JP5791020B2 - 樹脂成形体 - Google Patents
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Description
樹脂として熱硬化性樹脂を用いた場合、通常樹脂を加熱硬化させる際に硬化剤としてメチルエチルケトンパーオキサイドなど公知のラジカル重合性の有機酸が樹脂100重量部に対して0.5〜5部程度加えられる。また、両末端変性シリコーンの末端官能基がラジカル重合性の官能基を備えていれば、該シリコーンを成型硬化時に加えて加熱するだけで重合反応が進み、樹脂を容易に反応させることができる。この場合、使用する熱硬化性樹脂が有する官能基に応じて両末端変性シリコーンの官能基も適宜変更すればよい。例えば、熱硬化性樹脂として不飽和ポリエステルを用いた場合では、主鎖がイソフタル酸、オルソフタル酸、フマル酸、無水フマル酸などの二価の酸とエチレングリコール、プロピレングリコールなどの多価アルコールがエステル結合を構成するので、両末端変性シリコーンの末端官能基をカルボキシル基や水酸基などにすればよい。また、両末端変性シリコーンの末端の官能基にアクリル基やメタクリル基を導入すれば、三次元架橋を構成するスチレンなどの不飽和基と反応する。同様に、アクリル樹脂やビニル樹脂についても硬化時に不飽和基がラジカル重合するので、両末端変性シリコーンの末端の官能基としてアクリル基やメタクリル基などを用いることができる。また、アルコキシ基を有したシランカップリグ剤と反応する水酸基などを両末端変性シリコーンの末端官能基とする等、樹脂の反応性官能基に合わせてシランカップリング剤の末端官能基を選択すれば、樹脂と両末端変性シリコーンを効率よく反応させることができる。
不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、両末端メタクリル変性シリコーンを4重量部添加し、十分に撹拌した。その後、硬化剤としてメチルエチルケトンパーオキサイドを樹脂100重量部に対して0.5〜2.5重量部添加してさらに所定時間撹拌した。その後、無機充填剤として水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、ガラス繊維を樹脂100重量部に対してそれぞれ70重量部、120重量部、25重量部を添加して真空撹拌を行い、樹脂組成物を得た。
不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、両末端水酸基変性シリコーンを4重量部添加し、シランカップリング剤として3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランを0.4重量部添加し、十分に攪拌した。その後、硬化剤としてメチルエチルケトンパーオキサイドを樹脂100重量部に対して0.5〜2.5重量部添加してさらに所定時間攪拌した。その後、実施例1と同様に無機充填剤として水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、ガラス繊維を樹脂100重量部に対してそれぞれ70重量部、120重量部、25重量部を添加して真空攪拌を行ない、樹脂組成物を得た。
アクリルポリオール樹脂100部とヘキサメチレンジイソシアネート25部とシンナー50部と両末端に水酸基を有するシリコーン2.5部を撹拌した後、その混合溶液をアクリル基材上にスプレー塗布した。塗布後、室温に放置した混合溶液を、熱風乾燥炉を用いて、110℃、40分間熱硬化することにより、膜厚が約30μmからなる樹脂成形体を得た。
参考例2で使用した両末端に水酸基を有するシリコーンを、それよりもシリコーン鎖長
が短い両末端に水酸基を有するシリコーンに置き換え、実施例1と同様の条件で、製膜を
行い、膜厚が約30μmからなる樹脂成形体を得た。
実施例1において、両末端メタクリル変性シリコーンに変えて一端がメタクリル変性しているがもう一端は官能基を有しない(メチル基を有した)片末端変性シリコーンを樹脂100重量部に対して4重量部添加した点以外においては、実施例1と同様に成型することによって樹脂成形体を得た。
実施例1において、両末端メタクリル変性シリコーンに替えて何れの末端基にも官能基を有しないポリジメチルシリコーンを樹脂100重量部に対して4重量部添加した点以外においては、実施例1と同様に成型することによって樹脂成形体を得た。
実施例1において、何らシリコーンを添加せずに樹脂成形体を得た。
参考例2において、両末端に水酸基を有するシリコーンを、主鎖がアクリル、側鎖がジメチルシリコーンである反応性グラフトシリコーンに置き換え、参考例2と同様の条件で、製膜をおこない、膜厚が約30μmからなる樹脂成形体を得た。
実施例及び比較例で得られた樹脂成形体に日常の清掃を長期間行った際の撥水性維持、回復性能を摺動試験前後の水に対する静的接触角およびIRスペクトルをにて評価した。
水に対する静的接触角(水接触角)は、FACE接触角計CA−X150(協和界面科学製)を用いて、室温2μLの水滴を滴下後20秒後の静的接触角をθ/2法で測定した。
IRスペクトルは赤外分光装置(パーキンエルマー社製Spectrum2000)を用い、ATR法にて取得した。なお、摺動試験は、実施例1、参考例1及び比較例1〜3については摺動試験1、また、参考例2、3及び比較例4については摺動試験2を行なった。
摺動子としてエタノールを染み込ませた市販の布巾を摺動試験機(テスター産業株式会社製)に取り付け、荷重100gf/cm2で、2500回摺動させる摺動試験を行った。
(摺動試験2)
摺動試験1から摺動子を住友スリーエム社製の「スコッチ・ブライト(登録商標)バスシャイン(登録商標)」のスポンジ面を含水させたものに替えて、荷重50g/cm2で5000回の摺動試験を行った。
次に、実施例1,参考例1及び比較例1〜3で得られた樹脂の表面に色素成分汚れとして紅茶色素の成分であるテアフラビン100ppmを100μL添加し、25℃、50RH%にて一日放置した後に水を含ませた布巾又は洗剤を含ませた布巾で拭き取りを行った。色素成分汚れの残り具合を目視で確認し、3段階による点数付けをして防汚性能評価を行った。
○:色素汚れが洗剤を用いると完全に取れている
×:色素汚れが洗剤を用いても残っていて目立つ
Claims (2)
- 結合性官能基を有する樹脂に、撥水剤を配合し成型硬化させてなる樹脂成形体において、
前記撥水剤は、両末端に前記樹脂と重合可能な官能基を有し、側鎖に疎水性官能基を有したシリコーンであり、前記シリコーンの両末端に存在する官能基はメタクリル基であり、
前記樹脂は、硬化剤を加えて成型硬化させてなる熱硬化性樹脂であり、前記熱硬化性樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂であることを特徴とする樹脂成形体。 - 前記熱硬化性樹脂には、無機材料からなる充填剤が配合されていることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂成形体。
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