JP5799999B2 - マグネシウムイオン二次電池及びこれを用いた電池パック、並びにマグネシウムイオン二次電池用電解液 - Google Patents

マグネシウムイオン二次電池及びこれを用いた電池パック、並びにマグネシウムイオン二次電池用電解液 Download PDF

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Description

本発明は、マグネシウムイオン二次電池及びこれを用いた電池パック、並びにマグネシウムイオン二次電池用電解液に関する。
近年、環境に対する負荷が小さく、クリーンなエネルギー源としてリチウムイオン二次電池等に代表される二次電池に関する研究開発が積極的に進められており、リチウムイオン二次電池は、携帯用電子機器等の電源として広く普及している。しかしながら、金属リチウムは、資源的に限られた高価な材料である上、リチウムイオン電池は、リチウムの活性の高さからその安全性が問題視されている。
これに対し、マグネシウムは資源的に豊富であり、リチウムよりはるかに安価である。また、マグネシウムを用いた二次電池では、単位体積あたりの電気量が大きいとともに高い安全性が期待できる。それゆえ近時、マグネシウムイオン二次電池が注目されており、精力的に研究開発が進められている。
マグネシウムイオン二次電池の開発においては、電解液の選択が極めて重要である。例えば、電解液を構成する溶媒として、水やプロトン性有機溶媒のみならず、エステル類やアクリロニトリル等の非プロトン性有機溶媒も用いることができない。これらの溶媒を用いると、金属マグネシウムの表面に、マグネシウムイオンを通さない不動態膜が形成されてしまうためである。この不動態膜形成の問題は、マグネシウムイオン二次電池を実用化する上での障害のひとつになっている。
そこで、従来、電解液用溶媒として、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等の有機エーテルを用いたマグネシウムイオン二次電池が提案されている(特許文献1参照)。
特開2012−182124号公報
上述したマグネシウムイオン二次電池は、携帯電話、ノートパソコン等の電子機器や、電気自動車等の電源として用いられることが期待されているが、電子機器等の高性能化等に伴い、マグネシウムイオン二次電池がより高温雰囲気下に曝されることになる。そのため、より耐熱性に優れたマグネシウムイオン二次電池の開発が要望されている。
上記特許文献1に開示されている電解液用溶媒としてのテトラヒドロフランは、沸点が低いため(沸点:66℃)、マグネシウムイオン二次電池が高温雰囲気下に曝されると、電解液が分解してガス化し、サイクル特性が低下してしまうとともに、電池の内圧が上昇して、電池が膨張してしまうという問題がある。また、テトラヒドロフランを溶媒として用いた電解液は、ドライ環境下における安定性が極めて低く、取扱いが困難である。そのため、テトラヒドロフランを電解液用溶媒として用いたマグネシウムイオン二次電池は、ドライ環境下での製造ラインにおける工業的な生産が極めて困難であるという問題もある。よって、実用化に向けて、耐熱性や取扱性に優れたマグネシウムイオン二次電池用電解液の新たな提案が切望されている。
また、電子機器等の高性能化及び小型化に伴い、省スペースかつ大容量を達成可能なラミネートタイプの薄型二次電池の開発への要望が高まっている。ラミネートタイプの薄型二次電池は、一般に、正極、セパレータ及び負極を積層してなる発電要素と、電解液とをラミネート外装体内に封入することにより作製される。このとき、ラミネート外装体(マグネシウムイオン二次電池)内に気泡が残留してしまうと、電池特性が低下するおそれがあるため、ラミネート外装体を真空封止する。
低沸点であるテトラヒドロフランを溶媒として用いた電解液は、ラミネート外装体内に真空封止する際に揮発しやすいという問題がある。換言すれば、電解液用溶媒としてテトラヒドロフランを用いると、ラミネートタイプの薄型二次電池を作製することができないという問題がある。
その一方で、上記特許文献1に開示されている電解液用溶媒としてのエチレングリコールジメチルエーテルは、テトラヒドロフランに比べて沸点が高いため(沸点:85.2℃)、従来マグネシウムイオン二次電池の電解液用溶媒として用いられているテトラヒドロフランに比べると、ラミネート外装体内に真空封止する際に電解液が揮発し難い。しかしながら、エチレングリコールジメチルエーテルを溶媒とする電解液を用いたマグネシウムイオン二次電池における充放電特性は未だ確認されていない。
上記課題に鑑みて、本発明は、高沸点溶媒を含む電解液を用い、耐熱性や取扱性に優れるとともに、良好な充放電特性を有するマグネシウムイオン二次電池、当該マグネシウムイオン二次電池用電解液、及びマグネシウムイオン二次電池パックを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、正極と、負極と、電解液とを有するマグネシウムイオン二次電池であって、前記電解液が、下記一般式(1)で表されるジアルキルグリコールエーテルと、2つの同一の配位子がマグネシウム原子に結合してなるマグネシウム化合物との混合物を含み、前記配位子は、前記マグネシウム原子から最も遠い位置に疎水性構造を有し、前記マグネシウム化合物は、前記マグネシウム原子に2つのジシラザン基が結合してなることを特徴とするマグネシウムイオン二次電池を提供する(発明1)。
Figure 0005799999
式中、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基及び少なくとも一部の水素がフッ素置換されたアルキル基、フェニル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたフェニル基、並びにシクロヘキシル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたシクロヘキシル基のうちのいずれかであり、nは1〜12の整数である。
上記発明(発明1)において、前記マグネシウム化合物が、マグネシウムビス(ヘキサメチルジシラジド)であるのが好ましい(発明2)。
また、本発明は、正極と、負極と、電解液とを有するマグネシウムイオン二次電池であって、前記電解液が、上記一般式(1)で表されるジアルキルグリコールエーテルと、2つの同一の配位子がマグネシウム原子に結合してなるマグネシウム化合物との混合物を含み、前記配位子は、前記マグネシウム原子から最も遠い位置に疎水性構造を有し、前記マグネシウム化合物が、炭素数1〜6のジアルキルマグネシウムであることを特徴とするマグネシウムイオン二次電池を提供する(発明3)。
上記発明(発明3)において、前記ジアルキルマグネシウムが、ジイソプロピルマグネシウム又はジブチルマグネシウムであるのが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜)において、前記ジアルキルグリコールエーテルが、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ペンタエチレングリコールジメチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル又はトリエチレングリコールブチルメチルエーテルであるのが好ましく(発明)、トリエチレングリコールジアルキルエーテル又はテトラエチレングリコールジアルキルエーテルであるのがより好ましく(発明)、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル又はトリエチレングリコールブチルメチルエーテル特に、トリエチレングリコールジメチルエーテル又はテトラエチレングリコールジメチルエーテルであるのが特に好ましい(発明)。
上記発明(発明1〜)において、前記正極と、前記負極と、前記電解液とが、ラミネート外装体内に封止されてなるのが好ましい(発明)。
さらに、本発明は、下記一般式(1)で表されるジアルキルグリコールエーテルと、2つの同一の配位子がマグネシウム原子に結合してなるマグネシウム化合物との混合物を含み、前記配位子は、前記マグネシウム原子から最も遠い位置に疎水性構造を有し、前記マグネシウム化合物は、前記マグネシウム原子に2つのジシラザン基が結合してなることを特徴とするマグネシウムイオン二次電池用電解液を提供する(発明9)。
Figure 0005799999
式中、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基及び少なくとも一部の水素がフッ素置換されたアルキル基、フェニル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたフェニル基、並びにシクロヘキシル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたシクロヘキシル基のうちのいずれかであり、nは1〜12の整数である。
上記発明(発明)において、前記マグネシウム化合物が、マグネシウムビス(ヘキサメチルジシラジド)であるのが好ましい(発明10)。
さらにまた、本発明は、上記一般式(1)で表されるジアルキルグリコールエーテルと、2つの同一の配位子がマグネシウム原子に結合してなるマグネシウム化合物との混合物を含み、前記配位子は、前記マグネシウム原子から最も遠い位置に疎水性構造を有し、前記マグネシウム化合物が、炭素数1〜6のジアルキルマグネシウムであることを特徴とするマグネシウムイオン二次電池用電解液を提供する(発明11)。
上記発明(発明11)において、前記ジアルキルマグネシウムが、ジイソプロピルマグネシウム又はジブチルマグネシウムであるのが好ましい(発明12)。
上記発明(発明9〜12)において、前記ジアルキルグリコールエーテルが、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ペンタエチレングリコールジメチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル又はトリエチレングリコールブチルメチルエーテルであるのが好ましく(発明13)、トリエチレングリコールジアルキルエーテル又はテトラエチレングリコールジアルキルエーテルであるのがより好ましく(発明14)、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル又はトリエチレングリコールブチルメチルエーテルであるのが特に好ましい(発明15)。
また、本発明は、収納ケースと、上記発明(発明1〜)に係るマグネシウムイオン二次電池と、過充電保護機能及び過放電保護機能を含む保護回路とを有し、前記収納ケースに前記マグネシウムイオン二次電池及び前記保護回路が収納されてなることを特徴とするマグネシウムイオン二次電池パックを提供する(発明16)。
本発明によれば、高沸点溶媒を含む電解液を用い、耐熱性や取扱性に優れるとともに、良好な充放電特性を有するマグネシウムイオン二次電池、当該マグネシウムイオン二次電池用電解液、及びマグネシウムイオン二次電池パックを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るマグネシウムイオン二次電池の概略構成を示す部分断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るマグネシウムイオン二次電池の概略構成を示す斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態におけるマグネシウムイオン二次電池パックの概略構成を示す分解斜視図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
〔マグネシウムイオン二次電池〕
図1は、本発明の一実施形態に係るマグネシウムイオン二次電池の概略構成を示す断面図であり、図2は、本発明の一実施形態に係るマグネシウムイオン二次電池の概略構成を示す斜視図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るマグネシウムイオン二次電池1は、シート状の正極21及び負極22がセパレータ23を間に挟んで交互に積層された積層体2と、電解液3と、正極21に接続される正極リード線24と、負極22に接続される負極リード線(図示せず)と、これらを収納するラミネート外装体4とを備える。
正極21は、厚みが10〜100μm程度のアルミニウム板、金板、白金板等の正極集電体と、正極集電体上に設けられた、マグネシウムイオンを可逆的に挿入・脱離可能な正極活物質とを有する。正極活物質としては、例えば、フッ化黒鉛((CF)n);二酸化マンガン(MnO2)等のマンガン酸化物;五酸化二バナジウム(V25)等のバナジウム酸化物;硫黄及び硫黄化合物;マグネシウム銅酸化物(MgxCuyz);マグネシウム鉄酸化物(MgxFeyz);シェブレル化合物等を用いることができる。
負極22は、厚みが10〜100μm程度の銅板、金板、白金板等の負極集電体と、負極集電体上に設けられた、マグネシウムイオンを供給可能な負極活物質(各種マグネシウム合金等)とを有する。なお、負極22としてマグネシウム合金板を用い、負極集電体と負極活物質との両方の機能を担わせてもよい。
正極21は、正極リード線24によって正極外部端子25に接続され、負極22は、負極リード線(図示せず)によって負極外部端子26に接続されている。
正極外部端子25及び負極外部端子26は、それぞれ1枚の金属板により構成され、その一端側は、ラミネート外装体4によって挟み込まれてラミネート外装体4と一体化されており、他端側は、ラミネート外装体4の外方に向かって突出している。
正極21と負極22との間には、それらを絶縁するためのセパレータ23が設けられている。セパレータ23としては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース等の単層又は多層の多孔質フィルム等を用いることができる。
電解液3は、溶質としての所定のマグネシウム化合物と溶媒としての所定のジアルキルグリコールエーテルとの混合物を含む。比較的高沸点の所定のジアルキルグリコールエーテルと、所定のマグネシウム化合物との混合物を含む電解液3を用いることで、耐熱性に優れたマグネシウムイオン二次電池とすることができる。また、溶媒としての所定のジアルキルグリコールエーテルに溶質としての所定のマグネシウム化合物を組み合わせることで、充放電特性に優れたマグネシウムイオン二次電池とすることができる。さらに、ラミネートタイプのマグネシウムイオン二次電池の製造過程における真空封止工程で、電解液3の揮発を抑制することができる。さらにまた、溶媒としての上記ジアルキルグリコールエーテルはドライ環境下における取扱性に優れるため、製造ラインにおける工業的な生産が容易なマグネシウムイオン二次電池とすることができる。
上記マグネシウム化合物は、互いに同一の分子構造を有する2つの配位子がマグネシウム原子に結合されてなり、当該配位子は、マグネシウム原子から最も遠い位置に疎水性構造を有するものである。なお、本実施形態において「疎水性構造」とは、疎水性を示し得る分子構造のことを意味し、配位子の分子構造の一部が疎水性構造であってもよいし、配位子の分子構造の全体が疎水性構造であってもよい。
ジアルキルグリコールエーテルとマグネシウム化合物との混合物を含む電解液3中に含まれる具体的な錯体構造は不明であるが、ジアルキルグリコールエーテルと、マグネシウム化合物に由来するマグネシウムイオンとにより錯イオンが形成されているものと考えられる。
この錯イオン形成において、マグネシウム化合物の2つの配位子の結合が切断されることによりマグネシウムイオンが生成されると推測される。このとき、マグネシウム原子に結合する2つの配位子が異なるもの(異なる分子構造を有するもの)である場合、一方の配位子の結合が切断されるが、他方の配位子の結合が切断されずに残存することがあると考えられる。一方の配位子がマグネシウム原子に結合されたままの状態であると、ジアルキルグリコールエーテルとの間で安定的な錯イオン(陽イオン)形成が困難であると考えられる。しかしながら、本実施形態においては、マグネシウム原子に結合する2つの配位子が同一の分子構造を有することで、2つの配位子の結合を切断するための条件が略同一であっても2つの配位子の結合がともに切断されると考えられる。よって、ジアルキルグリコールエーテルとマグネシウムイオンとにより安定的に錯イオン(陽イオン)が形成されると考えられる。
一方、上記錯イオン(陽イオン)が安定的に存在するために、マグネシウム化合物から切断された2つの配位子が、上記錯イオン(陽イオン)と結合する対イオンとしての役割を果たす必要があると考えられる。このとき、配位子が疎水性構造を有することで、ジアルキルグリコールエーテルに対する親和性(疎水性相互作用による親和性)を示すと考えられる。そのため、マグネシウム化合物から切断された配位子により構成される対イオンが、上記錯イオン(陽イオン)と安定的に存在することができるものと推測される。これにより、本実施形態に係る電解液3においては、ジアルキルグリコールエーテルとマグネシウム化合物とにより溶媒和構造が安定的に形成され得るものと考えられる。
上記配位子としては、マグネシウム原子から最も遠い位置に、炭素数1〜6のアルキル基、及び当該アルキル基の少なくとも一部の水素がフッ素置換されたもののいずれかを有するものが好適であり、例えば、ヘキサメチルジシラザン基等のジシラザン基類;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基類;トリフルオロメタンスルホニルイミド基、トリクロロメタンスルホニルイミド基等のスルホニルイミド基類を有するもの等が好適である。
このようなマグネシウム化合物としては、例えば、マグネシウムビス(ヘキサメチルジシラジド)、ジイソプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、マグネシウムビス(トリフルオロメタンスルホニルイミド)等を用いることができる。なお、ジイソプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム等のジアルキルマグネシウムは、例えば、金属マグネシウムとハロゲン化炭化水素又はアルコールとを反応させることで得ることができる。
上記ジアルキルグリコールエーテルとしては、下記一般式(1)で表される化学構造を有するもののうちの少なくとも一種を用いることができる。
Figure 0005799999
式中、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基及び少なくとも一部の水素がフッ素置換されたアルキル基、フェニル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたフェニル基、並びにシクロヘキシル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたシクロヘキシル基のうちのいずれかである。nは1〜12の整数であり、好ましくは1〜4の整数である。
上記一般式(1)中のR1及びR2を構成し得るアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
また、上記一般式(1)中のR1及びR2を構成し得る少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたフェニル基としては、例えば、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、2,4−ジブロモフェニル基、2−ヨードフェニル基、3−ヨードフェニル基、4−ヨードフェニル基、2,4−ヨードフェニル基等が挙げられる。
さらに、上記一般式(1)中のR1及びR2を構成し得る少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたシクロヘキシル基としては、例えば、2−クロロシクロヘキシル基、3−クロロシクロヘキシル基、4−クロロシクロヘキシル基、2,4−ジクロロシクロヘキシル基、2−ブロモシクロヘキシル基、3−ブロモシクロヘキシル基、4−ブロモシクロヘキシル基、2,4−ジブロモシクロヘキシル基、2−ヨードシクロヘキシル基、3−ヨードシクロヘキシル基、4−ヨードシクロヘキシル基、2,4−ヨードシクロヘキシル基等が挙げられる。
本実施形態において、電解液3を構成する溶媒としての上記ジアルキルグリコールエーテルは、その化学構造中における隣接する2つの酸素間に2つの炭素を有する。このような化学構造を有することで、後述する実施例等からも明らかなように、溶質としての上記マグネシウム化合物との組み合わせにおいて、実用上十分な充放電特性を発揮可能な電解液を構成することができる。
具体的には、上記ジアルキルグリコールエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ペンタエチレングリコールジメチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル等が用いられ、より高沸点のトリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル等が好適に用いられ、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル等が特に好適に用いられる。これらのジアルキルグリコールエーテルは、ドライ環境下における取扱性に優れるため、好適に用いられ得る。また、後述する実施例から明らかなように、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル又はトリエチレングリコールブチルメチルエーテルを電解液用溶媒として用いた際のサイクリックボルタノグラムのピーク電流値が、他のジアルキルグリコールエーテルのピーク電流値の120〜190%程度に向上している。このことから、上記ジアルキルグリコールエーテルのうち、特にトリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル又はトリエチレングリコールブチルメチルエーテル等のトリエチレングリコールジアルキルエーテル又はテトラエチレングリコールジアルキルエーテルとマグネシウムイオンとにより形成される配位構造が、マグネシウムの溶解析出に最適であると考えられ、放電レート特性を向上させる効果が期待できる。
電解液3における上記マグネシウム化合物の濃度は、電解液3に必要とされる導電性を確保し得る濃度であればよく、例えば、0.1〜2mol/Lであるのが好ましく、0.5〜1mol/Lであるのが特に好ましい。
なお、電解液3には、電解液3のイオン伝導性等を損なわない限りにおいて、塩化アルミニウム(AlCl3)等の添加剤が含まれていてもよい。
なお、上述した電解液3は、上記ジアルキルグリコールエーテルに塩化アルミニウム等の添加剤を溶解させた後、上記マグネシウム化合物を混合・溶解させることにより調製され得る。
本実施形態において、ラミネート外装体4は、アルミニウム、ステンレス等の金属箔の少なくとも一面側に熱融着樹脂層(変性ポリオレフィンフィルム等)が設けられてなるものを用いることができ、好ましくは金属箔の他面側に樹脂層(ナイロンフィルム等)が設けられた3層構造の金属ラミネートフィルムからなるものを用いることができる。なお、ラミネート外装体4と正極外部端子25及び負極外部端子26との間には、ポリオレフィン系ポリマー等からなる接着剤層(図示せず)が介在している。
本実施形態に係るマグネシウムイオン二次電池1は、1枚の金属ラミネートフィルムを二つ折りにし、周縁部を融着させてなるラミネート外装体4内に、積層体2及び電解液3を封入した構成を有するが、このような態様に限定されるものではなく、2枚の金属ラミネートフィルムを重ねて周縁部を融着させてなるラミネート外装体4内に、積層体2及び電解液3を封入した構成を有するものであってもよい。
上述した構成を有する本実施形態に係るマグネシウムイオン二次電池1は、積層体2をラミネート外装体4に収容後、正極21に取り付けられた正極リード線24を正極外部端子25に接続し、負極22に取り付けられた負極リード線(図示せず)を負極外部端子26に接続し、真空注液装置等を用いて電解液3をラミネート外装体4内に充満させ、ラミネート外装体4を密封することによって製造することができる。
本実施形態における電解液3を構成する溶媒が、比較的高沸点の上記ジアルキルグリコールエーテルであるため、ラミネート外装体4内に真空注液装置等を用いて電解液3を充満させ、密封する際に、電解液3の揮発が抑制される。よって、本実施形態によれば、ラミネートタイプのマグネシウムイオン二次電池1を容易に製造可能となるという効果をも奏し得る。
上述したように、本実施形態によれば、電解液3を構成する溶媒として比較的高沸点の上記ジアルキルグリコールエーテルを用いているため、マグネシウムイオン二次電池1の耐熱性を向上させることができる。また、後述する実施例から明らかなように、電解液3に含まれる混合物における溶媒としての上記ジアルキルグリコールエーテルと、溶質としての上記マグネシウム化合物との組み合わせにより、良好な充放電特性を有するマグネシウムイオン二次電池1とすることができる。さらには、電解液3を構成する溶媒が比較的高沸点の上記ジアルキルグリコールエーテルであることで、ラミネートタイプのマグネシウムイオン二次電池1を容易に製造可能となるという効果をも奏し得る。
〔マグネシウムイオン二次電池パック〕
次に、本発明の一実施形態におけるマグネシウムイオン二次電池パックについて、図面を参照しながら説明する。図3は、本実施形態におけるマグネシウムイオン二次電池パックを示す分解斜視図である。
図3に示すように、電池パック10は、本実施形態に係る複数のマグネシウムイオン二次電池1が電池ケース30内に収容され、当該電池ケース30が、樹脂容器36a、樹脂容器36b及び端部ケース37に収納されて構成される。また、電池ケース30の一端面であって、正極端子32及び負極端子33を備える面と、端部ケース37との間には、過充電や過放電を防止するための保護回路基板34が設けられている。なお、各マグネシウムイオン二次電池1の正極外部端子25が正極端子32に接続され、負極外部端子26が負極端子33に接続されている。
保護回路基板34は、外部接続コネクタ35を備えており、外部接続コネクタ35は、樹脂容器36aに設けられた外部接続用窓38a及び端部ケース37に設けられた外部接続用窓38bに挿入され、外部端子と接続される。また、保護回路基板34には、充放電を制御するための充放電安全回路、外部接続端子とマグネシウムイオン二次電池1とを導通させるための配線回路等が搭載されている。
電池パック10は、本実施形態に係るマグネシウムイオン二次電池1を用いること以外は、従来公知の電池パックの構成を適宜採用することができる。例えば、電池パック10は、電池ケース30と端部ケース37との間に、正極端子32と接続される正極リード板、負極端子33と接続される負極リード板、絶縁体等を適宜備えていてもよい。
なお、本実施形態に係るマグネシウムイオン二次電池1を備える電池ケース30は、電池パックへの使用態様以外に、上記保護回路に、過大電流の遮断、電池温度モニター等の機能をさらに備え、かつ当該保護回路を二次電池自体に一体化させて取り付けられてなる態様に用いられてもよい。かかる態様では、電池パックを構成することなく、保護機能及び保護回路を備える二次電池として使用することができ、汎用性が高い。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態において、マグネシウムイオン二次電池1は、複数のシート状の正極21及び負極22を、それらの間にセパレータ23を介して交互に積層してなる積層体2を発電素子として備えるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、一対の正極21及び負極22と、それらの間に位置するセパレータ23とを発電素子として備えるものであってもよい。
また、上記実施形態において、ラミネート外装体4を備えるラミネートタイプのマグネシウムイオン二次電池1を例に挙げて説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、シート状の正極21及び負極22、セパレータ23を介して渦巻状に巻回してなる巻回式極板群を電池容器(電池缶等)に挿入してなる態様であってもよい。
以下、実施例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例等に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
<電解液の調製>
不活性雰囲気のグローブボックス内で、トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)に塩化アルミニウム(0.177g)を溶解し、次いでジブチルマグネシウム(0.28g)を溶解して電解液を調製した。
<サイクリックボルタンメトリー評価>
作用電極としての棒状のニッケル金属(φ:0.90mm,長さ:0.8cm)、対電極及び参照電極としての棒状のマグネシウム金属(φ:1.6mm,長さ:0.8cm)、並びに上記のようにして調製した電解液を用いて、不活性雰囲気のグローブボックス内で三電極式セルを組み立て、これを試験セルとしてサイクリックボルタンメトリー評価を実施した。なお、サイクリックボルタンメトリー評価は、−1.5Vまで電位を掃引した後、2.7Vまで掃引し、この作業を30回繰り返して測定することにより実施した。なお、走査速度は10mV/secとした。その結果、安定的な酸化還元電流によりマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができた。また、ピーク電流は約1mAであった。
<正極の作製>
モリブデン硫化物(Mo68,5g)、アセチレンブラック(0.3g)、カーボンナノチューブ(昭和電工社製,VGCF(登録商標),0.2g)、KFポリマー(6g)及びN−メチルピロリドン(NMP,4g)を混合し、エクセルオートホモジナイザー(日本精機製作所社製)を用いて8000rpmの回転数で5分間攪拌することにより、正極活物質層形成用溶液を調製した。
200μmのギャップを有するアプリケーターを用いて、集電体としての銅基板(厚み:10μm)の一面側に上記正極活物質層形成用溶液を塗布し、150℃で乾燥し、プレス機を用いて2ton/cmでプレスすることにより、正極を作製した。
<負極の作製>
マグネシウム合金(AZ31,日本金属社製,厚み:45μm)を準備し、これを負極とした。
<ラミネートセルの作製>
アルミニウムフィルムの一面にプロピレン系ポリマー層、他面にポリマー層が設けられてなるラミネートフィルムにより構成された密封容器(D−EL40H,大日本印刷社製)内に、セパレータ(♯2500,セルガード社製)を介して正極及び負極を対向させた積層体を挿入し、真空注液装置(VS1616,サンクメタル社製)を用いて密封容器内に電解液を封入し、図1及び図2に示す構成のラミネートタイプのマグネシウム二次電池1(ラミネートセル)を作製した。なお、正極外部端子25及び負極外部端子26と密封容器の内側(プロピレン系ポリマー層)との間には、シーラントフィルム(ポリオレフィン系ポリマー、宝泉社製)を介在させた。
<充放電試験>
上記ラミネートセルを用いて、電流密度6.25μA/cm2、電圧範囲0.3〜1.7V、10サイクルの条件で充放電試験を行った。その結果、放電容量は85mAh/gであり、多少の劣化はあるものの、繰り返して充放電可能であることが確認された。
〔実施例2〕
<サイクリックボルタンメトリー評価>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)に代えてエチレングリコールジメチルエーテル(4.32g)を用いた以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、安定的な酸化還元電流によりマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができた。また、ピーク電流は約0.8mAであった。
〔実施例3〕
<サイクリックボルタンメトリー評価>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)に代えてテトラエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)を用いた以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、安定的な酸化還元電流によりマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができた。また、ピーク電流は約1mAであった。
〔実施例4〕
<サイクリックボルタンメトリー評価>
塩化アルミニウムを添加しなかった以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、安定的な酸化還元電流によりマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができた。また、ピーク電流は約0.6mAであった。
〔実施例5〕
<サイクリックボルタンメトリー評価>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)に代えてトリエチレングリコールブチルメチルエーテル(3.72g)を用いた以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、安定的な酸化還元電流によりマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができた。また、ピーク電流は約1.5mAであった。
〔実施例6〕
<電解液の調製>
不活性雰囲気のグローブボックス内で、トリエチレングリコールジメチルエーテル(8.28g)に塩化アルミニウム(1.33g)を溶解し、次いでマグネシウムビス(ヘキサメチルジシラジド)(1.72g)を溶解して電解液を調製した。
<サイクリックボルタンメトリー評価>
上記電解液を用いた以外は実施例1と同様にしてサイクリックボルタンメトリー評価を実施した。なお、サイクリックボルタンメトリー評価は、−1.5Vまで電位を掃引した後、2.7Vまで掃引し、この作業を30回繰り返して測定することにより実施した。なお、走査速度は10mV/secとした。その結果、安定的な酸化還元電流によりマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができた。また、酸化電位による電解液の分解反応は起こらなかった。
<充放電試験>
上記電解液を用いた以外は実施例1と同様にしてラミネートセルを作製し、当該ラミネートセルを用いて、実施例1と同様にして充放電試験を行った。その結果、放電容量は42.4mAh/gであり、多少の劣化はあるものの、繰り返して充放電可能であることが確認された。
〔比較例1〕
<サイクリックボルタンメトリー評価>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)に代えてテトラヒドロフラン(4.12g)を用いた以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、マグネシウムイオンの析出溶解を確認することができた。また、ピーク電流は約0.025mAであった。
<充放電試験>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)をテトラヒドロフラン(4.12g)に代えた電解液を用いた以外は実施例1と同様にしてラミネートセルを作製した。しかし、電解液を封入する際に電解質が揮発してしまい、安定した電圧を得られるラミネートセルを作製することができなかった。
〔比較例2〕
<サイクリックボルタンメトリー評価>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)に代えてジメトキシメタン(4.32g)を用いた以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、マグネシウムイオンの析出溶解を確認することができた。また、ピーク電流は約0.006mAであった。
<充放電試験>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)をジメトキシメタン(4.32g)に代えた電解液を用いた以外は実施例1と同様にしてラミネートセルを作製した。しかし、電解液を封入する際に電解質が揮発してしまい、安定した電圧を得られるラミネートセルを作製することができなかった。
〔比較例3〕
<サイクリックボルタンメトリー評価>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)に代えてメチルプロピルエーテル(5.18g)を用いた以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、マグネシウムイオンの析出溶解を確認することができた。また、ピーク電流は約0.15mAであった。
<充放電試験>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)をメチルプロピルエーテル(5.18g)に代えた電解液を用いた以外は実施例1と同様にしてラミネートセルを作製した。しかし、電解液を封入する際に電解質が揮発してしまい、安定した電圧を得られるラミネートセルを作製することができなかった。
〔比較例4〕
<電解液の調製>
不活性雰囲気のグローブボックス内で、トリエチレングリコールジメチルエーテル(4.98g)に塩化アルミニウム(0.022g)を溶解し、次いで塩化マグネシウム(0.024g)を溶解して電解液を調製した。
<サイクリックボルタンメトリー評価>
上記電解液を用いた以外は実施例1と同様にして三電極式セルを作製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、マグネシウムイオンの析出溶解を確認することができなかった。
〔比較例5〕
<サイクリックボルタンメトリー評価>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)に代えて1,4−ジエトキシブタン(3.72g)を用いた以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、マグネシウムイオンの析出溶解を確認することができなかった。
〔比較例6〕
<サイクリックボルタンメトリー評価>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)に代えて1,5−ジメトキシペンタン(3.72g)を用いた以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、マグネシウムイオンの析出溶解を確認することができなかった。
〔比較例7〕
<サイクリックボルタンメトリー評価>
トリエチレングリコールジメチルエーテル(3.72g)に代えて1,6−ジメトキシヘキサン(3.72g)を用いた以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、マグネシウムイオンの析出溶解を確認することができなかった。
〔比較例8〕
<電解液の調製>
不活性雰囲気のグローブボックス内で、テトラヒドロフラン(7.48g)に塩化アルミニウム(1.33g)を溶解し、次いでフェニルマグネシウムクロリド(27%テトラヒドロフラン溶液,2.52g)を溶解して電解液を調製した。
<サイクリックボルタンメトリー評価>
上記電解液を用いた以外は実施例1と同様にして三電極式セルを作製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、マグネシウムイオンの析出溶解を確認することができた。しかしながら、酸化電位1.8V付近にて電解液の分解が始まっていた。
<充放電試験>
上記電解液を用いた以外は実施例1と同様にしてラミネートセルを作製した。しかし、上記電解液が密封されている容器をドライ環境下にて開封したときに、上記電解液が変質してしまった。また、電解液を封入する際に電解質が揮発してしまい、安定した電圧を得られるラミネートセルを作製することができなかった。
〔比較例9〕
<電解液の調製>
不活性雰囲気のグローブボックス内で、適量のテトラヒドロフランに塩化アルミニウム(1.33g)を溶解し、次いでフェニルマグネシウムクロリド(27%テトラヒドロフラン溶液,2.52g)を溶解した。その後、トリエチレングリコールジメチルエーテル(4.32g)を添加し、有機溶媒濃縮回収装置(ソルトラミニ,テクノシグマ社製)を用いてテトラヒドロフランを完全に除去し、電解液を調製した。
<サイクリックボルタンメトリー評価>
上記電解液を用いた以外は実施例1と同様にして三電極式セルを作製し、サイクリックボルタンメトリー評価を実施した。その結果、マグネシウムイオンの析出溶解を確認することができなかった。
上述したように、実施例1〜5の電解液(所定のジアルキルグリコールエーテル(化合物中の隣接する2つの酸素間に2つの炭素を有するジアルキルグリコールエーテル)とジアルキルマグネシウムとの混合物を含む電解液)を用いたマグネシウムイオン二次電池においては、サイクリックボルタンメトリー評価にてマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができ、またピーク電流も高く、十分な電池特性を示すことが確認された。特に、電解液用溶媒としてトリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル又はトリエチレングリコールブチルメチルエーテルを用いた実施例1,3,5においては、ピーク電流がより高く、優れた電池特性を示すことが確認された。
また、実施例6の電解液(溶質としてマグネシウムビス(ヘキサメチルジシラジド)を用いた電解液)を用いたマグネシウムイオン二次電池においても、同様にサイクリックボルタンメトリー評価にてマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができ、十分な電池特性を示すことが確認された。特に、溶媒としてのトリエチレングリコールジメチルエーテルと、溶質としてのマグネシウムビス(ヘキサメチルジシラジド)とを組み合わせてなる電解液は、酸化電位による分解反応が生じず、マグネシウムイオン二次電池用電解液として用いることで、高いエネルギー密度のマグネシウムイオン二次電池を提供可能であることが確認された。
一方、比較例1〜3の電解液(所定のジアルキルグリコールエーテル(化合物中の隣接する2つの酸素間に2つの炭素を有するジアルキルグリコールエーテル)以外の有機エーテルを溶媒として用いた電解液)を用いたマグネシウムイオン二次電池においては、サイクリックボルタンメトリー評価にてマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができたものの、ピーク電流が低く、電池特性に劣ることが確認された。比較例4の電解液(溶質として塩化マグネシウムを用いた電解液)を用いたマグネシウムイオン二次電池においては、サイクリックボルタンメトリー評価にてマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができなかった。
また、比較例5〜7の電解液(化合物中の隣接する2つの酸素間に3つ以上の炭素を有するジアルキルグリコールエーテルを溶媒として用いた電解液)及び比較例9の電解液(ジアルキルグリコールエーテルを溶媒として用い、マグネシウム原子に結合する2つの配位子が異なるマグネシウム化合物を溶質として用いた電解液)を用いたマグネシウムイオン二次電池においては、サイクリックボルタンメトリー評価にてマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができなかった。
さらに、比較例8の電解液(テトラヒドロフランを溶媒として用いた電解液)を用いたマグネシウムイオン二次電池においては、サイクリックボルタンメトリー評価にてマグネシウムイオンの析出溶解を確認することができたものの、低電位(1.8V程度)で電解液が分解し始めてしまうことが明らかとなった。すなわち、比較例8の電解液をマグネシウムイオン二次電池用電解液として用いると、当該マグネシウムイオン二次電池において作動電圧を1.8V以下としなければならず、エネルギー密度を向上させることが困難であることが明らかとなった。
この結果から、電解液を構成する溶媒としての所定のジアルキルグリコールエーテル(化合物中の隣接する2つの酸素間に2つの炭素を有するジアルキルグリコールエーテル)に溶質としての所定のマグネシウム化合物(マグネシウム原子に結合する2つの配位子が同一であるマグネシウム化合物)を組み合わせることで、良好な特性を有するマグネシウムイオン二次電池を構成可能であることが明らかとなった。
また、実施例1においては、電解液が揮発することなくラミネートセルの作製が可能であったが、比較例1〜3及び8においては、電解液が揮発してしまいラミネートセルを作製することができなかった。この結果から、電解液を構成する溶媒としてジアルキルグリコールエーテル(化合物中の隣接する2つの酸素間に2つの炭素を有するジアルキルグリコールエーテル)を用いることで、ラミネートセルの製造工程における真空封止工程での電解液の揮発を抑制することができることが確認された。また、ドライ環境下での電解液の安定性を向上させることができるため、ドライ環境下の製造ラインにおいてマグネシウムイオン二次電池の工業的な生産が可能であると考えられる。
以上の結果から、電解液を構成する溶媒として、高沸点の上記ジアルキルグリコールエーテルを用いることで、耐熱性及び取扱性に優れたマグネシウムイオン二次電池とすることができるとともに、溶質として所定のマグネシウム化合物(マグネシウム原子に結合する2つの配位子が同一分子構造を有するマグネシウム化合物)を用いることで、良好な充放電特性を示すことが明らかとなった。
さらには、高沸点の上記ジアルキルグリコールエーテルを電解液溶媒として用いることで、ラミネートセルの製造工程における真空封止工程で電解液が揮発するのを抑制することができるため、耐熱性に優れたラミネートタイプのマグネシウムイオン二次電池を作製可能であることが明らかとなった。
1…マグネシウムイオン二次電池
21…正極
22…負極
3…電解液
4…ラミネート外装体
10…電池パック(マグネシウムイオン二次電池パック)

Claims (16)

  1. 正極と、負極と、電解液とを有するマグネシウムイオン二次電池であって、
    前記電解液が、下記一般式(1)で表されるジアルキルグリコールエーテルと、2つの同一の配位子がマグネシウム原子に結合してなるマグネシウム化合物との混合物を含み、
    前記配位子は、前記マグネシウム原子から最も遠い位置に疎水性構造を有し、
    前記マグネシウム化合物は、前記マグネシウム原子に2つのジシラザン基が結合してなることを特徴とするマグネシウムイオン二次電池。
    Figure 0005799999
    式中、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基及び少なくとも一部の水素がフッ素置換されたアルキル基、フェニル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたフェニル基、並びにシクロヘキシル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたシクロヘキシル基のうちのいずれかであり、nは1〜12の整数である。
  2. 前記マグネシウム化合物が、マグネシウムビス(ヘキサメチルジシラジド)であることを特徴とする請求項1に記載のマグネシウムイオン二次電池。
  3. 正極と、負極と、電解液とを有するマグネシウムイオン二次電池であって、
    前記電解液が、下記一般式(1)で表されるジアルキルグリコールエーテルと、2つの同一の配位子がマグネシウム原子に結合してなるマグネシウム化合物との混合物を含み、
    前記配位子は、前記マグネシウム原子から最も遠い位置に疎水性構造を有し、
    前記マグネシウム化合物が、炭素数1〜6のジアルキルマグネシウムであることを特徴とするマグネシウムイオン二次電池。
    Figure 0005799999
    式中、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基及び少なくとも一部の水素がフッ素置換されたアルキル基、フェニル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたフェニル基、並びにシクロヘキシル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたシクロヘキシル基のうちのいずれかであり、nは1〜12の整数である。
  4. 前記ジアルキルマグネシウムが、ジイソプロピルマグネシウム又はジブチルマグネシウムであることを特徴とする請求項3に記載のマグネシウムイオン二次電池。
  5. 前記ジアルキルグリコールエーテルが、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ペンタエチレングリコールジメチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル又はトリエチレングリコールブチルメチルエーテルであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のマグネシウムイオン二次電池。
  6. 前記ジアルキルグリコールエーテルが、トリエチレングリコールジアルキルエーテル又はテトラエチレングリコールジアルキルエーテルであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のマグネシウムイオン二次電池。
  7. 前記ジアルキルグリコールエーテルが、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル又はトリエチレングリコールブチルメチルエーテルであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のマグネシウムイオン二次電池。
  8. 前記正極と、前記負極と、前記電解液とが、ラミネート外装体内に封止されてなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のマグネシウムイオン二次電池。
  9. 下記一般式(1)で表されるジアルキルグリコールエーテルと、2つの同一の配位子がマグネシウム原子に結合してなるマグネシウム化合物との混合物を含み、
    前記配位子は、前記マグネシウム原子から最も遠い位置に疎水性構造を有し、
    前記マグネシウム化合物は、前記マグネシウム原子に2つのジシラザン基が結合してなることを特徴とするマグネシウムイオン二次電池用電解液。
    Figure 0005799999
    式中、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基及び少なくとも一部の水素がフッ素置換されたアルキル基、フェニル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたフェニル基、並びにシクロヘキシル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたシクロヘキシル基のうちのいずれかであり、nは1〜12の整数である。
  10. 前記マグネシウム化合物が、マグネシウムビス(ヘキサメチルジシラジド)であることを特徴とする請求項9に記載のマグネシウムイオン二次電池用電解液。
  11. 下記一般式(1)で表されるジアルキルグリコールエーテルと、2つの同一の配位子がマグネシウム原子に結合してなるマグネシウム化合物との混合物を含み、
    前記配位子は、前記マグネシウム原子から最も遠い位置に疎水性構造を有し、
    前記マグネシウム化合物が、炭素数1〜6のジアルキルマグネシウムであることを特徴とするマグネシウムイオン二次電池用電解液。
    Figure 0005799999
    式中、R1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基及び少なくとも一部の水素がフッ素置換されたアルキル基、フェニル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたフェニル基、並びにシクロヘキシル基及び少なくとも一部の水素がハロゲン原子で置換されたシクロヘキシル基のうちのいずれかであり、nは1〜12の整数である。
  12. 前記ジアルキルマグネシウムが、ジイソプロピルマグネシウム又はジブチルマグネシウムであることを特徴とする請求項11に記載のマグネシウムイオン二次電池用電解液。
  13. 前記ジアルキルグリコールエーテルが、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ペンタエチレングリコールジメチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル又はトリエチレングリコールブチルメチルエーテルであることを特徴とする請求項12のいずれかに記載のマグネシウムイオン二次電池用電解液。
  14. 前記ジアルキルグリコールエーテルが、トリエチレングリコールジアルキルエーテル又はテトラエチレングリコールジアルキルエーテルであることを特徴とする請求項13のいずれかに記載のマグネシウムイオン二次電池用電解液。
  15. 前記ジアルキルグリコールエーテルが、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル又はトリエチレングリコールブチルメチルエーテルであることを特徴とする請求項14のいずれかに記載のマグネシウムイオン二次電池用電解液。
  16. 収納ケースと、請求項1〜のいずれかに記載のマグネシウムイオン二次電池と、過充電保護機能及び過放電保護機能を含む保護回路とを有し、前記収納ケースに前記マグネシウムイオン二次電池及び前記保護回路が収納されてなることを特徴とするマグネシウムイオン二次電池パック。
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