以下、本発明の実施形態について説明する。
はじめに、図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態に係るゲームシステム10は、サーバ装置11と、複数の端末装置12と、を備える。図1では簡便のため、端末装置12は1つのみ図示している。サーバ装置11は、端末装置12に対してゲームを提供する。
ここで、本実施形態に係るゲームの概要について説明する。本実施形態に係るゲームは、例えばゲーム媒体を用いて行われる第1のゲームモードおよび第2のゲームモードの2つのゲームモードを有する。ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ、およびアバタなど、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、ユーザによって取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、および/または贈与などされ得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。以下、キャラクタをゲーム媒体の例として説明する。
第1のゲームモードは、例えば単独のユーザがゲームを進行させるゲームモードである。第1のゲームモードにおいて、ユーザは、例えばゲーム内で所有するキャラクタを用いてNPCなどの対戦相手との対戦を行う。対戦は、例えば敵キャラクタとの遭遇など、ゲーム中において所定のイベントが発生した場合に行われる。また、第1のゲームモードにおいて、ユーザは、例えばゲーム内の対戦相手に勝利することにより、または設定されたミッション(クエスト)を達成することにより、ゲーム媒体などの報酬を獲得可能である。
第2のゲームモードは、例えば複数のユーザがゲームを進行させるゲームモードである。第2のゲームモードにおいて、ユーザは、例えばゲーム内で所有するキャラクタを用いて、同一のグループ(ギルド)に所属する他のユーザと協力し、NPCまたは他のグループに所属するユーザのキャラクタなどの対戦相手とのリアルタイムの対戦を行う。また、第2のゲームモードにおいて、ユーザは、例えば対戦相手に勝利することにより、ゲーム媒体などの報酬を獲得可能であり、または複数のグループ間におけるランキングの順位を上昇させることが可能である。第2のゲームモードは、プレイ可能な時間帯が定められていてもよい。本実施形態において、第2のゲームモードは、図2に示すように、所定の時間帯Aにおいてのみプレイ可能である。また、第2のゲームモードをプレイ中のユーザは、任意のタイミングで第2のゲームモードのプレイを中断して第1のゲームモードをプレイ可能であってもよく、第2のゲームモードの中断したプレイに任意のタイミングで復帰可能であってもよい。
本実施形態において、第2のゲームモードにおける対戦は、複数のユーザが所属するグループ同士で勝敗を競う対戦である。グループ同士で行われる対戦は、慣例的にギルド戦またはGvG(Guild vs GuildまたはGroup vs Group)対戦と呼ばれる。例えばターン制で進行するリアルタイムのGvG対戦では、グループ毎に交互に設けられた各ターンにおいて、ターンが進行中のグループに所属する各ユーザは、自らが所有するキャラクタを行動させるためのコマンドを選択する。行動は、例えば攻撃、回復、および防御などであるが、例えばキャラクタの移動などを含んでもよい。後述するように、第2のゲームモードにおいてユーザが選択可能コマンドは、第1のコマンドおよび第2のコマンドを含む。キャラクタは、ターンの開始時に所定量だけ回復する行動ポイントを消費して、ユーザにより選択されたコマンドに応じた行動を実行する。各ユーザのキャラクタの行動により、例えば対戦相手のグループに係る全てのキャラクタが対戦不能な状態になると、自己のグループの勝利が決定する。
サーバ装置11は、図1に示すように、サーバ通信部13と、サーバ記憶部14と、第1受付部15と、決定部16と、第2受付部17と、サーバ制御部18とを備える。
サーバ通信部13は、外部装置と無線または有線により通信し、情報の送受信を行うインターフェースである。サーバ通信部13は、例えばインターネットなどのネットワーク19を介して、端末装置12と情報の送受信を行う。
サーバ記憶部14は、ゲームの提供および制御に必要な種々の情報およびプログラムを記憶する。例えば、サーバ記憶部14は、ユーザ情報20を記憶する。
ユーザ情報20は、個々のユーザに関する固有の情報であって、ユーザがゲームをプレイするために必要な種々の情報を含む。例えば、ユーザ情報20は、図3に示すように、ユーザIDに対応付けて、グループIDと、代表者フラグと、ゲーム媒体IDと、媒体パラメータとを含む。
ユーザIDは、ユーザを一意に識別可能な情報であって、例えば任意の文字列またはユーザが任意に設定した名称などである。
グループIDは、ユーザが所属するグループ(例えば、ギルド)を一意に識別可能な情報であって、例えば任意の文字列またはグループを設立したユーザが任意に設定した名称などである。
代表者フラグは、対応するユーザがグループの代表者(例えば、ギルドマスター)であるか否かを示す情報である。各グループには、代表者であるユーザが1名存在する。代表者であるユーザは、所属するグループに関して所定の権限を有してもよい。例えば、代表者であるユーザは、グループに対するメンバーの加入および離脱の承認、第2のゲームモードにおける対戦への参加要求の送信、ならびにグループのメンバーに対する指示の送信などを実行可能である。
ゲーム媒体IDは、ユーザが所有するキャラクタのうち、第2のゲームモードによる対戦に使用するキャラクタを一意に識別可能な情報である。
媒体パラメータは、対応するキャラクタに対応付けられた(設定された)種々のパラメータである。パラメータは、例えばレアリティ、レベル、HP、AT、DF、および属性などを含むがこれに限られない。レアリティは、キャラクタの希少度を示すパラメータであって、例えばノーマル、レア、およびスーパーレアなど、複数の段階により希少度が示される。レベルは、キャラクタの成長度合を示すパラメータであって、レベルが高いほど成長度合いが高いことを示す。HPは、キャラクタの体力を示すパラメータであって、例えば他のキャラクタから攻撃を受けると減少し、ゼロになるとキャラクタが対戦不能の状態となる。ATは、キャラクタの攻撃力を示すパラメータであって、ATが高いほど攻撃により他のキャラクタに与えるダメージが高くなり、他のキャラクタのHPを大きく減少させやすい。DFは、キャラクタの防御力を示すパラメータであって、DFが高いほど他のキャラクタから受けるダメージが低くなり、HPが減少しにくくなる。属性は、例えば火、水、および木の何れかの属性を示すパラメータであって、属性間の相性に関する情報である。火属性は木属性に対して有利であり、木属性は水属性に対して有利であり、水属性は火属性に対して有利である。ここで有利とは、例えば火属性であるキャラクタが木属性である他のキャラクタに対して与えるダメージ量が増加するなどの効果をいう。
また、ユーザ情報20は、図4に示すように、ユーザIDに対応付けて、複数の第1のコマンドと、第2のコマンドと、役割フラグと、行動ポイントとを含む。ユーザIDは、図3に示すユーザIDと同一である。複数の第1のコマンド、第2のコマンド、役割フラグ、および行動ポイントは、ゲーム媒体に固有の情報として、ゲーム媒体IDに対応付けてサーバ記憶部14に記憶されてもよい。
第1のコマンドは、例えばゲーム開発者により予め定められたコマンドであって、例えば予め定められた行動(基本行動)をキャラクタに実行させるコマンドである。基本行動は、例えば、攻撃、回復、および防御などを含む。ユーザは、第2のゲームモードによる対戦において、複数の第1のコマンドのうち一部の第1のコマンドを選択可能である。第1のコマンドは、例えばコマンドの内容、属性、および行動コストの情報を含む。
コマンドの内容は、第1のコマンドの実行によりキャラクタが行う行動を示す。例えば、“攻撃”は、他のキャラクタのHPを減少させる行動を示す。また、“回復”は、自キャラクタのHPを増加(回復)させる行動を示す。また、“防御”は、他のキャラクタから攻撃を受けた際に受けるダメージ量を減少する行動を示す。その他、コマンドの内容は、対戦方式などに応じて適宜に定められる。例えば、ゲームフィールド上をキャラクタが移動可能なゲームである場合、コマンドの内容には、キャラクタの移動が含まれてもよい。
属性は、例えば火、水、および木の何れかの属性を示す。あるいは、属性は、コマンドの実行によりキャラクタが行う行動の性質(例えば、斬撃、打撃、魔法など)を示してもよい。
行動コストは、第1のコマンドを実行する際に消費される行動ポイントの量を示す情報である。ユーザが所有する行動ポイントが行動コストに満たない場合、ユーザは当該コマンドの選択をすることができない。
第2のコマンドは、例えば特殊な行動をキャラクタに実行させるためのコマンドであって、2つ以上の第1のコマンドに応じて決定されるコマンドである。第2のコマンドの詳細については後述する。
役割フラグは、キャラクタの役割を示すフラグである。本実施形態において、役割フラグは、“前衛”または“後衛”の何れかを示す。例えば、第2のゲームモードによる対戦において、前衛であるキャラクタは、対戦相手のグループの何れの役割のキャラクタにも攻撃可能である。一方、後衛であるキャラクタは、対戦相手のグループの前衛のキャラクタにのみ攻撃可能である。
行動ポイントは、ユーザが所有する行動ポイントの量を示す情報である。ユーザが第1のコマンドを選択すると、当該第1のコマンドに対応する行動コスト分の行動ポイントが消費される。また、行動ポイントは、第2のゲームモードによる対戦において、ユーザが所属するグループのターンが開始する度に所定値だけ回復(増加)する。
図1に示す第1受付部15は、後述する編集画面を表示する端末装置12から、第2のコマンドを決定するための2つ以上の第1のコマンドの設定を示す情報を取得すると、当該情報に基づいて当該2つ以上の第1のコマンドの設定を受け付ける。設定された2つ以上の第1のコマンドは、第2のコマンドの決定に用いられる。好適には、第1受付部15は、端末装置12から取得した情報に対する改ざんの有無を判定し、改ざんが無いと判定したときに、当該2つ以上の第1のコマンドの設定を受け付ける。
ここで、第1受付部15が設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数は、ユーザ情報20に基づいて定められてもよい。例えば、ユーザがグループの代表者であるか否かに応じて、設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数が変化する。一例として、代表者であるユーザに関して設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数は、代表者ではないユーザに関して設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数よりも多い。また例えば、ユーザが第2のゲームモードによる対戦に使用するキャラクタまたはキャラクタのパラメータに応じて、設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数が変化する。一例として、キャラクタのレベルが高いほど、設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数が多い。また例えば、ユーザ情報20に含まれる複数の第1のコマンドのそれぞれに対応づけられた属性に応じて、設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数が変化する。一例として、設定を受付可能な第1のコマンドは、キャラクタの属性と同一の属性を有する第1のコマンドに限られる。
決定部16は、第1受付部15が受け付けた設定に基づいて、設定された2つ以上の第1のコマンドに応じた第2のコマンドを決定する。第2のコマンドを決定する処理の詳細については後述する。また、決定部16は、決定された第2のコマンドをサーバ記憶部14に記憶させる。
第2受付部17は、第2のゲームモードによる対戦中に、後述する対戦画面を表示する端末装置12から第1のコマンドまたは第2のコマンドの選択を示す情報を取得すると、当該情報に基づいて当該第1のコマンドまたは当該第2のコマンドの選択を受け付ける。好適には、第2受付部17は、端末装置12から取得した情報に対する改ざんの有無を判定し、改ざんが無いと判定したときに、当該第1のコマンドまたは当該第2のコマンドの選択を受け付ける。
サーバ制御部18は、例えば特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するCPUであって、第1受付部15、決定部16、および第2受付部17の各機能部を実現する。また、サーバ制御部18は、サーバ装置11全体の動作およびゲーム全体の進行を制御する。
例えば、サーバ制御部18は、第1のゲームモードによるゲームの進行を制御する。具体的には、サーバ制御部18は、後述する媒体表示画面を表示する端末装置12から、第2のゲームモードによる対戦に使用する第1のコマンドの設定を示す情報を取得すると、当該情報に基づいて当該第1のコマンドの設定を受け付ける。設定された第1のコマンドは、第2のゲームモードによる対戦において使用可能な第1のコマンドに定められる。好適には、サーバ制御部18は、端末装置12から取得した情報に対する改ざんの有無を判定し、改ざんが無いと判定したときに、当該第1のコマンドの設定を受け付ける。
ここで、サーバ制御部18が設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数は、ユーザ情報20に基づいて定められてもよい。例えば、ユーザがグループの代表者であるか否かに応じて、設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数が変化する。一例として、代表者であるユーザに関して設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数は、代表者ではないユーザに関して設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数よりも多い。また例えば、ユーザが第2のゲームモードによる対戦に使用するキャラクタまたはキャラクタのパラメータに応じて、設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数が変化する。一例として、キャラクタのレベルが高いほど、設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数が多い。また例えば、ユーザ情報20に含まれる複数の第1のコマンドのそれぞれに対応づけられた属性に応じて、設定を受付可能な第1のコマンドの種類および数が変化する。一例として、設定を受付可能な第1のコマンドは、キャラクタの属性と同一の属性を有する第1のコマンドに限られる。
また、サーバ制御部18は、第2のゲームモードによる対戦の進行を制御する。例えば、サーバ制御部18は、第2のゲームモードによる対戦中に、第2受付部17が第1のコマンドまたは第2のコマンドの選択を受け付けると、選択された第1のコマンドまたは選択された第2のコマンドを実行し、実行結果に基づいてゲーム(対戦)を進行させる。具体的には、サーバ制御部18は、例えば選択されたコマンドに応じた行動をユーザのキャラクタに実行させ、自キャラクタまたは他のキャラクタのパラメータを増減させる。サーバ制御部18は、例えばHPがゼロとなったキャラクタおよび所定の異常状態となったキャラクタを、対戦不能の状態と判定する。サーバ制御部18は、キャラクタが対戦不能の状態となった回数、または対戦不能の状態となったキャラクタの数などに基づいて、対戦の勝敗を決定する。好適には、サーバ制御部18は、図2に示すように、特定の時間帯Aに第2のゲームモードにおける対戦を実行する。具体的には、サーバ制御部18は、時間帯Aの開始時刻に第2のゲームモードにおける対戦を開始し、時間帯Aの終了時刻に当該対戦を終了して対戦の勝敗を決定する。
また、サーバ制御部18は、例えば図2に示すように、特定の時間帯Bにおいて、端末装置12から後述する媒体表示画面および編集画面への画面の遷移要求を受け付ける。好適には、時間帯Bの開始時刻は、第2のゲームモードによる対戦が行われる時間帯Aの終了時刻と等しい。また好適には、時間帯Bの終了時刻は、次の時間帯Aの開始時刻よりも所定時間前に定められる。
また、サーバ制御部18は、端末装置12から受け付けた遷移要求に応じて、媒体表示画面または編集画面の表示指示を端末装置12に送信する。表示指示には、目的の画面を端末装置12に表示させるために必要な情報が含まれる。
次に、決定部16が第2のコマンドを決定する処理の詳細について説明する。上述したように、第2のコマンドは、設定された2つ以上の第1のコマンドに応じて決定される。2つ以上の第1のコマンドは、複数の同一の第1のコマンドを含んでもよい。以下、防御、回復、および攻撃にそれぞれ対応する3つの第1のコマンドが設定されたものとして説明する。
一例において、決定部16は、設定された2つ以上の第1のコマンドを含む第2のコマンドを決定する。本実施形態では、決定部16は、設定された2つ以上の第1のコマンドに対応する複数の基本行動を実行させる1つのコマンドを、第2のコマンドとして決定する。例えば、第2のコマンドは、防御、回復、および攻撃の3つの行動を実行させるためのコマンドである。この場合、第2のゲームモードによる対戦中に第2のコマンドが実行されると、ユーザのキャラクタは、例えば1回のターンにおいて防御、回復、および攻撃を実行する。あるいは、ユーザのキャラクタは、連続する3回のターンにおいて、防御、回復、および攻撃を順次実行する。
ここで、決定部16は、2つ以上の第1のコマンドを実行する場合の実行結果と、第2のコマンドを実行する場合の実行結果とが異なるように、第2のコマンドを決定してもよい。具体的には、2つ以上の第1のコマンドをそれぞれ実行すると、例えば防御により被ダメージ量が1/4になり、回復によりHPが100ポイント増加し、攻撃により他のキャラクタのHPが200ポイント減少する。また、自キャラクタの行動ポイントが合計90ポイント(防御によって10ポイント、回復によって30ポイント、および攻撃によって50ポイント)減少する。一方、第2のコマンドを実行すると、例えば防御により被ダメージ量が1/2になり、回復によりHPが150ポイント増加し、攻撃により、他のキャラクタのHPが50ポイント減少し、当該他のキャラクタの行動ポイントが10ポイント減少し、および当該他のキャラクタが異常状態(例えば、毒状態)になる。また、自キャラクタの行動ポイントが合計45ポイント(防御によって5ポイント、回復によって15ポイント、および攻撃によって25ポイント)減少する。このように、設定された2つ以上の第1のコマンドを実行する場合におけるパラメータの増減量と比較して、第2のコマンドを実行する場合における当該パラメータの増減量は大きくてもよく、または小さくてもよい。あるいは、設定された2つ以上の第1のコマンドを実行する場合に変動するパラメータと、第2のコマンドを実行する場合に変動するパラメータとが異なってもよい。
このように、2つ以上の第1のコマンドを実行する場合の実行結果と、第2のコマンドを実行する場合の実行結果とが異なるように第2のコマンドが決定されるため、ゲームバランスの調整が容易となる。例えば、第2のゲームモードによる対戦において、1ターンで選択可能なコマンド数に制限が設けられた構成である場合、2つ以上の第1のコマンドの実行により変動するパラメータの増減量と比較して、第2のコマンドの実行により変動するパラメータの増減量を小さくする(例えば、攻撃によるHPの減少量を小さくする)ことにより、第2のコマンドの選択により実質的に2つ以上の第1のコマンドが一度に選択されることを防止可能である。あるいは、第2のコマンドの実行により変動するパラメータの増減量を大きくする(例えば、行動の実行による行動ポイントの減少量を大きくする)ことにより、第2のコマンドを選択することのデメリットを形成し、ユーザが第2のコマンドのみを選択してゲームを進行させることを防止可能である。
また、決定部16は、2つ以上の第1のコマンドのそれぞれが設定された順序に基づいて、第2のコマンドを決定してもよい。例えば、第1のコマンドが設定された順番が小さいほど、第2のコマンドを実行する場合に当該第1のコマンドに対応する行動によって変動するパラメータの増減量が変動してもよい。また、第1のコマンドが所定の順番で(例えば、3番目に)設定されると、第2のコマンドを実行する場合に当該第1のコマンドに対応する行動によって変動するパラメータの増減量が変動してもよい。また、同一の第1のコマンドが連続して複数回設定される場合、連続数が大きいほど、第2のコマンドを実行する場合に当該第1のコマンドに対応する行動により変動するパラメータの増減量が変動してもよい。
また、決定部16は、2つ以上の第1のコマンドのそれぞれに対応付けられた属性に基づいて、第2のコマンドを決定してもよい。例えば、2つ以上の第1のコマンドのうち共通の属性(例えば、火属性)を有する第1のコマンドの数が多いほど、第2のコマンドの実行により変動するパラメータの増減量が変動してもよい。また、2つ以上の第1のコマンドの全てが共通の属性を有する場合、第2のコマンドの実行により変動するパラメータの増減量がさらに大きく変動してもよい。
また、他の例において、決定部16は、第1のコマンドを含まない第2のコマンドを決定してもよい。例えば、決定部16は、設定された2つ以上の第1のコマンドに応じた特殊行動を実行させる1つのコマンドを、第2のコマンドとして決定する。特殊行動は、例えば基本行動とは異なる行動である。具体的には、決定部16は、設定された2つ以上の第1のコマンドに基づいて、所定のアルゴリズムにより第2のコマンドを決定する。例えば、決定部16は、設定された2つ以上の第1のコマンドを実行する場合に変動するパラメータの種類を識別し、当該パラメータの増減量を算出する。決定部16は、識別した種類と同一の種類のパラメータを、算出した増減量だけ変動させるように、第2のコマンドを決定する。好適には、決定部16は、上述した一例と同様に、設定された2つ以上の第1のコマンドの順序および属性の少なくとも一方に基づいて、第2のコマンドを決定する。また、決定部16は、2つ以上の第1のコマンドに対応するキャラクタの行動を実行する場合の演出(例えば、画面表示による演出および音声による演出)と、第2のコマンドに対応するキャラクタの特殊行動を実行する場合の演出とを異ならせてもよい。
端末装置12は、端末通信部21と、端末記憶部22と、表示部23と、端末制御部24とを備える。
端末通信部21は、外部装置と無線または有線により通信し、情報の送受信を行うインターフェースである。端末通信部21は、例えばネットワーク19を介して、サーバ装置11と情報の送受信を行う。
端末記憶部22は、サーバ装置11から提供されるゲームの処理に必要な種々の情報およびプログラムを記憶する。例えば、端末記憶部22は、本実施形態に係るゲームのアプリケーションを予め記憶する。
表示部23は、例えば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどの表示デバイスであって、サーバ装置11から提供されるゲームに係る種々のゲーム画面を表示する。具体的には、表示部23は、後述する媒体表示画面、編集画面、および対戦画面を表示する。また、表示部23は、例えばタッチパネルで構成され、ユーザによる操作を受け付ける入力インターフェースとして機能する。
端末制御部24は、例えば特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するCPUであって、端末装置12全体の動作を制御する。例えば、端末制御部24は、ユーザの操作に応じてゲームのアプリケーションを実行し、サーバ装置11と通信して、ゲームを開始する。また、端末制御部24は、サーバ装置11から画面の表示指示または更新指示を取得すると、当該指示に基づいて表示部23に画面を表示させ、または画面を更新させる。また、端末制御部24は、各種のゲーム画面を介して受け付けたユーザ操作に基づく情報を、サーバ装置11に送信する。具体的には、端末制御部24は、表示部23に表示させた画面を他の画面に遷移させるための遷移要求、後述する編集画面を介して受け付けた2以上の第1のコマンドの設定を示す情報、および後述する対戦画面を介して受け付けた第1のコマンドまたは第2のコマンドの選択を示す情報を、サーバ装置11に送信する。
次に、図5乃至図7を参照して、表示部23に表示される各種画面について説明する。
図5に示す媒体表示画面25は、第2のゲームモードによる対戦に使用するキャラクタに関する情報を表示するための画面である。媒体表示画面25は、画像表示領域26と、媒体パラメータ表示領域27と、役割設定領域28と、複数のコマンド設定領域29と、編集ボタン30とを含む。
画像表示領域26は、キャラクタの画像を表示する領域である。
媒体パラメータ表示領域27は、キャラクタのパラメータを表示する領域である。媒体パラメータ表示領域27において、例えば、キャラクタのレベル、HP、AT、およびDFなどの種々のパラメータが表示される。
役割設定領域28は、キャラクタの役割(前衛または後衛)の設定を受け付ける入力インターフェースである。ユーザは、役割設定領域28をタップして、例えばドロップダウン形式で表示される複数の役割のうち任意の役割を設定可能である。
コマンド設定領域29は、第2のゲームモードによる対戦において使用する第1のコマンドの設定を受け付ける入力インターフェースである。ユーザは、コマンド設定領域29をタップして、例えばドロップダウン形式で表示される複数の第1のコマンドのうち、任意の第1のコマンドを設定可能である。
編集ボタン30は、編集画面へ画面を遷移させる要求を送信するための入力インターフェースである。ユーザにより編集ボタン30がタップされると、端末装置12は、編集画面への画面遷移要求をサーバ装置11に送信する。
図6に示す編集画面31は、第2のコマンドの決定のために2つ以上の第1のコマンドを設定するための画面である。編集画面31は、コスト表示領域32と、コマンド内容表示領域33と、2つ以上のコマンド設定領域34と、自動ボタン35と、決定ボタン36とを含む。
コスト表示領域32は、コマンド設定領域34において設定されている2つ以上の第1のコマンドに対応する行動コストの合計値を表示する領域である。
コマンド内容表示領域33は、コマンド設定領域34において設定されている2つ以上の第1のコマンドに対応するコマンドの内容を、各第1のコマンドが設定された順番に表示する領域である。例えば、図6に示すコマンド内容表示領域33は、防御、回復、および攻撃の順に3つの第1のコマンドが設定されていることを示す。
複数のコマンド設定領域34は、第2のコマンドの決定のために2つ以上の第1のコマンドを設定するための入力インターフェースである。ユーザは、コマンド設定領域34をタップして、例えばドロップダウン形式で表示される複数の第1のコマンドのうち、任意の第1のコマンドを設定可能である。
ここで、第2のコマンドの決定のために設定される2つ以上の第1のコマンドそれぞれの行動コストは、例えばユーザ情報20に含まれる行動コストの値と異なってもよい。本実施形態において、第2のコマンドの決定のために設定される2つ以上の第1のコマンドそれぞれの行動コストは、ユーザ情報20に含まれる行動コストの半分に減少する。具体的には、図4に示すように、ユーザ情報20における攻撃の行動コストは50ポイント、回復の行動コストは30ポイント、および防御の行動コストは10ポイントである。一方、図6に示すように、第2のコマンドの決定のために設定される第1のコマンドにおいて、攻撃の行動コストは25ポイント、回復の行動コストは15ポイント、および防御の行動コストは5ポイントである。このようにして、合計の行動コストが比較的高い値となる第2のコマンドの行動コストが減少するため、ユーザは対戦において第2のコマンドを容易に使用可能となる。
自動ボタン35は、第2のコマンドの決定のために2つ以上の第1のコマンドを自動的に設定させるための入力インターフェースである。ユーザにより自動ボタン35がタップされると、所定のアルゴリズムによって2つ以上の第1のコマンドが自動的に設定される。例えば、サーバ装置11のサーバ制御部18は、ユーザのキャラクタに関する情報(例えば、媒体パラメータ)と、ユーザの対戦相手であるグループのキャラクタに関する情報とを比較し、対戦相手に対して有効な2つ以上の第1のコマンドの組み合わせを自動的に設定する(例えば、対戦相手のキャラクタが火属性である場合、水属性である第1のコマンドを優先的に設定する)。あるいは、サーバ制御部18は、第2のゲームモードによる過去の対戦におけるユーザの履歴情報を参照し、過去の対戦において実行頻度が高い第1のコマンドや、実行結果が所定の条件を満たす第1のコマンド(例えば、行動の成功率が90%以上である第1のコマンド)を優先的に設定してもよい。
決定ボタン36は、2つ以上の第1のコマンドの設定を確定するための入力インターフェースである。ユーザにより編集ボタン30がタップされると、端末装置12は、2つ以上の第1のコマンドの設定を受け付けて、当該設定を示す情報をサーバ装置11に送信する。
図7に示す対戦画面37は、第2のゲームモードにおけるGvG対戦を行うための画面である。対戦画面37は、第1のグループ表示領域38と、第2のグループ表示領域39と、対戦情報表示領域40と、複数の第1のコマンドボタン41と、第2のコマンドボタン42とを含む。
第1のグループ表示領域38は、ユーザのキャラクタおよびユーザが所属するグループの他のユーザのキャラクタを表示する領域である。第1のグループ表示領域38は、前衛のキャラクタを表示する前衛表示領域43と、後衛のキャラクタを表示する後衛表示領域44と含む。
第2のグループ表示領域39は、対戦相手のグループのユーザのキャラクタを表示する領域である。第2のグループ表示領域39は、前衛のキャラクタを表示する前衛表示領域45と、後衛のキャラクタを表示する後衛表示領域46とを含む。
対戦情報表示領域40は、ゲーム(対戦)の進行状況を示す情報を表示する領域である。対戦情報表示領域40において、例えば、ユーザまたはキャラクタの名称、実行されたコマンド、キャラクタが実行した行動、およびコマンドの実行結果などの情報が、時系列順に表示される。
第1のコマンドボタン41は、第1のコマンドの選択を受け付けるための入力インターフェースである。ユーザにより第1のコマンドボタン41がタップされると、端末装置12は、第1のコマンドボタン41に対応する第1のコマンドの選択を受け付けて、当該選択を示す情報をサーバ装置11に送信する。第1のコマンドボタン41に対応する第1のコマンドは、第2のゲームモードによる対戦に使用する第1のコマンド(図5の媒体表示画面25に示すコマンド設定領域29において設定された第1のコマンド)である。例えば、図5に示すコマンド設定領域29において、攻撃および回復がそれぞれ設定されている。このため、図7に示す対戦画面37において、攻撃および回復にそれぞれ対応する2つの第1のコマンドボタン41が設けられる。
第2のコマンドボタン42は、第2のコマンドの選択を受け付けるための入力インターフェースである。ユーザにより第2のコマンドボタン42がタップされると、端末装置12は、第2のコマンドの選択を受け付けて、当該選択を示す情報をサーバ装置11に送信する。ここで、第2のコマンドが複数の行動を実行させる場合、第2のコマンドボタン42を表示することにより、第2のコマンドに対応する複数の行動をそれぞれ独立したボタンとして表示する必要がなく、端末装置12の表示部23の限られた表示領域内でユーザの操作を受付可能となる。また、ユーザは第2のコマンドボタン42をタップするだけで、キャラクタに複数の行動を実行させることができ、ゲーム操作の煩雑さを低減し、ユーザビリティが向上する。また、第2のコマンドの選択を示す情報をサーバ装置11に送信するので、端末装置12は、キャラクタに複数の行動を実行させるために、1つの行動を実行させる情報の送信をサーバ装置11に対して複数回行う必要がない。換言すると、端末装置12はキャラクタに複数の行動を実行させる情報の送信をサーバ装置11に対して1回行えばよい。このため、端末装置12の通信環境が悪い状況(例えば、端末装置12の移動により断続的に通信不能となる状況)においても、ゲームの進行に対する悪影響を低減できる。
次に、図8を参照して、ゲームシステム10が第2のコマンドを決定する処理について説明する。当該処理は、例えば図2に示す時間帯Bにおいて実行される。
はじめに、サーバ装置11は、複数の第1のコマンドを記憶する(ステップS100)。ここで複数の第1のコマンドは、例えばユーザに固有の第1のコマンドであってもよく、あるいはユーザが所有するゲーム媒体に固有の第1のコマンドであってもよい。
次に、端末装置12は、媒体表示画面25の編集ボタン30に対するユーザの操作に応じて、編集画面31へ画面を遷移させるための要求をサーバ装置11に送信する(ステップS101)。
次に、サーバ装置11は、編集画面31の表示指示を端末装置12に送信する(ステップS102)。表示指示には、例えばステップS100で記憶された複数の第1のコマンドなど、端末装置12に編集画面31を表示させるために必要な情報が含まれる。
次に、端末装置12は、サーバ装置11から取得した表示指示に基づいて、編集画面31を表示部23に表示させる(ステップS103)。
続いて、端末装置12は、2つ以上の第1のコマンドの設定を受け付ける(ステップS104)。当該設定は、例えば編集画面31における自動ボタン35の操作に応じて自動的に行われてもよく、コマンド設定領域34に対するユーザの操作に応じて行われてもよい。
続いて、端末装置12は、ステップS104で受け付けた設定を示す情報を、サーバ装置11に送信する(ステップS105)。
次に、サーバ装置11は、ステップS105で端末装置12が送信した情報に基づいて、2つ以上の第1のコマンドの設定を受け付ける(ステップS106)。
続いて、サーバ装置11は、設定された2つ以上の第1のコマンドに応じた第2のコマンドを決定する(ステップS107)。
そして、サーバ装置11は、決定した第2のコマンドを記憶する(ステップS108)。
次に、図9を参照して、ゲームシステム10が第2のゲームモードによる対戦を進行させる処理について説明する。当該処理は、例えば図2に示す時間帯Aにおいて、対戦の勝敗が決定するまで繰返し実行される。
はじめに、端末装置12は、第1のコマンドまたは第2のコマンドの選択を受け付ける(ステップS200)。当該選択は、例えば対戦画面37における第1のコマンドボタン41または第2のコマンドボタン42の操作に応じて行われる。
続いて、端末装置12は、ステップS200で受け付けた選択を示す情報を、サーバ装置11に送信する(ステップS201)。
次に、サーバ装置11は、ステップS201で端末装置12が送信した情報に基づいて、第1のコマンドまたは第2のコマンドの選択を受け付ける(ステップS202)。
続いて、サーバ装置11は、選択された第1のコマンドまたは選択された第2のコマンドを実行する(ステップS203)。コマンドの実行により、例えばユーザのキャラクタがコマンドに対応する行動を実行する。
続いて、サーバ装置11は、ステップS203で実行されたコマンドの実行結果に基づいてゲームを進行させる(ステップS204)。具体的には、ユーザのキャラクタがコマンドに対応する行動を実行することにより、例えば他のキャラクタのHPが増減され、または他のキャラクタが対戦不能な状態になるように、ゲームが進行する。
続いて、サーバ装置11は、ステップS204で進行させたゲームの状況に応じて、対戦画面37の更新指示を端末装置12に送信する(ステップS205)。更新指示には、例えばキャラクタの行動を示す動画像およびキャラクタの増減されたパラメータなど、端末装置12に対戦画面37を更新させるために必要な情報が含まれる。
そして、端末装置12は、サーバ装置11から取得した更新指示に基づいて、表示部23に表示された対戦画面37を更新させる(ステップS206)。
このように、一実施形態によれば、サーバ装置11は、2つ以上の第1のコマンドに応じた第2のコマンドを決定し、選択された第1のコマンドまたは選択された第2のコマンドの実行結果に基づいてゲームを進行させる。ユーザは、予めサーバ記憶部14に記憶された複数の第1のコマンドのうち、2つ以上の第1のコマンドを組み合わせて第2のコマンドを新たに作成可能である。したがって、ゲームを進行させるためのコマンドのバリエーションが増加するため、ゲームに対するユーザの興味が向上する。また、2つ以上の第1のコマンドの組み合わせに関する戦略性が生じ、ゲームの興趣性が向上する。
また、一実施形態によれば、2つ以上の第1のコマンドを実行する場合の実行結果と、第2のコマンドを実行する場合の実行結果とが異なる。例えば、設定された2つ以上の第1のコマンドを実行する場合におけるパラメータの増減量と比較して、第2のコマンドを実行する場合における当該パラメータの増減量は大きく、または小さい。あるいは、設定された2つ以上の第1のコマンドを実行する場合に変動するパラメータと、第2のコマンドを実行する場合に変動するパラメータとが異なる。したがって、第2のコマンドの実行結果は、2つ以上の第1のコマンドの組み合わせに基づいてユーザが必ずしも予測できない。このようにして、効果的な第2のコマンドを作成するために第1のコマンドの様々な組み合わせを試行する動機付けをユーザに与えることにより、ゲームの興趣性がさらに向上する。
また、一実施形態によれば、第2のコマンドは、2つ以上の第1のコマンドのそれぞれが設定された順序に基づいて決定される。このようにして、効果的な第2のコマンドを作成するために2つ以上の第1のコマンドの順序を変えて様々な組み合わせを試行する動機付けをユーザに与えることにより、ゲームの興趣性がさらに向上する。
また、一実施形態によれば、第2のコマンドは、2つ以上の第1のコマンドのそれぞれに対応付けられた属性に基づいて決定される。例えば、2つ以上の第1のコマンドのうち共通の属性を有する第1のコマンドの数が多いほど、第2のコマンドの実行により変動するパラメータの増減量が変動する。また、2つ以上の第1のコマンドの全てが共通の属性を有する場合、第2のコマンドの実行により変動するパラメータの増減量がさらに大きく変動する。このようにして、効果的な第2のコマンドを作成するために、ユーザは共通の属性を有する2つ以上の第1のコマンドの組み合わせを優先的に試行すればよく、ユーザビリティが向上する。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップなどを1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
また、第2のコマンドが2つ以上の第1のコマンドに対応する行動を実行させる場合において、サーバ装置11は、第2のゲームモードによる対戦中に第2のコマンドの選択を受け付けると、2つ以上の第1のコマンドに対応する行動のうち一部の行動のみをキャラクタに実行させ、実行結果に基づいてゲームを進行させてもよい。例えば、第2のコマンドが防御、回復、および攻撃の3つの行動を実行させる場合、サーバ装置11は、第2のコマンドの選択を受け付けるたびに、防御、回復、および攻撃のうち何れかの行動をキャラクタに実行させる。このようにして、例えば第2のゲームモードによる対戦に使用可能な第1のコマンドの数が制限されている場合であっても、第2のコマンドを介して対戦に使用可能な第1のコマンドの数が実質的に増加する。
また、第2のコマンドが2つ以上の第1のコマンドに対応する行動を実行させる場合において、サーバ装置11は、第2のゲームモードによる対戦の進行状況に基づいて、所定の条件を満たす場合、当該2つ以上の第1のコマンドに対応する行動の全てをキャラクタに実行させ、実行結果に基づいてゲームを進行させてもよい。また、サーバ装置11は、当該所定の条件を満たさない場合、当該2つ以上の第1のコマンドのうち一部の第1のコマンドに対応する行動のみをキャラクタに実行させ、実行結果に基づいてゲームを進行させてもよい。例えば、第2のコマンドが防御、回復、および攻撃を実行させる場合、サーバ装置11は、第2のコマンドの選択を受け付けると、ユーザのキャラクタに防御の行動を実行させる。その後、サーバ装置11は、ユーザと同一のグループに所属する他のユーザのキャラクタが所定の行動を実行した場合に限り、ユーザのキャラクタに回復および攻撃の行動をさらに実行させる。このように、例えば複数のユーザのキャラクタの行動が連携する条件を定めることにより、複数のユーザによる協力を促し、ユーザ間の交流が促進される。
また、第2のゲームモードによる対戦中に選択を受付可能な第1のコマンドは、サーバ装置11が記憶する複数の第1のコマンドのうち、第2のコマンドの決定のために設定された2つ以上の第1のコマンドを除く第1のコマンドであってもよい。換言すると、第2のゲームモードによる対戦に使用するために設定された第1のコマンドは、第2のコマンドの決定のための2つ以上の第1のコマンドとして選択できないように制御される。このようにして、ユーザは任意の第1のコマンドを、第2のゲームモードによる対戦において使用するか、あるいは第2のコマンドの決定のために使用するかを判断する必要があり、ゲームの戦略性が向上する。
また、上述した実施形態において、GvG対戦を行うゲームを例に説明したが、ゲームの内容およびジャンルはこれに限られない。例えば、格闘ゲームまたはパズルゲームなど、ユーザにより選択されたコマンドに応じてゲーム媒体の動作が決定される任意のゲームを採用可能である。
また、上述した実施形態において、第2のコマンドを決定するための2つ以上の第1のコマンドの数、具体的には第1受付部15が設定を受付可能な第1のコマンドの数が定められる構成について説明したが、これに限られない。例えば、サーバ装置11は、ユーザ情報20の一部として所定のパラメータ、例えば設定ポイントを記憶する。また、サーバ装置11は、第1のコマンドに所定のパラメータ、例えば設定コストを対応付けて記憶する。そして、第1受付部15は、設定された2つ以上の第1のコマンドの設定コストの合計値が、ユーザの設定ポイント以下である場合、当該2つ以上の第1のコマンドの設定を受け付ける。ここで、ユーザの設定ポイントは、ユーザ情報20に基づいて定められてもよい。例えば、ユーザがグループの代表者であるか否かに応じて、ユーザの設定ポイントが変化する。
また、設定ポイントおよび設定コストの値は、ゲーム内時間(例えば、秒またはフレーム数)で示される値であってもよい。例えば、ユーザは、設定ポイントを上限として、それぞれ第1のコマンドに対応する設定コスト(例えば、第1のコマンドに対応する行動を実行してから完了するまでのモーション時間)を考慮して、複数の第1のコマンドを組み合わせる。具体的に、本発明の実施形態として格闘ゲームを採用する構成について説明する。かかる場合、第1のコマンドに対応する基本行動は、例えばボタン操作に対応するパンチおよびキック、方向指示操作に対応する移動、しゃがみ動作、ジャンプ、バックステップ、およびガード、ならびに方向指示操作とボタン操作との組み合わせに対応する特殊技(レバー入れ技)および必殺技などを含む。ユーザは、対戦を開始する前に、複数の基本行動のモーション時間の合計が設定ポイント(例えば、5秒)以内に収まるように、例えばパンチ(0.8秒)、パンチ(0.8秒)、キック(1.6秒)、バックステップ(1.1秒)、ガード(0.6秒)に対応する複数の第1のコマンドを設定する。第1受付部15は、当該複数の第1のコマンドのモーション時間の合計(4.9秒)が、設定ポイント(5秒)以内であるため、当該複数の第1のコマンドの設定を受け付ける。
また、上述の実施形態において、第1のコマンドおよび第2のコマンドには行動コストが設定されるものとして説明したが、これに限られない。例えば、行動コストに替えて、行動時間が設定されてもよい。行動時間は、コマンドに対応する行動を開始してから完了するまでに必要なゲーム内時間(例えば、秒またはフレーム数)である。ここで第2のゲームモードによる対戦において、例えば所定のゲーム内時間の経過によりターンが終了する場合、ユーザは第2のコマンドを1回選択するだけで複数の行動を実行可能となるため、ゲーム操作の煩雑さを低減し、ゲーム操作に要する時間を短縮可能である。このため、1回のターン内に効率よくキャラクタを行動させることができ、ユーザビリティが向上する。
また、上述した実施形態において、サーバ装置11が行う処理の一部または全部を、端末装置12にインストールさせたネイティブアプリによって実行する、ネイティブゲームとすることもできる。
また、上述した実施形態において、各種のゲーム画面の一部を、サーバ装置11が生成したデータに基づいて端末装置12に表示させるウェブ表示とし、ゲーム画面の一部(例えば、メニューボタンが配されるヘッダ領域およびフッタ領域)を、端末装置12にインストールされているネイティブアプリによって表示させるネイティブ表示としてもよい。このように、上述した実施形態に係るゲームは、サーバ装置11および端末装置12のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。
また、上述した実施形態に係るサーバ装置11または端末装置12として機能させるために、コンピュータまたは携帯電話などの情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置11または端末装置12の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に格納し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読出して実行させることにより実現可能である。