JP5794916B2 - 抵抗型ボロメータマトリックスを通じて赤外線を検出するためのデバイス - Google Patents

抵抗型ボロメータマトリックスを通じて赤外線を検出するためのデバイス Download PDF

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Description

本発明は、赤外線イメージングおよびボロメータ高温測定(bolometric pyrometry)の分野に関する。
より具体的には、本発明は、抵抗ボロメータ検出マトリックスからの応答中の空間的不均一性の補正の分野に関する。
赤外線検出器の分野では、周囲温度で動作することが可能な、言い換えると、極低温で典型的には液体窒素の温度で動作させる必要がある「量子検出器」として知られている検出デバイスとは異なり極低温まで冷却する必要のないマトリックス形態に配列されたデバイスを使用する技術が知られている。
これらの非冷却検出器は、従来から、300K付近において、温度の関数としての適切な材料のさまざまな物理的変数の変化を利用している。ボロメータ検波器の場合、この物理的変数は、前記材料の電気抵抗である。
このタイプの非冷却検出器は、一般的に、
赤外線を吸収し、その赤外線を熱に変換するための手段と、
赤外線の作用の下で暖まるように、検出器を断熱するための手段と、
ボロメータ検出器に関連して、抵抗素子を使用する温度測定手段と、
温度測定手段によって供給される電気量を読み取るための手段とを伴う。
赤外線イメージングを対象とする検出器は、従来から、1次元または2次元に従って配列された基本ボロメータ検出器、つまりボロメータのマトリックスの形態で製作され、前記マトリックスはそれぞれの基本検出器に対する支持アームを用いて一般にシリコンから作られた基材の上につるされる。
一般に、基本検出器の順次アドレス指定を行うための手段およびこれらの基本検出器が発生する電気信号の電気的励起および前処理を行うための手段に対する用意が基材においてなされる。これらの順次アドレス指定の手段、電気的励起の手段、および前処理の手段は、したがって、基材内に形成され、読み取り回路を構成する。
この検出器を介してシーンのイメージを取得するには、適切な光学系を用いてシーンを基本検出器のマトリックス上に投影し、読み取り回路を介して指定時刻に発生する電気刺激を基本検出器のそれぞれに、または前記検出器群のそれぞれの行に印加し、それにより、前記基本検出器のそれぞれが到達する温度のイメージを構成する電気信号を取得する。この信号は、読み取り回路により、次いで、場合によってはエンクロージャの外部にある電子デバイスにより、観測したシーンの熱的イメージを生成するため、程度の差はあるが高度な方法で処理される。
このような検出器は、製造コストおよび用途に関して多くの利点を有するが、その性能を制限するいくつかの欠点も有する。
より具体的には、ボロメータマトリックスによる信号形成の均一性の問題が引き起こされる。実際、同一の動作温度にされたときに同じ出力レベルをすべてがもたらすわけではない、またシーンから来る同一の赤外線を前にして全く同じようにすべてが応答するわけでない、ボロメータの挙動のバラツキがあるせいで、検出器によって形成される均一なシーンのイメージは固定パターンノイズを有する。
前記のバラツキには、数多くの原因が関わっている。その主たる原因をボロメータの技術的バラツキであると述べることができ、このバラツキは抵抗のバラツキに形を変え、したがって、検出器に関しては、マトリックスが均一なシーンの供給を受けるときでも、出力レベルの変動を伴う。信号のバラツキの他の原因の1つに、ボロメータがこれらを支持する基材の温度に従っていると仮定した場合の基材内および空間温度分布における熱ドリフトがある。
一般に、均一なシーンの供給を受けたときのマトリックス内のボロメータの平均的な出力レベルに関する1つの特定のボロメータの出力レベルのシフトは、「オフセット」という用語で表される。「連続レベル」、または簡略化してNC(Niveau Continu)、という用語は、これ以降、これらの特定の均一な供給条件におけるすべての出力レベルを表すために使用される。
検出器によって供給される信号の品質を制限する主要な原因である、ボロメータのオフセットのバラツキを補正するために、さまざまな補正技術が完成している。
例えば、特許文献1で説明されているような、オフセット補正の第1のタイプの1つの技術は、基準イメージ、つまり、均一なシーンのイメージを獲得するステップを含む。次いで、この基準イメージは、システム(ここでは、検出器もしくはセンサーを実装するすべての電気機械的な機能およびソフトウェアによる機能を意味するために使用される用語)に格納され、次いで、これにより獲得されたそれぞれのイメージから、デジタルで、またはアナログで、差し引かれる。基準イメージは、一般的に、均一なシーンを取得するために閉じられている本質的に等温のシャッターを使って形成される。
第1の技術には、基準イメージ獲得時間全体にわたって検出器を動作不能状態にするという欠点がある。さらに、シャッターを取り付けるには、少なからぬ追加費用が必要となり、またシステムの機械的故障の発生源が増え、その消費エネルギーも増大する。
第2のタイプのオフセットバラツキの補正は、抵抗型ボロメータのオフセットがその温度に依存するという事実に基づく。この第2のタイプのボロメータ補正では、例えば、特許文献2において説明されているように、センサーの異なる所定の温度に関するオフセットテーブルがシステム内に恒久的に格納される。前記システムは、基材の温度を測定する温度測定センサーを備えており、そこで、データ処理ユニットが、測定された温度の関数として格納されているオフセットテーブルのうちの1つを選択するか、または測定された温度の関数として格納されているテーブルを補間することによって新しいオフセットテーブルを作成する。次いで、選択されるか、または作成されたオフセットテーブルは、検出された現在のイメージから差し引かれる。
このタイプの補正は、そのときにはシャッターを必要としないが、第1の補正タイプに比べると効果が劣ることが実証されている。さらに、基準点の数が多ければ多いほど、また補間多項式の次数が高ければ高いほど、補間による補正の精度は上がる。実際、良質の補間には、かなりの量の計算資源と、十分な数のテーブルを収める記憶容量が必要である。さらに、オフセットテーブル獲得時間も、無視できない。最後に、とりわけ、その原理上、補間は、基準点の付近において正確である場合のみ有効である。したがって、第2の技術を実装する検出器の製造コストは、検出器の動作温度範囲の正確なサンプリングが必要になるやいなや一気に跳ね上がる。
米国特許出願第2002/022938号 米国特許第5,811,808号明細書
E. Mottinら、「Uncooled amorphous silicon enhancement for 25μm pixel pitch achievement」、Infrared Technology and Application XXVIII、SPIE、第4820巻 B. Fiequeら、「320 x 240 uncooled microbolorneter 2D array for radiometric and process control applications」、Optical System Design Conference、SPIE、第5251巻。 C Trouilleauら、「Low cost amorphous silicon based 160 x 120 uncooled microbolometer 2D array for high volume applications」、Optical System Design Conference、SPIE、第5251巻。
本発明の目的は、前述の問題を、限られた量のテーブルを使用しながら、シャッターを必要としない、効果的で正確な補正技術を提案することによって解決することである。
その目的のために、本発明の対象は赤外線検出デバイスであり、この赤外線デバイスは、基材、および前記赤外線を検出するための素子の少なくとも1つの列からなるマトリックスを備え、それぞれの素子は抵抗型イメージングボロメータを備え、前記マトリックスは基材の上に形成され、前記デバイスは前記基材の少なくとも1つの点において温度(焦点面温度、またはFPTと称される)を測定するための手段を備え、さらに、この赤外線デバイスは基材の少なくとも1つ点において測定された温度の関数としてそれぞれのボロメータから形成された信号を補正するための手段を備える。
本発明によれば、補正手段は、前記信号の温度挙動の所定の物理的モデルを使って、また特に、ボロメータの温度挙動の所定の物理的モデルを使って、ボロメータから形成された信号を補正することができる。
有利には、前記モデルは、コンパクトな構成をとるように作成されている、つまり、微分方程式を数値的に解かなくても高速な計算を行うのに適しているということである。
抵抗型ボロメータの温度、したがって、その電気抵抗は、観察されたシーンの温度に依存し、赤外線パワーは、光学系を介してボロメータマトリックス上に投影され、それぞれのボロメータによって拾われるが、この電気抵抗は、とりわけ、焦点面温度に依存する。ボロメータは熱検出素子であるため、これらは、断熱アームによって読み取り回路を収容する基材の上からつるされる。熱伝導により、焦点面温度は、ボロメータの温度に対して直接的な効果を有する。一般的な考え方として、ボロメータの温度に対する焦点面の寄与分は、シーン温度の約1%に対して、約99%であると仮定してよい。したがって、ボロメータ出力レベルの挙動は、シーン温度が何であれ、焦点面温度に主に依存する。そのため、焦点面温度は、ボロメータの温度動作点を定める。ボロメータの抵抗のバラツキも、焦点面温度の関数として変化する。特定のボロメータの抵抗の変化は、焦点面温度の関数として、したがって、バラツキの変化(それぞれを知ることができるので)としても推定することができる。したがって、ボロメータから形成される信号の温度挙動を正確にモデル化すること、特に、ボロメータの温度挙動をモデル化することで、焦点面温度に変化が生じたときに、時間の経過とともに補正の有効性が確実なものとなる。
ボロメータ信号「挙動」は、ボロメータの熱静止動作点をなす、焦点面温度と前記信号の生成に関わる素子のさまざまな物理的パラメータに依存する、信号形成プロセスの結果との間の反復可能な対応関係を定義するために使用される用語である。これらのパラメータの最も重要なものは、任意の焦点面温度におけるIR輝度の与えられた条件について、この基材上に形成されたボロメータの電気抵抗であるが、他のパラメータも何らかの役割を果たし、例えば、補償構造の電気抵抗が考えられる。
実際、いわゆる補償構造は、シーンと無関係なイメージングボロメータ電流部分を表すいわゆるコモンモード電流を発生することを目的として、信号形成時に非常に広範に使用されている。この電流は、これ以降にさらに詳しく説明されるように、信号形成前にイメージングボロメータ電流から差し引かれる。典型的には、この構造は、それ自体ボロメータに関するものであり、感光性イメージング構造と同じ材料で形成されている。この方法では、信号を形成するために使用される電流は、すでに、焦点面温度の変動によって誘起される変化によって大幅に補償されており、本質的に熱的シーンを表している。信号およびそのバラツキに対する焦点面温度の効果に関する前の考慮事項は、すべて同じく非常に広範囲にわたって引き続き適用可能である。
焦点面温度と形成された信号との間の対応関係は、好ましくは、これらの基準光学的条件における焦点面温度の関数として形成された信号の挙動法則を表す「物理的モデル」を使って確立される。
物理的モデルは、本明細書では、例えば1つの関数または連立微分方程式などの1つまたは複数の数学的関係を表し、その出力は一組の識別された挙動パラメータからの入力の値が何であれ計算可能であることに留意されたい。重要なのは、本発明の目的が、解を求める高度な手順を何回もループすることなく、直接的で高速な計算を可能にする「コンパクトな」解析的形式の信号モデリングである点である。
言い換えると、ボロメータから形成された信号の温度挙動の物理的モデルにより、信号オフセットを測定された焦点面温度の関数として決定することができ、シャッターまたは複数のテーブルの補間を使用する必要はないということである。
さらに、物理的モデルでは、パラメータ識別に要するコストが従来技術の複数のテーブルを識別するのに比べて少なくなるように限られた数のパラメータを使用する。
本発明によれば、温度測定手段は、基材の温度を測定するために少なくとも1つのプローブを備える。
本発明の特定の一実施形態により、温度測定手段は、基材の温度をその複数の地点において測定することができる複数の温度測定プローブと基材の複数の地点において測定された温度の関数として基材の温度の空間的分布をモデル化するための手段とを備え、その点で、補正手段は、基材のその付近におけるモデル化された温度の関数としてボロメータから形成された信号を補正することができる。
言い換えると、基材は、その温度に関して空間的に不均一である場合があるということである。基材温度の空間的分布をモデル化することによって、それぞれのボロメータの下にあるその温度を判定し、したがって、補正精度を高めることが可能である。
有利には、補正手段は、測定された焦点面温度に実質的に等しい温度の均一なシーンにマトリックスを曝すことに対応する連続レベル(NC)を推定することができる。
その一方で、前記補正手段は、関係式
Rest(i,j)=Rabs(i,j).C(Tmes)
に従ってボロメータの抵抗を推定することができ、ただし、
式中、
Rest(i, j)はボロメータの推定された抵抗であり、
Rabs(i, j)はボロメータの所定の基準抵抗であり、
C(Tmes)はケルビンを温度単位として表される測定された焦点面温度Tmesに依存するパラメータである。
好ましくは、パラメータC(Tmes)は、関係式
Figure 0005794916
に従って計算され、ただし、
式中、
EAは所定のボロメータ伝導性活性化エネルギーであり、
kはボルツマン定数である。
本発明の特定の一実施形態によれば、デバイスは、マトリックスのそれぞれの列に関連付けられている補償ボロメータを備えるコモンモード補償構造を備え、読み取り手段はイメージングボロメータ内を流れる電流とそれに関連付けられている補償ボロメータ内を流れる電流との差から信号を形成することができ、補正手段は、信号補正するために、測定された温度に実質的に等しい温度の均一なシーンにマトリックスを曝すことに対応して、前記補償ボロメータの抵抗を推定することができる。
特に、補正手段は、関係式
Rcomp-est(j)=Rcomp-abs(j).C(Tmes)
に従って補償ボロメータの抵抗を推定することができ、ただし、
式中、
Rcomp-est(j)は補償ボロメータの推定された抵抗であり、Rcomp_abs(j)は補償ボロメータの所定の基準抵抗であり、C(Tmes)は基材の測定された温度Tmesに依存するパラメータである。より具体的には、パラメータC(Tmes)は、関係式
Figure 0005794916
に従って計算され、ただし、
式中、
EAは所定のイメージングボロメータ伝導性活性化エネルギーであり、kはボルツマン定数であり、Tmesは温度単位ケルビンで表される測定された温度である。
本発明の特定の一実施形態によれば、補正手段は、
関係式
NC(i,j)=α-β×(Icomp(j)-Iac(i,j))
に従って、測定された温度に実質的に等しい温度の均一なシーンにマトリックスを曝すことに対応して、イメージングボロメータから形成される信号の連続レベルを推定するステップであって、ただし、
式中、
αおよびβは読み取り回路に依存する所定のパラメータであり、Icomp(j)はその推定された抵抗から計算で求められる補償ボロメータ内を流れる電流であり、Iac(i,j)はその推定された抵抗から計算で求められるイメージングボロメータ内を流れる電流である、ステップと、
関係式
Figure 0005794916
に従って、イメージングボロメータから形成される信号Nbrut(i, j)を補正するステップであって、ただし、
式中
Ncorr(i, j)は補正された出力信号であり、値
Figure 0005794916
は推定された連続レベルの平均値である、ステップとを実行することができる。
その一方で、補正手段は、この抵抗推定から、また信号を確定する役割を持つ回路の構成から連続信号レベル(NC)を推定することができる。特に、補正手段は、前の関係式から直接得られる式に従ってコモンモード補償構造の抵抗を推定することができ、その場合、典型的には、特に、同じ伝導性活性化エネルギーが使用される。モデル化された信号は、以下で説明されるように、イメージングボロメータと補償ボロメータとによって出力される電流の差を式に表すことによって確定される。
したがって、補正手段は、マトリックスのボロメータの出力レベル、温度挙動のバラツキを補正することができる。
有利には、補正手段は、前記基材で少なくとも部分的に実装される。
有利には、マトリックスのボロメータの基準抵抗は、基材内に組み込まれている永続的メモリ内に表にして格納することができる。
本発明の一代替的実施形態によれば、補正手段は、基材内に組み込まれている電子回路の形態で実装される。
本発明の他の対象は、抵抗型イメージングボロメータをそれぞれ備える前記赤外線を検出するための素子の少なくとも1つの列からなるマトリックスを使って赤外線を検出するための方法であり、前記マトリックスは基材の上に形成され、前記方法はマトリックスのボロメータを読み出すステップと、基材の少なくとも1つの地点において温度を測定するステップと、基材の少なくとも1つ点において測定された温度の関数としてそれぞれのボロメータから形成された信号を補正するステップとを含む。
本発明によれば、補正ステップは、焦点面温度に応じて前記信号の挙動の所定の物理的モデルに基づいてボロメータから形成される信号を補正するステップを含む。
本発明は、もっぱら例により示され、付属の図面に関してなされている、同一の参照番号が同一または類似の要素を表すために使用される、以下の説明を読むことでよく理解されるであろう。
本発明のボロメータ検出デバイスを示す線図である。 図1のデバイスの構成要素を形成するイメージングボロメータ、補償回路、および測定回路を示すレイアウトの線図である。 第1の実施形態による図1のシステムの動作を示す流れ図である。 第2の実施形態による図1のシステムの動作を示す流れ図である。
図1には、一般的な参照番号10を使用した、熱赤外線でシーンを獲得するためのボロメータ検出器の線図が示されており、前記検出器は赤外線カメラの光学系の焦点面内に組み込まれている。このような検出器は、以下のものを備える。
nおよびmを1以上の整数とする、つり下げられた膜を持つ抵抗型イメージングボロメータ14のn行m列の2次元イメージングマトリックス12。イメージングマトリックス12は、カメラの赤外線透過光学系の焦点面内に配列され、反射基材の上につり下げられる。
基板上に形成された読み取り回路16。読み取り回路16は、イメージングマトリックス12の行単位のアドレス指定のための回路を備え、その列毎に、測定回路をアドレス指定された列のそれぞれのイメージングボロメータ14に接続することができ、これらの測定回路は、ブロック18によってまとめて表されており、アナログ入力または出力に向かう信号を多重化するための手段をさらに備える。
読み取り回路16は、イメージングマトリックス12のそれぞれの列に関して1つまたは複数の補償ボロメータを備える補償回路の行20をさらに具備する。
基材内に形成され、その温度を測定する少なくとも1つの温度プローブ22。
読み取り回路16および温度プローブ22に接続され、これから送られてくるアナログ信号をデジタル信号に変換するための変換回路24。
前記ボロメータ検出器構造は、従来のものであり、以下でさらに詳しく説明することはしない。詳細については、非特許文献1を参照すると有益であると思われる。
ボロメータ検出器10は、さらに、マトリックス12に投影されるシーンの赤外線イメージを決定するために送られてくる信号を処理するアルゴリズムを実装し、以下でさらに詳しく説明されるように、イメージングボロメータ14の挙動のバラツキの補正を実行するデータ処理ユニット26に接続されている。
データ処理ユニット26は、例えば、ランダムアクセスメモリ30および例えばハードディスクなどの大容量記憶装置32に関連付けられている、中央演算処理装置、つまりCPU 28を、知られている形で備えるパーソナルコンピュータにおいて使用される。データ処理ユニット26は、カメラによって取り込まれた赤外線イメージを見るためのディスプレイ画面34にさらに接続される。明らかに、当技術分野において知られているような適切な相互通信回路に基づく、かなりよい統合された有形の実施形態を、全く同じようにして使用することができる。
図2に示されているのは、
マトリックス12のイメージングボロメータ14と、
イメージングボロメータ14を測定するための読み取り回路16の測定回路40と、
イメージングボロメータ14内を流れるコモンモード電流の補償を、その読み取り時に行う行20の補償回路42の好ましい基本レイアウトである。
ボロメータ14は、シーンから来る赤外線IRに曝され、第1の端子Aを介して定電圧VDETに接続されている。
測定回路40に含まれるのは、
一方の非反転端子(+)が所定の定電圧VBUSに設定されているオペアンプ44と、
オペアンプ44の反転端子(-)とその出力との間に接続されている、所定の容量Cintを持つキャパシタ46と、
キャパシタ46に並列に接続され、「リセット」信号を使って制御可能なリセットスイッチ48と、
セレクト信号を使って制御可能な、オペアンプの反転端子(-)に接続されている読み取りスイッチ50と、
ゲートが所定の定電圧GFIDに設定され、ソースがボロメータ14の第2の端子Bに接続され、ドレインが読み取りスイッチ50の他の端子に接続されている第1のMOSインジェクショントランジスタ52である。
イメージングボロメータ14を通るコモンモード電流の補償回路42は、基材に向かって低い熱抵抗を持つイメージングボロメータ14と同じ材料から作られ、適宜、シーンから来る赤外線に対するスクリーン56を備える、抵抗型補償ボロメータ54を備える。
補償ボロメータ54の抵抗は、入射赤外フラックスに曝されたときに、補償ボロメータ54はシーンからの赤外線に敏感でないためイメージングボロメータ14の抵抗と比べて有意な変化をしないことに留意されたい。したがって、補償ボロメータの抵抗は、与えられた焦点面温度において実質的に一定であると考えることができる。
補償ボロメータ56は、その端子の一端で所定の電圧VSKに接続され、その端子の他端で補償回路42の第2のMOSインジェクショントランジスタ58のソースに接続される。トランジスタ58のドレインは、オペアンプ44の反転入力に接続され、ゲートは、所定の電圧GSKに接続される。
ボロメータ14の読み取りサイクルの開始時に、キャパシタ46の放電サイクルの後にオン状態にある、リセットスイッチ48は、「リセット」信号をしかるべき値に調節することによってオフ状態に切り替えられる。オフ状態にある、読み取りスイッチ50は、「セレクト」コントロールを調節することによってオン状態に切り替えられる。電子回路は、ボロメータ14を通る電流Iac=Vac/Racと補償ボロメータ54を通る電流Icomp=Vcomp/Rcompとの差を積分する演算を実行し、その結果がキャパシタ46の端子のところに電圧の形をとって現れる。能動ボロメータおよび補償ボロメータの端子に現れる電圧VacおよびVcompは、それぞれ、トランジスタ52および58のさまざまな電源電圧および制御電圧の結果であり、これにより、一方では能動的ボロメータに対する適切な動作点を定め、他方では補償パラメータの実効コモンモード補償を定めるが、図2の線図から当業者が定めることができる詳細な関係について深入りする必要はない。読み取りサイクルの開始から所定の積分時間ΔTintが経過すると、読み取りスイッチ50は、そのオフ状態に切り替えられる。
抵抗Racのイメージングボロメータ14からの信号を含む、Nbrutという名前の、オペアンプ44の電圧または出力レベルは、簡単のためにRacは積分時間ΔTintの間ほとんど変化しないと仮定して、関係式
Figure 0005794916
で表され、
ただし、式中、
Vacはイメージングボロメータ14の端子に現れる電圧であり、
Racはイメージングボロメータ14の抵抗であり、
Vcompは補償ボロメータ54の端子に現れる電圧であり、
Rcompは補償ボロメータ54の抵抗である。
オペアンプ44に接続されている、変換回路24は、アナログ電圧Nbrutをデジタル値に変換する。回路24は、このデジタル値をデータ処理ユニット26に送り、デジタルデータ処理ユニットは、よく知られているように、そのデジタル値の関数として、対応するイメージのピクセル値を決定する。
ちょうど説明したばかりの要素の配列構成および動作は、従来のものであり、簡単にするため、さらに詳しく説明することはしない。詳細については、以下の文書を参照するとよい。
非特許文献1(E. Mottinら、「Uncooled amorphous silicon enhancement for 25μm pixel pitch achievement」、Infrared Technology and Application XXVIII、SPIE、第4820巻。)
非特許文献2(B. Fiequeら、「320 x 240 uncooled microbolorneter 2D array for radiometric and process control applications」、Optical System Design Conference、SPIE、第5251巻。)
非特許文献3(C Trouilleauら、「Low cost amorphous silicon based 160 x 120 uncooled microbolometer 2D array for high volume applications」、Optical System Design Conference、SPIE、第5251巻。)
そこで、ここで説明されたばかりのデバイスを使って実行される、マトリックス12のイメージングボロメータ14のオフセットを補償するための方法について、図3の流れ図と関連して説明する。
本発明のデバイスを、例えば工場において最初に使用する前に実行される、第1の初期化フェーズ60において、マトリックス12のイメージングボロメータ14のそれぞれについて基準抵抗が識別される。
初期化フェーズ60は、検出器の焦点面温度、したがってイメージングボロメータ14および基材の温度がシーン温度に実質的に確実に等しくなるようにしながら、検出器10が一定の温度の均一なシーンに曝されるステップ62を含む。それと同時に、基材の温度は、温度プローブ22によって測定され、測定結果は、デジタル変換後にデータ処理ユニット26に送られ、パラメータTrefの下で格納される。
以下のステップ64では、特定のマトリックスの読み取りサイクルが実行され、そこでは、補償回路42によって実行されるコモンモード電流補償が停止される。
したがって、特定のイメージングボロメータ14について、その中を通る電流のみが、関連付けられている測定回路40によって積分される。したがって、このボロメータの読み出しの終わりに、オペアンプ44の出力電圧Voutは、関係式
Figure 0005794916
により表される。
ステップ64の特定の場合において、電圧VFIDは、一般に、VDDにされる。トランジスタ52の直列抵抗は、無視できるくらい小さく、以下の簡略化された式
Vac≒VBUS-VDET
を想定することができる。
好ましくは、電圧VBUSおよびVDETは、あまりに大きな電流がイメージングボロメータを流れジュール効果によって有害なものとなりうる熱負荷が生じるのを防ぐように互いに近くなるように選択される。
読み取りステップ64を実行するために、この場合には読み取り回路内で与えられなければならない、より短い積分時間ΔTintおよび/またはより有意な容量Cintを、キャパシタ46またはオペアンプ44の飽和を防ぐように選択することができることに留意されたい。
マトリックス12の読み出しが完了した後、基準抵抗Rabsが、以下のステップ66でそれぞれのイメージングボロメータ14についてデータ処理ユニット26によってその抵抗の温度挙動の物理的モデルから計算される。
より具体的には、ステップ66において、データ処理ユニット26は、関係式
Figure 0005794916
に従って基準抵抗を計算するが、
ただし、式中、
expは指数関数であり、
EAは所定のボロメータ活性化エネルギーであり、
kはボルツマン定数であり、
Trefはステップ60で測定された基材温度である。
初期化ステップ60が完了した後、次いで、マトリックス12のイメージングボロメータに対する基準抵抗の2次元のテーブルRabsを取得する。その後、このテーブルは、データ処理ユニット26の大容量記憶装置32内に格納される。
検出器が工場を出て、ユーザーによって試運転された後、この方法は、イメージングマトリックス12のオフセットのリアルタイム補正に関して継続する。
システムの電源投入時に、ステップ68において、基準抵抗テーブルがデータ処理ユニット26のランダムアクセスメモリ30内にロードされる。なおもステップ68において、イメージングマトリックス12の次元に対応する次元の2つの2次元テーブル、つまり、推定される抵抗のテーブルRestおよび出力レベルのテーブルNCは、ゼロにリセットされ、ランダムアクセスメモリ30内に格納される。
以下のステップ70では、マトリックス12が、観察されるシーンに曝される。その後、またはステップ70と同時に、ステップ72においてプローブ22を使って基材の温度を測定し、温度値をパラメータTmesとして格納する。
次いで、この方法は、すでに説明されているように、マトリックス12のイメージングボロメータ14の従来の読み取りステップ74(「ebasage」、つまり、コモンモード補償で)に続く。これらのボロメータに関連付けられている異なる測定された電圧(または出力レベル)Nは、2値化されて、ランダムアクセスメモリ30内に格納される。
次いで、ステップ76において、ユニット26により、値TrefとTmesとの差の絶対値が例えば0.2Kに等しい所定の閾値より大きいかどうかを確認する試験を実行する。
この試験の結果が肯定的である場合、ユニット26によってマトリックス12のそれぞれのボロメータについて推定される抵抗Rest(i, j)がステップ78で計算される。ボロメータのこの推定される抵抗は、関係式
Figure 0005794916
に従って、テーブルRabsの対応する基準抵抗の関数Rabs(i, j)として計算される。
次いで、値Rest(i, j)でテーブルRestの対応する値が置き換えられる。
したがって、ステップ78が完了した後、イメージングマトリックス12のそれぞれのボロメータについて推定される抵抗を計算し、テーブルRestに格納してある。
次いで、この方法は、関係式
Figure 0005794916
に従って、ユニット26によって均一なシーンNC(i,j)の前の出力レベルを、テーブル12のそれぞれのイメージングボロメータに関して計算するステップ80に続く。
当業者であれば、関係式
Figure 0005794916
により、技術的パラメータおよび回路構成から、MOS 58が飽和モードに入っているときのIcompを表すことができる。
他方において、Iacは、MOS 52が飽和モードに入っているときに関係式
Figure 0005794916
で表され、
ただし、式中、
ApおよびAnは、それぞれ、MOS 58および52の知られている技術的因子であり、
VthpおよびVthnは、それぞれ、MOS 58および52の知られている閾値であり、
VFIDおよびGSKはそれぞれトランジスタ52および58のゲートに印加される電圧であり、これも知られている。
次いで、新規に計算される連続レベルNC(i, j)で、イメージングボロメータに対応するテーブルNCの値を置き換える。したがって、ステップ80が完了した後、いわゆる連続的で均一なシーンのレベルが、イメージングマトリックス12のそれぞれのボロメータについて計算され、テーブルNCに格納されている。
ステップ80の後に、関係式
Figure 0005794916
に従ってそれぞれのイメージングボロメータの2値化された出力電圧Nbrut(i, j)の補正をユニット26で行うステップ82が続き、
ただし、式中、Ncorr(i, j)は補正され2値化された出力電圧であり、
Figure 0005794916
はステップ80で計算された均一なシーンの前の出力電圧の平均値である。
ステップ76で適用される試験の結果が否定的である場合、言い換えると、基材の温度がイメージングマトリックス12の2つの読み取りサイクルの間で著しく変化していない場合に、ステップ76は補正のステップ82にループする。次いで、前のサイクルで計算された連続レベルのマトリックスNCに基づいて、連続レベルが補正される。
次いで、ステップ82は、マトリックス12によって取り込まれたシーンの補正済みイメージを表示する、またはより一般的には使用するステップ84、次いで温度値Trefを値Tmesに調節するステップ86に続く。次いで、ステップ86は、新規読み取りサイクルを遂行するために暴露ステップ70にループする。
説明したばかりの実施形態では、出力信号のオフセットのバラツキに対する発生源としてイメージングボロメータ14のみが考慮される。したがって、関係式(6)を見るとわかるように、連続レベルNC(i, j)が、特にイメージングボロメータ14を通る電流Iac(i,j)を含む、複数の変数に依存している。したがって、主要なバラツキ発生源がイメージングボロメータの均一な挙動に由来している限り、連続レベルNC(i,j)は、電流Iac(i,j)の関数として計算される。
しかし、関係式(6)を見るとわかるように、連続レベルNC(i,j)は、他の変数、および特に補償ボロメータ54を通る電流Icompにも依存する。上述の第1の実施形態では、この電流は、補償ボロメータ54のそれぞれについて同一である、つまり均一な温度挙動を与えるか、またはイメージングボロメータ14のバラツキに関して最低限でも無視できるくらい小さなバラツキであると考えられる。
実際には、必ずしもそうではない。イメージングボロメータ14と同様に、補償ボロメータ54は、同一の環境条件に曝された場合に異なる応答を示し、これにより、補償ボロメータ54の中を通る電流Icompにバラツキが生じ、したがって、連続レベルNC(i,j)にバラツキが生じる。
前記バラツキの発生源として補償ボロメータ54も考慮する検出器の出力信号のオフセットバラツキを補正する実施形態を図4に関して説明する。検出器の構造には、変更はなく、オフセット補償方法のみが修正される。
第2の実施形態によるオフセット補償方法は、すでに説明されているものと同じステップ62および64を含む。
以下のステップ65において、第2の特定の読み取りサイクルが実行されるが、その場合、能動的ボロメータからの電流は停止され、選択スイッチ50はオフ状態のままにされ、トランジスタ58のゲートは、抵抗が無視できるくらい小さくなるようにアースされる。
特定の補償ボロメータ54について、その中を通る電流のみが、関連付けられている測定回路40によって積分される。したがって、このボロメータの読み出しの終わりに、オペアンプ44の出力電圧Voutは、関係式
Figure 0005794916
により表される。
実質的に、
Vcomp≒VSK-VBUS (11)
となる。
前のように、読み取りステップ65を実行するために、ステップ65における電圧VSKとVBUSとの差、および/または積分時間ΔTintおよび/またはより大きなキャパシタCintは、オペアンプ44の飽和を回避するように選択することができることに留意されたい。
マトリックス12および行20の読み出しが完了した後、基準抵抗Rabsが、以下のステップ66で、それぞれのイメージングボロメータ14および補償ボロメータ54についてデータ処理ユニット26によってその抵抗の温度挙動の物理的モデルから計算される。
より具体的には、ステップ66において、データ処理ユニット26は、関係式
Figure 0005794916
に従って基準抵抗を計算するが、
ただし、式中、
expは指数関数であり、
EAは所定のボロメータ活性化エネルギーであり、
kはボルツマン定数であり、
Trefはステップ60で測定された基材温度である。
初期化ステップ60が完了した後、マトリックス12のイメージングボロメータおよび行20の補償に対する基準抵抗の2次元のテーブルRabsを上述のように取得する。その後、このテーブルは、データ処理ユニット26の大容量記憶装置32内に格納される。
検出器が工場を出て、ユーザーによって試運転された後、この方法は、イメージングマトリックス12のオフセットのリアルタイム補正に関して継続する。
システムの電源投入時に、ステップ68において、基準抵抗テーブルがデータ処理ユニット26のランダムアクセスメモリ30内にロードされる。なおもステップ68において、イメージングマトリックス12の次元に対応する次元の2つの2次元テーブル、つまり、推定される抵抗のテーブルRestおよび出力レベルのテーブルNCは、ゼロにリセットされ、ランダムアクセスメモリ30内に格納される。
以下のステップ70において、マトリックス12が、観察されるシーンに曝される。次に、またはステップ70と同時に、ステップ72においてプローブ22を使って基材の温度を測定し、温度値をパラメータTmesとして格納する。
次いで、この方法は、すでに説明されているように、マトリックス12のイメージングボロメータ14の従来の読み出し(コモンモード補償で)に対するステップ74に続く。これらのボロメータに関連付けられている異なる測定された電圧(または出力レベル)Nは、2値化されて、ランダムアクセスメモリ30内に格納される。
次いで、ステップ76において、ユニット26により、値TrefとTmesとの差の絶対値が例えば0.2Kに等しい所定の閾値より大きいかどうかを確認する試験を適用する。
この試験の結果が肯定的である場合、ユニット26によってマトリックス12および補償行20のそれぞれのボロメータについて推定抵抗Rest(i, j)がステップ78で計算される。
ボロメータのこの推定される抵抗は、関係式
Figure 0005794916
に従って、テーブルRabsの対応する基準抵抗の関数Rabs(i,j)およびRcomp-abs(j)として計算される。
次いで、値Rest(i,j)またはRcomp-est(j)でテーブルRestの対応する値が置き換えられる。
したがって、ステップ78が完了した後、イメージングマトリックス12および補償回路の行20のそれぞれのボロメータについて推定される抵抗を計算し、テーブルRestに格納してある。
次いで、この方法は、関係式
Figure 0005794916
に従って、ユニット26によって均一なシーンNC(i,j)の前の出力レベルを、テーブル12のそれぞれのイメージングボロメータについて、計算するステップ80に続く。
当業者であれば、
Figure 0005794916
により、技術的パラメータおよび回路構成から、MOS 58が飽和モードに入っているときのIcompを表すことができる。
他方において、Iacは、MOS 52が飽和モードに入っているときに関係式
Figure 0005794916
で表され、
ただし、式中、
ApおよびAnは、それぞれ、MOS 58および52の知られている技術的因子であり、
VthpおよびVthnは、それぞれ、MOS 58および52の知られている電圧閾値であり、
VFIDおよびGSKはそれぞれトランジスタ52および58のゲートに印加される電圧であり、これも知られている。
次いで、新規に計算される連続レベルNC(i, j)で、イメージングボロメータに対応するテーブルNCの値を置き換える。したがって、ステップ80が完了した後、いわゆる連続的で均一なシーンのレベルが、イメージングマトリックス12のそれぞれのボロメータについて計算され、テーブルNCに格納されている。
ステップ80の後に、関係式
Figure 0005794916
に従ってそれぞれのイメージングボロメータの2値化された出力電圧Nbrut(i, j)の補正をユニット26で行うステップ82が続き、
ただし、式中、Ncorr(i,j)は補正され2値化された出力電圧であり、
Figure 0005794916
はステップ80で計算された均一なシーンの前の出力電圧の平均値である。
ステップ76で適用される試験の結果が否定的である場合、言い換えると、基材の温度がイメージングマトリックス12の2つの読み取りサイクルの間で著しく変化していない場合に、ステップ76は補正のステップ82にループする。次いで、前のサイクルで計算された連続レベルNCのマトリックスに基づいて、連続レベルが補正される。
次いで、ステップ82は、マトリックス12によって取り込まれたシーンの補正済みイメージを表示する、またはより一般的には使用するステップ84、次いで温度の値Trefを値Tmesに調節するステップ86に続く。次いで、ステップ86は、新規読み取りサイクルを遂行するために暴露ステップ70にループする。
本発明の検出システムでは、以下の概念を使用することに留意されたい。
連続レベルの補正もしくはイメージングボロメータオフセットについては、関係式(5)によるその物理的モデルが使用される。このモデルは、イメージングマトリックスの挙動を焦点面温度における動作範囲全体にわたって知るために、基準抵抗テーブルのみ、また場合によってはそれに加えて、活性化エネルギーテーブル(空間的等温の条件の下で、2つの十分に異なる焦点面温度においてNCマトリックスの初期記録から非常に簡単に獲得できる)を必要とする。
さらに、イメージングボロメータから信号を形成する物理的モデルから、均一なシーンによるイメージングマトリックスの照射をシミュレートすることによってボロメータオフセットを予測することが可能である。実際、機械式シャッターを使って一般に実行される、そのような照射の場合に、マトリックス12、補償行20、基材、およびシーンのそれぞれの要素の温度は、実質的に等しい。
したがって、マトリックスの読み取りサイクル毎に、関係式(7)および(8)に詳細が示され、ボロメータ固有の関係式(5)(第1の実施形態)に関連付けられている、関係式(6)におけるモデルなど、または関係式(8)および(16)に詳細が示され、関係式(5)および(14)(第2の実施形態)に関連付けられている関係式(15)におけるモデルなどのイメージングボロメータから形成される信号の物理的モデルを使用することで、基材の測定された温度に等しい温度の均一なシーンによる照射後に結果として生じる出力連続レベルの挙動のシミュレーションを行うことができる。
信号形成モデルは、ボロメータ抵抗の挙動を特にモデル化する、関係式(5)または関係式(5)と(14)に基づいて精密化され、これにより、読み出しの際のボロメータ14の分極電流に関係するよく知られている自己発熱効果、さらには補償ボロメータ54の残留自己発熱を考慮に入れることができる。
前記シミュレートされた挙動は、テーブルRestおよびNCに示されている。焦点面温度で均一なシーンの前に置かれていた場合に読み出し回路40から出力される対応する信号連続レベルNC(i,j)は、関係式(6)(第1の実施形態)または(14)(第2の実施形態)によって与えられる。
したがって、関係式(9)によるボロメータのシーンNcorr(i,j)の前の補正された出力レベルは、その出力電圧に対応し、その場合、マトリックスの平均出力電圧
Figure 0005794916
に関するオフセット
Figure 0005794916
は相殺される。
明らかに、他の実施形態も可能である。
したがって、マトリックス12の出力信号中に現れるオフセットの補償の精度をさらに高めるために、オペアンプ44に送られる電圧VBUS中に出現するバラツキ、またはここでもまた、その容量Cintのバラツキをモデル化すると有益であるとも考えられる。
ここで説明したばかりの実施形態において、例えばイメージングボロメータのメーカーによって供給される、活性化エネルギーEAは、すべてのイメージングボロメータについて同一であると想定されている。これは、特にイメージングボロメータに使用されるボロメータ材料が非晶質シリコンであるという状況では正当化される。実際のこの事象においては、ボロメータの活性化エネルギーにおけるバラツキは、絶対的に無視できるくらいに小さく、したがって、それを考慮する必要がないことが観察される。
しかし、高い精度を必要とする特定の用途において、または一方のボロメータと次のボロメータとの間で少なからぬ活性化エネルギーのバラツキがあることを示すボロメータ材料が使用されている場合には、活性化エネルギーは、初期化ステップ60において、それぞれのイメージングボロメータに関して、もしそうでなければ、さらにはそれぞれの補償ボロメータに関して、確認されるが、それは前述の個別の獲得プロトコルでは確認が同じ方法で可能だからである。次いで、これらのエネルギーは、イメージングマトリックス(それに加えて補償行20)の次元に対応する次元のテーブルの形態で大容量記憶装置32内に格納され、オフセットの補正時に使用される。
例えば、イメージングボロメータの活性化エネルギーEA(i,j)は、初期化ステップ60において、異なる焦点面温度で、ただし、同一の温度の均一なシーンの前で、ステップ62および64を2回実行することによって決定される。
次いで、データ処理ユニット26が、関係式
Figure 0005794916
に従ってボロメータ14の活性化エネルギーを計算するが、ただし、式中、Tref1およびTref2は2つの所定の焦点面温度であり、R1(i,j)およびR2(i,j)はそれぞれこれら2つの温度に対するボロメータ(i,j)の測定された抵抗である。同じタイプの用途では、必要ならば、コモンモード補償ボロメータの活性化エネルギーを利用する。
温度が単一のプローブを使って測定されるデバイスについて説明されている。あるいは、複数の温度プローブを検出器基材内に埋め込み、その複数の温度プローブによって供給される信号から、Tmes(i,j)で表される温度テーブルが確定される。
次いで、関係式(5)は、関係式
Figure 0005794916
で置き換えられる。
テーブルTmes(i,j)を取得するための直接的な可能性である、温度プローブがそれぞれのボロメータの近くに取り付けられているということがない限り、例えばマトリックスの周囲に配列されている、減らされた数のプローブを使って非常に満足のゆく結果が得られることに留意されたい。次いで、テーブルTmes(i,j)が、例えばそれぞれのボロメータのすぐ近くにおける焦点面温度分布を近似する空間熱的モデルを使って限られた複数の温度プローブによって提供される空間サンプリングの関数として確定される。
このような場合、イメージングボロメータのオフセット補正では、補償ボロメータの付近においてテーブルTmes(i,j)を使って確定されるデジタル補正によって効果が排除されるバラツキを含めて、焦点面温度の空間的バラツキを考慮する。したがって、補正の精度が高まる。
この点に関して、したがって、イメージングボロメータは、値
Figure 0005794916
に関してすでに述べられている理由から関係式(9)に変更がない限り、それらのオフセットを補正することに関して個別に考慮することができることが観察される。
データ処理ユニット26およびイメージングボロメータの物理的モデルに使用される1つまたは複数のパラメータテーブルがカメラ、例えば赤外線カメラの外部にある検出デバイスについてすでに説明されている。
あるいは、データ処理ユニット26は、カメラのエンクロージャ内に組み込まれる。この代替的実施形態では、パラメータテーブルを格納するために、大容量記憶装置を読み取り専用メモリで置き換える。次いで、データ処理ユニット26を電子カードの形態で実装する。
他の代替的実施形態では、パラメータテーブルは、読み取り回路がさらに画成される基材内に直接的に形成される読み取り専用メモリもしくはフラッシュメモリに記録される。
ユニット26がカメラ内に組み込まれる他の代替的実施形態では、変換回路24およびデータ処理ユニット26は、読み取り回路をさらに実行するものと同じ基材内に実装される。
明らかに、関係式(5)または関係式(5)および(14)のとは別の物理的モデルを、必要な精度に応じて、またデータ処理ユニット26の処理能力に応じて使用できるが、非晶質シリコンが使用される特定の場合の精度、単純さ、および関連性に関して関係式(5)におけるモデルが好ましい。同様に、関係式(6)および電流(7)および(8)の部分関係式(第1の実施形態)を通じて、または関係式(15)および部分関係式(8)および(16)(第2の実施形態)を通じて説明されている、ここでは要素40および42によって例示されている、他の物理的信号形成モデリングを、信号形成回路の特定の構成および詳細に応じて使用されうる。
そこで、ここで説明したばかりのデバイスは以下のような利点を有する。
物理的モデルを使用することで、複数のテーブル補間で実現されるよりも精度の高い補正が可能になる。実際、物理的実在性をいっさい隠さない補間は、高い精度で現象の実在性を反映する物理的モデルに比べてボロメータ挙動のモデル化の精度が劣る。
物理的モデルを使用することで、補間用のテーブルの温度の範囲を外れたシーン温度を正確に説明することが可能になる、言い換えると、補外が可能である。
物理的モデルを使用するには、関係式(5)のモデルの場合に、限られた数のテーブルがあるだけでよい、さらにはただ1つのテーブルがあるだけでよい。こうして記憶容量が減らせるため、テーブルが読み取り専用メモリもしくはフラッシュメモリ内に格納される場合に有利である。
本発明によるオフセット補正は、例えばシャッターなどの機械的要素を必要としない。しかし、本発明による補正は、一般的に、均一なシーンを取得する最も効果的な手段である、したがって、ボロメータオフセットを決定するための最も正確な手段であるシャッターの使用をシミュレートするものである。
本発明を実現するために処理される計算の量は、十分に少なく、したがって今日のプロセッサ上でリアルタイムで実行することができる。したがって、本発明の利点は、補正の精度とアルゴリズムによる実装のコンパクトさとの間の有利な妥協点をもたらすという点にある。
本発明は、検出周波数帯域が何であれ、またはイメージングおよび補償ボロメータを製造するために使用されるボロメータ材料の種類、例えば、炭素もしくはゲルマニウムと合金され、さまざまな方法でドープされる非晶質シリコン(a-Si)または類似の材料、バナジウム酸化物(VOx)、金属(例えば、チタン)など、何であれ、ボロメータ検出によるイメージまたは温度測定センサーの分野において使用することができる。
12 イメージングマトリックス
14 抵抗型イメージングボロメータ
16 読み取り回路
18 ブロック
20 補償回路の行
22 温度プローブ
24 変換回路
26 データ処理ユニット
28 CPU
30 ランダムアクセスメモリ
32 大容量記憶装置
34 ディスプレイ画面
40 測定回路
42 補償回路
44 オペアンプ
46 キャパシタ
48 リセットスイッチ
50 読み取りスイッチ
50 選択スイッチ
52 第1のMOSインジェクショントランジスタ
54 補償ボロメータ
56 補償ボロメータ
58 第2のMOSインジェクショントランジスタ
60 第1の初期化フェーズ

Claims (10)

  1. 基材と、
    赤外線を検出する素子の少なくとも1つのラインからなるマトリックスであって、前記各素子が抵抗型イメージングボロメータを構成する、前記基材の上に形成されたマトリックスと、
    前記マトリックスの各イメージングボロメータに電気刺激を印加して、前記マトリックスにより検出された赤外線イメージを構成するアナログ電気信号を生成する、読み取り回路と、
    前記基材の少なくとも1つのポイントにおいて温度を測定するプローブと、
    前記読み取り回路およびプローブにより生成されたアナログ電気信号をデジタル値に変換するアナログ−デジタル変換器と、
    データ処理ユニットと、
    を備える赤外線検出デバイスであって、
    前記データ処理ユニットが、均一のシーンに曝されたイメージングボロメータのマトリックスからの電気信号に対応するデジタル値NC(i,j)を格納し、
    前記データ処理ユニットが、関係式
    Figure 0005794916
    に従って各イメージングボロメータから生成されたデジタル電気信号を補正し、
    式中、N brut (i,j)が、イメージングボロメータのマトリックスがシーンに曝されたときのイメージングボロメータからのアナログ電気信号のデジタル値であり、Ncorr(i,j)が、イメージングボロメータの補正されたデジタル電気信号であり、
    Figure 0005794916
    が、第1記憶空間に格納されたデジタル値NC(i,j)の平均値であり、
    前記データ処理ユニットが、関係式
    Figure 0005794916
    に従ってイメージングボロメータの基準電気抵抗R abs (i,j)の所定のデジタル値を格納するように構成され、
    式中、E はイメージングボロメータの所定のボロメータアクティベーションエネルギーであり、kはボルツマン定数であり、R ac (i,j)は基材の所定一定温度T ref での均一シーンに曝されたイメージングボロメータの所定の基準電気抵抗であり、
    前記データ処理ユニットが、読み取り回路により生成された電気信号の所定の物理的モデルをイメージングボロメータの電気抵抗の関数で格納するように構成され、

    前記データ処理ユニットが、関係式
    Figure 0005794916
    に従って、測定された基材温度でのイメージングボロメータの電気抵抗Rest(i,j)のデジタル値をコンピュートするステップと、
    電気抵抗Rest(i,j)のデジタル値および読み取り回路により生成された電気信号の所定の物理的モデルに基づいて、デジタル値NC(i,j)をコンピュートするステップと、
    により、測定された基材温度T mes に実質的に等しい温度の均一シーンへのイメージングボロメータのマトリックスの曝露に前記デジタル値NC(i,j)を対応させるため、デジタル値NC(i,j)をコンピュートするように構成されていることを特徴とする赤外線検出デバイス。
  2. 前記赤外線検出デバイスが、コモンモード補償構造を備え、コモンモード補償構造が、イメージングボロメータのマトリックスの各列に関連付けられた補償ボロメータを含み、かつ前記読み取り回路は、前記各イメージングボロメータ内を流れる電流とそれに関連付けられた前記補償ボロメータ内を流れる電流との差から、前記マトリックスにより検出された赤外線イメージを構成する電気信号を生成可能であることを特徴とし、かつ前記読み取り回路により生成された電気信号の所定の物理的モデルが、前記補償ボロメータの電気抵抗の所定の物理的モデルを含むことを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出デバイス。
  3. 前記データ処理ユニットは、関係式
    comp−est(j)=Rcomp−abs(j).C(Tmes)に従って、各補償ボロメータ(54)の電気抵抗を推定し、
    式中、Rcomp−est(j)は補償ボロメータの推定された電気抵抗であり、Rcomp_abs(j)は、単一セットのパラメータを格納する第2記憶空間に格納された第j列の補償ボロメータの所定の基準電気抵抗であり、C(Tmes)は前記基材の測定された温度Tmesに依存するパラメータであることを特徴とする請求項2に記載の赤外線検出デバイス。
  4. パラメータC(Tmes)は、関係式
    Figure 0005794916
    に従って計算され、
    式中、Eイメージングボロメータの所定のボロメータアクティベーションエネルギーであり、kは単一セットのパラメータを格納する第2記憶空間に格納されたボルツマン定数であり、Tmesは温度単位ケルビンで表された基材の測定された温度であることを特徴とする請求項3に記載の赤外線検出デバイス。
  5. 前記データ処理ユニットは、関係式、すなわちデジタル値NC(i,j)=α−β×(Icomp(j)−Iac(i,j))に従って、各イメージングボロメータのデジタル値NC(i,j)をコンピュートし、
    式中、αおよびβは、単一セットのパラメータを格納する第2記憶空間に格納された読み取り回路に依存する所定のパラメータであり、Icomp(j)は、その推定された電気抵抗から計算されたイメージングボロメータと関連付けられたj番目の補償ボロメータ内を流れる電流であり、Iac(i,j)は、その推定された電気抵抗から計算されたイメージングボロメータ内を流れる電流であることを特徴とする請求項3または4に記載の赤外線検出デバイス。
  6. 前記データ処理ユニットは、少なくとも部分的に前記基材内に実装されたことを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出デバイス。
  7. 前記マトリックスのイメージングボロメータの基準電気抵抗Rabsは、前記基材内に組み込まれた永続的メモリに表の形式で格納されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出デバイス。
  8. 前記ボロメータアクティベーションエネルギーEが、すべてのイメージングボロメータで同じであることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出デバイス。
  9. 前記データ処理ユニットが、個々のボロメータアクティベーションエネルギーE(i,j)を格納し、各イメージングボロメータの電気抵抗のコンピュテーションが、
    Figure 0005794916
    に従って行われる請求項1に記載の赤外線検出デバイス。
  10. 前記データ処理ユニットが、基材温度の前回測定値と第1記憶空間に格納されたデジタル値NC(i,j)と関連づけられた温度との差分絶対値が、所定の閾値よりも大きいかどうかを確認し、前記差分絶対値が前記所定の閾値よりも大きい場合は新しいデジタル値NC(i,j)をコンピュートする請求項1に記載の赤外線検出デバイス。
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