JP5795851B2 - 電磁波照射検知部材、電磁波照射検知方法、及び電磁波照射検知部材を有する装置 - Google Patents
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Description
ラベルは、予め設定された温度に達すると示温素子が融けて流れ、その背後になるブラックカーボンが黒く見える構成となっている。これにより、予め設定された温度に達したことを判断可能にする。
本実施の形態にかかる電磁波照射検知部材を備えた携帯端末装置について説明する。図2に、実施形態1に係る携帯端末装置の一例を示す。実施形態1に係る携帯端末装置101は、電磁波の1例としての電子レンジ内で放出されるマイクロ波を検知するマイクロ波照射履歴残置シート11が貼り付けられている。マイクロ波照射履歴残置シート11がマイクロ波、すなわち電磁波照射の検知に用いられる。マイクロ波照射履歴残置シート11は、電子レンジで加熱されたか否かを判定することができる。したがって、携帯端末装置101が電子レンジで加熱されたか否かを判定することができる。
また、気化膨張による皮膜の破裂と、温度上昇による皮膜の溶解をそれぞれ独立して用いても良く、両方を合わせて用いても良い。
また、試験紙の変色は、化学反応によるものである必要はない。試験紙22に配置された染料、顔料が表層で隠されている構成とする。そして、水などの溶剤が流出し、試験紙に配置された染料、顔料を溶かして表層を変色させるような構成とすることもできる。あるいは、既存の水濡れ検知マークを備えた試験紙を用いることもできる。この水濡れ検知マークを備えた試験紙では、濡れることでパターン状に形成された染料や顔料が溶けてパターンが崩れることで検知できる。
またインクはどの場合でも透明である必要はない。インクは、染料だけでなく顔料を混ぜた液体であってもよいし、試験紙に付着して変色する前後の色の変化が明確に分かるような化学反応を起こすものでもよい。具体的には、青いリトマス試験紙に酸性の有色液体を用い、例えば銅や鉄が溶けた酸をこぼして赤く変化するようにしてもよい。あるいは、試験紙に配置された染料、顔料がインクと混ざることで、インクの色でも染料や顔料の色でもない異なる色に見えるようにしてもよい。例えば、黄色の水に緑の顔料で黄緑色に見えるような構成であってもよい。
要は、粒子内部の液体が流出し、試験紙に付着することが外部から分かる色の変化として捉えられるような構成であればよい。
図4に、実施形態2に係る携帯端末装置の一例を示す。実施形態2に係る携帯端末装置101は、実施形態1に係る携帯端末装置101に加え、防水容器12をさらに備える。防水容器12は、粒子21及び試験紙22を密封する。これにより、インク以外のものによる試験紙22の変色を防止することができる。また、インクの揮発を防ぐことができる。また、インクがマイクロ波照射履歴シート11から外部へ流出し、装置内部の部品のさらなる故障原因や、装置外部で周囲にあるものに付着して汚すことも防ぐことができる。
図5に、実施形態3に係るマイクロ波照射履歴残置シートの一例を示す。マイクロ波照射履歴残置シート11は、粒子状にインクを閉じ込めている。電子レンジからのマイクロ波を照射されると、インクの粒子が加熱されて粒子が破れ、マイクロ波照射履歴残置シート11内にインクが流れ出す。これによりマイクロ波照射履歴残置シート11自体が変色し、マイクロ波が照射されたことを通知する。
粒子21に使用するインクは、染料を溶剤に溶かした一般的な物で、比較的低粘度の液状のものを使用し、色は変色が視覚的に確認し易い色を使用する。
まず電子レンジで加熱した際に携帯端末装置31が破壊に至るまでの概要を説明する。電子レンジで加熱を始めると電子レンジから特定周波数のマイクロ波が放出され、このマイクロ波の振動数が水分子の固有振動数に一致し、携帯端末装置31に含まれる水分子の振動を激しくする。携帯端末装置31中の水分子の振動が激しくなると、そこに摩擦熱が発生し、温度が高くなることで破壊に至る。
また、化学反応である必要はない。例えば、試験紙22に配置された染料、顔料が表層で隠す構成とする。そして、袋に含まれる水などの溶剤が流出し、試験紙に配置された染料、顔料を溶かして表層を変色させるような構成としてもよい。あるいは、既存の水濡れ検知マークを備えた試験紙のように濡れることでパターン状に形成された染料や顔料が溶けてパターンが崩れることで検知できるような構成でもよい。
またインクはどの場合でも透明である必要はない。インクは、染料だけでなく顔料を混ぜた液体であってもよいし、試験紙に付着して変色する前後の色の変化が明確に分かるような化学反応を起こすものでもよい。具体的には、青いリトマス試験紙に酸性の有色液体、例えば銅や鉄が溶けた酸をこぼして赤く変化するような構成であってもよい。あるいは、インクと試験紙に配置された染料、顔料とが混ざることでインクの色でも染料や顔料の色でもない異なる色に見えるような、例えば黄色の水に緑の顔料で黄緑色に見えるような構成であってもよい。
要は、粒子内部の液体が流出し、試験紙に付着することが外部から分かる色の変化として捉えられるような構成であればよい。
また、マイクロ波照射履歴残置シート11は、シール状のように説明したが粘着材が付着していなくても、例えばチップ状に構成され、本体側に設けられたソケット状のようなケースや治具に格納、嵌合されてもよい。
実施形態1〜3では、試験紙を用いた構成に付いて説明した。すなわち、インクを皮膜で内包した粒子にマイクロ波が照射されると皮膜からインクが流出する。そして、試験紙にインクが付着すると変色することで、マイクロ波が照射されると試験紙が変色する構成を説明した。しかしながら、インクが流出したことが分かればよいので、必ずしも試験紙は必要ではない。そこで試験紙が不要な実施の形態を説明する。
図13の電磁波照射検知部材61は、台座63と、粘着材64と、インクを有する粒子21と、保護シート65とを有する。まず、台座63に粒子を所定の間隔としての等間隔に配置するための粘着材64を印刷等の手法で配置する。そして、台座63の上に粒子21を転がすことで粘着材64によって粒子21が固定される。このままでも電磁波照射検知部材として機能はするが、粒子21が剥離しないためにさらに上側から保護シート65を被せる。このようにして所定の間隔に粒子21を配置することができる。
実施形態4ではインクが流出した時の流出形状は自然まかせであったため、判断に一瞬迷う場合もありえる。そこで、さらに改良した実施形態5を説明する。
さらに基材68に穴69を開け、その中に粒子21を入れた構成としている。そして、蓋67によって穴69を覆っている。こうすることで電磁波照射検知部材66の上下方向に力が加わったとしても、蓋67を挟んで基材68によって支えられるため、粒子21に直接力が加わらず、電磁波照射以外でのインク流出を防ぐことができる。
また本実施の形態では穴69は十字形状としたがこれに限らず、三角形、四角形、星型、といった形状としてもよい。要は、穴69は、粒子21が格納できる円筒穴と、その円筒状空間の外側へ、インクが流れるようなトンネル状の隙間で接続されるような形状であればよい。
また蓋67は先の実施例の防水容器21の一部としての合成樹脂、例えばラミネート樹脂のようなものでラッピングするような構成でもよい。さらには、蓋67を用いる代わりに、穴69が貫通しない基材68を2つ重ね合わせるような構成であってもよい。すなわち、この場合、少なくとも一方の基材68は外部からインクの状況が確認できるように略透明な部材、例えばシリコーン樹脂であるのが望ましい。
実施形態1〜実施形態5では、インクをマイクロカプセルのような部材の中に入れ、粒子を構成した。しかしながら、本実施の形態では、このような粒子状のようなものでなく、袋状のものにインクを入れている。
具体的にはインクが熱により沸騰し、気化する際の急激な体積膨張によってインクを封入した袋を破るような構成としてもよい。もちろん、気化による体積膨張による流出と、熱による皮膜の溶解との両方を用いても良い。
図15を参照すると、電磁波照射検知部材70において、基材68の構成と、インクを有する粒子21の構成が、第5の実施形態と異なっている。電磁波照射検知部材70は、蓋67と基材71と蓋67とが合わさっている。すなわち、2つの蓋67が両側から基材71を挟み込んでいる。基材71にはインクが入った袋73が入る十字形状の穴72が開いている。基材71の全体に1つの穴72が形成されている。袋73は先の実施形態同様にナイロンのような略透明で熱で内圧の上昇によって破れる樹脂で構成されている。また袋73の厚みより、基材71の厚みが厚い方が望ましい。そして、穴72の中に、インクを内包する袋73を配置する。直方体状の袋73は、平面視において、穴72よりも小さくなっている。このため、穴72には、袋73との間に空間を形成するための凸部72aが設けられている。
実施形態1から実施形態6では、電磁波を照射するものとしてマイクロ波を照射する電子レンジを用いたが、本発明は、これに限ることではない。また、電磁波をマイクロ波としているが電子レンジで使われている電磁波の周波数帯は国ごとに電波法によって定められており、国に応じて周波数帯が異なっている。例えば、アメリカでは800MHz帯、日本では2.45GHz帯が電子レンジに使われている。よって、電磁波は、マイクロオーダーの周波数に限らない。水などの液体や、鉄などの金属を電磁波によって加熱するような電磁波であればよい。従って、電磁波は、加熱できる電磁波であれば、マイクロ波以外の高周波等でもよい。さらには、本発明は、電磁誘導現象を用いて加熱する装置についても適用できるため、本明細書において、電磁波とは高周波磁界等を含むものとする。
図16を参照して、実施形態7にかかる電磁波照射検知部材81を説明する。電磁波照射検知部材81は、電磁波の照射を検知し記録する。本実施の形態では、実施の形態6と異なり、一方の蓋が金属製となっている。なお、上記の実施の形態と同様の構成については、適宜説明を省略する。
実施形態1乃至7では、液体状のものが袋に入っている構成を述べたが、これに限るものではない。実施形態8では、液体状のものを用いた例に付いて説明する。
液体の代わりに、液体を含むジェルや粉末状の材質であってもよい。例えば水を用いる場合、ジェルとしての高分子吸水材や、セルロース系、特にカルボキシメチルセルロースなど保水作用のあるものを用いることができる。また、変性シリカで水が覆われ水同士が隣接してもくっつかない粉末状になったように見えるドライウォーターであってもよい。
これらは電子レンジからのマイクロ波や、外部からの加熱で液体の水同様の性質を有するため、温度が上昇したり、熱膨張したり、気化したりする。よって、実施形態1〜7と同様の効果を得ることができる。
液体を含む検知材料であって、当該検知材料が付着した被付着物質を変色させる検知材料と、前記検知材料を内包し、電磁波が照射されることで前記液体が流出する袋と、を備える電磁波照射検知部材。
(付記2)
前記袋から流出した液体が付着する前記被付着物質をさらに備える付記1に記載の電磁波照射検知部材。
(付記3)
前記被付着物質が、前記液体が付着することで変色する試験紙を有している付記2に記載の電磁波照射検知部材。
(付記4)
前記液体が透明であり、
前記試験紙に前記液体が付着すると、化学反応によって、前記試験紙が変色する付記3に記載の電磁波照射部材。
(付記5)
前記被付着物質が、前記袋を収納する穴を有する基材を備え、
電磁波が照射されることで、前記袋から前記液体が前記基材の前記穴に流出する付記2に記載の電磁波照射検知部材。
(付記6)
前記袋との間に空間を形成する凸部が前記穴に形成され、前記袋から流出した前記液体が前記凸部に及ぶ付記4に記載の電磁波照射検知部材。
(付記7)
前記穴を覆う透明な蓋が前記基材に取り付けられている付記4、又は5に記載の電磁波照射検知部材。
(付記8)
前記被付着物質が、通気性、及び撥水性を有している付記2乃至7のいずれか1つに電磁波照射検知装置。
(付記9)
前記液体が前記被付着物質と異なる色を有するインクである付記1乃至8のいずれか1つに記載の電磁波照射検知部材。
(付記10)
前記袋及び前記被付着物質を密封する防水容器をさらに備える付記1乃至9のいずれか1つに記載の電磁波照射検知部材。
(付記11)
前記防水容器が透明樹脂によって形成されている付記10に記載に電磁波照射検知部材。
(付記12)
前記防水容器の外壁の少なくとも一部が粘着性を有している付記10、又は11に記載の電磁波照射検知部材。
(付記13)
前記検知材料に含まれる液体は、電磁波が照射されると気化膨張し、
前記袋は、一定温度に達した前記液体の体積で破裂する
付記1乃至12のいずれか1つに記載の電磁波照射検知部材。
(付記14)
前記袋は、電磁波が照射されると温度上昇し、一定温度に達すると溶解する
付記1乃至13のいずれか1つに記載の電磁波照射検知部材。
(付記15)
前記袋が熱可塑性樹脂によって形成されている付記1乃至14のいずれか1つに記載の電磁波照射検知部材。
(付記16)
前記液体が、粉末状、又はジェル状の物質に含有されている状態で、前記袋に内包されている付記1乃至15のいずれか1項に記載の電磁波照射検知部材。
(付記17)
付記1乃至16のいずれか1つに記載の電磁波照射検知部材が取り付けられている装置。
(付記18)
前記装置が携帯端末装置であり、
前記電磁波照射機器が、外部メモリの挿入部に取り付けられている付記17に記載の装置。
(付記19)
前記装置が携帯端末装置であり、
前記電磁波照射機器が、イヤホン接続部に取り付けられている付記17、又は18に記載の装置。
(付記20)
前記装置が携帯端末装置であり、
前記電磁波照射機器が、アンテナ部品付近に取り付けられている付記17乃至19のいずれか1つに記載の装置。
(付記21)
前記装置が携帯端末装置であり、
前記電磁波照射検知部材に、金属性の蓋が設けられ、
前記蓋が、ICカードを覆うように、前記電磁波照射検知部材が前記携帯端末装置に取り付けられている付記17乃至20のいずれか1つに記載の装置。
(付記22)
電磁波照射によって、袋から液体を含む検知材料が流出し、
前記袋から流出した検知材料が被付着物質と付着して、前記被付着物質を変色させる電磁波照射検知方法。
(付記23)
前記被付着物質が、前記液体が付着することで変色する試験紙を有している付記22に記載の電磁波照射検知方法。
(付記24)
前記液体が透明であり、
前記試験紙に前記液体が付着すると、化学反応によって、前記試験紙が変色する付記23に記載の電磁波照射方法。
(付記25)
前記被付着物質が、前記袋を収納する穴を有する基材を備え、
電磁波が照射されることで、前記袋から前記液体が前記基材の前記穴に流出する付記22に記載の電磁波照射検知方法。
(付記26)
前記袋との間に空間を形成する凸部が前記穴に形成され、前記袋から流出した前記液体が前記凸部に及ぶ付記25に記載の電磁波照射検知方法。
(付記27)
前記穴を覆う透明な蓋が前記基材に取り付けられている付記25、又は26に記載の電磁波照射検知方法。
(付記28)
前記被付着物質が、通気性、及び撥水性を有している付記22乃至27のいずれか1つに電磁波照射検知方法。
(付記29)
前記液体が前記被付着物質と異なる色を有するインクである付記22乃至28のいずれか1つに記載の電磁波照射検知方法。
(付記30)
前記袋及び前記被付着物質が防水容器によって密封されている付記22乃至28のいずれか1つに記載の電磁波照射検知方法。
(付記31)
前記防水容器が透明樹脂によって形成されている付記30に記載に電磁波照射検知方法。
(付記32)
前記防水容器の外壁の少なくとも一部が粘着性を有している付記30、又は31に記載の電磁波照射検知方法。
(付記33)
前記検知材料に含まれる液体は、電磁波が照射されると気化膨張し、
前記袋は、一定温度に達した前記液体の体積で破裂する
付記22至32のいずれか1つに記載の電磁波照射検知方法。
(付記34)
前記袋は、電磁波が照射されると温度上昇し、一定温度に達すると溶解する
付記22乃至33のいずれか1つに記載の電磁波照射検知方法。
(付記35)
前記袋が熱可塑性樹脂によって形成されている付記22乃至34のいずれか1つに記載の電磁波照射検知方法。
(付記36)
前記液体が、粉末状、又はジェル状の物質に含有されている状態で、前記袋に内包されている付記22乃至35のいずれか1つに記載の電磁波照射検知方法。
2:袋
11:マイクロ波照射履歴残置シート
12:防水容器
21:粒子
22:試験紙
23:板状の物質
31:携帯端末装置
32:イヤホン接続部近辺
33:アンテナ部品近辺
41:インク
42:皮膜
51:試験紙22が変色した部分
61:電磁波照射検知部材
63:台座
64:粘着剤
65:保護シート
66:電磁波照射検知部材
67:蓋
68:基材
69:穴
69a:凸部
70:電磁波照射検知部材
71:基材
72:穴
72a:凸部
73:袋
75:蓋
101:携帯端末装置
201:筺体
202:電池フタ202
203:支持溝
204:;爪
205:ICカード
206:電池
Claims (7)
- 液体を含む検知材料であって、当該検知材料が付着した被付着物質を変色させる検知材料と、
前記検知材料を内包し、電磁波が照射されることで前記液体が流出する袋と、
前記袋から流出した液体が付着する前記被付着物質と、
を有する電磁波照射検知部材であって、
前記被付着物質が、前記袋を収納する穴を有する基材を備え、
電磁波が照射されることで、前記袋から前記液体が前記基材の前記穴に流出する電磁波照射検知部材。 - 前記穴を覆う透明な蓋が前記基材に取り付けられている請求項1に記載の電磁波照射検知部材。
- 前記被付着物質が、通気性、及び撥水性を有している請求項1または2記載の電磁波照射検知部材。
- 前記袋及び前記被付着物質を密封する防水容器をさらに備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電磁波照射検知部材。
- 前記液体が、粉末状、又はジェル状の物質に含有されている状態で、前記袋に内包されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電磁波照射検知部材。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電磁波照射検知部材が取り付けられている装置。
- 袋を装置へ貼付し、
電磁波照射によって、前記袋から液体を含む検知材料が流出し、
前記袋から流出した検知材料が被付着物質と付着して、前記被付着物質を変色させる電磁波照射検知方法であって、
前記被付着物質が、前記袋を収納する穴を有する基材を備え、電磁波が照射されることで、前記袋から前記液体が前記基材の前記穴に流出する電磁波照射検知方法。
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