JP5799869B2 - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents
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式(2) 1.4≦X≦2.6
(上記式中、Xはセルロースエステルのアセチル基の置換度、Yはプロピオニル基またはブチリル基の置換度を表す。)
式(2) 1.4≦X≦2.6
(上記式中、Xはセルロースエステルのアセチル基の置換度、Yはプロピオニル基またはブチリル基の置換度を表す。)
本発明の光学フィルムの製膜方法は、ドープ組成物を調整するドープ調製工程と、前記ドープ組成物を支持体上に流延する流延工程と、加熱して溶剤の一部を除去する溶媒蒸発工程と、支持体から剥離する剥離工程と、剥離したフィルムを乾燥して延伸する乾燥・延伸工程と、乾燥・延伸後のフィルムを巻き取る巻取り工程とを含む溶液流延製膜法が用いられる。
ドープ調製工程は、セルロースエステル樹脂に対する良溶媒を主とする有機溶媒に、溶解釜中でセルロースエステル樹脂、その他の添加剤を攪拌しながら溶解する工程である。
また、本発明のドープ調製工程では、製造開始時から定常運転までの立ち上げ時は含水率が2.0〜5.0質量%、定常運転時は含水率が0.6〜2.0質量%となるように調整する。
本発明のドープ調整工程において添加されるセルロースエステル樹脂は、下記式(1)及び(2)を満たすセルロースアセテートプロピオネートが用いられる。
式(2) 1.4≦X≦2.6
(上記式中、Xはセルロースエステルのアセチル基の置換度、Yはプロピオニル基またはブチリル基の置換度を表す。)
式(2)’ 1.5≦X≦2.5
本発明のアクリル樹脂含有フィルムの製造方法におけるドープ組成物は、本発明の目的効果が良好に発揮されるほか、鉛筆硬度にも優れることから、さらにアクリル粒子を含有することが好ましい。
本発明のドープ組成物には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐電防止剤、粒子等、通常の光学フィルムに添加することができる化合物を使用することができる。
本発明の光学フィルムの製造方法におけるドープ組成物を形成する有機溶媒は、セルロースエステル樹脂に対する良溶媒を主とする有機溶媒であることが好ましい。特に塩化メチレン、炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖状の脂肪族アルコールが好適に用いられる。これらはセルロースエステル樹脂、その他の添加剤を同時に溶解する。
多くの場合、ドープには返材が10〜50質量%程度含まれることがある。返材にはアクリル粒子が含まれているため、返材の添加量に合わせてアクリル粒子添加液の添加量をコントロールすることが好ましい。返材とは、光学フィルムを細かく粉砕した物で、光学フィルムを製膜するときに発生する、フィルムの両サイド部分を切り落とした物や、擦り傷などでスペックアウトした光学フィルム原反が使用される。
上述のドープを送液ポンプ(例えば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイ30に送液し、無限に移送する無端の金属支持体ベルト31、例えばステンレス支持体ベルト、あるいは回転する金属ドラム等の金属支持体上の流延位置に、加圧ダイスリットからドープを流延する工程である。
ウェブを流延用支持体ベルト上で加熱し、溶媒を蒸発させる工程である。
金属支持体ベルト上で溶媒が蒸発したウェブを、剥離位置で剥離する工程である。剥離されたウェブは次工程に送られる。
剥離後、ウェブを乾燥装置内に複数配置したロールに交互に通して搬送する乾燥装置35、及び/またはクリップでウェブの両端をクリップして搬送するテンター延伸装置34を用いて、ウェブを乾燥する。
・幅手方向に延伸−幅手方向に延伸−流延方向に延伸−流延方向に延伸
ウェブ中の残留溶媒量が2質量%以下となってから光学フィルムとして巻き取り機37により巻き取る工程であり、残留溶媒量を0.4質量%以下にすることにより寸法安定性の良好なフィルムを得ることができる。
本発明の光学フィルムは、前記製造方法によって製造されたものであり、下記式(1)及び(2)を満たすセルロースエステル樹脂、又はセルロースエステルのアセチル基の置換度が2.6〜3.0であるセルロースエステル樹脂を含有する。
本実施形態に係る光学フィルムを用いた偏光板について述べる。偏光板は一般的な方法で作製することができる。
本実施形態に係る光学フィルムを用いて作製した偏光板を表示装置に組み込むことによって、種々の視認性に優れた画像表示装置を作製することができる。
〈光学フィルムK1の作製〉
(立ち上げ時のドープ液の調製)
セルロースエステル
(セルロースアセテートプロピオネート アシル基総置換度2.75、アセチル基置換度0.19、プロピオニル基置換度2.56、Mw=200000) 100 質量部
塩化メチレン 333.1 質量部
エタノール 63.4 質量部
水 7.5 質量部
セルロースエステル
(セルロースアセテートプロピオネート アシル基総置換度2.75、アセチル基置換度0.19、プロピオニル基置換度2.56、Mw=200000) 100 質量部
塩化メチレン 333.1 質量部
エタノール 63.4 質量部
水 4.0 質量部
上記作製したドープ液を、支持体ベルト流延装置を用い、温度22℃、2m幅でステンレスバンド支持体に均一に流延した。ステンレスバンド支持体で、残留溶媒濃度(残留溶剤量)が35質量%になるまで溶媒を蒸発させ、剥離張力162N/mでステンレスバンド支持体上から剥離した。流延から剥離までに要した時間は、立ち上げ時において1200秒であり、定常運転時においては80秒であった。また、ラインスピードは、立ち上げ時は4m/秒、定常運転時は60m/秒とした。
厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムを、一軸延伸(温度110℃、延伸倍率5倍)した。これをヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g、水100gからなる水溶液に60秒間浸漬し、次いでヨウ化カリウム6g、ホウ酸7.5g、水100gからなる68℃の水溶液に浸漬した。これを水洗、乾燥し偏光子を得た。
以下、立ち上げ時及び定常運転時の含水率を表1記載の値のように、樹脂中の含水率とアルコール中の含水率の合計から、ドープ中の含水率を算出し、不足分は溶媒に混合したのちドープとして調合することで調整し、立ち上げ時及び定常運転時のラインスピードを表1記載の値のように調整した以外は、光学フィルムK1と同様にして、光学フィルムK2〜9を作製した。
立ち上げ時における光学フィルムK1〜K9の易剥離性を下記のように5段階評価をした。
4:剥離確率が10%以上30%未満である。
3:剥離確率が30%以上50%未満である。
2:剥離確率が50%以上70%未満である。
1:剥離確率が70%以上である。
立ち上げ時における光学フィルムK1〜K9の溶解性を下記のように5段階評価をした。
4:液ヘイズが若干上昇しているように見える。
3:液粘度が高い。
2:液粘度が高く、ヘイズが高い。
1:未溶解物が残っている。
ステンレスバンド支持体上に流延したドープ組成物を前記ステンレスバンド支持体から剥離した際のベルト汚れを下記のように5段階評価をした。
4:評価者によってかすかにムラが見られる場合もあるが、全く問題なく製品として使えるレベル。
3:評価者によってかすかにムラが見られる場合があるが、製品として使えるレベル。
2:評価者によってかすかにムラが見られ、製品としては使えないレベル。
1:多くの評価者でかすかではあるが、ムラが見られた。
偏光板H1〜H9のヘイズを下記のように5段階評価をした。
4:0.2%以下
3:0.2〜0.3%
2:0.3〜0.5%
1:0.5%以上
3、6、12、15 濾過器
4、13 ストックタンク
5、14 送液ポンプ
8、16 導管
10 紫外線吸収剤仕込釜
20 合流管
21 混合機
30 ダイ
31 金属支持体
32 ウェブ
33 剥離位置
34 テンター装置
35 ロール乾燥装置
41 粒子仕込釜
42 ストックタンク
43 ポンプ
44 濾過器
Claims (2)
- 下記式(1)及び(2)を満たすセルロースエステル樹脂を含有する光学フィルム、又はセルロースエステルのアセチル基の置換度が2.6〜3.0であるセルロースエステル樹脂を含有する光学フィルムの製造方法において、
製造開始時から定常運転までの立ち上げ時は含水率が2.0〜5.0質量%であり、定常運転時は含水率が0.6〜2.0質量%であるドープを用いて溶液流延製膜法により製造することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
式(1) 2.3≦X+Y≦2.6
式(2) 1.4≦X≦2.6
(上記式中、Xはセルロースエステルのアセチル基の置換度、Yはプロピオニル基またはブチリル基の置換度を表す。) - 前記立ち上げ時のラインスピードが4〜27m/秒であり、前記定常運転時のラインスピードが60〜80m/秒であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
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JP2012069726A JP5799869B2 (ja) | 2012-03-26 | 2012-03-26 | 光学フィルムの製造方法 |
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JP2012069726A JP5799869B2 (ja) | 2012-03-26 | 2012-03-26 | 光学フィルムの製造方法 |
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JP2013199084A JP2013199084A (ja) | 2013-10-03 |
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Family
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Family Applications (1)
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JP2012069726A Active JP5799869B2 (ja) | 2012-03-26 | 2012-03-26 | 光学フィルムの製造方法 |
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