JP5797108B2 - 2−インダノールの製造方法 - Google Patents
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Description
具体的に説明すれば、特許文献2に開示される水素化リチウムアルミニウムは反応性が特に高く取り扱いが容易でない。このため、水素化リチウムアルミニウムを用いて2−インダノールを合成する方法は、工業的製法としては安全面上問題がある。さらに、特許文献2によれば、高純度品を得るためには再結晶による精製が必要とされており、製品化収率は63.0モル%と低い結果となっている。
アルコール溶媒は、炭素数が1から4の低級アルコールであることが好ましい。
溶媒の使用量は特に限定されないが、通常、原料化合物である2−インダノンに対して0.1〜100重量倍であり、好ましくは1〜50重量倍である。
測定条件
カラム:L−column ODS
内径4.6mm 長さ250mm
サンプル調製法:結晶約10mgを20mlのメタノールで溶解、メスアップする。
移動相組成:次の二種類の移動相を用いたグラジエント分析
移動相1:メタノール/0.1%リン酸水溶液=60/40
移動相2:メタノール/0.1%リン酸水溶液=90/10
移動相1にて10分保持、その後、遷移時間を15分間として移動相2に変更、さらに移動相2にて10分保持
移動相流量:1.0ml/min
測定波長:UV(220nm)
カラム温度:40℃
注入量:10μL
定量法:絶対検量線法
使用する湿体のスポンジニッケル触媒(日興リカ(株)製 R−200)3.5gをビーカーに取り、150gの水に懸濁させたのち静置して、上澄み液のpHが8.7になるまで室温にて洗浄を繰り返した。上澄み液を除いた後、反応溶媒のメタノールに懸濁させたのち静置して、上澄み液を除いたものを反応に用いた。
使用する湿体のスポンジニッケル触媒(日興リカ(株)製 R−200)3.5gをビーカーに取り、150gの水に懸濁させたのち静置して、上澄み液のpHが8.7になるまで室温にて洗浄を繰り返した。上澄み液を除いた後、反応溶媒のメタノールに懸濁させたのち静置して、上澄み液を除いたものを反応に用いた。
反応に用いるスポンジニッケルを次の方法で調製した。ニッケル−アルミ合金25.0gと水125gを、温度計および攪拌機を備えた500mL四つ口フラスコに加えた後、50℃まで昇温した。20%水酸化ナトリウム水溶液6.1gを滴下し、発熱が収まったのを確認した後に、50℃で撹拌を30分継続した。次いで、40%水酸化ナトリウム水溶液86.4gを滴下し、1時間撹拌を継続した。その後、静置して上澄み液を取り除き、50℃温水200gを添加し、1分間撹拌後に静置して、上澄み液を取り除いた。この作業を16回繰り返した。得られた湿体に、反応溶媒として用いるメタノールを100g添加し、1分間撹拌後に静置して、上澄み液を取り除いた。得られた湿体のスポンジニッケルを反応に用いた。
使用する湿体のスポンジニッケル触媒(日興リカ(株)製 R−200)3.5gをビーカーに取り、150gの水に懸濁させたのち静置して、上澄み液のpHが8.7になるまで室温にて洗浄を繰り返した。上澄み液を除いた後、反応溶媒のメタノールに懸濁させたのち静置して、上澄み液を除いたものを反応に用いた。
温度計および攪拌機を備えた500mLオートクレーブに、メタノール250g、実施例3で調製した湿体のスポンジニッケル触媒5.7g、酢酸20.0g、および純度99.1%の2−インダノン50.0gを添加して混合した。この懸濁液のpHは3.7であった。室温にて系内を圧力0.5MPaの窒素で3回置換し、次いで0.5MPaの水素で3回置換した。系内圧力を0.5〜1.0MPaとして60℃まで昇温し、還元反応を行い、7時間で水素吸収が無くなったのを確認した後、更に撹拌を1時間継続した。この還元反応液をHPLCで分析したところ、純度は2−インダノールが66.2%であり、原料の2−インダノンが28.1%であった。
使用する湿体のスポンジニッケル触媒(日興リカ(株)製 R−200)1.9gをビーカーに取り、70gの水に懸濁させたのち静置して、上澄み液のpHが8.6になるまで室温にて洗浄を繰り返した。上澄み液を除いたものを反応に用いた。
使用する湿体のスポンジニッケル触媒(日興リカ(株)製 R−200)7.5gをビーカーに取り、150gの水に懸濁させたのち静置して、上澄み液のpHが8.7になるまで室温にて洗浄を繰り返した。上澄み液を除いた後、反応溶媒の2−プロパノールに懸濁させたのち静置して、上澄み液を除いたものを反応に用いた。
温度計および攪拌機を備えた500mLオートクレーブに、メタノール150gおよび純度99.1%の2−インダノン30.0gを添加して溶解させ、実施例3で調製した湿体のスポンジニッケル1.7gを添加した。この懸濁液のpHは8.2であった。その後、室温にて系内を圧力0.3MPaの窒素で3回置換し、次いで0.3MPaの水素で3回置換した。系内圧力を0.3MPaとして60℃まで昇温し、還元反応を行い、2.5時間で水素吸収がなくなったのを確認した後、更に撹拌を1時間継続した。この還元反応の反応率は99%以上であり、純度は81.1%であった。反応液を室温まで冷却した後、触媒を濾別し、残さをメタノール15.0gで洗浄した。その後メタノールを125g留去して、室温にて水120gを滴下した。1時間撹拌後に結晶を濾過し、乾燥して、2−インダノール23.8gを得た。単離収率は63.9モル%であり、純度は79.3%であった。濾液中に含まれている目的物は14.0モル%であり、結晶と合わせた収率は77.9モル%であった。
温度計および攪拌機を備えた500mLオートクレーブに、メタノール250g、純度99.1%の2−インダノン50.0g、および5%Pt/C触媒9.37gを添加した。懸濁液のpHは5.7であった。その後、室温にて系内を圧力0.5MPaの窒素で3回置換し、次いで0.5MPaの水素で3回置換した。系内圧力を0.5MPaとして60℃まで昇温し、1時間還元反応を行った。その後系内圧力を1.0MPaまで昇圧させ、6時間還元反応を行い、水素吸収がなくなったのを確認した。この還元反応液をHPLCで分析したところ、純度は2−インダノールが14.4%、原料の2−インダノンが77.5%であった。
Claims (2)
- 溶媒がアルコールであり、酢酸およびプロピオン酸から選ばれる一種以上である有機酸を含有することによりpHが4〜7に調整された2−インダノン溶液を、ニッケル触媒存在下、接触水素還元して2−インダノールを得ることを特徴とする、2−インダノールの製造方法。
- 前記溶媒のアルコールが、炭素数が1から4の低級アルコールである、請求項1に記載の製造方法。
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JP2011283239A JP5797108B2 (ja) | 2011-12-26 | 2011-12-26 | 2−インダノールの製造方法 |
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JP (1) | JP5797108B2 (ja) |
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JPH09268146A (ja) * | 1996-04-01 | 1997-10-14 | Asahi Glass Co Ltd | 光学活性含フッ素ヒドロキシ化合物の製造方法 |
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