JP5793157B2 - 溶液処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、各種産業分野において、洗浄工程や製造工程等で使用された高沸点有機溶剤を含有する水(被処理液)を処理する溶液処理装置に係り、特に、高沸点有機溶剤を含有する被処理液を、高沸点有機溶剤の含有量の多い濃縮液と高沸点有機溶剤の含有量の少ない留出液とに分離する溶液処理装置に関する。
電気電子分野や化学分野における各種製品の製造工程において、部品や製造装置等の洗浄を行う際に、高沸点有機溶剤が用いられており、当該洗浄後にリンスする目的で行われる水洗浄により、高沸点有機溶剤を含有した水が多量に排出される。また、樹脂膜の製造工程では、樹脂中の高沸点有機溶剤を抽出し膜成形する際に、当該高沸点有機溶剤を抽出する目的で大量の水を用いるが、本工程でも高沸点有機溶剤を含有した水が多量に排出される。
近年、これらの産業分野が成長するに伴い、高沸点有機溶剤の使用量が増加し、同時に、当該高沸点有機溶剤を含有する水(被処理液)の排出量も増加している。
ここで、高沸点有機溶剤には、再利用する価値の高い溶剤も多数存在することから、資源の有効活用という観点に基づき、リサイクル対象となる液体(被処理液)中の高沸点有機溶剤を濃縮して精製分離、再利用したいという要望が存在する。
また、高沸点有機溶剤は、環境汚染の一因になる可能性があることから、環境負荷の低減という観点に基づき、廃棄対象となる液体(被処理液)中の高沸点有機溶剤の含有量は極力低下させたいという要望も存在する。
前記のような要望を満たすべく、高沸点有機溶剤のような対象溶剤を含有する被処理液を、対象溶剤の含有量の多い濃縮液と、対象溶剤の含有量の少ない留出液とに分離する技術が研究されている。
例えば、特許文献1では、第1蒸発器と、第2蒸発器と、第2蒸発器で生成された処理液の蒸気を第1蒸発器に移送する蒸気移送管と、を備え、蒸気移送管は第2蒸発器で生成された蒸気が第1蒸発器に貯留される処理液に戻されるように第1蒸発器に接続されており、第1蒸発器は処理液の蒸気を外部に排出するための排出管を含むという濃縮装置が開示されている。
特開2009−82883号公報
しかしながら、特許文献1に開示された蒸発器は、留出蒸気中の高沸点有機溶剤の濃度(含有量)と、濃縮液中の高沸点有機溶剤の濃度との関係は、気液平衡の関係から自ずと決定してしまう。
よって、特許文献1に開示された蒸発器によると、例えば、濃縮液中の高沸点有機溶剤の含有量を多くしようとした場合、留出蒸気中の高沸点有機溶剤の含有量も気液平衡の関係にしたがい多くなってしまうため、留出蒸気中の高沸点有機溶剤の含有量を十分に少なくすることは困難である。一方、留出蒸気中の高沸点有機溶剤の含有量を少なくしようとした場合、濃縮液中の高沸点有機溶剤の含有量も気液平衡の関係にしたがい少なくなってしまうため、濃縮液中の高沸点有機溶剤の含有量を十分に多くすることは困難である。
その結果、特許文献1に開示された技術は、第1蒸発器と、第2蒸発器という2つの蒸発器を設けることにより前記の問題を解消しようとしている。しかし、個々の蒸発器には前記のような制約があるため、根本的な問題の解決には至っていない。
つまり、特許文献1に開示された技術では、設備が大型化および複雑化するにもかかわらず、濃縮液中の高沸点有機溶剤の含有量を十分に多くすると同時に、留出蒸気中の高沸点有機溶剤の含有量を十分に少なくするという点において、改善の余地が存在していた。
そこで、本発明は、被処理液を濃縮液と留出液とに分離し、濃縮液中の高沸点有機溶剤の含有量を十分に多くするとともに、留出液中の高沸点有機溶剤の含有量を十分に少なくすることができる溶液処理装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、高沸点有機溶剤を含有する被処理液を、高沸点有機溶剤の含有量の多い濃縮液と高沸点有機溶剤の含有量の少ない留出液とに分離する溶液処理装置であって、被処理液を濃縮液と留出液となる留出蒸気とに分離し、塔頂部から留出蒸気を留出させ、塔底部から濃縮液を缶出させる処理塔と、前記処理塔の塔底部に供給される被処理液(濃縮された被処理液)を加熱する第1加熱手段と、前記処理塔の内部に設置されるとともに、被処理液と加熱されることにより気体状となった被処理蒸気とを接触させる第1気液接触手段と、前記第1気液接触手段の上方から前記処理塔の内部に被処理液を供給する供給手段と、を備え、前記第1気液接触手段から上昇する被処理蒸気を気液接触させる気液接触手段を備えず、前記供給手段から供給される被処理液は、高沸点有機溶剤を含有する水溶液であって、高沸点有機溶剤の含有量が10.0wt%以下であり、前記供給手段から供給される被処理液の高沸点有機溶剤は、水より沸点が高く、水と完全に溶解し、水と共沸しない溶剤であり、N−メチルピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチルジグリコール、1,4−ブタンジオール、モノエタノールアミン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンよりなる群から選ばれた1種または2種以上の溶剤であることを特徴とする溶液処理装置である。
このような構成によれば、第1気液接触手段の上方から処理塔の内部に供給された被処理液は、まず、第1気液接触手段に供給されるが、この時点での被処理液は、供給された直後の状態、つまり、高沸点有機溶剤が濃縮されていない状態(高沸点有機溶剤の含有量が少ない状態)である。したがって、第1気液接触手段において、当該状態の被処理液を、加熱され気体状となった被処理蒸気と接触させることにより、濃縮の進んだ状態の被処理液を接触させる場合と比較して、高沸点有機溶剤の含有量の非常に少ない留出蒸気を処理塔の塔頂部から留出させることができるため、最終的には、高沸点有機溶剤の含有量の十分に少ない留出液を得ることができる。
なお、当該溶液処理装置から得られた留出液を排水として処理する場合、留出液中の高沸点有機溶剤の含有量が十分に少なくなっていることから、その後の処理装置にかかる負荷を軽減することができる。
一方、第1気液接触手段において、高沸点有機溶剤が濃縮されていない状態の被処理液を、加熱手段により加熱され気体状となった被処理蒸気と接触させることにより、濃縮の進んだ状態の被処理液を処理塔の塔底部に供給することができる。したがって、高沸点有機溶剤の含有量の十分に多い濃縮液を得ることができる。
なお、当該溶液処理装置から得られた濃縮液をリサイクルする場合、濃縮液中の高沸点有機溶剤の含有量が十分に多くなっていることから、その後に使用する精製装置にかかる負荷を軽減することができる。
また、このような構成によれば、処理塔の内部に供給された被処理液は、まず、第1気液接触手段に供給されるが、この時点での被処理液の高沸点有機溶剤の含有量が10.0wt%以下という十分に少ない状態である。その結果、第1気液接触手段において、高沸点有機溶剤の含有量の非常に少ない留出蒸気を処理塔の塔頂部から確実に留出させることができるため、留出液中の高沸点有機溶剤の含有量の低下という効果を、より確実なものとすることができる。
また、溶液処理装置において、前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気を凝縮して留出液とし当該留出液を前記処理塔の内部に戻す還流手段を有さないことが好ましい。
このような構成によれば、還流手段を有さないことにより、還流操作において必要となる膨大なエネルギーの消費を確実に回避することができる。その結果、高沸点有機溶剤の含有量が十分に抑制された留出液と、高沸点有機溶剤の含有量が十分に高められた濃縮液とを得ることができるとともに、同時に、省エネルギー化(ランニングコストの上昇の抑制)という効果を得ることができる。
また、溶液処理装置において、前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気に同伴する液滴を分離し前記処理塔の内部に戻す気液分離手段を備えることが好ましい。
このような構成によれば、処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気に同伴する液滴、つまり、処理塔に供給される時点の被処理液と同等もしくはそれ以上の含有量の高沸点有機溶剤を含有する液体を処理塔に戻すことができるため、留出液中の高沸点有機溶剤の含有量の低下という効果を、さらに確実なものとすることができる。
また、溶液処理装置において、前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気を圧縮して昇温させる圧縮手段を備え、前記圧縮手段により圧縮されて昇温した留出蒸気を、前記第1加熱手段の加熱源として用いることが好ましい。
このような構成によれば、圧縮手段により圧縮して昇温した留出蒸気を、加熱手段の加熱源として用いるため、加熱源に必要となるエネルギーを低減させることができる。
また、溶液処理装置において、前記圧縮手段は、前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気を、前記処理塔の塔底部の被処理液よりも、温度が2℃以上高くなるように、圧縮して昇温させることが好ましい。
このような構成によれば、圧縮手段により昇温した留出蒸気が、加熱源として好適なものとなり、加熱源に必要となるエネルギーの低減という効果を、より確実なものとすることができる。
また、溶液処理装置において、前記処理塔の内部であって前記第1気液接触手段の下方に設置されるとともに、被処理液と加熱されることにより気体状となった被処理蒸気とを接触させる第2気液接触手段と、前記処理塔の内部であって前記第1気液接触手段と前記第2気液接触手段との間に設置されるとともに、前記第1気液接触手段から供給される被処理液を所定量保持し、当該所定量を超える被処理液を前記第2気液接触手段に供給する保持手段と、前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気を圧縮して昇温させる圧縮手段と、前記保持手段に保持された被処理液を加熱する第2加熱手段と、を備え、前記圧縮手段により圧縮されて昇温した留出蒸気を、前記第1加熱手段および前記第2加熱手段のうち少なくとも一方の加熱源として用いることが好ましい。
このような構成によれば、第2気液接触手段において、第1気液接触手段(保持手段)から供給される高沸点有機溶剤が濃縮した被処理液を、加熱され気体状となった被処理蒸気と接触させることにより、さらに濃縮の進んだ状態の被処理液を処理塔の塔底部に供給することができる。その結果、高沸点有機溶剤の含有量の非常に多い濃縮液を得ることができる。
そして、圧縮手段により圧縮して昇温した留出蒸気を、第1加熱手段および第2加熱手段のうち少なくとも一方の加熱源として用いるため、加熱源に必要となるエネルギーを低減させることができる。
また、溶液処理装置において、前記供給手段から供給する被処理液の高沸点有機溶剤は、N−メチルピロリドン(1−メチル−2−ピロリドン)であり、前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気は、高沸点有機溶剤の含有量が0.5wt%以下であり、前記処理塔の塔底部から缶出する濃縮液は、高沸点有機溶剤の含有量が60.0wt%以上であることが好ましい。
本発明によれば、被処理液を濃縮液と留出液とに分離し、濃縮液中の高沸点有機溶剤の含有量を十分に多くするとともに、留出液中の高沸点有機溶剤の含有量を十分に少なくすることができる。
本発明の第1実施形態に係る溶液処理装置の模式図である。 本発明の第2実施形態に係る溶液処理装置の模式図である。
以下、適宜図面を参照して、本発明に係る溶液処理装置を実施するための形態(実施形態)について説明する。
なお、本発明に係る溶液処理装置の処理対象である溶液について、処理塔に供給される前のものと、処理塔内のものとを被処理液L1(気体状のものを被処理蒸気L1)と示し、処理塔の塔底部から缶出した後のものを濃縮液L2(気体状のものを濃縮蒸気L2)と示し、処理塔の塔頂部から留出した後のものを留出液L3(気体状のものを留出蒸気L3)と示す。
まず、第1実施形態に係る溶液処理装置1aの概略について図1を用いて説明する。
≪第1実施形態に係る溶液処理装置の概略≫
第1実施形態に係る溶液処理装置1aは、高沸点有機溶剤を含有する被処理液L1を、高沸点有機溶剤の含有量の多い濃縮液L2と高沸点有機溶剤の含有量の少ない留出液L3とに分離する装置である。
図1に示すように、溶液処理装置1aは、処理塔2と、処理塔2の内部に設置されるとともに被処理液L1と被処理蒸気L1とを接触させる第1気液接触手段3aと、第1気液接触手段3aの上方から処理塔2の内部に被処理液L1を供給する供給手段4と、処理塔2の塔底部の被処理液L1を加熱(詳細には、濃縮液L2を加熱し処理塔2の塔底部に戻すことで被処理液L1の温度を上昇させ、被処理液L1を間接的に加熱)する第1加熱手段6aと、処理塔2の塔頂部から留出する留出蒸気L3に同伴する液滴を分離し処理塔2の内部に戻す気液分離手段7と、処理塔2の塔頂部から留出する留出蒸気L3を圧縮して昇温させる圧縮手段8と、を備える。
そして、溶液処理装置1aは、処理塔2の内部に飛沫同伴を防止する気液分離器5を備える。また、溶液処理装置1aは、供給手段4から処理塔2内部に供給される被処理液L1を事前に加熱するため、濃縮液熱交換器10と、留出液熱交換器11と、を備える。さらに、溶液処理装置1aは、第1加熱手段6aの加熱を補助する第1加熱補助手段9を備える。加えて、溶液処理装置1aは、処理塔2から留出した留出蒸気L3が系外(図示しない真空ポンプ)に漏れ出さないように冷却して留出液L3とする冷却器13と、この冷却器の上流側に設けられ凝縮された留出液L3を貯める保持缶12と、を備える。
なお、溶液処理装置1aは、各機器間に液体または気体を流すため、配管t1〜t20を備えるとともに、液体または気体を所定方向に流すため、ポンプP1、P2、P3を備える。
次に、第1実施形態に係る溶液処理装置1aの各機器について図1を用いて説明する。
<処理塔>
処理塔2とは、被処理液L1を濃縮液L2と留出蒸気L3とに分離するものである。
処理塔2は、全体として筒状を呈するとともに、内部には後記する第1気液接触手段3aを備え、第1気液接触手段3aよりも上方に気液分離器5を備える。さらに、処理塔2は、第1気液接触手段3aと、気液分離器5との間に、後記する供給手段4を備える。
処理塔2は、塔頂部において、留出蒸気L3の出口(留出口)が設けられ、当該出口は配管t4を介して気液分離手段7の入口に接続している。また、処理塔2は、塔底部において、濃縮液L2の2つの出口が設けられ、一方の出口(缶出口)は、配管t14、ポンプP2、配管t15を介して第1加熱手段6aの入口に接続するとともに、分岐した配管t16を介して系外へ向かう配管t20に接続し、もう一方の出口は、配管t17を介して第1加熱補助手段9の入口に接続している。
<第1気液接触手段>
第1気液接触手段3aとは、被処理液L1が分離した蒸気と液とを気液接触させる手段である。
第1気液接触手段3aは、処理塔2の内部に設けられ、棚段を用いることができる。この棚段は、1つのトレイまたは上下方向に所定間隔を空けて積層する2つ以上のトレイであればよく、多孔板トレイ、バルブトレイ、泡鐘トレイ、リフトトレイ等、公知の蒸留用気液接触トレイのいずれであってもよい。
第1気液接触手段3aとしては、被処理液L1と被処理蒸気L1とを適切に接触させることができる手段であれば、特に限定されず、前記の棚段のほか、規則充填物、不規則充填物といった公知の気液接触手段を用いることができる。
なお、この棚段の段数(トレイの枚数)や充填物の層高については、所望する濃縮液L2の高沸点有機溶剤の含有量や物性値等に基づき決定すればよい。
<供給手段>
供給手段4とは、被処理液L1を処理塔2の内部に供給する手段である。
供給手段4は、第1気液接触手段3aの上方に設けられ、被処理液L1が流れるように管状を呈する。
なお、図1では、供給手段4は、処理塔2の内壁から内側に向けて突出するように設けられているが、第1気液接触手段3aの上方に被処理液L1を供給できる手段であれば、特に限定されず、例えば、第1気液接触手段3aの上部全面に被処理液L1を供給できるように、散布ノズルであってもよい。
<第1加熱手段>
第1加熱手段6aとは、処理塔2の塔底部に供給される被処理液L1を加熱する手段である。
第1加熱手段6aは、処理塔2の塔底部の出口から、配管t14、ポンプP2、配管t15を介して供給される濃縮液L2を、加熱源(熱媒体)と熱交換することにより加熱する加熱器であり、当該加熱器で加熱された濃縮液L2は、配管t18を介して、処理塔2の内部に液体または気体の状態で供給される。なお、加熱器の加熱源としては、圧縮手段8により圧縮され昇温した留出蒸気L3が用いられる。
第1加熱手段6aの留出蒸気L3(加熱源)の入口は、配管t7を介して圧縮手段8の出口に接続し、第1加熱手段6aの留出液L3(加熱源)の出口は、配管t8を介して保持缶12の入口に接続している。
第1加熱手段6aとして、前記のような濃縮液L2を加熱して処理塔2に戻す加熱器を用いる場合、多管式熱交換器、プレート式熱交換器、シェルプレート式熱交換器、スパイラル式熱交換器といった公知の熱交換器を用いることができる。
そして、加熱器の加熱源(熱媒体)としては、圧縮手段8により昇温した留出蒸気L3のほか、圧縮手段8以外の手段により昇温したスチーム、電気ヒーターといった公知の加熱源を用いることができる。
また、第1加熱手段6aとしては、被処理液L1を適切に加熱できる手段であれば、特に限定されず、前記のような濃縮液L2を加熱して処理塔2に戻す加熱器のほか、スチーム等の熱媒体を用いて処理塔2内の被処理液L1を加熱する加熱器といった公知の加熱手段を用いることができる。
<気液分離手段>
気液分離手段7とは、処理塔2の塔頂部から留出する留出蒸気L3に同伴する液滴を分離し処理塔2の内部に戻す手段である。
気液分離手段7は、サイクロン型気液分離装置を用いることができる。このサイクロン型気液分離装置は、配管と、当該配管の内部に留出蒸気L3の流れ方向(水平方向)に沿った軸を中心として傾斜した複数枚の羽根と、を備えるものである。そして、サイクロン型気液分離装置は、傾斜した羽根が留出蒸気L3に旋回流を与え、気体状の留出蒸気L3は旋回しながら直進するとともに、同伴した液滴は内壁面に押し付けられることとなる。その結果、サイクロン型気液分離装置は、同伴する液滴を留出蒸気L3から分離することができる。
気液分離手段7の留出蒸気L3の入口は、配管t4を介して処理塔2の塔頂部の出口に接続し、気液分離手段7の留出蒸気L3の出口は、配管t6を介して圧縮手段8の入口に接続している。
そして、気液分離手段7により分離した液滴を排出する排出口は、配管t5を介して処理塔2の塔頂部付近(第1気液接触手段3aよりも上方)の塔側面に設けられた供給口に接続している。
なお、気液分離手段7としては、飛沫同伴する液滴を適切に分離し処理塔2に戻すことができる手段であれば、特に限定されず、前記サイクロン型気液分離装置のほか、邪魔板型気液分離装置、ワイヤーメッシュ型気液分離装置といった公知の気液分離手段を用いることができる。
ただし、これらの気液分離手段7の中でも、圧力損失を抑制することができるサイクロン型気液分離装置を用いるのが好ましい。
<圧縮手段>
圧縮手段8とは、処理塔2の塔頂部から留出する留出蒸気L3を圧縮して昇温させる手段である。
そして、圧縮手段8は、処理塔2の塔頂部から留出する留出蒸気L3を、処理塔2の塔底部の被処理液L1よりも、温度が2℃以上高くなるように、圧縮して昇温する。これにより、第1加熱手段6aの加熱源として用いる留出蒸気L3が、加熱対象である処理塔2の塔底部の被処理液L1よりも2℃以上高温となることにより、留出蒸気L3が加熱源として好適なものとなる。
圧縮手段8の留出蒸気L3の入口は、配管t6を介して気液分離手段7の出口に接続し、圧縮手段8の留出蒸気L3の出口は、配管t7を介して第1加熱手段6aの入口に接続している。
なお、圧縮手段8としては、留出蒸気L3を圧縮して昇温させることができる手段であれば、特に限定されず、機械的な圧縮装置であればルーツブロワのほか、多段ターボブロワ、スクリュー型圧縮機、ベーン式圧縮機、ダイヤフラム式圧縮機といった機器、その他エゼクター等公知の圧縮手段を用いることができる。そして、圧縮手段8は、公知の圧縮手段の中から、必要となる昇圧の程度、発生する留出蒸気量、経済性等により選定すればよい。
<第1実施形態に係る溶液処理装置のその他の構成>
(気液分離器)
気液分離器5は、処理塔2の塔頂部に設けられるとともに、留出蒸気L3の飛沫同伴を防止するメッシュ状の構造物であり、例えば、ミストエリミネーターである。
なお、溶液処理装置1aは、図1のように、飛沫同伴を確実に防止するため、気液分離器5と気液分離手段7とを両方備える構成であってもよいが、いずれか一方のみを備える構成であってもよい。
(第1加熱補助手段、濃縮液熱交換器、留出液熱交換器)
第1加熱補助手段9、濃縮液熱交換器10、留出液熱交換器11は、公知の熱交換器を用い、熱媒体としては、各々、スチームS、濃縮液L2、留出液L3を用いる。
なお、第1加熱補助手段9の熱媒体は、電気ヒーターであってもよい。
第1加熱補助手段9の濃縮液L2の入口は、配管t17を介して処理塔2の塔底部の出口に接続し、第1加熱補助手段9の濃縮液L2(液体状および気体状)の出口は、配管t19を介して処理塔2の塔底部付近の塔側面に設けられた供給口に接続している。
濃縮液熱交換器10の被処理液L1の入口は、配管t1、ポンプP1を介して外部に接続し、濃縮液熱交換器10の被処理液L1の出口は、配管t2を介して留出液熱交換器11の入口に接続している。また、濃縮液熱交換器10の濃縮液L2の入口は、配管t16、ポンプP2、配管t14を介して処理塔2の塔底部の出口に接続し、濃縮液熱交換器10の濃縮液L2の出口は、配管t20を介して系外に接続している。
留出液熱交換器11の被処理液L1の出口は、配管t3を介して供給手段4に接続している。また、留出液熱交換器11の留出液L3の入口は、配管t12、ポンプP3、配管t11を介して保持缶12の出口に接続し、留出液熱交換器11の留出液L3の出口は、配管t13を介して外部に接続している。
(冷却器、保持缶)
冷却器13は、留出蒸気L3が系外(図示しない真空ポンプ)に漏れ出さないように当該留出蒸気L3を冷却して留出液L3とする機器である。
そして、保持缶12は、第1加熱手段6aにより液体状となった留出液L3と、冷却器13により液体状となった留出液L3を底側で保持するものである。
冷却器13の留出蒸気L3の入口は、配管t9を介して保持缶12の出口に接続し、冷却器13の蒸気の出口は、配管t10を介して系外(図示しない真空ポンプ)に接続する。
保持缶12の留出液L3の入口は、配管t8を介して第1加熱手段6aの出口に接続し、保持缶12の留出液L3の出口は、配管11、ポンプP3、配管t12を介して留出液熱交換器11の入口に接続している。
≪還流手段について≫
溶液処理装置1aは、還流手段を有さない。言い換えると、溶液処理装置1aは、還流手段を用いる精留ではなく、還流手段を用いない蒸発(単蒸留)に関する装置である。
ここで、還流手段とは、処理塔2の塔頂部から留出する留出蒸気L3を凝縮して留出液L3とし当該留出液L3を処理塔2の内部に戻す手段である。
溶液処理装置1aによると、高沸点有機溶剤の含有量が十分に少ない留出液L3と、高沸点有機溶剤の含有量が十分に多い濃縮液L2とを得ることができるため、あえて、還流手段を有する必要がない。
なお、溶液処理装置1aは、還流手段を有さないことにより、還流操作において必要となる膨大なエネルギーの消費を確実に回避することができる。
ただし、エネルギーの消費量について制限されていないとともに、留出液L3の高沸点有機溶剤の含有量を更に低減しなければならないといった場合は、溶液処理装置1aに還流手段を設けてもよい。
なお、溶液処理装置1aは、内部還流手段を設けてもよい。ここで、内部還流手段とは、処理塔2の内部において被処理蒸気L1を凝縮し、凝縮した被処理液L1を処理塔2の内部の気液接触手段等に供給するという手段である。溶液処理装置1aに適用する場合は、例えば、処理塔2の内部であって気液分離器5の上方に、内部還流手段として公知の冷却器を設ければよい。
次に、本発明に係る溶液処理装置の処理対象となる被処理液L1について説明するとともに、この被処理液L1を処理して得られる濃縮液L2および留出液L3を説明する。
≪被処理液≫
被処理液L1とは、高沸点有機溶剤と、水と、を含む溶液であり、詳細には、各種産業分野において、洗浄工程や製造工程で使用された高沸点有機溶剤を含有する水(溶液)である。
被処理液L1の高沸点有機溶剤とは、水より沸点が高く、水と完全に溶解し、水と共沸しない溶剤である。
そして、高沸点有機溶剤は、N−メチルピロリドン(NMP)、N−エチル−2−ピロリドン(NEP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、プロピレングリコール(PG)、ブチルジグリコール(BDG)、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、モノエタノールアミン(MEA)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(DGME)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)よりなる群から選ばれた1種または2種以上の溶剤であるのが好ましい。
これらの高沸点有機溶剤は、再利用する価値の高い溶剤であることから、本発明に係る溶液処理装置により、濃縮液L2中の高沸点有機溶剤を十分に濃縮することで、リサイクルに資するという効果をより確実なものとすることができる。
被処理液L1の高沸点有機溶剤の含有量は、10.0wt%以下であることが好ましく、5.0wt%以下であることがさらに好ましい。被処理液L1の高沸点有機溶剤の含有量が所定値以下であると、留出液L3中の高沸点有機溶剤の含有量の低下という効果を、より確実なものとすることができるからである。
高沸点有機溶剤がNMPである場合、被処理液L1のNMPの含有量は、10.0wt%以下であることが好ましい。被処理液L1のNMPの含有量が10.0wt%以下であると、留出液L3中のNMPの含有量の低下という効果を、より確実なものとすることができるからである。
≪濃縮液≫
濃縮液L2とは、被処理液L1の高沸点有機溶剤の含有量と比較して、高沸点有機溶剤の含有量の多い溶液であり、本発明に係る溶液処理装置により被処理液L1を処理して得られる溶液である。
高沸点有機溶剤がNMPである場合、濃縮液L2のNMPの含有量は、60.0wt%以上であることが好ましく、80.0wt%以上であることがさらに好ましい。濃縮液L2のNMPの含有量が60.0wt%以上であると、濃縮液L2のNMPをリサイクルする際にコスト面において有利となり、濃縮液L2を有価物として扱うことができる。また、80.0wt%以上であると、本発明の溶液処理装置により処理した後に使用する精製装置にかかる負荷を軽減したりすることができるからである。
ただし、高沸点有機溶剤がNMPである場合、濃縮液L2のNMPの含有量が85.0wt%以上となると消防法による危険物と見なされることから、当該場合は、濃縮液L2のNMPの含有量が85.0wt%未満であることが好ましい。
なお、53.3kPaにおけるNMPの気液平衡関係を一例として表1に示す。
下記表1から、溶液中のNMPの含有量(NMP液組成)について、0.0〜60.0wt%の間での温度差は僅か4.5℃であるが、0.0〜80.0wt%の間での温度差は11.7℃であることがわかる。ここで、圧縮手段8の入口側(配管t6側)と出口側(配管t7側)とにおける留出蒸気3の温度差が大きくなると、圧縮手段8に必要となる動力(エネルギー)も大きくなる。
つまり、濃縮液L2として、NMPの含有量が80.0wt%のものを得ようとする場合は、60.0wt%のものを得ようとする場合と比較し、濃縮液L2を加熱するために圧縮手段8により留出蒸気L3の温度差を2.5倍以上とする必要があるため、圧縮手段8に必要となるエネルギーが大幅に増加してしまう。
したがって、本発明に係る溶液処理装置によると、使用する圧縮手段8の性能や圧縮手段8に必要となるエネルギー等を考慮する必要はあるが、濃縮液L2の高沸点有機溶剤の含有量を60.0wt%以上、80.0wt%以上とすることが可能であることがわかる。
Figure 0005793157
≪留出液≫
留出液L3とは、被処理液L1の高沸点有機溶剤の含有量と比較して、高沸点有機溶剤の含有量の少ない溶液であり、本発明に係る溶液処理装置により被処理液L1を処理して得られる溶液である。また、留出液L3は、処理塔2から留出した留出蒸気L3が、圧縮手段8により昇圧・昇温し、第1加熱手段6a通過することで熱回収され凝縮したものである。
高沸点有機溶剤がNMPである場合、留出液L3のNMPの含有量は、0.5wt%以下であることが好ましい。留出液L3のNMPの含有量が0.5wt%以下であると、本発明に係る溶液処理装置により処理した後の処理装置にかかる負荷を軽減したりすることができるからである。
なお、53.3kPaにおけるNMPの気液平衡関係を一例として表2に示す。
下記表2から、溶液中のNMPの含有量(NMP液組成)が5.0wt%の場合、蒸気中のNMPの含有量(NMP蒸気組成)が0.2wt%となり、溶液中のNMPの含有量(NMP液組成)が10.0wt%の場合、蒸気中のNMPの含有量(NMP蒸気組成)が0.5wt%となることがわかる。
つまり、被処理液L1としてNMPの含有量が10.0wt%のものを使用した場合、本発明に係る溶液処理装置によると、当該気液平衡関係に基づき、第1気液接触手段3aにおいて、NMPの含有量が0.5wt%の留出蒸気L3を処理塔2から留出させることができる。
したがって、本発明に係る溶液処理装置によると、留出液L3の高沸点有機溶剤の含有量を0.5wt%以下とすることが可能であることがわかる。
Figure 0005793157
次に、第1実施形態に係る溶液処理装置1aによる被処理液L1の処理方法について図1を用いて説明する。
≪第1実施形態に係る溶液処理装置による被処理液の処理方法≫
まず、ポンプP1が作動すると、被処理液L1が配管t1を通って、濃縮液熱交換器10に供給される。この濃縮液熱交換器10では、供給された被処理液L1と濃縮液L2との間において熱交換が行われ、被処理液L1が昇温し、濃縮液L2が降温する。
次に、濃縮液熱交換器10において昇温した被処理液L1が、配管t2を通って、留出液熱交換器11に供給される。この留出液熱交換器11では、供給された被処理液L1と留出液L3との間において熱交換が行われ、被処理液L1が昇温し、留出液L3が降温する。
そして、留出液熱交換器11において昇温した被処理液L1が、配管t3、供給手段4を通って、処理塔2内に供給される。
処理塔2内に供給された被処理液L1は、まず、第1気液接触手段3aに供給される。ここで、被処理液L1は、処理塔2内に供給された直後の状態、つまり、高沸点有機溶剤が濃縮されていない状態である。よって、この状態の被処理液L1が、処理塔2の塔底部側から上昇してくる被処理蒸気L1と接触することになる。その結果、高沸点有機溶剤の含有量が少ない溶液の気液平衡関係に基づいて、被処理液L1の蒸発現象が起こるため、高沸点有機溶剤の含有量の非常に少ない被処理蒸気L1が処理塔2の塔頂部側に上昇する。
<留出液側>
処理塔2の塔頂部側に上昇した被処理蒸気L1は、気液分離器5を通過し、塔頂部の出口(留出口)から配管t4を通って、留出蒸気L3として気液分離手段7に供給される。なお、供給手段4から供給された被処理液L1が液体状のまま留出液L3として留出しないよう(つまり、飛沫同伴しないよう)、気液分離器5により、被処理液L1がトラップされ、第1気液接触手段3aに供給される。
さらに、気液分離手段7に供給された留出蒸気L3に同伴した液滴は、気液分離手段7によって留出蒸気L3から分離され、分離された液滴は、配管t5を通り、処理塔2内に戻される。
次に、気液分離手段7において液滴が排除された留出蒸気L3は、配管t6を通り、圧縮手段8に供給される。この圧縮手段8では、供給された留出蒸気L3が圧縮されて昇温する。
そして、圧縮手段8において昇温した留出蒸気L3が、配管t7を通り、第1加熱手段6aに供給される。この第1加熱手段6aでは、供給された留出蒸気L3と濃縮液L2との間において熱交換が行われ、留出蒸気L3が凝縮し、濃縮液L2が留出蒸気L3の蒸発潜熱を回収することで昇温し、一部が蒸気化する。
次に、第1加熱手段6aにおいて凝縮した留出液L3が、配管t8を通り、保持缶12に供給される。
なお、留出蒸気L3が、配管t8、保持缶12、配管t9、配管t10を通り、系外(図示しない真空ポンプ)に漏れ出さないように、配管t9および配管t10の間に設けられた冷却器13で冷却水Wにより冷却される。そして、降温し凝縮した留出液L3が冷却器13内を流下し、配管t9を通り、保持缶12の底側に貯まることとなる。
なお、図示しない真空ポンプにより、配管t10、冷却器13、保持缶12等を介して、溶液処理装置1aを吸引(Vacuum)することにより、溶液処理装置1aの圧力を所望の減圧状態とする。
そして、保持缶12の底側に貯まった留出液L3が、作動するポンプP3により、配管t11、配管t12を通り、留出液熱交換器11に供給される。この留出液熱交換器11では、前記のとおり、供給された留出液L3と被処理液L1との間において熱交換が行われ、留出液L3が降温し、被処理液L1が昇温する。
最終的に、留出液熱交換器11において降温した留出液L3は、配管t13を通り、溶液処理装置1aの系外に流出する。
<濃縮液側>
一方、第1気液接触手段3aにおいて、高沸点有機溶剤の含有量の多い被処理液L1は、第1気液接触手段3a内を流下し、処理塔2の塔底部に供給される。そして、処理塔2の塔底部に供給された被処理液L1は、濃縮液L2として、作動するポンプP2により、一部が配管t14、配管t15を通り、第1加熱手段6aに供給され、一部が配管t14、配管t16を通り、濃縮液熱交換器10に供給される。さらに、処理塔2の塔底部に供給された被処理液L1の一部は、濃縮液L2として、配管t17を通り、第1加熱補助手段9に供給される。
第1加熱手段6aでは、前記のとおり、供給された濃縮液L2と留出蒸気L3との間において熱交換が行われ、濃縮液L2が一部蒸発し、留出蒸気L3が凝縮する。また、第1加熱補助手段9では、供給された濃縮液L2とスチームSとの間において熱交換が行われ、濃縮液L2が一部蒸発することとなる。そして、第1加熱手段6a、第1加熱補助手段9により昇温した濃縮液L2が、各々、配管t18、配管t19を通り、処理塔2の内部に戻されることで、加熱されることにより蒸発した被処理蒸気L1が処理塔2の塔頂部側(第1気液接触手段3a側)に上昇し、液体状のままの被処理液L1は、処理塔2の塔底部に供給される。
そして、濃縮液熱交換器10では、前記のとおり、供給された濃縮液L2と被処理液L1との間において熱交換が行われ、濃縮液L2が降温し、被処理液L1が昇温する。
最終的に、濃縮液熱交換器10において降温した濃縮液L2は、配管t20を通り、溶液処理装置1aの系外に流出する。
次に、第2実施形態に係る溶液処理装置1bの概略について図2を用いて説明する。
なお、第2実施形態を説明するに際して、第1実施形態と共通する構成については説明を省略し、相違する構成を中心に説明する。
≪第2実施形態に係る溶液処理装置の概略≫
第2実施形態に係る溶液処理装置1bは、第1実施形態に係る溶液処理装置1aと同様、高沸点有機溶剤を含有する被処理液L1を、高沸点有機溶剤の含有量の多い濃縮液L2と高沸点有機溶剤の含有量の少ない留出液L3とに分離する装置である。
図2に示すように、溶液処理装置1bは、図1に示した溶液処理装置1aの構成に加え、処理塔2の内部であって第1気液接触手段3aの下方に設置される第2気液接触手段3bと、処理塔2の内部であって第1気液接触手段3aと第2気液接触手段3bとの間に設置される保持手段14と、保持手段14に保持された被処理液L1を加熱する第2加熱手段6bと、を備える。
そして、溶液処理装置1bは、図1に示した溶液処理装置1aの構成に加え、調節弁15と、凝縮器16と、を備える。
なお、溶液処理装置1bは、各機器間に液体または気体を流すため、配管t1〜t30を備えるとともに、液体または気体を所定方向に流すため、ポンプP1〜P4を備える。
次に、第2実施形態に係る溶液処理装置1bの各機器について図2を用いて説明する。
<第2気液接触手段>
第2気液接触手段3bとは、被処理液L1が分離した蒸気と液とを気液接触させる手段である。
第2気液接触手段3bは、処理塔2の内部であるとともに、第1気液接触手段3aの下方に設けられる。なお、第2気液接触手段3bは、第1気液接触手段3aと同様、棚段、規則充填物、不規則充填物といった公知の気液接触手段を用いることができる。
そして、第1気液接触手段3aと第2気液接触手段3bとは、同種の組み合わせ(例えば、棚段と棚段)でもよく、異種の組み合わせ(例えば、棚段と規則充填物)であってもよい。
<保持手段>
保持手段14とは、第1気液接触手段3aから供給される被処理液L1を所定量保持し、当該所定量を超える被処理液L2を第2気液接触手段3bに供給する手段である。
保持手段14は、処理塔2の内部であって第1気液接触手段3aと第2気液接触手段3bとの間に設置される。そして、保持手段14は、チムニートレイ14aと、チムニートレイ14aに保持された被処理液L1を第2気液接触手段3bに供給する配管t26と、を用いることができる。
チムニートレイ14aは、貫通孔を有するトレイと、トレイの貫通孔から上方に突出するとともにトレイの下方から上方に被処理蒸気L1を流通可能とするスタンドパイプと、を備えるものである。そして、配管t26は、チムニートレイ14aのトレイ部分に保持された被処理液L1を所定流量で第2気液接触手段3bに供給するものである。
なお、保持手段14としては、液体を保持できる手段であれば特に限定されず、チムニートレイ以外の液コレクターを用いてもよい。
<第2加熱手段>
第2加熱手段6bとは、保持手段14に保持された被処理液L1を加熱する手段である。
第2加熱手段6bは、第1加熱手段6aと同様の加熱器を用いることができる。この加熱器は、処理塔2の保持手段14から、配管t21、ポンプP2、配管t22を介して供給される被処理液L1を、加熱源(熱媒体)と熱交換することにより加熱するものであり、加熱器で加熱された被処理液L1は、配管t23を介して、処理塔2の内部(保持手段14の上方)に液体または気体の状態で供給される。なお、加熱器の加熱源としては、圧縮手段8により圧縮され昇温した留出蒸気L3が用いられる。
第2加熱手段6bの被処理液L1(加熱対象)の入口は、配管t22、ポンプP2、配管t21を介して処理塔2の保持手段14設置付近の塔側面に設けられた出口に接続し、第2加熱手段6bの被処理液L1(加熱対象)の出口は、配管t23を介して処理塔2の保持手段14設置付近の塔側面に設けられた供給口に接続している。
そして、第1加熱手段6aと第2加熱手段6bとは、同種の組み合わせ(例えば、加熱した液体を処理塔2に戻す構成の加熱器と、当該加熱器と同じ構成の加熱器)でもよく、異種の組み合わせ(例えば、加熱した液体を処理塔2に戻す構成の加熱器と、処理塔2内の被処理液L1を直接加熱する加熱器)であってもよい。
なお、図2では、溶液処理装置1bは、第2加熱手段6bに対応する圧縮手段8を備える構成となっているが、第1加熱手段6aに対応する圧縮手段(圧縮手段8よりも圧縮率の高い圧縮手段)をさらに備える構成としてもよい。
<第2実施形態に係る溶液処理装置のその他の構成>
(調節弁、凝縮器)
調節弁15は、配管t6と配管t24との間に設けられ、開閉することにより配管t24側に流れる留出蒸気L3の流量を調整するものである。
そして、凝縮器16は、留出蒸気L3を冷却水Wで冷却することで凝縮させ留出液L3とする公知の熱交換器である。
次に、第2実施形態に係る溶液処理装置1bによる被処理液L1の処理方法について図2を用いて説明する。
なお、第2実施形態を説明するに際して、第1実施形態と共通する部分については説明を省略し、相違する部分を中心に説明する。
≪第2実施形態に係る溶液処理装置による被処理液の処理方法≫
<保持手段と第2気液接触手段について>
第1気液接触手段3aにおいて、高沸点有機溶剤の含有量の多い液体状の被処理液L1は、第1気液接触手段3a内を流下し、保持手段14に供給される。そして、保持手段14に供給された被処理液L1の一部が、作動するポンプP2により、配管t21、配管t22を通り、第2加熱手段6bに供給される。この第2加熱手段6bでは、供給された被処理液L1と留出蒸気L3との間において熱交換が行われ、被処理液L1が一部蒸発し、留出蒸気L3が凝縮する。そして、第2加熱手段6bにより昇温・一部蒸発した被処理液L1が、配管t23を通り、処理塔2の内部に戻されることで、加熱されることにより気体状となった被処理蒸気L1が処理塔2の塔頂部側(第1気液接触手段3a側)に上昇し、液体状のままの被処理液L1は、保持手段14に供給され保持されることとなる。
そして、保持手段14において保持される被処理液L1が所定量を超えると、当該所定量を超えた被処理液L1が、配管t26を介して、第2気液接触手段3bに供給される。
第2気液接触手段3bに供給された被処理液L1は、処理塔2の塔底部側から上昇してくる被処理蒸気L1と接触する。その結果、高沸点有機溶剤の含有量の少ない被処理蒸気L1は、保持手段14を通過して、処理塔2の塔頂部側に上昇する。一方、高沸点有機溶剤の含有量の多い被処理液L1は、第2気液接触手段3b内を流下し、処理塔2の塔底部に供給される。
つまり、第2実施形態に係る溶液処理装置1bによると、処理塔2内に2つの気液接触手段を設けていることから、第1実施形態に係る溶液処理装置1aと比較して、濃縮液L2内の高沸点有機溶剤の含有量を更に多くすることが可能となる。
<調節弁、凝縮器について>
気液分離手段7において液滴が排除された留出蒸気L3は、一部が調節弁15、配管t24を通り、凝縮器16に供給される。
詳細には、溶液処理装置1b内部の圧力が高くなったとの信号を受けた調節弁15が、配管t6と配管t24とを連通状態とすることにより、処理塔2内において余剰となった留出蒸気L3が、図示しない真空ポンプにより、配管t10、冷却器13、保持缶12、配管t25、凝縮器16、配管t24を介して吸引(Vacuum)される。さらに、凝縮器16に供給された留出蒸気L3は、冷却水Wにより凝縮し留出液L3となり、配管t25を通り、保持缶12の底側に貯まる。これにより、第1加熱手段6aと第2加熱手段6bとを備えることで、装置内の圧力が高くなる傾向のある溶液処理装置1bの全体の圧力を所望の減圧状態とする。
本実施形態に係る溶液処理装置の構成や、処理方法については、以上説明したとおりであるが、その他の明示していない構成等については、従来公知のものであればよく、前記構成によって得られる効果を奏する限りにおいて、限定されないことは言うまでもない。
次に、本発明に係るよう液処理装置について、実施例を示して具体的に説明する。
≪第1実施形態に対応する実施例1≫
第1実施形態に対応する実施例1について、図1を用いて説明する。
<諸条件>
被処理液L1としては、NMPの含有量が5wt%である排水を使用した。この排水を100kg/hで溶液処理装置1a(詳細には、濃縮液熱交換器10)に供給した。
処理塔2の塔頂部の圧力は53.3kPaに保ち、温度は83℃であった。また、処理塔2の塔底部の圧力は53.5kPaに保ち、温度は88℃であった。
なお、処理塔2の内部(塔頂部、塔底部)の圧力および温度を上記値に保つため、圧縮手段8としては、吸引圧力53.3kPa(83℃)で吐出圧力93.9kPa(98℃)のルーツブロアーを使用した。そして、このルーツブロアーの軸動力は8.1kWであった。さらに、第1加熱補助手段9に供給したスチームSは定常状態において5kg/hであった。
第1気液接触手段3aは、高性能規則充填物を使用し、層高は600mmであった。
なお、高性能規則充填物の層高については、水とNMPの気液平衡関係からシミュレーションすると、理論段1段で5wt%のNMPを60wt%まで濃縮し、さらに留出した留出液の濃度は、0.5wt%とのシミュレーション結果が得られたことから、理論段1段相当の充填高さとして、層高を600mmにした。
そして、第1加熱手段6aは、竪型套管流下式熱交換器(伝熱面積7.8m)を使用した。
なお、その他の諸条件については、第1実施形態として説明した構成および処理方法のとおりである。
<結果>
回収した留出液L3の量(詳細には、留出液熱交換器11から流出した量)は92.13kg/hで、NMPの含有量は0.3wt%であった。また、回収した濃縮液L2の量(詳細には、濃縮液熱交換器10から流出した量)は7.87kg/hで、NMPの含有量は60wt%であった。
ここで、還流比0.2で運転される1塔式通常蒸留塔により、上記結果と同様の結果を得ようとすると、スチームは113kg/h(≒92.13(kg/h)×1.2×551/539)必要となる。なお、上記式中の「551」とは、83℃における被処理液の蒸発潜熱(kcal/kg)の値であり、「539」とは、100℃におけるスチームの蒸発潜熱(kcal/kg)の値である。
したがって、本発明に係る溶液処理装置1aによると、必要となるスチーム(エネルギー)を、還流比0.2で運転される1塔式通常蒸留塔と比較し、約4.4%(≒5(kg/h)/113(kg/h)×100)まで削減できることがわかった。
≪第2実施形態に対応する実施例2≫
第2実施形態に対応する実施例2について、図2を用いて説明する。
<諸条件>
第1実施形態に対応する実施例1と異なる諸条件は、以下のとおりである。
処理塔2の保持手段14付近の圧力は、53.5kPaに保ち、温度は88℃であった。また、処理塔2の塔底部の圧力は、53.7kPaに保ち、温度は95℃であった。
なお、第1加熱手段6aに供給したスチームSは定常状態において10kg/hであった。
第2気液接触手段3bは、高性能規則充填物を使用し、層高は600mmであった。
なお、高性能規則充填物の層高については、実施例1と同様理由により決定した。
そして、第2加熱手段6bは、竪型套管流下式熱交換器(伝熱面積7.8m)を使用した。
なお、その他の諸条件については、第2実施形態として説明した構成および処理方法のとおりである。
<結果>
回収した留出液L3の量(詳細には、留出液熱交換器11から流出した量)は94.10kg/hで、NMPの含有量は0.3wt%であった。また、回収した濃縮液L2の量(詳細には、濃縮液熱交換器10から流出した量)は5.90kg/hで、NMPの含有量は80wt%であった。
したがって、本発明の溶液処理装置1bによると、必要となるスチーム(エネルギー)を、還流比0.2で運転される1塔式通常蒸留塔と比較し、約8.7%(≒10(kg/h)/115(kg/h)×100)まで削減できることがわかった。
1a 第1実施形態に係る溶液処理装置(溶液処理装置)
1b 第2実施形態に係る溶液処理装置(溶液処理装置)
2 処理塔
3a 第1気液接触手段
3b 第2気液接触手段
4 供給手段
5 気液分離器
6a 第1加熱手段
6b 第2加熱手段
7 気液分離手段
8 圧縮手段
9 第1加熱補助手段
10 濃縮液熱交換器
11 留出液熱交換器
12 保持缶
13 冷却器
14 保持手段
14a チムニートレイ
15 調節弁
16 凝縮器
L1 被処理液、被処理蒸気
L2 濃縮液
L3 留出液、留出蒸気
t1〜t30 配管
P1〜P4 ポンプ

Claims (7)

  1. 高沸点有機溶剤を含有する被処理液を、高沸点有機溶剤の含有量の多い濃縮液と高沸点有機溶剤の含有量の少ない留出液とに分離する溶液処理装置であって、
    被処理液を濃縮液と留出液となる留出蒸気とに分離し、塔頂部から留出蒸気を留出させ、塔底部から濃縮液を缶出させる処理塔と、
    前記処理塔の塔底部に供給される被処理液を加熱する第1加熱手段と、
    前記処理塔の内部に設置されるとともに、被処理液と加熱されることにより気体状となった被処理蒸気とを接触させる第1気液接触手段と、
    前記第1気液接触手段の上方から前記処理塔の内部に被処理液を供給する供給手段と、
    を備え
    前記第1気液接触手段から上昇する被処理蒸気を気液接触させる気液接触手段を備えず、
    前記供給手段から供給される被処理液は、高沸点有機溶剤を含有する水溶液であって、高沸点有機溶剤の含有量が10.0wt%以下であり、
    前記供給手段から供給される被処理液の高沸点有機溶剤は、水より沸点が高く、水と完全に溶解し、水と共沸しない溶剤であり、N−メチルピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチルジグリコール、1,4−ブタンジオール、モノエタノールアミン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンよりなる群から選ばれた1種または2種以上の溶剤であることを特徴とする溶液処理装置。
  2. 前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気を凝縮して留出液とし当該留出液を前記処理塔の内部に戻す還流手段を有さないことを特徴とする請求項1に記載の溶液処理装置。
  3. 前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気に同伴する液滴を分離し前記処理塔の内部に戻す気液分離手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の溶液処理装置。
  4. 前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気を圧縮して昇温させる圧縮手段を備え、
    前記圧縮手段により圧縮されて昇温した留出蒸気を、前記第1加熱手段の加熱源として用いることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の溶液処理装置。
  5. 前記圧縮手段は、前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気を、前記処理塔の塔底部の被処理液よりも、温度が2℃以上高くなるように、圧縮して昇温させることを特徴とする請求項に記載の溶液処理装置。
  6. 前記処理塔の内部であって前記第1気液接触手段の下方に設置されるとともに、被処理液と加熱されることにより気体状となった被処理蒸気とを接触させる第2気液接触手段と、
    前記処理塔の内部であって前記第1気液接触手段と前記第2気液接触手段との間に設置されるとともに、前記第1気液接触手段から供給される被処理液を所定量保持し、当該所定量を超える被処理液を前記第2気液接触手段に供給する保持手段と、
    前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気を圧縮して昇温させる圧縮手段と、
    前記保持手段に保持された被処理液を加熱する第2加熱手段と、
    を備え、
    前記圧縮手段により圧縮されて昇温した留出蒸気を、前記第1加熱手段および前記第2加熱手段のうち少なくとも一方の加熱源として用いることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の溶液処理装置。
  7. 前記供給手段から供給する被処理液の高沸点有機溶剤は、N−メチルピロリドンであり、
    前記処理塔の塔頂部から留出する留出蒸気は、高沸点有機溶剤の含有量が0.5wt%以下であり、
    前記処理塔の塔底部から缶出する濃縮液は、高沸点有機溶剤の含有量が60.0wt%以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の溶液処理装置。
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