JP5788100B2 - 走査電磁石用制御装置および粒子線治療装置 - Google Patents

走査電磁石用制御装置および粒子線治療装置 Download PDF

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Description

本発明は、がん治療等に用いられる粒子線治療装置において、とくにスキャニング照射型の粒子線治療装置に用いる走査電磁石用の制御装置およびこれを用いた粒子線治療装置に関する。
粒子線治療は、治療対象となる患部に荷電粒子のビーム(粒子線)を照射して、患部組織に損傷を与えることにより治療を行うものである。その際、周辺組織にダメージを与えず、患部組織に十分な線量を与えるため、照射線量や照射範囲(照射野)を適切に制御することが求められている。照射野を制御する方式としては、従来から用いられている物理的な制限器を通すことで照射野を形成するブロードビーム照射型と、最近注目されるようになった、走査によって、照射野を直接形成するスキャニング照射型(例えば、特許文献1ないし3参照。)がある。とくに、スキャニング照射型では面内における線量分布も自在に制御でき、患部状態に応じた線量付与が可能となる。
いずれの場合でも、粒子線の軌道や照射範囲を制御するために、少なくとも電磁石を制御するための制御器が中性子等が多く発生する環境の中に配置されるので、故障が生じやすくなる。そこで、特許文献4ないし7に示されるように、制御器の系統を冗長化させて故障を検出することが考えられる。
特開平11−114078号公報(段落0026〜0039、図1〜図4) 特開2001−212253号公報(段落0052〜0055、図1) 特開2005−296162号公報(段落0023〜0038、図1〜図4、段落0039〜0045、図5) 特開平5−94381号公報(段落0007、図1) 特開平8−241217号公報(段落0025〜0026、図1) 特開2003−316599号公報(段落0015〜0019、図1) 特開2008−299767号公報(段落0008〜0016、図1、図2)
しかしながら、上記文献には、粒子線治療装置に対して、具体的にどのような系統を冗長化させるべきかは記載されていない。一方、粒子線治療装置のシステムは巨大で、中性子等が発生する環境下にあるものだけでも、多くの制御器を必要とするので、それら全ての制御器を冗長化させようとするのは現実的ではない。そこで、本発明者は、粒子線治療装置における、故障の影響について検討した。その結果、とくに、スキャニング照射型の粒子線治療装置における指令値の処理を行う系統が故障対策をすべき最優先対象であることが分かった。
例えば、ブロードビーム照射型では、粒子線を走査する電磁石(ワブラー電磁石)は、物理的な制限器の透過形状を網羅するために、照射範囲を拡大するために用いられるもので、その下流には、粒子線を拡散させるための散乱体が設置されている。そのため、ワブラー電磁石を制御する系統に故障が生じて、粒子線の制御が不能になっても、下流の散乱体によって拡散される。したがって、線量の集中度合いが低く、故障が生じた場合のover dose(過剰線量)による患者への影響は、それほど深刻なものとはならない。
一方、スキャニング照射型では、粒子線を走査する電磁石(走査電磁石)は、ペンシルビームと称される細い粒子線を走査することにより、直接照射野を形成する。そのため、走査電磁石を制御する系統に故障が生じて、制御不能となった粒子線は、直接患者に向けて照射されてしまう。このため、ブロードビーム照射型に比べてスキャニング照射型は、照射系電磁石の制御器が故障したときの過剰線量による患者への影響が深刻である。
しかも、スキャニング照射型では、仮に指令値通りに走査電磁石を制御していたとしても、指令値自体に誤りが生じると、電磁石が故障したときと同様に深刻な影響が生じてしまう。そのため、例えば特許文献7に記載されたように、粒子線の位置を計測するモニターを設けて、指令値と実際の粒子線の位置とのずれを検知できるようにしても、過剰線量による患者への影響を回避することはできない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、過剰線量による影響を抑制し、適切な線量付与が可能な粒子線治療ができることを目的とする。
本発明の走査電磁石用制御装置は、加速器から供給された粒子線を治療計画に応じた照射野に成形するスキャニング照射用の走査電磁石の制御に用いられ、中性子を発生する環境の中に配置される走査電磁石用制御装置であって、前記治療計画に基づいて前記走査電磁石を駆動するための指令値を生成し、生成した指令値を前記加速器と同期させて出力する指令値処理部と、前記指令値処理部での処理の誤りを検出する誤り検出部と、を備え、前記指令値処理部の少なくとも一部の回路は冗長化されており、前記誤り検出部は、前記冗長化された回路からの出力が一致しないときに、前記処理の誤りが生じたことを検出することを特徴とする。
本発明の走査電磁石用制御装置およびこれを用いた粒子線治療装置によれば、スキャニングを行うための指令値の処理の誤りを迅速に検出できるので、線量集中による過剰線量を抑制し、適切な線量付与が可能な粒子線治療を行うことができる。
本発明の実施の形態1にかかる粒子線治療装置の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1にかかる粒子線治療装置における照射装置の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1にかかる粒子線治療装置における走査電磁石用制御装置の構成を説明するためのブロック図である。 本発明の実施の形態2にかかる粒子線治療装置における走査電磁石用制御装置を説明するためのブロック図である。 本発明の実施の形態3にかかる粒子線治療装置における走査電磁石用制御装置を説明するためのブロック図である。 本発明の実施の形態4にかかる粒子線治療装置における走査電磁石用制御装置を説明するためのブロック図である。 本発明の実施の形態4にかかる粒子線治療装置におけるスライス毎のスキャニング照射について説明するための模式図である。 スキャニング照射における、スポット位置がずれた場合の線量分布について説明するための図である。 本発明の実施の形態4にかかる粒子線治療装置における動作を説明するための波形図である。 本発明の実施の形態4にかかる粒子線治療装置における動作を説明するためのフローチャートである。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1にかかる粒子線治療装置の構成について説明する。図1〜図3は、本発明の実施の形態1にかかる粒子線治療装置の構成について説明するためのもので、図1は粒子線治療装置の全体構成を説明するための図、図2は粒子線治療装置における照射装置の構成を示す図、図3は走査電磁石用を制御する制御器(制御部)の構成を示すブロック図である。
本発明の実施の形態1にかかる粒子線治療装置1の特徴は、スキャニング照射を行うための走査電磁石を制御する制御装置の構成にある。具体的には、走査電磁石を駆動するための指令値の処理系統を冗長化させ、冗長化させた複数の処理系統からの出力を比較して、出力が一致しているか否かで故障を検知するものである。しかし、その故障を検知する構成及び動作の説明に先んじて、粒子線治療装置1の大まかな構成について図1を用いて説明する。
図において、粒子線治療装置1は、粒子線の供給源として、シンクロトロンである円形加速器10(以降、単に加速器と称する)と、治療室7毎に設けられた照射装置3と、加速器10と照射装置3とをつなぎ、加速器10から各治療室7の照射装置3に粒子線を輸送する輸送系2と、これら各系統を制御する制御系統とを備えている。なお、図では、簡略化のため複数ある治療室や照射装置の内、ひとつの治療室7と照射装置3のみを示している。また、制御系統としては、粒子線治療装置1全体を制御する主制御器と、各系統ごとに設けられた複数の局所制御器を備えているが、それらのうち、加速器10用の局所制御器である制御部5と、照射装置3用の局所制御器である制御部4と、粒子線治療装置1全体を連携して制御する主制御器である主制御部6のみを示している。つぎに、各構成の説明に移る。
加速器10は、荷電粒子を周回させるための軌道経路となる真空ダクト11、前段加速器8から供給された荷電粒子を真空ダクト11に入射するための入射装置12、荷電粒子が真空ダクト11内の周回軌道に沿って周回するよう、荷電粒子の軌道を偏向させるための偏向電磁石13a,13b,13c,13d(まとめて13と称する)、周回軌道上の荷電粒子を発散しないように収束させる収束用電磁石14a,14b,14c,14d(まとめて14と称する)、周回する荷電粒子に同期した高周波電圧を与えて加速する高周波加速空洞15、加速器10内で加速させた荷電粒子を、所定エネルギーを有する粒子線として加速器10外に取り出し、輸送系2に出射するための出射装置16、出射装置16から粒子線を出射させるために周回軌道内で共鳴を励起する六極電磁石17を備えている。
なお、偏向電磁石13には、偏向電磁石13の励磁電流を制御する偏向電磁石制御装置や、高周波加速空洞15には、高周波加速空洞15に高周波電圧を供給するための高周波源、高周波源を制御するための高周波制御装置というように、各部を制御するための図示しない装置が備えられており、偏向電磁石制御装置、高周波制御装置や収束用電磁石14などその他のコンポーネントを制御して加速器10全体を制御する制御器等も制御部5内に備えている。
また、前段加速器8は、図では簡略化のためにひとつの機器のように記載しているが、実際には、陽子、炭素(重粒子)等の荷電粒子(イオン)を発生させるイオン源(イオンビーム発生装置)と、発生させた荷電粒子を初期加速する線形加速器系とを備えている。そして、前段加速器8から加速器10に入射した荷電粒子は、高周波数の電界で加速され、磁石で曲げられながら、光速の約70〜80%まで加速される。
加速器10により加速されて出射された粒子線は、HEBT(高エネルギービーム輸送:High Energy Beam Transport)系と称される輸送系2へと出射される。輸送系2は、粒子線の輸送経路となる真空ダクトと、粒子線のビーム軌道を切替える切替装置である切替電磁石と、粒子線を所定角度に偏向する偏向電磁石とを備えている。なお、上述したように、図では、ひとつの照射装置のみを示し、切替電磁石等は記載していないが、切替電磁石で必要に応じて軌道を切替えることで、ひとつの加速器10から出射された粒子線を、任意の治療室の照射装置へ供給することができる。
照射装置3は、輸送系2から供給された粒子線を照射対象の大きさや深さに応じた照射野に成形して患部へ照射するものである。図2に示すように、照射装置3は、加速器10から輸送系2を経て供給されたいわゆるペンシル状の粒子線をビーム軸Xに対して略垂直な面内の任意の方向に向けて偏向させる走査電磁石31と、照射対象Tの厚さに応じて、ブラッグピークの幅を拡大させるためのリッジフィルタ33と、照射対象の深さ(照射深さ)に応じて、粒子線のエネルギー(飛程)を変えるためのレンジシフタ34と、を備えている。
走査電磁石31は、ビーム軸Xに垂直な面(xy)内で1次元内での走査を行う単方向走査電磁石31aと単方向走査電磁石31bを互いに偏向方向が異なる(例えば、図では、直交するx方向とy方向)よう、ビーム軸Xに沿って配置したものである。各単方向走査電磁石31a、31bでの励磁量を調整することにより、照射対象である患部Tのxy面内での所定位置に向かって粒子線が出射するように、入射した粒子線をビーム軸Xに対して所定の方向に偏向させることができる。
リッジフィルタ33は、例えば錐状体や断面が三角形の板を面内に多数並べたように形成したもので、例えば、粒子線が通過する面を多数の小領域に分割したとすると、小領域毎に多様な厚みを通過する粒子線が存在するようになっている。図では、理解しやすいように円錐を面内に並べたように記載している。これにより、ブラッグピークの幅が拡大され、いわゆるSOBP(Spread-Out Bragg Peak)を有する粒子線となる。すなわち、リッジフィルタ33により、線量付与できる深さ方向の幅を広げることになる。レンジシフタ34は、入射した粒子線のエネルギーを所定量減衰させるためのもので、例えば、所定厚みを持った樹脂の板材を複数備え、その板材の組み合わせ(総厚み)により、減衰量を規定することができる。
つまり、スキャニング照射法により患部Tを照射する場合、患部Tのビーム軸Xに平行な方向、つまり深さ(z)方向の形状に対応した照射野は、上述したリッジフィルタ33やレンジシフタ34によって形成される。そして、患部Tのビーム軸Xに垂直な面(xy)平行における形状に対応した照射野は、走査電磁石31によって形成される。その際、基本的には、深さ方向の照射野を定めた状態で、2つの単方向走査電磁石31a、31bの偏向角度の組み合わせを変化させ、面(xy)方向での2次元の照射野を形成する。
この偏向角度は、それぞれ走査電磁石(31a、31b)に流れる電流に応じて生じる磁場の強さによって決まる。そして、それぞれの電流は、各単方向走査電磁石31a、31bに対応して設けられた駆動電源32(実際には31a用の駆動電源32a、31b用の駆動電源32bがあるが、まとめて32と表記)に出力された指令値によって定まる。そして、指令値は、治療計画装置に保存された照射対象の座標データを基に計算する。
そして、本発明の実施の形態1にかかる粒子線治療装置1は、スキャニング照射型の照射装置3の局所制御器のうち、スキャニングを行う走査電磁石31用の制御器である制御部4に特徴がある。つまり、照射対象の座標データからの指令値への変換(生成)、生成した指令値を加速器10と同期して出力するような出力タイミングの調整等の指令値処理を行う制御部4内の回路のうち、少なくとも一部を冗長化させ、冗長化させた回路からのそれぞれの出力が一致するか否かで処理に誤りがあるか否かを判断するようにした。以下、詳細について説明する。
図3に示すように、制御部4は、治療計画装置20で作成した治療計画データを受信するデータ受信部として機能するインタフェース41と、インタフェース41が受信した治療計画データを保存するためのメモリ42とを有する。そして、メモリ42から出力された治療計画データ(次元は照射位置とその位置における照射線量)を、走査電磁石31(の駆動電源32)への指令値(次元は電流と時間)へ変換するための演算を行う演算回路43を、同じ演算(処理)を実行する第1演算回路43Aと第2演算回路43Bとが冗長化するように構成している。
冗長化させた第1演算回路43Aと第2演算回路43Bで算出された指令値は、それぞれ比較部45に出力される。比較部45は、第1演算回路43Aから出力された演算結果(指令値)と第2演算回路43Bから出力された演算結果(指令値)とを比較する。そして、比較したそれぞれの演算結果(指令値)が一致する場合は指令値を、演算結果(指令値)が一致しない場合はその旨を示す信号(エラー発生トリガ信号)を指令値送信部として機能するインタフェース46に出力する。つまり、比較部45は、冗長化させた指令値処理系統のいずれかでエラーが発生したかどうかを検知する誤り検出部として機能する。
インタフェース46に指令値が出力されると、インタフェース46は指令値を加速器10(の制御部5)と同期して、駆動電源32に出力し、駆動電源32は出力された指令値に基づいて走査電磁石31を駆動する。一方、インタフェース46にエラー発生トリガ信号が出力されると、インタフェース46はエラー発生トリガ信号を主制御部6に出力する。つまり、インタフェース46は、指令値を加速器10と同期して出力するタイミング調整部、および指令値を処理する系統でエラーが発生した際に、エラーの発生を他の制御器等に通知するエラー通知部として機能する。
主制御部6にエラー発生トリガ信号が出力されると、主制御部6は、エラーの発生を示すアラーム表示を各系統に表示させるための信号、若しくは粒子線を停止するための信号を対応する制御器(例えば、制御部4,5等)に出力する。
照射装置3系の制御器として、上記のような構成の制御部4を用いれば、冗長化された演算回路43A、43Bのどちらかにエラーが発生した場合に、リアルタイムでエラーを検出できるので、粒子線を即座に停止して過剰線量を防止することが可能となる。このとき、特許文献7に記載されたように、粒子線の照射位置の指令値からのずれを検出するようにしていても、指令値自体にエラーが生じたことを検出することはできない。そのため、例えば、指令値が一つの値で止まったままになれば、ペンシルビームと呼ばれる細い粒子線が一点に集中して照射されることにより深刻な過剰線量が発生する。これは、指令値が0の場合でも同様である。
一般的な制御の場合、故障時に指令値を0にすることで、安全が保つことができ、フェイルセーフとなることが多い。しかし、スキャニング照射型の粒子線治療装置に適用すると、故障時に粒子線がアイソセンタと呼ばれる標的中心に照射され続けることになり、安全側に機能するどころか、むしろ、重大な事態を招いてしまう。しかし、本実施の形態にかかる粒子線治療装置1では、走査電磁石31の駆動電源32の指令値の処理系統を冗長化させるだけで、指令値の処理にエラーが発生しているか否かをすぐに検出できる。そのため、装置を複雑化することなく、過剰線量による影響を抑制し、最適な線量付与が可能になる。
なお、走査電磁石31は上述したようにx方向用の単方向走査電磁石31aとy方向用の単方向走査電磁石31bの2つの単方向走査電磁石で構成され、指令値は各単方向走査電磁石31a、31bごとに計算される。そのため、上記冗長化は、x方向用単方向走査電磁石31aの駆動電源32aの指令値を演算する回路、y方向用単方向走査電磁石31bの駆動電源32bの指令値を演算する回路それぞれに対して行うことが望ましい。しかし、少なくとも一方の回路側を冗長化させることでも効果は生じる。このとき、例えば、一方の指令値が継続的、他方の指令値が断続的に変化するように指令値のパターンが判っている場合、継続的に指令値が変化する側の回路を優先的に冗長化させることが望ましい。
また、図1、図3に示すように、制御部4は、粒子線を加速・輸送する加速器10系の制御部5と同期して照射装置3系の制御を行う機能を有する。照射装置3系の制御器と加速器10系の制御器をひとつの制御器で行うことも考えられるが、分散協調制御することが一般的である。この場合、複数のサブシステム(加速器10、輸送系2、治療室ごとの照射装置3等)を備えたシステムの制御系として、各サブシステムを専ら制御する局所制御器と全体を指揮し制御する主制御器からなる階層型の制御系統を用いることが多い。本発明の実施の形態1にかかる粒子線治療装置においても、この主制御器と局所制御器の構成を採用している。そして、サブシステム内で制御できる動作は局所制御器内で、複数のシステムを連携して制御する動作は主制御器が制御するというように、制御系統内での機能を分担している。
一方、粒子線治療装置においては、制御系統には、ワークステーションやコンピュータを用いることが一般的である。そのため、主制御器や局所制御器といった機能は、ソフトウェア等により発現されることになり、必ずしも特定のハードウェアに収まるとは限らない。例えば、上述した図1や後述するブロック図では、制御部4と5と6があたかも別個のハードウェアーであるかのように記載しているが、これは、説明の都合上、そのように記載しているだけであって、実態を反映したものではない。ただし、後述する実施の形態(とくに実施の形態3)によっては、例えば、配置によるノイズの影響等を考慮して、制御器(または回路部分)の物理的な配置を区別する場合もある。
以上のように、本実施の形態1にかかる走査電磁石用制御装置(制御部4)によれば、加速器10から供給された粒子線を治療計画に応じた照射野に成形するスキャニング照射用の走査電磁石31の制御に用いられる走査電磁石用制御装置(制御部4)であって、治療計画(のデータ)に基づいて走査電磁石31を駆動するための指令値を生成し、生成した指令値を加速器10と同期するようにタイミングを調整して出力する指令値処理部として機能するメモリ42、演算回路43、インタフェース46と、指令値処理部での処理の誤りを検出する誤り検出部(比較部45)と、を備え、指令値処理部の少なくとも一部の回路(演算回路43)は冗長化(演算回路43A、43B)されており、誤り検出部(比較部45)は、冗長化された回路からの出力が一致しないときに、処理の誤りが生じたことを検出するように構成したので、指令値の処理に誤りが生じた場合に、迅速に検出することができる。これにより、照射位置が留まることによる線量集中、あるいは、照射してはならない部位への誤照射などによる過剰線量が生じることを抑制し、最適な線量付与が可能な粒子線治療を行うことができる。
とくに、冗長化された回路は、治療計画データを指令値に変換する演算回路43A、43Bであるので、指令値の生成処理における誤りを迅速に検出することができる。
また、本実施の形態1にかかる粒子線治療装置1によれば、粒子線を供給する加速器10と、スキャニング照射用の走査電磁石31を有し、加速器10から供給された粒子線を用いて患部形状に応じたスキャニング照射を行う照射装置3と、走査電磁石31を制御する上述した走査電磁石用制御装置(制御部4)と、加速器10と照射装置3とを連携して制御する連携制御装置(制御部6)と、を備え、走査電磁石用制御装置(制御部4)は、誤り検出部(比較部45)が処理の誤りを検出したときに、処理の誤りが生じたことを示すエラー発生信号を連携制御装置(制御部6)に出力し、連携制御装置(制御部6)は、エラー発生信号が出力されると、加速器10による粒子線の供給および照射装置3による粒子線の照射のうち、少なくともいずれかを停止させるように構成したので、照射位置が留まることによる線量集中、あるいは、照射してはならない部位への誤照射などによる過剰線量が生じることを抑制し、最適な線量付与が可能な粒子線治療を行うことができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、外部の治療計画装置が計算した治療計画データから走査電磁石(の駆動電源)への指令値への変換を、照射装置系の制御器の中の冗長化した指令値処理部で行う態様を示している。これは、治療計画データからの指令値への変換が、個々の電磁石の特性に依存しており、電磁石と対となる制御器において行わせることが自然であるためである。ただし、この変換を照射装置系の制御器以外の装置(例えば治療計画装置)によって行えないわけではない。本実施の形態2では、この指令値への変換を外部の装置で行う態様を示す。
図4は、本発明の実施の形態2にかかる粒子線治療装置における走査電磁石用の制御器(制御部)の構成を示すブロック図である。図4に示すように、治療計画装置220に、治療計画データを指令値へ変換するための演算を行う演算回路243を有している。そして、照射装置3用の制御部204は、インタフェース41は、治療計画データの代わりに指令値を受信し、メモリは、インタフェース41が受信した指令値を保存する。ここで、本実施の形態2においては、メモリ42もメモリ42Aとメモリ42Bと2つのメモリを冗長化させて2系統に配置している。そして、それぞれの系統において、メモリに保存された指令値をタイミングを調整(加速器系制御部5と同期)しながら出力するタイミング調整部として機能するタイミング調整回路47も冗長化(47A、47B)させて設けている。つまり、指令値処理系統のうち、メモリとタイミング調整回路を冗長化させたことになる。そして、冗長化させた指令値処理系統のそれぞれから出力された指令値は、比較部45に出力され、以降、実施の形態1と同様の構成と動作が行われる。
つまり、実施の形態1との違いとしては、まず、治療計画データからの指令値への変換を、制御部204以外の装置(図に示すように、例えば、治療計画装置220)によって行っている。したがって、制御部204内の指令値処理系統では、指令値への変換の計算は行わず、加速器系の制御部5と同期して信号を出力する機能のみにとどまる。さらに、実施の形態1との他の相違点は、メモリも2系統備えている点にある。これは、照射装置系の制御器の故障がもっぱら計算や出力のタイミングを取る部分よりも、メモリにおいて生じることが多いことがわかったため。メモリも2系統備えるようにした。なお、指令値への演算は、物理的には治療計画装置220で実行されているが、走査電磁石31用の制御部204の機能の一部が治療計画装置220内に設置されているとみなしてもよい。
以上のように、本実施の形態2にかかる走査電磁石用制御装置(制御部204)によれば、加速器10から供給された粒子線を治療計画に応じた照射野に成形するスキャニング照射用の走査電磁石31の制御に用いられる走査電磁石用制御装置(制御部204)であって、治療計画(のデータ)に基づいて走査電磁石31を駆動するための指令値を生成し、生成した指令値を加速器10と同期させて出力する指令値処理部として機能する演算回路243、メモリ42、タイミング調整回路47と、指令値処理部での処理の誤りを検出する誤り検出部(比較部45)と、を備え、指令値処理部の少なくとも一部の回路(メモリ42とタイミング調整回路47)は冗長化(メモリ42A、42B、およびタイミング調整回路47A、47B)されており、誤り検出部(比較部45)は、冗長化された回路からの出力が一致しないときに、処理の誤りが生じたことを検出するように構成したので、指令値の処理に誤りが生じた場合に、迅速に検出することができる。これにより、照射位置が留まることによる線量集中、あるいは、照射してはならない部位への誤照射などによる過剰線量が生じることを抑制し、最適な線量付与が可能な粒子線治療を行うことができる。
とくに、冗長化された回路は、生成された指令値を保持するメモリ42A、42Bであるので、影響を受けやすいメモリの不具合による指令値の生成処理における誤りを迅速に検出することができる。
また、冗長化された回路は、生成された指令値の出力を加速器10と同期させて出力するタイミング調整回路47A、47Bであるので、指令値出力の停滞やタイミング誤り等の処理誤りを迅速に検出することができる。
また、本実施の形態2にかかる粒子線治療装置1によれば、粒子線を供給する加速器10と、スキャニングを行う走査電磁石31を有し、加速器10から供給された粒子線を用いて患部形状に応じたスキャニング照射を行う照射装置3と、走査電磁石31を制御する上述した走査電磁石用制御装置(制御部204)と、加速器10と照射装置3とを連携して制御する連携制御装置(制御部6)と、を備え、走査電磁石用制御装置(制御部204)は、誤り検出部(比較部45)が処理の誤りを検出したときに、処理の誤りが生じたことを示すエラー発生信号を連携制御装置(制御部6)に出力し、連携制御装置(制御部6)は、エラー発生信号が出力されると、加速器10による粒子線の供給および照射装置3による粒子線の照射のうち、少なくともいずれかを停止させるように構成したので、照射位置が留まることによる線量集中、あるいは、照射してはならない部位への誤照射などによる過剰線量が生じることを抑制し、最適な線量付与が可能な粒子線治療を行うことができる。
実施の形態3.
上記実施の形態1や2では、誤り検出部(比較部45)やエラー通知手段(インタフェース46)が、いずれも、照射装置用の制御器(制御部4、204)に内包されていた。この場合、指令値を制御部4から走査電磁石31(駆動電源32)へ送る信号線にノイズ等がのることによって生じる不都合までは対処することができない。状況によっては、指令値処理の比較をできる限り末端で行いたい要求がある。そこで、本実施の形態3に係る粒子線治療装置では、エラー検出手段とエラー通知手段を照射装置用の制御器以外の部分として走査電磁石用の駆動電源内に配置するようにした。
図5は、本発明の実施の形態3にかかる粒子線治療装置における照射装置を制御する制御器(制御部)の構成を示すブロック図である。図5に示すように、エラー検知手段として機能する比較部345やエラー通知手段として機能するエラー出力部326を、走査電磁石31の駆動電源332内に設置するようにした。
図5に示すように、制御部304は、インタフェース41と、メモリ42と、冗長化させた第1演算回路43Aと第2演算回路43Bの構成は、実施の形態1の図3で説明したのと同様の構成である。しかし、比較部45を内部に有しておらず、インタフェース346はエラー通知手段としての機能を有しない。そのため、第1演算回路43Aと第2演算回路43Bで演算した指令値は、インタフェース346を介して、そのまま駆動電源332に出力される。
比較部345とエラー出力部326は、駆動電源332内に設けている。そして、駆動電源332にインタフェース346を介して出力された第1演算回路43Aからの指令値と第2演算回路43Bからの指令値は、それぞれ比較部345に出力される。比較部345は、実施の形態1あるいは2における比較部45と同様に、両指令値を比較する。そして、比較した両指令値が一致する場合は指令値を走査電磁石31に出力し、両指令値が一致しない場合はエラー発生トリガ信号をエラー出力部326に出力する。エラー発生トリガ信号が出力されると、エラー出力部326は、エラー発生トリガ信号を主制御部6に出力する。
このように構成することにより、指令値を送る信号線の内、制御部304から駆動電源332に至るまでの範囲にノイズ等がのった場合でも、指令値に関するエラーを検知して停止等の対策を行うことができるという効果を発揮することができる。
以上のように、本実施の形態3にかかる走査電磁石用制御装置(制御部304、駆動電源332内の比較部345)によれば、誤り検出部(比較部345)が、走査電磁石31を駆動する駆動電源332に設置されているように構成したので、制御部304から駆動電源332に至るまでの範囲にノイズ等がのった場合でも、指令値に関するエラーを検知して停止等の対策を行うことができる。
また、本実施の形態3にかかる粒子線治療装置1によれば、粒子線を供給する加速器10と、スキャニングを行う走査電磁石31を有し、加速器10から供給された粒子線を用いて患部形状に応じたスキャニング照射を行う照射装置3と、走査電磁石31を制御する上述した走査電磁石用制御装置(制御部304、駆動電源332内の比較部345)と、加速器10と照射装置3とを連携して制御する連携制御装置(制御部6)と、を備え、走査電磁石用制御装置(制御部304、駆動電源332内の比較部345とエラー出力部326)は、誤り検出部(比較部345)が処理の誤りを検出したときに、処理の誤りが生じたことを示すエラー発生信号を連携制御装置(制御部6)に出力し、連携制御装置(制御部6)は、エラー発生信号が出力されると、加速器10による粒子線の供給および照射装置3による粒子線の照射のうち、少なくともいずれかを停止させるように構成したので、照射位置が留まることによる線量集中、あるいは、照射してはならない部位への誤照射などによる過剰線量が生じることを抑制し、最適な線量付与が可能な粒子線治療を行うことができる。
実施の形態4.
上記各実施の形態では、冗長化させた指令値の処理系統に発生したエラーを検知する構成として、最も単純な2つの系統を冗長化させたものについて記載した。しかし、冗長化の数については、2に制限する必要はなく、3つ以上にしてもよい。そしてその場合は例えば、特許文献6または7に開示されたような多数決を採用するようにしてもよい。本実施の形態4においては、冗長化の数を3以上として、上述した多数決を採用するものであるが、さらに、粒子線治療装置特有の現象に着目して、エラーを検知した時の動作を規定したものである。
図6〜図10は本発明の実施の形態4にかかる粒子線治療装置の構成および動作について説明するためのもので、図6は粒子線治療装置の照射装置用の制御部の構成を示すブロック図、そして、図7はスキャニング照射を用いた積層原体照射について説明するための模式図で、積層原体照射のイメージ(図7(a))とスライスにおける走査を示す模式図(図7(b))である。図8はスキャニング照射でスポット位置がずれた場合の線量分布について説明するためのもので、一次元における、各スポット単独、およびそれらを重ね合わせた線量分布を示す図である。そして、図9は本発明の実施の形態4にかかる粒子線治療装置における動作を説明するための波形図、図10は本発明の実施の形態4にかかる粒子線治療装置における動作を説明するためのフローチャートである。
なお、本実施の形態4にかかかる粒子線治療装置1は、図6に示すように、走査電磁石31用の制御部404は、治療計画データを走査電磁石31(の駆動電源32)への指令値に変換するための演算を行う演算回路43を、同じ演算を実行する第1演算回路43Aと第2演算回路43Bと第3演算回路43Cの3つの回路を冗長化させている。
冗長化させた第1演算回路43Aと第2演算回路43Bと、第3演算回路43Cで算出された指令値は、それぞれ比較部445に出力される。比較部445は、3つの演算回路(指令値処理系統)から出力された指令値を比較する。そして、比較した3つの指令値が一致する場合は指令値をインタフェース446に出力する。一方、異なる指令値が存在する場合、指令値が一致する数によって、対応するエラー発生トリガを出力する。一つの指令値が異なっていても一致する指令値がある(同じ指令値が2つ以上ある)場合は、一致する指令値と、軽度のエラーを示す信号としてエラー発生トリガAをインタフェース446に出力する。一方、一致する指令値が一つも無い場合は、重度のエラーを示す信号としてエラー発生トリガBをインタフェース446に出力する。つまり、本実施の形態4にかかるエラー検知手段(比較部445)は、冗長化させた指令値処理系統のいずれかでエラーが発生したかどうかだけでなく、発生したエラーの程度(深刻度)も評価する。
インタフェース446に指令値が出力されると、インタフェース446は指令値を駆動電源32に出力し、駆動電源32は出力された指令値に基づいて走査電磁石31を駆動する。一方、インタフェース446にエラー発生トリガ信号Aと指令値が出力されると、インタフェース446はエラー発生トリガ信号Aを主制御部6に出力する。あるいは、インタフェース446にエラー発生トリガ信号Bが出力されると、インタフェース446はエラー発生トリガ信号Bを主制御部6に出力する。
そして、主制御部6は、出力された信号が重度のエラーを示すエラー発生トリガBの場合、上記各実施の形態のようにエラーを表示して、粒子線を停止するように、対応する制御器(例えば、制御部404,5等)に出力する。しかし、軽度のエラーを示すエラー発生トリガAが出力された場合、以下に示すように、そのスライスの照射を終えてから粒子線を停止するように対応する制御器(例えば、制御部404,5等)を制御する。以下、このような構成を採用した背景と動作の詳細について説明する。
はじめに、積層原体照射について説明する。
積層原体照射法では、まず患部Tの立体形状を体表面からの深さ方向において、図7(a)に示すように、所定厚みを有する複数の層(スライスSS、SS、・・・SS)に分割する。そして、分割したスライス毎に、面方向(xy)の形状を網羅するように照射する。このとき、スキャニング照射で面方向の照射野を形成する場合、スライスの面方向での領域を網羅するように、微小なスポットを走査していく。例えば、図7(b)では、スポットSpから開始してジグザグに走査することで、スライスSSの面方向の領域を網羅する例を示している。なお、スキャニング照射における走査の経路は図に示したようなジグザグに限りことはなく、渦巻き状やその他多様な形態が可能である。
図7のような例では、各スライスSSの深さに合わせたSOBPが得られるようにリッジフィルタ33の仕様が調整される。そして、照射開始時には最深部のスライスSSの深さに対応する飛程になるよう、照射装置3へ供給される粒子線のエネルギーやレンジシフタ34の仕様が調整され、スライスSSに対してスキャニング照射が実行される。そして、最深部のスライスSSの照射が終了すると、自動的にSOBPに相当した深さ分浅い位置(照射装置3から見た手前側)に、レンジシフタ34によって飛程が調整され、次のスライスSSに対してスキャニング照射が実行される。以降、同様にレンジシフタ34により飛程が調整され、最終スライススSSまで照射を終えると、全体として患部Tの立体形状に対応した空間VTに線量が付与される。
このとき、各スライスSSiでの面内の線量付与は、ペンシルビームのような細い粒子線を走査させて得るのであるが、ひとつのスポットにおける線量分布はスポット径の中で平坦ではなく、図8に示すようにガウス分布を持っている。したがって、各スポット(SpX−2、SpX−1、Sp、SpX+1)の位置を計算された間隔で配置することにより、全体として面内に平坦な線量分布DNを得ることができる。ここで、例えば、スポットSpの位置がSpにずれた場合、スポットSpX−1、Sp間では、間隔が想定より広くなったため、線量が計画より低くなるコールドポイントCPが生じ、スポットSp、SpX+1間では、間隔が想定より狭くなったため、線量が計画より高くなるホットポイントHPが生じてしまう。つまり、面内で偏りをもった線量分布DEになる。
このようなホットポイントやコールドポイントは、程度によって、治療上許容できるものとできないものがあるが、一般的に許容できるとされるのは、スポットの位置精度を、粒子線分布における標準偏差σの5%以内に収めた場合である。ここで、例えば、スキャニング照射における粒子線の線量分布のσが3mm程度であるとすると、必要とされる位置精度は0.15mm以内になる。一方、患者の治療台等への位置決め精度の目標は±0.3mmとされており、現実の位置決め精度は、スポットの位置精度よりも粗くなる。
なお、この位置決め精度は、患部位置と照射範囲を合わせるためのものであり、治療開始時にその精度内に入っていれば治療計画通りに線量付与することに支障はない。しかし、ひとつのスライスの照射途中で患者の位置が変わってしまった場合、その精度内に合わせても、許容範囲を超えるホットポイントまたはコールドポイントが生じることになる。つまり、一度スライスの照射を始めた場合、そのスライスの照射を途中のスポットで中止してしまうと、仕切り直してそのスポットから照射を開始しても、治療計画通りに線量付与を行うことが困難であることがわかる。
そこで、本実施の形態4にかかる粒子線治療装置では、指令値にエラーが発生した場合でも、冗長化させた指令値処理系統のうち、少なくとも複数の系統で指令値が一致している場合、そのスライスの照射が完了するまで照射を継続するようにした。これにより、致命的なエラー(すべての指令値が不一致)が生じない限り、そのスライスにおいて均一に線量付与することが可能になる。ただし、これは、平坦な分布が最適という意味ではなく、説明が簡単な治療計画で平坦な分布が設定された場合に、その設定通りに分布させることを意味するものである。したがって、本実施の形態にかかる粒子線治療装置を用いれば、治療計画上、偏った線量分布が設定されているならば、設定された分布通りに線量付与できることになる。
つぎに、図9の波形図と図10のフローチャートを用いて動作について説明する。
図9では、図7を用いて説明した積層原体照射における、ある4つの連続するスライス(SSi−2、SSi−1、SS、SSi+1)の照射期間での波形を示したものである。そして、各スライスSSでx方向でジグザグに走査しながらy方向で一方向に走査して領域を網羅し、スライスSSの照射途中でエラーを検出した場合を想定している。図中(A1)と(A2)は、それぞれ単方向走査電磁石31aと31bに設定された偏向角(指令値通りの電流が流れたときに通過した粒子線を偏向する角度)、(B)は照射中止指令信号、(C)はエラー発生トリガA、(D)はスポット、(E)はスライスを示す。
照射を開始してから、スライスSSi−2、SSi−1においては、エラーは発生しておらず(ステップS10で「N」)、走査電磁石31の単方向走査電磁石31a、31bには、それぞれ設定された指令値に応じた電流が流れ、時間に応じて粒子線の偏向角度を変更することで、スキャニング照射を実行している。そしてスライスSSiでも、スポットSpeまでは、エラーは発生しておらず、スキャニング照射を実行している。
ここで、スポットSpの照射中に、比較部445が3つの指令値処理系統から出力された指令値のうち、少なくとも一つの指令値が異なっていた場合、エラーが発生したことを検知する(ステップS10で「Y」)。すると、ステップS20に移行し、同じ指令値を出力する系統があるか否かを判断(ステップS20)し、同じ指令値を出力する系統があれば、その系統は正常であり、正常な系統が複数あると判断する(ステップS20で「Y」)。
この場合、比較部445は、正常と判断した指令値とともに、インタフェース446にエラー発生トリガAを発信する。インタフェース446は駆動電源32に指令値を出力するとともに、主制御部6にエラー発生トリガAを出力する。すると、主制御部6は、エラーが発生した時点のスポットが、そのスライスの最終スポットでない(ステップS30で「N」)場合、エラーの発生に伴う照射中止の予告表示を実行するように対応する制御器に指令を出すにとどめる。そして、そのスライスの最終スポットになったステップS30で「Y」)ときに、粒子線の照射を中止(ステップS50)するとともに、中止表示(ステップS60)を行うよう、対応する制御器に照射中止指令信号を出す。
これにより、スライスSSまでの照射を完了し、照射を中止する。なお、照射中止指令は必ずしも、そのスライスの最終スポットになったタイミングで出力する必要はなく、そのスライスの最終スポットになった時点で粒子線の出射が遅滞なく停止できるタイミングで出力すればよい。
一方、ステップS20において、同じ指令値を出力する系統が一つも無い場合。比較部445は、インタフェース446にエラー発生トリガBを発信し、エラー発生トリガBを受信したインタフェース446は、主制御部6にエラー発生トリガBを出力する。すると、主制御部6は、遅滞なく、粒子線の照射を中止(ステップS50)するとともに、中止表示(ステップS60)を行うよう、対応する制御器に照射中止指令信号を出す。
なお、ステップS20で「Y」と判定され、そのスライスの最終まで照射を継続するシーケンスに入っていた場合であっても、残りの2系統の指令値も異なるような事態になった場合は、即時停止動作に移行する。
なお、3つ以上冗長化させる対象や、回路の物理的な配置変更等については、当然のことながら、上記各実施の形態に掲載された例を組み合わせて適用することができる。
以上のように、本実施の形態4にかかる走査電磁石用制御装置(制御部404)によれば、加速器10から供給された粒子線を治療計画に応じた照射野に成形するスキャニング照射用の走査電磁石31の制御に用いられる走査電磁石用制御装置(制御部404)であって、治療計画(のデータ)に基づいて走査電磁石31を駆動するための指令値を生成し、生成した指令値を加速器10と同期させて出力する指令値処理部として機能するメモリ42、演算回路43、インタフェース446と、指令値処理部での処理の誤りを検出する誤り検出部(比較部445)と、を備え、指令値処理部の少なくとも一部の回路(演算回路43)は3つ以上の回路(演算回路43A、43B、43C)を有し、誤り検出部(比較部445)は、冗長化された回路からの出力が一致しないときに、処理の誤りが生じたことを検出するとともに、処理の誤りが生じたことを検出した際、3つ以上の回路のうち、出力が一致する回路の数によって、生じた誤りの程度を判定するように構成したので、指令値の処理に誤りが生じた場合に、迅速に検出することができるとともに、誤りの程度のよって適した処理を行うことができる。これにより、照射位置が留まることによる線量集中、あるいは、照射してはならない部位への誤照射などによる過剰線量が生じることを抑制するとともに、例えば、照射の中断等による弊害を最小限に抑え、最適な線量付与が可能な粒子線治療を行うことができる。
また、本実施の形態4にかかる粒子線治療装置1によれば、粒子線を供給する加速器10と、粒子線の飛程を調整する飛程調整装置として機能するレンジシフタ34、リッジフィルタ33と、スキャニング照射用の走査電磁石31とを有し、加速器10から供給された粒子線を用いて、スライスSS毎のスキャニング照射によって患部の立体形状に応じた照射(積層原体照射)を行う照射装置3と、走査電磁石31を制御する上述した走査電磁石用制御装置(制御部404)と、加速器10と照射装置3とを連携して制御する連携制御装置(制御部6)と、を備え、走査電磁石用制御装置(制御部404)は、誤り検出部(比較部445)が処理の誤りを検出したときに、処理の誤りが生じたこと、および生じた誤りの程度を示すエラー発生信号を連携制御装置(制御部6)に出力し、連携制御装置(制御部6)は、出力されたエラー発生信号が、誤りの程度が高いことを示す場合(エラー発生トリガB)は、加速器10による粒子線の供給および照射装置3による粒子線の照射のうち、少なくともいずれかを即時停止させ、誤りの程度が高くないことを示す場合(エラー発生トリガA)は、誤りが生じた時点でのスライスSSの照射が完了してから、加速器10による粒子線の供給および照射装置3による粒子線の照射のうち、少なくともいずれかを停止させるように構成したので、照射位置が留まることによる線量集中、あるいは、照射してはならない部位への誤照射などによる過剰線量が生じることを抑制するとともに、例えば、スライス内での照射の中断による患者位置設定ずれによるホットスポットやコールドスポットの発生といった弊害を最小限に抑え、最適な線量付与が可能な粒子線治療を行うことができる。
1:粒子線治療装置、
3:照射装置、
4:局所制御部(走査電磁石用制御装置)、
5:局所制御部(加速器用制御装置)、
6:主制御部(連携制御部)、
10:加速器、
31:走査電磁石、
32:駆動電源、
41:インタフェース、
42:メモリ、
43:演算回路、
45:比較部(誤り検出部)、
47、326:タイミング調整回路、
百位の数字は実施形態による変形例を示す。

Claims (8)

  1. 加速器から供給された粒子線を治療計画に応じた照射野に成形するスキャニング照射用の走査電磁石の制御に用いられ、中性子を発生する環境の中に配置される走査電磁石用制御装置であって、
    前記治療計画に基づいて前記走査電磁石を駆動するための指令値を生成し、生成した指令値を前記加速器と同期させて出力する指令値処理部と、
    前記指令値処理部での処理の誤りを検出する誤り検出部と、を備え、
    前記指令値処理部の少なくとも一部の回路は冗長化されており、前記誤り検出部は、前記冗長化された回路からの出力が一致しないときに、前記処理の誤りが生じたことを検出することを特徴とする走査電磁石用制御装置。
  2. 前記冗長化された回路は、前記治療計画のデータを前記指令値に変換する演算回路であることを特徴とする請求項1に記載の走査電磁石用制御装置。
  3. 前記冗長化された回路は、前記生成された指令値を保持するメモリであることを特徴とする請求項1または2に記載の走査電磁石用制御装置。
  4. 前記冗長化された回路は、前記生成された指令値の出力を前記加速器と同期させて出力するタイミング調整回路であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の走査電磁石用制御装置。
  5. 前記誤り検出部が、前記走査電磁石を駆動する駆動電源に設置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の走査電磁石用制御装置。
  6. 前記冗長化された回路は、3つ以上の回路を有し、
    前記誤り検出部は、前記処理の誤りが生じたことを検出した際、前記3つ以上の回路のうち、出力が一致する回路の数によって、生じた誤りの程度を判定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の走査電磁石用制御装置。
  7. 粒子線を供給する加速器と、
    スキャニング照射用の走査電磁石を有し、前記加速器から供給された粒子線を用いて患部形状に応じたスキャニング照射を行う照射装置と、
    前記走査電磁石を制御する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の走査電磁石用制御装置と、
    前記加速器と前記照射装置とを連携して制御する連携制御装置と、を備え、
    前記走査電磁石用制御装置は、前記誤り検出部が前記処理の誤りを検出したときに、前記処理の誤りが生じたことを示すエラー発生信号を前記連携制御装置に出力し、
    前記連携制御装置は、前記エラー発生信号が出力されると、前記加速器による粒子線の供給および前記照射装置による粒子線の照射のうち、少なくともいずれかを停止させることを特徴とする粒子線治療装置。
  8. 粒子線を供給する加速器と、
    前記粒子線の飛程を調整する飛程調整装置と、スキャニング照射用の走査電磁石とを有し、前記加速器から供給された粒子線を用いてスライス毎のスキャニング照射によって、患部の立体形状に応じた照射を行う照射装置と、
    前記走査電磁石を制御する請求項6に記載の走査電磁石用制御装置と、
    前記加速器と前記照射装置とを連携して制御する連携制御装置と、を備え、
    前記走査電磁石用制御装置は、前記誤り検出部が前記処理の誤りを検出したときに、前記処理の誤りが生じたこと、および生じた誤りの程度を示すエラー発生信号を前記連携制御装置に出力し、
    前記連携制御装置は、前記出力されたエラー発生信号が、誤りの程度が高いことを示す場合は、前記加速器による粒子線の供給および前記照射装置による粒子線の照射のうち、少なくともいずれかを即時停止させ、
    前記誤りの程度が高くないことを示す場合は、前記誤りが生じた時点でのスライスの照射が完了してから、前記加速器による粒子線の供給および前記照射装置による粒子線の照射のうち、少なくともいずれかを停止させることを特徴とする粒子線治療装置。
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