JP5799328B2 - コラーゲン産生促進剤およびそれを含有する皮膚外用剤 - Google Patents
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(A)生理活性成分の飽和水溶液もしくは水分散液を調製する第1工程と、
(B)第1工程で調製した水溶液を用いて、ポリグリセリンをリポソーム表面に担持した平均粒子径が50〜200nmのリポソーム懸濁液を調製する第2工程と、
(C)該懸濁液に貴金属イオンを共存させる第3工程と、
(D)還元剤を加え、一定時間静置することにより、リポソーム表面に貴金属ナノコロイドを形成させる第4工程、
とを備え、550〜900nmに極大吸収を持つことを特徴とするリポソーム/貴金属ナノコロイド複合体の製造方法を提供するものである。
(A)生理活性成分の飽和水溶液もしくは水分散液を調製する第1工程と、
(B)第1工程で調製した水溶液を用いて、ポリグリセリンをリポソーム表面に担持した平均粒子径が50〜200nmのリポソーム懸濁液を調製する第2工程と、
(C)該懸濁液に貴金属イオンを共存させる第3工程と、
(D)還元剤を加え、一定時間静置することにより、リポソーム表面に貴金属ナノコロイドを形成させる第4工程。
(A)(B)の第1〜第2工程では、生理活性成分を内包し、ポリグリセリンをリポソーム表面に担持した平均粒子径が50〜200nmのリポソーム懸濁液を調製するものである。担持方法としては、第2工程で、脂質膜へのアンカーとしての脂肪酸を持つポリグリセリン脂肪酸エステルを用いる。これにより、脂肪酸鎖を足場にポリグリセリンがリポソーム膜表面に担持される。ラボレベルでは、このようなサブミクロンサイズのリポソーム懸濁液を調製する場合、超音波処理やエクストルーダー処理を用いる。工業的に生産する場合は、高圧ホモジナイザーが好適に用いられる。高圧ホモジナイザーとしては、超高圧ホモジナイザー「マイクロフルイダイザー」(みづほ工業株式会社製)、薄膜旋回型高速ホモミキサー「T.Kフィルミックス」(プライミクス株式会社製)等を用いると、大量のリポソーム懸濁液が製造できる。処理圧力および処理回数を調節することにより、平均粒子径が50〜200nmの好適なベシクル状脂質ラメラ構造体であるリポソームが形成される。
<フェルラ酸を内包したリポソーム/金ナノコロイド複合体分散液の調製>
(A)生理活性成分水溶液を調製
生理活性成分としてα−アルブチンの10質量%水溶液を調製。
(B)リポソーム懸濁液の調製
フェルラ酸の1質量%水分散液、水素添加大豆ホスファチジルコリン(以下、HSPC)、コレステロールのクロロホルム溶液、ジステアリン酸ポリグリセリル−10(NIKKOL Decaglyn 1−SV:日光ケミカルズ製)、コレステロールのクロロホルム溶液を混合し、エバポレーションによってクロロホルムを除去して3時間真空乾燥する。その後、50mM Tris緩衝液(pH8.5)を500μl加え、約70℃で超音波分散し、凍結融解をした後、エクストルーダーを用いてリポソームサイズを100nmに調製し、テストワコーによってリン脂質濃度を算出した。
(C)リポソーム懸濁液に金イオンを共存
リポソーム分散液(HSPC=0.420μmol)、四塩化金酸(40μl:1.0μmol)を混合。
(D)リポソーム/金ナノコロイド複合体分散液の調製
さらにアスコルビン酸(20μl:10μmol)、50mM Tris緩衝液(pH8.5)を混合し、トータル4mlにして、25℃で1時間静置することで、フェルラ酸を内包したリポソーム/金ナノコロイド複合体分散液を得た。得られたフェルラ酸内包リポソーム/金ナノコロイド複合体分散液は遮光容器に保管した。金コロイドの生成は、還元剤溶液添加後1分程度で溶液の色が淡黄色から赤紫色ないし青色に変化することで確認できる。
<アスタキサンチン内包リポソーム/金ナノコロイド複合体分散液の調製>
(A)生理活性成分水溶液を調製
生理活性成分としてアスタキサンチン0.05質量%にグリセリン5質量%を混合した後、水に分散して、アスタキサンチン0.05質量%水溶液を調製。
(B)リポソーム懸濁液の調製
アスタキサンチン0.05質量%水分散液、水素添加大豆ホスファチジルコリン(以下、HSPC)、コレステロールのクロロホルム溶液、ジステアリン酸ポリグリセリル−10(NIKKOL Decaglyn 1−SV:日光ケミカルズ製)、コレステロールのクロロホルム溶液、ステアリルアミンを混合し、エバポレーションによってクロロホルムを除去して3時間真空乾燥する。その後、50mM Tris緩衝液(pH8.5)を500μl加え、約70℃で超音波分散し、凍結融解をした後、エクストルーダーを用いてリポソームサイズを100nmに調製し、テストワコーによってリン脂質濃度を算出した。
(C)リポソーム懸濁液に金イオンを共存
リポソーム分散液(HSPC=0.420μmol)、四塩化金酸(40μl:1.0μmol)を混合。
(D)リポソーム/金ナノコロイド複合体分散液の調製
さらにアスコルビン酸(20μl:10μmol)、50mM Tris緩衝液(pH8.5)を混合し、トータル4mlにして、25℃で1時間静置することで、アスタキサンチンを内包したリポソーム/金ナノコロイド複合体分散液を得た。得られたアスタキサンチン内包リポソーム/金ナノコロイド複合体分散液は遮光容器に保管した。
<コエンザイムQ10内包リポソーム/金ナノコロイド複合体分散液の調製>
(A)生理活性成分水溶液を調製
生理活性成分として酸化型のコエンザイムQ100.05質量%にグリセリン5質量%を混合した後、水に分散して、アスタキサンチン0.05質量%水溶液を調製。その後は、製造例2の(B)〜(D)と同様の操作に従いコエンザイムQ10を内包したリポソーム/金ナノコロイド複合体分散液を得た。
製造例1〜3で得られたフェルラ酸、アスタキサンチン、コエンザイムQ10を内包したリポソーム/金ナノコロイド複合体分散液の3種類の試料について、以下の試験法によりコラーゲン産生促進作用を試験した。
<フェルラ酸内包リポソーム/金ナノコロイド複合体配合ジェル状クリーム>
(1)精製水により100とする(質量%)
(2)濃グリセリン 15.0
(3)カルボキシビニルポリマー(1質量%溶液) 15.0
(4)アルキル変性カルボキシビニルポリマー(1質量%溶液) 10.0
(5)ショ糖ラウリン酸エステル 0.5
(6)モノラウリン酸ポリグリセリル 1.0
(7)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.0
(8)オリーブ由来スクワラン 2.5
(9)セチルアルコール 0.5
(10)精製蜜蝋 1.0
(11)L−アルギニン(20質量%溶液) 1.5
(12)製造例1のフェルラ酸内包リポソーム/
金ナノコロイド複合体分散液 10.0
(13)フェノキシエタノール 0.3
(14)1,2−ペンタンジオール 3.0
(15)香料 微量
製造方法:工程1/(1)〜(4)の水相成分を混合し、70〜75℃の加熱下で溶解する。工程2/(5)〜(10)の油相成分を混合し、同様に70〜75℃の加熱下にて溶解する。工程3/工程1の水相成分に工程2の油相成分を徐々に添加してプレミックスを行った後、高速ホモミキサーにて本乳化処理を行う。工程4/乳化後に冷却を開始し、45〜50℃にて(11)〜(12)の成分を、次に別に溶解した(13)〜(15)の成分を加える。工程5/さらに室温付近まで冷却し、取り出す。
<アスタキサンチン内包リポソーム/金ナノコロイド複合体配合美容液>
(1)精製水により100とする(質量%)
(2)濃グリセリン 10.0
(3)1,3ブチレングリコール 5.0
(4)カルボキシビニルポリマー(1質量%溶液) 15.0
(5)キサンタンガム(1質量%溶液) 10.0
(6)ショ糖ラウリン酸エステル 1.0
(7)モノラウリン酸ポリグリセリル 0.5
(8)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.0
(9)オリーブ由来スクワラン 2.5
(10)ベヘニルアルコール 0.75
(11)L−アルギニン(20質量%溶液) 1.0
(12)製造例2のアスタキサンチン内包リポソーム/
金ナノコロイド複合体分散液 10.0
(13)エチルアルコール 5.5
(14)フェノキシエタノール 0.5
(15)香料 微量
製造方法:工程1/(1)〜(5)の水相成分を混合し、70〜75℃の加熱下で溶解する。工程2/(6)〜(10)の油相成分を混合し、同様に70〜75℃の加熱下にて溶解する。工程3/工程1の水相成分に工程2の油相成分を徐々に添加してプレミックスを行った後、高速ホモミキサーにて本乳化処理を行う。工程4/乳化後に冷却を開始し、45〜50℃にて(11)〜(12)の成分を、次に別に溶解した(13)〜(15)の成分を加える。工程5/さらに室温付近まで冷却し、取り出す。
TM210、インテグラル社製)にて経皮的散逸水分量(TEWL)を測定した。「皮膚のハリ」は、キュートメーター(MPA580、インテグラル社製)を用いて皮膚弾性を測定して評価した。これらは、室温22〜25℃、湿度50〜60%の恒温恒湿室内にて測定した。結果を、各評価を得たパネラー数で表3に示した。
Claims (1)
- 下記工程(A)〜(D)、
(A)グリチルリチン酸誘導体、タンニン、フラボノイド、サポニン、アラントイン、感光素301号、アスタキサンチン、α−アルブチン、補酵素Q、フェルラ酸、α−ヒドロキシ酸、プラセンタ、加水分解コラーゲン、加水分解ヒアルロン酸、及び加水分解酵母抽出物からなる群から選ばれる1種または2種以上の生理活性成分の飽和水溶液もしくは水分散液を調製する第1工程と、
(B)第1工程で調製した水溶液を、ジステアリン酸デカグリセリルを用いてデカグリセリンをリポソーム表面に担持した平均粒子径が50〜200nmのリポソーム懸濁液を調製する第2工程と、
(C)該懸濁液に貴金属イオンを共存させる第3工程と、
(D)還元剤を加え、一定時間静置することにより、リポソーム表面に貴金属ナノコロイドを形成させる第4工程、
からなり、550〜900nmに極大吸収を持つことを特徴とするリポソーム/貴金属ナノコロイド複合体の製造方法。
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