JP5794332B2 - 制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステム - Google Patents

制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステム Download PDF

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Description

本発明は、テレビ受像機やDVDプレーヤ、その他各種のAV機器やCE機器、情報機器などを、リモート・コマンダを利用して遠隔操作するリモコン・システム、リモート・コマンダ、並びにリモコン・サーバに係り、特に、リモート・コマンダから操作対象機器に対する指向性や送信可能距離に関する制約条件から解放されたリモート・コントロールを実現する制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステムに関する。
さらに詳しくは、本発明は、TCP/IPなどのネットワークを利用した、リモート・コマンダと操作対象機器間での双方向通信が可能なリモコン・システム、リモート・コマンダ、並びにリモコン・サーバに係り、特に、指向性や送信可能距離に関する制約条件のない複数の機器の中からユーザの目の前にある機器を操作対象としてリモコン操作を行なう制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステムに関する。
現在、テレビ受像機やビデオ録画再生装置、オーディオ・ビジュアル機器など、さまざまな情報家電機器が開発・製造され、一般家庭やその他の居住空間に広く普及している。これら情報機器は、操作ボタンやボリューム・スイッチなど通常は機器本体に装備されているユーザ・インターフェースを通じて機器の直接操作を行なうことを基本とするが、最近ではほとんどすべての機器がリモコンを用いた遠隔操作に対応している。
例えば家電製品などの民生用の電気・電子機器の分野においては、ユーザ操作コマンドを遠隔的に機器に入力する手段として、AM変調方式を採用した「赤外線リモコン」が開発され、既に定着している。
赤外線を利用した通信方式は、コストが安い、消費電力が少ない、各国における法的規制がほとんどないなどの利点がある。また、配線が不要ということは、ケーブル間を接続するコネクタが不要であることをも意味し、コスト削減にもなる。接続や切断の都度コネクタを着脱することにより機械的に消耗するという心配もない。
ところが、赤外線を用いた通信方式は、指向性の問題があり、送信機側の視野角の中に受信機の受光部を向けなければ通信が確立せず、利用上の大きな制約条件となる(例えば、特許文献1を参照のこと)。また、赤外線通信方式は、基本的には一方向通信であるため、送信元は相手からの返事を受け取ることができず、送達確認を行なうことができない、という問題がある。
勿論、通信を行なう双方の機器が赤外線送信機能と赤外線受信機能をともに備えることで、双方向通信を行なうことが可能である。しかしながら、赤外線通信においては、指向性の問題があるため、双方のユーザは互いの機器を目掛けて送信操作を行なわなければならず、不便である。
例えば、リモート・コマンダから発信された電子機器に対する赤外線操作信号を中継し、専用リモコンからの赤外線操作信号が直接的に到達しない場所に配置された電子機器を操作する通信機器について提案がなされている(例えば、特許文献2を参照のこと)。この通信装置は、リモート・コマンダより受信した赤外線操作信号から搬送波成分を除去してパルス波形成分を抽出し、このパルス波形成分をネットワーク経由で伝送するとともに、パルス波形成分で赤外線搬送波を変調して操作対象の電子機器に送信する。
また、中継器的な装置などを利用しないシンプルな装置構成により構築される遠隔操作システムについて提案がなされている(例えば、特許文献3を参照のこと)。制御装置は、可能な入力操作に関する能力を示した能力情報を被制御装置に対し送信し、被制御装置側では受信した能力情報の範囲内で実現可能なユーザ・インターフェースを形成するためのリモート・コントローラ化情報を作成して返信する。そして、制御装置は、リモート・コントローラ化情報を利用してユーザ・インターフェースを形成する。
しかしながら、赤外線通信方式では、その通信帯域が限られるため、動画や静止画といった大容量のデータをやり取りすることが困難であり、リモート・コントロールを行なう端末機器の機能を制限するものである。
また、携帯電話機を用いて家電機器などの予約操作を可能とする携帯電話リモコン・システムについて提案がなされている(例えば、特許文献4を参照のこと)。同システムによれば、リモコン制御装置は、携帯電話機からの信号を受信し、受信した信号に従って被制御機器を遠隔制御するための遠隔制御信号を光送信するようになっている。
しかしながら、ネットワークや携帯電話網などを利用したリモコン・システムにおいては、遠隔操作自体は可能であるものの、リモート・コントロールにおける最終段では赤外線通信方式が適用されるため、通常のリモコン・システムと同様に通信帯域の制約を受ける。
特開2002−165281号公報 特開2003−258464号公報 特開2003−143670号公報 特開平11−284757号公報
本発明の目的は、テレビ受像機やDVDプレーヤ、その他各種のAV機器やCE機器、情報機器などを、リモート・コマンダを利用して好適に遠隔操作することができる、優れた制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、リモート・コマンダから操作対象機器に対する指向性や送信可能距離に関する制約条件から解放されたリモート・コントロールを実現することができる、優れた制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、TCP/IPなどのネットワークを利用した、リモート・コマンダと操作対象機器間での双方向通信が可能となる、優れた制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、指向性や送信可能距離に関する制約条件のない複数の機器の中からユーザの目の前にある機器を操作対象として特定してリモコン操作を行なうことができる、優れた制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステムを提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の発明は、
ユーザからの操作を受け付ける操作部と、
ネットワーク経由で動画像コンテンツを送信及び受信する通信部と、
前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された動画像コンテンツを復号する復号部と、
前記復号された動画像コンテンツを表示する表示デバイスと、
を具備し、
前記表示デバイスにおいて動画像コンテンツが再生されているときに前記操作部が操作されたことに応答して、外部装置に対して、前記再生されている動画像コンテンツの表示出力の開始を要求するコマンドであって、少なくとも動画像コンテンツを特定する情報と再生開始ポイント及び表示先を含むコマンドを前記ネットワーク経由で送信する、
制御装置である。
本願の請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の制御装置は、前記外部装置に対して、前記コマンドに基づいて、前記制御装置とは異なる他の機器に対する動画像コンテンツの送信要求を指示するように構成されている。
本願の請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の制御装置において、前記表示デバイスにおいて再生されている動画像コンテンツは、前記外部装置とは異なる他の機器から前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツである。そして、前記操作部が操作されたことに応答して、前記他の機器に対して動画像コンテンツの送信の停止を要求するとともに前記外部機器に対して前記コマンドを送信するように構成されている。
本願の請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の制御装置は、前記ネットワーク経由で複数の機器と通信可能であり、前記通信部に応答があった機器をリストした機器リストを前記表示デバイスに表示するように構成されている。そして、前記他の機器は前記機器リストの中から選択される。
また、本願の請求項5に記載の発明は、
ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツを記憶部に記憶する記憶ステップと、
前記記憶部に記憶された動画像コンテンツを復号する復号ステップと、
前記復号された動画像コンテンツを表示デバイスに表示する表示ステップと、
前記表示デバイスにおいて動画像コンテンツが再生されているときに操作部が操作されたことに応答して、外部装置に対して、前記再生されている動画像コンテンツの表示出力の開始を要求するコマンドであって、少なくとも動画像コンテンツを特定する情報と再生開始ポイント及び表示先を含むコマンドを前記ネットワーク経由で送信するステップと、
を有する制御方法である。
また、本願の請求項6に記載の発明は、
ネットワーク経由で動画像コンテンツを送信及び受信する通信部と、
前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツを復号する復号部と、
前記復号された動画像コンテンツを第1の表示デバイスに表示するよう制御する制御部と、
を具備し、
前記ネットワーク経由で制御装置から受信したコマンドに基づいて、前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツを前記第1の表示デバイスに表示するように制御し、
前記制御装置から受信したコマンドは、少なくとも動画像コンテンツを特定する情報と再生開始ポイント及び表示先を含み、前記第1の表示デバイス以外の表示デバイスにおいて表示再生中の動画像コンテンツを前記第1の表示デバイスへ表示出力するよう要求するコマンドである、
情報処理装置である。
本願の請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の情報処理装置は、前記コマンドに基づいて、前記制御装置とは異なる他の機器に対して動画像コンテンツの送信を要求するように構成されている。
また、本願の請求項8に記載の発明は、
それぞれ表示デバイスを備えるとともにネットワーク経由で通信可能な第1の機器と第2の機器を具備し、
前記第1の機器は、動画像コンテンツが再生されているときに操作されたことに応答して、前記第2の機器に対して、前記再生されている動画像コンテンツの表示出力の開始を要求するコマンドであって、少なくとも動画像コンテンツを特定する情報と再生開始ポイント及び表示先を含むコマンドを前記ネットワーク経由で送信し、
前記第2の機器は、前記第1の機器から受信したコマンドに基づいて、前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツを表示する、
システムである。
本発明によれば、テレビ受像機やDVDプレーヤ、その他各種のAV機器やCE機器、情報機器などを、リモート・コマンダを利用して好適に遠隔操作することができる、優れた制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステムを提供することができる。
また、本発明によれば、リモート・コマンダから操作対象機器に対する指向性や送信可能距離に関する制約条件から解放されたリモート・コントロールを実現することができる、優れた制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステムを提供することができる。
また、本発明によれば、TCP/IPなどのネットワークを利用した、リモート・コマンダと操作対象機器間での双方向通信が可能となる、優れた制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステムを提供することができる。
また、本発明によれば、指向性や送信可能距離に関する制約条件のない複数の機器の中からユーザの目の前にある機器を操作対象として特定してリモコン操作を行なうことができる、優れた制御装置及び制御方法、情報処理装置、並びにシステムを提供することができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、本発明の一実施形態に係るリモコン・システムの構成例を模式的に示した図である。 図2は、本発明に係るリモコン・システムについての他の実施形態を示した図である。 図3は、IPリモコンとして動作することができる端末機器のハードウェア構成例を示した図である。 図4は、リモコン・サーバとして動作する装置の構成を模式的に示した図である。 図5は、テレビが受信したEPG(現在)データをIPリモコンが取得し、LCD19上に表示する様子を示した図である。 図6は、IPリモコン上で表示されているEPG(現在)画面を介してテレビのチャンネル切り換え操作を行なう様子を示した図である。 図7は、テレビが受信したEPG(未来)データをIPリモコンが取得し、LCD19上に表示する様子を示した図である。 図8は、IPリモコン上で表示されているEPG(未来)画面を介して番組の録画予約操作を行なう様子を示した図である。 図9は、EPG(現在)データをIPリモコンに表示するための動作シーケンスを示した図である。 図10は、EPG(現在)データを表示するためにIPリモコンが実行する処理手順を示したフローチャートである。 図11は、EPG(未来)データを利用してIPリモコンから録画機器に番組の録画予約を行なう動作シーケンスの一例を示した図である。 図12は、EPG(未来)データを利用してIPリモコンから録画機器に番組の録画予約を行なう動作シーケンスについての他の例を示した図である。 図13は、EPG(未来)データを利用してIPリモコンから録画機器に番組の録画予約を行なう動作シーケンスについてのさらに他の例を示した図である。 図14は、テレビで受信した地上波アナログ放送をIPリモコンで視聴する様子を示した図である。 図15は、テレビで受信した地上波アナログ放送をIPリモコンで視聴しているときにチャンネルを切り換え操作する様子を示した図である。 図16は、テレビで受信した地上波アナログ放送をIPリモコンで視聴しているときにチャンネルを切り換え操作する様子を示した図である。 図17は、IPリモコン側で視聴中のテレビ番組にテレビ側のチャンネルを切り換える様子を示した図である。 図18は、録画機器に保存されている録画コンテンツをIPリモコン上で視聴する様子を示した図である。 図19は、録画機器に保存されている録画コンテンツをIPリモコン上で視聴する様子を示した図である。 図20は、IR録画機器からIPリモコンにAVコンテンツをストリーミングする動作シーケンス例を示した図である。 図21は、DLNA機器からIPリモコンにAVコンテンツをストリーミングする動作シーケンス例を示した図である。 図22は、IPリモコンで視聴しているIR機器のコンテンツをテレビにスロウする動作シーケンス例を示した図である。 図23は、IPリモコンで視聴しているDLNA機器のコンテンツをテレビにスロウする動作シーケンス例を示した図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
本発明は、テレビ受像機やDVDプレーヤ、その他各種のAV機器やCE機器、情報機器などを、リモート・コマンダを利用して遠隔操作するリモコン・システムに関する。
機器のリモコン操作には赤外線を利用した通信方式すなわち赤外線リモコンが一般的であるが、指向性の問題があり、送信機側の視野角の中に受信機の受光部を向けなければ通信が確立せず、利用上の大きな制約条件となる。また、赤外線通信方式は、基本的には一方向通信であるため、送信元は相手からの返事を受け取ることができず、送達確認を行なうことができない。
そこで、本発明では、赤外線伝送路に代えて、IPネットワークを用いたリモート・コマンダ、すなわちIPリモコンを利用したリモコン・システムを構築する。このIPリモコンによれば、指向性や通信可能範囲に関する制約の少ない通信媒体を利用してリモコン操作を行なうことができる。また、IPネットワーク上ではリモコンと操作対象機器の間で双方向の通信が可能であることから、送達確認(レスポンス)により確実な通信を行なうことができる、GUI操作を活用した複雑なコマンド体系を取り扱うことができる、比較的広い帯域を利用して動画像ストリーミングなど大容量データ伝送を行なうことができる、といった技術的効果を得ることができる。例えば、リモコンの操作対象であるテレビ受像機は、受信処理した子画面などの動画像データをIPネットワーク経由でIPリモコンへ配信し、IPリモコンが持つディスプレイ・スクリーン上で子画面を視聴することができる。
なお、ネットワーク上の機器を制御するIPリモコンでは、無指向すなわち透過性であるため、ユーザの目の前にある特定の機器を狙って操作することができないという問題がある。このため、TCP/IPネットワークを用いてリモコン制御を行なうが、機器を特定するために、従来の赤外線リモコンの機能を併用するようにしてもよい。
A.システム構成
図1には、本発明の一実施形態に係るリモコン・システムの構成例を模式的に示している。図示のシステムは、ユーザが機器操作に利用するIPリモコンと、IPリモコンによる操作対象となる制御対象機器A及びBで構成される。制御対象機器A及びBは、別の部屋1及び2にそれぞれ設置されており、両機器が同時に赤外線の到達範囲に入ることはない。
制御対象機器A及びBは、例えば、テレビ受像機やDVDプレーヤ、その他各種のAV機器やCE機器、情報機器などであり、赤外線コマンドを受信処理する機能とともにネットワーク・インターフェースをそれぞれ備えており、IEEE802.3(イーサネット(登録商標))などで構築されるIPネットワーク(LAN)経由で相互接続されている。
IPリモコンからネットワーク経由でコマンド操作することができる制御対象機器の一例は、DLNA(Digital Living Network Alliance)に準拠した家電機器であり、以下では「DLNA機器」とも呼ぶ。
IPリモコンは、ユーザ操作に応じた赤外線コマンドを送信処理する機能とともに無線ネットワーク・インターフェースを備えており、IEEE802.11a/bなどで構築される無線ネットワーク経由でアクセス・ポイント(AP)と通信を行なうことができる。APはIPネットワークに接続されていることから、IPリモコンはAP越しに制御対象機器A及びBと双方向通信が可能であり、IPネットワーク経由でリモート・コントロール・コマンドを送信したり、制御対象機器A及びBからデータを受信したりすることができる。
また、IPリモコンはLCDなどの表示ディスプレイを備えていてもよく、例えばIPネットワーク経由で制御対象機器A及びBからストリーミング配信される動画像データを再生出力するようにしてもよい(後述)。
また、図2には、本発明に係るリモコン・システムについての他の実施形態を示している。図1に示したシステム構成との主な相違は、IPリモコンと制御対象機器との間に、リモコン・サーバが介在する点にある。
リモコン・サーバは、例えばテレビ受像機などIPリモコンのメインの制御対象となるDLNA機器に接続して用いられ、あるいはこの種のDLNA機器と一体となって構成される。
リモコン・サーバは、イーサネット(登録商標)などの有線LAN通信機能を備え、IPネットワークすなわちLAN経由でIPリモコンからのコマンドを受信し、IPリモコンの制御対象機器に対して操作コマンドを転送する。制御対象機器もLAN通信機能を備えている場合には、リモコン・サーバは、IPリモコンから受信した操作コマンドをLAN経由で転送する。
また、リモコン・サーバは、LAN通信機能を備えていない、旧来(レガシー)の赤外線(IR)リモコン方式でしか遠隔操作することができない制御対象機器(以下では、「IR機器」とも呼ぶ)のために、LAN経由でIPリモコンから受信した操作コマンドをSIRCSなどの赤外線通信用のコマンド形式に変換し、光送信を行なう。赤外線コマンドを送信する際、制御対象となるIR機器がリモコン・サーバから死角となる場合や、両者の距離が長い場合には、AVマウスなどの延長コードを用い、IR機器の直近で赤外線コマンドを光送信するようにしてもよい。なお、AVマウスに関しては、例えば本出願人に既に譲渡されている特開2001−223955号公報に記載されている。
また、リモコン・サーバは、テレビ受像機やその他のAVコンテンツのソース機器に接続し、あるいは一体となって構成される場合、これらAVコンテンツ(若しくはその他の形式のコンテンツ)をIPリモコンに配信する配信サーバとしても機能することができる。
例えば、リモコン・サーバがテレビ受像機に接続されている場合、受信されたオーディオ信号及びビデオ信号をAVコーデック変換し、MPEG4などのIPリモコン側で受信再生可能な低ビットレートのデータ形式に変換し、LAN経由でIPリモコンへストリーミング配信する。あるいは、LAN経由で接続されているHDDレコーダからMPEG1又はMPEG2などの高ビットレートで記録されている録画コンテンツを取り込み、MPEG4などのIPリモコン側で受信再生可能な低ビットレートのデータ形式にAVコーデック変換し、LAN経由でIPリモコンへストリーミング配信する。但し、IPリモコン側で再生出力可能なデータ形式への変換処理として、高ビットレートから低ビットレートへといったビットレートの変換は一例であって、これのみに限定されるものではない。
図3には、本実施形態に係るリモコン・システムにおいて、IPリモコンとして動作することができる端末機器のハードウェア構成例を示している。図示の端末機器は、IPリモコンの専用端末として製作することもできるが、PDA(Personal Digital Assistant)やゲーム機など他の携帯端末と兼用してデザインすることも可能である。
図示のIPリモコン10は、CPU(Central Processing Unit)11がバス12経由で各部を統括的にコントロールするように構成されている。
CPU11は、ROMやRAMからなるメモリ装置13を備えており、ROMに格納されているプログラム・コードをRAM上に展開し、所定の処理を実行する。ここで言う所定の処理として、ネットワークを介した制御対象機器との制御信号のコマンド/レスポンスや、制御対象機器とのコンテンツの送受信、ファイル転送、DLNA機器やIR機器など制御対象機器の遠隔操作などであり、ユーザからの指示入力に応じてこれらの処理を実行する。各処理の詳細については後述に譲る。
入力スイッチ・マトリックス部14は、テンキーや音声調整キー、画質調整キー、選局キーなどのキー操作部を含み、ユーザからリモート・コントロールの対象となる機器に対する操作内容を入力するようになっている。入力スイッチ・マトリックス部14上で入力される制御対象機器操作用コマンドは、ネットワーク通信部15からIPネットワーク経由で送信される。
ネットワーク通信部15は、例えばIEEE802.11a/bなどで構築される無線ネットワーク経由でアクセス・ポイント(AP)と通信を行なうためのネットワーク・インターフェースを備えている。ネットワーク通信部15には、MACアドレスやIPアドレスなどのネットワーク上で固有の識別情報が設定されている。本実施形態では、ネットワーク通信部15は、入力スイッチ・マトリックス部14を介した指示に応じたリモート・コントロール要求をネットワーク経由で制御対象機器へ転送するようになっている。
赤外線通信部16は、IPリモコンを所持するユーザの目の前にある機器を特定するためのデバイス探索要求を赤外線信号として送信するようになっている。赤外線通信部16は、AV機器のリモコンなどで広く一般に使用されている赤外線通信規格であるSIRCS(SerialInfrared Remote Control System)を適用し、通常の赤外線コマンドを送信する機能を兼ね備えていてもよい。
コーデック処理部17は、AVコンテンツの符号化並びに復号化処理を行なう。本実施形態では、ネットワーク通信部15において制御対象機器から受信したMPEG4などのAVコンテンツを復号化し、音声及び映像を再生出力することができる。例えば、リモコンの操作対象であるテレビ受像機は、受信処理した子画面などの動画像データをIPネットワーク経由でIPリモコンへ配信し、IPリモコンが持つディスプレイ・スクリーン上で子画面を視聴することができる。なお、IPリモコンからAVコンテンツを送信しない場合には、コーデック処理部17の符号化機能は必須ではない。
グラフィック・ディスプレイ・プロセッサ(GDP)18は、液晶表示部(LCD)19に表示出力するための描画データの処理、並びにLCD19の駆動制御を行なう。例えば、コーデック処理部17によって復号された映像信号は、GDP18によってLCD19の画面から表示出力される。また、ネットワーク接続された制御対象機器から取得した機器情報に基づいて、当該制御対象機器操作用のユーザ・インターフェースをLCD19で表示出力する。
また、IPリモコンは、USB(Universal Serial Bus)のような有線インターフェースや、メモリカード用のスロットなどからなるデータ入出力用のインターフェース20を備えている。USBインターフェース経由で転送されたAVコンテンツ、あるいはメモリカードに格納されたAVコンテンツを、コーデック処理部17で復号してデータ再生出力することができる。あるいは、IPリモコン上で処理されたデータを、コーデック処理部17で符号化して、USBインターフェースからデータ転送し、あるいはメモリカードに書き込むことができる。
図4には、本実施形態に係るリモコン・システムにおいて、リモコン・サーバとして動作する装置の構成を模式的に示している。リモコン・サーバは、例えばテレビ受像機を始めとするIPリモコンのメインの制御対象となるAV機器に接続して用いられ、あるいはこの種のAV機器と一体となって構成される。
図示のリモコン・サーバ30は、CPU31がバス32経由で各部を統括的にコントロールするように構成されている。
CPU31は、ROMやRAMからなるメモリ装置33を備えており、ROMに格納されているプログラム・コードをRAM上に展開し、所定の処理を実行する。
リモコン・サーバ30は、イーサネット(登録商標)などの有線LAN通信部34を備え、LAN及びAP経由でIPリモコンからのコマンドを受信し、当該操作コマンドの処理を実行する。
また、リモコン・サーバ30は、赤外線処理部35を備えている。旧来の赤外線リモコン方式でしか操作できないIR機器のために、LAN経由でIPリモコンから受信した操作コマンドをSIRCSなどの赤外線通信用のコマンド形式に変換し、赤外線を媒体とした光送信を行なう。この際、レガシー制御対象機器がリモコン・サーバから死角となる場合や、両者の距離が長い場合には、AVマウス出力し、レガシー制御対象機器の直近で赤外線コマンドを光送信する。
コーデック処理部37は、AVコンテンツの符号化並びに復号化処理を行なう。本実施形態では、コーデック処理部37は、オーディオ信号及びビデオ信号の入力端子を備えており、テレビ受像機やアナログ・ビデオ・レコーダなどの制御対象機器から入力されるオーディオ信号及びビデオ信号を、MPEG4などのIPリモコン上で再生可能なデータ形式に符号化して、IPネットワーク経由でIPリモコンへ配信する。あるいは、MPEG1又はMPEG2などの高ビットレートで記録されている録画コンテンツを制御対象機器としてのHDDレコーダからLAN経由で取り込み、MPEG4などのIPリモコン側で受信再生可能な低ビットレートのデータ形式に変換し、LAN経由でストリーミング配信する。
また、リモコン・サーバ30は、符号化又は復号されたAVコンテンツや、受信放送波から分離されるEPGデータ、その他の厖大なデータを格納するために、HDDなどの大容量記憶装置38を備えていてもよい。但し、HDD38は、リモコン・サーバ30にとって必須の構成要素ではない。
B.リモコン・システムの機能
IPリモコンを利用したリモコン・システムによれば、IPリモコンと制御対象機器をネットワーク経由で接続することにより、制御信号やコンテンツ、ファイル転送などの通信をIPリモコンと制御対象機器間で行なうことができる。そして、これらの通信を行なうことで以下に示す基本機能が実現される。
(1)制御信号(コマンド/レスポンス)
制御対象機器へコマンドを送り、そのレスポンス(実行結果)を受け取るようにすることで、リモコン側の表示等に反映したり、連携する次の動作へ誘導したりといった、インタラクティブな操作環境を提供する。
(2)コンテンツの送受信
制御の結果として期待される、ネットワーク上のコンテンツ(動画、静止画)を手元のリモコン画面に表示するなどの再生機能を提供する。また、コンテンツのメタ情報を利用した制御機能を実現する。その例として、手元に表示したEPGの情報を利用して選局(チャンネル切り換え)や録画予約などを行なう。
(3)ファイル転送
IPリモコン側にストレージ・デバイスを搭載する、又はメモリカードなどリムーバブル・メディア用のスロットを搭載し、IPリモコン側のメディアの内容をネットワーク上のコンテンツ再生装置に転送し再生する。例としては、リモコンに挿入したメモリ・メディア内の写真をネットワーク上のテレビ画面で表示する。
(4)遠隔操作
目の前にない機器であっても、ネットワークに接続されている機器であれば、操作可能となる。このことにより、他の部屋のレコーダなどのコンテンツを閲覧可能となる。また、リモコンを外出先から自宅のネットワークに接続し、自宅内にいる場合と同様な操作を可能とする。
(5)リモコンの統一
制御対象機器と相互に通信が可能となる。このことから、制御対象機器から機器情報を取得することで制御対象機器毎に適切なユーザ・インターフェースに切り換えることが可能となり、機器毎に区々であったリモコンを1つに統合することが容易となる。
なお、IPリモコンの形態として、制御機能のみを搭載したものと、制御機能にコンテンツ再生機能が付加されたものの2つに大別され、前者の廉価なリモコンと、高付加価値のあるリモコンをそれぞれ構成することができる。図3に示したIPリモコンは後者に該当する。
C.IPリモコンを用いたリモコン・システムの高付加価値機能
この項では、前項で説明した基本機能を用いて実現される、リモコン・システムの高付加価値機能について説明する。
C−1.EPG機能
テレビジョン放送の番組を選択するための番組ガイドを画像信号に重畳して伝送し、受信側の表示装置において、これを表示するようにした、いわゆる電子番組ガイド(EPG:ElectricalProgram Guide)システムが知られている。EPGシステムには、VBI(Vertical Blanking Interval)方式のものと、デジタル直接衛星放送(DSS:DigitalSatellite System(Hughes Communication社の商標)で用いられるようなデジタル衛星方式のものがある。
いずれの方式にせよ、EPGシステムによれば、テレビが受信したEPG画面が画面上に提示され、ユーザはEPG画面を手がかりに見たい番組を確認し、EPG画面を介して選局操作や番組録画予約操作を行なうことができる。現在、既に数多の放送サービスにおいてEPGが提供されている。
本実施形態に係るリモコン・システムによれば、テレビで受信したEPGデータをIPリモコン上で利用し、IPリモコンのLCD19上で表示されたEPG画面を介してテレビのチャンネルを切り換え、さらに録画予約操作を行なうことができる。
本実施形態に係るリモコン・システムによるEPG機能の操作手順について、図5〜図8を参照しながら解説する。但し、IPリモコンの制御対象機器として、テレビとHDDレコーダが配設されているものとする。このうちテレビはイーサネット(登録商標)などのネットワーク通信機能を備えているDLNA機器であるが、HDDレコーダはネットワーク通信機能を備えておらず、SIRCSベースの赤外線通信方式のみによりリモート・コントロールが可能なIR機器とする。また、テレビは、リモコン・サーバ(図4を参照のこと)と接続又は一体となっており、IPリモコンからHDDレコーダへの操作コマンドは、一旦リモコン・サーバがネットワーク経由で受信し、プロトコル変換を施し、赤外線通信方式によりHDDレコーダへ転送されるものとする。また、テレビ受像機とHDDレコーダは、AV入出力端子で接続されているものとする。
図5には、テレビが受信したEPG(現在)データをIPリモコンが取得し、LCD19上に表示する様子を示している。
IPリモコン側では、入力スイッチ・マトリックス部14を介してEPG表示の決定が入力される。これに応答して、IPリモコンからDLNA機器であるテレビ受像機に対し、EPG(現在)データ要求がネットワーク経由で送信される。
テレビ受信機側では、受信した放送波に重畳されているEPG(現在)データを分離し、ネットワーク経由でIPリモコンに転送する。
EPGデータは、例えばXML(eXtensible Markup Language)などの構造記述言語で記述されている。IPリモコン側では、CPU11が受信したEPG(現在)データを解析し、EPG画面を組み立てる。そして、GDP18は、EPG(現在)画面の表示処理を行ない、図示の通りLCD19上にEPG画面が表示出力される。
図6には、IPリモコン上で表示されているEPG(現在)画面を介してテレビのチャンネル切り換え操作を行なう様子を示している。
IPリモコン側では、ユーザは入力スイッチ・マトリックス部14を介して、EPG(現在)表示画面上でチャンネルの選択を行なうことができる。そして、チャンネルの選局が設定されると、テレビ受像機に対し、チャンネル切り換え要求がネットワーク経由で送信される。
テレビ受信機側では、受信したチャンネル切換要求で指定されているチャンネルにチューナを合わせる。そして、IPリモコンに対し、チャンネル切り換えが完了したことをネットワーク経由で通知する。
そして、IPリモコン側では、チャンネル切り換え完了メッセージを受信すると、LCD19の表示画面はEPG(現在)表示に復帰する。
図7には、テレビが受信したEPG(未来)データをIPリモコンが取得し、LCD19上に表示する様子を示している。
IPリモコン側では、入力スイッチ・マトリックス部14を介してEPG表示の決定が入力される。これに応答して、IPリモコンから制御対象機器としてのテレビ受像機に対し、EPG(未来)データ要求がネットワーク経由で送信される。
テレビ受信機側では、受信した放送波に重畳されているEPG(未来)データを分離し、ネットワーク経由でIPリモコンに転送する。
IPリモコン側では、CPU11が受信したEPG(未来)データを解析し、EPG画面を組み立てる。そして、GDP18は、EPG(未来)画面の表示処理を行ない、図示の通りLCD19上にEPG画面が表示出力される。
EPG(現在)データは各放送局で現在放送中の番組情報を提供するのに対し、EPG(未来)データは番組の録画予約に関する情報を提供する。図8には、IPリモコン上で表示されているEPG(未来)画面を介して番組の録画予約操作を行なう様子を示している。
IPリモコン側では、ユーザは入力スイッチ・マトリックス部14を介して、EPG(未来)表示画面上で録画予約を行なうテレビ番組の選択を行なうことができる。そして、チャンネルの選局が設定されると、リモコン・サーバに接続されているテレビ受像機に対し、選択されたテレビ番組の録画予約要求がネットワーク経由で送信される。
図示の例では、制御対象機器としてのHDDレコーダは、旧来の赤外線リモコン方式でしか操作できないIR機器である。リモコン・サーバは、HDDレコーダのために、ネットワーク経由でIPリモコンから受信した操作コマンドをSIRCSなどの赤外線通信用のコマンド形式に変換し、赤外線を媒体とした光送信を行なう。この際、IR機器がリモコン・サーバから死角となる場合や、両者の距離が長い場合には、AVマウス出力し、IR機器の直近で赤外線コマンドを光送信するようにしてもよい。但し、HDDレコーダがIPリモコンの至近距離にあり、赤外線を直接当てることができる場合には、IPリモコンは赤外線通信部16から録画予約要求のためのSIRCSコマンドを送信するようにしてもよい。
図9には、EPG(現在)データをIPリモコンに表示するための動作シーケンスを示している。
テレビ受信機に接続されているリモコン・サーバは、週間SI(Service Information)データをEPGデータとして蓄積する。受信した放送波に重畳されている現在SIデータを分離し、EPGデータとして蓄積している。
IPリモコン側では、入力スイッチ・マトリックス部14を介してEPG表示の決定が入力される。これに応答して、IPリモコンからDLNA機器であるテレビ受像機に対し、EPG(現在)データ要求がネットワーク経由で送信される。
リモコン・サーバは、EPG(現在)データをネットワーク経由でIPリモコンに転送する。IPリモコン側では、CPU11が受信したEPG(現在)データを解析し、EPG画面を組み立てる。そして、GDP18がEPG(現在)画面の表示処理を行ない、LCD19上にEPG画面が表示出力される。
図10には、EPG(現在)データを表示するためにIPリモコンが実行する処理手順をフローチャートの形式で示している。
入力スイッチ・マトリックス部14からEPG(現在)データ表示要求が入力されると、まず現在時刻を取得する(ステップS1)。
次いで、時間帯を指定して、リモコン・サーバへEPGデータ要求を送信する(ステップS2)。
IPリモコンがリモコン・サーバからEPGデータを受信すると(ステップS3)、CPU11は、これを基にEPGが面の表示データを構築する(ステップS4)。
そして、GDP18は、生成された表示データをLCD19に画面出力する(ステップS5)。
また、現在時刻ではなく、次時間帯を指定してEPGデータ要求を行なうことで、IPリモコンはEPG(未来)データを取得することができる。上述したように、EPG(未来)画面を介してテレビ番組の録画予約操作を行なうことができる。以下では、EPG(未来)データを利用してIPリモコンから録画機器に番組の録画予約を行なう動作手順に関する幾つかの例を説明する。但し、いずれの場合も、HDDレコーダなどの録画機器はネットワーク通信機能を備えておらず、SIRCSなど赤外線通信方式によってのみリモコン操作が可能なIR機器であるとする。
図11には、EPG(未来)データを利用してIPリモコンからIR録画機器に番組の録画予約を行なう動作シーケンスの一例を示している。但し、図示の例では、リモコン・サーバが録画予約リストを管理しているものとする。
テレビ受信機に接続されているリモコン・サーバは、週間SIデータをEPGデータとして蓄積する。受信した放送波に重畳されている現在SIデータを分離し、EPGデータとして蓄積する。
一方、IPリモコン側では、EPG(現在)画面が表示されているものとする。ここで、入力スイッチ・マトリックス部14を介してEPG次時間帯表示の決定が入力されると、これに応答して、IPリモコンからテレビ受像機と一体であるリモコン・サーバに対し、EPG(未来)データ要求がネットワーク経由で送信される。
リモコン・サーバは、ネットワーク経由でEPG(未来)データをIPリモコンに転送する。そして、IPリモコン側では、CPU11が受信したEPG(未来)データを解析し、EPG画面を組み立てる。そして、GDP18は、EPG(未来)画面の表示処理を行ない、LCD19上にEPG画面が表示出力される。
次いで、IPリモコン側では、ユーザは入力スイッチ・マトリックス部14を介して、EPG(未来)表示画面上で録画予約を行なうテレビ番組の選択が行なわれたとする。これに応答して、リモコン・サーバに対し、録画予約要求が予約データとともにネットワーク経由で送信される。
リモコン・サーバは、受信した録画予約要求を解析し、同じ番組の録画予約が重複して要求されていないかチェックする。ここで、予約重複が発覚した場合には、リモコン・サーバは、予約重複ステータスをIPリモコンにネットワーク経由で返信する。そして、IPリモコン側ではLCD19を介してエラー表示が行なわれる。
録画予約要求が重複していない場合には、リモコン・サーバは、自装置内で管理する録画予約リストに当該要求の録画予約を新規登録する。そして、予約完了ステータスをIPリモコンにネットワーク経由で返信する。そして、IPリモコン側ではLCD19を介して予約完了表示が行なわれる。
以降、リモコン・サーバは、録画予約された時刻になるまで待機する。そして、録画予約時刻が到来すると、IR録画機器に対し電源を投入するためのSIRCSコマンドを送信し、録画予約されているテレビ番組の録画動作を開始させる。
その後、録画設定時間が経過すると、リモコン・サーバは、IR録画機器に対し、録画動作を停止するためのSIRCSコマンドを送信し、続いて電源を停止するためのSIRCSコマンドを送信し、本録画予約動作全体を終了させる。
図11に示した動作例では、録画予約時刻には、リモコン・サーバとIR録画機器ともに通電する必要がある。
図12には、EPG(未来)データを利用してIPリモコンから録画機器に番組の録画予約を行なう動作シーケンスについての他の例を示している。但し、図示の例では、リモコン・サーバが録画予約リストを管理した上で、録画機器に予約データを転送するものとする。
テレビ受信機に接続されているリモコン・サーバは、週間SIデータをEPGデータとして蓄積する。受信した放送波に重畳されている現在SIデータを分離し、EPGデータとして蓄積する。
一方、IPリモコン側では、EPG(現在)画面が表示されているものとする。ここで、入力スイッチ・マトリックス部14を介してEPG次時間帯表示の決定が入力されると、これに応答して、IPリモコンからテレビ受像機と一体であるリモコン・サーバに対し、EPG(未来)データ要求がネットワーク経由で送信される。
リモコン・サーバは、ネットワーク経由でEPG(未来)データをIPリモコンに転送する。そして、IPリモコン側では、CPU11が受信したEPG(未来)データを解析し、EPG画面を組み立てる。そして、GDP18は、EPG(未来)画面の表示処理を行ない、LCD19上にEPG画面が表示出力される。
次いで、IPリモコン側では、ユーザは入力スイッチ・マトリックス部14を介して、EPG(未来)表示画面上で録画予約を行なうテレビ番組の選択が行なわれたとする。これに応答して、リモコン・サーバに対し、録画予約要求が予約データとともにネットワーク経由で送信される。
リモコン・サーバは、受信した録画予約要求を解析し、同じ番組の録画予約が重複して要求されていないかチェックする。ここで、予約重複が発覚した場合には、リモコン・サーバは、予約重複ステータスをIPリモコンにネットワーク経由で返信する。そして、IPリモコン側ではLCD19を介してエラー表示が行なわれる。
録画予約要求が重複していない場合には、リモコン・サーバは、自装置内で管理する録画予約リストに当該要求の録画予約を新規登録する。そして、予約完了ステータスをIPリモコンにネットワーク経由で返信する。IPリモコン側ではLCD19を介して予約完了表示が行なわれる。
そして、録画機器が赤外線通信方式によってのみリモコン操作が可能なIR機器であるときには、IPネットワーク経由で転送されてきた録画予約要求コマンドをSIRCSなどの赤外線通信コマンドにIP/IRプロトコル変換し、予約データを録画機器に転送する。予約データには、録画予約するテレビ番組の番組名や、録画日時、放送局など、EPGから取得したメタ情報を含むものとする。
録画機器では、録画予約データを受信すると、自装置内で管理する録画予約リストに当該要求の録画予約を新規登録する。そして、録画予約時刻が到来すると、自装置の電源を投入して、録画予約されているテレビ番組の録画動作を開始させる。
その後、録画設定時間が経過すると、録画機器は、録画動作を停止し、続いて電源を停止して、本録画予約動作全体を終了させる。
図12に示した動作例では、録画予約時刻には録画機器だけが通電していればよく、録画予約が完了した後はリモコン・サーバの電源を停止することができる。
図13には、EPG(未来)データを利用してIPリモコンから録画機器に番組の録画予約を行なう動作シーケンスについてのさらに他の例を示している。但し、図示の例では、録画機器が録画予約リストを管理しているものとする。
テレビ受信機に接続されているリモコン・サーバは、週間SIデータをEPGデータとして蓄積する。受信した放送波に重畳されている現在SIデータを分離し、EPGデータとして蓄積する。
一方、IPリモコン側では、EPG(現在)画面が表示されているものとする。ここで、入力スイッチ・マトリックス部14を介してEPG次時間帯表示の決定が入力されると、これに応答して、IPリモコンからテレビ受像機と一体であるリモコン・サーバに対し、EPG(未来)データ要求がネットワーク経由で送信される。
リモコン・サーバは、ネットワーク経由でEPG(未来)データをIPリモコンに転送する。そして、IPリモコン側では、CPU11が受信したEPG(未来)データを解析し、EPG画面を組み立てる。そして、GDP18は、EPG(未来)画面の表示処理を行ない、LCD19上にEPG画面が表示出力される。
次いで、IPリモコン側では、ユーザは入力スイッチ・マトリックス部14を介して、EPG(未来)表示画面上で録画予約を行なうテレビ番組の選択が行なわれたとする。これに応答して、リモコン・サーバに対し、録画予約要求が予約データとともにネットワーク経由で送信される。
録画機器が赤外線通信方式によってのみリモコン操作が可能なIR機器であるときには、リモコン・サーバは、IPネットワーク経由で転送されてきた録画予約要求コマンドをSIRCSなどの赤外線通信コマンドにIP/IRプロトコル変換し、予約データを録画機器に転送する。予約データには、録画予約するテレビ番組の番組名や、録画日時、放送局など、EPGから取得したメタ情報を含むものとする。また、リモコン・サーバは、録画予約要求の転送完了ステータスをIPリモコンにネットワーク経由で返信する。
録画機器側では、赤外線通信により予約データを受信すると、これを解析し、同じ番組の録画予約が重複して要求されていないかチェックする。ここで、予約重複が発覚した場合には、エラー表示を行なう。また、録画予約要求が重複していない場合には、自装置内で管理する録画予約リストに当該要求の録画予約を新規登録し、予約完了表示を行なう。
そして、録画予約時刻が到来すると、録画機器は、自装置の電源を投入して、録画予約されている番組の録画動作を開始させる。
その後、録画設定時間が経過すると、録画機器は、録画動作を停止し、続いて電源を停止して、本録画予約動作全体を終了させる。
C−2.動画再生機能
既に述べたように、本実施形態に係るIPリモコンは、コーデック処理機能とグラフィック表示機能を備えており、動画再生を行なうことができる。例えば、制御対象機器であるテレビ受像機若しくはリモコン・サーバなどから配信されるAVコンテンツを復号して、音声及び映像出力する。
この際、リモコン・サーバなどは、アナログ放送波として受信されたオーディオ信号及びビデオ信号を、MPEG4などのIPリモコン上で再生可能なデータ形式に符号化して、IPネットワーク経由でIPリモコンへ配信する。あるいは、MPEG1又はMPEG2などの高ビットレートで記録されている録画コンテンツをHDDレコーダからLAN経由で取り込み、MPEG4などのIPリモコン側で受信再生可能な低ビットレートのデータ形式に変換し、LAN経由でストリーミング配信する。
本実施形態に係るリモコン・システムによる動画再生機能の操作手順について、図14〜図19を参照しながら解説する。但し、IPリモコンの制御対象機器として、テレビとHDDレコーダが配設されているものとする。このうちテレビはイーサネット(登録商標)などのネットワーク通信機能を備えているDLNA機器であるが、HDDレコーダはネットワーク通信機能を備えておらず、SIRCSベースの赤外線通信方式のみにより遠隔操作が可能であるIR機器であるとする。また、テレビは、リモコン・サーバ(図4を参照のこと)と接続又は一体となっており、IPリモコンからHDDレコーダへの操作コマンドは、一旦リモコン・サーバがネットワーク経由で受信し、プロトコル変換を施し、赤外線通信方式によりHDDレコーダへ転送されるものとする。また、リモコン・サーバとHDDレコーダはAV入出力端子により接続されている。
図14には、テレビで受信した地上波アナログ放送をIPリモコンで視聴する様子を示している。
IPリモコン側では、入力スイッチ・マトリックス部14を介して操作対象としてテレビを選択する。IPリモコンから制御対象機器としてのテレビ受像機に対し電源投入要求が送信され、これに応答して、テレビの電源が入る。
続いて、IPリモコン側では、入力スイッチ・マトリックス部14を介してチャンネルの選択操作が行なわれ、視聴したいチャンネルが決まると、テレビ視聴を決定する。そして、IPリモコンからテレビへ、動画転送要求が送信される。
テレビ側では、動画転送要求に応答して、視聴決定されたチャンネルでアナログ放送波を受信する。そして、これらアナログ映像及び音声信号をMPEG4などのIPリモコン側で取り扱うことができるデータ形式に変換し、IPリモコンにストリーミング配信する。
IPリモコン側では、このようにして転送された動画データを復号し、LCD19上でテレビ番組を表示する。
テレビで視聴中のテレビ番組や録画機器からのストリーミング映像をIPリモコン上に表示する操作のことを、本明細書では「キャッチ(catch)」とも呼ぶ。
図15〜図16には、テレビで受信した地上波アナログ放送をIPリモコンで視聴しているときにチャンネルを切り換え操作する様子を示している。但し、テレビは同時に2以上のチャンネルから放送波を受信可能な多重チューナ機能を備えているものとする。
上述したように、テレビ側では受信した放送番組を符号化してIPリモコンにストリーミング配信し、IPリモコン側ではこれを受信並びに復号して、LCD19上でテレビ番組を表示している。この時点では、テレビ画面とIPリモコンのLCD19では同じ番組が表示されている。
ここで、IPリモコン側では、入力スイッチ・マトリックス部14を介してチャンネルの選択操作が行なわれる。例えば、IPリモコンがユーザ・インターフェースを備えている場合には、メディアとしてテレビを選択し、所望のチャンネルにカーソル位置を合わせるという操作が行なわれる(図示しない)。
そして、チャンネル切り換えが決定されると、IPリモコンからテレビへ、チャンネル切換要求が送信される。
テレビ側では、チャンネル切換要求に応答して、決定されたチャンネルでアナログ放送波を受信するとともに、MPEG4などのIPリモコン側で取り扱うことができるデータ形式に変換し、IPリモコンにストリーミング配信する。
チャンネル切換はIPリモコン上で行なわれたものであるから、テレビ自体は元のチャンネルで受信した番組の表示をそのまま行なっている。一方、IPリモコン側では、転送された動画データを復号し、LCD19上で表示されるので、チャンネル切換後のテレビ番組を視聴することができる。
図17には、IPリモコン側で視聴中のテレビ番組にテレビ側の表示映像を切り換える様子を示している。
同図に示すように、IPリモコン側で視聴中のチャンネルに切り換えるための画面切換要求が、テレビへ送信される。
テレビ側では、この要求に応答して、指定されたチャンネルに切り換え、チャンネル切換後のテレビ番組の映像を表示する。そして、受信中のアナログ映像及び音声信号をMPEG4などのIPリモコン側で取り扱うことができるデータ形式に変換し、IPリモコンにストリーミング配信する。
IPリモコン側では、このようにして転送された動画データを復号し、LCD19上でテレビ番組を表示する。この結果、テレビ画面とIPリモコンのLCD19では同じ番組が表示されることになる。
IPリモコンで視聴中のテレビ番組やストリーミング映像をテレビ上に表示する操作のことを、本明細書では「スロウ(throw)」とも呼ぶ。
図18〜図19には、録画機器に保存されている録画コンテンツをIPリモコン上で視聴する様子を示している。
IPリモコン側では、ユーザは、入力スイッチ・マトリックス部14を介して、HDDレコーダなどの録画機器の起動と録画コンテンツの配信を指示する。これらの要求は、テレビ受像機と一体であるリモコン・サーバに、ネットワーク経由で送信される。
図示の例では、制御対象機器であるHDDレコーダは、赤外線リモコン方式でしか操作できないIR機器である。リモコン・サーバは、HDDレコーダのために、ネットワーク経由でIPリモコンから受信した操作コマンドをSIRCSなどの赤外線通信用のコマンド形式にIP/IR変換し、赤外線を媒体とした光送信を行なう。この際、レガシー制御対象機器がリモコン・サーバから死角となる場合や、両者の距離が長い場合には、AVマウス出力し、IR機器の直近で赤外線コマンドを光送信する。但し、HDDレコーダがIPリモコンの至近距離にあり、赤外線を直接当てることができる場合には、IPリモコンは赤外線通信部16から録画予約要求のためのSIRCSコマンドを出力するようにしてもよい。
HDDレコーダは、SIRCSコマンドに応答して、自装置の電源を投入するとともに、指定された録画コンテンツのAV出力映像をリモコン・サーバに供給する。
リモコン・サーバでは、HDDレコーダのAV出力映像を、MPEG4などのIPリモコン上で再生可能なデータ形式に符号化して、IPネットワーク経由でIPリモコンへ配信する。あるいは、MPEG1又はMPEG2などの高ビットレートで記録されている録画コンテンツをHDDレコーダから取り込み、MPEG4などのIPリモコン側で受信再生可能な低ビットレートのデータ形式に変換し、LAN経由でストリーミング配信する。
IPリモコン側では、転送された動画データを復号し、LCD19上で表示されるので、録画コンテンツを視聴することができる。一方、テレビ自体は、元のチャンネルで受信した番組の表示をそのまま行なっている。
さらに、図19に示すように、スロウ操作(前述)によって、IPリモコン側で視聴中の録画コンテンツにテレビ側のチャンネルを切り換えることができる。
この場合、IPリモコン側で視聴中の録画コンテンツに切り換えるための画面切換要求が、テレビへ送信される。
テレビ側では、この要求に応答して、HDDレコーダからのAV出力映像を、符号化してIPリモコンへ配信するとともに、表示画面もテレビ映像からこのAV出力映像に切り換える。
図20には、赤外線通信方式によってのみリモコン操作が可能なIR録画機器からIPリモコンにAVコンテンツをストリーミング配信する動作シーケンス例を示している。
この場合、ネットワーク接続機能と赤外線コマンドへのプロトコル変換機能を備えたリモコン・サーバが介在する。リモコン・サーバは、例えばテレビに接続され、あるいは一体的に構成されている。また、リモコン・サーバは、自装置から赤外線コマンドを送信可能なIR機器に関する情報をあらかじめ登録しているものとする。
IPリモコンは、電源投入を行なうと、リモコン・サーバに対しネットワーク経由で、IR機器に関する機器情報を要求する。
リモコン・サーバは、機器情報要求に応答して、IR機器に関する情報を、ネットワーク経由でIPリモコンに返信する。
IPリモコンのLCD19上では、受信した機器リストが表示される。ユーザがこの画面上でIR機器を選択すると、当該IR機器に対するAVコンテンツのストリーミング開始要求を、ネットワーク経由でリモコン・サーバに送信する。
リモコン・サーバは、ストリーミング開始要求を受信すると、要求されているIR機器の電源が投入され、映像出力中であるか否かを確認する。当該IR機器の電源が投入されていない場合には、電源を投入し、映像出力を開始させる。
そして、リモコン・サーバは、IR機器からのAV出力映像をMPEG4などのIPリモコン上で再生可能なデータ形式に符号化して、IPネットワーク経由でIPリモコンへストリーミング配信する。
IPリモコン側では、このようにして転送された動画データを復号し、LCD19上で映像を表示する。
また、IPリモコン側では、ストリーミング表示中も、入力スイッチ・マトリックス部14を介してIR機器の操作を行なうことができる。ここで言う操作には、出力映像の切り換えやチャンネル切り換えなどが含まれる。
IPリモコンのIR機器に対するコマンドが、ネットワーク経由でリモコン・サーバに送られる。リモコン・サーバは、ネットワーク経由でIPリモコンから受信した操作コマンドをSIRCSなどの赤外線通信用のコマンド形式に変換し、赤外線を媒体とした光送信を行なう。
IR機器は、赤外線で受信したコマンドを実行する。そして、リモコン・サーバを介して、コマンド実行結果が反映された映像のストリーミングが行なわれる。
IPリモコンの制御対象機器が赤外線通信方式によってのみリモコン操作が可能なIR機器であるときには、上述したように、コマンドのプロトコル変換を行なうリモコン・サーバが介在する。これに対し、制御対象機器自体がネットワーク接続機能を備えたDLNA機器の場合には、IPリモコンはネットワーク経由でコマンド操作することができるので、リモコン・サーバによる仲介は不要となる。
図21には、DLNA機器からIPリモコンにAVコンテンツをストリーミングする動作シーケンス例を示している。
IPリモコンは、電源投入を行なうと、DLNA機器に対しネットワーク経由で機器情報を要求する。
このとき、既に電源が投入されているDLNA機器は、機器情報要求に応答して、機器情報をネットワーク経由でIPリモコンに返信する。
IPリモコンのLCD19の画面上では、応答のあったDLNA機器に関する機器リストが表示される。過去に機器情報の応答があったDLNA機器に関しては、グレーアウトして表示する。また、所定期間応答がなかったDLNA機器は、ネットワークから取り外されたと判断して、機器リストから削除する。
ユーザがこの画面上であるDLNA機器を選択すると、当該DLNA機器の電源が投入されているか、すなわち機器情報の応答があったかどうかを確認する。電源が投入されていない場合には、当該DLNA機器に対して、電源投入要求をネットワーク経由で送る。
電源投入要求を受け取ったDLNA機器は、電源を投入すると、ネットワーク参加通知をIPリモコンに返す。IPリモコン側では、DLNA機器の起動を機器リストに反映させ、当該DLNA機器のグレーアウト表示を正常表示に変える。
また、選択されたDLNA機器の電源が投入されている場合には、当該DLNA機器に対して、提供可能なコンテンツのリストをネットワーク経由で要求する。DLNA機器は、これに対し、コンテンツのリストをIPリモコンに返信する。例えば、DLNA機器がHDDレコーダのような録画機器であれば、コンテンツ・リストは録画コンテンツの一覧であり、テレビであれば受信可能なチャンネルのリストである。
IPリモコンのLCD19の画面上では、受信したコンテンツ・リストが表示される。ユーザがこの画面上で所望のコンテンツを選択すると、当該コンテンツのストリーミング開始要求を、ネットワーク経由でDLNA機器に送信する。
DLNA機器は、ストリーミング開始要求を受信すると、該当する映像を出力し、さらにこのAV出力映像をMPEG4などのIPリモコン上で再生可能なデータ形式に符号化して、IPネットワーク経由でIPリモコンへストリーミング配信する。
IPリモコン側では、このようにして転送された動画データを復号し、LCD19上で映像を表示する。
また、IPリモコン側では、ストリーミング表示中も、入力スイッチ・マトリックス部14を介してコンテンツの操作を行なうことができる。ここで言うコンテンツの操作には、出力映像の切り換えやチャンネル切り換えなどが含まれる。
IPリモコンからは、コンテンツ操作用のコマンドが、ネットワーク経由でDLNA機器に送られる。DLNA機器は受信したコマンドを実行し、コマンド実行結果が反映された映像のストリーミングが行なわれる。
図20で示した動作シーケンスに従って、IR録画機器から出力される映像コンテンツをIPリモコンで視聴することができる。図22には、IPリモコンで視聴しているIR機器のコンテンツをテレビに「スロウ」する動作シーケンス例を示している。但し、テレビはリモコン・サーバ機能を搭載しているものとする。
HDDレコーダやその他の録画機器などのIR録画機器からAV映像を出力している。そして、テレビは、リモコン・サーバ機能により、このAV出力映像をMPEG4などのIPリモコン上で再生可能なデータ形式に符号化して、IPネットワーク経由でIPリモコンへストリーミング配信している。IPリモコン側では、転送された動画データを復号し、LCD19上で映像を表示する。
ここで、IPリモコン側で、入力スイッチ・マトリックス部14を介してスロウ操作が実行されたとする。IPリモコンは、テレビに対しストリーミング停止を指示し、テレビはこれに応答して、IPリモコンへのストリーミングを停止する。
次いで、IPリモコンは、テレビに対し、IR機器のコンテンツの再生を指示する。このとき、コンテンツを指定して再生することになるが、コンテンツ提供元の機器とその表示先、テレビのAV入力端子名と表示先、テレビのファンクション名と表示先など、コンテンツの指定方法は数通りある。
テレビ側では、コンテンツ再生指示に応答して、IR録画機器からのAV出力映像を表示出力する。
また、図21で示した動作シーケンスに従って、DLNA機器から出力される映像コンテンツをIPリモコンで直接視聴することができる。図23には、IPリモコンで視聴しているDLNA機器のコンテンツをテレビに「スロウ」する動作シーケンス例を示している。
HDDレコーダやその他の録画機能を備えたDLNA機器は、AV出力映像をMPEG4などのIPリモコン上で再生可能なデータ形式に符号化して、IPネットワーク経由でIPリモコンへストリーミング配信している。IPリモコン側では、転送された動画データを復号し、LCD19上で映像を表示する。
ここで、IPリモコン側で、入力スイッチ・マトリックス部14を介してスロウ操作が実行されたとする。IPリモコンは、DLNA機器に対し、自身へのストリーミング停止を指示する。DLNA機器は、これに応答して、IPリモコンへのストリーミングを停止する。
次いで、IPリモコンは、コンテンツ再生指示をネットワーク経由で行なう。この再生指示では、サーバ、コンテンツ名、再生開始ポイント、表示先を指定する。
これに応答して、コンテンツのスロウ先として指定されたテレビは、DLNA機器へのストリーミング要求を行なう。そして、DLNA機器は、指定されたコンテンツを指定された再生開始ポイントからストリーミングを開始する。テレビは受信したストリーミング映像を表示出力する。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、IPリモコンの制御対象機器としてテレビ受像機やHDDレコーダなどの録画機器を例に挙げて説明してきたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではない。AVコンテンツを扱うその他の機器や、AVコンテンツを扱わない家電機器や情報機器をIPリモコンの制御対象機器として、同様に本発明に係るリモコン・システムを構築することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
11…CPU
12…バス
13…メモリ装置
14…入力スイッチ・マトリックス部
15…ネットワーク通信部
16…赤外線通信部
17…コーデック処理部
18…グラフィック・ディスプレイ・プロセッサ
19…液晶表示部
20…データ入出力インターフェース
31…CPU
32…バス
33…メモリ装置
34…有線LAN部
35…赤外線処理部
37…コーデック処理部
38…HDD

Claims (7)

  1. ユーザからの操作を受け付ける操作部と、
    ネットワーク経由で動画像コンテンツを送信及び受信する通信部と、
    前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツを復号する復号部と、
    前記復号された動画像コンテンツを表示する表示デバイスと、
    を具備し、
    前記表示デバイスにおいて他の機器から前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツが再生されているときに前記操作部が操作されたことに応答して、前記他の機器に対して動画像コンテンツの送信の停止を要求するとともに、前記他の機器とは異なる外部装置に対して、前記再生されている動画像コンテンツの表示出力の開始を要求するコマンドであって、少なくとも動画像コンテンツを特定する情報と再生開始ポイント及び表示先を含むコマンドを前記ネットワーク経由で送信する、
    制御装置。
  2. 前記外部装置に対して、前記コマンドに基づいて、前記他の機器に対する動画像コンテンツの送信要求を指示する、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記ネットワーク経由で複数の機器と通信可能であり、前記通信部に応答があった機器をリストした機器リストを前記表示デバイスに表示し、
    前記他の機器は前記機器リストの中から選択される、
    請求項1に記載の制御装置。
  4. ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツを復号する復号ステップと、
    前記復号された動画像コンテンツを表示デバイスに表示する表示ステップと、
    前記表示デバイスにおいて他の機器から前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツが再生されているときに操作部が操作されたことに応答して、前記他の機器に対して動画像コンテンツの送信の停止を要求するとともに、前記他の機器とは異なる外部装置に対して、前記再生されている動画像コンテンツの表示出力の開始を要求するコマンドであって、少なくとも動画像コンテンツを特定する情報と再生開始ポイント及び表示先を含むコマンドを前記ネットワーク経由で送信するステップと、
    を有する制御方法。
  5. ネットワーク経由で動画像コンテンツを送信及び受信する通信部と、
    前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツを復号する復号部と、
    前記復号された動画像コンテンツを第2の機器の表示デバイスに表示するよう制御する制御部と、
    を具備し、
    前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツを前記第2の機器の表示デバイス以外の第1の機器の表示デバイスに送信して表示再生中に、前記第1の機器からの指示により前記第1の機器の表示デバイスへの送信を停止するとともに、
    前記第1の機器から前記指示に続いて動画像コンテンツを前記第2の機器の表示デバイスへ表示出力するよう要求するコマンドを受信したことに応答して、前記コマンドに含まれる動画像コンテンツを特定する情報と再生開始ポイント及び表示先に基づいて、前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツを前記第2の機器の表示デバイスに表示するように制御する、
    情報処理装置。
  6. 前記コマンドに基づいて、前記第1の機器とは異なる他の機器に対して動画像コンテンツの送信を要求する、
    請求項5に記載の情報処理装置。
  7. それぞれ表示デバイスを備えるとともにネットワーク経由で通信可能な第1の機器と第2の機器と、動画像コンテンツを送信する第3の機器を具備し、
    前記第1の機器は、前記第3の機器から受信した動画像コンテンツが再生されているときに操作されたことに応答して、前記第3の機器に対して動画像コンテンツの送信の停止を要求するとともに、前記第2の機器に対して、前記再生されている動画像コンテンツの表示出力の開始を要求するコマンドであって、少なくとも動画像コンテンツを特定する情報と再生開始ポイント及び表示先を含むコマンドを前記ネットワーク経由で送信し、
    前記第2の機器は、前記第1の機器から受信したコマンドに基づいて、前記第3の機器から前記ネットワーク経由で受信した動画像コンテンツを表示する、
    システム。
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