JP5794077B2 - 強度および靭性に優れた機械構造用鋼材およびその製造方法 - Google Patents

強度および靭性に優れた機械構造用鋼材およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、機械構造用鋼材に係り、とくに降伏強さ:490MPa級以上の高強度と、高靭性を有する機械構造用鋼材に関する。
近年、地球環境の保全という観点から、自動車や各種産業機械等の軽量化、高性能化が指向されている。そのため、自動車や各種産業機械等の部材に使用される鋼材においても、高強度化が要求されている。
機械構造用鋼の分野では、成分の適正化と高周波加熱等を利用した焼入れ処理とにより、粒成長抑制して、旧オーステナイト粒のみならず下部組織の微細化をも達成し、鋼部品の高強度化と、耐遅れ破壊性や耐疲労特性等の向上との両立を図る技術が、種々提案されている。
例えば、特許文献1には、mass%で、C:0.3〜0.7%、Si:1.1%以下、Mn:0.2〜1.1%、Mo:0.05〜0.6%、Al:0.25%以下、Cr:0.3%以下を含有し、あるいはさらにCu,Ni,Co,Nb,Ti,Vのうちの1種または2種以上、および/または、Ca,Mg,Te,Bi,Pb,Zrのうちの1種または2種以上、を含む鋼素材を、850℃超〜950℃の温度域における総加工率が80%以上となる条件下で熱間加工し、その後500℃までを0.6℃/s未満の速度で冷却し、組織をフェライト相とパーライト相とを主とする組織としたのち、加熱温度:800〜1000℃および加熱時間:5s以下の条件下で高周波焼入れを行う、被削性および疲労特性に優れた鋼製品の製造方法が提案されている。特許文献1に記載された技術によれば、上記した条件で熱間加工とその後の冷却を施して製造された鋼材に、高周波焼入れを行うことにより、高周波焼入れ後の硬化層の旧オーステナイト粒が微細化され、高い疲労強度を有する鋼製品となるとしている。
また、特許文献2には、mass%で、C:0.40〜0.50%、Si:0.35〜0.8%、Mn:0.5〜0.8%、Al:0.005〜0.05%、Ti:0.005〜0.05%、Mo:0.3〜0.5%、B:0.0005〜0.005%、Cu:0.05〜0.5%、Cr:0.2%以下を含有する成分組成と、母材組織が組織分率:50%以上のベイナイトからなる組織を有し、高周波焼入れ後の硬化層表面部の旧オーステナイト平均粒径が10μm以下、かつ有効硬化層深さの軸半径に対する比である硬化層比を、部位により異なる特定範囲とする等速自在継手用動力伝達シャフトが提案されている。特許文献2に記載された技術によれば、耐焼割れ性に優れかつ高い静ねじり強度および疲労強度を有するシャフトになるとしている。とくに、硬化層表面部の旧オーステナイト平均粒径を10μm以下と微細にすることにより、粒界強度が向上するために、粒界破壊が抑制される結果、静ねじり強度、疲労強度が向上するとしている。
また、特許文献3には、質量%で、C:0.4超え〜0.6%、Si:0.2%未満、Mn:0.1〜1.0%、Ni:5超え〜12%、sol.Al:0.01〜0.1%、Ti:0.001〜0.1%、N:0.02%以下、P:0.01%以下、S:0.01%以下を含む鋼を、好ましくは高周波加熱を用いて、焼入れ温度:(Ac3+60℃)、焼戻温度:400℃以下で焼入れ焼戻処理する高強度鋼部品の製造方法が提案されている。特許文献3に記載された技術によれば、1500MPa以上の高強度でも耐遅れ破壊特性に優れた高強度鋼が提供できるとしている。また、高周波加熱を用いて焼入れ焼戻し処理を行えば、急速短時間加熱が可能で、オーステナイト粒の微細化およびオーステナイト粒界への不純物元素の濃化が軽減でき、耐遅れ破壊特性を更に向上させることができるとしている。
特開2006-28598号公報 特開2007-177275号公報 特開2006-249458号公報
近年では、機械構造用鋼材においても、高強度とともに、優れた靭性、さらには優れた耐遅れ破壊性を有することが要望されている。しかし、特許文献1、特許文献2に記載された技術は、高周波加熱での急速加熱による多量の逆変態オーステナイト核生成サイトの導入と、高温オーステナイト域での短時間保持により、表層におけるオーステナイト粒の成長を抑制してオーステナイト粒を微細化し、表層組織の微細化により、鋼材の耐疲労特性や、ねじり強度を向上させているにすぎない。特許文献1、特許文献2には、部材部品全体の靭性、耐遅れ破壊性についてはまったく考慮されておらず、特許文献1、特許文献2に記載された技術では、部材の優れた靭性、優れた耐遅れ破壊性を確保できるまでに至っていないという問題がある。
また、特許文献3に記載された技術によれば、耐遅れ破壊性が向上するが、靭性についての言及はなく、部品における優れた靭性を確保できるまでに至っていないという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、高強度で、優れた靭性を有する機械構造用鋼材およびその製造方法を提供することを目的とする。なお「鋼材」は、鋼板、鋼帯等を含むものとする。ここでいう「高強度」とは、降伏強さYS: 490MPa級以上の強度を有する場合をいう。また、「優れた靭性」とは、JIS Z 2242に準拠し、Vノッチ試験片(10mm厚)を用いて行ったシャルピー衝撃試験で試験温度:−40℃での吸収エネルギーvE-40が 90J以上である場合をいうものとする。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、靭性の向上には、組織の微細化が重要であることに着目して、組織微細化に影響する要因について鋭意研究した。
まず、本発明者らは、組織微細化に影響する、オーステナイト結晶粒界の移動速度を効果的に制御する方法として、結晶粒界に対するSolute drag効果をオーステナイト域で適用することを思い付いた。そして、更なる検討の結果、合金元素として適正量のMo、Bを含有させることに想到した。適正量のMo、Bを含有させ、はじめにオーステナイト粒界にBを偏析させるように焼入れ加熱条件を工夫する(最高加熱温度で5s以上保持する)と、BとMoとの相互作用により、Moが容易に粒界に偏析し、BとMoの共偏析が形成されることを知見した。焼入れ加熱時に、オーステナイト結晶粒界にBとMoが複合偏析(共偏析)すると、オーステナイト結晶粒界の移動が抑制され、粒径は数μm以下と微細なままとなり、さらに焼入れ後の組織(マルテンサイト相を主体とする組織)も微細となり、靭性が顕著に向上することを知見した。そしてさらに、オーステナイト結晶粒界にBとMoが複合偏析(共偏析)することにより、不純物の粒界偏析量が少なくできることも知見した。
焼入れ焼戻後の薄膜試料を透過走査電子顕微鏡で観察し、旧オーステナイト粒界をはさんで、EDS分析を実施し、旧オーステナイト粒界近傍のMo量を測定した結果を、図1に示す。図1には、旧オーステナイト粒界にMoが偏析していることが明瞭に示されており、その偏析幅は1.5nm程度であることがわかる。なお、Moの偏析幅は、Mo-K線の強度プロファイルの半値幅とした。
なお、このようなMo−B共偏析のためには、適正量の固溶Moを確保する必要があるが、そのためには、C含有量を低減することが必要となる。C含有量の低減は、強度低下が懸念されたので、本発明者らは、Cuの析出強化を利用することにし、焼入れ後の焼戻処理をCuが析出する温度範囲で行うことを思い付いた。
さらに、本発明者らは、靭性、耐遅れ破壊等の向上のためには、結晶粒界強度を高くする必要があることに着目し、Pの結晶粒界への偏析を抑制することに思い至った。そして、そのために、PとMnが結晶粒界に共偏析することに着目し、Mnの粒界偏析を抑制できれば、Pの結晶粒界への偏析が抑制できることを思い付いた。さらに、CrがMnの粒界偏析を抑制することから、Cr/Mnバランスを適正化することにより、結果として、Pの結晶粒界への偏析を相対的に低減することができ、結晶粒界強度が向上することを見出した。結晶粒界強度が高くなれば、靭性、耐遅れ破壊性、耐HIC性、耐SSC性等が向上する。
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)質量%で、C:0.18〜0.30%、Si:0.10〜0.30%、Mn:0.10〜0.40%、P:0.015%以下、S:0.003%以下、N:0.0040%以下、Ti:0.005〜0.015%、Mo:0.13〜0.40%、B:0.0005〜0.0020%、Cu:0.8〜1.2%、Cr:0.15〜0.40%、Al:0.1%未満を含み、かつCr、MnをCr含有量(質量%)とMn含有量(質量%)の比、Cr/Mnが0.94を超えるように、Mo、BがMo含有量(質量%)とB含有量(質量%)の比、(Mo/8.7)/Bが17.5を超えるように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、焼戻マルテンサイト相を主体とする組織と、を有し、降伏強さYS:490MPa以上で、靭性に優れることを特徴とする機械構造用鋼材。
)(1)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ni:0.1〜0.25%を含有することを特徴とする機械構造用鋼材。
)(1)または(2)において、透過電子顕微鏡観察用薄膜をEDS分析機能を装備する透過走査電子顕微鏡で、旧オーステナイト(γ)粒界を観察し、結晶粒界をはさんで、EDS分析を実施し、粒界上におけるMo-K線の強度と粒界から5nm以上離れた母相におけるMo-K線の強度との比である、Moの粒界偏析度が、2以上であり、偏析幅が粒界を含んで1nm以上であることを特徴とする機械構造用鋼材。
)素材とする鋼材に、焼入れ処理とその後に焼戻処理を施して、機械構造用鋼材とするに当たり、前記素材とする鋼材を、質量%で、C:0.18〜0.30%、Si:0.10〜0.30%、Mn:0.10〜0.40%、P:0.015%以下、S:0.003%以下、N:0.0040%以下、Ti:0.005〜0.015%、Mo:0.13〜0.40%、B:0.0005〜0.0020%、Cu:0.8〜1.2%、Cr:0.15〜0.40%、Al:0.1%未満を含み、かつCr、MnをCr含有量(質量%)とMn含有量(質量%)の比、Cr/Mnが0.94を超えるように、Mo、BをMo含有量(質量%)とB含有量(質量%)の比、Mo/Bが17.5を超えるように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼材とし、前記焼入れ処理を、900〜1000℃の範囲の最高到達温度まで30℃/s以上の加熱速度で加熱し、該最高到達加熱温度に5s以上保持したのち、10℃/s以上の冷却速度で急冷する処理とし、前記焼戻処理を、480〜550℃の範囲の焼戻温度で30min以上保持したのち空冷する処理とすることを特徴とする、降伏強さYS:490MPa以上で、靭性に優れた機械構造用鋼材の製造方法。
)(4)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ni:0.1〜0.25%を含有することを特徴とする機械構造用鋼材の製造方法。
本発明によれば、降伏強さYS:490MPa以上の高強度で、優れた靭性を有する機械構造用鋼材を容易にしかも安定して、安価に製造でき、産業上格段の効果を奏する。
EDS分析機能付透過走査電子顕微鏡を用いて得られた、旧オーステナイト粒界近傍のMoの偏析状況を示すグラフである。
本発明鋼材は、降伏強さYS:490MPa以上の高強度を有し、靭性に優れた機械構造用鋼材である。
まず、本発明鋼材の組成限定理由について説明する。以下、とくに断わらないかぎり質量%は単に%で記す。
C:0.18〜0.30%
Cは、焼入れ性の向上を介して強度を増加させる元素であり、所望の高強度を確保するためには0.18%以上の含有を必要とする。一方、0.30%を超える過剰な含有は、強度増加に伴う靭性の低下が著しいうえ、鋳片製造時の偏析が著しくなり、本発明の特徴であるMoによる好ましい効果を十分に確保できなくなる。このようなことから、Cは0.18〜0.30%の範囲に限定した。なお、好ましくは 0.20〜0.25%である。
Si:0.1〜0.3%
Siは、溶鋼中の溶存酸素を低下させる、脱酸剤として作用する元素であり、このような効果を得るためには、0.1%以上の含有を必要とする。一方、0.3%を超えて含有すると、靭性が低下する。このため、Siは0.1〜0.3%の範囲に限定した。
Mn: 0.10〜0.40%
Mnは、脱酸剤として作用するとともに、Sと結合してMnSとしてSを固定し、Sの悪影響を抑制する作用を有する。また、Mnは、固溶して鋼の強度を増加させる固溶強化元素であり、またさらに、Mnは、オーステナイト安定化元素であり、変態点降下によって焼入れ性をも向上させる作用を有する元素である。このような効果を確保するためには、0.30%以上の含有を必要とする。一方、0.40%を超える含有は、Mn−Pの共偏析を促進して,結晶粒界を脆化させる。このため、Mnは0.10〜0.40%の範囲に限定した。
P: 0.015%以下
Pは、固溶して鋼の強度を増加させる作用を有する元素であり、積極的に添加し、母相強度の調整に利用する場合もあるが、Pは粒界に偏析する傾向が強く、粒界強度を低下させて、靭性を著しく低下させる。このため、本発明ではできるだけ低減することが望ましいが、本発明においてはCr/Mnバランスを規定することにより、Pの粒界偏析による悪影響を回避することができるため、0.015%以下であれば許容できる。なお、好ましくは0.007%以下である。
S:0.003%以下
Sは、鋼中に僅かに固溶するが、固溶したSは粒界に偏析し、粒界脆化を引き起こす。このため、できるだけ低減することが望ましい。なお、Mnを含有する場合には、MnSを形成して、実質的にSの悪影響を防止することが可能であり、0.003%以下であれば許容できる。このようなことから、Sは0.003%以下に限定した。
N:0.0040%以下
Nは、固溶して鋼の強度増加に寄与する場合もあるが、靭性を低下させる。このため、本発明ではできるだけ低減することが望ましいが、0.0040%程度以下であれば許容できる。なお、過剰な低減は精錬コストを高騰させるため、0.0015%以上とすることが望ましい。また、Nの悪影響は、例えばTi等の窒化物形成元素を含有させることにより抑制できる。この場合には、Ti/N>3.4の条件を満足するようにN固定元素であるTiを含有させることが好ましい。
Ti:0.005〜0.015%
Tiは、窒化物生成傾向が強く、Nと結合しTiNを形成し、Nを固定する。さらにTiNは、結晶粒、とくにオーステナイト粒のピンニング効果を有し、オーステナイト粒の微細化に寄与する。このような効果を得るためには、Tiを、質量濃度比Ti/N>3.4の条件を満足するように添加することが好ましい。N含有量にもよるが、このような効果を確保するためには、Ti:0.005%以上の含有を必要とする。一方、0.015%を超える過剰の含有は、TiN自体の粗大化を招きやすく、TiN析出数が低下し、逆変態オーステナイトの核生成サイトの減少を招く。このため、Tiは窒素レベルにもよるが、0.005〜0.015%の範囲に限定した。
Mo:0.13〜0.40%
Moは、本発明において最も重要な合金元素のひとつである。Moは、固溶して、オーステナイト域における結晶粒界に偏析して、Solute drag現象により、粒界移動を効果的に抑制する。これらの効果を得るには、Solute drag現象を十分に発揮できる十分な固溶Mo量の確保が必須である。Moは、オーステナイト域で炭化物を積極的に形成することはないが、特に、炭素レベルが高い場合、鋳造時に形成される炭化物MxCy内にMoが固溶される場合があり、これらMoを含む炭化物が短時間の熱処理で固溶しない場合は、固溶Moの確保が困難になる。このため、Moは0.13%以上に限定した。一方、0.40%を超える過剰な含有は、原料コストの高騰につながるだけでなく、鋳造時偏析による組織不均一性を助長する。このため、Moは0.13〜0.40%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.20〜0.35%である。
B:0.0005〜0.0020%
Bは、粒界に偏析する傾向が強く、少量の含有で焼入れ性を大きく向上させるため、焼入れ性向上の目的で含有されたり、Nと結合しBNを生成する傾向が強いため、Nの悪影響を抑制するために含有されることが多い。本発明では、Tiが含有されるため、焼入れ性向上と、Moの偏析促進のために含有する。Bは、Moとの相互作用が強く、Mo−B共偏析を形成する。本発明では、このMo−B共偏析を利用して、オーステナイト結晶粒界にMoを偏析させてSolute drag現象によりオーステナイト結晶粒界の移動を抑制し、結晶粒の微細化を図る。このような効果は、0.0005%以上の含有で顕著になる。一方、0.0020%を超える過剰含有は、溶製時にMo硼化物を形成して、固溶Mo量の低下を招く。このため、Bは0.0005〜0.0020%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.001〜0.0015%である。
Cu:0.8〜1.2%
Cuは、焼入れ焼戻時にCu粒として微細に析出し、析出強化により強度を増加させる作用を有し、本発明では、所望の高強度を確保するために強度補償用として利用する。このような効果を得るためには、0.8%以上の含有を必要とする。一方、1.2%を超えて過剰に含有した場合には、析出粒子が粗大化し、所望の強化量を確保できなくなる。このため、Cuは0.8〜1.2%の範囲に限定した。
Cr:0.15〜0.40%
Crは、焼入れ性向上に寄与する有効な元素である。また、Crは、Mnの粒界偏析を抑制する作用を有する。本発明では、このような作用を介して、粒界へのMn−P共偏析を防止し、Pにより粒界脆化を抑制する。このような効果を得るためには0.15%以上の含有を必要とする。一方、0.40%を超える含有は、材料コストの高騰を伴ううえ、炭素レベルが高い場合には、鋳片中に粗大なMxCy型の炭化物を生成し、焼入れ性と靭性を低下させる。このため、そのため、Crは0.15〜0.40%の範囲に限定した。
Al:0.1%未満
Alは、Siと同様に脱酸剤として作用する元素である。このような効果を確保するためには、0.03%以上の含有を必要とする。一方、0.1%以上の含有は、靭性が低下する。このため、Alは0.1%未満に限定した。
さらに、上記したMn,Mo、B,Crの含有範囲でかつ、原子質量比を勘案したMo含有量(質量%)とB含有量(質量%)の比、(Mo/8.7)/Bが17.5を超えるように、また、Cr含有量(質量%)とMn含有量(質量%)の比、Cr(質量%)/Mn(質量%)が0.94を超えるように限定した。
Cr/Mn:0.94超
Crは、上記したようにMnの粒界偏析を抑制する作用を有するが、この作用を介し、Mn−P共偏析を抑制するためには、Mn含有量に応じてCr含有量を調整する必要がある。Cr含有量(質量%)とMn含有量(質量%)との比、Cr/Mnが0.94以下では、Pによる粒界脆化を抑制することが困難となる。なお、好ましくはCr/Mn:1.0〜1.8である。
Mo/B:17.5超
Moは、固溶して、Bとの共偏析を利用して結晶粒界に偏析して、Solute drag現象により、粒界移動を効果的に抑制する。しかし、Moは溶製時にBと結合してMo硼化物を形成しやすく、有効な固溶Mo量、さらには有効な固溶Bが低減しやすい。原始質量比を勘案したMo含有量(質量%)とB含有量(質量%)の比、(Mo/8.7)/Bが17.5未満では、必要とする固溶Mo量が不足し、所望のSolute drag現象が期待できなくなる。このため、Mo/Bを17.5超に限定した。なお、好ましくは、(Mo/8.7)/B:20〜30である。
上記した成分が基本の成分であるが、基本の組成に加えて、必要に応じて、Ni:0.10〜0.25%を含有することができる。
Ni:0.10〜0.25%
Niは、鋼板の強度と靭性確保に寄与するとともに、Cuの析出強化能を高める作用を有する。このような効果を得るためには、0.10%以上の含有を必要とする。一方、0.25%を超えて含有しても効果が飽和し含有量に見合う効果が期待できないうえ、過剰な含有は製造コストの高騰を招く。このため、含有する場合には、Niは0.10〜0.25%の範囲に限定することが好ましい。
なお、上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。不可避的不純物としては、O:0.005%以下が許容できる。
次に、本発明鋼材の組織限定理由について説明する。
本発明鋼材は、焼入れ焼戻処理を施され、焼戻マルテンサイト相を主体とする組織を有する。ここでいう「主体」とは、当該相が面積率で90%以上を占有する場合をいう。焼戻マルテンサイト相を主体とする組織とすることにより、所望の高強度と高靭性を兼備することができる。なお、主体とする相以外の第二相は、面積率で10%未満のベイナイト相、フェライト相、残留オーステナイト相である。第二相が10%を超えると、所望の高強度が確保できないうえ、靭性が低下する場合がある。
なお、上記した焼戻マルテンサイト相を主体とする組織は、旧オーステナイト結晶粒径が10μm以下の組織を有する。旧オーステナイト結晶粒径が10μmを超えて粗大となると、組織が焼戻マルテンサイト相を主体とする組織であっても、靭性が低下し、所望の高靭性を確保できなくなる。なお、旧オーステナイト結晶粒径は、焼入れ処理後の試験片を研磨し旧オーステナイト粒界を現出する特殊な腐食液(塩酸+ピクリン酸混合液)で腐食し、得られた組織をJIS G 055 の規定に準拠して、切断法を用いて測定された値を用いるものとする。
さらに、本発明鋼材は、旧オーステナイト結晶粒界にMoの偏析層を有する。Moの粒界偏析層は、母相の2倍以上のMo濃度を有し、粒界を含んで1nm以上の偏析幅を有する。このようなMoの粒界偏析層を有することにより、オーステナイト結晶粒の成長が抑制され、上記したような微細なオーステナイト粒が得られる。Moの粒界偏析層は、対象とする鋼材から、薄膜用試料を採取し、研削、電解研磨して、透過電子顕微鏡観察用薄膜とし、これら薄膜をEDS分析機能を装備する透過走査電子顕微鏡で、旧オーステナイト(γ)粒界を観察し、結晶粒界近傍のMo量を測定して求める。具体的には結晶粒界をはさんで、EDS分析を実施し、粒界上におけるMo-K線の強度と粒界から5nm以上離れた母相における強度との比を求め、Mo偏析度とした。またMo偏析幅は、Mo-K線の強度プロファイルの半値幅とした。
つぎに、本発明鋼材の好ましい製造方法について説明する。
素材とする鋼材に、焼入れ処理とその後に焼戻処理を施して、機械構造用鋼材とする。
素材とする鋼材の製造方法は、とくに限定する必要はないが、上記した組成を有する溶鋼を、転炉等の常用の溶製方法で溶製し、連続鋳造法等の常用の鋳造方法でスラブ等の鋼素材とし、さらに鋼素材を、加熱し、常用の熱間圧延等の熱間加工を施して所望の形状の鋼材とすることが好ましい。
本発明では、好ましくは上記したような方法で製造された鋼材を素材として、焼入れ処理、焼戻処理を施して、所望の特性を有する機械構造用鋼材を得る。
焼入れ処理は、900〜1000℃の範囲の最高到達温度まで30℃/s以上の加熱速度で加熱し、該最高到達温度に5s以上保持したのち、10℃/s以上の冷却速度で急冷する処理とする。
最高到達温度が900℃未満では、加熱時に二相域となりオーステナイト単相とすることができない。一方、最高到達温度が1000℃を超えると、Moの自己拡散が激しくなり、粒界のSolute drag効果が低下する。このため、焼入れ加熱時の最高到達加熱温度を900〜1000℃の範囲の温度に限定した。焼入れ加熱時の最高加熱到達温度までの加熱速度は、平均で30℃/s以上とする。加熱速度が30℃/s未満では、加熱途中での組織回復により、フェライト(α)→オーステナイト(γ)変態核の生成密度が低下し、オーステナイト粒の微細化が図れない。このため、加熱速度は30℃/s以上に限定した。なお、好ましくは50〜80℃/sである。このような加熱速度を確保するためには、加熱手段は、高周波誘導加熱とすることが好ましい。加熱速度は、被加熱材の大きさと加熱装置の能力との関係に依存して決定されるが、80℃/s程度を超える加熱速度では、オーバーショートが回避しがたく、オーステナイト粒が粗大化する。
最高到達温度での保持時間は5s以上とする。保持時間が5s未満では、十分な量のBをオーステナイト粒界に偏析させることができない。十分な量のBを偏析させることができないと、Solute drag効果を十分に現出させるための十分な、Moの粒界偏析を促進することができない。なお、保持時間は5〜10sとすることが好ましい。なお、焼入れは、2回以上繰り返すことが、組織均質化の観点から好ましい。
また、焼戻処理は、480〜550℃の範囲の焼戻温度で30min以上保持したのち空冷する処理とする。
焼戻温度が480℃未満では、焼戻温度が低すぎて、Cuの析出量が不十分となり、所望の強度増加が得られない。一方、550℃を超えるとCu析出粒が粗大化し、所望の強度増加が得られない。このため、焼戻温度は480〜550℃の範囲の温度に限定した。また、焼戻温度での保持時間が、30min未満では、Cuの析出量が不足し、所望の強度増加が得られない。保持時間が長すぎると、Cu粒の粗大化が顕著となるため、好ましくは60min以下である。この温度範囲の焼戻により、P偏析による脆化が懸念されるが、本発明では、Cr/Mnを限定し、その懸念を回避している。なお、焼戻処理後の冷却は空冷で十分である。
表1に示す組成の溶鋼を転炉または電炉で溶製し、連続鋳造法でスラブ(肉厚:250mm)とした。得られたスラブを、加熱温度:1200℃に加熱し、圧延終了温度:890℃とする熱間圧延を施し、熱延鋼板(板厚15mm)とした。
得られた熱延鋼板から、6mmφの丸棒を採取し、試験材(鋼材)とした。ついで、これら丸棒(素材)に、高周波加熱により、表2に示す条件で焼入れ加熱を施し、表2に示す時間保持したのち、表2に示す5℃〜25℃/sの平均冷却速度で冷却する焼入れ処理を施した。このような焼入れ処理を施したのち、大気雰囲気の加熱炉で表2に示す条件で焼戻し、空冷する焼戻処理を施した。
焼入れ焼戻処理済み試験材から、試験片を採取し、組織観察、引張試験、衝撃試験、粒界偏析測定試験を実施した。試験方法は次のとおりとした。
(1)組織観察
焼入れ焼戻処理済み試験材(丸棒)から、観察面が長手方向断面(L断面)となるように組織観察用試験片を採取し、光学顕微鏡組織観察用に4%ピクリン酸溶液にてエッチングしマルテンサイト組織の確認を行った。観察した試験片はいずれも、焼戻マルテンサイト組織からなり、炭化物や介在物の存在を考慮しても、面積率で95%以上の焼戻マルテンサイト相分率が達成されていた。つぎに同試験片を再度鏡面に研磨し、電解研磨により組織を現出したのち、走査電子顕微鏡(倍率:2000倍)で観察し、5視野以上撮影し、結晶粒界に沿うように析出した炭化物の痕跡を指標としてJIS G 0551 の規定に準拠して旧オーステナイト粒径を測定した。
(2)引張試験
焼入れ焼戻処理済み試験材(丸棒)から、6mmφ×GL25mmの丸棒引張試験片を採取し、JIS Z 2201 の規定に準拠して、引張試験を実施し、引張特性(降伏強さYS、引張強さTS)を求めた。
(3)衝撃試験
焼入れ焼戻処理済み試験材から、JIS Z 2242の規定に準拠して、Vノッチ試験片(厚さ:10mm)を採取し、試験温度:−40℃でシャルピー衝撃試験を実施し、吸収エネルギーvE−40(J)を求めた。使用した試験片は各3本として、算術平均してその鋼板の吸収エネルギー値とした。
(4)粒界偏析測定試験
焼入れ焼戻処理済み試験材の中央部から、薄膜用試料を採取し、研削、研磨、さらに電解研磨して、透過電子顕微鏡観察用薄膜とした。これら薄膜をEDS分析機能を装備した透過走査電子顕微鏡で、旧オーステナイト(γ)粒界を観察し、旧γ粒界をはさんでEDS分析を実施し、粒界上におけるMo-K線の強度と粒界から5nm以上離れた母相における強度との比からMo偏析度を求めた。また、Mo-K線の強度プロファイルの半値幅からMo偏析幅を求めた。
得られた結果を表3に示す。
Figure 0005794077
Figure 0005794077
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本発明例はいずれも、焼戻マルテンサイト相を主体とし、旧オーステナイト粒界にMo粒界偏析層を有し微細なオーステナイト粒で、所望の高強度(YS:490MPa以上)を有し、vE−40 が90J以上となる高靭性を示す機械構造用鋼材となっている。
一方、本発明の範囲を外れる比較例は、Mo粒界偏析が得られずオーステナイト粒が粗大化しているか、所望の高強度が確保できていないか、所望の高靭性が確保できていない。
なお、比較例のうち、焼入れ処理の最高到達温度が本発明の範囲を低く外れる例(鋼材No.8)では、Mo粒界偏析が十分でなく、靭性が低下している。また、焼入れ処理の最高到達温度での保持時間が本発明の範囲を低く外れる例(鋼材No.2)、焼入れ時の冷却速度が本発明の範囲を低く外れる例(鋼材No.18)では、Mo粒界偏析が十分でなく、もしくはP偏析の影響により靭性が低下している。また、焼戻温度が本発明の範囲を低く外れる例(鋼材No.4)あるいは高く外れる例(鋼材No.13)は、Cuの析出量が不十分か、ε-Cuの粗大化で所望の高強度を確保できていない。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C:0.18〜0.30%、 Si:0.10〜0.30%、
    Mn:0.10〜0.40%、 P:0.015%以下、
    S:0.003%以下、 N:0.0040%以下、
    Ti:0.005〜0.015%、 Mo:0.13〜0.40%、
    B:0.0005〜0.0020%、 Cu:0.8〜1.2%、
    Cr:0.15〜0.40%、 Al:0.1%未満
    を含み、かつCr、MnをCr含有量(質量%)とMn含有量(質量%)の比、Cr/Mnが0.94を超えるように、Mo、BをMo含有量(質量%)とB含有量(質量%)の比、(Mo/8.7)/Bが17.5を超えるように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、焼戻マルテンサイト相を主体とする組織と、を有し、降伏強さYS:490MPa以上で、靭性に優れることを特徴とする機械構造用鋼材。
  2. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ni:0.1〜0.25%を含有することを特徴とする請求項1に記載の機械構造用鋼材。
  3. 下記に定義されるMoの粒界偏析度が2以上であり、偏析幅が粒界を含んで1nm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の機械構造用鋼材。

    Moの粒界偏析度:透過電子顕微鏡観察用薄膜をEDS分析機能を装備する透過走査電子顕微鏡で、旧オーステナイト(γ)粒界を観察し、結晶粒界をはさんで、EDS分析を実施し、粒界上におけるMo-K線の強度と粒界から5nm以上離れた母相におけるMo-K線の強度との比
  4. 素材とする鋼材に、焼入れ処理とその後に焼戻処理を施して、機械構造用鋼材とするに当たり、
    前記素材とする鋼材を、質量%で、
    C:0.18〜0.30%、 Si:0.10〜0.30%、
    Mn:0.10〜0.40%、 P:0.015%以下、
    S:0.003%以下、 N:0.0040%以下、
    Ti:0.005〜0.015%、 Mo:0.13〜0.40%、
    B:0.0005〜0.0020%、 Cu:0.8〜1.2%、
    Cr:0.15〜0.40%、 Al:0.1%未満
    を含み、かつCr、MnをCr含有量(質量%)とMn含有量(質量%)の比、Cr/Mnが0.94を超えるように、Mo、BをMo含有量(質量%)とB含有量(質量%)の比、(Mo/8.7)/Bが17.5を超えるように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼材とし、
    前記焼入れ処理を、900〜1000℃の範囲の最高到達温度まで30℃/s以上の加熱速度で加熱し、該最高到達加熱温度に5s以上保持したのち、10℃/s以上の冷却速度で急冷する処理とし、
    前記焼戻処理を、480〜550℃の範囲の焼戻温度で30min以上保持したのち空冷する処理とする
    ことを特徴とする、降伏強さYS:490MPa以上で、靭性に優れた機械構造用鋼材の製造方法。
  5. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ni:0.1〜0.25%を含有することを特徴とする請求項4に記載の機械構造用鋼材の製造方法。
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