JP5799591B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents
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Description
そこで、従来、DPFにおける粒子状物質が一定量以上となったときに、燃料噴射弁によるポスト噴射や、排気通路に配置される燃料添加弁からの燃料噴射によって排気に対して燃料を添加することで、DPFに流入する排気の温度を高め、これによりDPFに堆積している粒子状物質を燃焼させて除去するようにしている。
請求項1に記載の発明は、排気通路に設けられて排気を浄化する排気浄化装置を備える車載内燃機関に適用され、前記排気浄化装置に流入する排気の温度を上昇させてその排気浄化能力を再生する再生制御を実行する制御装置において、前記再生制御の実行中に当該再生制御に適した機関運転状態であるときには運転者に対してその旨を報知し、前記再生制御の実行中に当該再生制御に適した機関運転状態であるときにはアクセル操作量に基づき燃料噴射量を設定する際になまし処理を行なうことをその要旨としている。
請求項3に記載の発明は、アクセル操作量が低減されるときにのみ当該アクセル操作量に基づき燃料噴射量を設定する際になまし処理を行なうことをその要旨としている。
排気浄化装置に対して流入する排気の温度を上昇させてその排気浄化能力を再生する再生制御にあっては、アクセル操作量が増大され、これに伴って燃料噴射量が増大される場合、すなわち排気の温度が上昇する場合には、燃料噴射量を設定する際になまし処理を行なわなくとも再生制御に適した機関運転状態が継続することとなる。このため、上記構成によるように、アクセル操作量が低減されるときにのみ当該アクセル操作量に基づき燃料噴射量を設定する際になまし処理を行なうようにすれば、燃料噴射量を設定する際になまし処理を行なうことによるドライバビリティの不要な悪化についてこれを的確に抑制することができる。
図1に示すように、車両には、その駆動源としてディーゼル機関10が搭載されている。ディーゼル機関10には、燃焼室11内に燃料を噴射する燃料噴射弁12が気筒毎に設けられている。各燃料噴射弁12は、燃料タンク13から燃料ポンプ14に至り、その燃料ポンプ14を通じて加圧されてコモンレール15に蓄圧された燃料を、燃焼室11に噴射する。また、燃焼室11内では、吸気通路16を通じて導入される吸入空気と上記燃料噴射弁12から噴射される燃料とからなる混合気が燃焼される。そして、この混合気の燃焼によって生じる排気は排気通路17へ排出される。この混合気の燃焼圧がピストン18の往復直線運動に変換されるとともに、コンロッド(図示略)を介してクランクシャフト19の回転運動に変換されることによって、当該ディーゼル機関10としての動力が得られる。
また、車室内にはカーナビゲーションシステム用のディスプレイが配置されており、このディスプレイにはランプ51が設けられている。
・吸気通路16における吸入空気の流量(以下、吸入空気量Ga)を検出するエアフローメータ31。
・排気通路17においてCCO21の上流側に設けられて排気の空燃比を検出する空燃比センサ33。
・排気通路17においてCCO21とDPF22との間に設けられてDPF22に流入する排気の温度を検出する第2排気温センサ35。
・車両の走行速度を検出する車速センサ37。
上記各種センサ31〜38から出力される信号は電子制御装置41に入力される。電子制御装置41は、演算処理装置(CPU)、プログラムメモリ(ROM)、データメモリ(RAM)、バックアップRAM等を備えている。ROMには、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMは、CPUでの演算結果や各センサ31〜38から入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリである。バックアップRAMは、ディーゼル機関10の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
DPF再生制御では、機関運転中にDPF22に堆積しているPMの量(以下、単に「PM堆積量」と称する)を推定する。ここで、本実施形態では、差圧センサ36によって検出される差圧ΔPに基づきPM堆積量を周知の態様により算出する。
ところで、前述したように、DPF再生制御の実行中において、例えば運転者がアクセル操作量ACCPを低減すると、これに伴って燃料噴射量Qが減少することとなる。その結果、排気の流量が減少するとともに排気の温度が低下することで、DPF22に流入する排気の熱量が低減するようになり、DPF再生制御が中断する。そして、こうしたDPF再生制御の中断が頻繁に生じることにより当該再生制御が完了するまでに多くの時間を要することとなる。その結果、燃料添加弁23から噴射される燃料の総量が増大することで燃費が悪化するといった問題が生じるおそれがある。また、DPF22が長期間にわたり高温状態とされることにより耐久性が低下するといった問題が生じるおそれがある。
図2に示すように、この一連の処理では、まず、ステップS1において、そのときの機関運転状態がDPF再生制御に適しているか否かを判断する。本実施形態では、吸入空気量Gaが所定量Ga1以上であり、CCO21に流入する排気の温度Texが所定温度T1(例えば300℃)以上である場合にDPF再生制御に適した機関運転状態であると判断する。ここで、DPF再生制御に適した機関運転状態である場合には(ステップS1:「YES」)、次に、ステップS2に進み、ランプ51を点灯する。そして、次に、ステップS3に進み、アクセル操作量ACCPに基づき燃料噴射量Qを設定する際になまし処理を行なう。具体的には、DPF再生制御に適した機関運転状態からアクセル操作量ACCPが低減されるときには、当該アクセル操作量ACCPに基づき燃料噴射量Qを設定する際になまし処理を行なう。このなまし処理では、それまでの制御周期(前回の制御周期を含む複数の制御周期)において設定された燃料噴射量と、アクセル操作量ACCPに基づき通常の燃料噴射制御にて設定される燃料噴射量との平均値として今回の制御周期における燃料噴射量Qを設定する。一方、アクセル操作量ACCPが変更されない場合や、アクセル操作量ACCPが増大されるときには通常の燃料噴射制御にて、すなわちなまし処理を行なうことなくアクセル操作量ACCPに基づき燃料噴射量Qを設定する。こうして燃料噴射量Qを設定すると、この一連の処理を一旦終了する。
(1)電子制御装置41は、CCO21に流入する排気の温度を上昇させてDPF22の排気浄化能力を再生するDPF再生制御を実行する。電子制御装置41は、DPF再生制御の実行中に当該再生制御に適した機関運転状態であるときにはランプ51を点灯することにより運転者に対してその旨を報知する。
・上記実施形態のDPF再生制御では、燃料添加弁23からの燃料噴射を利用するものとしたが、これに代えて、燃料噴射弁12によるポスト噴射を利用するものとしてもよい。
Claims (3)
- 排気通路に設けられて排気を浄化する排気浄化装置を備える車載内燃機関に適用され、前記排気浄化装置に流入する排気の温度を上昇させてその排気浄化能力を再生する再生制御を実行する制御装置において、
前記再生制御の実行中に当該再生制御に適した機関運転状態であるときには運転者に対してその旨を報知し、
前記再生制御の実行中に当該再生制御に適した機関運転状態であるときにはアクセル操作量に基づき燃料噴射量を設定する際になまし処理を行なう
ことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 排気通路に設けられて排気を浄化する排気浄化装置を備える車載内燃機関に適用され、前記排気浄化装置に流入する排気の温度を上昇させてその排気浄化能力を再生する再生制御を実行する制御装置において、
前記再生制御の実行中に当該再生制御に適した機関運転状態であるときにはアクセル操作量に基づき燃料噴射量を設定する際になまし処理を行なう
ことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項1または2に記載の内燃機関制御装置において、
アクセル操作量が低減されるときにのみ当該アクセル操作量に基づき燃料噴射量を設定する際になまし処理を行なう
ことを特徴とする内燃機関制御装置。
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