[第1の実施形態]
以下、本発明をパチンコ遊技機に具体化した第1の実施形態について図1〜図14を参照して説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示手段、演出実行手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では3列)を変動表示させて行う図柄変動ゲーム(以下、「変動ゲーム」と示す)を含み、該変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。なお、演出表示装置11の変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄、以下、「飾図」と示す)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の左下には、7セグメント型の第1特別図柄表示装置12aが、第1特別図柄表示装置12aの右には、7セグメント型の第2特別図柄表示装置12bが、それぞれ配設されている。第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bでは、特別図柄(以下、「特図」と示す)を変動させて表示する変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果、小当りか否かの内部抽選(小当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。本実施形態において、変動ゲームは、各表示装置12a,12bにおいて、特図の変動表示が開始されてから確定停止表示される迄を1回として実行される。以下、第1特別図柄表示装置12aで行われる変動ゲームを「第1変動ゲーム(第1図柄変動ゲーム)」と示すことがあり、第2特別図柄表示装置12bで行われる変動ゲームを「第2変動ゲーム(第2図柄変動ゲーム)」と示すことがある。
本実施形態において各表示装置12a,12bには、複数種類(本実施形態では、128種類)の特図の中から、大当り抽選の抽選結果又は小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。128種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果)と、小当りを認識し得る図柄となる1種類の小当り図柄(小当り表示結果)と、はずれを認識し得る図柄となる27種類のはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。
また、本実施形態において演出表示装置11には、複数の図柄列毎に原則として[1]〜[8]の8種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において演出表示装置11は、各表示装置12a,12bに比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置11に確定停止表示された図柄から当り(大当り及び小当り)又ははずれを認識し得る。
そして、演出表示装置11には、各表示装置12a,12bの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bに大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、原則として、演出表示装置11にも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図による大当り図柄としては、全列の図柄が同一図柄となる図柄組み合わせである(例えば、[222][777]など)。
また、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bにはずれ図柄が確定停止表示される場合には、原則として、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図によるはずれ図柄としては、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせ(例えば、[135][246]など)、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄となる図柄組み合わせである(例えば、[121][767]など)。
また、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bに小当り図柄(小当り表示結果)が確定停止表示される場合、演出表示装置11に確変示唆図柄(確変示唆表示結果)が確定停止表示される。また、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bに大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合でも、演出表示装置11に確変示唆図柄(確変示唆表示結果)が確定停止表示される場合もある。なお、この確変示唆図柄は、大当りの当選確率を低確率状態(本実施形態では、208/65536)から高確率状態(本実施形態では、1640/65536)へ変動させる確率変動状態(以下、「確変状態」と示す)が付与される可能性を示唆する図柄である。本実施形態において、飾図による確変示唆図柄としては、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせの中でも、所定の図柄組み合わせが該当する(本実施形態では、[123]など)。
また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄の変動表示が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では左右の2列)に同一の図柄が一旦停止表示された場合、リーチ状態が形成される。ここで、一旦停止表示とは、画像表示部GHにおいてゆれ変動状態で表示されている状態であり、画像表示部GHにおいて図柄が確定停止している確定停止表示とは区別される。本実施形態では、複数の図柄列のうち左列が第1停止列、右列が第2停止列、中列が第3停止列(最終停止列)となり、左列及び右列がリーチ状態を形成するリーチ形成列となる。
第1特別図柄表示装置12aの左上には、複数個(本実施形態では2個)の第1特図保留発光部を有する第1特別図柄保留表示装置13aが配設されている。第1特別図柄保留表示装置13aは、機内部で記憶した第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第1保留記憶数」と示す。第1保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動手段(第1始動手段)としての第1始動入賞口14に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第1変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第1始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(第1上限数、本実施形態では「4」)まで累積される。
第1特別図柄保留表示装置13aの右上には、複数個(本実施形態では2個)の第2特図保留発光部を有する第2特別図柄保留表示装置13bが配設されている。第2特別図柄保留表示装置13bは、機内部で記憶した第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第2保留記憶数」と示す。第2保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動手段(第2始動手段)としての第2始動入賞口15に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第2変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第2始動入賞口15へ遊技球が入賞すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(第2上限数、本実施形態では「4」)まで累積される。
また、第1特別図柄保留表示装置13aの左上には、複数個(本実施形態では2個)の普図発光部を有する普通図柄表示装置20が配設されている。普通図柄表示装置20では、複数種類の普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われる。普通図柄は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。なお、以下、普通図柄を「普図」と示し、普通図柄ゲームを「普図ゲーム」と示す。また、この普図ゲームにおいても変動ゲームと同じように、遊技盤10に配設した作動ゲート19に遊技球が通過(入球)することで普図用の始動保留球(普図始動保留球)が記憶される。この普図始動保留球の記憶数(普図保留記憶数)は、作動ゲート19への遊技球の通過により、所定の上限数(本実施形態では「4」)を上限として「1」加算される一方で、普図ゲームの開始により「1」減算される。
また、本実施形態において、第1変動ゲームと第2変動ゲームとが同時に実行されないように構成されており、変動ゲーム(第1変動ゲーム又は第2変動ゲーム)が終了した場合に第1保留記憶数と第2保留記憶数とが共に「1」以上であるときには、第2保留記憶数に基づく第2変動ゲームが優先して実行される。また、本実施形態において、変動ゲームと普図ゲームとは同時に実行可能である。
演出表示装置11の下方には、遊技球の第1入賞口14a(入球口、第1入球口)を有する第1始動入賞口14が配設されている。第1始動入賞口14の奥方には入賞した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW1(図3に示す)が配設されている。第1始動入賞口14は、入賞した遊技球を第1始動口スイッチSW1で検知することにより、第1変動ゲームの始動条件と予め定めた個数(例えば3個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、本実施形態において、符号Yに示すように遊技球が遊技盤10の右側から転動したときには、遊技盤10の左側から転動したときよりも、第1始動入賞口14に入賞し難くなるように、障害釘等が配設されている。つまり、第1始動入賞口14は、遊技盤10の左側を主とする第1流路Xに設けられている。
また、演出表示装置11の右下には、遊技球の第2入賞口15a(入球口、第2入球口)を有する第2始動入賞口15が配設されている。第2始動入賞口15は普通電動役物とされ、普通電動役物ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉扉16を備えている。第2始動入賞口15は、開閉扉16の開動作により第2入賞口15aが開放されることで遊技球の入賞が許容される。つまり、第2始動入賞口15は、開閉扉16の開動作により開状態(第1状態)とされたときには、閉状態(第2状態)とされたときよりも第2入賞口15aに遊技球が入賞(入球)し易くなる。そして、第2始動入賞口15の奥方には入賞した遊技球を検知する第2始動口スイッチSW2(図3に示す)が配設されている。第2始動入賞口15は、入賞した遊技球を第2始動口スイッチSW2で検知することにより、第2変動ゲームの始動条件と予め定めた個数(例えば1個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、本実施形態において、遊技球が遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、第2始動入賞口15に入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。つまり、第2始動入賞口15は、遊技盤10の左側を主とする第1流路Xとは異なり、遊技盤10の右側を主とする第2流路Yに設けられている。
また、第2始動入賞口15の上には、作動ゲート19が配設されている。作動ゲート19の奥方には、通過した遊技球を検知するゲートスイッチSW5(図3に示す)が配設されている。作動ゲート19は、通過した遊技球をゲートスイッチSW5で検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口15の開閉扉16を開状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。即ち、普通当り抽選に当選すると、開閉扉16の開放によって第2始動入賞口15に遊技球を入賞させ易くなり、遊技者は、第2変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、第1始動入賞口14の下方には、第1大入賞口ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う第1大入賞口扉17を備えた第1大入賞口18が配設されている。第1大入賞口18の奥方には、入賞した遊技球を検知する第1カウントスイッチSW3(図3に示す)が配設されている。特別入賞口としての第1大入賞口18は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(例えば8個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。第1大入賞口18は、第1変動ゲームにおける大当り遊技中に第1大入賞口扉17の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できる機会を得ることができる。なお、本実施形態において、遊技球が遊技盤10の左側から転動するときには、遊技盤10の右側から転動するときよりも、第1大入賞口18に入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。
また、第2始動入賞口15の下方には、第2大入賞口ソレノイドSOL3(図3に示す)の作動により開閉動作を行う第2大入賞口扉21を備えた第2大入賞口22が配設されている。第2大入賞口22の奥方には、入賞した遊技球を検知する第2カウントスイッチSW4(図3に示す)が配設されている。特別入賞口としての第2大入賞口22は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(例えば9個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。第2大入賞口22は、第2変動ゲームにおける大当り遊技中に第2大入賞口扉21の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できる機会を得ることができる。なお、本実施形態において、遊技球が遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、第2大入賞口22に入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。
この大当り遊技は、大当り抽選で大当りに当選し、第1特別図柄表示装置12aの第1変動ゲーム又は第2特別図柄表示装置12bの第2変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、原則として、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、各大入賞口18,22が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、各大入賞口18,22の開閉が所定回数(本実施形態では1回)行われる迄であり、1回のラウンド遊技中に各大入賞口18,22に、規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入賞する迄の間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、原則として、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。なお、本実施形態においては、当選した大当りの種類によっては、大当り遊技中にオープニング演出やエンディング演出が実行される時間が規定されていない場合がある。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技の終了後に、遊技者に有利な確変状態が付与される場合がある。確変状態は、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として付与される。この確変状態では、大当り遊技終了後に、大当りの当選確率が低確率状態(本実施形態では、208/65536)から高確率状態(本実施形態では、1640/65536)に変動する。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。
また、確変状態は、確変大当りとなった場合、大当り遊技終了後、次回の大当りが生起されるまでの間、付与される。このように、確変状態は、大当り抽選の抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、遊技者にとって有利であり、遊技者は、確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、大当り遊技の終了後には、変動短縮状態(以下、「変短状態」と示す)が付与される場合がある。この変短状態では、変短状態が付与されていない非変短状態と比較して、変動ゲームの変動時間が短縮される場合があり(短縮され得る)、特に、はずれ表示結果が確定停止表示される変動ゲームの変動時間が短縮される場合がある。また、変短状態では、開閉扉16を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が、非変短状態と比較して短縮される。また、変短状態では、普図ゲームの普通当りの当選確率が低確率状態(本実施形態では、1/65536)から高確率状態(本実施形態では、65535/65536)に変動する。また、変短状態では、普通当り抽選に当選した際、非変短状態とは異なる動作パターンで開閉扉16が開閉動作するようになっている。なお、本実施形態において、非変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉扉16が1回開放し、開放してから200ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方で、変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉扉16が1回開放するとともに、開放してから5496ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉扉16は、変短状態では、非変短状態と比較して、1回の普通当りに対応する合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。このため、変短状態は、開閉扉16が開放状態に動作し易い入球率向上状態であり、第1変動ゲームよりも第2変動ゲームが実行され易くなる傾向がある。
なお、普通当りとなった場合に開閉扉16が開放されるが、閉鎖する前であっても、入賞上限個数(例えば10球)の遊技球が入賞したときには、開閉扉16は閉鎖するようになっている。また、変短状態は、大当り遊技の種類、当選時における遊技状態に応じて、予め定めた回数(本実施形態では、9回、18回、100回)の変動ゲームが行われるまでの間、又は次回の大当り遊技が付与されるまでの間、付与される場合がある。
また、このように変短状態が付与されている場合には、開閉扉16が開動作し易くなる。このため、第1始動入賞口14に遊技球が入賞し難いが、遊技球が遊技盤10の右側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」)ほうが遊技者にとって有利な遊技状態である。その一方で、変短状態が付与されていない場合には、開閉扉16が開動作し難くなる。このため、第1始動入賞口14に遊技球が入賞するように、遊技球が遊技盤10の左側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「左打ち」)ほうが遊技者にとって有利な遊技状態である。
なお、第1変動ゲームにおける大当り遊技中は、第1大入賞口18が開放する場合には、第1大入賞口18に入賞し易くするために、遊技球が遊技盤10の左側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「左打ち」)ほうが遊技者にとって有利である。その一方で、第2変動ゲームにおける大当り遊技中は、第2大入賞口22に入賞し易くするために、遊技球が遊技盤10の右側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」)ほうが遊技者にとって有利である。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機に規定する大当り遊技について図2を参照して以下に説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り抽選に当選した場合、図2に示す9種類の大当りの中から1つの大当りが決定され、その決定された大当りに対応する大当り遊技が付与されるようになっている。そして、9種類の大当りのうち、何れの大当りが付与されるかは、大当り抽選に当選した場合に決定する特図(大当り図柄)に応じて決定されるようになっている。本実施形態において各表示装置12a,12bに確定停止表示される100種類の特図の大当り図柄は、図2に示すように、特図毎に分類される。なお、図中においては、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示される図柄を「特図1」、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される図柄を「特図2」と示す。
そして、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示される大当り図柄のうち、図柄Aには3種類の大当り図柄が振分けられている。また、図柄Bには3種類の大当り図柄が、図柄Cには27種類の大当り図柄が、図柄Dには22種類の大当り図柄が、図柄Eには25種類の大当り図柄が、図柄Fには10種類の大当り図柄が、図柄Gには10種類の大当り図柄が、それぞれ振分けられている。また、図2に示す図柄Hには、小当り遊技に対応する1種類の特図(小当り図柄)が振分けられている。その一方で、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される大当り図柄のうち、図柄aには80種類の大当り図柄が、図柄bには20種類の大当り図柄が、それぞれ振り分けられている。
図柄Aに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、第1確変大当りと示す。図柄Bに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、第2確変大当りと示す。図柄Cに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、第3確変大当りと示す。図柄Dに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、第4確変大当りと示す。図柄Fに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、第1非確変大当りと示す。図柄Gに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、第2非確変大当りと示す。図柄Eに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、短縮確変大当り(特殊大当り)と示す。図柄aに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、10R確変大当り(第5確変大当り)と示す。図柄bに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、10R非確変大当り(第3非確変大当り)と示す。なお、図柄A〜Dに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、単に5R確変大当りと示し、図柄F,Gに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、5R非確変大当りと示す。
また、図柄A〜D,F,Gに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「5回」に設定され、実質的な出玉が得られる大当り遊技であり、以下、「5R大当り遊技」と示す。その一方で、図柄Eに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「5回」に設定されているものの、実質的な出玉が得られない大当り遊技であり、以下、「短縮5R大当り遊技」と示す。また、図柄a,bに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「10回」に設定され、実質的な出玉が得られる大当り遊技であり、以下、「10R大当り遊技」と示す。なお、本実施形態においては、第2特別図柄表示装置12bに大当り図柄が確定停止表示された場合には、第1特別図柄表示装置12bに大当り図柄が確定停止表示された場合と共通する大当りが規定されていない。
また、5R大当り遊技では、オープニング時間として「15.4s」が、各ラウンド遊技の最大時間として「25s」が、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「1.5s」が、エンディング時間として「10s」がそれぞれ設定されている。
短縮5R大当り遊技では、オープニング時間として「4.3s」が、各ラウンド遊技の最大時間として「0.04s」が、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「1.5s」が、エンディング時間として「0s」がそれぞれ設定されている。この短縮5R大当り遊技は、オープニング時間「4.3s」と、開放時間「0.04」及びインターバル時間「1.5s」の5回分との和であり、合計「12s」となる。また、この短縮5R大当り遊技は、5R大当り遊技と比較して同じ規定ラウンド数(「5回」)であるが、第1大入賞口18の合計開放時間が短く、1回のラウンド遊技における開放時間が1球の遊技球の発射間隔(0.6s)の10分の1未満であり、極めて入賞し難く、実質的に賞球を行わない大当り遊技である。
10R大当り遊技では、オープニング時間として「0s」が、各ラウンド遊技の最大時間として「25s」が、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「1.5s」が、エンディング時間として「0s」がそれぞれ設定されている。また、5R大当り遊技、短縮5R大当り遊技においては、第1大入賞口18が開閉動作され、10R大当り遊技においては、第2大入賞口22が開閉動作される。
このように、10R大当り遊技は、5R大当り遊技、短縮5R大当り遊技よりも遊技者に有利な大当り遊技といえ、5R大当り遊技は、短縮5R大当り遊技よりも遊技者に有利な大当り遊技といえる。また、これにより、第2変動ゲームにおける大当り遊技(10R大当り遊技)は、第1変動ゲームにおける大当り遊技(5R大当り遊技、短縮5R大当り遊技)よりも有利である。また、10R大当り遊技は、オープニング時間、エンディング時間が設定されておらず、5R大当り遊技よりも、大当りに当選した変動ゲームが終了してから各大入賞口18,22が開放されるまでの時間や、各大入賞口18,22が最後に閉鎖してから次の変動ゲームが開始されるまでの時間が短く規定されている。
また、図2には図示しないが、これらの大当り遊技では、各ラウンド遊技における各大入賞口18,22の開放回数として「1回」が規定されている。また、図2に示すように、第1変動ゲームにおける大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入賞上限個数として「8球」が、第2変動ゲームにおける大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入賞上限個数として「9球」が、それぞれ設定されている。
また、5R確変大当り、短縮確変大当り、又は10R確変大当りに当選した場合、大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず、次回の大当り遊技が付与されるまで(「次回まで」と示す)確変状態が付与されるようになっている。その一方で、5R非確変大当り、又は10R非確変大当りに当選した場合、大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず、確変状態が付与されないようになっている。
また、大当り遊技の終了後には、変短状態が付与される場合がある。特に、変短状態が付与される場合には、大当り遊技の種類と、大当り抽選の当選時における遊技状態(確変状態、変短状態であるか否か)とに応じて、次回の大当り遊技が付与されるまで(「次回まで」と示す)、又は予め定められた回数の変動ゲームが終了するまでを上限回数として、変短状態が付与されるようになっている。なお、以下、変短状態を継続する上限回数を「変短回数」と示し、変短状態が付与されない場合は、変短状態を継続する上限回数が「0回」となる(図2でも「0回」と示す)。
具体的には、5R確変大当りのうち第1確変大当り(図柄A)及び第2確変大当り(図柄B)に当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず、大当り遊技の終了後には、次回の大当り遊技が付与されるまで(「次回まで」と示す)、変短状態が付与されるようになっている。
5R確変大当りのうち第3確変大当り(図柄C)及び第4確変大当り(図柄D)に当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態が変短状態であるときには、確変状態であるか否かを問わず、大当り遊技の終了後には、次回の大当り遊技が付与されるまで(「次回まで」と示す)、変短状態が付与されるようになっている。その一方で、第1非確変大当り(図柄F)及び第2非確変大当り(図柄G)に当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態が変短状態であるときには、確変状態であるか否かを問わず、大当り遊技の終了後には、予め定められた回数の変動ゲームが終了するまでを上限回数(本実施形態では100回)として、変短状態が付与される。
第3確変大当り(図柄C)及び第1非確変大当り(図柄F)に当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態が変短状態ではないときには、確変状態であるか否かを問わず、大当り遊技の終了後には、予め定められた回数の変動ゲームが終了するまでを第2上限回数(本実施形態では9回)として、変短状態が付与される。その一方で、第4確変大当り(図柄D)及び第2非確変大当り(図柄G)に当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態が変短状態ではないときには、確変状態であるか否かを問わず、大当り遊技の終了後には、予め定められた回数の変動ゲームが終了するまでを第1上限回数(本実施形態では18回)として、変短状態が付与される。
また、非変短状態において、変短回数が18回となる大当りに当選した場合には、22/32で確変状態が付与され、変短回数が9回となる大当りに当選した場合には、27/37で確変状態が付与される。つまり、第3確変大当り(図柄C)又は第1非確変大当り(図柄F)に当選した場合には、第4確変大当り(図柄D)又は第2非確変大当り(図柄G)に当選した場合と比べて、少ない変短回数であるが、高い確率で確変状態が付与されることとなる。なお、本実施形態では、第4確変大当り(図柄D)及び第2非確変大当り(図柄G)が、第1大当りに相当し、第3確変大当り(図柄C)及び第1非確変大当り(図柄F)が、第2大当りに相当する。
10R確変大当り(図柄a)に当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず、大当り遊技の終了後には、次回の大当り遊技が付与されるまで(「次回まで」と示す)、変短状態が付与されるようになっている。その一方で、10R非確変大当り(図柄b)に当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず、大当り遊技の終了後には、予め定められた回数の変動ゲームが終了するまでを上限回数(本実施形態では100回)として、変短状態が付与されるようになっている。
また、短縮確変大当り(図柄E)に当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態が変短状態であるときには、確変状態であるか否かを問わず、大当り遊技の終了後には、次回の大当り遊技が付与されるまで(「次回まで」と示す)、変短状態が付与されるようになっている。その一方で、短縮確変大当りに当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態が非変短状態であるときには、確変状態であるか否かを問わず、大当り遊技の終了後には、変短状態が付与されないようになっている。
また、図柄Hに分類される小当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたときに付与される小当り遊技では、オープニング時間として「10.46s」が、エンディング時間として「0s」がそれぞれ設定されている。また、小当り遊技では、入賞上限個数(カウント数)として「8球」が、第1大入賞口18の開放回数として「1回」が、1回の開放時間として「0.04s」が、それら開放の後にはインターバル時間として「1.5s」が、それぞれ設定されている。これにより、小当り遊技は、1回の開放時間が、短縮5R大当り遊技におけるラウンド遊技と同じとなる。また、小当り遊技は、オープニング時間「10.46s」と、開放時間「0.04」と、インターバル時間「1.5s」との合計である「12s」となり、短縮5R大当り遊技と同じ時間となる。
また、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時における遊技状態が継続されるようになっている。すなわち、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時に確変状態が付与されていれば確変状態を継続させる一方、確変状態が付与されていなければ非確変状態を継続させる。また、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時に変短状態が付与されていれば変短状態を継続させる一方、変短状態が付与されていなければ非変短状態を継続させる。
第1変動ゲームにおける大当りと第2変動ゲームにおける大当りとを比較すると、第1変動ゲームにおいては、大当りの当選時の遊技状態に応じて異なる移行態様で、大当り遊技の終了後における遊技状態となる一方で、第2変動ゲームにおいては、大当りの当選時の遊技状態に拘わらず同じ移行態様で、大当り遊技の終了後における遊技状態となる。
次に、パチンコ遊技機の制御構成について図3を参照して説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が配設されている。主制御手段としての主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と表示制御基板32とが配設されている。演出制御手段としての統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、表示制御基板32を制御する。演出制御手段としての表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示装置11の表示態様(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの表示画像など)を制御する。
ここで、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32の具体的構成について以下に説明する。
まず、主制御基板30について図3を参照して以下に説明する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW5が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特別図柄表示装置12a、第2特別図柄表示装置12b、第1特別図柄保留表示装置13a、第2特別図柄保留表示装置13b、普通図柄表示装置20、普通電動役物ソレノイドSOL1、第1大入賞口ソレノイドSOL2、及び第2大入賞口ソレノイドSOL3が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、特図振分乱数、及びリーチ判定用乱数の値などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)及び小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数である。特図振分乱数は、大当り図柄となる特図の決定で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM30cには、普図ゲームにおいて普通当りとなるか否かを判定する場合に用いる普通当り判定用乱数が記憶されている。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(大当り判定値、及びリーチ判定値など)が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜65535までの全65536通りの整数)の中から定められている。本実施形態では、非確変状態では大当り判定値として208個の値が設定されており、大当り抽選で当選する確率は208/65536となり、その一方で、確変状態では大当り判定値として1640個の値が設定されており、大当り抽選で当選する確率は1640/65536となる。また、リーチ判定値は、はずれを決定する場合にリーチ(リーチ状態)を形成するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数(リーチ実行決定用乱数)の取り得る数値(0〜238までの全239通りの整数)の中から定められている。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、変動ゲームが開始してから変動ゲームが終了するまでの間の演出(遊技演出)のベースとなるパターンであって、変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定(指定)し得る。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、大当り変動用の変動パターン、確変示唆変動用の変動パターン、はずれリーチ変動用の変動パターン、及びはずれ変動用の変動パターンに分類できる。大当り変動は、5R大当り遊技、10R大当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、原則として、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的に大当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。確変示唆変動は、短縮5R大当り遊技又は小当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、原則として、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的に大当り図柄又は小当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれリーチ変動は、大当り遊技及び小当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれ変動は、大当り遊技及び小当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経ないで、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。また、変動パターンは、第1変動ゲームにおける変動パターンと、第2変動ゲームにおける変動パターンとが特定可能なように規定されている。
なお、本実施形態では、当選時の遊技状態が同じであることを条件として、5R大当り遊技、又は10R大当り遊技が決定された場合に同じ大当り変動用の変動パターンを決定する。よって、変動ゲームの演出内容から、5R大当り遊技、及び10R大当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。また、本実施形態では、短縮5R大当り遊技、又は小当り遊技が決定された場合に同じ確変示唆変動用の変動パターンを決定する。よって、変動ゲームの演出内容から、短縮5大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。
次に、統括制御基板31について図3を参照して以下に説明する。
統括制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する統括制御用CPU31aと、統括制御用CPU31aの統括制御プログラムを格納する統括制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM31cが設けられている。統括制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、統括制御用CPU31aには、表示制御基板32が接続されている。統括制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、統括制御プログラムに基づいて各種制御を実行する。
次に、表示制御基板32について図3を参照して以下に説明する。
表示制御基板32には、表示制御動作を所定の手順で実行する表示制御用CPU32aと、表示制御用CPU32aの表示制御プログラムを格納する表示制御用ROM32bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM32cが設けられている。表示制御用ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。表示制御用RAM32cには、パチンコ遊技機の表示動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、表示制御用CPU32aには、演出表示装置11が接続されている。表示制御用CPU32aは、各種制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づいて各種制御を実行する。
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づいて実行する特別図柄入力処理、特別図柄開始処理などの各種処理について以下に説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に各種処理を実行する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種処理を実行する主制御用CPU30aが乱数取得手段、大当り判定手段、大当り種類決定手段、変動内容決定手段、リーチ判定手段、ゲーム回数計数手段、遊技状態制御手段として機能し、主制御用RAM30cが保留記憶手段(第1保留記憶手段、第2保留記憶手段)として機能する。
まず、特別図柄入力処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1から検知信号を入力しているか否かに基づいて、第1始動入賞口14に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。第1保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を「1」加算する。第1保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第1保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。また、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を指定する保留指定コマンドを統括制御基板31に出力する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
その一方で、第1始動入賞口14に遊技球が入賞しない場合、又は第1始動入賞口14に遊技球が入賞したが第1保留記憶数が「4」未満でない場合、主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2から検知信号を入力しているか否かに基づいて、第2始動入賞口15に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。第2保留記憶数が「4」未満でない場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を「1」加算する。第2保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第2保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。また、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を指定する保留指定コマンドを統括制御基板31に出力する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中か否かの実行条件を判定する。この判定結果が肯定(変動ゲーム中、又は大当り遊技中である)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、この判定結果が否定(変動ゲーム中ではなく、かつ大当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する第2保留判定処理を実行する。第2保留記憶数が「1」以上の場合、第2保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を指定する保留指定コマンドを統括制御基板31に出力する。そして、主制御用CPU30aは、第2大当り判定処理を実行する。
その一方で、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数が「0」である場合、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する第1保留判定処理を実行する。第1保留記憶数が「1」以上の場合、第1保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を指定する保留指定コマンドを統括制御基板31に出力する。そして、主制御用CPU30aは、第1大当り判定処理を実行する。
このように、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数及び第2保留記憶数の両方が「1」以上である場合、第2大当り判定処理を優先して行うことによって、第2変動ゲームを優先的に実行させることとなる。
第1大当り判定処理において、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの大当り判定をする。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、変動ゲーム(第1変動ゲーム及び第2変動ゲーム)の大当りの当選確率を、非確変状態では低確率状態(本実施形態では、208/65536)で、確変状態では高確率状態(本実施形態では、1640/65536)で大当り判定を行うこととなる。
この大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグに「1」を設定し、大当りとなる変動ゲームを実行させるための第1大当り時変動処理を実行する。第1大当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として大当り図柄を決定し、大当り図柄に対応する大当りの種類を決定することとなる。続いて、主制御用CPU30aは、決定した大当り図柄から大当り遊技の種類を特定し、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、その大当り遊技の種類に対応する変動パターンを決定する。具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類が5R大当り遊技であると特定した場合、大当り変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その一方で、主制御用CPU30aは、短縮5R大当り遊技であると特定した場合、確変示唆変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。なお、第1変動ゲームでは、10R大当りに当選することがなく、10R大当り遊技が付与されない。また、主制御用CPU30aは、以下の各種変動処理においても同じように、各種条件が成立したか否かに基づいても、変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値と小当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの小当り判定をする。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、第1変動ゲームの小当り確率を、確変状態であるか否かに拘わらず、所定の確率(本実施形態では、280/65536)で小当り判定を行う一方で、第2変動ゲームでは、確変状態であるか否かに拘わらず、小当り判定に当選しない。
この小当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグに「1」を設定し、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、小当りとなる変動ゲームを実行させるための第1小当り時変動処理を実行する。第1小当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図として小当り図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、確変示唆変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記小当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が大当り又は小当りとなる値ではないことからはずれを特定する。このため、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かのリーチ判定を行う。なお、リーチ判定値としては、主に、確変状態や変短状態が付与されているか否か、減算後の保留記憶数等によって異なる値が定められており、リーチ演出を実行させるか否かを決定する確率が異なる場合がある。
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選したことから、はずれリーチ変動となる変動ゲームを実行させるための第1リーチ時変動処理を実行する。第1リーチ時変動処理において主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定するとともに、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、はずれリーチ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選しなかったことから、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるための第1はずれ時変動処理を実行する。第1はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、はずれ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、第2大当り判定処理において、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの大当り判定をする。
この大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグに「1」を設定し、大当りとなる変動ゲームを実行させるための第2大当り時変動処理を実行する。第2大当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として大当り図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、決定した大当り図柄から大当り遊技の種類を特定し、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、その大当り遊技の種類に対応する変動パターンを決定する。具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類が10R大当り遊技であると特定し、大当り変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。なお、第2変動ゲームでは、5R大当りに当選することがなく、5R大当り遊技が付与されない。また、第2変動ゲームでは短縮5R大当り遊技及び小当り遊技にも当選しないため、この処理において、主制御用CPU30aは、確変示唆変動用の変動パターンの中から何れかを選択することはない。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が大当り又は小当りとなる値ではないことからはずれを特定する。このため、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かのリーチ判定を行う。
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選したことから、はずれリーチ変動となる変動ゲームを実行させるための第2リーチ時変動処理を実行する。第2リーチ時変動処理において主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定するとともに、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、はずれリーチ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選しなかったことから、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるための第2はずれ時変動処理を実行する。第2はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、はずれ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理において決定した決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図を指定する特図用の特図指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図の確定停止表示に際して全図柄停止コマンドを統括制御基板31に出力する。
このように、主制御用CPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づいて特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31の統括制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。主制御用CPU30aは、変動ゲームが終了すると、原則としてオープニングコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンドの開始毎にラウンドコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、最後のラウンドのラウンド遊技が終了すると、原則としてインターバル時間の経過後にエンディングコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、大当りフラグに「0」を設定し(クリアし)、大当り遊技を終了させる。なお、主制御用CPU30aは、当りに当選した場合、各大入賞口18,22を開放させるときに、開放信号を出力し、各大入賞口18,22を閉鎖させるときに、閉鎖信号を出力する。
また、主制御用CPU30aは、確変フラグ、作動フラグ、又は作動回数の制御により、確変状態、変短状態に関する遊技状態の制御を行うこととなる。
具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類に拘わらず、大当り遊技の開始時に、確変フラグ、作動フラグ、及び作動回数をクリアする(「0」を設定する)。この作動回数は、変短状態が付与された回数を計数するためのカウンタである。
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、確変状態を付与する場合には、確変フラグに「1」を設定する一方、確変状態を付与しない場合には、確変フラグに「0」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、変短状態を付与する場合には、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する一方、変短状態を付与しない場合には、作動フラグに「0」を設定する。そして、主制御用CPU30aは、作動フラグに対応する変短指定コマンドを統括制御基板31に出力する。変短指定コマンドは、変短状態が付与されているか否かを示すコマンドである。
また、主制御用CPU30aは、予め定めた回数(本実施形態では、9回、18回、又は100回)を上限回数として変短状態が付与される場合には、その回数を示す値を作動回数として主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。また、主制御用CPU30aは、変動ゲーム毎に(変動ゲームの終了時に)作動回数を「1」減算し、値が「0」となると、作動フラグをクリアし(「0」を設定する)、変短終了コマンドを統括制御基板31に出力する。この変短終了コマンドは、変短状態が終了した旨を示すコマンドである。また、主制御用CPU30aは、次回の大当り遊技が生起するまでの間、変短状態が付与される場合には、その旨を示すデータを主制御用RAM30cに設定する。
次に、普図ゲームに関する普通図柄入力処理について以下に説明する。
普通図柄入力処理において、主制御用CPU30aは、遊技球が作動ゲート19を通過したと判定した場合、主制御用RAM30cに記憶されている普図保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定(普図保留記憶数<「4」)の場合、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を「1」加算し、普図保留記憶数を書き換える。続いて、主制御用CPU30aは、普通当り判定用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を普図保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定し、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主制御用CPU30aは、以下のような処理を所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に実行する。主制御用CPU30aは、まず、普図が変動表示中又は普通当り遊技中ではない場合において、読み出した普図保留記憶数が「0」よりも大きいときには、普図保留記憶数の数を「1」減算し、当該普図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かを判定して普通当り判定を行い、判定結果に対応する普図を、普通図柄表示装置20にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する。そして、主制御用CPU30aは、普図の変動表示を開始させるように普通図柄表示装置20の表示内容を制御するなど、普図ゲームに関する各種処理を実行する。
そして、主制御用CPU30aは、普通当りを決定した場合、普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。また、主制御用CPU30aは、普図ゲームが開始したときに変短状態が付与されているか否かによって異なる開放態様にて、開閉扉16を開放させるよう普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する。
なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、普図ゲームの普通当りの当選確率を、非変短状態では低確率状態(本実施形態では、1/65536)で、変短状態では高確率状態(本実施形態では、65535/65536)で普通当り判定を行うこととなる。また、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されているか否かに応じた普図ゲームの変動パターンを選択し、決定する。これにより、主制御用CPU30aは、変短状態では、非変短状態よりも普図ゲームの変動時間を短くさせるよう制御するとともに、1回の普通当りに対応する合計開放時間を長く開放させるよう制御する。
次に、各種演出を含む変動ゲームを実行させるために統括制御用CPU31aが実行する制御内容について以下に説明する。
主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括制御用CPU31aは、統括制御プログラムに基づいて、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該変動パターン指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを表示制御基板32に出力する。なお、本実施形態において、当りの種類によっては、オープニングコマンドやエンディングコマンドを入力しない場合もある。
また、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特図指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び当該特図指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づいて、演出表示装置11に表示させる飾図を決定する。
より詳しくは、統括制御用CPU31aは、5R大当り遊技、10R大当り遊技が付与される大当り図柄の場合、原則として飾図を大当り図柄[111][222][333][444][555][666][777][888]の中から決定する。
また、統括制御用CPU31aは、短縮5R大当り遊技、又は小当り遊技が付与される大当り図柄の場合、飾図を確変示唆図柄の中から決定する。このように、本実施形態では、短縮5R大当り遊技、又は小当り遊技が決定された場合、確変示唆図柄から何れかが決定されるため、図柄の種類が同じとなる。このため、図柄から、短縮5R大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。
また、統括制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ変動用の変動パターンが指定された場合、リーチ状態を形成するはずれ図柄の中から飾図を決定する。また、統括制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ変動用の変動パターンが指定された場合、飾図をはずれ図柄の中から決定する。そして、統括制御用CPU31aは、決定した飾図を指定する飾図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。なお、本実施形態において、統括制御用CPU31aは、単なる数字の飾図を用いたが、条件によっては、漢数字の飾図を用いることとなる。
また、統括制御用CPU31aは、変短指定コマンド、変短終了コマンドを入力すると、当該コマンドに対応する値を統括制御用RAM31cに設定する。特に、統括制御用CPU31aは、大当りとなる変動ゲームの開始時に特図指定コマンドを入力すると、大当り遊技の種類が特定可能である。また、統括制御用CPU31aは、その大当り遊技の種類と、当選時(現在)の遊技状態とに基づいて、確変状態、変短状態が付与されるか否か、変短回数が特定可能である。そして、統括制御用CPU31aは、変短状態が付与された場合には、統括制御用RAM31cに割り当てられた作動回数に特定した変短回数を設定する。この作動回数は、変短状態が付与された回数を計数するためのカウンタである。そして、統括制御用CPU31aは、作動回数が「0」となるまで、変動ゲームが実行される毎に作動回数を「1」減算する。
次に、表示制御基板32の表示制御用CPU32aが表示制御プログラムに基づいて実行する各種処理について以下に説明する。
表示制御用CPU32aは、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づいて、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、表示制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾図を変動表示させて変動ゲームを開始させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、飾図柄指定コマンドで指定された飾図を確定停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。この制御により、演出表示装置11では変動ゲームが行われる。
次に、表示制御用CPU32aは、大当り遊技の種類に対応するオープニングコマンドを入力すると、該コマンドに対応するオープニング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU32aは、ラウンドコマンドを入力すると、各ラウンド演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU32aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、減算後の保留記憶数と、遊技状態とによって、リーチ判定の判定結果が肯定となるリーチ判定確率が異なるが、その他にも、直前に当選した当りの種類と、その当選時における遊技状態と、当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数とによっても、リーチ判定確率が異なる。また、保留記憶数と遊技状態とによって、決定される変動パターンが異なるが、その他にも、直前に当選した当りの種類と、その当選時における遊技状態と、当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数とによっても、変動パターンが異なる。
主制御用CPU30aは、大当り又は小当りに当選した場合、直前に当選した大当りの種類又は小当りの当選を示す情報と、大当り又は小当りの当選時における遊技状態とを示す情報とを当り種類フラグとして主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶する。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、当選時の遊技状態として確変状態が付与されているか否かに拘わらず、変短状態が付与されているか否かに応じて当り種類フラグを設定する。
そして、主制御用CPU30aは、大当り遊技又は小当り遊技の終了後に実行された変動ゲームの回数を計数するために、予め定められた規定回数(本実施形態では、9回、18回、100回)を示す値を当り後ゲーム回数として主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。この当り後ゲーム回数は、大当り遊技又は小当り遊技の終了後に実行された変動ゲームを計数するためのカウンタである。
具体的な規定回数としては、主制御用CPU30aは、当選時の遊技状態に拘わらず、第1確変大当り(図柄A)、第5確変大当り(図柄a)、及び第3非確変大当り(図柄b)のうち何れかが当選した場合では、大当り遊技の終了後に100回の変動ゲームを上限として、又は101回目以降の変動ゲームでも(次回まで)変短状態が付与される。このため、主制御用CPU30aは、101回の変動ゲームが計数可能となるように、当り後ゲーム回数に「100」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、変短状態で第2〜第4確変大当り(図柄B〜D)、第1非確変大当り(図柄F)、及び第2非確変大当り(図柄G)のうち何れかが当選した場合でも、同じように、101回の変動ゲームが計数可能となるように、当り後ゲーム回数に「100」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、非変短状態で第2確変大当り(図柄B)、第4確変大当り(図柄D)、及び第2非確変大当り(図柄G)のうち何れかが当選した場合では、大当り遊技の終了後に18回の変動ゲームを上限として、又は19回目以降の変動ゲームでも(次回まで)変短状態が付与される。このため、主制御用CPU30aは、19回の変動ゲームが計数可能となるように、当り後ゲーム回数に「18」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、非変短状態で第3確変大当り(図柄C)、又は第1非確変大当り(図柄F)が当選した場合では、大当り遊技の終了後に9回の変動ゲームを上限として変短状態が付与されるので、10回の変動ゲームが計数可能となるように、当り後ゲーム回数に「9」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、非変短状態で短縮確変大当り(図柄E)又は小当り(図柄H)が当選した場合では、大当り遊技又は小当り遊技の終了後に18回の変動ゲームを上限として、非変短状態における通常演出とは異なる演出態様である特別演出を実行可能にする。このため、主制御用CPU30aは、19回の変動ゲームが計数可能となるように、当り後ゲーム回数に「18」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、変短状態で短縮確変大当り(図柄E)が当選した場合では、大当り遊技の終了後に次回まで変短状態が付与されるが、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数を計数する必要がないので、当り後ゲーム回数に「0」を設定する。なお、主制御用CPU30aは、変短状態で小当り(図柄H)が当選した場合には、当り後ゲーム回数を変更しない。
また、主制御用CPU30aは、変動ゲーム毎に(変動ゲームの開始時に)、当り後ゲーム回数を判定し、その判定結果に基づいて、リーチ判定の結果と、変動パターンとを決定し、その後、変動ゲーム毎に当り後ゲーム回数を「1」だけ減算し、その変動ゲームを開始させる。なお、この当り後ゲーム回数は、「0」になるまで「1」減算される。これによって、主制御用CPU30aは、当り遊技の終了後において実行される変動ゲームの回数を計数することとなる。また、このように制御することによって、100回の変動ゲームを上限として変短状態が付与される場合に、100回目の変動ゲームを特定可能であるとともに、101回目の変動ゲームをも特定可能となる。なお、本実施形態では、このような処理を実行する主制御用CPU30aがゲーム回数計数手段として機能する。
ここで、リーチ判定結果が肯定となるリーチ判定確率について図4を参照して以下に説明する。このようなリーチ判定確率は、大当り判定及び小当り判定に当選しなかった場合に参照される。
図4に示すように、現在の遊技状態、減算後の保留記憶数以外にも、直前に当選した当りの種類、その当選時における遊技状態、当り遊技の終了後における変動ゲームの回数によって、リーチ判定確率が決定される。なお、本実施形態においては、変動ゲームの種類(第1変動ゲーム、第2変動ゲーム)に限らず、同じリーチ判定確率が設定されている。また、本実施形態においては、第1変動ゲームにおいては、減算後の第2保留記憶数は参照されずに、減算後の第1保留記憶数が参照され、第2変動ゲームにおいては、減算後の第1保留記憶数は参照されずに、減算後の第2保留記憶数が参照される。
具体的に、現在の遊技状態が非変短状態である場合には、直前の当りの種類や当選時の遊技状態、当り遊技の終了後に実行された変動ゲームの回数に拘わらず、減算後の保留記憶数が「0」又は「1」であるときに、30/239の確率でリーチ判定が肯定となる。この場合において、減算後の保留記憶数が「2」であるときには、25/239の確率で、減算後の保留記憶数が「3」であるときには、20/239の確率で、それぞれリーチ判定が肯定となる。
また、現在の遊技状態が変短状態である場合には、当り種類フラグ、当り後ゲーム回数によって、リーチ判定確率が異なる。この場合、減算後の保留記憶数に拘わらず、当り種類フラグ、当り後ゲーム回数に基づいて、第1リーチ条件が成立した場合には1/239の確率で、第2リーチ条件が成立した場合には0/239の確率で、第1リーチ条件と第2リーチ条件との両方が成立しない場合には20/239の確率で、それぞれリーチ判定が肯定となる。
第1リーチ条件としては、当選時の遊技状態に拘わらず第1確変大当り(図柄A)又は第5確変大当り(図柄a)に当選した場合に、大当り遊技の終了後、101回目以降の変動ゲームであるときに成立する。また、第1リーチ条件としては、変短状態で第2〜第4確変大当り(図柄B〜D)のうち何れかに当選した場合に、大当り遊技の終了後、101回目以降の変動ゲームであるときに成立する。また、第1リーチ条件としては、非変短状態で第2確変大当り(図柄B)に当選した場合に、大当り遊技の終了後、19回目以降の変動ゲームであるときに成立する。また、第1リーチ条件としては、変短状態で短縮確変大当り(図柄E)に当選した場合に、変動ゲームの回数に拘わらず成立する。このように、次回まで変短状態が付与されることが確定している変動ゲームでは、第1リーチ条件が成立する。
第2リーチ条件としては、非変短状態で第3確変大当り(図柄C)又は第1非確変大当り(図柄F)に当選した場合に、大当り遊技の終了後、9回目の変動ゲームであるときに成立する。また、第2リーチ条件としては、非変短状態で第2確変大当り(図柄B)、第4確変大当り(図柄D)、及び第2非確変大当り(図柄G)のうち何れかに当選した場合に、大当り遊技の終了後、9、18回目の変動ゲームであるときに成立する。また、第2リーチ条件としては、当選時の遊技状態に拘わらず第1確変大当り(図柄A)、第5確変大当り(図柄a)、及び第3非確変大当り(図柄b)のうち何れかに当選した場合に、大当り遊技の終了後、1〜4回目、91〜100回目の変動ゲームであるときに成立する。また、第2リーチ条件としては、変短状態で第2〜第4確変大当り(図柄B〜D)、第1非確変大当り(図柄F)、及び第2非確変大当り(図柄G)のうち何れかに当選した場合に、大当り遊技の終了後、1〜4回目、91〜100回目の変動ゲームであるときに成立する。このように、主に変短状態の付与が終了するか継続するかが特定可能な変動ゲームでは、第2リーチ条件が成立し、その変動ゲームと連続する変動ゲームや、大当り遊技の終了直後の変動ゲームでも、第2リーチ条件が成立する場合がある。
このように、変短状態においては、第2リーチ条件が成立する場合には、リーチ判定が肯定とならず、はずれリーチ変動用の変動パターンが選択されない。また、第1リーチ条件が成立する場合には、第1リーチ条件及び第2リーチ条件の何れもが成立しない場合よりもリーチ判定が肯定となり難く、はずれリーチ変動用の変動パターンが選択され難い。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機における変動パターンについて図5を参照して以下に説明する。
本実施形態では、図5に示すように、変動パターンとして、変動ゲームの変動内容を示す変動パターンが設定されており、特に変動時間を指定する。具体的に、変動時間としては、変動パターンP01が12sに、変動パターンP13が71.2sに、それぞれ規定されている。
これら変動パターンは、主に、現在の遊技状態や、当選した当り(大当り及び小当り)の種類、はずれとなる場合においてリーチ演出を実行するか否かによって選択される。具体的には、変動パターンP13,P23,P33,P46〜P48が大当り変動用の変動パターンとして規定されている。また、変動パターンP12,P22,P32,P45が確変示唆変動用の変動パターンとして規定されている。また、変動パターンP11,P21,P31がはずれリーチ変動用の変動パターンとして規定されている。また、変動パターンP01〜P03,P24,P34,P35,P41〜P44,P49,P50がはずれ変動用の変動パターンとして規定されている。なお、変動パターンP34,P35,P49,P50は、はずれ変動用の変動パターンであるが、小当りに当選した場合も選択される。この場合、小当りに当選した場合には、確変示唆変動用の変動パターンが選択されず、短縮確変大当りに当選した場合には、確変示唆変動用の変動パターンが選択される。
また、変動パターンP11〜P13,P21〜P24は、変短状態が付与されていない場合に選択される非変短用の変動パターンとして規定されており、変動パターンP34,P35,P41〜P50は、変短状態が付与されている場合に選択される変短用の変動パターンとして規定されている。また、変動パターンP01〜P03,P31〜P33は、変短状態が付与されているか否かに拘わらず選択される共用の変動パターンである。また、これら全ての変動パターンは、確変状態が付与されているか否かに拘わらず選択される変動パターンである。変短用の変動パターンは、非変短用の変動パターンよりも比較的に短い変動時間に設定されている。
また、変動パターンP02,P03は、変動パターンP01の変動時間を短縮させる変動パターンであり、変動パターンP41〜P43,P46,P47は、変動パターンP44,P48の変動時間を短縮させる変動パターンである。なお、変動パターンP01〜P03,P41〜P44,P46〜P48は、変動パターンテーブルに応じるが、保留記憶数に応じても何れかが決定される変動パターンである。また、保留記憶数が大きくなるにつれて、変動時間が短縮される変動パターンが決定されることとなる。
また、これら変動パターンは、変動パターンテーブルの種類によって選択可能であるか否かが異なる。複数の変動パターンテーブルは、そのテーブルを構成する変動パターンのうち少なくとも一部の変動パターンが異なるテーブルである。
具体的には、変動パターンテーブルHPT11が参照される場合、変動パターンP01〜P03,P11〜P13のうち何れかが決定される。変動パターンテーブルHPT12が参照される場合、変動パターンP01,P31,P33のうち何れかが決定される。変動パターンテーブルHPT21が参照される場合、変動パターンP01〜P03,P21〜P23のうち何れかが決定される。変動パターンテーブルHPT22が参照される場合、変動パターンP21〜P24のうち何れかが決定される。
変動パターンテーブルHPT11,HPT12は、非変短状態において参照されるテーブルであり、変動パターンテーブルHPT11が第1変動ゲームにおいて参照され、変動パターンテーブルHPT12が第2変動ゲームにおいて参照される。なお、本実施形態においては、変動パターンテーブルHPT11,HPT12以外の変動パターンテーブルは、変動ゲームの種類に拘わらず、同じように参照される。
また、変動パターンテーブルHPT21,HPT22も、非変短状態において参照されるテーブルであり、非変短状態において短縮確変大当り(図柄E)又は小当り(図柄H)に当選した後に実行される所定の変動ゲームにおいて参照される。
変動パターンテーブルHPT31が参照される場合、変動パターンP01,P31〜P33のうち何れかが決定される。変動パターンテーブルHPT32が参照される場合、変動パターンP03,P31〜P33のうち何れかが決定される。変動パターンテーブルHPT33が参照される場合、変動パターンP32〜P34のうち何れかが決定される。変動パターンテーブルHPT34が参照される場合、変動パターンP32,P33,P35のうち何れかが決定される。
変動パターンテーブルHPT41が参照される場合、変動パターンP42〜P45,P47,P48のうち何れかが決定される。変動パターンテーブルHPT42が参照される場合、変動パターンP41,P43,P45,P47のうち何れかが決定される。変動パターンテーブルHPT43が参照される場合、変動パターンP42,P45,P46のうち何れかが決定される。変動パターンテーブルHPT44が参照される場合、変動パターンP45,P46,P50のうち何れかが決定される。変動パターンテーブルHPT45が参照される場合、変動パターンP45,P48,P49のうち何れかが決定される。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機における変動パターンテーブルについて図6を参照して以下に説明する。
本実施形態では、図6に示すように、複数種類の変動パターンテーブルから何れかが参照されて、その変動パターンテーブルを構成する複数の変動パターンから何れかが決定される。本実施形態において、これら変動内容群としての変動パターンテーブルは、当り種類フラグ、当り後ゲーム回数に基づいて、直前に当選した大当りの種類又は小当りに当選したことによって、参照する変動パターンテーブルが選択される。更にまた、変動パターンテーブルは、その当選時における遊技状態と、その当選に伴い付与される大当り遊技又は小当り遊技が終了してから実行される変動ゲーム(第1変動ゲーム及び第2変動ゲーム)の回数とによっても、参照する変動パターンテーブルが選択されることとなる。
具体的には、パチンコ遊技機の電源が投入されて、大当り及び小当りに当選していない場合には(図中では「初回当りまで」と示す)、非変短状態であり、実行される変動ゲームの回数に拘わらず、変動パターンテーブルHPT11(HPT12)が選択される。なお、この場合、非変短状態であり、第1変動ゲームが実行されるときには、変動パターンテーブルHPT11が参照され、第2変動ゲームが実行されるときには、変動パターンテーブルHPT12が参照される。また、本実施形態においては、当選時において確変状態であるか否かに拘わらず、同じように変動パターンテーブルが参照される。
また、当選時の遊技状態に拘わらず、第1確変大当り(図柄A)又は第5確変大当り(図柄a)に当選した場合、変短状態で第2〜第4確変大当り(図柄B〜D)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「5」〜「90」のときには、変動パターンテーブルHPT41が参照される。また、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「101」以上のときには、変動パターンテーブルHPT42が参照され、「1」〜「4」、「91」〜「99」のときには、変動パターンテーブルHPT43が参照され、「100」のときには、変動パターンテーブルHPT44が参照される。
この場合、大当り遊技の終了後に、確変状態が付与され、次回まで変短状態が付与されており、100回の変動ゲームが終了しても変短状態が終了せずに、101回目以降の変動ゲームでも変短状態が継続される。そして、100回の変動ゲームが終了し、変短状態の付与が継続した場合には、確変状態が付与されていない場合がなく、確変状態が付与されている。また、大当り遊技の終了後に、遊技状態の変化を伴わずに変動パターンテーブルが変更される上限変更回数(変更回数)が4回となる。
また、当選時の遊技状態に拘わらず、第3非確変大当り(図柄b)に当選した場合、変短状態で第1、第2非確変大当り(図柄F,G)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「1」〜「99」のときに、直前の大当りが第1確変大当り(図柄A)である場合と同じように変動パターンテーブルが参照される。また、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「100」のときには、変動パターンテーブルHPT45が参照され、「101」以上のときには、変動パターンテーブルHPT11(HPT12)が参照される。
この場合、大当り遊技の終了後に、確変状態が付与されず、100回の変動ゲームを上限として変短状態が付与され、100回目の変動ゲームで変短状態の付与が終了し、101回目の変動ゲームから非変短状態となる。そして、100回の変動ゲームが終了し、変短状態の付与が終了し、変動パターンテーブルHPT11(HPT12)が参照されるときには、確変状態が付与されている場合がなく、確変状態が付与されていない。また、大当り遊技の終了後に、遊技状態の変化を伴わずに変動パターンテーブルが変更される上限変更回数が3回となる。
なお、変動パターンテーブルHPT42は、確変状態が付与され、次回までの変短状態が付与されることが確定している場合に参照されるテーブルである。また、変動パターンテーブルHPT44,HPT45は、変短状態が終了する場合がある100回目の変動ゲームにおいて参照されるテーブルである。特に、変動パターンテーブルHPT44は、次回の変動ゲームからも変短状態が継続する場合に参照される変短継続用のテーブルであり、変動パターンテーブルHPT45は、今回の変動ゲームで変短状態が終了する場合に参照され、変短終了用のテーブルである。また、変動パターンテーブルHPT43は、大当り遊技の終了直後の変動ゲームや、変短状態が終了する場合がある変動ゲームの直前の変動ゲームにおいて参照されるテーブルである。
また、非変短状態で第3確変大当り(図柄C)又は第1非確変大当り(図柄F)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「1」〜「8」のときに、変動パターンテーブルHPT31が参照される。また、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「9」のときに、変動パターンテーブルHPT33が参照され、「10」以上のときに、変動パターンテーブルHPT11(HPT12)が参照される。
この場合、大当り遊技の終了後に、確変状態が付与されている場合と付与されていない場合とがあり、9回の変動ゲームを上限として変短状態が付与され、9回目の変動ゲームで変短状態の付与が終了し、10回目の変動ゲームから非変短状態となる。そして、9回の変動ゲームが終了し、変短状態の付与が終了し、変動パターンテーブルHPT11(HPT12)が参照されるときであっても、確変状態が付与されている場合と付与されていない場合とがある。また、大当り遊技の終了後に、遊技状態の変化を伴わずに変動パターンテーブルが変更される上限変更回数が1回となる。
また、非変短状態で第4確変大当り(図柄D)又は第2非確変大当り(図柄G)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「1」〜「8」、「10」〜「17」のときに、変動パターンテーブルHPT31が参照される。また、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「9」のときに、変動パターンテーブルHPT34が参照され、「18」のときに、変動パターンテーブルHPT33が参照され、「19」以上のときに、変動パターンテーブルHPT11(HPT12)が参照される。
この場合、大当り遊技の終了後に、確変状態が付与されている場合と付与されていない場合とがあり、18回の変動ゲームを上限として変短状態が付与され、18回目の変動ゲームで変短状態の付与が終了し、19回目の変動ゲームから非変短状態となる。そして、18回の変動ゲームが終了し、変短状態の付与が終了し、変動パターンテーブルHPT11(HPT12)が参照されるときであっても、確変状態が付与されている場合と付与されていない場合とがある。また、大当り遊技の終了後に、遊技状態の変化を伴わずに変動パターンテーブルが変更される上限変更回数が3回となる。
また、非変短状態で第2確変大当り(図柄B)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「1」〜「8」、「10」〜「17」のときに、変動パターンテーブルHPT31が参照される。また、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「9」、「18」のときに、変動パターンテーブルHPT34が参照され、「19」以上のときに、変動パターンテーブルHPT32が参照される。
この場合、大当り遊技の終了後に、確変状態が付与され、次回まで変短状態が付与され、18回の変動ゲームが終了しても変短状態が終了せずに、19回目以降の変動ゲームでも変短状態が継続される。そして、18回の変動ゲームが終了し、変短状態の付与が継続した場合には、確変状態が付与されていない場合がなく、確変状態が付与されている。また、大当り遊技の終了後に、遊技状態の変化を伴わずに変動パターンテーブルが変更される上限変更回数が4回となる。
なお、変動パターンテーブルHPT32は、確変状態が付与され、次回までの変短状態が付与されることが確定している場合に参照されるテーブルである。また、変動パターンテーブルHPT33、HPT34は、変短状態が終了する場合がある9、18回目の変動ゲームにおいて参照されるテーブルである。特に、変動パターンテーブルHPT34は、次回の変動ゲームからも変短状態が継続する場合に参照される変短継続用のテーブルであり、変動パターンテーブルHPT33は、今回の変動ゲームで変短状態が終了する場合に参照され、変短終了用のテーブルである。
また、非変短状態で短縮確変大当り(図柄E)又は小当り(図柄H)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「1」〜「17」のときに、変動パターンテーブルHPT21が参照される。また、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数が「18」のときに、変動パターンテーブルHPT22が参照され、「19」以上のときに、変動パターンテーブルHPT11(HPT12)が参照される。
この場合、大当り遊技の終了後に、確変状態が付与されている場合と付与されていない場合とがある一方で、変短状態が付与されていない。また、大当り遊技の終了後に、遊技状態の変化を伴わずに変動パターンテーブルが変更される上限変更回数が2回となる。
また、変短状態で短縮確変大当り(図柄E)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数に拘わらず、変動パターンテーブルHPT42が参照される。
この場合、大当り遊技の終了後に、確変状態が付与され、次回まで変短状態が付与される。また、大当り遊技の終了後に、遊技状態の変化を伴わずに変動パターンテーブルが変更される上限変更回数が0回となる。
なお、変短状態で小当り(図柄H)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数に拘わらず、大当り及び小当りに当選しなかった場合と同じように、それ以前に実行された変動ゲームの回数が維持される。
このように、主制御用CPU30aは、現在の遊技状態として変短状態が付与されているか否かと、当り種類フラグと、当り後ゲーム回数とに基づいて、各種の選択条件が成立したか否かを判定し、その判定結果に基づいて変動パターンテーブルを選択し、その変動パターンテーブルに含まれる変動パターンから何れかを選択することとなる。
このように、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に遊技状態の変化を伴わずに予め規定された回数の変動ゲームが終了したことを契機として、変動パターンテーブルを変更する制御を行う。また、この変動パターンテーブルの変更回数は、当選した大当りの種類、その当選時における遊技状態によって異なる回数を上限として変更可能である。
具体的には、大当りの種類については、変更回数は、非変短状態で第1確変大当り(図柄A)、第2確変大当り(図柄B)に当選した場合には4回である。その一方で、非変短状態で第3確変大当り(図柄C)、第1非確変大当り(図柄F)に当選した場合には1回であり、非変短状態で第4確変大当り(図柄D)、第2非確変大当り(図柄G)に当選した場合には3回である。
特に、当選時が非変短状態において、変短回数が18回となる第4確変大当り(図柄D)、第2非確変大当り(図柄G)に当選した場合には、変短回数が9回となる第3確変大当り(図柄C)、第1非確変大当り(図柄F)に当選した場合よりも多い回数を上限として変動パターンテーブルが変更可能である。
また、当選時の遊技状態については、例えば、大当りの種類が同じように第3確変大当り(図柄C)であっても、変更回数は、大当りの当選時における遊技状態が変短状態である場合には4回であり、非変短状態である場合には1回である。また、例えば、大当りの種類が同じように第4確変大当り(図柄D)であっても、変更回数は、大当りの当選時における遊技状態が変短状態である場合には4回であり、非変短状態である場合には3回である。また、例えば、大当りの種類が同じように第1非確変大当り(図柄F)であっても、変更回数は、大当りの当選時における遊技状態が変短状態である場合には3回であり、非変短状態である場合には1回である。
また、このように大当り遊技の終了後に遊技状態の変化を伴わずに変動パターンテーブルが変更可能であるが、短縮確変大当り(図柄E)のように、変動パターンテーブルが変更されない大当りの種類も含まれている。
また、変動パターンテーブルの変更回数は、第1変動ゲームにおける大当りに当選した場合には、当選時における遊技状態によって異なる回数である一方で、第2変動ゲームにおける大当りに当選した場合には、当選時における遊技状態によっては異ならせずに、当選時における遊技状態に拘わらず、同じ回数となっている。
また、本実施形態では、各大当り遊技及び小当り遊技の終了後を主な条件として、演出モードが移行可能である。演出モードとは、確変状態が付与されていることを示唆する確変期待度(確変状態が付与されている可能性)を示すものである。この確変期待度とは、確変状態である場合の出現率と非確変状態である場合の出現率を合算した全体出現率に対し、確変状態である場合の出現率の割合を示すものである。また、演出モードは、変動ゲームにおける演出表示装置11の背景画像の種類に対応し、その背景画像により遊技者によって容易に認識し得る。また、演出モードは、連続する複数回の変動ゲームに跨り実行可能である。このように、演出モードは、背景画像の表示により特定可能であり、確変期待度を示すことで遊技者に対する特典への期待度を示唆することとなる。
ここで、このような演出モードについて図7を参照して以下に説明する。
図7に示すように、本実施形態には確変期待度が異なる複数種類の演出モードがある。複数の演出モードには、大きく分けて、通常演出モード、通常時確変秘匿演出モード、確変秘匿演出モード、確変確定演出モードの4種類が含まれている。更に、通常演出モードには、1つの演出モードMAが、通常時確変秘匿演出モードには、1つの演出モードMBが、確変秘匿演出モードには、2つの演出モードMC1,MC2が、確変確定演出モードには、2つの演出モードMD1,MD2が、それぞれ含まれている。
演出モードMA,MBは、変短状態が付与されていないときの演出モードであり、演出モードMC1,MC2,MD1,MD2は、変短状態が付与されているときの演出モードである。
また、演出モードMA,MB,MC1,MC2は、確変状態が付与されている場合と付与されていない場合とで滞在可能であり、確変状態が付与されている可能性がある演出モードである。また、演出モードMD1,MD2は、確変状態が付与されている場合に限り滞在可能であり、確変状態が付与されていることが確定している演出モードである。
また、演出モードMA,MB,MC1,MC2においては、原則として、確変状態であるか否かに拘わらず、演出モード毎に同じ背景画像が表示され、その背景画像からは、確変状態であるか否かが遊技者によって認識し難い。このように、演出モードMA,MB,MC1,MC2における背景画像は、確変状態であるか否かに拘わらず、その実行によって確変状態であるか否かが特定できない非特定演出に相当する。その一方で、演出モードMD1,MD2における背景画像は、確変状態が付与されていることが特定できる特定演出に相当する。また、各演出モードMA,MB,MC1,MC2,MD1,MD2において、原則として背景画像が少なくとも異なり、異なる演出態様であると遊技者によって特定可能である。なお、本実施形態においては、例外的に、演出モードMAにおいて、第2変動ゲームが実行されるときに、演出モードMC2における背景画像が表示される場合がある。
また、これら複数の演出モードMA,MB,MC1,MC2には、確変状態が付与されている可能性を示唆する確変期待度を示す機能がある。変短状態が付与されていない非変短状態においては、演出モードMA(低)、演出モードMB(高)の順で確変期待度が高くなるように設定されている。その一方で、変短状態が付与されている場合においては、演出モードMC2(低)、演出モードMC1(高)、演出モードMD1,MD2(最高)の順で確変期待度が高くなるように設定されている。このように、演出モードには、確変期待度が異なる複数種類の演出モードMA,MB,MC1,MC2,MD1,MD2が含まれている。
次に、遊技の進行に伴う各種演出モードの移行遷移について図8を参照して以下に説明する。また、図8では、複数の演出モードを分類するために破線を用いて示している。
図8に示すように、変短状態が付与されているときには、演出モードMC1,MC2,MD1,MD2のうち何れかに滞在する。その一方で、変短状態が付与されていないときには、演出モードMA,MBのうち何れかに滞在する。そして、各種大当り又は小当りに当選した場合には、その遊技の終了後、最初の変動ゲームの開始とともに演出モードが移行される。
第1確変大当り(図柄A)、第5確変大当り(図柄a)、及び第3非確変大当り(図柄b)に当選した場合には、演出モードMA,MB,MC1,MC2,MD1,MD2のうち何れかに滞在していたとしても演出モードMC1に移行するようになっている。
次に、演出モードMC1,MC2,MD1,MD2のうち何れかに滞在中で、短縮確変大当り(図柄E)に当選した場合には、演出モードMD1に移行するようになっている。なお、図示しないが、演出モードMC1,MC2,MD1,MD2のうち何れかに滞在中で、小当り(図柄H)に当選した場合には、以前から滞在している演出モードを維持するようになっている。
次に、演出モードMA,MBのうち何れかに滞在中で、第2〜第4確変大当り(図柄B〜D)、第1非確変大当り(図柄F)、及び第2非確変大当り(図柄G)に当選した場合には、演出モードMC2に移行するようになっている。また、演出モードMA,MBのうち何れかに滞在中で、短縮確変大当り(図柄E)又は小当り(図柄H)に当選した場合には、演出モードMBに移行するようになっている。
なお、演出モードMC1において、大当り遊技の終了後、101回目の変動ゲームにおいて変短状態が継続する場合には、その変動ゲームの開始時に、演出モードMD1に移行するようになっている。その一方で、演出モードMC1において、大当り遊技の終了後、100回の変動ゲームが終了することにより変短状態が終了する場合には、その変動ゲームの開始時に、演出モードMAに移行するようになっている。
また、演出モードMC2において、大当り遊技の終了後、19回目の変動ゲームにおいて変短状態が継続する場合には、その変動ゲームの開始時に、演出モードMD2に移行するようになっている。その一方で、演出モードMC2において、大当り遊技の終了後、9回又は18回の変動ゲームが終了することにより変短状態が終了する場合には、その変動ゲームの開始時に、演出モードMAに移行するようになっている。
また、演出モードMBにおいて、大当り遊技の終了後、19回目の変動ゲームの開始時に、演出モードMAに移行するようになっている。
ここで、統括制御用CPU31aによって実行される当り時制御処理について以下に説明する。この当り時制御処理は、当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)の開始時において、その当り遊技の終了後における演出モードを制御するための処理である。統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aからの1ラウンド目のラウンドコマンドの入力により、当り時制御処理を実行するようになっている。なお、本実施形態では、以下に説明する各種処理を実行する統括制御用CPU31aが演出モード制御手段として機能する。
最初に、統括制御用CPU31aは、当選した変動ゲームにおける特図指定コマンドに基づいて、大当りの種類又は小当りの当選を特定する。そして、統括制御用CPU31aは、作動回数から値を読み出し、その作動回数の値が「0」であるか否かによって、当選時の遊技状態として変短状態であったか否かを判定する。判定結果に基づいて、統括制御用CPU31aは、大当り遊技又は小当り遊技の終了後に移行させる演出モードを示すデータを、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定する。この演出モードフラグは、滞在する演出モードを示すフラグである。
そして、統括制御用CPU31aは、大当り遊技又は小当り遊技の終了後における演出モードに滞在させる変動ゲームの回数に対応する値を、統括制御用RAM31cに割り当てられた滞在カウンタに設定する。この滞在カウンタは、大当り遊技又は小当り遊技の終了後に実行された変動ゲームの回数を計数するためのカウンタである。
具体的には、当選時の遊技状態に拘わらず、第1確変大当り(図柄A)、第5確変大当り(図柄a)、及び第3非確変大当り(図柄b)の何れかに当選した場合には、統括制御用CPU31aは、演出モードMC1を示すデータを演出モードフラグに設定する。そして、統括制御用CPU31aは、滞在カウンタに「100」を設定する。
また、変短状態で第2〜4確変大当り(図柄B〜D)、第1非確変大当り(図柄F)、及び第2非確変大当り(図柄G)の何れかに当選した場合にも同じように、統括制御用CPU31aは、演出モードMC1を示すデータを演出モードフラグに設定し、滞在カウンタに「100」を設定する。
また、非変短状態で第2〜4確変大当り(図柄B〜D)、第1非確変大当り(図柄F)、及び第2非確変大当り(図柄G)の何れかに当選した場合には、統括制御用CPU31aは、演出モードMC2を示すデータを演出モードフラグに設定する。また、非変短状態で第2確変大当り(図柄B)、第4確変大当り(図柄D)、及び第2非確変大当り(図柄G)の何れかに当選した場合には、統括制御用CPU31aは、滞在カウンタに「18」を設定する。また、非変短状態で第3確変大当り(図柄C)又は第1非確変大当り(図柄F)に当選した場合には、統括制御用CPU31aは、滞在カウンタに「9」を設定する。
また、非変短状態で短縮確変大当り(図柄E)又は小当り(図柄H)に当選した場合には、統括制御用CPU31aは、演出モードMBを示すデータを演出モードフラグに設定するとともに、滞在カウンタに「18」を設定する。また、変短状態で短縮確変大当り(図柄E)に当選した場合には、統括制御用CPU31aは、演出モードMD1を示すデータを演出モードフラグに設定するとともに、滞在カウンタに「0」を設定する。なお、変短状態で小当り(図柄H)に当選した場合には、統括制御用CPU31aは、演出モードフラグ及び滞在カウンタを変更しない。
このように制御することによって、統括制御用CPU31aは、大当り遊技又は小当り遊技の終了後において移行する演出モードを指定するとともに、その滞在回数を指定する。
その後、当り時制御処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、大当り遊技又は小当り遊技の終了直後における変動ゲームの開始時に、統括制御用RAM31cにおける演出モードフラグから値を読み出し、移行先の演出モードを示す演出モード指定コマンドを表示制御基板32に出力する。これによって、表示制御用CPU32aに移行させる演出モードが特定可能となる。
次に、統括制御用CPU31aによって実行される変動ゲーム開始時演出モード制御処理について以下に説明する。変動ゲーム開始時演出モード制御処理は、変動ゲームの開始時に演出モードの移行制御を行うための処理である。統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aからの変動パターン指定コマンドの入力により、変動ゲーム開始時演出モード制御処理を実行するようになっている。
最初に、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグから値を読み出し、その値に基づいて滞在している演出モードを特定する。そして、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに割り当てられた滞在カウンタから値を読み出し、大当り遊技の終了後、現在滞在している演出モードから別の演出モードに移行させる変動ゲームであるか否かを判定する。
具体的に、統括制御用CPU31aは、演出モードMC1に滞在している場合には、大当り遊技の終了後、101回目の変動ゲームであるか否かを判定する。大当り遊技の終了後、101回目の変動ゲームであると判定した場合には、統括制御用CPU31aは、作動回数から値を読み出し、その作動回数の値が「0」であるか否かによって、変短状態中であるか否かを判定する。そして、変短状態中であると判定した場合、統括制御用CPU31aは、演出モードMD1を示すデータを演出モードフラグに設定する。その一方で、変短状態中ではない(非変短状態中である)と判定した場合、統括制御用CPU31aは、演出モードMAを示すデータを演出モードフラグに設定する。
また、統括制御用CPU31aは、演出モードMC2に滞在している場合には、大当り遊技の終了後、10回目又は19回目の変動ゲームであるか否かを判定する。10回目又は19回目の変動ゲームであると判定した場合には、統括制御用CPU31aは、作動回数から値を読み出し、その作動回数の値が「0」であるか否かによって、変短状態中であるか否かを判定する。そして、変短状態中ではないと判定した場合、統括制御用CPU31aは、演出モードMAを示すデータを演出モードフラグに設定する。また、大当り遊技の終了後、19回目の変動ゲームであると判定した場合において、変短状態中であると判定したときには、統括制御用CPU31aは、演出モードMD2を示すデータを演出モードフラグに設定する。なお、大当り遊技の終了後、10回目の変動ゲームであると判定した場合には、統括制御用CPU31aは、変短状態中であると判定したときには、演出モードMC2での滞在を継続させる。
また、統括制御用CPU31aは、演出モードMBに滞在している場合には、大当り遊技の終了後、19回目の変動ゲームであるか否かを判定し、19回目の変動ゲームであると判定した場合には、演出モードMAを示すデータを演出モードフラグに設定する。
演出モードフラグにデータを設定する処理が終了すると、統括制御用CPU31aは、変動ゲーム毎に滞在カウンタを「1」減算させる。なお、この滞在カウンタは、「0」になるまで「1」減算される。このような処理を実行することによって、統括制御用CPU31aは、演出モードに移行してから実行される変動ゲームの回数を計数し、別の演出モードに移行する変動ゲームであるか否かを特定可能となる。なお、本実施形態において、統括制御用CPU31aは、大当り遊技又は小当り遊技が終了するまでに、滞在可能な変動ゲームの回数を示すデータを滞在カウンタに設定する。そして、統括制御用CPU31aは、変動ゲーム毎に、その滞在カウンタから値を読み出し、演出モードを移行させるか否かを判定した後に、滞在カウンタを「1」だけ減算する。このように制御することによって、100回の変動ゲームを上限として変短状態が付与される場合に、101回目の変動ゲームも特定可能となる。
その後、変動ゲーム開始時演出モード制御処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、今回の変動ゲームの開始時に、統括制御用RAM31cにおける演出モードフラグから値を読み出し、移行先の演出モードを示す演出モード指定コマンドを表示制御基板32に出力する。これによって、表示制御用CPU32aに移行させる演出モードが特定可能となる。
そして、表示制御用CPU32aは、演出モード指定コマンドを入力すると、該コマンドにより指定された演出モードを特定し、その演出モードに対応する背景画像等、各種画像を表示させるように演出表示装置11を制御する。
具体的には、表示制御用CPU32aは、演出モード指定コマンドにより演出モードMA,MB,MC1,MC2が指定された場合、確変状態が付与されているか否かに拘わらず、確変状態が付与されているか否かが特定し難い画像を演出表示装置11に表示させる。これによって、表示制御用CPU32aは、確変状態が付与されているか否かを特定し難い非特定演出を実行させることとなる。
特に、表示制御用CPU32aは、演出モード指定コマンドにより演出モードMC1が指定された場合には、演出モードMC1に対応する画像を演出表示装置11に表示させる。これによって、表示制御用CPU32aは、確変状態が付与されているか否かを特定し難い第1非特定演出を実行させることとなる。また、表示制御用CPU32aは、演出モード指定コマンドにより演出モードMC2が指定された場合には、演出モードMC1に対応する画像とは異なり、演出モードMC2に対応する画像を演出表示装置11に表示させる。これによって、表示制御用CPU32aは、第1非特定演出とは異なる演出態様と遊技者によって特定可能なように、確変状態が付与されているか否かを特定し難い第2非特定演出を実行させることとなる。
その一方で、表示制御用CPU32aは、演出モード指定コマンドにより演出モードMD1,MD2が指定された場合、確変状態が付与されていることが特定可能な画像を演出表示装置11に表示させる。これによって、表示制御用CPU32aは、確変状態が付与されていることが特定可能な特定演出を実行させることとなる。
特に、表示制御用CPU32aは、演出モード指定コマンドにより演出モードMD1が指定された場合には、演出モードMD1に対応する画像を演出表示装置11に表示させる。これによって、表示制御用CPU32aは、確変状態が付与されていることが特定可能な第1特定演出を実行させることとなる。また、表示制御用CPU32aは、演出モード指定コマンドにより演出モードMD2が指定された場合には、演出モードMD1に対応する画像とは異なり、演出モードMD2に対応する画像を演出表示装置11に表示させる。これによって、表示制御用CPU32aは、第1特定演出とは異なる演出態様と遊技者によって特定可能なように、確変状態が付与されていることが特定可能な第2特定演出を実行させることとなる。
なお、本実施形態において、大当り又は小当りに当選することなく、実行される変動ゲームの回数に拘わらず演出モードが移行することはない。このため、主制御用CPU30aは、当り種類フラグと当り後ゲーム回数とを管理する一方で、それと同じように、統括制御用CPU31aは、演出モードフラグと滞在カウンタとを管理する。これによって、変動パターンと演出モードとの関連性が維持される。
具体的な一例としては、主制御用CPU30aは、変動パターンテーブルHPT41,HPT43〜HPT45を参照する場合、統括制御用CPU31aは、演出モードMC1に滞在させる制御を行うこととなる。同じように、主制御用CPU30aは、変動パターンテーブルHPT42を参照する場合、統括制御用CPU31aは、演出モードMD1に滞在させる制御を行うこととなる。また、主制御用CPU30aは、変動パターンテーブルHPT31,HPT33,HPT34を参照する場合、統括制御用CPU31aは、演出モードMC2に滞在させ、主制御用CPU30aは、変動パターンテーブルHPT32を参照する場合、統括制御用CPU31aは、演出モードMD2に滞在させる制御を行う。
つまり、変動パターンテーブルHPT41,HPT43〜HPT45は、第1非特定演出を実行させる演出モードMC1において参照される変動パターンテーブルである。また、変動パターンテーブルHPT42は、第1特定演出を実行させる演出モードMD1において参照される変動パターンテーブルである。また、変動パターンテーブルHPT31,HPT33,HPT34は、第2非特定演出を実行させる演出モードMC2において参照される変動パターンテーブルである。また、変動パターンテーブルHPT32は、第2特定演出を実行させる演出モードMD2において参照される変動パターンテーブルである。
また、主制御用CPU30aは、当り種類フラグと当り後ゲーム回数とを管理することによって、統括制御用CPU31aにより管理されている滞在中の演出モードも特定可能である。
主制御基板30(主制御用RAM30c)には、電断時におけるバックアップ電源が供給されるが、統括制御基板31(統括制御用RAM31c)にはバックアップ電源が供給されない構成を一例とする。このような構成において、電断時において、統括制御用RAM31cに記憶されていた演出モードフラグと滞在カウンタとが初期化され、滞在している演出モードが特定できなくなる。その一方で、主制御用RAM30cは、電断時においても当り種類フラグと当り後ゲーム回数とを記憶することができる。このため、復電時において、主制御用CPU30aは、バックアップされていた当り種類フラグと当り後ゲーム回数とに基づいて、滞在している演出モードと、滞在している変動ゲームの回数を特定し、それらの情報を示す復電時コマンドを統括制御用CPU31aに出力することができる。そして、統括制御基板31において演出モードフラグと滞在カウンタとをバックアップできない構成であっても、統括制御用CPU31aは、復電時コマンドを入力することで、演出モードフラグと滞在カウンタとを復帰させることができる。
このように、本実施形態においては、大当り遊技の終了後に変短状態が付与される場合、統括制御用CPU31aは、演出モードMC1,MC2,MD1の何れかに移行させる。そして、統括制御用CPU31aは、演出モードMC2,MD2に滞在中においては、大当りに当選することなく、演出モードMC1,MD1に移行させることがない。更に、統括制御用CPU31aは、演出モードMC1に滞在中においては、大当りに当選しても、演出モードMC2,MD2に移行させることがない。つまり、演出モードMC1,MD1と、演出モードMC2,MD2との2系統の演出モードが規定されているとも言える。
演出モードMC1に滞在している場合には、変短回数が100回又は次回までと規定されている。このため、統括制御用CPU31aは、予め規定された100回の変動ゲームが実行されたことを条件として、101回目の変動ゲームにおいて変短状態の付与が継続している場合には、演出モードMD1に移行させる。その一方で、統括制御用CPU31aは、変短状態の付与が終了している場合には、演出モードMAに移行させる。
この場合、統括制御用CPU31aは、確変状態が付与されているときには、演出モードMD1に移行すると決定し、確変状態が付与されていない場合には、演出モードMD1に移行するとは決定することなく、演出モードMAに移行すると決定する。このため、演出モードMD1に移行した場合には、確変状態が付与されていることが確定するが、演出モードMAに移行した場合には、確変状態が付与されていないことが確定する。
その一方で、演出モードMC2に滞在している場合には、変短回数が9回、18回又は次回までと規定されている。このため、統括制御用CPU31aは、予め規定された18回の変動ゲームが実行されたことを条件として、19回目の変動ゲームにおいて変短状態の付与が継続している場合には、演出モードMD2に移行させる。その一方で、統括制御用CPU31aは、10回目又は19回目の変動ゲームにおいて変短状態の付与が終了している場合には、演出モードMAに移行させる。
この場合、統括制御用CPU31aは、確変状態が付与されているか否かに拘わらず、演出モードMD2に移行しないと決定可能である。このため、演出モードMD2に移行した場合には、確変状態が付与されていることが確定するが、演出モードMAに移行した場合であっても、確変状態が付与されているか否かが必ずしも確定するわけではなく、確変状態が付与されているか否かが特定し難い。
このように、同じような確変状態を示唆する演出モードMC1,MC2であっても、何れに滞在するかによって、遊技者により変短回数が予測可能である。更には、変短状態の付与が終了し、同じように演出モードMAに移行した場合であっても、演出モードMC1に滞在していたか、演出モードMC2に滞在していたかによって、確変状態が付与されていないことが確定するか、確変状態が付与されているか否かが特定し難いかが異なってくる。
また、演出モードMC1に滞在中においては、図6に示すように、主に変動パターンテーブルHPT41が選択され、演出モードMC2に滞在中においては、主に変動パターンテーブルHPT31が選択される。また、図5に示すように、変動パターンテーブルHPT41は、変動パターンテーブルHPT31よりも比較的変動時間が短い変動パターンが多く規定されている。はずれ変動を具体的な一例とすると、変動パターンテーブルHPT41における変動パターンP42(0.8s)、変動パターンP43(2.8s)、変動パターンP44(8.8s)のほうが、変動パターンテーブルHPT31における変動パターンP01(12s)よりも短い変動時間となっている。言い換えると、変動パターンテーブルHPT41において最短変動時間となる変動パターンP42(0.8s)は、変動パターンテーブルHPT31において最短変動時間となる変動パターンP01(12s)よりも短い変動時間である。
特に、演出モードMC1においては、大当り遊技の終了後、1〜4回目の変動ゲームには、図5及び図6に示すように、変動パターンテーブルHPT43が選択される。その一方で、演出モードMC2においては、大当り遊技の終了後、1〜4回目の変動ゲームでも変動パターンテーブルHPT31が参照される。このように、大当り遊技の終了後、1〜4回目の変動ゲームにおいては、変動パターンテーブルHPT43と変動パターンテーブルHPT31とを比較すると、演出モードMC1のほうが演出モードMC2よりも短くなり、更に変動時間の差が大きくなるように規定されている。
また、演出モードMD1,MD2を比較しても、図6に示すように、演出モードMD1に滞在中においては、変動パターンテーブルHPT42が参照され、演出モードMD2に滞在中においては、変動パターンテーブルHPT32が参照される。そして、変動パターンテーブルHPT42は、変動パターンテーブルHPT32と比べて、短い変動時間の変動パターンが選択されることとなる。はずれ変動を具体的な一例とすると、変動パターンテーブルHPT42における変動パターンP41(0.5s)、変動パターンP43(2.8s)のほうが、変動パターンテーブルHPT32における変動パターンP03(3.6s)よりも短い変動時間となっている。
つまり、変動パターンテーブルHPT41,HPT43〜HPT45は、変動パターンテーブルHPT31,HPT33,HPT34よりも短い変動パターンが決定され易い。また、変動パターンテーブルHPT42は、変動パターンテーブルHPT32よりも短い変動パターンが決定され易い。
また、演出モードMC2に滞在中において、大当り遊技の終了後、9回目の変動ゲームで、変短状態の付与が継続する場合、主制御用CPU30aは、変動パターンテーブルHPT34を参照する。そして、主制御用CPU30aは、はずれ変動用の変動パターンを選択するときには、変動パターンP35を決定し、変動パターンP35を指定する変動パターン指定コマンドを統括制御用CPU31aに出力する。統括制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。表示制御用CPU32aは、変動パターンP35を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、変短状態の付与が継続し、演出モードMC2の滞在も継続することを示す画像を表示させることで、継続演出を実行させる。
その一方で、演出モードMC2に滞在中において、大当り遊技の終了後、9回目の変動ゲームで、変短状態の付与が終了する場合、主制御用CPU30aは、変動パターンテーブルHPT33を参照する。そして、主制御用CPU30aは、はずれ変動用の変動パターンを選択するときには、変動パターンP34を決定し、変動パターンP34を指定する変動パターン指定コマンドを統括制御用CPU31aに出力する。統括制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。表示制御用CPU32aは、変動パターンP34を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、変短状態の付与が終了し、演出モードMC2の滞在も終了することを示す画像を表示させることで、終了演出を実行させる。
非変短状態で第2確変大当り(図柄B)、第4確変大当り(図柄D)、及び第2非確変大当り(図柄G)の何れかに当選した場合、18回又は次回まで変短状態が付与され、演出モードMC2に移行される。この場合、表示制御用CPU32aは、18回目の変動ゲームが実行される前に、9回目の変動ゲームで、演出モードMC2の滞在を継続することを示す継続演出を実行させることとなる。言い換えると、表示制御用CPU32aは、大当り遊技の終了後に、9回目の変動ゲームにおいて、同じように変動パターンテーブルHPT31,HPT33,HPT34の選択の継続を示す継続演出を実行させることとなる。
なお、本実施形態において、表示制御用CPU32aは、演出モードMC2に滞在中において、大当り遊技の終了後、18回目の変動ゲームで、変短状態の付与が継続する場合や、演出モードMC1に滞在中において、大当り遊技の終了後、100回目の変動ゲームで、変短状態の付与が継続する場合も同じように、継続演出を実行させる。
また、本実施形態において、表示制御用CPU32aは、演出モードMC2に滞在中において、大当り遊技の終了後、9、18回目の変動ゲームで、変短状態の付与が終了する場合には、演出モードMC2の滞在が終了することを示す終了演出を実行させる。また、本実施形態において、表示制御用CPU32aは、演出モードMC1に滞在中において、大当り遊技の終了後、100回目の変動ゲームで、変短状態の付与が終了する場合には、演出モードMC1の滞在が終了することを示す終了演出を実行させる。言い換えると、表示制御用CPU32aは、同じように変動パターンテーブルHPT31,HPT33,HPT34や、変動パターンテーブルHPT41,HPT43〜HPT45を選択することを終了することを示す終了演出を実行させることとなる。
なお、本実施形態において、変動パターンテーブルHPT41,HPT43〜HPT45が「第1非特定変動内容群」に、変動パターンテーブルHPT31,HPT33,HPT34が「第2非特定変動内容群」に、それぞれ相当する。また、本実施形態において、変動パターンテーブルHPT42が「第1特定変動内容群」に、変動パターンテーブルHPT32が「第2特定変動内容群」に、変動パターンテーブルHPT11,HPT12が「第1変動内容群」及び「第2変動内容群」にそれぞれ相当する。
また、本実施形態では、演出モードMC1が「第1確変示唆演出モード」に、演出モードMD1が「第1確変確定演出モード」に、演出モードMC2が「第2確変示唆演出モード」に、演出モードMD2が「第2確変確定演出モード」に、それぞれ相当する。
また、本実施形態では、第1回数、第1規定回数として100回が規定されており、それよりも少ない第2回数、第2規定回数として9回及び18回の少なくとも何れかが規定されている。
なお、本実施形態においては、変短状態の付与が終了し、演出モードMC2から、演出モードMC2よりも確変期待度の低い演出モードMAに移行した後に、予め定められた特殊条件が成立した場合を主として、演出モードMC2と同じ演出態様であると遊技者によって特定可能な特殊演出が実行される場合がある。また、本実施形態において、この特殊条件としては、演出モードMAへの移行後における第2変動ゲーム(特殊図柄変動ゲーム)であり、その第2変動ゲームのなかでも更に、リーチ演出が実行される変動ゲームで主に成立する。
また、本実施形態では、事前判定が実行され、その事前判定の結果に基づいて、特殊演出が実行される場合もある。この事前判定とは、その事前判定の対象となる変動ゲームの実行が制御される前に、その変動ゲームにおいて当り(大当り又は小当り)となるか否か、当選する当りの種類、リーチ判定の結果等が判定される。具体的には、本実施形態においては、各始動入賞口14,15への遊技球の入賞を契機にその変動ゲームの始動保留球と対応付けて記憶された各種乱数に基づいて事前判定が実行され、その結果を、非変短状態となった最初の変動ゲームの開始時に参照することで、特殊演出を実行させるか否かが決定される。なお、本実施形態において、非変短状態で第2変動ゲームが実行される場合に、事前判定の結果に基づいて、特殊演出が実行されるので、小当りに当選すると事前に判定しないようになっている。
ここで、このような特殊演出の実行態様について図9及び図10を参照して以下に説明する。
まず、図9(a)に示すように、変短状態において、第2変動ゲーム(図中では「特図2」と示す)が実行され、その第2変動ゲームの終了時に第2保留記憶数が「4」であり、次回の変動ゲームから変短状態の付与が終了する場合を一例とする。この場合において、第2変動ゲームが第1変動ゲームよりも優先して実行されるため、第1保留記憶数が「1」以上であっても、4回の第2変動ゲームが連続して行われる。そして、非変短状態においては、第2始動入賞口15に遊技球が入球し難いので、4回の第2変動ゲームが終了した後は、第1保留記憶数が「1」以上であれば、第1変動ゲーム(図中では「特図1」と示す)が実行されることとなる。
このような場合、非変短状態で第2変動ゲームが実行されるため、図6に示すように、変動パターンテーブルHPT12が参照される。この変動パターンテーブルHPT12には、図5に示すように、はずれ変動用の変動パターンP01が含まれる。この変動パターンP01は、非変短状態であり、演出モードMAの滞在中に第1変動ゲームが実行される場合に参照される変動パターンテーブルHPT11に含まれる変動パターンである。また、この変動パターンテーブルHPT12には、はずれリーチ変動用の変動パターンP31と、大当り変動用の変動パターンP33とが含まれている。これら変動パターンP31,P33は、変短状態であり、演出モードMC2の滞在中に参照される変動パターンテーブルHPT31に含まれる変動パターンである。つまり、変動パターンテーブルHPT12には、リーチ状態とならない場合に決定可能な変動パターンとして、変動パターンテーブルHPT11から決定される変動パターンと同じ変動パターンP01が規定されている。その一方で、変動パターンテーブルHPT12には、リーチ状態となる場合に決定可能な変動パターンとして、変動パターンテーブルHPT11から決定される変動パターンとは異なり、変動パターンテーブルHPT31から決定される変動パターンと同じ変動パターンP31,P33が規定されている。
また、変短状態の付与が終了し、非変短状態となった最初の変動ゲームの開始時に、事前判定の結果が参照され、4回行なわれる第2変動ゲームの全てにおいて、大当りとなるか否か、はずれリーチ変動となるか否かが判定可能となる。なお、本実施形態においては、図4に示すように、変動ゲームの開始時における減算後の保留記憶数によって、リーチ判定確率が異なるので、実際に、はずれリーチ変動となる場合であっても、はずれリーチ変動となるか否かが特定できる場合とできない場合とがある。その一方で、本実施形態においては、大当りに当選することなく確変状態が付与されているか否かが変化しないので、大当りとなるか否かは特定可能である。
このように事前判定の結果に基づいて、特殊演出を実行させるか否かが決定されるが、それとは別に、変動ゲームの開始時に入力される変動パターン指定コマンドから、はずれリーチ変動となるか否かが特定可能である。このため、事前判定の結果に基づいて、はずれリーチ変動とならないと判定したものの、実際には、はずれリーチ変動となる場合には、事前判定の結果に拘わらず、特殊演出が実行される。
ここからは、事前判定の結果が参照されることで、大当りとなるか否か、はずれリーチ変動となるか否かが特定され、はずれリーチ変動とならないと特定された変動ゲームでは、実際にはずれリーチ変動とならないことを仮定して以下に説明する。図9(b)に示すように、事前判定の結果に基づいて、非変短状態で連続して4回行なわれる第2変動ゲームの全てにおいて、大当りに当選することなく、更にはリーチ判定が肯定とならずに、リーチ演出が実行されない場合には、実際に滞在している演出モードMA(非変短状態)における演出態様で演出が実行され、特殊演出が実行されない。なお、この場合においては、はずれ変動用の変動パターンとして、変動パターンP01が決定される。なお、第2変動ゲームにおいては、演出モードMC2とは異なる演出態様であると遊技者によって特定され易いが、演出モードMC2を連想可能な予兆演出が実行される。その一方で、4回の第2変動ゲームが終了した後に実行される第1変動ゲームにおいては、予兆演出や特殊演出が実行されない。なお、はずれ変動としては、第2変動ゲームにおいては、第2保留記憶数に拘わらず、変動パターンP01が決定されるが、第1変動ゲームにおいては、第1保留記憶数に応じて、変動パターンP01〜P03のうち何れかが決定される。このため、第2変動ゲームでは、変動パターンP01が決定されると、第1変動ゲームにおける変動時間が同じとなる場合があり、予兆演出が実行されるか否かが異なるが、それ以外においては、演出モードMAと同じ演出態様で演出が実行される。また、第1変動ゲームにおいては、第1保留記憶数が多い場合には、少ない場合よりも遊技の進行を早めるために、比較的に短い変動時間の変動パターン(例えば、変動パターンP02,P03)が選択され易い。その一方で、第2変動ゲームにおいては、第2保留記憶数が多い場合であっても、演出時間を確保するためにも、比較的に短い変動時間の変動パターンが選択されずに、比較的に長い変動時間の変動パターン(例えば、変動パターンP01)が選択される。また、減算後の第2保留記憶数が少なくなるほど、リーチ判定確率が高くなるように設定されている。このため、連続する4回の第2変動ゲームのうち、最初の第2変動ゲームよりも最後の第2変動ゲームのほうがリーチ演出が実行され易くなる。
また、図9(c)に示すように、事前判定の結果に基づいて、非変短状態で連続して4回行なわれる第2変動ゲームのうち、3回目の第2変動ゲームにおいて、大当りに当選しないが、リーチ判定が肯定となり、リーチ演出が実行される場合には、変短状態における演出モードMC2と同じ演出態様であると遊技者に特定可能な特殊演出が実行される。なお、この場合においては、はずれリーチ変動用の変動パターンとして変動パターンP31が決定される。
また、図9(d)に示すように、事前判定の結果に基づいて、非変短状態で連続して4回行なわれる第2変動ゲームのうち、3回目の第2変動ゲームにおいて、大当りに当選し、リーチ演出が実行される場合には、変短状態における演出モードMC2と同じ演出態様であると遊技者に特定可能な特殊演出が実行される。なお、この場合においては、大当り変動用の変動パターンとして変動パターンP33が決定される。また、本実施形態においては、非変短状態で第2変動ゲームの大当り(図柄a,b)に当選したとなった場合には、その直後の変動ゲームから、演出モードMC2よりも確変期待度の高く、変短状態における演出モードMC1に移行することとなる。このため、変動ゲームの開始時においては、演出モードMAにおける通常演出が実行され、変動ゲーム中に、演出モードMC2を連想可能な予兆演出が実行された後に、演出モードMC2におけるリーチ演出と確定演出とが実行され、大当り遊技の終了後には、演出モードMC1に移行することとなる。
また、図9(e)に示すように、4回の第2変動ゲームが終了した後に、非変短状態で第1変動ゲームが実行される場合に、リーチ演出が実行される場合であっても、変動パターンP31,P33が決定されることなく、変動パターンP11〜P13のうち何れかが決定され、予兆演出や特殊演出が実行されない。
また、図9(f)に示すように、事前判定の結果に基づいて、非変短状態で連続して4回行なわれる第2変動ゲームのうち、2回目の第2変動ゲームにおいて、大当りに当選しないが、リーチ判定が肯定となり、リーチ演出が実行される場合には、特殊演出が実行される。この場合、事前判定の結果に基づいて、3回目、4回目の第2変動ゲームにおいて、大当りに当選することなく、更にはリーチ判定が肯定とならずに、リーチ演出が実行されない場合であっても、2回目の第2変動ゲームから4回目の第2変動ゲームに跨って継続して、特殊演出が実行される場合もある。
また、図9(g)に示すように、事前判定の結果に基づいて、非変短状態で連続して4回行なわれる第2変動ゲームのうち、1回目、4回目の第2変動ゲームにおいて、大当りに当選しないが、リーチ判定が肯定となり、リーチ演出が実行される場合には、特殊演出が実行される。この場合、事前判定の結果に基づいて、2回目、3回目の第2変動ゲームにおいて、大当りに当選することなく、更にはリーチ判定が肯定とならずに、リーチ演出が実行されない場合であっても、1回目の第2変動ゲームと4回目の第2変動ゲームとの間においても継続して、特殊演出が実行される場合もある。
また、図9(h)に示すように、事前判定の結果に基づいて、非変短状態で連続して4回行なわれる第2変動ゲームのうち、3回目の第2変動ゲームにおいて、大当りに当選しないが、リーチ判定が肯定となり、リーチ演出が実行される場合には、特殊演出が実行される。この場合、事前判定の結果に基づいて、1回目、2回目の第2変動ゲームにおいて、大当りに当選することなく、更にはリーチ判定が肯定とならずに、リーチ演出が実行されない場合であっても、3回目の第2変動ゲームまで継続して、特殊演出が実行される場合もある。
また、図9(i)に示すように、事前判定の結果に基づいて、非変短状態で連続して4回行なわれる第2変動ゲームのうち、4回目の第2変動ゲームにおいて、大当りに当選しないが、リーチ判定が肯定となり、リーチ演出が実行される場合には、特殊演出が実行される。この場合、事前判定の結果に基づいて、1回目〜3回目の第2変動ゲームにおいて、大当りに当選することなく、更にはリーチ判定が肯定とならずに、リーチ演出が実行されない場合には、特殊演出が実行されずに、4回目の第2変動ゲームになって特殊演出が実行されることとなる。
なお、本実施形態において、特殊演出としては、演出モードMC2と同じ演出態様と特定可能なリーチ演出が主であるが、それ以外にも確定演出等が含まれている。
なお、本実施形態において、図10(a)に示すように、演出モードMC2に滞在中において、変動パターンP31,P33が決定された場合には、全ての演出において、演出モードMC2における演出態様となる。この全ての演出とは、リーチ演出が実行されるまでの通常演出、リーチが形成された後のリーチ演出、飾図の確定停止表示に伴う確定演出、及び飾図(例えば漢数字)が含まれる。また、図10(b)に示すように、演出モードMC2に滞在している変動ゲームで、はずれ変動用の変動パターンP01が決定された場合も、通常演出、確定演出、及び飾図の全てが、演出モードMC2における演出態様となる。
その一方で、図10(c)に示すように、演出モードMAに滞在している第1変動ゲームで、はずれ変動用の変動パターンP01が決定された場合には、演出モードMC2に滞在している変動ゲームと同じ変動パターンであるが、通常演出、確定演出、及び飾図(例えば単なる数字)の全てが、演出モードMAにおける演出態様となる。また、図示はしないが、演出モードMAに滞在している第1変動ゲームで、はずれリーチ変動用の変動パターンP11や当り用の変動パターンP12,P13が決定された場合も、通常演出、リーチ演出、確定演出、及び飾図の全てが、演出モードMAにおける演出態様となる。これら、演出モードMC2における演出及び飾図の演出態様と、演出モードMAにおける演出及び飾図の演出態様とは、遊技者によって異なると特定可能である。
そして、図10(d)に示すように、非変短状態において第2変動ゲームで、はずれリーチ変動用の変動パターンP31が決定された場合には、演出モードMAにおける通常演出が実行され、演出モードMAにおける飾図が変動表示されるとともに、演出モードMC2を連想可能な予兆演出が実行される。そして、演出モードMC2における飾図に変化してリーチが形成され、演出モードMC2におけるリーチ演出が実行される。そして、演出モードMAにおける飾図に変化してはずれ図柄として確定停止表示されるとともに、演出モードMAにおける確定演出が実行される。また、大当りに当選する場合には、図10(e)に示すように、演出モードMC2における飾図が維持されて大当り図柄として確定停止表示されるとともに、演出モードMC2における確定演出が実行される。また、リーチ演出自体が実行されない場合には、図10(f)に示すように、リーチ演出に発展せずに、演出モードMAにおける飾図が維持されてはずれ図柄として確定停止表示されるとともに、演出モードMAにおける確定演出が実行される。
なお、本実施形態において、はずれリーチ変動用の変動パターンP31が決定される場合であっても、次回の第2変動ゲームにおいても、演出モードMC2における演出態様で各種演出が実行される場合には、演出モードMC2における確定演出が実行される。同じように、前回の第2変動ゲームにおいて、演出モードMC2における確定演出が実行された場合には、今回の第2変動ゲームにおいて、変動パターンに拘わらず、演出モードMC2における各種演出(例えば、通常演出)が実行される。
また、本実施形態においては、変短状態の付与が終了し、演出モードMC2から演出モードMAに移行する場合を一例としたが、変短状態の付与が終了し、演出モードMC1から演出モードMAに移行する場合も同じように、特殊演出や予兆演出が実行される。この場合、演出モードMC1から演出モードMAに移行した後に、演出モードMC2と同じ演出態様の特殊演出が実行される。
ここで、演出表示装置11に表示される画像の具体的な一例について図11〜図14を参照して以下に説明する。
変短状態中であり、演出モードMC2に滞在中に、画像表示部GHにおいて、図11(a)に示すように、飾図の変動表示が行われ、図11(b)に示すように、演出モードMC2における漢数字の飾図が[三↓三]として一旦停止表示され、リーチが形成され、図11(c)に示すように、飾図が[三四三]として確定停止表示され、はずれとなる。このように、演出モードMC2においては、演出モードMAとは異なる演出態様であり、飾図が漢数字であり、飾図の背後に付随して表示される付随画像が四角形であり、背景画像も異なる演出態様である。
そして、変短状態の付与が終了し、演出モードMAに移行した場合には、図11(d)に示すように、演出モードMAにおける演出態様となる。具体的には、演出モードMAにおいては、演出モードMC2とは異なる演出態様であり、飾図が単に数字であり、飾図の背後に付随して表示される付随画像が八角形であり、背景画像も異なる演出態様である。
続いて、非変短状態において演出モードMAに滞在中に、保留されている第2変動ゲームが実行される場合には、図11(e)に示すように、演出モードMAにおける演出態様で、第2変動ゲームが開始され、飾図が変動表示される。この場合、図11(f)に示すように、砂嵐画面に変化し、図11(g)に示すように、うっすらと演出モードMC2における背景画像が視認可能に表示される予兆演出が実行される。このような砂嵐画像の表示と予兆演出とが繰り返し行われた後に、図11(h)に示すように、暗転画面に変化し、その後、暗転画面が終了し、演出モードMAにおける演出態様で、リーチが形成されず、図12(a)に示すように、はずれ図柄が確定停止表示される。
そして、同じように、図12(b)に示すように、演出モードMAにおける演出態様で、第2変動ゲームが開始され、飾図が変動表示される。この場合も、図12(c)に示すように、砂嵐画面に変化し、図12(d)に示すように、予兆演出が実行され、砂嵐画像の表示と予兆演出とが繰り返し行われた後に、図12(e)に示すように、暗転画面に変化する。そして、その後、図12(f)に示すように、暗転画面が終了し、演出モードMC2における演出態様で、リーチが形成される。具体的には、飾図、付随画像、及び背景画像の全てが、演出モードMC2における演出態様になる。そして、図12(g)に示すように、演出モードMC2における演出態様が維持されて大当り図柄が確定停止表示される場合がある。その一方で、図12(h)に示すように、演出モードMAにおける演出態様に変化してはずれ図柄が確定停止表示される場合もある。
なお、本実施形態においては、画像の色が異なる等、複数種類の予兆演出があり、大当りとなる場合には、大当りとならない場合よりも、第1予兆演出が実行され易く、第2予兆演出が実行され難く規定されている。また、同じ大当りとならない場合であっても、リーチ演出が実行される場合には、リーチ演出が実行されない場合よりも、第1予兆演出が実行され易く、第2予兆演出が実行され難く規定されている。
また、事前判定の結果が参照されて、はずれ変動となる第2変動ゲームで特殊演出が実行される場合もある。
非変短状態において演出モードMAに滞在中に、保留されている第2変動ゲームが実行される場合には、図13(a)に示すように、演出モードMAにおける演出態様で、第2変動ゲームが開始され、飾図が変動表示される。この場合、図13(b)に示すように、砂嵐画面に変化し、図13(c)に示すように、予兆演出が実行される。このような砂嵐画像の表示と予兆演出とが繰り返し行われた後に、図12(d)に示すように、暗転画面に変化し、その後、暗転画面が終了し、リーチが形成されず、図12(e)に示すように、演出モードMC2における演出態様で、はずれ図柄が確定停止表示される場合もある。
そして、非変短状態において演出モードMAに滞在中であるが、保留されている第2変動ゲームが実行される場合には、図13(f)に示すように、前回の変動ゲームの終了時における演出態様が継続され、演出モードMC2における演出態様で、第2変動ゲームが開始され、飾図が変動表示される。この場合、図13(g)に示すように、砂嵐画面に変化し、図13(h)に示すように、予兆演出が実行される。このような砂嵐画像の表示と予兆演出とが繰り返し行われた後に、図14(a)に示すように、暗転画面に変化し、その後、暗転画面が終了し、図14(b)に示すように、演出モードMC2における演出態様で、リーチが形成される。そして、図14(c)に示すように、演出モードMC2における演出態様を継続してはずれ図柄が確定停止表示される場合もある。
続いて、非変短状態において演出モードMAに滞在中であっても、保留されている第2変動ゲームが実行される場合には、図14(d)に示すように、演出モードMC2における演出態様で、第2変動ゲームが開始され、飾図が変動表示される。この場合、図14(e)に示すように、砂嵐画面に変化し、図14(f)に示すように、予兆演出が実行される。このような砂嵐画像の表示と予兆演出とが繰り返し行われた後に、図14(g)に示すように、暗転画面に変化し、その後、暗転画面が終了し、リーチが形成されず、図14(h)に示すように、演出モードMAにおける演出態様で、はずれ図柄が確定停止表示される場合もある。
次に、主制御用CPU30aによって実行される事前判定処理について以下に説明する。この事前判定処理は、特殊演出を実行させるか否かを決定するための処理である。また、事前判定処理は、保留記憶数が上限数ではない状態において各始動入賞口14,15への遊技球の入賞を契機として、特別図柄入力処理の終了直後に実行され、特別図柄入力処理において各始動入賞口14,15への入賞に伴って取得された各種乱数を、該入賞に対応する変動ゲームの実行よりも前に(事前に)判定する処理である。なお、本実施形態では、以下に説明する各種処理を実行する主制御用CPU30aが事前判定手段として機能する。
最初に、主制御用CPU30aは、遊技球の入賞時において、事前判定を規制する規制条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態における規制条件としては、変動ゲーム中ではない場合や、非変短状態で第2始動入賞口15に遊技球が入賞した場合、変短状態で第1始動入賞口14に遊技球が入賞した場合等が含まれる。
主制御用CPU30aは、規制条件が成立した場合には、事前判定処理を終了する。その一方で、主制御用CPU30aは、規制条件が成立しない場合には、主制御用RAM30cに割り当てられた確変フラグから値を読み出し、現在の遊技状態が確変状態であるか否かを特定する。そして、主制御用CPU30aは、事前判定の対象となる変動ゲームにおける当り判定用乱数の値を参照し、大当りとなるか否かを特定する。また、主制御用CPU30aは、事前判定の対象となる変動ゲームが大当りとなると特定した場合には、特図振分乱数の値を参照し、当りの種類を特定する。その一方で、主制御用CPU30aは、事前判定の対象となる変動ゲームが大当りとならないと特定した場合には、リーチ判定用乱数の値を参照し、リーチ判定値の最小範囲であるか否かによって、リーチ判定の結果を特定する。つまり、主制御用CPU30aは、各始動入賞口14,15への遊技球の入賞(入球)を契機として、始動保留球に対応付けて記憶された当り判定用乱数に基づく大当り判定前に、その始動保留球に対応付けて記憶された当り判定用乱数、特図振分乱数、リーチ判定用乱数を判定(事前判定)する。
なお、本実施形態において、第1リーチ条件及び第2リーチ条件が成立した場合に、事前判定の結果に基づく演出が実行されないので、このリーチ判定値の最小範囲としては、減算後の保留記憶数が「3」となる場合におけるリーチ判定値であり、239のうち0〜19が該当する(20/239の確率)。また、本実施形態では、非変短状態において減算後の保留記憶数が「3」である場合に規定されているリーチ判定値の最小範囲と、変短状態において第1リーチ条件及び第2リーチ条件の両方が成立しないときにおいて、減算後の保留記憶数が「3」である場合におけるリーチ判定値の最小範囲とが同じように規定されている。このため、変短状態中であっても非変短状態中であっても同じように、リーチ判定用乱数がリーチ判定の最小範囲に含まれるか否かが判定可能である。
そして、主制御用CPU30aは、先読み抽選を行い、当選した場合には、事前判定の結果を示す情報を設定し、事前判定処理を終了する。事前判定の結果を示す情報としては、事前判定の対象となる変動ゲームに関し、入賞時における保留記憶数、大当りとなるか否か、当りの種類、リーチ演出を実行させる可能性があるか否かが特定可能な情報である。
その後、事前判定処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、事前判定処理において設定した事前判定の結果を示す先読みコマンドを所定のタイミングで統括制御用CPU31aに出力する。これによって、統括制御用CPU31aは、先読みコマンドの入力により、入賞時における保留記憶数、大当りとなるか否か、当りの種類、リーチ演出を実行させる可能性があるか否かが特定可能となる。
また、本実施形態において、非変短状態において第2変動ゲームが実行される場合において、変動パターンテーブルHPT12が参照されると、主制御用CPU30aは、はずれ変動としては、変動パターンP01を、はずれリーチ変動としては、変動パターンP31を、大当り変動としては、変動パターンP33を、それぞれ決定する。続いて、主制御用CPU30aは、その決定された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを統括制御用CPU31aに出力する。
次に、統括制御用CPU31a、及び表示制御用CPU32aによって実行される処理について以下に説明する。
最初に、統括制御用CPU31aは、保留指定コマンドを入力したか否かを判定する。統括制御用CPU31aは、保留指定コマンドを入力した場合には、保留指定コマンドにより指定される保留記憶数を示す保留画像の表示態様を決定し、その保留画像の表示態様を示す情報を統括制御用RAM31cの所定領域に設定する。
また、この処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、設定された保留画像の表示態様を示す保留指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。これによって、表示制御用CPU32aは、設定された表示態様で保留画像を演出表示装置11に表示されることとなる。
また、統括制御用CPU31aは、保留指定コマンドとともに、先読みコマンドを入力したか否かを判定する。先読みコマンドを入力したと判定された場合、統括制御用CPU31aは、先読みコマンドにより指定された保留記憶数に対応するように、統括制御用RAM31cに先読みコマンドを設定する。これによって、統括制御用CPU31aは、実行前の変動ゲームについて、大当りとなるか否か、当りの種類、リーチ演出を実行させる可能性があるか否かが特定可能となる。
また、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、非変短状態においては単なる数字から構成される飾図から何れかを決定し、変短状態においては漢数字から構成される飾図から何れかを決定する。そして、統括制御用CPU31aは、飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。表示制御用CPU32aは、飾図柄指定コマンドで指定された飾図を確定停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、作動回数の値が「1」から「0」になったか否かを判定することによって、変短状態の付与が終了し、非変短状態となったか否かを判定する。統括制御用CPU31aは、非変短状態となったと判定された場合には、第2保留記憶数に対応するように設定された先読みコマンドを読み出す。そして、統括制御用CPU31aは、その先読みコマンドに基づいて、実行前の第2変動ゲームについて、大当りとなるか否か、当りの種類、リーチ演出を実行させる可能性があるか否かが特定する。
具体的には、統括制御用CPU31aは、第2変動ゲームの実行順序に従って、先読みコマンドに基づいて、大当りとなるか否かを判定する。大当りとなると判定した場合、統括制御用CPU31aは、大当りとなる第2保留記憶数に対応する特殊演出フラグに有効フラグを設定し、それ以降に実行される第2保留記憶数に対応する先読みコマンドを読み出さない。この特殊演出フラグとは、特殊演出を実行させることを示すフラグであり、変動ゲーム(第2変動ゲーム)毎に対応付けて割り当てられている。
その一方で、全ての第2変動ゲームにおいて大当りとなると判定しなかった場合、統括制御用CPU31aは、第2変動ゲームの実行順序に従って、先読みコマンドに基づいて、全ての第2変動ゲームについて、はずれリーチ変動となるか否かを判定する。はずれリーチ変動となると判定した場合、統括制御用CPU31aは、はずれリーチ変動となる第2保留記憶数に対応する特殊演出フラグに有効フラグを設定する。
このように、統括制御用CPU31aは、事前判定の結果に基づいてリーチ状態が形成されると事前に判定された変動ゲームにおいて、特殊演出を実行させると事前に決定することとなる。
更に、統括制御用CPU31aは、複数の第2変動ゲームにおいて特殊演出フラグに有効フラグが設定されているか否かを判定する。そして、複数の第2変動ゲームにおいて特殊演出フラグに有効フラグが設定されていると判定した場合には、統括制御用CPU31aは、特殊演出フラグに有効フラグが設定された複数の第2変動ゲームの間に、特殊演出フラグに無効フラグが設定され、特殊演出を実行させない第2変動ゲームがあるか否かを判定する。続いて、複数の第2変動ゲームの間に、特殊演出を実行させない第2変動ゲームがあると判定した場合、統括制御用CPU31aは、全ての第2始動保留球に対応する先読みコマンドを読み出す。そして、統括制御用CPU31aは、大当りとなる先読みコマンドがあるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、特殊演出フラグに有効フラグが設定された複数の第2変動ゲームに挟まれる第2変動ゲームにおいて特殊演出を実行させるか否かを決定する特殊演出抽選を行う。なお、本実施形態において、大当りとなる先読みコマンドがあると判定した場合には(当選確率が7/10)、大当りとなる先読みコマンドがないと判定した場合(当選確率が3/10)よりも高い確率で、特殊演出抽選に当選することとなる。統括制御用CPU31aは、特殊演出抽選に当選した場合には、対象となる第2変動ゲームにおける第2保留記憶数に対応する特殊演出フラグに有効フラグを設定する。つまり、統括制御用CPU31aは、事前判定の結果に基づいて、リーチ状態が形成される事前に判定された変動ゲームが複数あり、それら変動ゲームが連続していない場合には、それら変動ゲームにより挟まれる変動ゲームにおいても特殊演出を実行可能に制御することとなる。
その一方で、複数の第2変動ゲームにおいて特殊演出フラグに有効フラグが設定されていないと判定した場合には、統括制御用CPU31aは、第2保留記憶数が「4」である4回目の第2変動ゲームに対応する特殊演出フラグに有効フラグが設定されているか否かにより、その第2変動ゲームで特殊演出が実行されるか否かを判定する。4回目の第2変動ゲームで特殊演出が実行されると判定した場合、統括制御用CPU31aは、1〜3回目の第2変動ゲームでは、特殊演出を実行させないように、1〜3回目の第2変動ゲームにおける第2保留記憶数に対応する特殊演出フラグに有効フラグを設定せずに、無効フラグを維持する。
また、複数の第2変動ゲームにおいて特殊演出フラグに有効フラグが設定されておらず、4回目の第2変動ゲームにおいて特殊演出フラグに有効フラグが設定されていないと判定した場合には、統括制御用CPU31aは、第2保留記憶数が「1」〜「3」である1〜3回目の第2変動ゲームのうち何れかで特殊演出が実行されるか否かを判定する。1〜3回目の第2変動ゲームのうち何れかで特殊演出が実行されると判定した場合には、統括制御用CPU31aは、全ての第2始動保留球に対応する先読みコマンドを読み出す。そして、統括制御用CPU31aは、大当りとなる先読みコマンドがあるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、特殊演出フラグに有効フラグが設定された第2変動ゲームと連続して実行される第2変動ゲームにおいて特殊演出を実行させるか否かを決定する特殊演出抽選を行う。なお、本実施形態において、大当りとなる先読みコマンドがあると判定した場合には(当選確率が3/10)、大当りとなる先読みコマンドがないと判定した場合(当選確率が1/10)よりも高い確率で、特殊演出抽選に当選することとなる。また、統括制御用CPU31aは、特殊演出抽選に当選した場合には、対象となる第2変動ゲームを決定する。具体的な一例として、3回目の第2変動ゲームにおいて特殊演出が実行されると設定されており、特殊演出抽選に当選した場合には、統括制御用CPU31aは、4回目の第2変動ゲームで特殊演出を実行させるか、2回目の第2変動ゲームで特殊演出を実行させるか、1、2回目の第2変動ゲームで特殊演出を実行させるかを決定する。なお、大当りとなる先読みコマンドが設定されている場合には、統括制御用CPU31aは、特殊演出が実行されると設定された第2変動ゲームよりも後の第2変動ゲームで特殊演出を実行させると決定することはない。そして、統括制御用CPU31aは、特殊演出の実行の対象となる第2変動ゲームにおける第2保留記憶数に対応する特殊演出フラグに有効フラグを設定する。つまり、統括制御用CPU31aは、事前判定の結果に基づいて、リーチ状態が形成される変動ゲームと連続する変動ゲーム(連続図柄変動ゲーム)においても特殊演出を実行可能に制御する。このように事前判定の結果に基づいて、統括制御用CPU31aは、第2変動ゲームにおいて特殊演出を実行させるか否かを事前に決定することとなる。
そして、統括制御用CPU31aは、演出モードフラグに基づいて演出モードMAに滞在中であると判定した場合に、第2変動ゲームを指定する変動パターン指定コマンドを入力したときには、入力した変動パターン指定コマンドを特定する。そして、統括制御用CPU31aは、実行を開始する第2変動ゲームに対応する特殊演出フラグに有効フラグが設定されているか否かを判定する。
具体的に、統括制御用CPU31aは、はずれ変動を指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンP01)を入力した場合において、特殊演出フラグに有効フラグが設定されていないときには、特殊演出を実行させずに予兆演出を実行させることを示す演出指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。その一方で、統括制御用CPU31aは、特殊演出フラグに有効フラグが設定されている場合には、特殊演出を実行させる演出指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
また、統括制御用CPU31aは、はずれリーチ変動又は大当り変動を指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンP31,P33)を入力したときには、特殊演出フラグに有効フラグが設定されているか否かに拘わらず、特殊演出を実行させる演出指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
なお、本実施形態において、統括制御用CPU31aは、演出モードフラグに基づいて、演出モードMAに滞在中ではない場合や、演出モードMAに滞在中であると判定したが第1変動ゲームが実行される場合には、予兆演出や特殊演出を実行させる演出指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力しない。
また、統括制御用CPU31aは、演出指定コマンドを出力する場合には、連続する前後の第2変動ゲームに対応する特殊演出フラグに有効フラグが設定されているか否かも判定する。統括制御用CPU31aは、直前の第2変動ゲームに対応する特殊演出フラグに有効フラグが設定されている場合には、演出モードMC2における通常演出を実行させることを指定する演出指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、直後の第2変動ゲームに対応する特殊演出フラグに有効フラグが設定されている場合には、演出モードMC2における確定演出を実行させることを指定する演出指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
表示制御用CPU32aは、変動パターンP01を指定する変動パターン指定コマンドと、予兆演出を実行させる演出指定コマンドとを入力すると、演出モードMAに対応する通常演出を実行させるとともに、予兆演出を実行させる。そして、表示制御用CPU32aは、予兆演出の終了後に、演出モードMAに対応する確定演出を実行させる。この場合、表示制御用CPU32aは、単なる数字から構成される飾図をそのまま維持して演出表示装置11に確定停止表示させる。
その一方で、表示制御用CPU32aは、変動パターンP01を指定する変動パターン指定コマンドと、特殊演出を実行させる演出指定コマンドとを入力すると、演出モードMAに対応する通常演出を実行させるとともに、予兆演出を実行させる。そして、表示制御用CPU32aは、予兆演出の実行が終了した後に、リーチ演出を実行させることなく、演出モードMC2に対応する確定演出を実行させる。この場合、表示制御用CPU32aは、漢数字から構成される飾図を演出表示装置11に確定停止表示させる。
また、表示制御用CPU32aは、変動パターンP31を指定する変動パターン指定コマンドと、特殊演出を実行させる演出指定コマンドとを入力すると、演出モードMAに対応する通常演出を実行させるとともに、予兆演出を実行させる。そして、表示制御用CPU32aは、予兆演出の終了後に、演出モードMC2に対応するリーチ演出を実行させる。この場合、表示制御用CPU32aは、漢数字から構成される飾図を演出表示装置11に表示させる。続いて、リーチ演出の終了後、表示制御用CPU32aは、演出モードMAに対応する確定演出を実行させる。この場合、表示制御用CPU32aは、単なる数字から構成される飾図を演出表示装置11に確定停止表示させる。
また、表示制御用CPU32aは、変動パターンP33を指定する変動パターン指定コマンドと、特殊演出を実行させる演出指定コマンドとを入力すると、演出モードMAに対応する通常演出を実行させるとともに、予兆演出を実行させる。そして、表示制御用CPU32aは、予兆演出の終了後に、演出モードMC2に対応するリーチ演出を実行させる。この場合、表示制御用CPU32aは、漢数字から構成される飾図を演出表示装置11に表示させる。続いて、リーチ演出の終了後、表示制御用CPU32aは、演出モードMC2に対応する確定演出を実行させる。この場合、表示制御用CPU32aは、漢数字から構成される飾図をそのまま維持して演出表示装置11に確定停止表示させる。
なお、表示制御用CPU32aは、特殊演出を実行させる演出指定コマンドを入力した場合に、演出指定コマンドによっては演出モードMC2における通常演出や確定演出を実行させる場合もある。具体的に、直前の第2変動ゲームにおいて特殊演出が実行されて、演出モードMC2における通常演出の実行を示す演出指定コマンドを入力した場合には、表示制御用CPU32aは、演出モードMC2における通常演出を実行させる。また、直後の第2変動ゲームにおいて特殊演出が実行されて、演出モードMC2における確定演出の実行を示す演出指定コマンドを入力した場合には、表示制御用CPU32aは、演出モードMC2における確定演出を実行させる。これによって、連続する複数回の第2変動ゲームにおいて、演出モードMC2と同じ演出態様でリーチ演出を実行させるだけではなく、通常演出や確定演出を実行させることができる。
このように、統括制御用CPU31aは、演出モードMC2から演出モードMAに移行された場合には、その演出モードMAへの移行後における変動ゲームにおいて、第2変動ゲームでリーチ演出が実行されるという予め定められた条件が満たされると、演出モードMAから演出モードMC2に移行させるか否かに拘わらず、特殊演出を実行可能に制御する。その一方で、統括制御用CPU31aは、条件が満たされないと、演出モードMAにおける演出を継続して実行させる制御を行うこととなる。この特殊演出は、演出モードMC2において実行されるリーチ演出と同じ演出態様で実行可能なリーチ演出であり、大当りに当選した場合か、大当りに当選していないが、リーチ判定が肯定となった場合に実行される。
なお、本実施形態では、演出モードMC2が「特定演出モード」に、演出モードMAが「非特定演出モード」に、それぞれ相当する。また、本実施形態では、変動パターンテーブルHPT12が、「特殊変動内容群」に相当し、変動パターンテーブルHPT11が、「非特殊変動内容群」に相当する。また、本実施形態において、非変短状態中における第2変動ゲームが「特殊図柄変動ゲーム」に相当する。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)変動パターンテーブルHPT41,HPT43〜HPT45(第1非特定変動内容群)における変動パターンに基づいて第1非特定演出が実行される。また、変動パターンテーブルHPT31,HPT33,HPT34(第2非特定変動内容群)における変動パターンに基づいて第2非特定演出が実行される。この場合、第1非特定演出が実行されるときと、第2非特定演出が実行されるときとによって、特定演出(第1特定演出又は第2特定演出)が実行されるまでの変動ゲームの回数が異なる。従来においては、大当り遊技の終了後に所定回数の変動ゲームが実行されたことを契機としてリーチ確率を変更するものの、変動パターン自体が異なるわけではないので単調になるおそれがあり、演出効果を向上させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることが望まれていた。そこで、本実施形態においては、非特定演出(第1非特定演出又は第2非特定演出)を実行することによって、多様な演出を実行させることができるとともに、特定演出が実行されるまでの変動ゲームを予測させることができる。これによって、変動パターンの決定に伴い、演出効果を向上させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(2)また、特定演出が実行可能となるまでに、100回(第1回数)という多くの変動ゲームが終了することを条件とする場合には、18回(第2回数)という少ない変動ゲームが終了することを条件とする場合よりも短い変動時間の変動内容を決定し易い。このため、変動パターンテーブルHPT41,HPT43〜HPT45から変動パターンを決定する場合と、変動パターンテーブルHPT31,HPT33,HPT34から変動パターンを決定する場合とにおいて特定演出が実行されるまでの時間差を短縮することによって、遊技に対する興趣の減退を抑制することができる。
(3) 第1非特定演出が実行される場合には、第2非特定演出が実行される場合と比較して、変短状態が付与される変動ゲームの回数が多く、特定演出が実行可能となるまでの変動ゲームの回数が多くなる。このため、実行される非特定演出の種類によって、変短状態が付与される変動ゲームの回数や、確変状態の付与が確定する変動ゲームの回数を予測することができ、変短状態や確変状態といった遊技状態に対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(4)大当り遊技の終了後に18回の変動ゲームが実行されるまでに、継続演出が実行されることによって、第2非特定演出の実行が継続されることが特定可能となる。このため、確変状態が付与されていることに対する期待感を継続させることができるとともに、特定演出が実行される可能性があることに対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(5)大当り遊技の終了後に変動パターンテーブルHPT41,HPT43〜HPT45から何れかの変動パターンが決定される場合において、変動パターンテーブルHPT11,HPT12(第1変動内容群)から何れかの変動パターンが決定されるときには、確変状態が付与されていないことが確定する。その一方で、大当り遊技の終了後に変動パターンテーブルHPT31,HPT33,HPT34から何れかの変動パターンが決定される場合において、変動パターンテーブルHPT11,HPT12(第2変動内容群)から何れかの変動パターンが決定されるときには、確変状態が付与されているか否かが確定しない。このため、変動パターンテーブルHPT11,HPT12から決定される変動パターンに基づいて同じように演出が実行される場合であっても、以前の変動パターンテーブルによって、確変状態が付与されていないことが確定するか、確変状態が付与されているか否かが確定しないかが異なる。このように、変動パターンテーブルHPT11,HPT12から決定される変動パターンに基づいて同じように演出が実行される場合であっても、確変状態が付与されていないことを認識して遊技を進める遊技性と、確変状態に対する期待感を維持することができる遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の継続を図ることができる。
(6)また、確変状態が付与されている可能性があることを特定すべく、変動パターンテーブルHPT41,HPT43〜HPT45から変動パターンが決定されたか、変動パターンテーブルHPT31,HPT33,HPT34から変動パターンが決定されたかに対して注意を持たせることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(7)大当り遊技の終了後に演出モードMC1(第1確変示唆演出モード)に移行させた場合、該大当り遊技の終了後に予め規定された100回の変動ゲームが実行されたことを条件として、演出モードMD1(第1確変確定演出モード)に移行可能に制御する。その一方で、大当り遊技の終了後に、演出モードMC2(第2確変示唆演出モード)に移行させた場合、該大当り遊技の終了後に、18回の変動ゲームが実行されたことを条件として演出モードMD2(第2確変確定演出モード)に移行可能に制御する。従来においては、滞在している演出モードによって確変状態が付与されているか否かを予測することができるものの、より一層、演出モードに注意を持たせることによって、更なる演出効果の向上が望まれていた。そこで、本実施形態においては、演出モードMC1と演出モードMC2というように大当り遊技の終了後に移行可能な複数種類の確変示唆演出モードMC1,MC2が規定される。そして、何れに移行した後でも演出モードMD1と演出モードMD2というように確変確定演出モードMD1,MD2に移行可能であり、かつ、その移行契機となる変動ゲームの回数を異ならせる。これによって、確変示唆演出モードに関する制御を多様化することができ、演出効果を向上させることができ、演出モードに注意を持たせることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(8)演出モードMC1では100回の変動ゲームの終了を契機として、演出モードMC2では18回の変動ゲームの終了を契機として、演出モードMD1,MD2に移行するとともに変短状態の付与を継続するか、演出モードMD1,MD2に移行することなく変短状態の付与が終了するかが特定可能となる。このため、演出モードMC1と演出モードMC2とでそれぞれ異なる契機で、変短状態の付与が継続するか終了するかが特定可能となり、確変示唆演出モードの種類や、大当り遊技の終了後における変動ゲームの回数に対する注意を持たせることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(9)演出モードMC1から演出モードMD1に移行しなかった場合に、確変状態が付与されていないことが確定し、演出モードMC2から演出モードMD2に移行しなかった場合に、確変状態が付与されているか否かが確定しない。このように、演出モードMC1と演出モードMC2とで、演出モードMD1,MD2に移行しない場合に、非確変状態であることが確定するか確変状態の付与が特定できないかが異なり、演出モードMC1,MC2の種類に対する注意を持たせることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(10)大当り遊技の終了後、演出モードMC2に移行してから18回の変動ゲームの実行が開始される前に、演出モードMC2の継続を示す継続演出が実行される。これによって、演出モードMC2が継続されることが特定可能となり、確変状態が付与されていることに対する期待感を継続させることができるとともに、確変確定演出モードに移行する可能性があることに対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(11)大当り遊技の終了後に遊技状態の変更を伴わずに予め定められた回数(所定回数)の変動ゲームが終了したことを契機として、変動パターンテーブルの変更を行い、大当りの種類によって異なる回数を上限として変動パターンテーブルを変更可能に制御する。このため、大当りの種類によって変動パターンテーブルの変更回数を異ならせることができ、変動パターンテーブルの変更についての多様化を図ることができるとともに、変動パターンテーブルの変更回数から当選した大当りの種類を予測することができる。したがって、変動パターンの決定に伴い、演出効果を向上させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(12)大当りの種類が同じ場合であっても、大当りの当選時における遊技状態によって異なる回数を上限として変動パターンテーブルを変更可能に制御する。このため、大当りの当選時における遊技状態によって変動パターンテーブルの変更回数を異ならせることができ、変動パターンテーブルの変更についての多様化を図ることができるとともに、変動パターンテーブルの変更回数から、大当りの当選時における遊技状態を予測することができる。したがって、変動パターンの決定に伴い、演出効果を向上させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(13)大当りの種類によって変動パターンテーブルが変更可能ではあるが、遊技状態の変化を伴わずに変動パターンテーブルが変更しない大当りも含まれており、変動パターンテーブルを変更させる場合と変更させない場合とを含めて、変動パターンテーブルの変更についての多様化を図ることができる。
(14)第1変動ゲームにおいては、大当りの当選時における遊技状態に応じて異なる移行態様で大当り遊技の終了後における遊技状態を制御する。そして、第1変動ゲームにおいては、大当りの当選時における遊技状態によって異なる回数を上限として変動パターンテーブルを変更させる制御を行う。その一方で、第2変動ゲームにおいては、大当りの当選時における遊技状態に拘わらず同じ移行態様で、大当り遊技の終了後における遊技状態を制御する。第2変動ゲームにおいては、大当りの当選時における遊技状態に拘わらず同じ回数を上限として変動パターンテーブルを変更させる制御を行う。これにより、大当りの当選時における遊技状態に応じて大当り遊技の終了後における遊技状態を異なる移行態様で制御する変動ゲームに対して、変動パターンテーブルの変更についての多様化を図ることができるとともに、変動パターンテーブルの変更回数から、大当りの当選時における遊技状態を予測することができる。したがって、変動パターンの決定に伴い、演出効果を向上させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(15)変短状態が付与される上限回数が多い(18回)第4確変大当り(図柄D)又は第2非確変大当り(図柄G)(第1大当り)に当選した場合には、上限回数が少ない(9回)第3確変大当り(図柄C)又は第1非確変大当り(図柄F)(第2大当り)に当選した場合よりも多い回数を上限として変動パターンテーブルを変更可能である。このため、多くの変動ゲームで変短状態の付与が継続されている場合であっても、変動パターンテーブルを変更させることによって、変動パターンの決定に伴い、演出効果を向上させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(16)変短状態が付与される上限回数が少なく、変動パターンテーブルを変更する回数が少ない場合であっても、多い場合よりも高い確率で確変状態に移行する。このため、確変状態に対する期待感を高揚させることができるとともに、変短状態の付与が終了したことや変動パターンに対する落胆を抑制することができ、変動パターンの決定に伴い、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(17)演出モードMC2から演出モードMAに移行された場合には、遊技者に対する特典への期待度が低くなるが、その演出モードMAへの移行後に、演出モードMC2において実行されるリーチ演出と同じ演出態様で特殊演出を実行可能にした。従来において、遊技者に対する特典が付与されることとなるが、遊技者に対する特典の期待度が低くなる場合には、遊技に対する興趣の減退を招くおそれがあった。特に、移行させる演出モードによって確変期待度を示唆することとなるが、確変期待度の高い演出モードから、確変期待度の低い演出モードに移行した場合には、確変状態が付与されていないのではと推測することによって、遊技に対する興趣の減退を招くおそれがあった。そこで、本実施形態においては、演出モードMC2から演出モードMAに移行した場合であっても、演出モードMC2と同じ演出態様で特殊演出を実行させることによって、以前まで滞在していた演出モードMC2に戻ったような感覚を与えることができ、演出モードの移行遷移に伴い、遊技に対する興趣の減退を抑制することができる。
(18)また、実際に演出モードMAから演出モードMC2に移行させるか否かに拘わらず、特殊演出が実行される。例えば、演出モードMC2に移行させないが特殊演出が実行される場合もあるが、演出モードMC2に移行させる場合に特殊演出が実行される場合もあり、より一層、演出モードの移行遷移に伴い、遊技に対する興趣の減退を抑制することができる。
(19)また、大当り判定前の図柄変動ゲームにおける事前判定の結果に基づいて特殊演出を実行させるため、大当り判定を行った図柄変動ゲームのみならず、それ以外の実行前の図柄変動ゲームによって演出効果を向上させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(20)非変短状態において、第2変動ゲームでは、第1変動ゲームではない場合における変動パターンテーブルHPT11(非特殊変動内容群)とは少なくとも一部の変動パターンが異なる変動パターンテーブルHPT12(特殊変動内容群)から変動パターンを決定する。このため、第2変動ゲームにおいては、第1変動ゲームにおける変動パターンと異ならせることができ、これによって、変動パターンテーブルHPT12に含まれる変動パターンに基づいて演出が実行されると、第2変動ゲームが実行されていることを特定し易くすることができる。したがって、以前まで滞在していた演出モードMC2に戻ったような感覚を与えることができるとともに、演出効果を高めることができ、演出モードの移行遷移に伴い、遊技に対する興趣の減退を抑制することができる。
(21)リーチ状態となる第2変動ゲームで特殊演出を実行させる。このため、以前まで滞在していた演出モードMC2に戻ったような感覚を与えることができるとともに、リーチ状態となることで大当りに対する期待感を高揚させることができ、演出モードの移行遷移に伴い、遊技に対する興趣の減退を抑制することができる。
(22)更には、事前判定の結果、リーチ状態が形成される変動ゲームと連続する変動ゲームにおいても、特殊演出が実行可能である。このため、リーチ状態が形成されない変動ゲームにおいても特殊演出が実行可能となり、特殊演出の実行機会を増加させることができる。更には、特殊演出を連続する変動ゲームで実行させることによって、複数の変動ゲームに跨って特殊演出が実行されることに対する期待感を高揚させるといった演出効果を高めることができ、演出モードの移行遷移に伴い、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(23)更には、事前判定の結果、連続しない複数の変動ゲームでリーチ状態が形成されると事前に判定された場合には、リーチ状態が形成される変動ゲームにより挟まれる変動ゲームにおいても特殊演出が実行可能である。このため、リーチ状態が形成されない変動ゲームにおいても特殊演出が実行可能となり、特殊演出の実行機会を増加させることができる。
(24)演出モードMC2において実行されるリーチ演出と同じ演出態様で特殊演出としてのリーチ演出を実行させることによって、より一層、以前まで滞在していた演出モードMC2に戻ったような感覚を与えることができるとともに、演出効果を高めることができ、演出モードの移行遷移に伴い、遊技に対する興趣の減退を抑制することができる。
(25)第1変動ゲームよりも優先して第2変動ゲームが行われる。また、演出モードMC2から演出モードMAに移行した後、第2変動ゲームである変動ゲームにおいて、変動パターンテーブルHPT12から変動パターンを決定する。このように、第2変動ゲームが第1変動ゲームよりも優先して行われるので、変動パターンテーブルHPT12から変動パターンが決定される第2変動ゲームが連続する可能性が高くなる。このため、以前まで滞在していた演出モードMC2に戻ったような感覚を与えることができるとともに、演出効果を高めることができ、演出モードの移行遷移に伴い、遊技に対する興趣の減退を抑制することができる。
(26)変動パターンテーブルHPT12においては、変動パターンテーブルHPT11とはリーチ状態となる変動パターンを異ならせる。これによって、特殊演出が実行される変動ゲームを特定し易くすることができる一方で、変動パターンテーブルHPT11とはリーチ状態とならない変動パターンを同じとすることによって、変動パターンの共有化を図り、変動パターンの種類を減少させることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、非変短状態中に滞在する演出モードMAにおいて、変短状態中に滞在する演出モードMC2におけるリーチ演出、確定演出、通常演出、付随画像、背景画像、及び飾図を同じ演出態様とした特殊演出を実行させたが、これに限らず、例えば、これらのうち少なくとも何れかであってもよい。
・上記実施形態において、事前判定の結果に基づいて、非変短状態において第2変動ゲームではずれリーチ演出が実行され、特殊演出が実行される第2変動ゲームを基準として、連続する直後の第2変動ゲームも特殊演出を実行させるように構成したが、これに限らない。例えば、非変短状態において第2変動ゲームではずれリーチ演出が実行された場合に、事前判定の結果に基づくことなく、直後の第2変動ゲームにおいて特殊演出を実行させるように構成してもよい。
・上記実施形態においては、各始動入賞口14,15への遊技球の入賞を契機に事前判定が実行され、その事前判定の結果を、非変短状態となる変動ゲームの開始時に参照することで、特殊演出を実行させるか否かが決定されたが、これに限らず、例えば、変短状態の付与が終了する変動ゲームの開始時や終了時に参照してもよい。また、変短状態となった最初の変動ゲームの開始時のみならず、非変短状態において実行される第2変動ゲームの開始毎に、事前判定の結果を参照してもよい。
・上記実施形態においては、主制御用CPU30aによって先読み抽選を行ったが、これに限らず、先読み抽選を行わなくてもよい。また、統括制御用CPU31aによって、先読み抽選を行わないようにしたが、これに限らず、先読み抽選を行ってもよい。
・上記実施形態においては、非変短状態におけるリーチ判定の最小範囲と、変短状態におけるリーチ判定の最小範囲とを同じ範囲としたが、これに限らず、例えば、何れか一方を最小範囲としてもよい。この場合、非変短状態におけるリーチ判定値の最小範囲に含まれるリーチ判定用乱数であるか否かを判定するように構成してもよい。
・上記実施形態において、変動パターンP01を入力し、特殊演出を実行させると決定した場合には、通常演出の終了後に、リーチ演出を実行させずに、演出モードMC2における確定演出を実行させたが、これに限らず、例えば、演出モードMC2におけるリーチ演出を実行させてもよい。そして、変動時間が異なる場合には、演出モードMC2におけるリーチ演出の全部を同じ演出態様で実行させるのではなく、演出モードMC2におけるリーチ演出の一部を同じ演出態様で実行させてもよい。
・上記実施形態において、統括制御用CPU31aにおいて、事前判定の結果が参照され、特殊演出を実行させるか否かが決定されたが、これに限らず、例えば、主制御用CPU30aにおいて、事前判定の結果が参照され、特殊演出を実行させるか否かが決定されてもよい。このように構成することによって、主制御用CPU30aにおいて、事前判定の結果が参照され、特殊演出を実行させると決定された場合に、特殊演出を実行させる場合と実行させない場合とで、異なる変動パターンが決定されるように構成してもよい。具体的な一例としては、主制御用CPU30aは、はずれ変動用の変動パターンを選択する場合において、特殊演出が実行されないと決定したときには、変動パターンP01を決定するが、特殊演出が実行されると決定したときには、変動パターンP01を決定することなく、変動パターンP31を決定するように構成してもよい。
・上記実施形態においては、事前判定の結果に基づいて特殊演出が実行されないと決定された場合であっても、実際に変動パターンP31,P33が決定された場合には、特殊演出を実行させるように構成したが、これに限らない。例えば、事前判定の結果に基づいて特殊演出が実行されないと決定された場合には、実際に変動パターンP31,P33が決定された場合であっても、特殊演出を実行させないように構成してもよい。
・上記実施形態においては、変動パターンP31,P33が決定された場合、必ず特殊演出を実行させたが、これに限らず、例えば、抽選によっては特殊演出を実行させない場合があってもよい。もちろん、変動パターンP31,P33が決定されるか否かに拘わらず、特殊演出を実行させてもよい。
・上記実施形態において、非変短状態中に第2変動ゲームで参照する変動パターンテーブルHPT12には、演出モードMAに滞在中に参照される変動パターンテーブルHPT11における変動パターンP01と、演出モードMC2に滞在中に参照される変動パターンテーブルHPT31における変動パターンP31,P33とが含まれている。しかし、これに限らず、例えば、変動パターンテーブルHPT11,HPT31に含まれない変動パターンが、変動パターンテーブルHPT12に含まれていてもよい。また、例えば、変動パターンテーブルHPT11,HPT31に含まれる変動パターンが、変動パターンテーブルHPT12に含まれなくてもよい。
・上記実施形態において、非変短状態中に第2変動ゲームでリーチ演出が実行されることを条件として、特殊演出が実行されたが、これに限らず、例えば、非変短状態となった後に実行される変動ゲームの回数を計数し、予め定められた回数の変動ゲームまで、特殊演出を実行可能としてもよい。この場合、変短状態から非変短状態になる場合に、カウンタに予め定められた回数(例えば「4」)を設定し、変動ゲーム毎に更新することによって、非変短状態となってから実行される変動ゲームの回数が特定可能である。また、この予め定められた回数としては、第2変動ゲームにおける保留記憶数の上限数であってもよく(例えば「4」)、第1変動ゲームと第2変動ゲームとにおける保留記憶数の上限数の合算数であってもよい(例えば「8」)。また、例えば、非変短状態となってから実行される変動ゲームが、第1変動ゲームか第2変動ゲームかに拘わらず、特殊演出を実行させてもよく、何れか一方の変動ゲームにおいて、特殊演出を実行させてもよい。
・上記実施形態において、演出モードMAは、演出モードMC2と比べて、変短状態が付与されておらず、かつ、確変期待度の低い演出モードであったが、これに限らない。例えば、演出モードMAが、演出モードMC2と比べて、遊技者に対する特典への期待度が低くなるものであれば、変短状態の付与について同じであってもよい。また、例えば、確変期待度が同じであってもよく、演出モードMAが、演出モードMC2と比べて、確変期待度の高い演出モードであってもよい。つまり、演出モードとしては、遊技者に対する特典への期待度を示唆する演出モードであってもよい。
・上記実施形態において、1回の変動ゲームのうち一部の期間で特殊演出を実行させたが、これに限らず、例えば、1回の変動ゲームの全期間で特殊演出を実行させてもよい。
・上記実施形態において、演出モードMC2と同じ演出内容でリーチ演出を実行させることで、特殊演出を実行させたが、これに限らず、例えば、遊技者によって同じ演出態様であると特定可能なように特殊演出を実行させればよく、多少異なる演出内容があってもよい。
・上記実施形態において、背景画像の表示等、確変状態が付与されていることを示す第1特定演出を実行させる演出モードMD1と、その第1特定演出とは異なり、確変状態が付与されていることを示す第2特定演出を実行させる演出モードMD2とを備えたが、これに限らない。例えば、確変状態が付与されていることを示す特定演出を実行させる演出モードを1つとして、演出モードMC1,MC2の両方から移行させるように構成してもよい。また、例えば、確変状態が付与されていることを示す特定演出を実行させる演出モードを3つ以上としてもよい。また、この場合、例えば、確変状態が付与されていることが確定する特定演出が実行される場合に決定される変動パターンテーブルHPT32,HPT42を一種類としてもよく、3種類以上としてもよい。
・上記実施形態において、全ての演出モードにおいて、大当り又は小当りの当選、又は変動ゲームの実行回数が規定回数となったことを契機として別の演出モードに移行させたが、これに限らず、例えば、それら以外にも、移行抽選によって別の演出モードに移行させてもよい。
・上記実施形態において、変短状態が継続するか終了するかを示す変動ゲーム(9、18、100回目の変動ゲーム)において、変短状態や変動パターンテーブルについて継続演出や終了演出を実行させたが、これに限らず、例えば、その変動ゲーム以外であっても、継続演出や終了演出を実行させてもよい。また、例えば、継続演出や終了演出を実行させなくてもよい。
・上記実施形態において、演出モードMC1から演出モードMAに移行すると、確変状態が付与されていないことが確定し、演出モードMC2から演出モードMAに移行すると、確変状態が付与されているか否かが確定しなかった。しかし、これに限らず、例えば、演出モードMC1から演出モードMAに移行すると、確変状態が付与されているか否かが確定せずに、演出モードMC2から演出モードMAに移行すると、確変状態が付与されていないことが確定するように構成してもよい。また、例えば、演出モードMC1と演出モードMC2との両方において、確変状態が付与されているか否かが確定しないように構成してもよい。もちろん、演出モードMC1と演出モードMC2との両方において、確変状態が付与されていないことが確定するように構成してもよい。
・上記実施形態において、演出モードMC1と演出モードMC2との両方から演出モードMAに移行した場合、変短状態の付与が終了したが、これに限らない。例えば、演出モードMC1と演出モードMC2との両方から、変短状態における別の演出モードに移行可能としてもよく、その場合に、確変状態が付与されているか否かが確定しないように構成してもよく、確変状態が付与されていないことが確定するように構成してもよい。
・上記実施形態において、当選時に非変短状態であり、大当り遊技の終了後に演出モードMC1に移行する第1変動ゲームにおける大当りとしては、第1確変大当りが該当するが、これに限らない。例えば、第1確変大当り(図柄A)以外にも、別の大当りが規定されてもよく、第1確変大当り(図柄A)と同じ開放態様であるが、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない非確変大当りが規定されていてもよい。
・上記実施形態において、変動パターンテーブルHPT41,HPT42よりも、変動パターンテーブルHPT31,HPT32のほうが変動時間の長い変動パターンが決定され易く規定されていたが、これに限らない。例えば、変動パターンテーブルHPT31,HPT32よりも、変動パターンテーブルHPT41,HPT42のほうが変動時間が長い変動パターンが決定され易く規定されていてもよい。
・上記実施形態において、変短回数が9回である場合には、18回である場合よりも確変状態が付与されている可能性が高くなるように規定されているが、これに限らず、例えば、変短回数が18回である場合には、9回である場合よりも確変状態が付与されている可能性が高くなるように規定されていてもよく、同じであってもよい。
・上記実施形態において、遊技状態の変化を伴わない変動パターンテーブルの変更回数を0回とする短縮確変大当り(図柄E)が規定されていたが、これに限らず、例えば、変動パターンテーブルの変更回数を0回とする大当りが規定されていなくてもよい。
・上記実施形態において、大当り当選時に変短状態が付与されているか否かによって、変動パターンテーブルの変更回数を異ならせたが、これに限らず、例えば、大当り当選時に確変状態が付与されているか否かによって、変動パターンテーブルの変更回数を異ならせてもよい。
・上記実施形態において、第1変動ゲームにおいては、大当り当選時の遊技状態によって、変動パターンテーブルの変更回数を異ならせ、第2変動ゲームにおいては、大当り当選時の遊技状態によって、変動パターンテーブルの変更回数を同じとしたが、これに限らない。例えば、第2変動ゲームにおいては、大当り当選時の遊技状態によって、変動パターンテーブルの変更回数を異ならせ、第1変動ゲームにおいては、大当り当選時の遊技状態によって、変動パターンテーブルの変更回数を同じとしてもよい。また、第1変動ゲームと第2変動ゲームとの両方において、大当り当選時の遊技状態によって、変動パターンテーブルの変更回数を異ならせてもよく、同じにしてもよい。
・上記実施形態において、主制御基板30における変動パターンテーブルの選択について各種機能を搭載したが、これに限らず、例えば、統括制御基板31や表示制御基板32における変動パターンテーブルの選択についての各種機能を搭載してもよい。また、変動パターンとしては、変動時間を指定するものに限らず、変動時間が同じであってもよい。
・上記実施形態において、第1特別図柄表示装置12aに大当り図柄が確定停止表示された場合と第2特別図柄表示装置12bに大当り図柄が確定停止表示された場合とで、少なくとも一部の大当りが共通するように規定されていてもよい。
・上記実施形態において、統括制御用CPU31aは、大当り又は小当りとなる変動ゲームの開始時に特図指定コマンドに基づいて、大当り遊技の種類又は小当り遊技が付与されることが特定可能であるが、これに限らず、例えば、特図を指定する特図指定コマンドでなくても、付与される大当り遊技の種類又は小当り遊技を指定するコマンドであればよい。
・上記実施形態において、大当り又は小当りに当選する遊技機に本発明を採用したが、これに限らず、小当りに当選しない遊技機に本発明を採用してもよい。
・上記実施形態において、2つの変動ゲーム毎に大入賞口が設けられたが、これに限らず、例えば、1つ又は3つ以上の大入賞口が設けられてもよい。
・上記実施形態において、第1変動ゲームと第2変動ゲームとがあり、第2変動ゲームが第1変動ゲームより優先的に実行されるようにしたが、これに限らず、例えば、第1始動入賞口14、第2始動入賞口15への入賞順序にしたがって、第1変動ゲーム、第2変動ゲームを実行させてもよい。また、第1変動ゲーム、第2変動ゲームを同時に実行可能としてもよい。もちろん、複数の変動ゲームが規定されていなくてもよい。
・上記実施形態において、次回の大当り遊技の生起までの間、確変状態が付与されることとなるが、これに限らず、予め定められた確変回数(例えば、50回)を上限として、確変状態が付与され、確変回数の変動ゲームの終了後に、非確変状態にするようにしてもよい。
・上記実施形態において、大当りの種類によって、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるか否かの何れかが決定されるが、これに限らず、大当りの種類に拘わらず、大当り遊技の終了後には、必ず、遊技者に有利な確変状態が付与されてもよい(確変突入率100%)。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)遊技球が入球可能な第1入球口を有する第1始動手段と、遊技球が入球可能な第2入球口と、該第2入球口が開放状態と閉鎖状態を取り得るように動作する開閉手段とを有する第2始動手段と、前記第1始動手段に遊技球が入球したときに第1始動保留球を記憶する第1保留記憶手段と、前記第2始動手段に遊技球が入球したときに第2始動保留球として記憶する第2保留記憶手段と、前記開閉手段を開放状態に動作させ易い入球率向上状態の制御を行う遊技状態制御手段と、を備え、前記大当り判定手段は、前記第1保留記憶手段が第1始動保留球を記憶している場合、第1図柄を変動させて行う第1図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定し、前記第2保留記憶手段が第2始動保留球を記憶している場合、第2図柄を変動させて行う第2図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定し、前記第1保留記憶手段が第1始動保留球を記憶し、かつ前記第2保留記憶手段が第2始動保留球を記憶している場合、前記第2図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを優先して判定し、前記表示手段は、前記大当り判定手段による判定結果に基づいて、前記図柄変動ゲームとして、前記第1図柄変動ゲーム及び前記第2図柄変動ゲームを表示し、前記演出モード制御手段は、前記特定演出モードに滞在している場合において、前記入球率向上状態の付与が終了したことを契機として、該特定演出モードから前記非特定演出モードに移行させる制御を行い、前記特殊図柄変動ゲームは、前記非特定演出モードへの移行後における第2図柄変動ゲームであり、前記大当り判定手段による判定結果に基づいて、第1図柄変動ゲーム及び第2図柄変動ゲームの変動内容を決定するとともに、前記特殊図柄変動ゲームにおいて、前記第2図柄変動ゲームにおける変動内容を、前記特殊図柄変動ゲームではない場合における非特殊変動内容群とは少なくとも一部の変動内容が異なる特殊変動内容群から決定する変動内容決定手段を備えた請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の遊技機。
(ロ)前記第1始動手段は、遊技球の第1流路に設けられ、前記第2始動手段は、前記第1流路とは異なる遊技球の第2流路に設けられた(イ)に記載の遊技機。
(ハ)前記第1保留記憶手段は、前記第1始動手段に遊技球が入球したときに第1上限数を上限として第1始動保留球を記憶し、第2保留記憶手段は、前記第2始動手段に遊技球が入球したときに第2上限数を上限として第2始動保留球として記憶し、前記特殊図柄変動ゲームは、前記非特定演出モードへの移行後における前記第2上限数の図柄変動ゲームのうち第2図柄変動ゲームである(イ)又は(ロ)に記載の遊技機。
(ニ)大当りの当選確率を低確率状態から高確率状態へ変動させる確変状態の制御を行う遊技状態制御手段を備え、前記演出制御手段は、確変状態が付与されているか否かに拘わらず、確変状態が付与されているか否かが特定し難い非特定演出を前記演出実行手段に実行させる制御を行い、前記演出モード制御手段は、確変状態が付与されている期待度を示す演出モードを制御し、前記非特定演出モードは、前記特定演出モードよりも確変状態が付与されている可能性が低い請求項1〜請求項4、及び(イ)〜(ハ)のうち何れか一項に記載の遊技機。
(ホ)前記特殊変動内容群には、前記変動内容決定手段によってリーチ状態とならない場合に決定可能な変動内容として、前記非特殊変動内容群から決定される変動内容と同じ変動内容が規定され、前記変動内容決定手段によってリーチ状態となる場合に決定可能な変動内容として、前記非特殊変動内容群から決定される変動内容とは異なる変動内容が規定されている請求項5に記載の遊技機。
(ヘ)遊技機全体を制御する主制御手段を備え、前記演出制御手段は、前記主制御手段から出力された制御信号に基づいて前記演出実行手段に演出を実行させる制御を行い、前記主制御手段は、前記大当り判定手段と、前記変動内容決定手段とを有する請求項5に記載の遊技機。
(ト)図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示手段と、前記図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段と、を備え、前記図柄変動ゲームにおいて予め定めた大当り表示結果が表示された場合には、遊技者に有利となる大当り遊技が生起される遊技機において、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段に演出を実行させる制御を行う演出制御手段と、遊技者に対する特典への期待度を示唆する演出モードを制御する演出モード制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記演出モード制御手段によって演出モードのうち特定演出モードから、該特定演出モードよりも遊技者に対する特典への期待度が低い非特定演出モードに移行された場合には、該非特定演出モードへの移行後に予め定められた条件が満たされた特殊図柄変動ゲームにおいて、前記演出モード制御手段によって非特定演出モードから特定演出モードに移行させるか否かに拘わらず、特定演出モードにおいて実行される演出と同じ演出態様で特殊演出を前記演出実行手段に対して実行可能に制御する遊技機。
(チ)図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示手段を備え、前記図柄変動ゲームにおいて予め定めた大当り表示結果が表示された場合には、遊技者に有利となる大当り遊技が生起される遊技機において、図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果が肯定である場合、大当りの種類を決定する大当り種類決定手段と、前記大当り判定手段の判定結果に基づいて図柄変動ゲームの変動内容を決定する変動内容決定手段と、大当りの当選確率を低確率状態から高確率状態へ変動させる確変状態の制御を行う遊技状態制御手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記変動内容決定手段によって決定された変動内容に基づいて、前記演出実行手段に演出を実行させる制御を行う演出制御手段と、を備え、前記変動内容決定手段は、大当り遊技の終了後に、前記大当り種類決定手段による決定結果に基づいて、確変状態が付与されているか否かが特定し難い第1非特定演出を前記演出実行手段に実行させる第1非特定変動内容群から何れかの変動内容を決定し、該大当り遊技の終了後に第1回数の図柄変動ゲームが終了したことを条件として、前記第1非特定変動内容群とは少なくとも一部の変動内容が異なり、確変状態が付与されていることが確定する第1特定演出を前記演出実行手段に実行可能な第1特定変動内容群から何れかの変動内容を決定する一方で、大当り遊技の終了後に、前記大当り種類決定手段による決定結果に基づいて、前記第1非特定変動内容群とは少なくとも一部の変動内容が異なり、確変状態が付与されているか否かが特定し難い第2非特定演出を前記演出実行手段に実行させる第2非特定変動内容群から何れかの変動内容を決定し、該大当り遊技の終了後に前記第1回数より少ない第2回数の図柄変動ゲームが終了したことを条件として、前記第2非特定変動内容群とは少なくとも一部の変動内容が異なり、確変状態が付与されていることが確定する第2特定演出を前記演出実行手段に実行可能な第2特定変動内容群から何れかの変動内容を決定する遊技機。
(リ)図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示手段と、前記図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段と、を備え、前記図柄変動ゲームにおいて予め定めた大当り表示結果が表示された場合には、遊技者に有利となる大当り遊技が生起される遊技機において、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段に演出を実行させる制御を行う演出制御手段と、大当りの当選確率を低確率状態から高確率状態へ変動させる確変状態の制御を行う遊技状態制御手段と、確変状態が付与されている期待度を示す演出モードを制御する演出モード制御手段と、を備え、前記演出モード制御手段は、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されていることを示唆する第1確変示唆演出モードに移行させた場合、該大当り遊技の終了後に予め規定された第1規定回数の図柄変動ゲームが実行されたことを条件として、確変状態の付与が確定する第1確変確定演出モードに移行可能に制御する一方で、大当り遊技の終了後に、確変状態が付与されていることを示唆し、前記第1確変示唆演出モードとは異なると特定可能な第2確変示唆演出モードに移行させた場合、該大当り遊技の終了後に、予め規定され、前記第1規定回数とは異なる第2規定回数の図柄変動ゲームが実行されたことを条件として、確変状態の付与が確定する第2確変確定演出モードに移行可能に制御する遊技機。
(ヌ)図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示手段を備え、前記図柄変動ゲームにおいて予め定めた大当り表示結果が表示された場合には、遊技者に有利となる大当り遊技が生起される遊技機において、図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果が肯定である場合、大当りの種類を決定する大当り種類決定手段と、前記大当り判定手段の判定結果に基づいて図柄変動ゲームの変動内容を決定する変動内容決定手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記変動内容決定手段によって決定された変動内容に基づいて、前記演出実行手段に演出を実行させる制御を行う演出制御手段と、遊技状態の制御を行う遊技状態制御手段と、を備え、前記変動内容決定手段は、大当り遊技の終了後に遊技状態の変化を伴わずに所定回数の図柄変動ゲームが終了したことを契機として、少なくとも一部の変動内容が異なる複数種類の変動内容群のうち、変動内容を決定するための変動内容群を変更する制御を行うとともに、大当り遊技の終了後に該大当り遊技を付与した大当りの種類によって異なる回数を上限として変動内容群を変更可能に制御する遊技機。