x 回動軸

Claims (4)

  1. 排出されるシートを積載するため、排出方向下流側が低くなるように傾斜した積載面を有する積載部と、
    前記積載面は、
    積載されるシートの排紙方向先端部を支持する第1支持面と、
    前記第1支持面の排紙方向上流側に配置され、積載されるシートの排紙方向後端部を支持する第2支持面と、から構成され、
    前記第1支持面を備え、シートの排紙方向先端を規制する整合部と、
    を有するシート積載装置において、
    前記第1支持面は前記整合部が配置される一端から他端までの長さが積載されるシートの最小サイズ長の1/2よりも短く構成され、
    この第1支持面は、前記整合部に設けられた回動軸を中心に上方に向けて回動可能に設けられ、
    前記第2支持面は、
    前記第1支持面の排紙方向上流側端部と連結され、
    前記第2支持面の排紙方向下流側端部は前記第1支持面の回動に伴って上方に向けて移動し、前記第2支持面は略水平又は排紙方向下流側が排紙方向上流側よりも高くなることを特徴とするシート積載装置。
  2. 前記整合部は排紙方向下流側の装置側面に形成される開閉扉に設けられ、
    前記第1支持面は前記開閉扉の開放により積載されるシートの排紙方向先端部を上昇させることを特徴とする請求項1に記載のシート積載装置。
  3. 前記第1支持面と前記第2支持面の連結部には切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項に記載のシート積載装置。
  4. 搬入部からのシートを搬出部に移送するシート搬送経路と、
    前記シート搬送経路から分岐し、前記搬入部からのシートを折り処理する折り処理経路と、
    この折り処理経路に配置され、シートを折り合わせる折り処理部と、
    前記折り処理部からの折りシートを積載するシート積載部と、
    前記折り処理部からの折りシートを前記シート積載部に排紙する排紙経路と、
    前記排紙経路からの折りシートをシート積載部にガイドするガイド壁と、
    を備え、
    前記ガイド壁は、
    前記排紙経路からのシート折り目方向と略直交する第1排紙方向に排紙された折りシートをシートの折り目方向と一致する第2排紙方向へ折りシートをガイドするように構成され、
    前記シート積載部は、
    前記第2排紙方向下流側が前記第2排紙方向上流側よりも低くなるように傾斜した積載面を有し、
    この傾斜した積載面は、
    積載されるシートの先端部を支持する第1支持面と、
    前記第1支持面の前記第2排紙方向上流側に配置され、積載されるシートの後端部を支持する第2支持面と、から構成され、
    前記第1支持面はシートの先端を規制する整合部に備えられ、この一端から他端までの長さが積載されるシートの最小サイズ長の1/2よりも短く構成され、
    この第1支持面は、前記整合部に設けられた回動軸を中心に上方に向けて回動可能に設けられ、
    前記第2支持面は、
    前記第1支持面の排紙方向上流側端部と連結され、
    前記第2支持面の排紙方向下流側端部は前記第1支持面の回動に伴って上方に向けて移動し、前記第2支持面は略水平又は排紙方向下流側が排紙方向上流側よりも高くなることを特徴とするシート折り装置。
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