JP5794124B2 - 通電加熱方法および通電加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、通電加熱方法および通電加熱装置の技術に関する。
平板状のブランク材をプレス加工することにより、所定の形状を有する部材を成形するに際し、ブランク材をプレス加工前に加熱しておき、プレス加工時に焼入れをして、高強度の部材を成形する技術が一般的に広く採用されている。
この場合におけるブランク材を加熱する方法としては、ブランク材を加熱炉で加熱する方法や、ブランク材の両端部に電極を接続して、通電することによって加熱する方法(通電加熱)等が知られている。
そして、通電加熱によりブランク材を加熱する技術としては、例えば、以下に示す特許文献1に開示されている技術が知られており、公知となっている。
特許文献1に開示されている従来技術では、成形型を用いた板状ワーク(ブランク材)の加工において、当該ブランク材に電極を接触させて通電して焼入れ温度まで加熱した後に、前記成形型により前記ブランク材を所定の形状に加工して、前記ブランク材を焼入れする構成としている。
これにより、加工性よく、ブランク材をプレス成形することが可能になっている。
特開2008−87001号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている従来技術では、電極によりに挟まれた範囲におけるブランク材の形状が矩形でないと、ブランク材の各部において、通電時における電流密度が不均一になるため、当該ブランク材の各部位を均一な温度に加熱することが困難であった。
本発明は、斯かる現状の課題を鑑みてなされたものであり、ブランク材が矩形でない場合であっても、ブランク材を均一な温度に加熱することができる通電加熱方法および通電加熱装置を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、2以上の平板状の非矩形のブランク材を板厚方向に重ね合わせて、板厚方向視において、略矩形の外形形状を有する通電加熱の対象部材たるブランク材を形成し、前記略矩形のブランク材における前記非矩形のブランク材を重ね合わせた部位を、板厚方向に挟圧しつつ、前記略矩形のブランク材に通電するものである。
請求項2においては、前記略矩形のブランク材における前記非矩形のブランク材を重ね合わせた部位の重ねしろは、前記非矩形のブランク材の板厚以上の距離とするものである。
請求項3においては、前記略矩形のブランク材における重ね合わせた部位を、断熱性および絶縁性を有する部材によって挟圧するものである。
請求項4においては、2以上の平板状の非矩形のブランク材を板厚方向に重ね合わせて、板厚方向視において、略矩形の外形形状を有するブランク材を通電加熱するための通電加熱装置であって、前記略矩形のブランク材の一端部および他端部に接触し、前記略矩形のブランク材に通電するための一対の電極と、前記略矩形のブランク材における前記非矩形のブランク材を重ね合わせた部位において、前記非矩形のブランク材を板厚方向に挟圧するための挟圧手段と、を備えるものである。
請求項5においては、前記挟圧手段における前記非矩形のブランク材を重ね合わせた部位を押圧する部位である押圧部は、断熱性および絶縁性を有する材質により構成するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、通電加熱によって、非矩形であるブランク材を均一な温度に加熱することができる。
請求項2においては、ブランク材における電流密度を均一にすることができる。また、これにより、通電加熱によるブランク材の加熱温度を均一にすることができる。
請求項3においては、重ね合わせ部において抜熱や漏電の発生を抑制することができ、加熱効率の悪化を防止できる。
請求項4においては、通電加熱によって、非矩形であるブランク材を均一な温度に加熱することができる。
請求項5においては、重ね合わせ部において抜熱や漏電の発生を抑制することができ、加熱効率の悪化を防止できる。
本発明の一実施形態に係る通電加熱装置の全体構成を示す模式図。 本発明の一実施形態に係る通電加熱装置におけるブランク材の配置状況を示す斜視模式図。 本発明の一実施形態に係る通電加熱方法による通電加熱の対象たるブランク材の第一の実施形態を示す模式図。 本発明の一実施形態に係る通電加熱方法による通電加熱の対象たるブランク材の第二の実施形態を示す模式図。 本発明の一実施形態に係る通電加熱方法による通電加熱の対象たるブランク材の第三の実施形態を示す模式図。 本発明の一実施形態に係る通電加熱方法による通電加熱の実施状況を示す模式図、(a)通電加熱装置に対するブランク材の配置状況を示す模式図、(b)通電加熱装置によるブランク材の通電加熱状況を示す模式図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず始めに、本発明の一実施形態に係る通電加熱装置の全体構成について、図1〜図5を用いて説明をする。
図1および図2に示す如く、本発明の一実施形態に係る通電加熱装置1は、プレス成形を行うための素材であるブランク材を、プレス成形前の段階で通電加熱するための装置であり、一対の電極2・2、電源装置3、挟圧手段4等を備えている。
ここで、本発明の一実施形態に係る通電加熱装置1により通電加熱を行う対象物であるブランク材について、説明をする。
図3に示す如く、第一の実施形態に係るブランク材10は、所定の板厚dの平板状部材からなる第一の部材たる第一ブランク材10aと、所定の板厚dの平板状部材からなる第二の部材たる第二ブランク材10bと、によって構成されている。
第一ブランク材10aの一側の端部には、電極2を接触させるための直線状の辺部である通電部10cが形成されている。そして、通電部10cでは、当該通電部10cに隣接する各辺部10d・10dが、通電部10cに対して垂直な角度で連続している。
また、第一ブランク材10aの通電部10cに対向する辺部には、当該通電部10cに対して平行でない直線状の辺部である接続部10eが形成されており、各部10c・10d・10e・10dによって囲まれる第一ブランク材10aの外形形状は、板厚方向視において略台形状となっている。
また、第二ブランク材10bの一側の端部には、電極2を接触させるための直線状の辺部である通電部10fが形成されている。そして、通電部10fでは、当該通電部10fに隣接する各辺部10g・10gが、通電部10fに対して垂直な角度で連続している。
さらに、第二ブランク材10bの通電部10fに対向する辺部には、当該通電部10fに対して平行でない直線状の辺部である接続部10hが形成されており、各部10f・10g・10h・10gによって囲まれる第二ブランク材10bの外形形状は、板厚方向視において略台形状となっている。
そして、非矩形である第一ブランク材10aと第二ブランク材10bを、接続部10eと接続部10hを通電方向に向けて所定の距離Tだけずらしつつ、板厚方向に重ねて接続することによって、全体として、板厚方向視において略矩形となるブランク材10を構成するようにしている。
また、この第一ブランク材10aと第二ブランク材10bを重ね合わせた部位を、重ね合わせ部10kと呼ぶものとし、距離Tを重ねしろTと呼ぶものとする。
また、本発明の一実施形態に係る通電加熱装置1により通電加熱を行う対象物であるブランク材は、図4に示すような第二の実施形態に係るブランク材11であっても良い。
図4に示す如く、第二の実施形態に係るブランク材11は、所定の板厚dの平板状部材からなる第一の部材たる第一ブランク材11aと、所定の板厚dの平板状部材からなる第二の部材たる第二ブランク材11bと、によって構成されている。
第一ブランク材11aの一側の端部には、電極2を接触させるための直線状の辺部である通電部11cが形成されている。そして、通電部11cでは、当該通電部11cに隣接する各辺部11d・11dが、通電部11cに対して垂直な角度で連続している。
また、第一ブランク材11aの通電部11cに対向する辺部には、当該通電部11cに対して平行でない曲線状の辺部である接続部11eが形成されており、各部11c・11d・11e・11dによって囲まれる第一ブランク材11aの外形形状は、非矩形となっている。
また、第二ブランク材11bの一側の端部には、電極2を接触させるための直線状の辺部である通電部11fが形成されている。そして、通電部11fでは、当該通電部11fに隣接する各辺部11g・11gが、通電部11fに対して垂直な角度で連続している。
さらに、第二ブランク材11bの通電部11fに対向する辺部には、当該通電部11fに対して平行でない曲線状の辺部である接続部11hが形成されており、各部11f・11g・11h・11gによって囲まれる第二ブランク材11bの外形形状は、非矩形となっている。
そして、非矩形である第一ブランク材11aと第二ブランク材11bを、接続部11eと接続部11hを通電方向に向けて重ねしろTで、板厚方向に重ねて接続することによって、全体として、板厚方向視において略矩形となるブランク材11を構成するようにしている。
また、この第一ブランク材11aと第二ブランク材11bを重ね合わせた部位を、重ね合わせ部11kと呼ぶものとしている。
さらに、本発明の一実施形態に係る通電加熱装置1により通電加熱を行う対象物であるブランク材は、図5に示すような第三の実施形態に係るブランク材12であっても良い。
図5に示す如く、第三の実施形態に係るブランク材12は、所定の板厚dの平板状部材からなる第一の部材たる第一ブランク材12aと、所定の板厚dの平板状部材からなる第二の部材たる第二ブランク材12bと、によって構成されている。
第一ブランク材12aの一側の端部には、電極2を接触させるための直線状の辺部である通電部12cが形成されている。そして、通電部12cでは、当該通電部12cに隣接する各辺部12d・12dが、通電部12cに対して垂直な角度で連続している。
また、第一ブランク材12aの通電部12cに対向する辺部には、当該通電部12cに対して平行でない直線を含むクランク状の辺部である接続部12eが形成されており、各部12c・12d・12e・12dによって囲まれる第一ブランク材12aの外形形状は、非矩形となっている。
また、第二ブランク材12bの一側の端部には、電極2を接触させるための直線状の辺部である通電部12fが形成されている。そして、通電部12fでは、当該通電部12fに隣接する各辺部12g・12gが、通電部12fに対して垂直な角度で連続している。
さらに、第二ブランク材12bの通電部12fに対向する辺部には、当該通電部12fに対して平行でない直線を含むクランク状の辺部である接続部12hが形成されており、各部12f・12g・12h・12gによって囲まれる第二ブランク材12bの外形形状は、非矩形となっている。
そして、非矩形である第一ブランク材12aと第二ブランク材12bを、接続部12eと接続部12hを、通電方向および通電方向に直交する方向に向けて重ねしろTでずらして、板厚方向に重なり合うように接続することによって、ブランク材11全体としては、板厚方向視において略矩形となるように構成している。
また、この第一ブランク材12aと第二ブランク材12bを重ね合わせた部位を、重ね合わせ部12kと呼ぶものとする。
このように、通電加熱装置1に適用するブランク材12では、接続部12eと接続部12hにおいて、通電方向に対して平行な直線状の辺部を有する場合には、各ブランク材12a・12bを通電方向に向けてずらすだけではなく、通電方向に直交する方向にもずらして、重ね合わせ部12kの全範囲において、重ねしろTを確保するようにしている。
即ち、本実施形態において「略矩形」のブランク材という場合には、第一および第二の各ブランク材10・11のように、外形形状が板厚方向視において完全に矩形となる場合のみならず、第三のブランク材12のように、板厚方向視において、重ねしろTと同じ幅だけはみ出した部位が存在しても(外形形状が完全な矩形でなくても)、均一な温度を得たい部位が矩形となっている態様のブランク材を含むものとしている。
また、ここでは第一〜第三の実施形態に係る3種類のブランク材10・11・12を例示しているが、各実施形態に係る3種類のブランク材10・11・12の特徴を適宜組み合わせたような態様(例えば、重ね合わせ部の形状が直線と曲線の組み合わせとなっているような態様)のブランク材についても本発明の一実施形態に係る通電加熱装置1の適用対象とすることができる。
ここで、再び通電加熱装置1の説明に戻る。
尚、以下では、通電加熱装置1による通電加熱の対象がブランク材10である場合を例示して説明をするが、ブランク材10とある記載をその他の各ブランク材11・12に置き換えることが可能である。
図1および図2に示す如く、電極2・2は、ブランク材10を構成する各ブランク材10a・10bの各通電部10c・10fに接続されている。
また、電極2・2は、電源装置3に接続されており、電源装置3、電極2・2およびブランク材10によって、一つの閉回路を形成する構成としている。
そして、電極2・2に対して、電源装置3により所定の電圧を印加することによって、ブランク材10に所定の電流値で、電流を流すことができる構成としている。
尚、電極2・2は、それぞれ図示しない変位装置によって上下方向に変位可能に支持されており、上下方向に段差を有するブランク材10の各通電部10c・10fに対して、それぞれ独立して高さを調整して、確実に接触することが可能な構成としている。
挟圧手段4は、ブランク材10の重ね合わせ部10kを板厚方向に挟圧するための装置であり、上下一対の変位装置5・6を備えている。
変位装置5は、電極2・2に接続されたブランク材10における重ね合わせ部10kの上方に配置され、上下方向に変位可能な変位軸5aを備えている。また、変位軸5aの下端部には、重ね合わせ部10kを上方から下方に向けて押圧するための部材である押圧部5bを備えている。
また、変位装置6は、電極2・2に接続されたブランク材10における重ね合わせ部10kの下方に配置され、上下方向に変位可能な変位軸6aを備えている。また、変位軸6aの上端部には、重ね合わせ部10kを下方から上方に向けて押圧するための部材である押圧部6bを備えている。
そして、変位装置5・6を作動させて、各押圧部5b・6bの離間距離を、所定の距離(ここでは2d)以下とすることによって、各押圧部5b・6bによって、重ね合わせ部10kを挟圧する構成としている。
また、各押圧部5b・6bは、重ね合わせ部10kを全幅に渉って確実に挟圧することができるように、重ね合わせ部10k(即ち、各接続部10e・10h)の形状に対応させて、形状を選択するようにしている。
さらに、押圧部5b・6bは、通電加熱により発生させたジュール熱が、当該押圧部5b・6bから抜熱されてしまうことを防止するために、断熱性を有する素材により構成し、かつ、押圧部5b・6bは、ブランク材10を流れる電流が、当該押圧部5b・6bを通じて漏電することが無いように、絶縁性を有する素材により構成するようにしている。
このため、押圧部5b・6bを構成する材質としては、例えば、セラミックが好適である。
そして、通電加熱装置1では、押圧部5b・6bをセラミックにより構成することによって、ブランク材10に対して、通電加熱時に各押圧部5b・6bを接触させても、各押圧部5b・6bから抜熱や漏電することがないように構成している。そして、これにより、通電加熱における加熱効率の悪化を防止している。
ブランク材10は、通電加熱が進行し温度が上昇すると体積が膨張するため、重ね合わせ部10kにおいて、各ブランク材10a・10bの接触面に隙間が生じたりする場合がある。
各ブランク材10a・10bの接触面に隙間が生じると、電流密度にばらつきが生じ、重ね合わせ部10kにおいて、局部的な過加熱が生じてしまう。
通電加熱装置1を用いた通電加熱方法では、挟圧手段4により重ね合わせ部10kを挟圧しつつ、通電加熱を行うことによって、各ブランク材10a・10bの接触面に隙間が生じることを確実に防止し、重ね合わせ部10kにおいて、過加熱が生じることを防止するようにしている。そして、これにより、通電加熱により、ブランク材10全体を均一な温度に加熱することを実現している。
尚、本実施形態では、ブランク材10が、二つの部材(第一ブランク材10aおよび第二ブランク材10b)からなる場合を例示して説明をしているが、例えば、挟圧手段4を二組以上備える構成とすれば、ブランク材10が、三つ以上の部材からなる場合であっても対応することが可能である。
即ち、本発明に係る通電加熱装置に備えられる挟圧手段の組数を一組に限定するものではなく、ブランク材の構成に対応させて、二組以上の挟圧手段を備える構成とすることも可能である。
即ち、本発明の一実施形態に係る通電加熱装置1は、2以上の平板状の非矩形素材である第一ブランク材10aおよび第二ブランク材10bを板厚方向に重ね合わせて、板厚方向視において、略矩形の外形形状を有するブランク材10を通電加熱するためのものであって、ブランク材10の一端部(通電部10c)および他端部(通電部10f)に接触し、ブランク材10に通電するための一対の電極2・2と、ブランク材10における第一ブランク材10aおよび第二ブランク材10bを重ね合わせた部位である重ね合わせ部10kにおいて、第一ブランク材10aおよび第二ブランク材10bを板厚方向に挟圧するための挟圧手段4と、を備えるものである。
このような構成により、通電加熱によって、非矩形である第一ブランク材10aおよび第二ブランク材10bを均一な温度に加熱することができる。
また、本発明の一実施形態に係る通電加熱装置1において、挟圧手段4における第一ブランク材10aおよび第二ブランク材10bと当接する部位である押圧部5b・6bは、断熱性および絶縁性を有する材質(本実施形態では、セラミック)によって構成されるものである。
このような構成により、重ね合わせ部10kにおいて抜熱や漏電の発生を抑制することができ、加熱効率の悪化を防止できる。
次に、本発明の一実施形態に係る通電加熱装置1を用いた通電加熱方法について、図6を用いて説明をする。
尚、以下では、通電加熱装置1による通電加熱の対象がブランク材10である場合を例示して説明をするが、ブランク材10とある記載をその他の各ブランク材11・12に置き換えることが可能である。
本発明の一実施形態に係る通電加熱方法は、通電加熱装置1を用いて、ブランク材10を通電加熱することによって、実現することができる。
図6(a)に示す如く、通電加熱装置1を用いた通電加熱方法では、まず始めに、通電加熱装置1の所定位置に、ブランク材10を配置する。
より詳しくは、ブランク材10の第一ブランク材10aにおける通電部10cと第二ブランク材10bにおける通電部10fを、電極2・2と接触する位置に配置する。
そして、図6(b)に示す如く、ブランク材10の重ね合わせ部10kを挟圧手段4(即ち、押圧部5b・6b)によって、該ブランク材10の板厚方向に挟圧した状態を保持する。
このとき、ブランク材10の重ね合わせ部10kにおける重ねしろTは、ブランク材10の板厚d以上の幅を確保するようにしている(図6(a)参照)。
そして、この状態で、電源装置3を作動させて、ブランク材10に所定の電流を流す。
通電加熱装置1により通電加熱する場合、電極2・2間の電流密度は、ブランク材10の通電方向における断面形状に応じて決定されるが、ブランク材10を板厚方向視において略矩形に構成するとともに、重ね合わせ部10kにおける重ねしろTを板厚d以上の寸法とすれば、電極2・2間の電流密度は、ブランク材10単位でほぼ均一になる。
このため、非矩形である各ブランク材10a・10bを、通電加熱によって、均一な温度に加熱することが可能になる。
尚、重ねしろTを板厚dに比して大きくしすぎると、重ね合わせ部10kにおける電流密度が低くなりすぎるため、重ねしろTは板厚dと同程度の寸法に設定することが望ましい。
また、通電加熱装置1により通電加熱する場合、重ね合わせ部10kは、挟圧手段4によって挟圧されているため、重ね合わせ部10kにおいて、各ブランク材10a・10bの接続部10e・10hが、隙間を生じることなく(全面で)接触した状態を確実に保持することができる。
このため、ブランク材10を通電加熱するときに、重ね合わせ部10kにおいて、電流密度のばらつきが生じることを確実に防止することができる。
さらに、通電加熱装置1により通電加熱する場合、重ね合わせ部10kを挟圧する挟圧手段4の押圧部5b・6bは、断熱性を有し、かつ、絶縁性のある素材(本実施形態ではセラミック)により構成されているため、重ね合わせ部10kにおいて、押圧部5b・6bから抜熱や漏電が生じることを防止できる。
このため、ブランク材10を通電加熱するときの加熱効率が悪化することが防止できる。
そして、ブランク材10全体が焼入れ温度以上の所定の温度に到達するまで、所定の時間通電状態を維持して、その後、電源装置3を停止させて、ブランク材10に対する通電加熱を完了する。
即ち、本発明の一実施形態に係る通電加熱方法においては、2以上の平板状の非矩形素材である第一ブランク材10aおよび第二ブランク材10bを板厚方向に重ね合わせて、板厚方向視において、略矩形の外形形状を有する通電加熱の対象部材たるブランク材10を形成し、ブランク材10における重ね合わせた部位(重ね合わせ部10k)を、板厚方向に挟圧しつつ、ブランク材10に通電するものである。
このような構成により、通電加熱によって、非矩形である素材(本実施形態では、第一ブランク材10aおよび第二ブランク材10b)を均一な温度に加熱することができる。
また、本発明の一実施形態に係る通電加熱方法において、ブランク材10における重ね合わせ部10kの重ねしろTは、第一ブランク材10aおよび第二ブランク材10bの板厚d以上の距離(即ち、T≧d)とするものである。
このような構成により、ブランク材10における電流密度を均一にすることができる。また、これにより、通電加熱によるブランク材10の加熱温度を均一にすることができる。
さらに、本発明の一実施形態に係る通電加熱方法において、ブランク材10における重ね合わせ部10kを、断熱性および絶縁性を有する部材たる押圧部5b・6bによって挟圧するものである。
このような構成により、重ね合わせ部10kにおいて抜熱や漏電の発生を抑制することができ、加熱効率の悪化を防止できる。
1 通電加熱装置
2 電極
4 挟圧手段
5b 押圧部
6b 押圧部
10 ブランク材
10a 第一ブランク材
10b 第二ブランク材
10k 重ね合わせ部
11 ブランク材
11a 第一ブランク材
11b 第二ブランク材
11k 重ね合わせ部
12 ブランク材
12a 第一ブランク材
12b 第二ブランク材
12k 重ね合わせ部

Claims (5)

  1. 2以上の平板状の非矩形のブランク材を板厚方向に重ね合わせて、板厚方向視において、略矩形の外形形状を有する通電加熱の対象部材たるブランク材を形成し、
    前記略矩形のブランク材における前記非矩形のブランク材を重ね合わせた部位を、板厚方向に挟圧しつつ、前記略矩形のブランク材に通電する、ことを特徴とする通電加熱方法。
  2. 前記略矩形のブランク材における前記非矩形のブランク材を重ね合わせた部位の重ねしろは、
    前記非矩形のブランク材の板厚以上の距離とする、ことを特徴とする請求項1に記載の通電加熱方法。
  3. 前記略矩形のブランク材における重ね合わせた部位を、
    断熱性および絶縁性を有する部材によって挟圧する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通電加熱方法。
  4. 2以上の平板状の非矩形のブランク材を板厚方向に重ね合わせて、板厚方向視において、略矩形の外形形状を有するブランク材を通電加熱するための通電加熱装置であって、
    前記略矩形のブランク材の一端部および他端部に接触し、前記略矩形のブランク材に通電するための一対の電極と、
    前記略矩形のブランク材における前記非矩形のブランク材を重ね合わせた部位において、前記非矩形のブランク材を板厚方向に挟圧するための挟圧手段と、を備える、ことを特徴とする通電加熱装置。
  5. 前記挟圧手段における前記非矩形のブランク材を重ね合わせた部位を押圧する部位である押圧部は、
    断熱性および絶縁性を有する材質により構成する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の通電加熱装置。
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