JP5080850B2 - 赤外線検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、赤外線の受光強度を検出する赤外線検出装置に関するものである。
従来から、赤外線検出装置として、抵抗ボロメータ型、誘電体ボロメータ型、サーモパイル型など種々の原理で、赤外線の受光光量に応じた出力値の出力が得られる赤外線センサを備えたものが知られている(たとえば、特許文献1、2参照)。
また、この種の赤外線検出装置には、赤外線センサを複数配列した赤外線イメージセンサがあり(たとえば、特許文献3参照)、赤外線イメージセンサでは撮像対象の表面温度を反映した熱画像を得ることが要求される。
赤外線センサの構成例について簡単に説明する。図8、図9に示すように、赤外線センサは、シリコンのような半導体からなるベース基板11と、ベース基板11の一表面側(図9の上面側)に配置された温度検出層12と、温度検出層12をベース基板11の前記一表面から離間して配置されるように温度検出層12を支持するとともにベース基板11に対して温度検出層12を熱絶縁する断熱層13と、赤外線を吸収して温度変化する赤外線吸収層14とを備える。温度検出層12は、断熱層13と赤外線吸収層14との間に挟まれており、赤外線吸収層14による赤外線吸収に伴う温度変化を温度検出層12で抵抗変化に変換する。ベース基板11における断熱層13との対向面の一部には、断熱層13を透過した赤外線を温度検出層12側に反射させる反射層15が形成されている。
温度検出層12は、赤外線を受光する受光面側に設けた表面電極12aと受光面に対する反対面側に設けた裏面電極12cとの間に抵抗体層12bを積層した形に形成されている。抵抗体層12bには、アモルファスシリコン、チタン、酸化バナジウムなどを用いる。つまり、温度検出層12としてサーミスタを用いる。
断熱層13は、温度検出層12が積層される矩形状の支持部13aと、支持部13aの周縁の2箇所から延設され支持部13aの周縁に沿って延長された一対の腕部13bと、腕部13bの先端部に連結されベース基板11に立設されるポスト部13cとを備える形状に形成されている。温度検出層12の表面電極12aおよび裏面電極12cは、腕部13bおよびポスト部13cに設けた導電部13dを通してベース基板11の導体パターン11aに接続される。
ところで、上述の構成の赤外線センサ1を等価回路で示すと、図10のようになる。図10では、抵抗体層12bの抵抗成分のうち赤外線の受光強度に応じて変化する抵抗成分を抵抗R0、赤外線の吸収によらない環境温度に応じて変化する抵抗成分を抵抗R1、熱容量により生じる遅延を容量C1で表している。また、温度検出層12はサーミスタを構成しているから、出力を取り出すにはバイアス電圧Vbを印加する必要がある。図10に示す構成例では、赤外線センサ1にスイッチング素子Qを介して出力抵抗R2を接続した直列回路にバイアス電圧Vbを印加している。この構成では、スイッチング素子Qのオン時に抵抗体層12bに電圧が印加され、抵抗体層12bの抵抗変化が出力抵抗R2の両端電圧の電圧変化として取り出される。つまり、スイッチング素子Qは、赤外線センサ1の出力値を読み出すか否かを選択するための選択手段として機能する。
特開2000−97765号公報 特許第3040356号公報 特開2002−185852号公報
図10に示した等価回路から明らかなように、スイッチング素子Qをオンにしてバイアス電圧Vbを印加すると、バイアス電圧Vbの印加時刻t0において容量C1に電荷が存在しなければ、図11に示すように、抵抗R2の両端の電圧値は、印加時刻t0において{R2/(R0+R2)}・Vbであり、時間の経過とともに容量C1に電荷が蓄積されることにより、{R2/(R0+R1+R2)}・Vbに漸近する。実際には、容量C1は存在しないから、電荷が蓄積されるわけではないが、スイッチング素子Qがオンになり通電されることによって抵抗体層12bが発熱して時間経過とともに赤外線センサ1のジュール熱により温度が上昇し、温度の上昇率は熱の蓄積とともに低下するから、抵抗R2の両端電圧は、図11に示す傾向を示すことになる。なお、図示例は温度検出層12が正特性サーミスタを構成している場合を示している。
熱画像を得ようとすれば、多数個の赤外線センサ1の出力を順に読み出す必要があるから、スイッチング素子Qをオンにする時間は短く、たとえば100×100個の赤外線センサ1を用いて、30フレーム/秒の熱画像を得ようとすれば、1ラインごとに読み出すとしても1個の赤外線センサ1の読出時間は3000分の1秒より長くすることはできない。つまり、この程度の画素数でも読出時間はたかだか300μs程度しか確保することはできず、赤外線イメージセンサを構成する場合には転送などの他の処理時間を考慮すれば、確保可能な読出時間はさらに短くなる。赤外線センサ1のサイズにもよるが、飽和して安定した後の出力値を用いる程度に読出時間は長くとることができない。
ちなみに、図11に示す例では熱画像を得るための赤外線イメージセンサでの特性を示しており、スイッチング素子Qのオン期間Tonを100μsとした場合の例である。このように、赤外線センサ1の出力値が変化している途中で出力値を読み出すから、赤外線センサ1の出力値が受光強度を反映しているとしても、読出タイミングがずれると出力値が異なることになり、出力値の信頼度が低下するという問題を生じる。
また、赤外線センサは周囲温度によっても出力値が変動するから、出力値については周囲温度(熱伝導および対流)の影響を考慮する必要がある。特許文献3に記載の技術では、真空室の中に赤外線センサを設けることによって熱伝導を遮断し、また熱電温度安定器を設けて赤外線センサの温度を一定に保つ技術を採用している。
しかしながら、真空室を設けたり熱電温度安定器を設けたりすれば、それだけ構成要素が増加して製造工程が増加し、結果的に製造時のコスト増につながるという問題が生じる。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、赤外線センサの読出時間が短くても赤外線の受光強度を精度よく検出することを可能にし、しかも周囲温度が変化しても出力値が変動しないようにした赤外線検出装置を提供することにある。
請求項1の発明は、赤外線の受光光量に応じた出力値の出力が得られる赤外線センサと、赤外線センサの温度を検出する温度検出手段と、赤外線センサの駆動を制御するとともに赤外線センサの出力値を用いて受光強度を算出する演算制御部とを有し、演算制御部は、赤外線センサでの受光強度が規定の基準強度であるときの赤外線センサの出力値を基準出力値とし基準出力値を近似するように工場出荷前に定めた時間のn次関数を、温度検出手段での検出温度に応じた温度補正係数を用いて補正する基準出力算出部と、赤外線センサの出力値をサンプリングするサンプリング部と、実測時において各サンプリング時刻ごとにサンプリングした出力値を用いて前記n次関数と同次数であって前記出力値を近似する時間のn次関数の係数を算出し、当該係数と基準出力値を規定する係数との差を基準強度に対する受光強度の変化分に換算する受光強度算出部とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記基準出力算出部は、基準出力値を求める基準強度を前記赤外線センサに赤外線が入射していない非露光時の受光強度とし、基準出力値を赤外線センサの駆動開始から経過した時間のn次関数とすることを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、前記基準出力演算部は、基準出力値の時間変化を時間の2次関数として求めることを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明において、前記赤外線センサは抵抗ボロメータ型であって基板上に複数配列され、前記温度検出手段は基板上において遮光された少なくとも1個の赤外線センサを用いることを特徴とする。
請求項1の発明の構成によれば、受光強度を基準強度とするときの赤外線センサの出力値の変化を時間のn次関数で近似し、実測時に赤外線センサの出力値をサンプリングして求めたn次関数の係数と基準出力値を規定する係数との差を受光強度の変化分に換算するから、赤外線センサの出力値が飽和して安定した後ではなく、変動している期間の出力値を用いながらも受光強度を精度よく算出することが可能になる。しかも、赤外線センサの温度を温度検出手段で検出し、基準出力値を近似するn次関数を、この温度に応じた温度補正係数を用いて補正するから、周囲温度の影響を受けることなく受光強度を正確に求めることができる。
請求項2の発明の構成によれば、赤外線センサに赤外線が入射していない状態で赤外線センサの駆動を開始してからの経過時間に対する出力値の変化を時間のn次関数で表したものを基準出力値に用いるから、受光強度の絶対値を算出することが可能になる。
請求項3の発明の構成によれば、3次以上の高次関数を用いる場合よりも演算処理の処理負荷が小さくなる。
請求項4の発明の構成によれば、同じ基板上に配置された複数個の赤外線センサのうちの少なくとも1個を温度検出手段として用いるから、赤外線センサの温度を精度よく検出することができ、結果的に、赤外線センサの温度補正を正確に行うことができ、受光強度の検出精度を高めることができる。
本実施形態では、図1に示すように、1枚の基板11(図8、図9のベース基板11に相当)に複数個の赤外線センサ1を配列した赤外線イメージセンサを例示する。図示例では赤外線センサ1が縦方向の一列に配列されているが、実際には2次元格子の格子点上に赤外線センサ1が配置される。
各赤外線センサ1は、抵抗ボロメータ型であって背景技術として説明したものと同様の構造を有しているものとする。ただし、誘電体ボロメータ型やサーモパイル型などを用いることも可能である。
赤外線センサ1のうちの1個(図中において符号1aとして示す赤外線センサ)は遮光されており、赤外線センサ1の温度(実際には基板11の温度)を検出する温度検出手段として用いられる。以下では、赤外線センサ1aを温度センサ1aと呼ぶ。赤外線センサ1の前方には、液晶シャッタのように光の透過と遮断とを選択可能なシャッタ手段(図示せず)を配置するのが望ましい。
各赤外線センサ1は受光光量に応じて抵抗値が変化し、温度センサ1aは基板11の温度に応じて抵抗値が変化する。各赤外線センサ1は、背景技術として説明したように、スイッチング素子Qおよび出力抵抗R2(図10参照)と直列接続される。各赤外線センサ1にはそれぞれスイッチング素子Qが対応付けられており、スイッチング素子Qをオンにして赤外線センサ1に通電することにより、各赤外線センサ1の抵抗値の変化を出力抵抗R2の両端電圧の電圧値の変化として検出する。なお、温度センサ1aは常時通電しておくのが望ましい。
図10に示すように、出力抵抗R2の両端電圧は、減算回路16(差動増幅器を用いて構成する)により定電圧(たとえば、バイアス電圧Vbの2分の1の電圧)から減算され、コンデンサCに蓄積される。このコンデンサCはオフセット調整回路17により電荷の充放電が制御されており、オフセット調整回路17では、減算回路16の出力電圧に相当する充電電流とオフセット分に相当する放電電流との差分の電流でコンデンサCを充電することにより、コンデンサCの両端電圧をオフセット調整後の出力電圧として利用できるようにしてある。以下では、このコンデンサCにより生じる時定数は赤外線センサ1の時定数に含めて考える。
赤外線センサ1の出力電圧は、図11に示したように、時間経過に伴って減少するが(温度検出層12に正特性サーミスタを用い、時間とともに温度上昇するから)、減算回路16を用いることにより、図2に示すように、時間経過に伴って上昇する出力が得られる。
スイッチング素子Qのオンオフのタイミングは、演算制御部2に設けたタイミング制御部21から指示される。また、演算制御部2には、赤外線センサ1(温度センサ1a)の出力値(実際にはコンデンサCの両端電圧)である電圧値をデジタル値に変換するA/D変換部22が設けられている。
タイミング制御部21は各赤外線センサ1(温度センサ1a)を順に択一的に選択し、A/D変換部22では、タイミング制御部21で制御された読出タイミングに同期して各赤外線センサ1(温度センサ1a)の出力を順にデジタル値に変換する。
ところで、演算制御部2は、以下の原理に基づいて赤外線センサ1の出力値から受光強度を算出する。すなわち、受光強度について基準強度を規定し、この基準強度において赤外線センサ1の駆動を開始(つまり、スイッチング素子Qをオンにして通電を開始)してからの経過時間に伴う出力値の変化を基準出力値として求め、赤外線の受光強度を計測しているときの赤外線センサ1の出力値について基準出力値との差を求め、この差を基準強度と実測した受光強度との差による出力値との差とし、求めた差から基準強度に対する受光強度の変化分を求めるのである。
したがって、図3に示すように、基準出力値Vsの時間変化を時間を変数とする適宜の関数で表しておき、赤外線センサ1の出力値Vmについて赤外線センサ1の駆動開始から適宜の時間(t1)が経過した時点の出力値Vm(t1)を求めるとともに、基準出力値Vsについて時刻t1の値Vs(t1)を求め、両者の差(=Vs(t1)−Vm(t1))を求めると、この値が基準強度に対する受光強度の変化分を反映していることになる。ここで、赤外線センサ1が赤外線を受光していないときの受光強度を基準強度とすれば、受光強度の変化分は受光強度の絶対値を表すことになる。
ところで、基準出力値Vsの時間変化を定義する関数は、赤外線センサ1の等価回路(図10参照)を考慮すれば、時間tに対してexp(t)を含む形で表されることが容易に推定される。exp(t)は、時間tのn次式で表された多項式に展開することができるから、各項に適宜の係数を与えると、時間を変数とする基準出力値Vs(t)の近似式が得られる。
スイッチング素子Qがオンになると赤外線センサ1に通電されるから、ステップ応答として考えることができるから、抵抗R2の両端電圧Vr(t)は、数1のように表すことができる。τは時定数である。
Figure 0005080850
演算制御部2への入力電圧Vi(t)は、減算回路16を用いてVi(t)=(Vb/2)−Vr(t)の形で与えられるから(オフセットは無視する)、数2のように表される。
Figure 0005080850
ここで、入力電圧Vi(t)には、exp(t/τ)が含まれているから、時間tのn次式に多項式展開(たとえば、テーラー展開)することによって、Vi(t)=Σρ・tという形式で表すことが可能になる。ただし、n=0,1,……である。nを3以上とする高次多項式で表すと、基準出力値Vs(t)を近似の程度が高くなると考えられるが、現実の赤外線センサ1の出力値の時間変化は、exp(t)に完全に比例するわけではない上に係数の決定に手間がかかるから、高次多項式を用いることが必ずしもよいとは言えない。
したがって、以下では、時間を変数とする2次式で基準出力値Vs(t)を表す。すなわち、Vs(t)=at+bt+cと表す。各係数a,b,cの決定には、3以上の複数回の計測値を用いて連立方程式を解くか、あるいは統計的手法(最小二乗法による予測式の係数決定)を用いる。ここに、各計測値は時間tを異ならせて求める。
しかして、演算制御部2には、上述のようにして求めた係数a,b,cを格納する記憶部23と、記憶部23に設定された係数a,b,cを用いて赤外線センサ1の駆動(スイッチング素子Qのオンにより赤外線センサ1に通電)を開始してから規定した時間t1後の基準出力値Vs(t1)を算出する基準出力算出部24とが設けられる。また、演算制御部2には、赤外線センサ1の駆動開始から時間t1後の赤外線センサ1の出力値Vm(t1)と基準出力算出部24で算出した基準出力値Vs(t1)との差を求め、赤外線センサ1で受光している赤外線の受光強度(つまり、基準強度に対する受光強度の変化分)に換算する受光強度算出部25が設けられる。演算制御部2におけるこれらの構成は、CPUとROMとRAMとを備えるマイクロコンピュータにより構成される(マイクロコンピュータは図1において一点鎖線で囲んだ部分)。
ところで、基準出力値Vs(t)と赤外線センサ1の出力値Vm(t)との差は、赤外線の受光強度が時間変化しなければ、理想的には時間tが異なっても一定になると考えられるが、実際には図4に示すように、時間の経過に伴って差Vs(t)−Vm(t)に変動が生じる。つまり、予測誤差による変動であって、この誤差要因は、環境温度による赤外線センサ1の温度変化などを含んでいると考えられる。
そこで、本実施形態では、温度センサ1aにより赤外線センサ1の温度を検出し、基準出力値算出部24において、赤外線センサ1の温度に応じて基準出力値Vs(t)を補正している。すなわち、基準出力値Vs(t)の係数a,b,cについて、たとえば定数部分k1と温度に依存する部分(温度補正係数)k2(θ)(ただし、θは温度)との積の形で表すようにし(つまり、k1・k2(θ))、温度センサ1aで検出される複数の温度について実測した結果から温度補正係数k2(θ)を決定する。3個の各係数a,b,cについて、それぞれ温度補正係数k2(θ)を求めるとすれば、時間と温度との異なる6以上の複数回の計測値を用いる必要があるが、たとえば、係数a,b,cのうち温度に対する依存度の高い係数を選択し、その係数のみが温度補正係数k2(θ)を含むようにしてもよい。
ところで、誤差要因から考えると、温度補正係数k2(θ)には、環境温度のように時間に依存しない成分と、赤外線の受光に伴う熱の蓄積のように時間に依存する成分とが考えられる。ただし、個々の温度補正係数k2(θ)について時間に依存する成分を考慮すると、温度補正係数k2(θ)の決定に手間がかかる上に、演算処理の処理負荷が増加する。
そこで、赤外線センサ1の出力値Vm(t)の時間変化が基準出力値Vs(t)と同形式の関数(Vm(t)=a′t+b′t+c′)で表されるとみなし、係数a′,b′,c′を決定する。基準出力値Vs(t)と出力値Vm(t)の差は、Vs(t)−Vm(t)=(a−a′)t+(b−b′)t+(c−c′)であって、(a−a′)、(b−b′)、(c−c′)は時間に依存しないから、係数の差を受光強度の変化分に換算すれば、時間に依存しない受光強度を求めることができる。係数a′,b′,c′を求めるには、工場出荷前に係数a,b,cを算出する場合と同様に複数の時間について出力値Vm(t)を求めればよい。つまり、演算制御部2においてサンプリング部(A/D変換部22で兼用)を設け、サンプリング時刻ごとにサンプリングした出力値Vm(t)から係数a′,b′,c′を決定する。
上述した処理によって、赤外線センサ1で検出された受光強度と演算制御部2の受光強度算出部25で求めた出力値とのリニアリティが高くなり、受光強度と比例関係を有する出力を得ることが可能になる。
図5に工場出荷前の係数a,b,cの決定および温度補正係数k2(θ)を設置する手順を示し、図6に実測時の動作手順を示す。すなわち、工場出荷前には、まずシャッタ手段を閉じた状態で(S1)、温度センサ1aより検出される環境温度を規定温度に設定する(S2)。次に、着目する赤外線センサ1に対応したスイッチング素子Qをオンにして赤外線センサ1を駆動し(S3)、駆動から所定時間が経過した時点の出力値を計測する(S4)。この計測は係数a,b,cを算出するのに必要な回数だけ行われる(S5)。実際には赤外線センサ1に1回通電すれば、複数回のサンプリングによって係数a,b,cを算出するのに必要な出力値を得ることができる。これらの出力値を用いることによって、設定温度に対する係数a,b,cを算出することができる(S6)。
次に、環境温度を変更し(S2)、同様の計測を行う処理を繰り返し、温度補正係数k2(θ)を求めるのに必要な回数だけ環境温度を変更して(S7)、各温度における係数a,b,cを算出する。環境温度の異なる係数a,b,cを求めることにより、各係数a,b,c,について温度依存しない定数部分k1と温度補正係数k2(θ)とを決定することができる(S8)。決定した値k1,k2は記憶部23(ROM)に格納される(ここでは、係数a,b,cについてそれぞれ値k1,k2(θ)を格納するものとする)。その後、シャッタ手段が開放され赤外線センサ1を使用することが可能になる(S9)。
実測時には、図6に示すように、各赤外線センサ1に電圧を印加して駆動し(S1)、時間t1が経過した後の出力値Vm(t1)を取り込む(S2)。また、温度センサ1aにより検出した温度を取り込む(S3)。ここで、温度センサ1aによる検出温度に対する温度補正係数k2(θ)が決まるから、係数a,b,cが決定される(S4)。さらに、この係数a,b,cを用いて、時間t1における基準出力値Vs(t1)を求め(S5)、求めた基準出力値Vs(t1)と実測した出力値Vm(t1)との差から受光強度を求める(S6)。
実測時においてサンプリングを行って受光強度を補正する場合には、図7に示すように、各赤外線センサ1に電圧を印加して駆動し(S1)、赤外線センサ1の出力値Vm(t)を必要数だけサンプリングする(S2,S3)。また、温度センサ1aにより検出した温度を取り込む(S4)。さらに、出力値Vm(t)について複数個のサンプリング値から係数a′,b′,c′を求めるとともに(S5)、温度センサ1aによる検出温度に対する温度補正係数k2(θ)を用いて係数a,b,cを決定する(S6)。これらの処理によって、(a−a′)、(b−b′)、(c−c′)が求められるから、適宜のデータテーブルなどを用いて受光強度に換算する(S7)。
実施形態を示すブロック図である。 同上の動作説明図である。 同上の原理説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の基準出力値の決定方法を示す動作説明図である。 同上の測定時の動作を示す動作説明図である。 同上の他例の測定時の動作を示す動作説明図である。 赤外線センサの構成例を示す斜視図である。 赤外線センサの構成例を示す断面図である。 赤外線センサの等価回路を含む回路図である。 赤外線センサの出力変化を示す動作説明図である。
符号の説明
1 赤外線センサ
1a 温度センサ(温度検出手段)
2 演算制御部
11 ベース基板(基板)
22 A/D変換部(サンプリング部)
24 基準出力算出部
25 受光強度算出部

Claims (4)

  1. 赤外線の受光光量に応じた出力値の出力が得られる赤外線センサと、赤外線センサの温度を検出する温度検出手段と、赤外線センサの駆動を制御するとともに赤外線センサの出力値を用いて受光強度を算出する演算制御部とを有し、演算制御部は、赤外線センサでの受光強度が規定の基準強度であるときの赤外線センサの出力値を基準出力値とし基準出力値を近似するように工場出荷前に定めた時間のn次関数を、温度検出手段での検出温度に応じた温度補正係数を用いて補正する基準出力算出部と、赤外線センサの出力値をサンプリングするサンプリング部と、実測時において各サンプリング時刻ごとにサンプリングした出力値を用いて前記n次関数と同次数であって前記出力値を近似する時間のn次関数の係数を算出し、当該係数と基準出力値を規定する係数との差を基準強度に対する受光強度の変化分に換算する受光強度算出部とを備えることを特徴とする赤外線検出装置。
  2. 前記基準出力算出部は、基準出力値を求める基準強度を前記赤外線センサに赤外線が入射していない非露光時の受光強度とし、基準出力値を赤外線センサの駆動開始から経過した時間のn次関数とすることを特徴とする請求項1記載の赤外線検出装置。
  3. 前記基準出力演算部は、基準出力値の時間変化を時間の2次関数として求めることを特徴とする請求項1または請求項2記載の赤外線検出装置。
  4. 前記赤外線センサは抵抗ボロメータ型であって基板上に複数配列され、前記温度検出手段は基板上において遮光された少なくとも1個の赤外線センサを用いることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の赤外線検出装置。
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