[第1の実施形態]
以下、本発明をパチンコ遊技機に具体化した第1の実施形態について図1〜図26を参照して説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示手段、演出実行手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では3列)を変動表示させて行う図柄変動ゲーム(以下、「変動ゲーム」と示す)を含み、該変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。なお、演出表示装置11の変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄、以下、「飾図」と示す)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の左下には、複数個(本実施形態では7個)の第1特図発光部を有する第1特別図柄表示装置12aが、第1特別図柄表示装置12aの右下には、複数個(本実施形態では7個)の第2特図発光部を有する第2特別図柄表示装置12bが、それぞれ配設されている。第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bでは、特別図柄(以下、「特図」と示す)を変動させて表示する変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果、小当りか否かの内部抽選(小当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。本実施形態において、変動ゲームは、各表示装置12a,12bにおいて、特図の変動表示が開始されてから確定停止表示される迄を1回として実行される。以下、第1特別図柄表示装置12aで行われる変動ゲームを「第1変動ゲーム(第1図柄変動ゲーム)」と示すことがあり、第2特別図柄表示装置12bで行われる変動ゲームを「第2変動ゲーム(第2図柄変動ゲーム)」と示すことがある。
本実施形態において各表示装置12a,12bには、複数種類(本実施形態では、105種類)の特図の中から、大当り抽選の抽選結果又は小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。105種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果)と、小当りを認識し得る図柄となる4種類の小当り図柄(小当り表示結果)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。
また、本実施形態において演出表示装置11には、複数の図柄列毎に[1]〜[7]の7種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において演出表示装置11は、各表示装置12a,12bに比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置11に確定停止表示された図柄から当り(大当り及び小当り)又ははずれを認識し得る。
そして、演出表示装置11には、各表示装置12a,12bの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bに大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、原則として、演出表示装置11にも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図による大当り図柄としては、全列の図柄が同一図柄となる図柄組み合わせである(例えば、[222][777]など)。
また、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bにはずれ図柄が確定停止表示される場合には、原則として、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図によるはずれ図柄としては、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせ(例えば、[135][246]など)、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄となる図柄組み合わせである(例えば、[121][767]など)。
また、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bに小当り図柄(小当り表示結果)が確定停止表示される場合、演出表示装置11に確変示唆図柄(確変示唆表示結果)が確定停止表示される。また、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bに大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合でも、演出表示装置11に確変示唆図柄(確変示唆表示結果)が確定停止表示される場合もある。なお、この確変示唆図柄は、大当りの当選確率を低確率状態(本実施形態では、221/65536)から高確率状態(本実施形態では、2210/65536)へ変動させる確率変動状態(以下、「確変状態」と示す)が付与される可能性を示唆する図柄である。本実施形態において、飾図による確変示唆図柄としては、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせの中でも、所定の図柄組み合わせが該当する(本実施形態では、[123]など)。
また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄の変動表示が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では左右の2列)に同一の図柄が一旦停止表示された場合、リーチ状態が形成される。ここで、一旦停止表示とは、画像表示部GHにおいてゆれ変動状態で表示されている状態であり、画像表示部GHにおいて図柄が確定停止している確定停止表示とは区別される。本実施形態では、複数の図柄列のうち左列が第1停止列、右列が第2停止列(直前停止列)、中列が第3停止列(最終停止列)となり、左列及び右列がリーチ状態を形成するリーチ形成列となる。
第1特別図柄表示装置12aの左上には、複数個(本実施形態では2個)の第1特図保留発光部を有する第1特別図柄保留表示装置13aが配設されている。第1特別図柄保留表示装置13aは、機内部で記憶した第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第1保留記憶数」と示す。第1保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動手段(第1始動手段)としての第1始動入賞口14に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第1変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第1始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では「4」)まで累積される。
第2特別図柄表示装置12bの右下には、複数個(本実施形態では2個)の第2特図保留発光部を有する第2特別図柄保留表示装置13bが配設されている。第2特別図柄保留表示装置13bは、機内部で記憶した第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第2保留記憶数」と示す。第2保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動手段(第2始動手段)としての第2始動入賞口15に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第2変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第2始動入賞口15へ遊技球が入賞すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では「4」)まで累積される。
また、第2特別図柄表示装置12bの右上には、複数個(本実施形態では2個)の普図発光部を有する普通図柄表示装置20が配設されている。普通図柄表示装置20では、複数種類の普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われる。普通図柄は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。なお、以下、普通図柄を「普図」と示し、普通図柄ゲームを「普図ゲーム」と示す。また、この普図ゲームにおいても変動ゲームと同じように、遊技盤10に配設した作動ゲート19に遊技球が通過(入球)することで普図用の始動保留球(普図始動保留球)が記憶される。この普図始動保留球の記憶数(普図保留記憶数)は、作動ゲート19への遊技球の通過により、所定の上限数(本実施形態では「4」)を上限として「1」加算される一方で、普図ゲームの開始により「1」減算される。
また、本実施形態において、第1変動ゲームと第2変動ゲームとが同時に実行されないように構成されており、変動ゲーム(第1変動ゲーム又は第2変動ゲーム)が終了した場合に第1保留記憶数と第2保留記憶数とが共に「1」以上であるときには、第2保留記憶数に基づく第2変動ゲームが優先して実行される。また、本実施形態において、変動ゲームと普図ゲームとは同時に実行可能である。
また、普通図柄表示装置20の右上には、複数個(本実施形態では3個)のラウンド発光部を有するラウンド表示装置21が配設されている。ラウンド回数報知手段としてのラウンド表示装置21は、当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)が付与されることや、大当り遊技が付与される場合に大入賞口18が開放されるラウンド遊技が行われる上限回数である規定ラウンド数(ラウンド回数)を遊技者に報知する。
演出表示装置11の下方には、遊技球の第1入賞口14aを有する第1始動入賞口14が配設されている。第1始動入賞口14の奥方には入賞した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW1(図5に示す)が配設されている。第1始動入賞口14は、入賞した遊技球を第1始動口スイッチSW1で検知することにより、第1変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、本実施形態において、符号Yに示すように遊技球が遊技盤10の右側から転動したときには、遊技盤10の左側から転動したときよりも、第1始動入賞口14に入賞し難くなるように、障害釘等が配設されている。
また、第1始動入賞口14の右下には、遊技球の第2入賞口15aを有する第2始動入賞口15が配設されている。第2始動入賞口15は普通電動役物とされ、普通電動役物ソレノイドSOL1(図5に示す)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉羽根16を備えている。第2始動入賞口15は、開閉羽根16の開動作により入口が拡大されて遊技球が入賞(入球)し易い開状態(第1状態)とされる一方で、開閉羽根16の閉動作により入口が拡大されずに遊技球が入賞し難い閉状態(第2状態)とされる。そして、第2始動入賞口15の奥方には入賞した遊技球を検知する第2始動口スイッチSW2(図5に示す)が配設されている。第2始動入賞口15は、入賞した遊技球を第2始動口スイッチSW2で検知することにより、第2変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、本実施形態において、遊技球が遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、第2始動入賞口15に入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。
また、演出表示装置11の右下には、作動ゲート19が配設されている。作動ゲート19の奥方には、通過した遊技球を検知するゲートスイッチSW4(図5に示す)が配設されている。作動ゲート19は、通過した遊技球をゲートスイッチSW4で検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口15の開閉羽根16を開状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。即ち、普通当り抽選に当選すると、開閉羽根16の開放によって第2始動入賞口15に遊技球を入賞させ易くなり、遊技者は、第2変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、第2始動入賞口15の下方には、大入賞口ソレノイドSOL2(図5に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉17を備えた大入賞口18が配設されている。大入賞口18の奥方には、入賞した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図5に示す)が配設されている。特別入賞口としての大入賞口18は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(例えば、15個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。大入賞口18は、大当り遊技中に大入賞口扉17の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できる機会を得ることができる。なお、本実施形態において、遊技球が遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、大入賞口18に入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。
この大当り遊技は、大当り抽選で大当りに当選し、第1特別図柄表示装置12aの第1変動ゲーム又は第2特別図柄表示装置12bの第2変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、大入賞口18が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口18の開閉が所定回数(本実施形態では1回)行われる迄であり、1回のラウンド遊技中に大入賞口18に、規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入賞する迄の間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技の終了後に、遊技者に有利な確変状態が付与される場合がある。確変状態は、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として付与される。この確変状態では、大当り遊技終了後に、大当りの当選確率が低確率状態(本実施形態では、221/65536)から高確率状態(本実施形態では、2210/65536)に変動する。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。
また、確変状態は、確変大当りとなった場合、大当り遊技終了後、次回の大当りが生起されるまでの間、付与される。このように、確変状態は、大当り抽選の抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、遊技者にとって有利であり、遊技者は、確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、大当り遊技の終了後には、変動短縮状態(以下、「変短状態」と示す)が付与される場合がある。この変短状態では、変短状態が付与されていない非変短状態と比較して、変動ゲームの変動時間が短縮される場合があり(短縮され得る)、特に、はずれ表示結果が確定停止表示される変動ゲームの変動時間が短縮される場合がある。また、変短状態では、開閉羽根16を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が、非変短状態と比較して短縮される。また、変短状態では、普図ゲームの普通当りの当選確率が低確率状態(本実施形態では、3277/65536)から高確率状態(本実施形態では、65535/65536)に変動する。また、変短状態では、普通当り抽選に当選した際、非変短状態とは異なる動作パターンで開閉羽根16が開閉動作するようになっている。なお、本実施形態において、非変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉羽根16が1回開放し、開放してから500ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方で、変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉羽根16が3回開放するとともに、1回の開放において開放してから800msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根16は、変短状態では、非変短状態と比較して、1回の普通当りに対応する合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。このため、変短状態では、開閉羽根16が開放状態に動作し易く、第1変動ゲームよりも第2変動ゲームが実行され易くなる。
なお、普通当りとなった場合に開閉羽根16が開放されるが、閉鎖する前であっても、入賞上限個数(例えば、10球)の遊技球が入賞したときには、開閉羽根16は閉鎖するようになっている。同様に、所定回数開放していなくても、入賞上限個数の遊技球が入賞したときには、開閉羽根16は閉鎖するようになっている。また、変短状態は、大当り遊技の種類、当選時における遊技状態に応じて、予め定めた回数(本実施形態では、10回、20回、30回、50回、70回、100回)の変動ゲームが行われるまでの間、又は次回の大当り遊技が付与されるまでの間、付与される場合がある。
また、このように変短状態が付与されている場合には、開閉羽根16が開動作し易くなる。このため、第1始動入賞口14に遊技球が入賞し難いが、遊技球が遊技盤10の右側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」)ほうが遊技者にとって有利な遊技状態である。その一方で、変短状態が付与されていない場合には、開閉羽根16が開動作し難くなる。このため、第1始動入賞口14に遊技球が入賞するように、遊技球が遊技盤10の左側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「左打ち」)ほうが遊技者にとって有利な遊技状態である。なお、大当り遊技中は、大入賞口18に入賞し易くするために、遊技球が遊技盤10の右側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」)ほうが遊技者にとって有利である。
また、パチンコ遊技機の遊技盤10の下方には、遊技者により操作可能な演出ボタン70が配設されている。演出用操作手段としての演出ボタン70は、押しボタン式であり、操作されると、演出ボタン70に接続されている統括制御基板31(図5に示す)に操作信号が出力される。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機に規定する大当り遊技について図2を参照して以下に説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り抽選に当選した場合、図2に示す10種類の大当りの中から1つの大当りが決定され、その決定された大当りに対応する大当り遊技が付与されるようになっている。そして、10種類の大当りのうち、何れの大当りが付与されるかは、大当り抽選に当選した場合に決定する特図(大当り図柄)に応じて決定されるようになっている。本実施形態において各表示装置12a,12bに確定停止表示される100種類の特図の大当り図柄は、図2に示すように、特図毎に分類される。なお、図中においては、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示される図柄を「特図1」、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される図柄を「特図2」と示す。
そして、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示される大当り図柄のうち、図柄Aには10種類の大当り図柄が振分けられている。また、図柄Bには10種類の大当り図柄が、図柄Cには2種類の大当り図柄が、図柄Dには4種類の大当り図柄が、図柄Eには14種類の大当り図柄が、図柄Fには13種類の大当り図柄が、図柄Gには12種類の大当り図柄が、それぞれ振分けられている。また、図柄Hには2種類の大当り図柄が、図柄Iには11種類の大当り図柄が、図柄Jには22種類の大当り図柄が、それぞれ振分けられている。また、図2に示す図柄Kには、小当り遊技に対応する4種類の特図(小当り図柄)が振分けられている。
その一方で、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される大当り図柄のうち、図柄aには20種類の大当り図柄が、図柄cには30種類の大当り図柄が、図柄dには15種類の大当り図柄が、それぞれ振り分けられている。また、図柄hには5種類の大当り図柄が、図柄iには10種類の大当り図柄が、図柄jには20種類の大当り図柄が、それぞれ振り分けられている。また、図2に示す図柄kには、小当り遊技に対応する1種類の特図(小当り図柄)が振分けられている。なお、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される大当り図柄には、第1特別図柄表示装置12aにおける図柄B,E〜Gに対応する図柄は規定されていない。
図柄Aに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄aに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であり、以下、「15R大当り遊技」と示す。図柄Bに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であり、以下、「実質10R大当り遊技」と示す。なお、「15R大当り遊技」が付与される大当りを「15R確変大当り」と示し、他の大当りも同じように、「実質10R大当り遊技」が付与される大当りを「実質10R確変大当り」と示す。
また、図柄C〜F,H〜Jに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄c,d,h〜jに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「10回」に設定された大当り遊技であり、以下、「10R大当り遊技」と示す。なお、図柄Cに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたこと、又は図柄cに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、「特別10R確変大当り」と示す。また、図柄Dに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたこと、又は図柄dに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、「第1の10R確変大当り」と示す。また、図柄Eに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、「第2の10R確変大当り」と示す。また、図柄Fに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、「第3の10R確変大当り」と示す。また、図柄Hに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたこと、又は図柄hに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、「第1の10R非確変大当り」と示す。また、図柄Iに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたこと、又は図柄iに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、「第2の10R非確変大当り」と示す。また、図柄Jに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたこと、又は図柄jに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたことにより当選する大当りを、「第3の10R非確変大当り」と示す。また、10R大当り遊技が付与される大当りを、「10R大当り」と示す。
また、図柄Gに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「10回」に設定された大当り遊技であり、以下、「短縮10R大当り遊技」と示す。なお、「短縮10R大当り遊技」が付与される大当りを「短縮10R確変大当り」と示す。
また、15R大当り遊技、10R大当り遊技では、オープニング時間として「9(秒)」が、各ラウンド遊技の最大時間として「25(秒)」が、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「2.0(秒)」が、エンディング時間として「11(秒)」がそれぞれ設定されている。このように、15R大当り遊技は、1回のラウンド遊技の開放態様が10R大当り遊技と同じであり、遊技者に有利な大当り遊技といえる。
その一方で、短縮10R大当り遊技では、オープニング時間として「0.04(秒)」が、各ラウンド遊技の最大時間として「0.04(秒)」が、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「1.5(秒)」が、エンディング時間として「1.564(秒)」がそれぞれ設定されている。この短縮10R大当り遊技は、10R大当り遊技と比較して同じ規定ラウンド数(「10回」)であるが、大入賞口18の合計開放時間が短く、1回のラウンド遊技の開放態様が1球の遊技球の発射間隔(0.6s)の10分の1未満であり、極めて入賞し難く、実質的に賞球を行わない大当り遊技である。
また、実質10R大当り遊技では、オープニング時間として「9(秒)」が、エンディング時間として「11(秒)」がそれぞれ設定されている。また、実質10R大当り遊技における1回目から10回目までのラウンド遊技の最大時間として「25(秒)」が、それらラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「2.0(秒)」が、それぞれ設定されている。また、実質10R大当り遊技における11回目から15回目までのラウンド遊技の最大時間として「0.04(秒)」が、それらラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「1.5(秒)」が、それぞれ設定されている。この実質10R大当り遊技は、1回目から10回目のラウンド遊技の開放態様が、15R大当り遊技、10R大当り遊技と同じであり、11回目から15回目のラウンド遊技の開放態様が、短縮10R大当り遊技と同じである。このように、実質10R大当り遊技は、15R大当り遊技と比較して同じ規定ラウンド数(「15回」)であるが、大入賞口18の合計開放時間が短いため、実質的に少ない賞球を行う大当り遊技である。その一方で、実質10R大当り遊技は、10R大当り遊技と比較して大きい規定ラウンド数(「15回」)であるが、大入賞口18の合計開放時間が同等であるため、実質的に同じ賞球を行う大当り遊技である。
また、図2には図示しないが、これらの大当り遊技では、各ラウンド遊技における大入賞口18の開放回数として「1回」が、1回のラウンド遊技の入賞上限個数として「9球」が、それぞれ設定されている。
また、前述したように、大当り図柄の振分によれば、第2変動ゲームでは、第1変動ゲームよりも高い確率で、15R大当り遊技、10R大当り遊技が付与され、第1変動ゲームでは、第2変動ゲームよりも高い確率で、実質10R大当り遊技、短縮10R大当り遊技が付与される。このように、15R大当り遊技は、実質10R大当り遊技よりも合計開放時間が長く、10R大当り遊技は、短縮10R大当り遊技よりも合計開放時間が長いため、第2変動ゲームのほうが、第1変動ゲームよりも合計開放時間が長くなる可能性が高く、遊技球の払い出しが多くなる(なり得る)等、有利な大当りとして規定されている。
また、15R確変大当り、実質10R確変大当り、特別10R確変大当り、第1〜第3の10R確変大当り、又は短縮10R確変大当りに当選した場合、大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず、次回の大当り遊技が付与されるまで(「次回まで」と示す)確変状態が付与されるようになっている。その一方で、第1〜第3の10R非確変大当りに当選した場合、大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず、確変状態が付与されないようになっている。
また、大当り遊技の終了後には、変短状態が付与される場合がある。特に、変短状態が付与される場合には、大当り遊技の種類と、大当り抽選の当選時における遊技状態が確変状態、変短状態であるか否かと、に応じて、次回の大当り遊技が付与されるまで(「次回まで」と示す)、又は予め定められた回数の変動ゲームが終了するまでを上限回数として、変短状態が付与されるようになっている。なお、以下、変短状態を継続する上限回数を「変短回数」と示し、変短状態が付与されない場合は特に、変短状態を継続する上限回数が「0回」となる(図2でも「0回」と示す)。
15R確変大当り、実質10R確変大当り、又は特別10R確変大当りに当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず、大当り遊技の終了後には、次回の大当り遊技が付与されるまで(「次回まで」と示す)、変短状態が付与されるようになっている。
また、第1〜第3の10R確変大当りに当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態が変短状態であるときには、大当り遊技の終了後には、確変状態であるか否かを問わず、次回の大当り遊技が付与されるまで(「次回まで」と示す)、変短状態が付与されるようになっている。その一方で、第1〜第3の10R確変大当りに当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態が非変短状態であるときには、大当り遊技の終了後には、確変状態であるか否かを問わず、予め定められた回数の変動ゲームが終了するまでを上限回数(10回、20回、30回)として、変短状態が付与されるようになっている。具体的な変短回数は、大当り抽選の当選時における遊技状態が非変短状態である場合、確変状態であるか否かに拘わらず、第1の10R確変大当りに当選したときには「30回」、第2の10R確変大当りに当選したときには「20回」、第3の10R確変大当りに当選したときには「10回」となる。
また、第1〜第3の10R非確変大当りに当選した場合、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、予め定められた回数の変動ゲームが終了するまでを上限回数(10回、20回、30回、50回、70回、100回)として、変短状態が付与されるようになっている。具体的な変短回数としては、大当り抽選の当選時における遊技状態が非変短状態である場合、確変状態であるか否かに拘わらず、第1の10R非確変大当りに当選したときには「30回」、第2の10R非確変大当りに当選したときには「20回」、第3の10R非確変大当りに当選したときには「10回」となる。その一方で、変短回数は、大当り抽選の当選時における遊技状態が変短状態である場合、確変状態であるか否かに拘わらず、第1の10R非確変大当りに当選したときには「100回」、第2の10R非確変大当りに当選したときには「70回」、第3の10R非確変大当りに当選したときには「50回」となる。
また、短縮10R確変大当りに当選した場合、大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態が非確変状態及び非変短状態であるときには、変短状態が付与されないようになっている。その一方で、短縮10R確変大当りに当選した場合、大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態が非確変状態及び非変短状態ではないときには、次回の大当り遊技が生起されるまで(「次回まで」と示す)、変短状態が付与されないようになっている。
また、図柄Kに分類される小当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄kに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに付与される小当り遊技では、オープニング時間として「0(秒)」が、エンディング時間として「1.612(秒)」がそれぞれ設定されている。また、小当り遊技では、入賞上限個数(カウント数)として「9球」が、大入賞口18の開放回数として「10回」が、1回の開放時間として「0.04(秒)」が、それら開放の後にはインターバル時間として「1.5(秒)」が、それぞれ設定されている。これにより、小当り遊技において1回の開放から直後の開放までの開閉時間は、「0.04(秒)+1.5(秒)」からなる「1.54(秒)」に設定されていることになる。このように、小当り遊技では、短縮10R確変大当り遊技におけるラウンド遊技と大入賞口18の開放態様が同じとなるように制御される。
また、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時における遊技状態が継続されるようになっている。すなわち、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時に確変状態が付与されていれば確変状態を継続させる一方、確変状態が付与されていなければ非確変状態を継続させる。また、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時に変短状態が付与されていれば変短状態を継続して付与させる一方、変短状態が付与されていなければ変短状態を付与しない。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機におけるラウンド表示装置21の表示態様と、大当り遊技における大入賞口18の開放態様と、について図3を参照して以下に説明する。
図3に示すように、ラウンド表示装置21は、15R大当り遊技(図柄A)、又は実質10R大当り遊技(図柄B)が付与される場合には、ラウンド遊技を「15回」行う旨の報知を行い、10R大当り遊技(図柄C〜F,H〜J)、又は短縮10R大当り遊技(図柄G)が付与される場合には、ラウンド遊技を「10回」行う旨の報知を行う。また、小当り遊技(図柄K)が付与される場合には、小当り遊技を付与する旨の報知を行う。また、大当り図柄の割り振りからすると、ラウンド遊技を「15回」行う旨の報知、ラウンド遊技を「10回」行う旨の報知は、第1変動ゲーム、第2変動ゲームで同じ確率で行われることとなる。なお、本実施形態において、「15回」の規定ラウンド数が「第1のラウンド回数」に、「10回」の規定ラウンド数が「第2のラウンド回数」に、それぞれ相当する。
また、15R大当り遊技、10R大当り遊技におけるラウンド遊技が「25s」、インターバル時間が「2.0s」と同じ時間となり、更には、実質10R大当り遊技の1回目から10回目におけるラウンド遊技、インターバル時間も同じ時間となる。その一方で、短縮10R大当り遊技におけるラウンド遊技が「0.04s」、インターバル時間が「1.5s」であり、小当り遊技における開放時間、閉鎖時間とも同じ時間となり、更には、実質10R大当り遊技の11回目から15回目におけるラウンド遊技、インターバル時間が同じ時間となる。
つまり、実質10R大当り遊技の1回目から10回目までの各ラウンド遊技は、15R大当り遊技及び10R大当り遊技の各ラウンド遊技におけるラウンド時間、インターバル時間と同じように、第1の時間(25s)だけ開放し、第3の時間(2.0s)だけ閉鎖することとなる。その一方で、実質10R大当り遊技の11回目から15回目までの各ラウンド遊技は、短縮10R大当り遊技の各ラウンド遊技におけるラウンド時間、インターバル時間や、小当り遊技の開放時間、閉鎖時間と同じように、第2の時間(0.04s)だけ開放し、第4の時間(1.5s)だけ閉鎖することとなる。
このように、実質10R大当り遊技は、異なる規定ラウンド数(10回)である10R大当り遊技と比べて、大入賞口18への遊技球の入球度合いが同等であるが、同じ規定ラウンド数(15回)である15R大当り遊技よりも大入賞口18への遊技球の入球度合いが低くなっている。したがって、15R大当り遊技は、実質10R大当り遊技と比べて、同じ規定ラウンド数(15回)であるが、大入賞口18の開放態様が有利な開放態様である。
また、実質10R大当り遊技は、10R大当り遊技と大入賞口18への遊技球の入球度合いが同等である。このため、ラウンド表示装置21により、ラウンド遊技を「15回」行う旨の報知が行われた場合であっても、ラウンド遊技を「10回」行う旨の報知が行われた場合と比べて、大入賞口18への遊技球の入球度合いが同等である場合がある。
したがって、ラウンド遊技を「15回」行う旨の報知が行われた場合であっても、15R大当り遊技が付与されているか実質10R大当り遊技が付与されているか否かを特定するために、大入賞口18の開放態様に注意を持たせることができる。その一方で、大入賞口18への遊技球の入球度合いが同等であっても、実質10R大当り遊技が付与されているか10R大当り遊技が付与されているかを特定することで、確変状態の付与が確定するか否かが特定できるため、ラウンド表示装置21に注意を持たせることができる。
また、短縮10R大当り遊技は、小当り遊技と比べて、大入賞口18の開放態様が同じであり、大入賞口18への遊技球の入球度合いが同等であるが、同じ規定ラウンド数(10回)である10R大当り遊技よりも大入賞口18への遊技球の入球度合いが低くなっている。したがって、10R大当り遊技は、短縮10R大当り遊技と比べて、同じ規定ラウンド数(10回)であるが、大入賞口18の開放態様が有利な開放態様である。
その一方で、大入賞口18への遊技球の入球度合いが不利であっても、ラウンド遊技を「10回」行う旨の報知が行われた場合には、短縮10R大当り遊技が付与されたことを特定し、確変状態の付与が確定するか否かが特定できるため、大入賞口18の開放態様とともに、ラウンド表示装置21に注意を持たせることができる。
また、短縮10R大当り遊技は、小当り遊技と大入賞口18への遊技球の入球度合いが同等である。このため、ラウンド表示装置21により、ラウンド遊技を「10回」行う旨の報知が行われた場合であっても、小当り遊技を付与する旨の報知が行われた場合と比べて、大入賞口18への遊技球の入球度合いが同等である場合がある。
したがって、ラウンド遊技を「10回」行う旨の報知が行われた場合であっても、10R大当り遊技が付与されているか短縮10R大当り遊技が付与されているか否かを特定するために、大入賞口18の開放態様に注意を持たせることができる。その一方で、大入賞口18の開放態様が同じであり、大入賞口18への遊技球の入球度合いが同等であっても、短縮10R大当り遊技が付与されているか小当り遊技が付与されているか否かを特定するために、ラウンド表示装置21に注意を持たせることができる。
なお、本実施形態では、15R大当り遊技が「第1大当り遊技」に、実質10R大当り遊技が「第2大当り遊技」に、10R大当り遊技が「第3大当り遊技」に、短縮10R大当り遊技が「第4大当り遊技」に、それぞれ相当する。また、本実施形態では、15R確変大当りが「第1大当り」に、実質10R確変大当りが「第2大当り」に、第1の10R確変大当りが「第3大当り」に、第1の10R非確変大当りが「第4大当り」に、短縮10R確変大当りが「第5大当り」に、にそれぞれ相当する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機における遊技状態について図4を参照して以下に説明する。なお、図4においては、10R大当り遊技(図柄C〜F,H〜J)について示し、15R大当り遊技(図柄A)、実質10R大当り遊技(図柄B)、短縮10R大当り遊技(図柄G)、小当り遊技(図柄H)については省略する。また、大当り遊技の種類としては、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される確変大当り(図柄C〜F)を丸印で示し、確変状態が付与されない非確変大当り(図柄H〜J)を四角印で示す。
まず、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において10R大当りに当選したときにおける変短回数について以下に説明する。なお、この場合において、当選時の遊技状態が確変状態であるか否かを問わない。
非変短状態で第3の10R確変大当り(図柄F)、又は第3の10R非確変大当り(図柄J)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に、変短回数が「10回」となる。また、非変短状態で第2の10R確変大当り(図柄E)、又は第2の10R非確変大当り(図柄I)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に、変短回数が「20回」となる。また、非変短状態で第1の10R確変大当り(図柄D)、又は第1の10R非確変大当り(図柄H)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に、変短回数が「30回」となる。また、非変短状態で特別10R確変大当り(図柄C)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、変短状態が付与されることとなる。
具体的な一例としては、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、第1変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、10回の変動ゲームで変短状態が終了する場合がある。この場合、非変短状態で第3の10R確変大当り(図柄F)、又は第3の10R非確変大当り(図柄J)に当選したことが特定できる。そして、図2に示す第1変動ゲームにおける大当り図柄の振り分けからすると、13/35の確率で、第3の10R確変大当り(図柄F)に当選し、確変状態が付与されていることとなる。
また、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、第1変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、10回の変動ゲームで変短状態が終了せず、11回目の変動ゲームでも変短状態が継続する場合がある。この場合、非変短状態で第3の10R確変大当り(図柄F)、又は第3の10R非確変大当り(図柄J)に当選していないことが特定できる。そして、図2に示す第1変動ゲームにおける大当り図柄の振り分けからすると、20/33の確率で、特別10R確変大当り遊技(図柄C)、第1の10R確変大当り遊技(図柄D)、又は第2の10R確変大当り遊技(図柄E)に当選し、確変状態が付与されていることとなる。
同じように、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、第1変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、20回の変動ゲームで変短状態が終了する場合がある。この場合、非変短状態で第2の10R確変大当り(図柄E)、又は第2の10R非確変大当り(図柄I)に当選したことが特定できる。そして、図2に示す第1変動ゲームにおける大当り図柄の振り分けからすると、14/25の確率で、第2の10R確変大当り(図柄E)に当選し、確変状態が付与されていることとなる。
また、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、第1変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、20回の変動ゲームで変短状態が終了せず、21回目の変動ゲームでも変短状態が継続する場合がある。この場合、非変短状態で第2の10R確変大当り(図柄E)、又は第2の10R非確変大当り(図柄I)に当選していないことが特定できる。そして、図2に示す第1変動ゲームにおける大当り図柄の振り分けからすると、6/8の確率で、特別10R確変大当り遊技(図柄C)、又は第1の10R確変大当り遊技(図柄D)に当選し、確変状態が付与されていることとなる。
また、同じように、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、第1変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、30回の変動ゲームで変短状態が終了する場合がある。この場合、非変短状態で第1の10R確変大当り(図柄D)、又は第1の10R非確変大当り(図柄H)に当選したことが特定できる。そして、図2に示す第1変動ゲームにおける大当り図柄の振り分けからすると、4/6の確率で、第1の10R確変大当り(図柄D)に当選し、確変状態が付与されていることとなる。
また、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、第1変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、30回の変動ゲームで変短状態が終了せず、31回目の変動ゲームでも変短状態が継続する場合がある。この場合、非変短状態で第1の10R確変大当り(図柄D)、又は第1の10R非確変大当り(図柄H)に当選していないことが特定できる。そして、図2に示す第1変動ゲームにおける大当り図柄の振り分けからすると、特別10R確変大当り遊技(図柄C)に当選し、確変状態が付与されていることが確定することとなる。
その一方で、当選時の遊技状態が変短状態である場合において、10R大当りに当選したときにおける変短回数について以下に説明する。なお、この場合においても、当選時の遊技状態が確変状態であるか否かを問わない。
変短状態で第3の10R非確変大当り遊技(図柄J)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に、変短回数が「50回」となる。また、変短状態で第2の10R非確変大当り遊技(図柄I)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に、変短回数が「70回」となり、第1の10R非確変大当り遊技(図柄H)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に、変短回数が「100回」となる。また、変短状態で特別10R確変大当り遊技(図柄C)、又は第1〜第3の10R確変大当り遊技(図柄D〜F)に当選した場合には、大当り遊技の終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、変短状態が付与されることとなる。
具体的な一例としては、当選時の遊技状態が変短状態である場合において、第2変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、50回の変動ゲームで変短状態が終了する場合がある。この場合、変短状態で第3の10R非確変大当り(図柄j)に当選したことが特定でき、確変状態が付与されていないことが確定することとなる。
また、当選時の遊技状態が変短状態である場合において、第2変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、50回の変動ゲームで変短状態が終了せず、51回目の変動ゲームでも変短状態が継続する場合がある。この場合、変短状態で第3の10R非確変大当り(図柄j)に当選していないことが特定できる。そして、図2に示す第2変動ゲームにおける大当り図柄の振り分けからすると、45/60の確率で、特別10R確変大当り遊技(図柄c)、又は第1の10R確変大当り遊技(図柄d)に当選し、確変状態が付与されていることとなる。
同じように、当選時の遊技状態が変短状態である場合において、第2変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、70回の変動ゲームで変短状態が終了する場合がある。この場合、変短状態で第2の10R非確変大当り(図柄i)に当選したことが特定でき、確変状態が付与されていないことが確定することとなる。
また、当選時の遊技状態が変短状態である場合において、第2変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、70回の変動ゲームで変短状態が終了せず、71回目の変動ゲームでも変短状態が継続する場合がある。この場合、変短状態で第2の10R非確変大当り(図柄i)に当選していないことが特定できる。そして、図2に示す第2変動ゲームにおける大当り図柄の振り分けからすると、45/50の確率で、特別10R確変大当り遊技(図柄c)、又は第1の10R確変大当り遊技(図柄d)に当選し、確変状態が付与されていることとなる。
また、同じように、当選時の遊技状態が変短状態である場合において、第2変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、100回の変動ゲームで変短状態が終了する場合がある。この場合、変短状態で第1の10R非確変大当り(図柄h)に当選したことが特定でき、確変状態が付与されていないことが確定することとなる。
また、当選時の遊技状態が変短状態である場合において、第2変動ゲームで10R大当りに当選したときには、10R大当り遊技が終了した後に、100回の変動ゲームで変短状態が終了せず、101回目の変動ゲームでも変短状態が継続する場合がある。この場合、変短状態で第1の10R非確変大当り(図柄h)に当選していないことが特定できる。そして、図2に示す第2変動ゲームにおける大当り図柄の振り分けからすると、特別10R確変大当り遊技(図柄c)、又は第1の10R確変大当り遊技(図柄d)に当選し、確変状態が付与されていることが確定するとなる。
このように、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、10R大当り遊技が付与されたときには、変短回数から、確変状態が付与されたか否かが特定し難くなっている。特に、10回、20回、30回の変動ゲームで変短状態が終了すると、確変状態が付与されていることが確定することなく、31回以上の変動ゲームで変短状態が継続してはじめて、確変状態が付与されていることが確定する。また、30回の変動ゲームで変短状態が終了する場合には、20回の変動ゲームで変短状態が終了する場合よりも確変状態が付与されている可能性が高く、20回の変動ゲームで変短状態が終了する場合には、10回の変動ゲームで変短状態が終了する場合よりも確変状態が付与されている可能性が高い。このため、変短状態が継続すると、変短状態の継続以外にも確変状態が付与されている可能性が高くなる。つまり、当選時に非変短状態である場合において、10R大当り遊技の終了後における変短回数が多いほうが、10R大当り遊技の終了後において確変状態が付与されていることを示唆する確変期待度が高くなる。
その一方で、当選時の遊技状態が変短状態である場合において、10R大当り遊技が付与されたときには、変短回数から、確変状態が付与されたか否かが特定できるようになっている。特に、50回、70回、100回の変動ゲームで変短状態が終了すると、確変状態が付与されていないことが確定し、101回以上の変動ゲームで変短状態が継続してはじめて、確変状態が付与されていることが確定する。また、100回の変動ゲームで変短状態が終了する場合には、70回の変動ゲームで変短状態が終了する場合よりも確変状態が付与されている可能性が高く、70回の変動ゲームで変短状態が終了する場合には、50回の変動ゲームで変短状態が終了する場合よりも確変状態が付与されている可能性が高い。このため、変短状態が継続すると、変短状態の継続以外にも確変状態が付与されている可能性が高くなる。つまり、当選時に変短状態である場合において、10R大当り遊技の終了後における変短回数が多いほうが、10R大当り遊技の終了後において確変状態が付与されていることを示唆する確変期待度が高くなる。
また、非変短状態で10R大当りに当選し(1回目の当選)、その後、非変短状態になることなく、変短状態で10R大当りに当選した(2回目の当選)場合を一例とすると、1回目の当選後においては、2回目の当選後よりも、変短回数から、確変状態が付与されているか否かが特定し易くなる。つまり、1回目の当選後においては、確変状態が付与されたか否かが特定し難くなっており、遊技者にとっては相対的に不利な状況ではあるものの、確変状態が付与されているか否かに対する期待感を高揚させる遊技性を提供している。その一方で、2回目の当選後においては、確変状態が付与されたか否かが特定し易くなっており、遊技者にとっては相対的に有利な状況であり、同じように10R大当りに当選した場合であっても、段階的に確変状態が付与されたか否かが特定し易くなる。
このように、確変状態が付与される10R大当り、確変状態が付与されない10R大当りに当選した場合において、当選時に非変短状態であったときには、変短回数を同じとする一方で、当選時に変短状態であったときには、変短回数を異ならせることとなる。また、当選時に非変短状態である場合において多い変短回数となる10R大当りの組み合わせは、当選時に変短状態である場合において多い変短回数となり、当選時に非変短状態である場合において少ない変短回数となる10R大当りの組み合わせは、当選時に変短状態である場合において少ない変短回数となる。
また、当選時に変短状態である場合において、第1〜第3の10R確変大当りのうち何れに当選しても、同じ変短回数(「次回まで」)とし、特別10R確変大当りの当選時とも同じ変短回数となる。その一方で、当選時に変短状態である場合において、第1〜第3の10R非確変大当りのうち当選した大当り毎に、変短回数を異ならせ、特別10R確変大当り、又は第1〜第3の10R確変大当りに当選したときよりも少ない変短回数となる。
また、第2変動ゲームのほうが、第1変動ゲームよりも高い確率で、特別10R確変大当り、第1の10R確変大当り、又は第1の10非確変大当りに当選し、第1変動ゲームのほうが、第2変動ゲームよりも高い確率で、第2の10R確変大当り、第2の10非確変大当り第3の10R確変大当り、又は第3の10非確変大当りに当選する。このため、変短状態で実行され易い第2変動ゲームのほうが、非変短状態で実行され易い第1変動ゲームよりも、変短回数が多くなるとともに、その変短回数から確変状態が付与されているか否かが特定し易くなり、遊技者にとって有利である。
なお、本実施形態では、10R大当り遊技が「特定大当り遊技」に相当する。また、本実施形態では、特別10R確変大当りが「特別確変大当り」に、第1の10R確変大当りが「第1確変大当り」、「特定確変大当り」に、第1の10R非確変大当りが「第1非確変大当り」、「特定非確変大当り」に、第2の10R確変大当りが「第2確変大当り」に、第2の10R非確変大当りが「第2非確変大当り」に、それぞれ相当する。また、本実施形態では、第1〜第3の10R確変大当り、第1〜第3の10R非確変大当りの何れかが「特定大当り」に相当する。また、本実施形態では、30回の変短回数が「第1の変短回数」に、20回(又は10回)の変短回数が「第2の変短回数」に、次回の大当りが生起されるまで変短状態が付与される次回までの変短回数が「特別の変短回数」に、それぞれ相当する。
次に、パチンコ遊技機の制御構成について図5を参照して説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が配設されている。主制御手段としての主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と表示制御基板32とが配設されている。演出制御手段としての統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、表示制御基板32を制御する。演出制御手段としての表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示装置11の表示態様(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの表示画像など)を制御する。
ここで、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32の具体的構成について以下に説明する。
まず、主制御基板30について図5を参照して以下に説明する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW4が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特別図柄表示装置12a、第2特別図柄表示装置12b、第1特別図柄保留表示装置13a、第2特別図柄保留表示装置13b、普通図柄表示装置20、ラウンド表示装置21、普通電動役物ソレノイドSOL1、及び大入賞口ソレノイドSOL2が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、特図振分乱数、及びリーチ判定用乱数の値などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)及び小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数である。特図振分乱数は、大当り図柄となる特図の決定で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM30cには、普図ゲームにおいて普通当りとなるか否かを判定する場合に用いる普通当り判定用乱数が記憶されている。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(大当り判定値、及びリーチ判定値など)が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜65535までの全65536通りの整数)の中から定められている。本実施形態では、非確変状態では大当り判定値として221個の値が設定されており、大当り抽選で当選する確率は65536分の221となり、その一方で、確変状態では大当り判定値として2210個の値が設定されており、大当り抽選で当選する確率は65536分の2210となる。また、リーチ判定値は、はずれを決定する場合にリーチを形成するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、変動ゲームが開始してから変動ゲームが終了するまでの間の演出(遊技演出)のベースとなるパターンであって、変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定(指定)し得る。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、大当り変動用の変動パターン、確変示唆変動用の変動パターン、はずれリーチ変動用の変動パターン、及びはずれ変動用の変動パターンに分類できる。大当り変動は、15R大当り遊技、実質10R大当り遊技、10R大当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的に大当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。確変示唆変動は、短縮10R大当り遊技又は小当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的に大当り図柄又は小当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれリーチ変動は、大当り遊技及び小当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれ変動は、大当り遊技及び小当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経ないで、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。
なお、本実施形態では、15R大当り遊技、実質10R大当り遊技、又は10R大当り遊技が決定された場合に同じ大当り変動用の変動パターンを決定する。よって、変動ゲームの演出内容から、15R大当り遊技、実質10R大当り遊技、及び10R大当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。また、本実施形態では、短縮10R大当り遊技、又は小当り遊技が決定された場合に同じ確変示唆変動用の変動パターンを決定する。よって、変動ゲームの演出内容から、短縮10大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。
次に、統括制御基板31について図5を参照して以下に説明する。
統括制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する統括制御用CPU31aと、統括制御用CPU31aの統括制御プログラムを格納する統括制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM31cが設けられている。統括制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、統括制御用CPU31aには、表示制御基板32が接続されている。統括制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、統括制御プログラムに基づいて各種制御を実行する。
また、統括制御用CPU31aには、演出ボタン70が接続されており、演出ボタン70から操作信号を入力することができるようになっている。すなわち、統括制御用CPU31aは、演出ボタン70が操作されたことを検知することができる。
次に、表示制御基板32について図5を参照して以下に説明する。
表示制御基板32には、表示制御動作を所定の手順で実行する表示制御用CPU32aと、表示制御用CPU32aの表示制御プログラムを格納する表示制御用ROM32bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM32cが設けられている。表示制御用ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。表示制御用RAM32cには、パチンコ遊技機の表示動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、表示制御用CPU32aには、演出表示装置11が接続されている。表示制御用CPU32aは、各種制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づいて各種制御を実行する。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機における変動パターンについて図6を参照して以下に説明する。
本実施形態では、図6に示すように、変動パターンとして、変動ゲームの変動時間を指定する変動パターンが設定されている。具体的に、変動時間としては、変動パターンP11Aが12(秒)に、変動パターンP14が56(秒)に、それぞれ規定されている。
これら変動パターンは、主に、現在の遊技状態や、付与される当り遊技(大当り遊技及び小当り遊技)の種類、はずれとなる場合においてリーチ演出を実行するか否かによって選択される。具体的には、変動パターンP14,P24,P34,P44が大当り変動用の変動パターンとして規定されている。また、変動パターンP13,P23,P33,P43が確変示唆変動用の変動パターンとして規定されている。また、変動パターンP12,P22,P32,P42がはずれリーチ変動用の変動パターンとして規定されている。また、変動パターンP11A,P11B,P21,P31,P41A,P41Bがはずれ変動用の変動パターンとして規定されている。
また、変動パターンP11A,P11B,P12〜P14は、変短状態が付与されていない場合に選択される非変短用の変動パターンとして規定されており、変動パターンP21〜P24,P31〜P34,P41A,P41B,P42〜P44は、変短状態が付与されている場合に選択される変短用の変動パターンとして規定されている。また、これら全ての変動パターンは、確変状態が付与されているか否かに拘わらず(問わない)選択される変動パターンである。
また、変動パターンP11Bは、変動パターンP11Aの変動時間を短縮させる変動パターンであり、変動パターンP41Bは、変動パターンP41Aの変動時間を短縮させる変動パターンである。また、これら変動パターンP11B,P41Bは、変動パターンP11A,P41Aと比較して、左列及び右列の図柄(飾図)が一旦停止表示されるまでの時間を短縮された変動パターンであり、右列の図柄が一旦停止表示されてから変動ゲームが終了するまでは同じ演出が実行されることとなる。なお、変動パターンP11A,P11B,P41A,P41Bは、保留記憶数に応じて何れかが決定される変動パターンである。また、保留記憶数が大きくなるにつれて、変動時間が短縮される変動パターンが決定されることとなる。
また、変短状態が付与されている場合に選択される変動パターンの中には、通常時に(第1特殊条件、第2特殊条件の成立時を除く非特殊条件時)選択される変動パターンP41A,P41B,P42〜P44がある。その一方で、第1特殊条件の成立時に選択される変動パターンP21〜P24と、第2特殊条件の成立時に選択される変動パターンP31〜P34と、がある。
この特殊条件(第1特殊条件及び第2特殊条件を含む)とは、大当りの当選を契機に、非変短状態から変短状態になった後に、変短状態が付与されており、かつ、最長30回以内の変動ゲームが実行されることを条件としている。つまり、当選時に変短状態であった場合や、変短状態が終了した場合、31回以降の変動ゲームである場合には、特殊条件が成立しないこととなる。
また、第1特殊条件とは、特殊条件が成立するとともに、非変短状態から変短状態になった後に、変短状態が付与されており、かつ、特定回数目の変動ゲーム(特定図柄変動ゲーム)が実行されることを条件としている。その一方で、第2特殊条件とは、特殊条件が成立するとともに、非変短状態から変短状態になった後に、変短状態が付与されており、かつ、特定回数目以外の変動ゲームが実行されることを条件としている。この特定回数目の変動ゲームは、非変短状態から変短状態になった後に、変短状態が付与されており、かつ、10回目、20回目、30回目の変動ゲームである。つまり、特定回数目の変動ゲームは、予め定められた複数種類の変短回数(10回、20回、30回)に対応するとともに、付与された変短状態が終了する可能性がある直前の変動ゲームである。
また、これら変動パターンP21〜P24と、変動パターンP31〜P34と、変動パターンP41A,P41B,P42〜P44とでは、それぞれの構成する全ての変動パターンが重複することなく、異なる変動パターンが規定されている。つまり、これらの変動パターン群は、それぞれ専用の変動パターンから構成されている。
なお、本実施形態において、特定回数目の変動ゲームが「特定図柄変動ゲーム」に相当する。また、本実施形態では、確変状態が付与されているか付与されていないかに拘わらず、変短状態が付与されている状態が「特定の遊技状態」に相当する。つまり、本実施形態では、確変状態及び変短状態という同じ遊技状態が継続するか、非確変状態及び変短状態という同じ遊技状態が継続するかの何れかであればよい。また、本実施形態では、変動パターンP21〜P24,P31〜P34が「特殊変動内容群」に、特に、変動パターンP21〜P24が「第1変動内容群」に、変動パターンP31〜P34が「第2変動内容群」に、変動パターンP41A,P41B,P42〜P44が「非特殊変動内容群」に、それぞれ相当する。
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づいて実行する特別図柄入力処理、特別図柄開始処理などの各種処理について以下に説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に各種処理を実行する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種処理を実行する主制御用CPU30aが大当り判定手段、当り判定手段、小当り判定手段、変動内容決定手段、ゲーム回数計数手段、遊技状態制御手段として機能し、主制御用RAM30cが保留記憶手段として機能する。
まず、特別図柄入力処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1から検知信号を入力しているか否かに基づいて、第1始動入賞口14に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。第1保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を「1」加算する。第1保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第1保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
その一方で、第1始動入賞口14に遊技球が入賞しない場合、又は第1始動入賞口14に遊技球が入賞したが第1保留記憶数が「4」未満でない場合、主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2から検知信号を入力しているか否かに基づいて、第2始動入賞口15に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。第2保留記憶数が「4」未満でない場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を「1」加算する。第2保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第2保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中か否かの実行条件を判定する。この判定結果が肯定(変動ゲーム中、又は大当り遊技中である)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、この判定結果が否定(変動ゲーム中ではなく、かつ大当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する第2保留判定処理を実行する。第2保留記憶数が「1」以上の場合、第2保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、第2大当り判定処理を実行する。
その一方で、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数が「0」である場合、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する第1保留判定処理を実行する。第1保留記憶数が「1」以上の場合、第1保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、第1大当り判定処理を実行する。
このように、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数及び第2保留記憶数の両方が「1」以上である場合、第2大当り判定処理を優先して行うことによって、第2変動ゲームを優先的に実行させることとなる。
第1大当り判定処理において、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの大当り判定をする。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、変動ゲーム(第1変動ゲーム及び第2変動ゲーム)の大当りの当選確率を、非確変状態では低確率状態(本実施形態では、221/65536)で、確変状態では高確率状態(本実施形態では、2210/65536)で大当り判定を行うこととなる。
この大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグに「1」を設定し、大当りとなる変動ゲームを実行させるための第1大当り時変動処理を実行する。第1大当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として大当り図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、決定した大当り図柄から大当り遊技の種類を特定し、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、その大当り遊技の種類に対応する変動パターンを決定する。具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類が15R大当り遊技、実質10R大当り遊技、又は10R大当り遊技であると特定した場合、大当り変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その一方で、主制御用CPU30aは、短縮10R大当り遊技であると特定した場合、確変示唆変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。また、主制御用CPU30aは、以下の各種変動処理においても同じように、特殊条件(第1特殊条件、第2特殊条件)が成立したか否かに基づいても、変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値と小当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの小当り判定をする。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、第1変動ゲームの小当り確率を、確変状態であるか否かに拘わらず、所定の確率(本実施形態では、221/65536)で、第2変動ゲームの小当り確率を、確変状態であるか否かに拘わらず、所定の確率(本実施形態では、1/65536)で、それぞれ小当り判定を行うこととなる。
この小当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグに「1」を設定し、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、小当りとなる変動ゲームを実行させるための第1小当り時変動処理を実行する。第1小当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図として小当り図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、確変示唆変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記小当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が大当り又は小当りとなる値ではないことからはずれを特定する。このため、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かのリーチ判定を行う。なお、リーチ判定値としては、確変状態や変短状態が付与されているか否か、減算後の合算保留記憶数によって異なる値が定められており、リーチ演出を実行させるか否かを決定する確率が異なる場合がある。
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選したことから、はずれリーチ変動となる変動ゲームを実行させるための第1リーチ時変動処理を実行する。第1リーチ時変動処理において主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定するとともに、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、はずれリーチ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選しなかったことから、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるための第1はずれ時変動処理を実行する。第1はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、はずれ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、第2大当り判定処理において、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの大当り判定をする。
この大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグに「1」を設定し、大当りとなる変動ゲームを実行させるための第2大当り時変動処理を実行する。第2大当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として大当り図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、決定した大当り図柄から大当り遊技の種類を特定し、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、その大当り遊技の種類に対応する変動パターンを決定する。具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類が15R大当り遊技、又は10R大当り遊技であると特定した場合、大当り変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。なお、第2変動ゲームでは実質10R大当り遊技に当選しない。また、第2変動ゲームでは短縮10R大当り遊技にも当選しないため、この処理において、主制御用CPU30aは、確変示唆変動用の変動パターンの中から何れかを選択することはない。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値と小当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの小当り判定をする。
この小当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグに「1」を設定し、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、小当りとなる変動ゲームを実行させるための第2小当り時変動処理を実行する。第2小当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図として小当り図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、確変示唆変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記小当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が大当り又は小当りとなる値ではないことからはずれを特定する。このため、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かのリーチ判定を行う。
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選したことから、はずれリーチ変動となる変動ゲームを実行させるための第2リーチ時変動処理を実行する。第2リーチ時変動処理において主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定するとともに、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、はずれリーチ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選しなかったことから、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるための第2はずれ時変動処理を実行する。第2はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、はずれ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理において決定した決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図を指定する特図用の特図指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図の確定停止表示に際して全図柄停止コマンドを統括制御基板31に出力する。
このように、主制御用CPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づいて特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31の統括制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。主制御用CPU30aは、変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンドの開始毎にラウンドコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、最後のラウンドのラウンド遊技が終了すると、インターバル時間の経過後にエンディングコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、大当りフラグに「0」を設定し(クリアし)、大当り遊技を終了させる。なお、主制御用CPU30aは、当りに当選した場合、大入賞口18を開放させるときに、開放信号を出力し、大入賞口18を閉鎖させるときに、閉鎖信号を出力する。
また、主制御用CPU30aは、確変フラグ、作動フラグ、又は作動回数の制御により、確変状態、変短状態に関する遊技状態の制御を行うこととなる。
具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類に拘わらず、大当り遊技の開始時に、確変フラグ、作動フラグ、及び作動回数をクリアする(「0」を設定する)。この作動回数は、変短状態が付与された回数を計数するためのカウンタである。
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、確変状態を付与する場合には、確変フラグに「1」を設定する一方、確変状態を付与しない場合には、確変フラグに「0」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、変短状態を付与する場合には、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する一方、変短状態を付与しない場合には、作動フラグに「0」を設定する。そして、主制御用CPU30aは、作動フラグに対応する変短指定コマンドを統括制御基板31に出力する。変短指定コマンドは、変短状態が付与されているか否かを示すコマンドである。
また、主制御用CPU30aは、予め定めた回数(本実施形態では、10回、20回、30回、50回、70回、又は100回)を上限回数として変短状態が付与される場合には、その回数を示す値を作動回数として主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。また、主制御用CPU30aは、変動ゲーム毎に(変動ゲームの終了時に)作動回数を「1」減算し、値が「0」となると、作動フラグをクリアし(「0」を設定する)、変短終了コマンドを統括制御基板31に出力する。この変短終了コマンドは、変短状態が終了した旨を示すコマンドである。また、主制御用CPU30aは、次回の大当り遊技が生起するまでの間、変短状態が付与される場合には、その旨を示すデータを主制御用RAM30cに設定する。
また、主制御用CPU30aは、非変短状態で10R大当りに当選した場合、10R大当り遊技の終了後に実行された変動ゲームの回数を計数するために、予め定められた複数種類の変短回数(本実施形態では、10回、20回、30回)を示す値を変短突入後回数として主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。この変短突入後回数は、10R大当り遊技を付与する大当りの当選を契機に非変短状態から変短状態に移行した後に実行された変動ゲームを計数するためのカウンタである。
具体的には、主制御用CPU30aは、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、変短回数が10回となる第1の10R確変大当り、又は第1の10R非確変大当りに当選したときには、主制御用RAM30cにおける変短突入後回数に「10」を設定する。また、主制御用CPU30aは、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、変短回数が20回となる第2の10R確変大当り、又は第2の10R非確変大当りに当選したときには、主制御用RAM30cにおける変短突入後回数に「20」を設定する。また、主制御用CPU30aは、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、変短回数が30回となる第1の10R確変大当り、又は第1の10R非確変大当りに当選したときには、主制御用RAM30cにおける変短突入後回数に「30」を設定する。その一方で、主制御用CPU30aは、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、次回の大当り遊技の生起までの間、変短状態が付与される特別10R確変大当りに当選したときには、主制御用RAM30cにおける変短突入後回数に「30」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、変動ゲーム毎に(変動ゲームの終了後に)変短突入後回数を「0」になるまで「1」減算する。このように、変短回数が10回、20回、又は30回となる場合には、変短状態が終了するまで、変動ゲームの回数を計数し、31回目の変動ゲームにおいても変短状態が継続される場合であっても、30回の変動ゲームまで、変動ゲームの回数を計数する。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類に拘わらず、大当り遊技の開始時に、変短突入後回数をクリアする(「0」を設定する)。
なお、上記各種変動処理において、主制御用CPU30aは、確変フラグ、作動フラグから読み出した値に基づいて、確変状態、変短状態が付与されているか否かに対応する変動パターンを選択し、決定した。ここで、主制御用CPU30aによって実行される各種変動処理について改めて図7を参照して以下に説明する。この各種変動処理は、変動パターンを決定するための処理である。
最初に、主制御用CPU30aは、図7に示すように、主制御用RAM30cに割り当てられた作動フラグから値を読み出し、その値に基づいて変短状態であるか否かを判定する(ステップS61)。ステップS61の判定結果が否定の場合(変短状態ではない)、主制御用CPU30aは、非変短時変動パターン群から変動パターンを選択し(ステップS62)、各種変動処理を終了する。この非変短時変動パターン群とは、変動パターンP11A,P11B,P12〜P14である。その一方で、ステップS61の判定結果が肯定の場合(変短状態である)、主制御用CPU30aは、ステップS63に移行する。
ステップS63において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた変短突入後回数から値を読み出し、その値に基づいて第1特殊条件が成立しているか否かを判定する。この第1特殊条件は、変短突入後回数が「1」、「11」、「21」である場合に成立し、10R大当りの当選を契機に非変短状態から変短状態となってから、変短状態の継続又は終了が確定するまでの変動ゲームであるとともに、特定回数目の変動ゲームである場合に成立する。具体的な一例としては、変短回数が30回である場合には、大当り遊技の終了後、10回目、20回目、30回目の変動ゲームというように、変短状態が終了する可能性のある変動ゲームで第1特殊条件が成立する。
ステップS63の判定結果が肯定の場合(第1特殊条件が成立している)、主制御用CPU30aは、第1特殊変動パターン群から変動パターンを選択し(ステップS64)、各種変動処理を終了する。この第1特殊変動パターン群とは、変動パターンP21〜P24である。その一方で、ステップS63の判定結果が否定の場合(第1特殊条件が成立しなかった)、主制御用CPU30aは、ステップS65に移行する。
ステップS65において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた変短突入後回数から値を読み出し、その値に基づいて第2特殊条件が成立しているか否かを判定する。この第2特殊条件は、変短突入後回数が「0」、「1」、「11」、「21」ではない場合に成立し、10R大当りの当選を契機に非変短状態から変短状態となってから、変短状態の継続又は終了が確定するまでの規定回数以内の変動ゲームであるとともに、特定回数目の変動ゲームではない場合に成立する。具体的な一例としては、変短回数が30回である場合には、大当り遊技の終了後、1〜9回目、11〜19回目、21〜29回目の変動ゲームというように、変短状態が終了する可能性がない変動ゲームで第2特殊条件が成立する。
なお、変短突入後回数が「0」である場合には、10R大当りの当選を契機に非変短状態から変短状態となってから、変短状態の継続又は終了が確定した後の変動ゲームであり、特殊条件(第1特殊条件及び第2特殊条件)が成立しない。具体的な一例としては、変短回数が10回である場合には、11回目以降の変動ゲームというように、変短状態が終了した変動ゲームでは特殊条件が成立しない。また、変短回数が次回までである場合には、大当り遊技の終了後、31回目以降の変動ゲームというように、次回の大当り遊技の生起までの間、変短状態が継続する場合において、変短状態が終了しないことが確定する変動ゲームでも特殊条件が成立しない。また、当選時の遊技状態が変短状態である場合において、10R大当りに当選したときには、該10R大当り遊技の開始時に、変短突入時回数をクリアするとともに、該10R大当り遊技の終了後に、変短突入時回数に値を設定しないので、変短突入時回数が「0」となり、特殊条件が成立しない。
ステップS65の判定結果が肯定の場合(第2特殊条件が成立している)、主制御用CPU30aは、第2特殊変動パターン群から変動パターンを選択し(ステップS66)、各種変動処理を終了する。この第2特殊変動パターン群とは、変動パターンP31〜P34である。その一方で、ステップS65の判定結果が否定の場合(第2特殊条件が成立しなかった)、主制御用CPU30aは、非特殊変動パターン群から変動パターンを選択し(ステップS67)、各種変動処理を終了する。この非特殊変動パターン群とは、変動パターンP41A,P41B,P42〜P44である。
このように、主制御用CPU30aは、当選時の遊技状態が非変短状態である場合において、10R大当りに当選したときには、確変状態が付与されたか否かに拘わらず(確変状態が付与されているか否かの何れか一方であり)、少なくとも変短状態が付与される遊技状態(特定の遊技状態)となる。そして、主制御用CPU30aは、その変短状態が終了するまで、又は次回の大当り遊技の生起までの間、変短状態が継続すると確定するまで、実行された変動ゲームの回数を計数することとなる。また、主制御用CPU30aは、計数された変動ゲームの回数によって、第1特殊変動パターン群、第2特殊変動パターン群、及び非特殊変動パターン群のうち何れかを選択し、変動パターンを決定することとなる。
ここで、変動パターン群の選択の具体的な一例について図8を参照して以下に説明する。
まず、図8(a)に示すように、非変短状態では、非変短状態用の変動パターン群が選択される。そして、非変短状態において10R大当りに当選した場合には、その10R大当り遊技の終了後に、変短状態が付与される。そして、当選時の遊技状態が非変短状態であるため、変短状態用の特殊変動パターン群(第1特殊変動パターン群又は第2特殊変動パターン群)が選択される。そして、変短状態において10R大当りに当選した場合には、その10R大当り遊技の終了後に、再度、変短状態が付与される。そして、当選時の遊技状態が変短状態であるため、特殊変動パターン群(第1特殊変動パターン群又は第2特殊変動パターン群)ではなく、変短状態用の非特殊変動パターン群が選択される。このように、当選時の遊技状態が非変短状態である場合に限り、特殊変動パターン群が選択されることとなる。
この特殊変動パターン群が選択される場合には、特定回数目の変動ゲームでは、特殊変動パターン群に含まれる第1特殊変動パターン群が選択され、特定回数目以外の変動ゲームでは、特殊変動パターン群に含まれる第2特殊変動パターン群が選択される。
具体的な一例としては、図8(b)に示すように、非変短状態で第3の10R確変大当り(図柄F)、又は第3の10R非確変大当り(図柄J)が当選した場合には、変短回数が10回となる。そして、変短状態が終了する可能性がない1〜9回目の変動ゲームでは、第2特殊変動パターン群が選択され、変短状態が終了する可能性がある10回目の変動ゲームでは、第1特殊変動パターン群が選択される。この場合、10回目の変動ゲームが終了した場合には変短状態が終了することとなるが、11回目の変動ゲームからは、変短状態が終了したことが確定するため、非変短状態用の変動パターン群が選択されることとなる。
また、非変短状態で第2の10R確変大当り(図柄E)、又は第2の10R非確変大当り(図柄I)が当選した場合には、変短回数が20回となる。そして、変短状態が終了する可能性がない1〜9回目、11〜19回目の変動ゲームでは、第2特殊変動パターン群が選択され、変短状態が終了する可能性がある10回目、20回目の変動ゲームでは、第1特殊変動パターン群が選択される。そして、この場合、10回目の変動ゲームが終了した場合には変短状態が終了せずに、11回目の変動ゲームでは変短状態が継続され、20回目の変動ゲームが終了した場合には、変短状態が終了することとなるが、21回目の変動ゲームからは、変短状態が終了したことが確定するため、非変短状態用の変動パターン群が選択されることとなる。
また、非変短状態で第1の10R確変大当り(図柄D)、又は第1の10R非確変大当り(図柄H)が当選した場合には、変短回数が30回となる。そして、変短状態が終了する可能性がない1〜9回目、11〜19回目、21〜29回目の変動ゲームでは、第2特殊変動パターン群が選択され、変短状態が終了する可能性がある10回目、20回目、30回目の変動ゲームでは、第1特殊変動パターン群が選択される。そして、この場合、10回目、20回目の変動ゲームが終了した場合には変短状態が終了せずに、11回目、21回目の変動ゲームでは変短状態が継続される。そして、30回目の変動ゲームが終了した場合には、変短状態が終了することとなるが、31回目の変動ゲームからは、変短状態が終了したことが確定するため、非変短状態用の変動パターン群が選択されることとなる。
また、非変短状態で特別10R確変大当り(図柄C)が当選した場合には、次回の大当り遊技が生起するまでの間、変短状態が付与される。そして、変短状態が終了する可能性がない1〜9回目、11〜19回目、21〜29回目の変動ゲームでは、第2特殊変動パターン群が選択され、変短状態が終了する可能性がある10回目、20回目、30回目の変動ゲームでは、第1特殊変動パターン群が選択される。そして、この場合、10回目、20回目、30回目の変動ゲームが終了した場合には変短状態が終了せずに、11回目、21回目、31回目の変動ゲームでは変短状態が継続される。また、31回目の変動ゲームからは、次回の大当り遊技の生起までの間、変短状態が継続することが確定するため、非特殊変動パターン群が選択されることとなる。
このように、変短状態において10R大当りに当選した場合とは異なる特殊変動パターン群(第1特殊変動パターン群、第2特殊変動パターン群を含む)から何れかの変動パターンが決定されることとなる。これによって、非変短状態から変短状態に移行したことを報知することとなる。特に、第1特殊変動パターン群が選択されることによって、確変状態が付与されているか否かの何れか一方であり、かつ変短状態が付与された同じ遊技状態において、変短状態が終了する可能性のある変動ゲームを報知することとなる。つまり、このような同じ遊技状態において、第1特殊変動パターン群と第2特殊変動パターン群とから何れかが選択されるが、変短回数が20回、30回、又は次回の大当り遊技の生起までと決定されたときには、それら第1特殊変動パターン群と第2特殊変動パターン群との選択が複数回切り替え可能となる。
次に、普図ゲームに関する普通図柄入力処理について以下に説明する。
普通図柄入力処理において、主制御用CPU30aは、遊技球が作動ゲート19を通過したと判定した場合、主制御用RAM30cに記憶されている普図保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定(普図保留記憶数<「4」)の場合、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を「1」加算し、普図保留記憶数を書き換える。続いて、主制御用CPU30aは、普通当り判定用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を普図保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定し、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主制御用CPU30aは、以下のような処理を所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に実行する。主制御用CPU30aは、まず、普図が変動表示中又は普通当り遊技中ではない場合において、読み出した普図保留記憶数が「0」よりも大きいときには、普図保留記憶数の数を「1」減算し、当該普図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かを判定して普通当り判定を行い、判定結果に対応する普図を、普通図柄表示装置20にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する。そして、主制御用CPU30aは、普図の変動表示を開始させるように普通図柄表示装置20の表示内容を制御するなど、普図ゲームに関する各種処理を実行する。
そして、主制御用CPU30aは、普通当りを決定した場合、普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。また、主制御用CPU30aは、普図ゲームが開始したときに変短状態が付与されているか否かによって異なる開放態様にて、開閉羽根16を開放させるよう普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する。
なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、普図ゲームの普通当りの当選確率を、非変短状態では低確率状態(本実施形態では、3277/65536)で、変短状態では高確率状態(本実施形態では、65535/65536)で普通当り判定を行うこととなる。また、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されているか否かに応じた普図ゲームの変動パターンを選択し、決定する。これにより、主制御用CPU30aは、変短状態では、非変短状態よりも普図ゲームの変動時間を短くさせるよう制御するとともに、1回の普通当りに対応する合計開放時間を長く開放させるよう制御する。
次に、各種演出を含む変動ゲームを実行させるために統括制御用CPU31aが実行する制御内容について以下に説明する。
主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括制御用CPU31aは、統括制御プログラムに基づいて、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該変動パターン指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特図指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び当該特図指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づいて、演出表示装置11に表示させる飾図を決定する。なお、本実施形態では、このように図柄(飾図)を決定する統括制御用CPU31aが図柄決定手段として機能する。
より詳しくは、統括制御用CPU31aは、15R大当り遊技、実質10R大当り遊技、又は10R大当り遊技が付与される大当り図柄の場合、図11に示す飾図決定テーブルを参照し、飾図を大当り図柄[111][222][333][444][555][666][777]の中から決定する。
また、統括制御用CPU31aは、短縮10R大当り遊技、又は小当り遊技が付与される大当り図柄の場合、飾図を確変示唆図柄の中から決定する。このように、本実施形態では、短縮10R大当り遊技、又は小当り遊技が決定された場合、確変示唆図柄から何れかが決定されるため、図柄の種類が同じとなる。このため、図柄から、短縮10R大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。
また、統括制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ変動用の変動パターンが指定された場合、リーチ状態を形成するはずれ図柄の中から飾図を決定する。また、統括制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ変動用の変動パターンが指定された場合、飾図をはずれ図柄の中から決定する。そして、統括制御用CPU31aは、決定した飾図を指定する飾図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。
ここで、飾図決定テーブルについて図11を参照して以下に説明する。
この飾図決定テーブルは、15R確変大当り、実質10R確変大当り、及び10R大当りのうち何れかに当選するときに参照され、確定停止表示させる飾図を決定するためのテーブルであり、統括制御用ROM31bに記憶されている。飾図決定テーブルには、図11に示すように、大当りの種類と、変動パターンと、飾図と、飾図を決定するための乱数とが対応付けられている。
大当りの種類は、主制御基板30からの特図指定コマンドにより特定可能である。この大当りの種類としては、15R確変大当り(図柄A)と、実質10R確変大当り(図柄B)と、に分類される。更に、大当りの種類としては、特別10R確変大当り(図柄C)、及び第1の10R確変大当り(図柄D)と、第2の10R確変大当り(図柄E)、及び第3の10R確変大当り(図柄F)と、第1の10R非確変大当り(図柄H)、第2の10R非確変大当り(図柄I)、及び第3の10R非確変大当り(図柄J)と、に分類される。
また、変動パターンとしては、主制御基板30からの変動パターン指定コマンドにより特定可能であり、非変短状態における変動パターンP14と、変短状態における変動パターンP24,P34と、変短状態における変動パターンP44と、に分類される場合と、変動パターンを問わない場合とがある。
飾図としては、大当り図柄としての[111][222][333][444][555][666][777]から構成されている。なお、以下、大当り図柄を左列の飾図のみで示す。
具体的な一例としては、15R確変大当り(図柄A)に当選した場合において、非変短状態における変動パターンP14が決定されたときには、飾図として、40/251の確率で[3]が、211/251の確率で[7]が、それぞれ決定される。また、実質10R確変大当り(図柄B)に当選した場合、変動パターンに拘わらず、飾図として、251/251の確率で[3]が決定される。また、特別10R確変大当り(図柄C)に当選した場合において、変短状態における変動パターンP24が決定されたときには、飾図として、60/251の確率で[1]が決定される。
このように、飾図決定テーブルを参照することにより、大当りの種類と、変動パターンとに基づいて、飾図が決定されることとなる。特に、飾図としては、15R確変大当りに当選した場合、[3][7]の中から決定され、実質10R確変大当りに当選した場合、[3]が決定される。また、飾図としては、特別10R確変大当り、又は第1の10R確変大当りに当選した場合、[7]を除く[1]〜[6]の中から決定され、特別10R確変大当り、及び第1の10R確変大当りを除く10R大当りに当選した場合、[3][7]を除く[1][2][4]〜[6]の中から決定される。
このため、本実施形態では、大当り図柄として[7]が決定された場合には、15R確変大当りに当選したことが確定する。また、大当り図柄として[3]が決定された場合には、15R確変大当り、実質10R確変大当り、特別10R確変大当り、及び第1の10R確変大当りのうち何れかに当選したことが確定し、確変大当りに当選したことが確定する。また、大当り図柄として[1][2][4]〜[6]が決定された場合には、10R大当りに当選したことが確定するが、確変大当りに当選したか非確変大当りに当選したかが特定することができないようになっている。
また、15R確変大当りに当選した場合において、非変短状態における変動パターンP14が決定されたときには、変短状態における変動パターンP24,P34,P44が決定されたときよりも高い確率で、飾図として[7]が決定される。つまり、15R確変大当りに当選した場合には、非変短状態である場合には、変短状態である場合よりも高い確率で、飾図として[7]が決定される。このため、飾図[7]が確定停止表示されることによって、非変短状態のほうが、変短状態よりも15R確変大当りが確定し易くなっている。
また、特別10R確変大当り、又は第1の10R確変大当りに当選した場合において、非変短状態における変動パターンP14であるときには、飾図として[3]が決定されることがないが、変短状態における変動パターンP24,P34,P44であるときには、飾図として[3]が決定されることがある。このため、非変短状態で大当り図柄として[3]が決定された場合には、15R確変大当り、及び実質10R確変大当りのうち何れかに当選したことが確定することとなる。その一方で、変短状態で大当り図柄として[3]が決定された場合には、15R確変大当り、実質10R確変大当り、特別10R確変大当り、及び第1の10R確変大当りのうち何れかに当選したことが確定することとなる。また、特別10R確変大当り、第1の10R確変大当りに当選した場合には、変短状態である場合には、非変短状態である場合よりも高い確率で、飾図として[3]が決定される。このため、飾図[3]からは、変短状態のほうが、非変短状態よりも特別10R確変大当り、第1の10R確変大当りが確定し易くなっている。
また、特別10R確変大当り、第1の10R確変大当りに当選した場合において、変動パターンP44が決定されたときには、変動パターンP24,P34が決定されたときよりも高い確率で、飾図として[3]が決定される。このように、飾図[3]の決定確率は、非変短状態で特別10R確変大当り、第1の10R確変大当りに当選した場合において、大当り遊技の終了後における変短状態であるときよりも、変短状態で特別10R確変大当り、第1の10R確変大当りに当選した場合において、大当り遊技の終了後における変短状態であるときのほうが高い。つまり、飾図[3]からは、特別10R確変大当り、第1の10R確変大当りに当選した場合には、当選時に変短状態であるときのほうが、当選時に非変短状態であるときよりも特別10R確変大当り、第1の10R確変大当りが確定し易くなっている。
10R大当りに当選したときには、飾図として[1][2][4]〜[6]が決定される場合がある。その中でも、確変状態が付与される10R大当り(図柄C〜F)に当選したときには、確変状態が付与されない10R大当り(図柄H〜J)に当選したときよりも高い確率で、飾図として[1][5]が決定される。その一方で、確変状態が付与されない10R大当り(図柄H〜J)に当選したときには、確変状態が付与される10R大当り(図柄C〜F)に当選したときよりも高い確率で、飾図として[2][4][6]が決定される。このように、飾図として[1][2][4]〜[6]が決定される場合には、確変状態が付与されるか否かが確定しないが、飾図として[1][5]が決定される場合には、[2][4][6]が決定される場合よりも確変期待度が高い大当り図柄ということがいえる。また、詳しく説明すると、決定される飾図としては、[2]のほうが[4]よりも確変期待度が高く、[6]のほうが[2]よりも確変期待度が高く、[1]のほうが[6]よりも確変期待度が高く、[5]のほうが[1]よりも確変期待度が高い。
また、変動パターン毎に、飾図として[1][2][4]〜[6]が決定される確率が異なる。特に、確変状態が付与される10R大当り(図柄C〜F)に当選した場合において、変動パターンP44が決定されたときには、変動パターンP24,P34が決定されたときよりも高い確率で、飾図として[1][5]が決定される。また、確変状態が付与される10R大当りに当選した場合において、変動パターンP24,P34が決定されたときには、変動パターンP14が決定されたときよりも高い確率で、飾図として[1][5]が決定される。また、確変状態が付与される10R大当りに当選した場合において、変動パターンP14が決定されたときには、変動パターンP24,P34が決定されたときよりも高い確率で、飾図として[2][4][6]が決定される。また、確変状態が付与される10R大当りに当選した場合において、変動パターンP24,P34が決定されたときには、変動パターンP44が決定されたときよりも高い確率で、飾図として[2][4][6]が決定される。
その一方で、確変状態が付与されない10R大当り(図柄H〜J)に当選した場合において、変動パターンP44が決定されたときには、変動パターンP24,P34が決定されたときよりも高い確率で、飾図として[2][4][6]が決定される。また、確変状態が付与されない10R大当りに当選した場合において、変動パターンP24,P34が決定されたときには、変動パターンP14が決定されたときよりも高い確率で、飾図として[2][4][6]が決定される。また、確変状態が付与されない10R大当りに当選した場合において、変動パターンP14が決定されたときには、変動パターンP24,P34が決定されたときよりも高い確率で、飾図として[1][5]が決定される。また、確変状態が付与されない10R大当りに当選した場合において、変動パターンP24,P34が決定されたときには、変動パターンP44が決定されたときよりも高い確率で、飾図として[1][5]が決定される。
このように、確定停止表示される飾図が[1][2][4]〜[6]である場合において、変動パターンP44が決定されたときには、変動パターンP24,P34が決定されたときよりも、確変状態が付与されているか否かが飾図より特定し易く規定されている。また、確定停止表示される飾図が[1][2][4]〜[6]である場合において、変動パターンP24,P34が決定されたときには、変動パターンP14が決定されたときよりも、確変状態が付与されているか否かが飾図より特定し易く規定されている。つまり、当選時に非変短状態である場合よりも、変短状態である場合のほうが、飾図[1][2][4]〜[6]で10R大当りに当選した場合に確変状態が付与されているか付与されていないかが特定し易い。また、10R大当りを契機に非変短状態から変短状態に移行した後であるときよりも、変短状態で10R大当りに当選した後であるときのほうが、飾図[1][2][4]〜[6]で10R大当りに当選した場合に確変状態が付与されているか付与されていないかが特定し易い。
また、統括制御用CPU31aは、変短指定コマンド、及び変短終了コマンドを入力すると、当該コマンドに対応する値を統括制御用RAM31cに設定する。特に、統括制御用CPU31aは、大当り又は小当りとなる変動ゲームの開始時に特図指定コマンドを入力すると、大当り遊技の種類又は小当り遊技が付与されることが特定可能である。また、統括制御用CPU31aは、その大当り遊技の種類又は小当り遊技と、当選時(現在)の遊技状態とに基づいて、確変状態、変短状態が付与されるか否か、変短回数が特定可能である。そして、統括制御用CPU31aは、確変状態が付与された場合には、次回の大当りが生起されるまでの間、確変状態が付与されることを示すデータを統括制御用RAM31cに設定する。また、統括制御用CPU31aは、変短状態が付与された場合には、次回の大当りが生起されるまでの間、変短状態が付与されることを示すデータを統括制御用RAM31cに設定するか、統括制御用RAM31cに割り当てられた作動回数に特定した変短回数を設定する。この作動回数は、変短状態が付与された回数を計数するためのカウンタである。そして、統括制御用CPU31aは、作動回数が「0」となるまで、変動ゲームが実行される毎に作動回数を「1」減算する。
次に、表示制御基板32の表示制御用CPU32aが表示制御プログラムに基づいて実行する各種処理について以下に説明する。
表示制御用CPU32aは、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づいて、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、表示制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾図を変動表示させて変動ゲームを開始させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、飾図柄指定コマンドで指定された飾図を確定停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。この制御により、演出表示装置11では変動ゲームが行われる。
次に、表示制御用CPU32aは、大当り遊技の種類、遊技状態に対応するオープニングコマンドを入力すると、該コマンドに対応するオープニング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU32aは、ラウンドコマンドを入力すると、各ラウンド演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU32aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、本実施形態では、実行される演出の中でも、特殊演出が実行される場合がある。この特殊演出とは、非変短状態において10R大当りに当選して変短状態に移行した後に実行される演出であり、変短状態が終了するか否かに関する演出である。
ここで、統括制御用CPU31aによって実行される演出決定処理について図9を参照して以下に説明する。演出決定処理は、実行させる演出を決定するための処理である。統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aからの変動パターン指定コマンドの入力により、演出決定処理を実行するようになっている。
最初に、統括制御用CPU31aは、図9に示すように、入力した変動パターン指定コマンドが、変動パターンP21〜P24,P31〜P34のうち何れかを示すコマンドであるか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101の判定結果が肯定の場合(変動パターンP21〜P24,P31〜P34である)、統括制御用CPU31aは、ステップS103に移行する。その一方で、ステップS101の判定結果が否定の場合(変動パターンP21〜P24,P31〜P34ではない)、統括制御用CPU31aは、実行させる非特殊演出を決定し(ステップS102)、ステップS105に移行する。
ステップS103において、統括制御用CPU31aは、図10に示す特殊演出決定テーブルを参照し、実行させる特殊演出を決定し、特殊演出に対応する加算ポイントを決定する。この加算ポイントは、変動ゲーム毎に決定されるポイントであり、変短状態の継続を示唆する情報である。その後、統括制御用CPU31aは、ステップS104に移行する。
ここで、ステップS103における特殊演出決定テーブルについて図10を参照して以下に説明する。
特殊演出決定テーブルは、変動パターンP21〜P24,P31〜P34のうち何れかを示す変動パターン指定コマンドを入力した場合に参照され、実行させる特殊演出を決定するためのテーブルであり、統括制御用ROM31bに記憶されている。特殊演出決定テーブルには、図10に示すように、変動パターン指定コマンドに対応する変動パターンと、特図を指定することで当りの種類を特定可能な特図指定コマンドと、現在の総計ポイントと、残り変短回数と、今回の変動ゲームにおける特殊演出の結果としての加算ポイントと、その加算ポイントを決定するための乱数とが対応付けられている。
変動パターンとしては、第1特殊変動パターン群のうち、大当りとならない変動パターンP21〜P23(小当りを含む)と、第2特殊変動パターン群のうち、大当りとならない変動パターンP31〜P33(小当りを含む)と、特殊変動パターンのうち、大当りとなる変動パターンP23,P24,P33,P34(小当りを除く)と、を含む構成である。なお、小当りであるか否かは、特図指定コマンドに基づいて特定可能である。
現在の総計ポイントとしては、問わない場合と、「0」〜「10」である場合と、「11」〜「16」である場合と、「17」,「18」である場合と、「19」である場合と、を含む構成である。この総計ポイントは、変短状態が継続するか否かを予測可能な値であり、上限値として「20」が規定されている。また、非変短状態から変短状態となってから、変短状態の継続を条件として、1回目、11回目、21回目の変動ゲームにおいて、総計ポイントが「0」として設定され、変動ゲーム毎に実行される特殊演出の種類により、累積加算される。
また、変動ゲーム毎に加算する加算ポイントとしては、「0」と、「1」と、「3」と、上限値として「20」までの値とを含む構成である。そして、特殊演出として、加算ポイントが「0」である場合に敗北演出が、加算ポイントが「1」である場合に引き分け演出が、加算ポイントが「3」である場合に勝利演出が、加算ポイントが上限値として「20」となる場合に大逆転演出が、それぞれ実行される。
また、残り変短回数としては、問わない場合と、「1」と、「2」〜「10」と、それ以外とを含む構成である。また、変短回数が予め定められた回数である場合には、作動回数を参照し、残り変動回数として「1」であるか否か、「2」〜「10」の何れかであるか否かを判定することとなる。その一方で、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、変短回数が付与される場合には、それ以外として判定することとなる。
具体的な一例としては、変動パターンP21を示す変動パターン指定コマンドを入力した場合において、残り変短回数が1回であるときには、加算ポイントとして、251/251の確率で「0」が選択され、「1」、「3」、及び「20」までの値が選択されない。また、変動パターンP31を示す変動パターン指定コマンドを入力した場合において、総計ポイントが「0」であり、残り変短回数が2〜10回であるときには、加算ポイントとして、16/251の確率で「3」が選択され、96/251の確率で「1」が選択され、139/251の確率で「0」が選択され、「20」までの値が選択されない。
このように、変動パターンと、当り種類と、現在の総計ポイントと、残り変短回数と、に基づいて、今回の変動ゲームにおける特殊演出の結果としての加算ポイントが決定される。
また、大当りとなる変動パターンが決定された場合には、加算ポイントとして、「20」までの値が選択され、それ以外が選択されない。このため、大当りとなる場合には、総計ポイントが「20」となる。
また、非変短状態から変短状態に移行した後に、10回目、20回目、30回目の変動ゲームにおいて選択される変動パターンP21,P22,P23(小当り)が決定された場合において、残り変短回数が「1」であるときには、加算ポイントとして「0」が選択され、それ以外の値が選択されない。このため、次の変動ゲームにおいて変短状態が終了する場合には、加算ポイントが「0」となり、総計ポイントが「20」とならない。
その一方で、非変短状態から変短状態に移行した後に、10回目、20回目、30回目の変動ゲームにおいて選択される変動パターンP21,P22,P23(小当り)が決定された場合において、残り変短回数が「1」以外であるときには、加算ポイントとして、「20」までの値が選択され、それ以外が選択されない。このため、複数種類の変短回数(10回目、20回目、30回目)の変動ゲームにおいて、次の変動ゲームにおいて変短状態が継続する場合には、総計ポイントが「20」となる。
また、非変短状態から変短状態に移行した後に、10回目、20回目、30回目以外の変動ゲームにおいて選択される変動パターンP31,P32,P33(小当り)が決定された場合には、加算ポイントとして「20」までの値が選択されない。また、総計ポイントが「17」又は「18」である場合、加算ポイントとして、「3」が選択されず、総計ポイントが「19」である場合、「3」、「1」が選択されない。このため、次の変動ゲームにおいて変短状態が終了する可能性がない変動ゲームにおいては、総計ポイントが「20」とならない。
また、残り変短回数が「2」〜「10」である場合には、それ以外である場合よりも高い確率で、加算ポイントとして「0」が決定され、残り変短回数がそれ以外である場合には、「2」〜「10」である場合よりも高い確率で、加算ポイントとして「1」、「3」が決定され、加算ポイントにより、変短状態の終了(継続)を示唆することとなる。
また、総計ポイントが「0」〜「10」である場合には、総計ポイントが「11」〜「16」である場合よりも高い確率で、加算ポイントとして、「3」、「1」が決定され、総計ポイントが「11」〜「16」である場合には、総計ポイントが「0」〜「10」である場合よりも高い確率で、「0」が決定される。このように、総計ポイントが小さい場合には、多い場合よりも高い確率で大きい加算ポイントが決定される。
演出決定処理に説明を戻し、図9のステップS104において、統括制御用CPU31aは、ポイント更新処理を実行する。この処理において、統括制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドが、変動パターンP31〜P34のうち何れかを示すコマンドである場合、ステップS103において決定された今回の変動ゲームにおいて加算される加算ポイントを、現在の総計ポイントに加算する。その一方で、統括制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドが、変動パターンP21〜P24のうち何れかを示すコマンドである場合、総計ポイントに「0」を設定する。変動パターンP31〜P34は、非変短状態において、10R大当りに当選し、その大当り遊技が終了してから、1〜9回目、11〜19回目、21〜29回目の変動ゲームで決定され、変動パターンP21〜P24は、10回目、20回目、30回目の変動ゲームで決定される。このため、10回目、20回目、30回目の変動ゲームでの総計ポイントの初期化により、1回目、11回目、21回目の変動ゲームでは、総計ポイントが「0」となる。また、1〜9回目、11〜19回目、21〜29回目の変動ゲームで決定された加算ポイントを総計ポイントとして累積加算させることで、2〜10回目、12〜20回目、22〜30回目の変動ゲームで、累積加算された総計ポイントを参照可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS105に移行する。
なお、本実施形態において、10R大当りの当選を契機にして、10R大当り遊技の前後で非変短状態から変短状態となってから、大当りとなることなく、変短状態が継続されている状態で、1〜9回目、11〜19回目、21〜29回目の変動ゲームにおける特殊演出が「第2特殊演出」に相当する。また、本実施形態において、同じように、10回目、20回目、30回目の変動ゲームにおける特殊演出が「第1特殊演出」に相当する。また、第2特殊演出としては、変短状態が終了(継続)するか確定しないが示唆する特殊演出であり、第2特殊演出としては、変短状態が終了(継続)するかを特定可能に示す特殊演出である。
ステップS105において、統括制御用CPU31aは、実行させる演出を示す演出指定コマンドを統括制御用RAM31cに設定する。なお、特殊演出が実行される場合には、演出指定コマンドとして、第1特殊演出であるか第2特殊演出であるかと、加算ポイントが特定可能な特殊演出の種類とを示すコマンドが設定される。その後、統括制御用CPU31aは、演出決定処理を終了する。
その後、演出決定処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに設定された演出指定コマンドを所定のタイミングで表示制御基板32(表示制御用CPU32a)に出力する。これによって、表示制御用CPU32aに実行させる演出が特定可能となる。
また、表示制御用CPU32aは、特殊演出を実行させるための演出指定コマンドを入力した場合には、該コマンドにより指定された特殊演出の内容を演出表示装置11に表示させる。特に、表示制御用CPU32aは、演出指定コマンドに基づいて、加算ポイントを特定し、その加算ポイントを総計ポイントに加算し、表示制御用RAM32cに設定することによって総計ポイントの更新を行う。そして、表示制御用CPU32aは、演出表示装置11に加算ポイントと、更新した総計ポイントも表示させる。なお、表示制御用CPU32aは、10R大当りの当選を契機に非変短状態から変短状態となってから10回目、20回目、30回目の変動ゲームにおいては、第1特殊演出を示す演出指定コマンドを入力することとなり、加算ポイントを総計ポイントに加算するとともに、変動ゲームの終了時に、総計ポイントに「0」を設定し、初期化を行う。
このように、非変短状態において10R大当りに当選した場合には、大当り遊技の終了後に、特殊変動パターン群から何れかの変動パターンが決定されることとなるが、当選した10R大当りに当選したことにより上限として決定された変短回数に基づいて、特殊演出が実行されることとなる。特に、第2特殊変動パターン群が選択された場合には、上限として決定された変短回数と、以前に実行された第2特殊演出の種類と、に基づいて、第2特殊演出が実行されるとともに、実行された第2特殊演出の種類が記憶される。その一方で、第1特殊変動パターン群が選択された場合には、上限として決定された変短回数と、以前に実行された第2特殊演出の種類と、に基づいて、第1特殊演出が実行されることとなる。
また、本実施形態では、各大当り遊技及び小当り遊技の終了後を主な条件として、演出モードが移行される。演出モードとは、確変状態が付与されていることを示唆する確変期待度(確変状態が付与されている可能性)を示すものである。この確変期待度とは、確変状態である場合の出現率と非確変状態である場合の出現率を合算した全体出現率に対し、確変状態である場合の出現率の割合を示すものである。また、演出モードは、変動ゲームにおける演出表示装置11の背景画像の種類に対応し、その背景画像により遊技者によって容易に認識し得る。また、演出モードは、連続する複数回の変動ゲームに跨り実行可能である。
ここで、このような演出モードについて図12を参照して以下に説明する。
図12に示すように、本実施形態には確変期待度が異なる複数種類の演出モードがある。複数の演出モードには、大きく分けて、通常演出モード、通常時確変秘匿演出モード、確変秘匿演出モード、確変確定演出モード、非確変濃厚演出モードの5種類が含まれている。更に、通常演出モードには、4つの演出モードMA1〜MA4が、通常時確変秘匿演出モードには、3つの演出モードMB1〜MB3が、それぞれ含まれている。また、確変秘匿演出モードには、1つの演出モードMC1が、確変確定演出モードには、1つの演出モードMD1が、非確変濃厚演出モードには、1つの演出モードME1が、それぞれ含まれている。
演出モードMA1〜MA4,MB1〜MB3は、変短状態が付与されていないときの演出モードであり、演出モードMC1,MD1,ME1は、変短状態が付与されているときの演出モードである。
また、演出モードMA1〜MA4,MB1〜MB3,MC1,ME1は、確変状態が付与されている場合と付与されていない場合とで滞在可能であり、確変状態が付与されている可能性がある演出モードである。また、演出モードMD1は、確変状態が付与されている場合に限り滞在可能であり、確変状態が付与されていないことが確定している演出モードである。
また、演出モードMA1〜MA4,MB1〜MB3,MC1,ME1においては、確変状態であるか否かに拘わらず、演出モード毎に同じ背景画像が表示され、その背景画像からは、確変状態であるか否かが遊技者によって認識し難い。このように、演出モードMA1,MB1〜MB3における背景画像は、確変状態であるか否かに拘わらず、その実行によって確変状態であるか否かが特定できない確変非確定演出に相当する。その一方で、演出モードMD1における背景画像は、確変状態が確定することが特定できる確変確定演出に相当する。
また、これら複数の演出モードMA1〜MA4,MB1〜MB3,MC1,MD1,ME1には、確変状態が付与されている可能性を示唆する確変期待度を示す機能がある。変短状態が付与されていない非変短状態においては、演出モードMA1〜MA4(最低)、演出モードMB1(低)、演出モードMB2(中)、演出モードMB3(高)の順で確変期待度が高くなるように設定されている。その一方で、変短状態が付与されている場合においては、演出モードME1(低)、演出モードMC1(高)、演出モードMD1(最高)の順で確変期待度が高くなるように設定されている。このように、演出モードには、確変期待度が異なる複数種類の演出モードMA1〜MA4,MB1〜MB3,MC1,MD1,ME1が含まれている。
また、演出モードMC1は、非変短状態において、10R大当りに当選したことを条件に移行可能であり、変短状態において大当りに当選しても移行することはない。なお、演出モードMC1は、演出モードMD1,ME1よりも確変状態が付与されているか否かを特定し難い演出モードとなる。
次に、遊技の進行に伴う各種演出モードの移行遷移について図13を参照して以下に説明する。また、図13では、複数の演出モードを分類するために破線を用いて示している。なお、当り遊技の種類としては、第1変動ゲーム、第2変動ゲームに拘わらず、大文字の記号で示す。
図13に示すように、変短状態が付与されているときには、演出モードMC1〜ME1のうち何れかに滞在する。その一方で、変短状態が付与されていないときには、演出モードMA1〜MA4,MB1〜MB3のうち何れかに滞在する。そして、各種大当り又は小当りに当選した場合には、その遊技の終了後、最初の変動ゲームの開始とともに演出モードが移行される。
15R確変大当り(図柄A)、実質10R確変大当り(図柄B)に当選した場合には、演出モードMA1〜MA4,MB1〜MB3,MC1〜ME1のうち何れかに滞在していたとしても演出モードMD1に移行するようになっている。
次に、演出モードMC1〜ME1のうち何れかに滞在中で、特別10R確変大当り(図柄C)、第1の10R確変大当り(図柄D)、第2の10R確変大当り(図柄E)、又は第3の10R確変大当り(図柄F)に当選した場合、演出モードMD1,ME1の何れかに移行するようになっている。その一方で、演出モードMC1〜ME1のうち何れかに滞在中で、第1の10R非確変大当り(図柄H)、第2の10R非確変大当り(図柄I)、又は第3の10R非確変大当り(図柄J)に当選した場合、演出モードMD1に移行することなく、演出モードME1に移行するようになっている。このため、10R大当りに当選して、演出モードMD1に移行した場合には、確変状態が付与されたことが確定する一方で、演出モードME1に移行した場合には、確変状態が付与されたか付与されていないかが確定できない。
また、演出モードMC1〜ME1のうち何れかに滞在中で、短縮10R確変大当り(図柄G)に当選した場合、演出モードMD1に移行するようになっている。その一方で、演出モードMC1〜ME1のうち何れかに滞在中で、小当り(図柄K)に当選した場合、演出モードの滞在を継続させるようになっている。
なお、演出モードMC1,ME1において、大当り遊技の終了後、31回目や101回目の変動ゲームにおいて変短状態が継続する場合には、その変動ゲームの開始時に、演出モードMD1に移行するようになっている。また、演出モードMC1,ME1において、大当り遊技の終了後、変短状態が終了する場合には、その変動ゲームの開始時に、演出モードMA1に移行するようになっている。
次に、演出モードMA1〜MA4,MB1〜MB3のうち何れかに滞在中で、10R大当り(図柄C〜F,H〜J)に当選した場合、演出モードMD1,ME1に移行することなく、演出モードMC1に移行するようになっている。
また、演出モードMA1〜MA4,MB1〜MB3のうち何れかに滞在中で、確変状態において短縮10R確変大当り(図柄G)に当選した場合、演出モードMD1に移行することなく、演出モードMC1に移行するようになっている。
その一方で、演出モードMA1〜MA4,MB1〜MB3のうち何れかに滞在中で、非確変状態において短縮10R確変大当り(図柄G)に当選した場合、又は確変状態であるか否かに拘わらず小当りに当選した場合、演出モードMA1〜MA4,MB1〜MB3のうち、確変期待度の低い演出モードを除いて何れかに移行するようになっている。
このように、大当り遊技や小当り遊技が付与される場合、確変状態、変短状態に関する場合以外にも、演出モードが移行されることがある(図中において「通常」と表記する)。
演出モードMA1〜MA4の何れか(以下、「演出モードMAX」と示す)に滞在している場合には、大当り遊技や小当り遊技が付与されることなく、演出ボタン70の操作に応じて別の演出モードMAXに移行可能なようになっている。また、演出モードMAXに滞在している場合には、大当り遊技や小当り遊技が付与されることなく、演出ボタン70の操作に拘わらず、演出モードMB1〜MB3の何れか(以下、「演出モードMBX」と示す)に移行可能なようになっている。また、演出モードMBXに滞在している場合には、大当り遊技や小当り遊技が付与されることなく、演出ボタン70の操作に拘わらず、演出モードMAXに移行可能なようになっている。なお、演出モードMBXに滞在している場合には、大当り遊技や小当り遊技が付与されることなく、別の演出モードMBXに移行できないようになっている。
なお、本実施形態では、演出モードMAXが「第1演出モード」に、演出モードMB1が「第2演出モード」に、演出モードMB3が「第3演出モード」に、それぞれ相当する。また、本実施形態では、演出モードMAX,MBXが「第1特別演出モード」に、演出モードMC1が「第2特別演出モード」に、演出モードMD1が「第3特別演出モード」に、演出モードME1が「第4特別演出モード」に、それぞれ相当する。
次に、統括制御用CPU31aによって実行される変動ゲーム開始時演出モード制御処理について図14及び図15を参照して以下に説明する。変動ゲーム開始時演出モード制御処理は、変動ゲームの開始時に演出モードの移行制御を行うための処理である。統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aからの変動パターン指定コマンドの入力により、変動ゲーム開始時演出モード制御処理を実行するようになっている。なお、本実施形態では、以下に説明する各種処理を実行する統括制御用CPU31aが演出モード制御手段として機能する。
最初に、統括制御用CPU31aは、図14に示すように、作動回数から値を読み出し、その作動回数の値が「0」であるか否かによって、非変短状態中であるか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201の判定結果が肯定の場合(非変短状態中である)、統括制御用CPU31aは、ステップS202に移行する。その一方で、ステップS201の判定結果が否定の場合(非変短状態中ではない)、統括制御用CPU31aは、変動ゲーム開始時演出モード制御処理を終了する。
ステップS202において、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに割り当てられた滞在カウンタから値を読み出し、滞在カウンタが「0」であるか否かを判定する。この滞在カウンタは、演出モードMAX,MBXにおける滞在回数を計数するためのカウンタである。ステップS202の判定結果が肯定の場合(滞在カウンタが「0」である)、統括制御用CPU31aは、滞在カウンタを「1」減算する滞在カウンタ更新処理を実行し(ステップS203)、ステップS204に移行する。これによって、統括制御用CPU31aは、演出モードMAX,MBXにおける滞在回数を計数することとなる。なお、この滞在カウンタは、演出モードMAX以外への移行を契機に、「0」が設定され、初期化されることとなる。その一方で、ステップS202の判定結果が否定の場合(滞在カウンタが「0」ではない)、統括制御用CPU31aは、ステップS203を実行することなく、ステップS204に移行する。
ステップS204において、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグから値を読み出し、演出モードMBXに滞在中であるか否かを判定する。ステップS204の判定結果が肯定の場合(演出モードMBXに滞在中である)、統括制御用CPU31aは、ステップS205に移行する。その一方で、ステップS204の判定結果が否定の場合(演出モードMBXに滞在中ではない)、統括制御用CPU31aは、図15のステップS211に移行する。
ステップS205において、統括制御用CPU31aは、転落条件が成立したか否かを判定する。転落条件としては、当りの当選を契機に演出モードMBXに移行してから、又は当りの当選を契機とせずに演出モードMAXから演出モードMBXに移行してから、昇格時における規定回数(本実施形態では15回)の変動ゲーム中ではなく、かつ転落抽選の結果が当選した場合に成立する。なお、本実施形態における転落抽選の当選確率は、演出モードMB1,MB2に滞在中において、非確変状態である場合には17/251の確率であり、確変状態である場合には14/251の確率であり、演出モードMB3に滞在中において、非確変状態である場合には20/251の確率であり、確変状態である場合には12/251の確率である。
ステップS205の判定結果が肯定の場合(転落条件が成立した)、統括制御用CPU31aは、ステップS206に移行する。その一方で、ステップS205の判定結果が否定の場合(転落条件が成立していない)、統括制御用CPU31aは、ステップS206〜S208を実行することなく、変動ゲーム開始時演出モード制御処理を終了する。
ステップS206において、統括制御用CPU31aは、変動ゲームの開始を契機に演出モードMA1に移行させることを決定し、決定した演出モードMA1を示すデータを、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定し(ステップS207)、ステップS208に移行する。
その後、変動ゲーム開始時演出モード制御処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、今回の変動ゲームの開始時に、統括制御用RAM31cにおける演出モードフラグから値を読み出し、移行先の演出モードを示す演出モード指定コマンドを表示制御基板32に出力する。これによって、表示制御用CPU32aに移行させる演出モードが特定可能となる。
ステップS208において、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに割り当てられた滞在カウンタに、転落時における規定回数(本実施形態では「50」)を設定する。このような処理を実行することによって、統括制御用CPU31aは、演出モードMBXから演出モードMA1に移行してから実行される変動ゲームの回数を計数し、転落時における規定回数となったか否かが特定可能となる。
そして、統括制御用CPU31aは、転落前に滞在していた演出モードを示すデータを統括制御用RAM31cに設定し(ステップS209)、変動ゲーム開始時演出モード制御処理を終了する。このような処理を実行することによって、統括制御用CPU31aは、演出モードMA1に転落する前に滞在していた演出モードMBXを、演出モードMAXに滞在中に参照可能に統括制御用RAM31cに記憶しておく。なお、統括制御用CPU31aは、演出モードMBXに滞在中において、転落条件の成立により、当りに当選することなく、演出モードMAXに移行させる場合があるが、別の演出モードMBX,MC1〜ME1には移行させない。
図15のステップS211において、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグから値を読み出し、演出モードMAXに滞在中であるか否かを判定する。ステップS211の判定結果が肯定の場合(演出モードMAXに滞在中である)、統括制御用CPU31aは、ステップS212に移行する。その一方で、ステップS211の判定結果が否定の場合(演出モードMAXに滞在中ではない)、統括制御用CPU31aは、ステップS212〜S221を実行することなく、変動ゲーム開始時演出モード制御処理を終了する。
ステップS212において、統括制御用CPU31aは、入力された変動パターン指定コマンドが、変動パターンP11Bを示すコマンドであるか否かを判定する。ステップS212の判定結果が肯定の場合(変動パターンP11Bである)、統括制御用CPU31aは、ステップS213〜S221を実行することなく、変動ゲーム開始時演出モード制御処理を終了する。その一方で、ステップS212の判定結果が否定の場合(変動パターンP11Bではない)、統括制御用CPU31aは、ステップS213に移行する。
ステップS213において、統括制御用CPU31aは、所定確率で当選する移行抽選処理を実行する。そして、統括制御用CPU31aは、移行抽選に当選したか否かを判定する(ステップS214)。ステップS214の判定結果が肯定の場合(移行抽選に当選した)、統括制御用CPU31aは、ステップS215に移行する。その一方で、ステップS214の判定結果が否定の場合(移行抽選に当選なかった)、統括制御用CPU31aは、変動ゲーム開始時演出モード制御処理を終了する。
ステップS215において、統括制御用CPU31aは、図16に示す移行先テーブル決定テーブルを参照し、変動パターン指定コマンド、及び特図指定コマンドと、現在の遊技状態とに基づいて、移行先テーブルを決定する。その後、統括制御用CPU31aは、ステップS216に移行する。
ここで、ステップS215における移行先テーブル決定テーブルについて図16を参照して以下に説明する。
移行先テーブル決定テーブルは、演出モードMAXに滞在中において移行抽選に当選したことを主な条件として参照され、移行先の演出モードの決定時における移行先決定テーブル自体を決定するためのテーブルであり、統括制御用ROM31bに記憶されている。移行先テーブル決定テーブルには、図16に示すように、演出モードMAXにおける滞在回数と、変動ゲームにおける当り種類と、現在の遊技状態と、移行先決定テーブルと、移行先決定テーブルを決定するための乱数とが対応付けられている。
滞在回数は、演出モードMBXから演出モードMA1に移行した後に、演出モードMAXに連続して滞在した変動ゲームの回数を示し、1〜50回と、51回以降とに分類される。この滞在回数は、統括制御用RAM31cに割り当てられた滞在カウンタの値によって特定され、図14のステップS205において初期値が設定され、図15のステップS214において更新されることとなる。
変動ゲームの当り種類としては、開始する変動ゲームにおける当落結果が、はずれ、短縮10R確変大当り、又は小当りである場合と、短縮10R確変大当り、及び小当りを除く当りである場合と、に分類され、入力した変動パターン指定コマンドに基づいて特定可能となる。
現在の遊技状態としては、この移行先テーブル決定テーブルが演出モードMAXに滞在中に参照されるため、変短状態であることはなく、非変短状態であるが、非確変状態と、確変状態とに分類される。また、非確変状態であるか確変状態であるかを問わない場合もある。
移行先決定テーブルは、移行先の演出モードを決定するためのテーブルであり、演出モードMAXを正順序で選択する通常時移行先決定テーブル(正)と、演出モードMAXを逆順序で選択する通常時移行先決定テーブル(逆)と、演出モードMBXに移行させる昇格時移行先決定テーブルと、に分類される。
具体的な一例としては、滞在回数が1〜50回であり、非確変状態において、はずれとなる変動パターン指定コマンドを入力した場合には、241/251の確率で通常時移行先決定テーブル(正)が選択され、10/251の確率で昇格時移行先決定テーブルが選択され、通常時移行先決定テーブル(逆)が選択されない。また、滞在回数が51回以降であり、確変状態において、はずれとなる変動パターン指定コマンドを入力した場合には、251/251の確率で通常時移行先決定テーブル(正)が選択され、通常時移行先決定テーブル(逆)、昇格時移行先決定テーブルが選択されない。
このように、演出モードMBXから演出モードMA1に転落して演出モードMAXに滞在する滞在回数と、変動ゲームにおける当り種類と、現在の遊技状態と、に基づいて、移行先決定テーブルが選択される。
特に、短縮10R確変大当り及び小当りを除く大当りとなる場合には、通常時移行先決定テーブル(逆)が選択可能であるが、はずれ、短縮10R確変大当り、又は小当りとなる場合には、通常時移行先決定テーブル(逆)が選択されない。このため、通常時移行先決定テーブル(逆)が選択されることにより、15R確変大当り、実質10R確変大当り、10R大当りの何れかに当選したことが確定することとなる。このため、選択された移行先決定テーブルを特定して、変動ゲームの当り種類を特定するためにも、演出ボタン70の操作を促進させることができる。
また、滞在回数が1〜50回の変動ゲームにおいては、昇格時移行先決定テーブルが選択されるが、滞在回数が51回以降の変動ゲームにおいては、昇格時移行先決定テーブルが選択されない。このため、演出モードMBXから演出モードMA1に転落してから演出モードMAXに滞在している場合において、その滞在回数が少ないときには、昇格時移行先決定テーブルが選択可能であり、当りの当選を契機とせずに演出モードMBXに移行させる場合がある。その一方で、滞在回数が多いときには、昇格時移行先決定テーブルが選択されず、当りの当選を契機とせずに演出モードMBXに移行させないようになる。なお、この昇格時移行先決定テーブルが選択された場合には、演出ボタン70の操作に拘わらず、演出モードを移行させることとなる。
また、確変状態である場合のほうが、非確変状態である場合よりも高い確率で昇格時移行先決定テーブルが選択される。このため、演出モードMBXから演出モードMA1に転落してから演出モードMAXに滞在している滞在回数が多くないときに、再度、演出モードMBXに昇格した場合には、確変期待度が高いことを報知することができる。
変動ゲーム開始時演出モード制御処理に説明を戻し、図15のステップS216において、統括制御用CPU31aは、通常移行テーブルを選択したか否かを判定する。ステップS216の判定結果が肯定の場合(通常移行テーブルを選択した)、統括制御用CPU31aは、ステップS220に移行する。その一方で、ステップS216の判定結果が否定の場合(通常移行テーブルを選択していない)、統括制御用CPU31aは、ステップS217に移行する。
ステップS217において、統括制御用CPU31aは、図17に示す昇格時移行先決定テーブルを参照し、移行させる演出モードを決定し、決定した演出モードを示すデータを、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定し(ステップS218)、変動ゲーム開始時演出モード制御処理を終了する。
その後、変動ゲーム開始時演出モード制御処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、変動ゲームの開始時から所定時間(本実施形態では、4s)が経過したときに、統括制御用RAM31cにおける演出モードフラグから値を読み出し、移行先の演出モードを示す演出モード指定コマンドを表示制御基板32に出力する。これによって、表示制御用CPU32aに移行させる演出モードが特定可能となる。
ステップS219において、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに割り当てられた滞在カウンタに、昇格時における規定回数(本実施形態では「15」)を設定し、変動ゲーム開始時演出モード制御処理を終了する。このような処理を実行することによって、統括制御用CPU31aは、演出モードMAXから演出モードMBXに移行してから実行される変動ゲームの回数を計数し、転落時における規定回数となったか否かが特定可能となる。
ここで、ステップS217における昇格時移行先決定テーブルについて図17を参照して以下に説明する。
昇格時移行先決定テーブルは、演出モードMAXに滞在中において移行抽選に当選したことを主な条件として参照され、確変期待度が高い演出モードMBXの中から移行先を決定するためのテーブルであり、統括制御用ROM31bに記憶されている。昇格時移行先決定テーブルには、図17に示すように、前回に滞在していた前回滞在演出モードと、現在の遊技状態と、移行先の演出モードと、移行先の演出モードを決定するための乱数とが対応付けられている。
前回滞在演出モードは、演出モードMA1に転落する前に滞在していた演出モードMBXを示す。つまり、現在滞在している演出モードと同等の確変期待度である演出モードMAXを除き、演出モードMAXよりも確変期待度が高く、当りを契機とすることなく演出モードMA1に転落する直前に滞在していた演出モードMBXが該当する。
現在の遊技状態としては、この移行先テーブル決定テーブルが演出モードMAXに滞在中に参照されるため、変短状態であることはなく、非変短状態であるが、非確変状態と、確変状態とに分類される。また、移行先の演出モードとしては、演出モードMBXが該当し、現在滞在している演出モードと比べて確変期待度が同等の演出モードMAXは該当しない。
具体的な一例としては、前回滞在演出モードが演出モードMB1である場合において、現在の遊技状態が非確変状態であるときには、移行先の演出モードとして、120/251の確率で演出モードMB1が、128/251の確率で演出モードMB2が、3/251の確率で演出モードMB3が、それぞれ決定される。また、前回滞在演出モードが演出モードMB3である場合には、現在の遊技状態が確変状態であるか否かに拘わらず、移行先の演出モードとして、251/251の確率で演出モードMB3が決定され、演出モードMB1、及び演出モードMB2が決定されない。
このように、前回滞在演出モードと、現在の遊技状態に基づいて、移行先の演出モードが決定される。また、現在の遊技状態が確変状態である場合には、現在の遊技状態が確変状態ではない場合よりも高い確率で、確変期待度の高い演出モードに移行させることとなる。
特に、前回滞在演出モードよりも低い演出モードには移行させることはない。図16の移行先テーブル決定テーブルによると、昇格時移行先決定テーブルは、演出モードMBXから演出モードMA1に転落してから演出モードMAXに滞在している滞在回数が1〜50回である場合(特定条件の成立時)に限り選択されることとなる。つまり、演出モードMBXから演出モードMA1に転落してから、規定回数以内の変動ゲームにおいては、転落前に滞在していた演出モードMBXよりも確変期待度の低い演出モードには移行させることがなく、転落前に滞在していた演出モードMBXと同じ、又は確変期待度の高い演出モードには移行させることとなる。もちろん、演出モードMBXから演出モードMA1に転落してから、規定回数以降の変動ゲームにおいては、演出モードMBX自体に移行させることがない。
ここで、当りの当選を契機にすることなく、移行させる演出モードについて図18を参照して以下に説明する。
演出モードMBXから演出モードMA1に転落(移行)した後に、演出モードMAXに滞在している滞在回数が1〜50回である場合には、当りを契機にすることなく、前回滞在演出モードによって、移行先の演出モードが決定される。
具体的な一例としては、演出モードMB1から演出モードMA1に転落(移行)した後に、演出モードMAXに滞在している滞在回数が1〜50回である場合には、図18(a)に示すように、当りを契機にすることなく、演出モードMBXの全てに移行可能である(符号a1〜a3)。
しかし、演出モードMB2からの転落の場合には、図18(b)に示すように、当りを契機にすることなく、演出モードMB1移行させずに(符号b1)、演出モードMB2,MB3に移行させる(符号b2,b3)。また、演出モードMB3からの転落の場合には、図18(c)に示すように、当りを契機にすることなく、演出モードMB1,MB2移行させずに(符号c1,c2)、演出モードMB3移行させる(符号c3)。
このように、演出モードMBXから演出モードMA1に移行した後、演出モードMAXに滞在中で規定回数(50回)以内の変動ゲームである場合には、当りに当選することなく、演出モードMA1に転落する前の演出モードMBXよりも確変期待度が高い又は同じ演出モードMBXには移行可能である。その一方で、演出モードMA1に転落する前の演出モードMBXよりも確変期待度が低い演出モードMBXには移行させない。なお、演出モードMBXから演出モードMA1に移行した後、演出モードMAXに滞在中で規定回数(50回)以内ではない変動ゲームである場合には、当りに当選することなく、演出モードMBXの何れにも移行させない。
変動ゲーム開始時演出モード制御処理に説明を戻し、図15のステップS220において、統括制御用CPU31aは、操作有効化タイマに操作有効期間(本実施形態では「4s」)を示すデータを設定する。なお、本実施形態においては、変動ゲームの開始時から4sまでが操作有効期間として規定されている。そして、統括制御用CPU31aは、演出ボタン70の操作を有効に制御するために、統括制御用RAM31cに割り当てられた操作有効フラグを有効に設定する操作有効化処理を実行し(ステップS221)、変動ゲーム開始時演出モード制御処理を終了する。
次に、統括制御用CPU31aによって実行される操作有効期間時制御処理について図19を参照して以下に説明する。この操作有効期間時制御処理は、演出ボタン70の操作に応じて演出モードを移行可能な操作有効期間中に参照される処理である。統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに割り当てられた操作有効フラグが有効である場合に操作有効期間時制御処理を実行するようになっている。
最初に、統括制御用CPU31aは、図19に示すように、演出ボタン70からの操作信号が検知されたか否かを判定する(ステップS251)。ステップS251の判定結果が肯定の場合(操作信号が検知された)、統括制御用CPU31aは、ステップS252に移行する。その一方で、ステップS251の判定結果が否定の場合(操作信号が検知されていない)、統括制御用CPU31aは、ステップS252,S253を実行することなく、ステップS254に移行する。
ステップS252において、統括制御用CPU31aは、移行順序に従って演出モードを暫定的に決定する。この処理において、統括制御用CPU31aは、最初に滞在中の演出モードを選択するとともに、演出ボタン70の操作毎に、選択されている演出モードを、移行順序(正順序又は逆順序)に従って変更するように選択することとなる。統括制御用CPU31aは、図15のステップS217において選択されたテーブルが、通常時移行先決定テーブルのうち、正順序のテーブルであるか逆順序のテーブルであるかにより、移行順序が異なる。具体的には、正順序である場合には、統括制御用CPU31aは、演出モードMA1から演出モードMA2に、演出モードMA2から演出モードMA3に、演出モードMA3から演出モードMA4に、演出モードMA4から演出モードMA1に、それぞれ変更するように選択させる。その一方で、逆順序である場合には、統括制御用CPU31aは、演出モードMA4から演出モードMA3に、演出モードMA3から演出モードMA2に、演出モードMA2から演出モードMA1に、演出モードMA1から演出モードMA4に、それぞれ変更するように選択させる。なお、この処理において決定した結果は、操作有効期間の終了前における暫定的な決定であり、操作有効期間の終了時に選択されている演出モードを確定させることとなる。そして、統括制御用CPU31aは、演出ボタン70の操作毎に、暫定的に決定した演出モードを示す演出モード指定コマンドを統括制御用RAM31cに設定し(ステップS253)、ステップS254に移行する。
その後、操作有効期間時制御処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに設定された暫定的に決定された演出モードを示す暫定演出モード指定コマンドを所定のタイミングで表示制御基板32(表示制御用CPU32a)に出力する。これによって、表示制御用CPU32aに暫定的に決定された演出モードが特定可能となる。
ステップS254において、統括制御用CPU31aは、操作有効化タイマを更新する。そして、ステップS255において、統括制御用CPU31aは、操作有効化タイマが「0」であるか否かを判定する。ステップS255の判定結果が否定の場合(操作有効化タイマが「0」ではない)、統括制御用CPU31aは、ステップS256,S257を実行することなく、操作有効期間時制御処理を終了する。
その一方で、ステップS255の判定結果が肯定の場合(操作有効化タイマが「0」である)、統括制御用CPU31aは、演出ボタン70の操作を無効に制御するために、統括制御用RAM31cに割り当てられた操作有効フラグを無効に設定する操作無効化処理を実行する(ステップS256)。そして、統括制御用CPU31aは、操作有効期間の終了時における演出モードを示すデータを、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定する(ステップS257)。そして、その後、統括制御用CPU31aは、操作有効期間時制御処理を終了する。
その後、各種処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、変動ゲームの開始時から予め定められた時間(4s)が経過したときに、ステップS218とステップS257において設定された演出モードフラグを読み出し、演出モードフラグに対応する演出モード指定コマンドを表示制御基板32に出力する。このため、演出モードMAXに滞在中に、当りの当選を契機にせずに、他の演出モードMAX,MBXに移行する場合には、統括制御用CPU31aは、同じタイミングで演出モード指定コマンドを出力することとなる。
このように、統括制御用CPU31aは、当りに当選することなく、演出モードMAX(複数種類の第1演出モード)の間における移行条件が成立した場合には、演出ボタン70の操作に応じて演出モードを移行させるか否かを決定することとなる。その一方で、統括制御用CPU31aは、当りに当選することなく、演出モードMAXから演出モードMBXに移行する移行条件、演出モードMBXから演出モードMAXに移行する移行条件の何れかが成立した場合には、演出ボタン70の操作に拘わらず、演出モードを移行させることとなる。
次に、統括制御用CPU31aによって実行される当り開始時制御処理について図20〜図22を参照して以下に説明する。この当り開始時制御処理は、当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)の開始時において、その当り遊技中における演出、及びその当り遊技の終了後における演出モードを制御するための処理である。統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aからのオープニングコマンドの入力により、当り開始時制御処理を実行するようになっている。
最初に、統括制御用CPU31aは、図20に示すように、当選した変動ゲームにおける特図指定コマンドに基づいて、短縮10R確変大当り(図柄G)、又は小当り(図柄K)に当選したか否かを判定する(ステップS301)。ステップS301の判定結果が肯定の場合(短縮10R確変大当り、又は小当りに当選した)、統括制御用CPU31aは、ステップS302に移行する。その一方で、ステップS301の判定結果が否定の場合(短縮10R確変大当り、又は小当りに当選していない)、統括制御用CPU31aは、図21のステップS311に移行する。
ステップS302において、統括制御用CPU31aは、当選した変動ゲームにおける変動パターン指定コマンドに基づいて、変短状態で当選したか否かを判定する。ステップS302の判定結果が肯定の場合(変短状態で当選した)、統括制御用CPU31aは、ステップS305に移行する。その一方で、ステップS302の判定結果が否定の場合(変短状態で当選していない)、統括制御用CPU31aは、ステップS303に移行する。
ステップS305において、統括制御用CPU31aは、当選した変動ゲームにおける特図指定コマンドに基づいて、短縮10R確変大当り(図柄G)に当選したか否かを判定する。ステップS305の判定結果が肯定の場合(短縮10R確変大当りに当選した)、統括制御用CPU31aは、ステップS305に移行する。その一方で、ステップS305の判定結果が否定の場合(短縮10R確変大当りに当選していない)、統括制御用CPU31aは、ステップS306に移行する。
ステップS306において、統括制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後に演出モードMD1への移行を決定し、決定した演出モードを示すデータを、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定し(ステップS308)、当り開始時制御処理を終了する。
その一方で、ステップS307において、統括制御用CPU31aは、小当り遊技の終了後も演出モードの維持を決定する。つまり、統括制御用CPU31aは、小当りに当選した変動ゲームにおいて滞在している演出モードを維持することを決定し、決定した演出モードを示すデータを、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定し(ステップS308)、当り開始時制御処理を終了する。
その一方で、ステップS303において、統括制御用CPU31aは、図23に示す大当り時移行先決定テーブルを参照し、主に、当選時において滞在していた演出モードと、当りの種類と、当選時の遊技状態と、に基づいて、移行させる演出モードを決定する。そして、統括制御用CPU31aは、決定した演出モードを示すデータを、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定し(ステップS308)、当り開始時制御処理を終了する。
その後、当り開始時制御処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、付与される大当り遊技の終了後に、統括制御用RAM31cにおける演出モードフラグから値を読み出し、移行先の演出モードを示す演出モード指定コマンドを表示制御基板32に出力する。これによって、表示制御用CPU32aに移行させる演出モードが特定可能となる。
ここで、ステップS303における当り時移行先決定テーブルについて図23を参照して以下に説明する。
当り時移行先決定テーブルは、非変短状態において、短縮10R確変大当り(図柄G)、又は小当り(図柄K)に当選したこと条件として参照され、当り遊技の終了後に移行させる移行先の演出モードを決定するためのテーブルであり、統括制御用ROM31bに記憶されている。当り時移行先決定テーブルには、図23に示すように、当選時における演出モードと、演出モードMAXにおける滞在回数と、前回に滞在していた前回滞在演出モードと、当りの種類と、現在の遊技状態と、移行先の演出モードと、移行先の演出モードを決定するための乱数とが対応付けられている。
当選時における演出モードは、非変短状態における演出モードであり、演出モードMAX,MBXに分類される。演出モードMAXにおける滞在回数は、演出モードMBXから演出モードMA1に移行した後に、演出モードMAXに連続して滞在した変動ゲームの回数を示し、1〜50回と、51回以降とに分類される。この滞在回数は、統括制御用RAM31cに割り当てられた滞在カウンタの値によって特定され、図14のステップS205において初期値が設定され、図15のステップS214において更新されることとなる。
前回滞在演出モードは、現在滞在している演出モードの前であり、演出モードMA1に転落する前に滞在していた演出モードMBXを示す。つまり、現在滞在している演出モードと同等の確変期待度である演出モードMAXを除き、演出モードMAXよりも確変期待度が高く、当りを契機とすることなく演出モードMA1に転落してくる直前に滞在していた演出モードMBXが該当する。
当りの種類は、短縮10R確変大当り(図柄G)と、小当り(図柄K)に分類される。現在の遊技状態としては、この当り時移行先決定テーブルが演出モードMAX,MBXに滞在中に参照されるため、変短状態であることはなく、非変短状態であるが、非確変状態と、確変状態とに分類される。移行先の演出モードは、演出モードMBX,MD1に分類され、演出モードMAXは該当しない。
具体的な一例としては、当選時の演出モードが演出モードMAXであり、演出モードMAXにおける滞在回数が1〜50回で、前回滞在演出モードがMB2である場合において、非確変状態で小当り(図柄K)に当選したときには、210/251の確率で演出モードMB2が決定され、41/251の確率で演出モードMB3が決定される。また、この場合、演出モードMB1には移行しない。
このように、当り時移行先決定テーブルが参照されることによって、当選時における演出モードと、演出モードMAXにおける滞在回数と、前回に滞在していた前回滞在演出モードと、当りの種類と、現在の遊技状態と、に基づいて、移行先の演出モードが決定される。
特に、確変状態において短縮10R確変大当り(図柄G)に当選した場合には、短縮10R大当り遊技の終了後に、必ず、確変状態及び変短状態が付与されるため、演出モードMD1に移行させることとなる。
また、当選時の演出モードよりも確変期待度の低い演出モードには移行させないように制御されている。例えば、当選時の演出モードが演出モードMB1である場合には、演出モードMAXに、当選時の演出モードが演出モードMB2である場合には、演出モードMAX,MB1に、当選時の演出モードが演出モードMB3である場合には、演出モードMAX,MB1,MB2に、それぞれ移行させないように制御される。また、当選時の演出モードが演出モードMAXである場合にも、演出モードMAXに、移行させないように制御される。
また、非確変状態において短縮10R確変大当り(図柄G)に当選する場合、又は確変状態において小当り(図柄K)に当選する場合のほうが、非確変状態において小当り(図柄K)に当選する場合よりも高い確率で、確変期待度の高い演出モードに移行させるように制御される。つまり、当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)の終了後に確変状態が付与される場合には、確変状態が付与されない場合よりも高い確率で、確変期待度の高い演出モードに移行することとなる。なお、非確変状態において短縮10R確変大当り(図柄G)に当選する場合と、確変状態において小当り(図柄K)に当選する場合とでは、同じ確率で移行先の演出モードが決定される。
また、当選時の演出モードが演出モードMAXである場合において、演出モードMAXの滞在回数が1〜50回であるときには、前回滞在演出モードよりも低い演出モードに移行させないように制御される。具体的な一例としては、演出モードMB2から演出モードMA1に転落してきてから1〜50回の変動ゲームにおいて、非確変状態で短縮10R確変大当り(図柄G)に当選した場合、又は確変状態であるか否かに拘わらず小当り(図柄K)に当選した場合には、演出モードMAX,MB1には移行させずに、演出モードMB2,MB3に移行させる。その一方で、当選時の演出モードが演出モードMAXである場合において、演出モードMAXの滞在回数が51回以降であるときには、前回滞在演出モードに拘わらず、演出モードMBXに移行させるように制御される。
このように、短縮10R確変大当り(図柄G)、小当り(図柄K)の当選を契機にする場合は、当りの当選を契機にしない場合と同じように演出モードの移行制御が行われる。図18に示すように、演出モードMBXから演出モードMA1に移行した後、演出モードMAXに滞在中で規定回数(50回)以内の変動ゲームである場合には、短縮10R確変大当り、又は小当りに当選することで、演出モードMA1に転落する前の演出モードMBXよりも確変期待度が高い又は同じ演出モードMBXには移行可能である。その一方で、演出モードMA1に転落する前の演出モードMBXよりも確変期待度が低い演出モードMBXには移行させない。なお、演出モードMBXから演出モードMA1に移行した後、演出モードMAXに滞在中で規定回数(50回)以内ではない変動ゲームである場合には、短縮10R確変大当り、又は小当りに当選することで、演出モードMBXに移行可能である。
当り開始時制御処理に説明を戻し、図21のステップS311において、統括制御用CPU31aは、当選した変動ゲームにおける特図指定コマンドに基づいて、飾図として[3][7]以外で、10R大当り(図柄C〜F,H〜J)に当選したか否かを判定する。
10R大当りの当選時に飾図として[3][7]以外で確定停止表示された場合には、10R大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることが確定しないこととなる。その一方で、10R大当りの当選時に確定停止表示された飾図が[3]であると、10R大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることが確定することとなる。つまり、10R大当りの当選時における飾図[3]の確定停止表示は、10R大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることを報知する確変確定演出に相当し、10R大当り遊技の開始までに実行されることとなる。なお、10R大当りの当選時に飾図として[7]が確定停止表示されることはない。
ステップS311の判定結果が肯定の場合(飾図[3][7]以外で10R大当りに当選した)、統括制御用CPU31aは、ステップS312に移行する。その一方で、ステップS311の判定結果が否定の場合(飾図[3][7]以外で10R大当りに当選していない)、統括制御用CPU31aは、図22のステップS321に移行する。
ステップS312において、統括制御用CPU31aは、当選した変動ゲームにおける変動パターン指定コマンドに基づいて、変短状態で当選したか否かを判定する。ステップS312の判定結果が肯定の場合(変短状態で当選した)、統括制御用CPU31aは、ステップS317に移行する。その一方で、ステップS312の判定結果が否定の場合(変短状態で当選していない)、統括制御用CPU31aは、ステップS313に移行する。
ステップS313において、統括制御用CPU31aは、図24に示す予兆演出決定テーブルを参照し、実行させる予兆演出を決定する。そして、統括制御用CPU31aは、図25に示す確変昇格演出決定テーブルを参照し、実行させる確変昇格演出を決定する(ステップS314)。そして、統括制御用CPU31aは、実行させる演出として、ステップS313、S314において決定された予兆演出、確変昇格演出を示すデータを、統括制御用RAM31cに設定し(ステップS315)、ステップS316に移行する。なお、この確変昇格演出は、大当り遊技における予め定められたラウンド遊技(6回目のラウンド遊技)において実行され、確変大当りであるか非確変大当りであるかを報知するための演出である。
その後、当り開始時制御処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、予め定められたラウンド遊技の開始時において、統括制御用RAM31cに設定された予兆演出と確変昇格演出とを示すデータを読み出し、実行する予兆演出と確変昇格演出との種類を示すラウンドコマンドを表示制御基板32に出力する。これによって、表示制御用CPU32aに実行させる予兆演出と確変昇格演出とが特定可能となる。
ここで、ステップS313における予兆演出決定テーブルについて図24を参照して以下に説明する。
予兆演出決定テーブルは、変短状態において、飾図[3][7]以外で10R大当りに当選したこと主な条件として参照され、大当り遊技中における確変昇格演出の実行前に、その演出の種類を示唆するための予兆演出の種類を決定するためのテーブルであり、統括制御用ROM31bに記憶されている。なお、確変昇格演出とは、大当り遊技中において確変状態の付与を報知可能な演出である。予兆演出決定テーブルには、図24に示すように、大当りの種類と、当選時の変動パターンと、当選時の飾図と、予兆演出の種類と、予兆演出の種類を決定するための乱数とが対応付けられている。
大当りの種類としては、特別10R確変大当り(図柄C)と、第1〜第3の10R確変大当り(図柄D〜F)と、第1〜第3の10R非確変大当り(図柄H〜J)と、に分類される。また、当選時の変動パターンとしては、変短状態で10R大当りに当選したときに予兆演出決定テーブルが参照されるため、変動パターンP24,P34と、変動パターンP44と、に分類される。当選時の飾図としては、[1][5]と、[2][4][6]と、に分類される。予兆演出の種類としては、予兆演出EA〜ECに分類される。
具体的な一例としては、変動パターンP24で、飾図[5]が確定停止表示されて、特別10R確変大当り(図柄C)に当選した場合、予兆演出の種類として、135/251の確率で予兆演出EAが、114/251の確率で予兆演出EBが、2/251の確率で予兆演出ECが、それぞれ決定される。また、変動パターンP44で、飾図[2]が確定停止表示されて、第1の10R確変大当り(図柄D)に当選した場合、予兆演出の種類として、220/251の確率で予兆演出EAが、25/251の確率で予兆演出EBが、6/251の確率で予兆演出ECが、それぞれ決定される。
このように、予兆演出決定テーブルが参照されることによって、大当りの種類と、当選時の変動パターンと、当選時の飾図と、に基づいて、予兆演出の種類が決定される。特に、確変状態が付与される10R大当り(図柄C〜F)に当選した場合には、予兆演出ECが決定されることがあるが、確変状態が付与されない10R大当り(図柄H〜J)に当選した場合には、予兆演出ECが決定されることがない。このため、予兆演出ECが決定された場合には、確変状態が付与される10R大当りに当選したことが確定することとなる。
また、確変状態が付与される10R大当りに当選した場合において、変動パターンP24,P34であるときよりも、変動パターンP44であるときのほうが高い確率で、予兆演出ECが決定される。このため、同じ変短状態が付与されていても、10R大当りの当選を契機に非変短状態から変短状態に移行した後である場合よりも、10R大当りの当選を契機に変短状態を継続した後である場合のほうが、予兆演出から、確変状態が付与される10R大当りに当選したことが特定し易くなる。
また、確変状態が付与される10R大当り(図柄C〜F)に当選した場合には、確変状態が付与されない10R大当り(図柄H〜J)に当選した場合よりも高い確率で、予兆演出EBが決定される。その一方で、確変状態が付与されない10R大当り(図柄H〜J)に当選した場合には、確変状態が付与される10R大当り(図柄C〜F)に当選した場合よりも高い確率で、予兆演出EAが決定される。このため、予兆演出EBが決定された場合には、予兆演出EAが決定された場合よりも、確変状態が付与される10R大当りの期待度が高くなる。
つまり、予兆演出EBが決定された場合には、予兆演出EAが決定された場合よりも、確変状態が付与される10R大当りの期待度が高くなり、予兆演出ECが決定された場合には、予兆演出EBが決定された場合よりも、確変状態が付与される10R大当りの期待度が高くなる。
また、飾図[1][5]が決定されている場合のほうが、飾図[2][4][6]が決定されている場合よりも高い確率で、予兆演出EBが決定され、飾図[2][4][6]が決定されている場合のほうが、飾図[1][5]が決定されている場合よりも高い確率で、予兆演出ECが決定される。なお、図11に示す飾図決定テーブルによると、飾図[1][5]が決定される場合のほうが、飾図[2][4][6]が決定される場合よりも確変期待度が高い。このため、確変期待度が高い場合には、低い場合よりも高い確率で、予兆演出EBが決定され、低い場合よりも低い確率で、予兆演出EAが決定される。つまり、飾図[1][2][4]〜[6]のうち、確変期待度の高い飾図[1][5]が確定停止表示された場合には、確変期待度の低い飾図[2][4][6]が確定停止表示された場合よりも高い確率で、予兆演出EBが決定され、確変期待度の低い飾図が確定停止表示された場合よりも低い確率で、予兆演出EAが決定される。
また、ステップS314における確変昇格演出決定テーブルについて図25を参照して以下に説明する。
確変昇格演出決定テーブルは、変短状態において、飾図[3][7]以外で10R大当りに当選したこと主な条件として参照され、確変昇格演出を実行させるか確変非昇格演出を実行させるかを決定するためのテーブルであり、統括制御用ROM31bに記憶されている。確変昇格演出決定テーブルには、図25に示すように、大当りの種類と、当選時の変動パターンと、予兆演出の種類と、確変昇格演出の種類と、確変昇格演出の種類を決定するための乱数とが対応付けられている。
大当りの種類としては、特別10R確変大当り(図柄C)と、第1〜第3の10R確変大当り(図柄D〜F)と、第1〜第3の10R非確変大当り(図柄H〜J)と、に分類される。また、当選時の変動パターンとしては、変短状態で10R大当りに当選したときに予兆演出決定テーブルが参照されるため、変動パターンP24,P34と、変動パターンP44と、に分類される。予兆演出の種類としては、予兆演出EA〜ECに分類される。確変昇格演出としては、大当り遊技における予め定められたラウンド遊技(5回目のラウンド遊技)において、確変状態の付与を報知可能な演出であり、成功演出と失敗演出とに分類される。成功演出は、確変状態の付与を確定させる演出であり、失敗演出は、確変状態が付与されているか付与されていないかが特定できない演出である。
具体的な一例としては、変動パターンP24で、特別10R確変大当り(図柄C)に当選した場合において、予兆演出EAが実行されたときには、確変昇格演出として、250/251の確率で成功演出が、1/251の確率で失敗演出が、それぞれ決定される。また、第1の10R非確変大当り(図柄H)に当選した場合において、予兆演出EBが実行されたときには、確変昇格演出として、251/251の確率で失敗演出が決定され、成功演出は決定されない。
このように、確変昇格演出決定テーブルが参照されることによって、大当りの種類と、当選時の変動パターンと、予兆演出の種類と、に基づいて、確変昇格演出の種類が決定される。特に、確変状態が付与される10R大当り(図柄C〜F)に当選した場合には、確変昇格演出として、成功演出、及び失敗演出の何れかが実行されるが、確変状態が付与されない10R大当り(図柄H〜J)に当選した場合には、成功演出が実行されることなく、失敗演出が実行される。このため、確変状態が付与されない10R大当り(図柄H〜J)に当選した場合には、必ず、確変昇格演出として、確変状態が付与されているか付与されていないかが特定できない失敗演出が決定され、確変状態の付与を確定させるような成功演出が実行されることはない。
また、予兆演出ECが実行された場合も、確変昇格演出として、失敗演出が実行されることなく、成功演出が実行される。図24に示す予兆演出決定テーブルによると、予兆演出ECが実行された場合、確変状態が付与される10R大当り(図柄C〜F)に当選したことが確定する。このため、予兆演出ECが実行された場合には、必ず、確変昇格演出として、確変状態の付与を確定させるような成功演出が実行され、確変状態が付与されているか付与されていないかが特定できない失敗演出が決定されない。
また、特別10R確変大当り(図柄C)に当選した場合のほうが、第1〜第3の10R確変大当り(図柄D〜F)に当選した場合よりも高い確率で、確変昇格演出として、成功演出が実行される。
また、第1〜第3の10R確変大当り(図柄D〜F)に当選した場合において、予兆演出EBが決定されたときには、予兆演出EAが決定されたときよりも高い確率で、確変昇格演出として成功演出が実行される。図24に示す予兆演出決定テーブルによると、予兆演出EBが実行された場合のほうが、予兆演出EAが実行された場合よりも、確変状態が付与される10R大当りの期待度が高くなる。このため、確変状態が付与される10R大当りの期待度が高いほうが、低いよりも高い確率で、確変昇格演出として成功演出が実行されることとなる。
また、確変状態が付与される10R大当りに当選した場合において、変動パターンP24,P34であるときよりも、変動パターンP44であるときのほうが高い確率で、確変昇格演出として成功演出が決定される。このため、同じ変短状態が付与されていても、10R大当りの当選を契機に非変短状態から変短状態に移行した後である場合よりも、10R大当りの当選を契機に変短状態を継続した後である場合のほうが、確変昇格演出としての成功演出から、確変状態が付与される10R大当りに当選したことが特定し易くなる。
当り開始時制御処理に説明を戻し、図21のステップS316において、統括制御用CPU31aは、ステップS315において決定した確変昇格演出の種類に基づいて、大当り遊技の終了後に演出モードMD1又はME1への移行を決定する。具体的には、統括制御用CPU31aは、ステップS315において確変昇格演出として成功演出が決定された場合には、演出モードMD1への移行を決定し、ステップS315において確変昇格演出として失敗演出が決定された場合には、演出モードME1への移行を決定する。そして、統括制御用CPU31aは、決定した演出モードを示す演出モード指定コマンドを統括制御用RAM31cに設定し(ステップS319)、当り開始時制御処理を終了する。
その一方で、ステップS317において、統括制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後に演出モードMC1への移行を決定し、決定した演出モードを示すデータを、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定し(ステップS318)、当り開始時制御処理を終了する。
その後、当り開始時制御処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、付与される大当り遊技の終了後に、統括制御用RAM31cにおける演出モードフラグから値を読み出し、移行先の演出モードを示す演出モード指定コマンドを表示制御基板32に出力する。これによって、表示制御用CPU32aに移行させる演出モードが特定可能となる。
また、当選時に変短状態である場合には、ステップS313〜S315に示すように、予兆演出、及び確変昇格演出を実行させ、演出モードMD1又はME1に移行させる一方で、当選時に変短状態でない場合は異なり、予兆演出、及び確変昇格演出を実行させず、無条件で演出モードMC1に移行させることとなる。
ここで、10R大当りの当選時において、10R大当り遊技中の確変昇格演出や、10R大当り遊技の終了後における演出モードについて、図26を参照して以下に説明する。
本実施形態において、同じような10R大当りに当選した場合であっても、当選時の遊技状態や滞在している演出モードによって、移行先となる演出モードが異なるように制御される。
例えば、図26に示すように、非変短状態で演出モードMAX,MBXに滞在中において、10R大当りに当選した場合には、飾図[3][7]以外の大当り図柄が確定停止表示されることで、確変昇格演出自体が実行されることなく、演出モードMC1に移行する。
また、変短状態で演出モードMC1〜ME1に滞在中において、10R大当りに当選した場合には、飾図[3][7]以外の大当り図柄が確定停止表示されることで、確変昇格演出が実行され、演出モードMD1,ME1に移行する。また、図24に示す予兆演出決定テーブルや、図25に示す確変昇格演出決定テーブルからすると、滞在している演出モードMC1〜ME1の中でも、10R大当りに当選した場合において、演出モードMD1,ME1に滞在しているときには、演出モードMC1に滞在しているときよりも高い確率で、確変昇格演出として成功演出が実行される。
このように、10R大当りに当選した場合において、飾図[3][7]で確定停止表示されないことを条件として、10R大当りの当選毎に、大当り遊技の終了後、確変状態が付与されているか否かが特定し易い演出モードに移行することとなる。具体的な一例としては、演出モードMAX,MBXに滞在中に10R大当りに当選したときには、飾図[3][7]で確定停止表示されないことを条件として、大当り遊技の終了後に、演出モードMD1,ME1よりも確変状態が付与されているか否かが特定し難い演出モードMC1に移行する。その一方で、演出モードMC1に滞在中に10R大当りに当選したときには、飾図[3][7]で確定停止表示されないことを条件として、大当り遊技の終了後に、演出モードMC1よりも確変状態が付与されているか否かが特定し易い演出モードMD1,ME1に移行する。
また、10R大当りに当選したときには、飾図[3][7]で確定停止表示されないことを条件として、当選時に滞在している演出モードが、演出モードMD1,ME1である場合のほうが、演出モードMC1である場合よりも成功演出が実行され易く、確変昇格演出から、確変状態が付与されているか付与されていないかが特定し易くなっている。つまり、演出モードMD1,ME1に滞在している場合のほうが、演出モードMC1に滞在している場合よりも、確変昇格演出における演出結果(成功演出、失敗演出)が高精度となっている。したがって、10R大当りの当選時に滞在している演出モードとしては、演出モードMAX,MBXよりも演出モードMC1のほうが、演出モードMC1よりも演出モードMD1,ME1のほうが、確変昇格演出として成功演出が段階的に実行され易くなっている。
また、演出モードMC1〜ME1に滞在中において、確変状態が付与される10R大当りに当選したときには、大当り遊技の終了までに確変昇格演出として成功演出が実行されたことを条件として、大当り遊技の終了後に、演出モードMD1に移行する。その一方で、演出モードMC1〜ME1に滞在中において、確変状態が付与されるか否かに拘わらず10R大当りに当選したときには、大当り遊技の終了までに確変昇格演出として成功演出が実行されないことを条件として、大当り遊技の終了後に、演出モードME1に移行する。なお、変短状態において演出モードMC1〜ME1に滞在中において、特別10R確変大当りに当選した場合に限り、飾図[3]が確定停止表示され、確変昇格演出を実行することなく、演出モードMD1に移行させることがある。
また、演出モードMAX,MBXに滞在中に、飾図[3][7]以外の大当り図柄が確定停止表示されて、10R大当りに当選した場合に限り、演出モードMC1に移行する。その一方で、演出モードMC1〜ME1に滞在中に10R大当りに当選した場合、飾図[3][7]の大当り図柄が確定停止表示されて10R大当りに当選した場合、又は10R大当り以外の大当りに当選した場合には、演出モードMC1に移行しない。
具体的には、演出モードMC1〜ME1に滞在中において、大当りに当選したことを契機に、演出モードMC1に移行させない。特に、演出モードMC1〜ME1に滞在中において、10R大当りに当選した場合には、飾図[3][7]で確定停止表示されるか否かに拘わらず、大当り遊技の終了後に、演出モードMC1に移行させない。もちろん、15R確変大当り(図柄A)、実質10R確変大当り(図柄B)、又は特別10R確変大当り(図柄C)に当選したことを契機に、演出モードMC1に移行させずに、演出モードMD1に移行することとなる。また、演出モードMAX,MBXに滞在中であっても、15R確変大当り(図柄A)、実質10R確変大当り(図柄B)、又は短縮10R確変大当り(図柄G)に当選したことを契機に、演出モードMC1に移行させずに、演出モードMD1に移行することとなる。
つまり、この演出モードMC1は、飾図[3][7]以外の大当り図柄が確定表示されて10R大当りに当選し、その10R大当りの当選を契機に非変短状態から変短状態に移行させた後に限り移行することとなる。
なお、本実施形態において、演出モードMAX,MBXに滞在中において、飾図[3]の大当り図柄が確定停止表示されて、10R大当りに当選することはない。その一方で、演出モードMC1〜ME1に滞在中において、飾図[3]の大当り図柄が確定停止表示されて、10R大当りに当選することがあるが、大当り遊技の終了後、滞在している演出モードに拘わらず、演出モードMC1に移行することなく、演出モードMD1に移行することとなる。
また、統括制御用CPU31aは、演出モードMC1,ME1に滞在中に、大当り遊技の終了後、31回目、又は101回目の変動ゲームの開始時に、変短状態の継続が確定する場合には、演出モードMD1を示すデータを、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定する。また、統括制御用CPU31aは、演出モードMC1,ME1に滞在中に、変動ゲームの開始時に、変短状態から非変短状態となった場合には、演出モードMA1を示すデータを、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定する。
そして、統括制御用CPU31aは、変動ゲームの開始時に、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグを読み出し、演出モードフラグに対応する演出モード指定コマンドを表示制御基板32に出力する。これによって、統括制御用CPU31aは、演出モードMC1,ME1から、演出モードMA1,MD1に移行させることができる。
当り開始時制御処理に説明を戻し、図22のステップS321において、統括制御用CPU31aは、当選した変動ゲームにおける特図指定コマンドに基づいて、実質10R確変大当り(図柄B)、特別10R確変大当り(図柄C)、又は第1の10R確変大当り(図柄D)に当選したか否かを判定する。ステップS321の判定結果が肯定の場合(実質10R確変大当り、特別10R確変大当り、又は第1の10R確変大当りに当選した)、統括制御用CPU31aは、ステップS324に移行する。その一方で、ステップS321の判定結果が否定の場合(実質10R確変大当り、特別10R確変大当り、及び第1の10R確変大当りに当選していない)、統括制御用CPU31aは、ステップS322に移行する。
ステップS322において、統括制御用CPU31aは、当選した変動ゲームにおける特図指定コマンドに基づいて、飾図として[3]で、15R確変大当り(図柄A)に当選したか否かを判定する。ステップS322の判定結果が肯定の場合(飾図[3]で15R確変大当りに当選した)、統括制御用CPU31aは、ステップS324に移行する。その一方で、ステップS322の判定結果が否定の場合(飾図[3]で15R確変大当りに当選していない)、統括制御用CPU31aは、ステップS326に移行する。
ステップS323において、統括制御用CPU31aは、ラウンド昇格演出として失敗演出を実行させることを決定し、実行させるラウンド昇格演出として失敗演出を示すデータを統括制御用RAM31cに設定する(ステップS325)。なお、このラウンド昇格演出は、大当り遊技における予め定められたラウンド遊技(9回目のラウンド遊技)において実行され、15R確変大当りであるか、実質10R確変大当り、特別10R確変大当り、又は第1の10R確変大当りであるかを報知するための演出である。そして、統括制御用CPU31aは、ステップS326に移行する。
ステップS324において、統括制御用CPU31aは、ラウンド昇格演出として成功演出を実行させることを決定し、実行させるラウンド昇格演出として成功演出を示すデータを統括制御用RAM31cに設定する(ステップS325)。そして、統括制御用CPU31aは、ステップS326に移行する。つまり、統括制御用CPU31aは、飾図[3]で15R確変大当りに当選した場合には、ラウンド昇格演出として成功演出を実行するように制御することとなるが、飾図[7]で15R確変大当りに当選した場合には、ラウンド昇格演出自体を実行しないように制御することとなる。
その後、当り開始時制御処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、予め定められたラウンド遊技の開始時において、統括制御用RAM31cに設定されたラウンド昇格演出を示すデータを読み出し、実行するラウンド昇格演出の種類を示すラウンドコマンドを表示制御基板32に出力する。これによって、表示制御用CPU32aに実行させるラウンド昇格演出が特定可能となる。
ステップS326において、統括制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後に、演出モードMD1への移行を決定し、決定した演出モードを示すデータを、統括制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定し(ステップS327)、当り開始時制御処理を終了する。
その後、当り開始時制御処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、付与される大当り遊技の終了後に、統括制御用RAM31cにおける演出モードフラグから値を読み出し、移行先の演出モードを示す演出モード指定コマンドを表示制御基板32に出力する。これによって、表示制御用CPU32aに移行させる演出モードが特定可能となる。
表示制御用CPU32aは、演出モード指定コマンドを入力した場合、該コマンドに対応して各種演出画像を演出表示装置11に表示させる制御を行う。特に、表示制御用CPU32aは、演出モードMAX,MBX,MC1,ME1に滞在する演出モード指定コマンドを入力した場合、確変状態が付与されているか否かに拘わらず、演出モードに対応する背景画像を演出表示装置11に表示させる。
これによって、表示制御用CPU32aは、演出モードMD1を除く演出モードに滞在している場合、現在の遊技状態として確変状態が付与されているか否かに拘わらず、背景画像により確変非確定演出を実行させる制御を行い、確変状態が付与されているか否かが容易には特定できない。その一方で、表示制御用CPU32aは、演出モードMD1に滞在している場合、現在の遊技状態として確変状態が付与されていることが確定されるため、背景画像により確変確定演出を実行させる制御を行い、確変状態が付与されているか否かが容易に特定できる。
また、当りの当選を契機にして演出モードが移行する場合には、表示制御用CPU32aは、当り遊技の終了時に演出モード指定コマンドを入力することとなり、当り遊技の終了直後における変動ゲームの開始時から、その演出モードに対応する背景画像を演出表示装置11に表示させる。また、変短状態の終了及び継続を契機に演出モードが移行する場合には、表示制御用CPU32aは、その変動ゲームの開始時に演出モード指定コマンドを入力することとなり、変動ゲームの開始時から、その演出モードに対応する背景画像を演出表示装置11に表示させる。
その一方で、当りの当選や変短状態の終了及び継続を契機にせずに演出モードが移行する場合には、表示制御用CPU32aは、変動ゲームの開始から所定時間(本実施形態においては、4s)に、演出モード指定コマンドを入力することとなり、その演出モードに対応する背景画像を演出表示装置11に表示させる。
特に、演出モードMAX間において演出モードが移行する場合には、変動ゲームの開始から所定時間(本実施形態においては、4s)までが操作有効期間として規定されており、表示制御用CPU32aは、操作有効期間内に、図19のステップS253における選択結果コマンドを入力する場合がある。この場合、表示制御用CPU32aは、そのコマンドに対応する演出モードを示す選択結果画像を表示させる。そして、表示制御用CPU32aは、変動ゲームの開始から所定時間が経過すると、図19のステップS257における演出モード指定コマンドを入力し、その演出モードに対応する背景画像を演出表示装置11に表示させる。また、当りの当選を契機にせずに、演出モードMAXから演出モードMBXに移行する場合には、操作有効期間が規定されていないものの、表示制御用CPU32aは、変動ゲームの開始から所定時間が経過すると、図15のステップS218における演出モード指定コマンドを入力し、その演出モードに対応する背景画像を演出表示装置11に表示させる。
また、表示制御用CPU32aは、確変昇格演出やラウンド昇格演出を示すラウンドコマンドを入力した場合には、そのラウンド遊技において、確変昇格演出やラウンド昇格演出における画像を演出表示装置11に表示させる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)10R大当り遊技の終了後には変短状態が付与されるが、当選時に非変短状態であると、10R大当り遊技の終了後に付与される変短状態の変短回数(「次回まで」を除く)から、確変状態が付与される10R大当りに当選したか確変状態が付与されない10R大当りに当選したかが特定できない。このため、非変短状態で10R大当りに当選した場合、10R大当り遊技の終了後に確変状態が付与されているか否かが特定できない。その一方で、当選時に変短状態であると、10R大当り遊技の終了後における変短回数から、確変状態が付与される10R大当りに当選したか確変状態が付与されない10R大当りに当選したかが特定でき、変短状態で10R大当りに当選した場合、10R大当り遊技の終了後に確変状態が付与されているか否かが特定できる。したがって、確変状態が付与されているか否かが特定できる場合と特定できない場合との両方の状況があるので、10R大当りの当選による付与される変短状態の変短回数に伴い、遊技継続に対する遊技者の意欲の減退を抑制することができるとともに、調和の取れた遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(2)また、10R大当りの当選毎に、変短状態の変短回数から確変状態が付与されたか否かが特定できない状況、特定できる状況という順序で段階的に遊技者にとって有利な状況を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(3)第1の10R確変大当り及び第1の10R非確変大当り以外にも、当選時に非変短状態である場合に10R大当り遊技の終了後における変短回数が少ない第2の10R確変大当り、第2の10R非確変大当り、第3の10R確変大当り及び第3の10R非確変大当りが規定されている。このため、同じ10R大当り遊技が付与される場合であっても、その10R大当り遊技の終了後における変短回数を多様にすることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(4)第1の10R確変大当り及び第1の10R非確変大当りと、第2の10R確変大当り及び第2の10R非確変大当りと、第3の10R確変大当り及び第3の10R非確変大当りと、では、当選時に非変短状態である場合に10R大当り遊技の終了後における変短回数が多いと、確変期待度が高くなる。このため、変短状態の付与が継続されることに対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。特に、確変期待度が段階的に高くなるので、より一層、変短状態の付与が継続されることに対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(5)第1の10R非確変大当りに当選した場合と、第2の10R非確変大当りに当選した場合と、第3の10R非確変大当りに当選した場合とで、当選時に変短状態である場合に10R大当り遊技の終了後における変短回数が異なる。このため、同じ10R大当り遊技が付与される場合であっても、その10R大当り遊技の終了後における変短回数を多様にすることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(6)10R大当り遊技の終了後における変短回数を多様にすることで、確変状態が付与されるか否かが特定可能な機会を増加させることができ、確変状態の付与に対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(7)非変短状態で10R大当りに当選した場合には、確変状態が付与されているか否かに拘わらず、確変非特定演出が実行されるが、その確変非特定演出からは、確変状態が付与されているか否かが特定できない。このため、確変状態の付与に対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(8)第2変動ゲームにおいては、第1変動ゲームよりも、第1の10R確変大当り、及び第1の10R非確変大当りに当選し易く、第2の10R確変大当り、第2の10R非確変大当り、第3の10R確変大当り、及び第3の10R非確変大当りに当選し難い。しかも、変短状態では非変短状態よりも第2変動ゲームが実行され易く、第1変動ゲームが実行され難い。このため、第2変動ゲームが実行されている場合のほうが、第1変動ゲームが実行されている場合よりも、確変状態が付与されているか否かを特定し易く、第2変動ゲームのほうが第1変動ゲームよりも多い変短回数となり易く、有利な遊技を提供することができる。
(9)確変状態が付与される10R大当りに当選した場合において、当選時に変短状態が付与されているときには、確変状態が付与されない10R大当りに当選した場合よりも多い変短回数とする。このため、変短状態の付与が継続すると、変短状態の付与が継続に対する興趣の向上のみならず、確変状態の付与に対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(10)規定ラウンド数が15回(第1のラウンド回数)であると報知された場合には、報知されたタイミングで、確変状態が付与される15R確変大当り、実質10R確変大当りに当選したことが特定できるが、大入賞口18の開放態様が有利な開放態様であるか否かが特定できない。その一方で、規定ラウンド数が10回(第2のラウンド回数)であると報知された場合には、報知されたタイミングで、10R大当り遊技、又は短縮10R大当り遊技が付与されることが特定できる。しかし、10R大当り遊技が付与されることが特定できた場合であっても、確変状態が付与される10R大当りに当選したか、確変状態が付与されない10R大当りに当選したかが特定できず、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるか否かが特定できない。このように、ラウンド回数の報知から、大当りが一義的に決まるわけではなく、ラウンド回数の報知に伴い、大当り遊技中における大当りの種類に対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(11)また、規定ラウンド数が15回である場合には、有利な開放態様となるか否かが特定できず、規定ラウンド数が10回である場合には、確変状態が付与されるか否かが特定できない。このため、ラウンド回数の報知により、大当りの種類を特定できないようにするとともに、それぞれで異なる意味合いを持たせることができ、ラウンド回数の報知に伴い、多様な期待感を持たせることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(12)規定ラウンド数が15回である実質10R大当り遊技と、規定ラウンド数が10回である10R大当り遊技とでは、大入賞口18への遊技球の入球度合いが同等である。このため、規定ラウンド数が15回であると報知された場合であっても、15R大当り遊技ではなく、実質10R大当り遊技であり、10R大当り遊技と同等となることもあり、15R大当り遊技に対する期待感を維持させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(13)10R大当り遊技におけるラウンド遊技の終了までのラウンド遊技は、大入賞口18の開放態様から、15R確変大当り、実質10R確変大当り、10R大当りのうち何れが当選したかが特定できない。このように、大入賞口18の開放態様から、大当りが一義的に決まるわけではなく、大当りの種類に対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。また、規定ラウンド数の報知に対して更に注目を集めることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(14)実質10R大当り遊技は、規定ラウンド数が11回から15回までのラウンド遊技においては、規定ラウンド数が1回から10回までよりも大入賞口18への遊技球の入賞度合いが低い。このため、実質10R大当り遊技と10R大当り遊技との大入賞口18への遊技球の入賞度合いを同等にすることが実現できる。
(15)規定ラウンド数が10回と報知された場合であっても、10R大当り遊技よりも不利な短縮10R大当り遊技が付与されることもあり、10R大当り遊技に対する期待感を維持することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(16)第2変動ゲームにおいては、第1変動ゲームよりも、15R確変大当りに当選し易く、実質10R確変大当りに当選し難い。しかも、変短状態では非変短状態よりも第2変動ゲームが実行され易く、第1変動ゲームが実行され難い。このため、第2変動ゲームが実行されている場合のほうが、第1変動ゲームが実行されている場合よりも、有利な大当り遊技が付与され、有利な遊技を提供することができる。
(17)10R大当りに当選することによって、確変状態が付与されているか否かの何れか一方であり、変短状態が付与される同じ遊技状態となっても、当選時において変短状態が付与されていたか否かによって、特殊変動パターン群から何れかの変動パターンを選択するか否かが異なる。このため、同じ遊技状態であっても、多様な変動パターンを決定することができ、効果的な演出を実行させることで、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(18)また、非変短状態において10R大当りに当選すると、10R大当り遊技の終了後に変短状態が付与されるとともに、特殊変動パターン群から何れかの変動内容が決定される。そして、10R大当り遊技の終了後、変短状態において10R大当りに当選すると、10R大当り遊技の終了後に変短状態が付与されるとともに、非特殊変動パターン群から何れかの変動パターンが決定される。このように、非変短状態から、特殊変動パターン群、非特殊変動パターン群という順序で変動パターン群が異なることとなり、10R大当りに当選すると、同じ遊技状態であっても、段階的に変動パターンを異ならせて、多様な変動内容を決定することができ、効果的な演出を実行させることで、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(19)また、同じような10R大当りに当選した場合において、確変状態及び変短状態について同じ遊技状態となったときであっても、当選時において変短状態が付与されているか否かによって、選択される変動パターン群を異ならせることができる。このため、大当りの種類により一義的に変動パターン群が決定されずに、多様な変動パターンを決定することができ、効果的な演出を実行させることで、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(20)特殊変動パターン群から何れかの変動内容が決定された場合には、上限として決定された変短回数に基づいて特殊演出を実行させる。このため、特殊変動パターン群に基づく特殊演出により、上限として決定された変短回数を予測させることができる。したがって、効果的な演出を実行させることで、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(21)確変状態が付与されたか否かの何れか一方であり、変短状態が付与された同じ遊技状態であっても、第1特殊変動パターン群と第2特殊変動パターン群というように複数種類の変動パターン群から何れかを選択することによって、多様な変動パターンを決定することができる。しかも、同じ遊技状態中に、複数種類の変動パターン群の選択を複数回切り替えできるため、一方の変動パターン群から他方の変動パターン群を選択した場合であっても、再度、他方の変動パターン群から一方の変動パターン群を選択することができ、多様な変動内容を決定することができる。したがって、効果的な演出を実行させることで、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(22)予め定められた特定回数目の変動ゲームにおいては、特定回数目ではない変動ゲームにおける第2特殊変動パターン群とは異なる第1特殊変動パターン群から何れかの変動パターンを決定する。遊技機の設計者等の意図する変動ゲームで、多様な変動パターンを決定することができる。したがって、効果的な演出を実行させることで、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(23)複数種類の変短回数のうち何れかを上限として変短状態を付与するとともに、その複数種類の変短回数に対応する変動ゲームで、第1特殊変動パターン群から何れかの変動パターンを決定する。このため、変短状態の継続に関する変短回数に対応する変動ゲームで、多様な変動パターンを決定することができる。したがって、効果的な演出を実行させることで、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(24)10R大当りの当選により、10R大当り遊技の終了後に、30回を上限として変短状態が付与された場合には、確変状態が付与されているか否かのいずれか一方であり、変短状態が付与されている遊技状態となってから上限となる変短回数の変動ゲームが終了したら変短状態が終了する。その一方で、特別10R確変大当りの当選により、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、変短状態が付与された場合には、同じような遊技状態となってから30回の変動ゲームが終了しても変短状態が終了しない。このため、30回の変動ゲームが終了した後に、変短状態が付与されている場合には、確変状態が付与されていることが確定することとなり、30回の変動ゲームが終了した後の変短状態の付与に対する注目をさせることができる。そして、変短回数として決定された30回に対応する30回目の変動ゲームにおいては、第1特殊変動パターン群から何れかの変動パターンを決定することとなるため、第2特殊変動パターン群からの変動パターンとは異なる多様な変動パターンを決定することができる。したがって、効果的な演出を実行させることで、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(25)第2特殊変動パターン群から何れかの変動パターンが決定された場合には、上限として決定された変短回数(10回、20回、30回)に基づいて、変短状態が終了するか否かを示唆する特殊演出(第2特殊演出)を実行させる。その一方で、第1特殊変動パターン群から何れかの変動パターンが決定された場合には、上限として決定された変短回数と、以前に実行された第2特殊演出の種類と、に基づいて、変短状態が終了するか否かを示す特殊演出(第1特殊演出)を実行させる。このため、第2特殊変動パターン群に基づく第2特殊演出により、上限として決定された変短回数を予測させることができる一方で、第1特殊変動パターン群に基づく第1特殊演出により、実行された第2特殊演出の種類に応じて、上限として決定された変短回数を特定することができる。したがって、変短回数を予測するためにも、第2特殊演出を実行させるとともに、変短回数を特定するためにも、第2特殊演出に応じて第1特殊演出を実行させることで、第1特殊演出及び第2特殊演出に対して注目させることができ、効果的な演出を実行させることで、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(26)10R大当りに当選する毎に、確変状態が付与されるか否かが特定し易い演出モードに移行させることができる。このため、10R大当りに当選した場合、最初から、確変状態が付与されているか否かが特定し易い演出モードに移行させることなく、確変状態の付与に対する期待感を維持させることができる。その一方で、10R大当りに当選する毎に、確変状態が付与されているか否かが特定し易い演出モードに移行させることで、遊技者にとって有利となる情報を提供することができる。したがって、状況に応じた演出を実行させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
特に、10R大当り遊技の開始までに飾図[3][7]が確定表示されない(確変確定演出が実行されない)ことを条件として、確変状態が付与されるか否かが特定し易い演出モードに移行させる。このため、変動ゲームの終了までに確変状態の付与が報知されなくても、10R大当り遊技の終了後においては、確変状態が付与されるか否かが特定し易くなり、効果的な状況において、演出モードの移行に伴い、状況に応じた演出を実行させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(27)10R大当りに当選する毎に、演出モードMC1、演出モードMD1,ME1というように、確変状態が付与されているか付与されていないかが段階的に特定し易い演出モードに移行し、特に、演出モードMD1において確変状態が付与されていることが確定することとなる。このため、10R大当りに当選する毎に段階的に、確変状態が付与されているか付与されていないかが段階的に特定し易くなり、状況に応じた演出を実行させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(28)演出モードMAX,MBXに滞在している場合には、10R大当り遊技の開始までに確変確定演出が実行されないことを条件に、10R大当り遊技の開始から終了までに確変昇格演出自体を実行しない。その一方で、演出モードMC1〜ME1の何れかに滞在している場合には、10R大当り遊技の開始から終了までに確変昇格演出として成功演出(確変確定演出)を実行させる場合がある。つまり、演出モードMC1〜ME1の何れかに滞在中である場合のほうが、演出モードMAX,MBXに滞在中である場合よりも高い確率で、10R大当り遊技の開始から終了までに、確変昇格演出として成功演出を実行させることができる。このため、10R大当り毎に、10R大当り遊技の開始から終了までに確変昇格演出として成功演出が実行され易くなり、より一層、確変状態の付与を特定し易くすることができる。したがって、状況に応じた演出を実行させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(29)演出モードMD1に滞在中である場合には、演出モードMC1に滞在中である場合よりも高い確率で、10R大当り遊技の開始から終了までに、確変昇格演出として成功演出を実行させることができる。このため、10R大当り毎に、10R大当り遊技の開始から終了までに確変昇格演出として成功演出が実行され易くなり、より一層、確変状態の付与を特定し易くすることができる。したがって、状況に応じた演出を実行させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(30)10R大当り遊技の開始までに飾図[3][7]が確定停止表示された(確変確定演出が実行された)ときには、滞在している演出モードに拘わらず、確変状態の付与が確定する演出モードMD1に移行させる。このため、変動ゲーム中において、確変状態が付与されることが特定できた場合には、確変状態が特定し難い演出モードに移行させることなく、確変状態の付与が確定する演出モードMD1に移行させることによって、より一層、状況に応じた演出を実行させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(31)演出モードMAX,MBXに滞在中においては、飾図[3][7]が確定停止表示されない(確変確定演出が実行されない)ことを条件として、10R大当り遊技の終了後に演出モードMC1に移行させるが、演出モードMC1〜ME1の何れかに滞在中においては演出モードMC1に移行させることがない。このため、演出モードMAX,MBXから演出モードMC1に一度移行させた後には、演出モードMAX,MBXを滞在させることなく、再度、確変状態が付与されているか否かが特定し難い演出モードMC1に移行させないように制御することによって、遊技者にとって有利となる情報を提供することができる。
(32)演出モードMC1に滞在中において、確変状態の付与が確定する演出モードMD1に移行させる他にも、演出モードMC1よりも確変状態が付与されているか否かが特定し易く、確変期待度が低い演出モードME1に移行させることができる。このため、確変状態が付与されていない場合であっても、確変期待度が低いことが特定し易い演出モードME1に移行させることによって、遊技者にとって有利となる情報を提供することができる。
(33)当りに当選しなくても、演出モードMAXに移行してから、演出モードMBXに移行可能となるとともに、演出モードMA1に転落してきた直前の演出モードMBXと比べて、演出モードMAXの直後に移行させる演出モードMBXが確変期待度の低い演出モードになることがない。このため、滞在している演出モードのみならず、直前に滞在していた演出モードによっても、直後に移行させる演出モードを決定することができ、演出モードの移行に伴い、確変状態の付与に対する期待感を維持することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(33)当りに当選することなく、演出モードMBX間を移行させることがない。このため、演出モードMBXから演出モードMAXに移行した場合であっても、その後に、演出モードMBXに移行する可能性に対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(34)演出モードMAXに移行してから規定回数以内の変動ゲームにおいて、演出モードMBXに移行可能である。このため、演出モードMBXから演出モードMAXに移行した場合であっても、規定回数以内の変動ゲームであれば、演出モードMBXに再度移行する可能性があり、確変状態の付与に対する期待感を維持させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(35)短縮10R確変大当り、又は小当りに当選した場合であっても、演出モードMAXに移行してから、演出モードMBXに移行可能となるとともに、演出モードMA1に転落してきた直前の演出モードMBXと比べて、演出モードMAXの直後に移行させる演出モードMBXが確変期待度の低い演出モードになることがない。このため、滞在している演出モードのみならず、直前に滞在していた演出モードによっても、直後に移行させる演出モードを決定することができ、演出モードの移行に伴い、確変状態の付与に対する期待感を維持することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(36)当りに当選することがない場合、複数種類の演出モードMAXの間においては、遊技者の操作に応じて移行させるか否かが決定されるが、演出モードMBXと、演出モードMAXとの間においては、遊技者の操作に拘わらず移行させることとなる。このため、確変期待度の低い演出モードMAX間においては、移行するか否かが遊技者の意図するように制御可能であり、遊技に積極的に参加する機会を提供することができる。その一方で、確変期待度の高い演出モードMBXに関わる移行については、遊技者の意図に拘わらず制御されることで、遊技機の設計者等の意図するような遊技性を提供することができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、ラウンド遊技を「15回」行う旨の報知、ラウンド遊技を「10回」行う旨の報知を、第1変動ゲーム、第2変動ゲームで異なる確率で行われてもよい。
・上記実施形態において、15R大当り遊技、実質10R大当り遊技、10R大当り遊技では、10ラウンドまで大入賞口18の開放態様が全く同じとした。しかし、これに限らず、例えば、遊技者により特定できない程度であればよく、実質10R大当り遊技と10R大当り遊技とで、大入賞口18への遊技球の入球度合いが同等であればよい。
・上記実施形態において、短縮10R大当り遊技、小当り遊技では、大入賞口18の開放態様が全く同じとしたが、これに限らず、例えば、遊技者により特定できない程度であればよく、短縮10R大当り遊技と小当り遊技とで、大入賞口18への遊技球の入球度合いが同等であればよい。また、短縮10R大当り遊技と小当り遊技とで、大入賞口18への遊技球の入球度合いが1球の入球が困難な開放態様、又は入賞上限個数に至らない開放態様であっても、入賞上限個数に至ることが可能な開放態様であってもよい。つまり、10回のラウンド遊技が行われるが、開放態様が10R大当り遊技と途中まで同等となる実質2R大当り遊技、小当り遊技が付与されてもよい。
・上記実施形態において、実質10R大当り遊技において、11ラウンドから15ラウンドまで大入賞口18の開放態様が、短縮10R大当り遊技及び小当り遊技と全く同じとしたが、同じでなくてもよい。
・上記実施形態において、変短回数としては、当選時に変短状態であるか否かに拘わらず、第1の10R非確変大当りよりも第2の10R非確変大当りのほうが、第2の10R非確変大当りよりも第3の10R非確変大当りのほうが、それぞれ、多くなるが、これに限らず、同じであったり、少なくなったりしてもよい。
・上記実施形態において、各種の10R大当りが規定されていたが、これに限らない。例えば、第1の10R確変大当り、及び第1の10R非確変大当りが規定されていれば、それ以外の10R大当りが規定されていなくてもよい。つまり、同じような大当り遊技が付与される1対の確変大当りと非確変大当りとが少なくとも規定されており、当選時に非変短状態である場合には、変短回数が同じとなる変短状態が付与される一方で、当選時に変短状態である場合には、変短回数が異なる変短状態が付与されればよい。この同じ変短回数としては、上限がある変短回数と、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、変短状態が付与されている次回までの変短回数との両方であっても何れか一方であってよい。
・上記実施形態において、構成する変動パターンの全てが異なる特殊変動パターン群と、非特殊変動パターン群とが規定されたが、これに限らず、例えば、構成する変動パターンの少なくとも一部が異なる特殊変動パターン群と、非特殊変動パターン群とが規定されていてもよい。
・上記実施形態において、構成する変動パターンの全てが異なる第1特殊変動パターン群と、第2特殊変動パターン群とが規定されたが、これに限らず、例えば、構成する変動パターンの少なくとも一部が異なる第1特殊変動パターン群と、第2特殊変動パターン群とが規定されていてもよい。
・上記実施形態において、特殊演出として、変短状態を継続させるか否かを示唆する第2特殊演出を実行させるとともに、その演出内容を記憶し、第2特殊演出の演出内容に基づいて、変短状態を継続させるか否かを示す第1特殊演出を実行させた。しかし、このように以前に実行された特殊演出を参照しなくてもよい。また、特殊演出として、変短状態を継続させるか否かを示す演出、変短状態を継続させるか否かを示唆する演出の何れか一方を実行させてもよく、何れも実行させないようにしてもよい。また、特殊演出を実行する変動ゲームのうち、10回目、20回目、30回目の変動ゲームにおいて変短状態が継続する場合に、その変動ゲームにおいて、総計ポイントが上限(例えば、「20」)となり、それ以前には上限とならないように制御したが、これに限らず、例えば、それ以前でも上限となるように制御してもよい。これによって、予め定められた変短回数に対応する変動ゲームとなる前に、変短状態の継続を特定することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
・上記実施形態において、非変短状態において10R大当りに当選することで、確変状態が付与されているか否かの何れか一方であり、変短状態が付与されている特定の遊技状態となったが、これに限らず、例えば、確変状態が必ず付与され、確変状態、変短状態が付与されている遊技状態であってもよい。また、例えば、確変状態が必ず付与されずに、非確変状態、変短状態が付与されている遊技状態であってもよい。もちろん、非変短状態であってもよい。
・上記実施形態において、変動ゲームの終了後に変短状態が終了する可能性のある場合、その可能性のある直前の変動ゲーム(例えば、10R大当り遊技の終了後、10回目、20回目、30回目の変動ゲーム)において、第1特殊変動パターン群を選択し、それ以外で、第2特殊変動パターン群を選択した。しかし、これに限らず、例えば、変動ゲームの終了後に変短状態が終了する可能性のある場合、その可能性のある直後の変動ゲーム(例えば、10R大当り遊技の終了後、11回目、21回目、31回目の変動ゲーム)において、第1特殊変動パターン群を選択し、それ以外で、第2特殊変動パターン群を選択してもよい。つまり、予め定められた複数種類の変短回数に対応する変動ゲームであればよい。
・上記実施形態において、特定の遊技状態となってから予め定められた特定回数目の変動ゲームとしたが、これに限らず、例えば、予め定められていない変動ゲームであってもよく、その場合、変動ゲームの回数を計数しなくてもよい。
・上記実施形態において、各種の10R大当りが規定されていたが、これに限らず、確変状態が付与されるか否かに拘わらず、1種類の大当りであってもよい。
・上記実施形態において、大当りに当選することなく、同じ遊技状態において、第1特殊変動パターン群から第2特殊変動パターン群への切替が3回、第2特殊変動パターン群から第1特殊変動パターン群への切替が2回、それぞれ行われた。しかし、第1特殊変動パターン群から第2特殊変動パターン群への切替、第2特殊変動パターン群から第1特殊変動パターン群への切替が、それぞれ少なくとも1回ずつあればよい。つまり、第1特殊変動パターン群と第2特殊変動パターン群との選択を複数回切り替えできればよい。
・上記実施形態において、確変昇格演出として成功演出が実行される確率は、演出モードMC1に滞在中よりも、演出モードMD1,ME1に滞在中のほうが高く規定したが、これに限らず、例えば、演出モードMD1,ME1に滞在中のほうが低く規定しても、同じであってもよい。また、滞在中の演出モードに拘わらず、確変昇格演出として成功演出が実行される確率が規定されていてもよい。
・上記実施形態において、演出モードMAX,MBXに滞在中において、10R大当りに当選した場合には、確変昇格演出自体が実行されなかったが、確変昇格演出自体を実行させてもよい。
・上記実施形態において、大当り遊技中に確変昇格演出として成功演出が実行されることによって、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることを報知したが、これに限らず、例えば、大当り遊技中に、飾図を再変動させて、飾図[3][7]を確定停止表示させることによって報知してもよい。また、当選時に滞在している演出モードに拘わらず、確変昇格演出を実行しないように構成してもよい。
・上記実施形態において、飾図[3][7]以外の大当り図柄が確定停止表示されたことによって、大当り遊技の開始までに、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることを報知したが、これに限らず、例えば、飾図を用いることなく、背景画像や保留画像等、飾図以外の画像により報知してもよい。また、大当り遊技の開始までに、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される報知自体を行わないようにしてもよい。
・上記実施形態において、演出モードMC1よりも確変状態が付与されていることが特定し易い演出モードであれば、演出モードMD1を確変状態が付与されていることが確定しない演出モードとしなくてもよい。また、演出モードMC1よりも確変状態が付与されていることが特定し易い演出モードであれば、演出モードME1を確変状態が付与されていないことが確定する演出モードとしなくてもよい。
・上記実施形態において、演出モードMAX,MBXよりも演出モードMC1のほうが、確変状態が付与されていることが特定し易い演出モードとして規定されていてもよい。具体的な一例としては、演出モードMAX,MBXよりも確変状態が付与されていることが特定し易く、かつ、演出モードMD1,ME1よりも特定し難く、確変期待度が高い演出モードと、確変期待度の低い演出モードとが規定されるように構成してもよい。また、飾図[3][7]以外による10R大当りの当選毎に特定し易い演出モードに移行させる場合があれば、段階的に確変状態が付与されていることが特定し易い演出モードに移行させない場合があってもよい。
・上記実施形態において、第1特別演出モードを、変短状態が付与されていない非変短状態における演出モード、第2特別演出モード及び第3特別演出モードを、変短状態における演出モードとしたが、第1〜第3別演出モードを、変短状態における演出モードとしてもよい。また、この場合、例えば、非変短状態となることなく、変短状態で10R大当りに当選した連続回数を計数し、その連続回数により移行先の演出モードを決定するように構成してもよい。具体的な一例としては、統括制御用CPU31aは、主制御基板30からのオープニングコマンドを入力した場合、当選時における遊技状態と、当選した当りの種類を判定する。そして、統括制御用CPU31aは、変短状態において10R大当りに当選した場合、統括制御用RAM31cに割り当てられた連続当選カウンタを更新し、変短状態で10R大当りに当選した連続回数を計数する。そして、統括制御用CPU31aは、非変短状態において10R大当りに当選した場合には、第1特別演出モードに移行させる。また、統括制御用CPU31aは、変短状態において1回目の10R大当りに当選した場合には、第1特別演出モードから第2特別演出モードに、変短状態において2回目以降の10R大当りに当選した場合には、第2特別演出モードから第3特別演出モードに、それぞれ移行させるようにしてもよい。
・上記実施形態において、演出モードMAXに滞在中に当りに当選したときに、演出モードMA1に移行してから予め定められた規定回数以内の変動ゲームである場合には、演出モードMA1に転落する直前において滞在していた演出モードMBXよりも確変期待度の低い演出モードには移行させないようにした。しかし、これに限らず、例えば、演出モードMA1に転落する直前において滞在していた演出モードMBXよりも確変期待度の低い演出モードには移行させてもよい。
・上記実施形態において、演出モードMA1に移行してから、予め定められた規定回数以内の変動ゲームであることを特定条件としたが、これに限らず、例えば、予め定められていなくてもよい。また、変動ゲームの回数に拘わらなくてもよい。
・上記実施形態において、当りに当選することなく、演出モードMBXから演出モードMA1に移行させ、演出モードMA2〜MA4には移行させなかったが、これに限らず、演出モードMBXから演出モードMAXの何れかに移行させてもよい。
・上記実施形態において、当りに当選することなく、特定条件の非成立により、演出モードMAXから、演出モードMBXに移行可能としてもよい。
・上記実施形態において、短縮10R確変大当りと小当りとが規定されていたが、これに限らず、小当りが規定されなくてもよく、この場合、短縮10R確変大当りと同じような大当り遊技が付与され、その大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない短縮10R非確変大当りが規定されていてもよい。
・上記実施形態において、当りに当選することなく、演出モードMBX間で移行しないようにしたが、これに限らず、演出モードMBX間の全ての移行のうち一部を可能としてもよい。例えば、当りに当選することなく、演出モードMB1と演出モードMB2との間で移行可能とするが、演出モードMB1,MB2と、確変期待度の最も高い演出モードMB3との間で移行させないようにしてもよい。また、例えば、滞在している演出モードよりも確変期待度の高い演出モードには移行可能とし、滞在している演出モードよりも確変期待度の低い演出モードには移行させないようにしてもよい。また、例えば、演出モードMBX間の全てで移行可能としてもよい。
・上記実施形態において、統括制御用CPU31aは、大当り又は小当りとなる変動ゲームの開始時に特図指定コマンドに基づいて、大当り遊技の種類又は小当り遊技が付与されることが特定可能であるが、これに限らず、例えば、特図を指定する特図指定コマンドでなくても、付与される大当り遊技の種類又は小当り遊技を指定するコマンドであればよい。
・上記実施形態において、第1変動ゲームと第2変動ゲームとがあり、第2変動ゲームが第1変動ゲームより優先的に実行されるようにしたが、これに限らず、例えば、第1始動入賞口14、第2始動入賞口15への入賞順序にしたがって、第1変動ゲーム、第2変動ゲームを実行させてもよい。また、第1変動ゲーム、第2変動ゲームを同時に実行可能としてもよい。もちろん、複数の変動ゲームが規定されていなくてもよい。
・上記実施形態において、次回の大当り遊技の生起までの間、確変状態が付与されることとなるが、これに限らず、予め定められた確変回数(例えば、50回)を上限として、確変状態が付与され、確変回数の変動ゲームの終了後に、非確変状態にするようにしてもよい。
・上記実施形態において、大当りの種類によって、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるか否かの何れかが決定されるが、これに限らず、大当りの種類に拘わらず、大当り遊技の終了後には、必ず、遊技者に有利な確変状態が付与されてもよい(確変突入率100%)。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ) 前記遊技状態制御手段は、図柄変動ゲームの変動時間を短縮させ得る変短状態に関する遊技状態の制御を行うとともに、非変短状態において前記第3大当り及び前記第4大当りの何れに当選したかに拘わらず、前記第3大当り遊技の終了後における変短状態の変短回数を同じとする制御を行うことを特徴とする。
(ロ) 前記大当り判定手段による判定結果が否定の場合、前記図柄変動ゲームが小当りとなるか否かを判定する小当り判定手段を備え、前記第4大当り遊技は、小当りに当選した場合に付与される小当り遊技と、前記特別入賞口の開放態様が同じ開放態様で制御されることを特徴とする。