JP4494848B2 - 粒子線治療装置 - Google Patents

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Description

本発明は、荷電粒子ビームを患者の患部に照射して治療を行う粒子線治療装置に関する。
荷電粒子ビームを利用したがん治療は、がん患部にエネルギーを集中させると共にがん患部以外の正常組織への影響を少なくすることができるため、患者への負担が少ない治療として注目を集めている。
加速器などで生成した荷電粒子ビームをがん患部へ照射する方式としては、細いビームを走査してがん患部へ照射する方式と、ビームを散乱体で散乱させ、散乱されたビームをコリメータでがん患部の形状に成型して照射する方式の2つの方式がある。
上記2つの方式のうち前者の細いビームを走査して照射する方式には、ビームを円形に走査するウォブラー法(例えば、非特許文献1のp.2084-2086,FIG41参照。)、ビームをジグザグに走査するクラスター走査法(例えば、非特許文献1のp.2086,FIG45参照。)、及び照射対象を小さい領域(スポット)に分け走査するスポット走査法(例えば、非特許文献1のp.2088参照。)等がある。
これらのビームを走査する照射方式では、ビームは、ビーム偏向方向が互いに90度となるように設置された2つの走査電磁石によって、ビームの進行方向に垂直の平面において走査される。
Rev.Sci.Instrum.,Vol.64,No.8,August,1993
上記ビームを走査して行う照射方式では、その走査方式に応じてビーム照射中に走査電磁石の設定電流を時間的に変化させる必要がある。これら各走査方式に対応した走査電磁石の設定電流は、走査電磁石の仕様、走査電磁石電源の仕様、及び照射ビームの仕様(照射エネルギー、入射ビーム位置など)から理論式により求められる。この理論式により算出された走査電磁石の設定電流値は、電磁石の仕様、電源の仕様、及びビーム仕様がまったく変動しないことを前提条件としているが、現実にはさまざまな要因で変動するため、照射位置がずれて誤照射を生じる可能性がある。
例えば、走査電磁石は一般に両極性電磁石であることから、電磁石のヒステリシスにより電磁石への供給電流がゼロにもかかわらず磁場が残留し、ビーム位置が想定した位置よりずれる可能性がある。また、その他何らかの機器の経年変化により、同一の条件で照射したにもかかわらず、ビーム照射位置がずれる可能性もある。
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、正確に患部を照射することができる粒子線治療装置を提供することにある。
第1発明の特徴は、荷電粒子ビームを発生させる粒子線発生装置と、前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記粒子線発生装置から発生された前記荷電粒子ビームを照射する照射装置と、前記走査電磁石と照射対象との間に設けられ、前記荷電粒子ビームの通過位置を検出するビーム位置検出器と、前記走査電磁石に供給する電流値と前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置との変換テーブルを記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記憶された変換テーブルを用い、治療計画情報に基づくビーム通過位置に応じて前記走査電磁石に供給する電流値を設定する制御装置と、前記荷電粒子ビームの照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置を、前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置と比較し、所定の大きさ以上の誤差がある場合に異常と判定する異常判定装置と、前記異常判定装置により比較される、照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置と前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置とを、それぞれ表示する表示装置を備え、前記表示装置は、比較対象である照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置と前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置とを、グラフ化して表示することにある。
本発明は、走査電磁石に供給する電流値とビーム位置検出器により検出する荷電粒子ビームのビーム通過位置との変換テーブルを記憶装置に記憶し、この記憶された変換テーブルを用い、制御装置により治療計画情報に基づくビーム通過位置に応じて走査電磁石に供給する電流値を設定する。これにより、走査電磁石に生じ得るヒステリシスにより、電流が0であるにも拘らず磁場が残留しビーム通過位置が想定した位置からずれたり、その他何らかの機器の経年変化によりビーム通過位置のずれが生じた場合であっても、記憶装置にそのずれた状態での走査電磁石に供給する電流値及びビーム通過位置が記憶されるため、そのパラメータを用いて治療計画情報に基づくビーム通過位置から走査電磁石に供給する電流値を設定することにより、治療計画に基づく想定した位置への照射が可能となる。したがって、誤照射を防止することができ、正確に患部を照射することができる。
異常判定装置を備えたことにより、照射中に走査電磁石の電流値又はビーム通過位置が異常でないか判定することができる。また例えば毎朝治療を開始する前に試験照射を行い、その照射中における走査電磁石の電流値及びビーム位置検出器により検出したビーム通過位置を、前日に記憶装置に記憶させた電流値及びビーム通過位置と比較するといったことが可能となる。これにより、粒子線治療装置に異常がないかどうか( すなわち治療装置の健全性)を毎日治療を開始する前に確認した上で、治療照射を行うことができる。
表示装置を備えたことにより、治療装置の異常判定を行う際におけるオペレータによる視認性を向上することができる。
表示装置が、比較対象である照射中における走査電磁石の電流値及びビーム位置検出器により検出したビーム通過位置と記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置とを、グラフ化して表示することにより、治療装置の異常判定を行う際におけるオペレータによる視認性をさらに向上することができる
第2発明の特徴は、荷電粒子ビームを発生させる粒子線発生装置と、前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記粒子線発生装置から発生された前記荷電粒子ビームを照射する照射装置と、前記走査電磁石と照射対象との間に設けられ、前記荷電粒子ビームの通過位置を検出するビーム位置検出器と、前記走査電磁石に供給する電流値と前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置との変換テーブルを記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記憶された変換テーブルを用い、治療計画情報に基づくビーム通過位置に応じて前記走査電磁石に供給する電流値を設定する制御装置と、前記荷電粒子ビームの照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置を、前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置と比較し、所定の大きさ以上の誤差がある場合に異常と判定する異常判定装置と、前記異常判定装置により比較される、照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置と前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置とを、それぞれ表示する表示装置を備え、前記表示装置は、比較対象である照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置と前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置との差分を、数値で表示することにある。
本発明は、走査電磁石に供給する電流値とビーム位置検出器により検出する荷電粒子ビームのビーム通過位置との変換テーブルを記憶装置に記憶し、この記憶された変換テーブルを用い、制御装置により治療計画情報に基づくビーム通過位置に応じて走査電磁石に供給する電流値を設定する。これにより、例えば走査装置が電磁石である場合に生じ得るヒステリシスにより、電流が0であるにも拘らず磁場が残留しビーム位置が想定した位置からずれたり、その他何らかの機器の経年変化によりビーム位置のずれが生じた場合であっても、記憶装置にそのずれた状態での走査量及びビーム位置が記憶されるため、そのパラメータを用いて治療計画情報に基づくビーム位置から走査量を設定することにより、治療計画に基づく想定した位置への照射が可能となる。したがって、誤照射を防止し、正確に患部を照射することができる。
異常判定装置を備えたことにより、照射中に走査電磁石の電流値又はビーム通過位置が異常でないか判定することができる。また例えば毎朝治療を開始する前に試験照射を行い、その照射中における走査電磁石の電流値及びビーム位置検出器により検出したビーム通過位置を、前日に記憶装置に記憶させた電流値及びビーム通過位置と比較するといったことが可能となる。これにより、粒子線治療装置に異常がないかどうか( すなわち治療装置の健全性)を毎日治療を開始する前に確認した上で、治療照射を行うことができる。
表示装置を備えたことにより、治療装置の異常判定を行う際におけるオペレータによる視認性を向上することができる。
表示装置が、比較対象である照射中における走査電磁石の電流値及びビーム位置検出器により検出したビーム通過位置と記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置との差分を、数値で表示することにより、治療装置の異常判定を行う際に、比較対象のデータの差分を正確な値で把握することができる。
第3発明の特徴は、治療計画情報に含まれる患部位置情報を前記ビーム位置検出器で検出可能なビーム通過位置情報に変換する演算装置をさらに備えることにある。これにより、前記制御装置は前記演算装置で変換されたビーム通過位置情報に応じて前記走査電磁石に供給する電流値を設定することができる。
第4発明の特徴は、前記走査電磁石に電流を供給する電源装置、及び前記電源装置を制御する電源制御装置をさらに備え、前記制御装置は前記電源制御装置を介して前記走査電磁石に供給する電流値を制御することにある。
第5発明の特徴は、前記荷電粒子ビームの照射中に前記異常判定装置が異常と判定した場合に、前記粒子線発生装置からの前記荷電粒子ビームの発生を停止させるビーム停止装置を備えたことにある。これにより、ビーム照射中に許容できない照射位置のずれが生じて異常判定装置が異常を判定した場合に、ビームの照射を停止することができ、誤照射を確実に防止することができる。その結果、粒子線治療装置の安全性を向上することができる。
本発明によれば、正確に患部を照射することができる。
本発明の好適な一実施形態である粒子線治療装置を、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の粒子線治療装置は、図1に示すように、荷電粒子ビーム発生装置(粒子線発生装置)1と、荷電粒子ビーム発生装置1の下流側に接続されたビーム輸送系2とを有している。
荷電粒子ビーム発生装置1は、イオン源(図示せず)、前段荷電粒子ビーム発生装置(ライナック)3及びシンクロトロン(加速器)4を有する。シンクロトロン4は、高周波印加装置5、及び加速装置6を有する。高周波印加装置5は、シンクロトロン4の周回軌道に配置された高周波印加電極7と高周波電源8とを開閉スイッチ9にて接続して構成される。加速装置6は、その周回軌道に配置された高周波加速空胴(図示せず)、及び高周波加速空胴に高周波電力を印加する高周波電源(図示せず)を備える。イオン源で発生したイオン(例えば、陽子イオン(または炭素イオン))は前段荷電粒子ビーム発生装置(例えば直線荷電粒子ビーム発生装置)3で加速される。前段荷電粒子ビーム発生装置3から出射されたイオンビーム(陽子ビーム)はシンクロトロン4に入射される。荷電粒子ビームであるそのイオンビームは、シンクロトロン4で、高周波電源から高周波加速空胴を経てイオンビームに印加される高周波電力によってエネルギーを与えられて加速される。シンクロトロン4内を周回するイオンビームのエネルギーが設定されたエネルギー(例えば100〜200MeV)までに高められた後、高周波電源8からの出射用の高周波が、閉じられた開閉スイッチ9を経て高周波印加電極7に達し、高周波印加電極7よりイオンビームに印加される。安定限界内で周回しているイオンビームは、この高周波の印加によって安定限界外に移行し、出射用デフレクタ10を通ってシンクロトロン4から出射される。イオンビームの出射の際には、シンクロトロン4に設けられた四極電磁石11及び偏向電磁石12に導かれる電流が電流設定値に保持され、安定限界もほぼ一定に保持されている。開閉スイッチ9を開いて高周波印加電極7への高周波電力の印加を停止することによって、シンクロトロン4からのイオンビームの出射が停止される。
シンクロトロン4から出射されたイオンビームは、ビーム輸送系2より下流側へ輸送される。ビーム輸送系2は、四極電磁石13及び偏向電磁石14と、治療室内に配置された照射装置15に連絡されるビーム経路16にビーム進行方向上流側より配置された四極電磁石17、四極電磁石18、偏向電磁石19、偏向電磁石20とを備える。ビーム輸送系2へ導入されたイオンビームは、ビーム経路16を通って照射装置15へと輸送される。
治療室は、内部に設置された回転ガントリー(図示せず)に取り付けられた照射装置15を備える。ビーム輸送系2のビーム経路16の一部を含む逆U字状のビーム輸送装置及び照射装置15は、回転ガントリー(図示せず)の略筒状の回転胴(図示せず)に設置されている。回転胴はモータ(図示せず)により回転可能に構成されている。回転胴内には治療ゲージ(図示せず)が形成される。
図2に照射装置15内の主要な機器配置を示す。照射装置15は、回転胴に取り付けられ前述の逆U字状のビーム輸送装置に接続されるケーシング(図示せず)を有しており、このケーシング内に、ビーム進行方向上流側から、上部ビーム位置モニタ23,走査電磁石(走査装置)24,25,線量モニタ26、及びビーム位置モニタ(ビーム位置検出器)27等が設置される。走査電磁石24,25は、ビーム軸と垂直な平面上において互いに直交する方向(X方向、Y方向)にビームを偏向し照射位置を動かすためのものであり、本実施形態では走査電磁石24はY方向に、走査電磁石25はX方向にビームを偏向する(以下、適宜、Y軸走査電磁石24,X軸走査電磁石25と記載する)。これら走査電磁石24,25には、走査電磁石電源(電源装置)43,44によりそれぞれ所定の電流が供給される。それらの供給電流は走査電磁石電源制御装置(電源制御装置)45により制御され、その電流値に応じて走査電磁石24,25によるイオンビームの走査量が制御される。
治療用ベッド29は、照射装置15からイオンビームを照射する前に、ベッド駆動装置(図示せず)によって移動され上記治療ゲージ内に挿入されるとともに、照射装置15に対する照射にあたっての位置決めが行われる。回転胴はガントリーコントローラ(図示せず)によってモータの回転を制御することによって回転され、照射装置15のビーム軸が患者30の患部(例えば癌や腫瘍の発生部位)を向くようになる。ビーム経路16を経て逆U字状のビーム輸送装置から照射装置15内へ導入されたイオンビームは、走査電磁石24,25によって順次照射位置を走査され、線量モニタ26により線量値を計測された後、患者30の患部である照射対象31内のビームエネルギーで決まる体表面からの所定の深さのスポット(小さい領域)に照射される。
本実施形態の粒子線治療装置が備えている制御システムを、図1を用いて説明する。その制御システム35は、中央制御装置36、治療計画データベースを格納したデータベース37、照射制御装置38、加速器・輸送系制御装置(ビーム停止装置。以下、加速器制御装置という)39を有する。更に、本実施形態の粒子線治療装置は、治療計画装置40を有している。
データベース37に記憶されている各患者毎の治療計画データ(患者データ)は、特に図示を行わないが、患者IDナンバー、照射量(一回当たり)、照射エネルギー、照射方向、照射位置等のデータを含んでいる。
中央制御装置36は、CPU(演算装置)41と、メモリ42とを備えている。CPU41は、入力した患者識別情報を用いて、これから治療を行う患者に関する上記の治療計画データをデータベース37から読み込む。CPU41は、このデータベース37から読み込んだ治療計画データを基に、照射制御装置38に出力するスポット照射パラメータを作成する。このスポット照射パラメータには、照射対象31における各照射スポットの位置データ,各スポットごとの目標線量値、及び照射する順番等が含まれる。これらのデータは、図3に示すように照射対象31をL1からLnまでの層に分割した各層(レイヤー)においてそれぞれ設定され、各レイヤーにおいて、スポット位置,スポット目標線量値、及びどの順番でスポット移動するかが指定される。
照射スポットの位置データは、具体的にはビーム位置モニタ27上の座標データ(x,y)で与えられる。すなわち、CPU41は、治療計画データ中の照射位置データをビーム位置モニタ27上の座標データに変換して照射制御装置38に出力する。図4を用いてこの変換の仕方を説明する。
図4において、mはアイソセンタ(患部中心位置)Iを通るビーム軸、50,51はX軸走査電磁石25又はY軸走査電磁石24におけるビーム偏向中心、Pはあるレイヤーにおける照射スポット位置(座標(X,Y))、52はアイソセンタIを通りビーム軸mに垂直な平面、P1は照射スポット位置Pの平面52における写像位置(座標(X’,Y’))、Lx1,Ly1はそれぞれビーム偏向中心50,51とアイソセンタIとの距離、Lx2,Ly2はそれぞれビーム偏向中心50,51とビーム位置モニタ27との距離である。
治療計画データ中には、あるレイヤーにおける照射スポットPの位置データ(X,Y)が、平面52における写像位置データ(X’,Y’)として含まれる。また、距離データLx1,Lx2,Ly1,Ly2は例えば中央制御装置36のメモリ42に予め記憶されている。CPU41は、治療計画データ中の照射スポットPの写像位置データ(X’,Y’)とメモリ42から読み出した距離データLx1,Lx2,Ly1,Ly2とを用い、次式(1)及び(2)にしたがってビーム位置モニタ27上におけるスポット照射位置P2(座標(x,y))の座標データを算出する。
x=Lx2×X’/Lx1・・・(1)
y=Ly2×Y’/Ly1・・・(2)
CPU41は、このようにして算出したビーム位置モニタ27上におけるスポット照射位置データ(以下、単にビーム位置データと記載する。)を照射制御装置38に出力する。照射制御装置38は、図2に示すように、上記CPU41から入力されたビーム位置データを、走査電磁石電流設定値演算装置(制御装置)54に出力する。走査電磁石電流設定値演算装置54は、この入力されたビーム位置データに基づき、記憶装置55に記憶されたビーム位置データと走査電磁石24,25の設定電流値(あるいはそれらの相関データ(例えば変換テーブル等)でもよい。詳細は後述。)を用いて走査電磁石24,25の電流値を設定し、走査電磁石電源制御装置45に出力する。走査電磁石電源制御装置45は、この入力された設定電流値にしたがって走査電磁石電源43,44を制御し、走査電磁石24,25への供給電流を制御する。これにより、照射装置15に入射されたイオンビームは走査電磁石24,25によって治療計画データに基づく所定の照射スポット位置方向に走査される。
一方、前記したレイヤーはビームの照射エネルギーに対応する(すなわち、ビームエネルギーが大きいほどレイヤーは体表面から深くなる)。そして、各電磁石への励磁電力供給の制御パターンは、照射エネルギーの値によって決まる。すなわち、メモリ42には、電力供給制御テーブルが予め記憶されており、例えば、照射エネルギーの各種の値(70,80,90,…[Mev]等)に応じて、シンクロトロン4を含む荷電粒子ビーム発生装置1における四極電磁石11及び偏向電磁石12、ビーム輸送系2の四極電磁石13、偏向電磁石14、四極電磁石17,18、偏向電磁石19,20に対する供給励磁電力値又はそのパターンが予め設定されている。
CPU41は、上記電力供給制御テーブルと照射スポット位置Pが含まれるレイヤーに対応したビームの照射エネルギーを用いて、荷電粒子ビーム発生装置1や各ビーム経路に配置された電磁石を制御するための制御指令データを作成する。そしてCPU41は、このようにして作成した制御指令データを、加速器制御装置39へ出力する。これにより、照射スポット位置Pが含まれるレイヤーに対応した照射エネルギーのビームが荷電粒子ビーム発生装置1からビーム輸送系2を経て照射装置15に入射され、走査電磁石24,25によって走査されて所定の照射スポット位置に照射される。
線量モニタ26は、以上のようにして当該スポット位置Pに目標線量が照射されると、照射制御装置38にスポットの線量満了信号を出力する。照射制御装置38は、その信号をもとに次のスポットに移動すべく、次のスポット位置に応じたビーム位置データを走査電磁石電流設定値演算装置54に出力し、走査電磁石電源制御装置45を介して走査電磁石24,25の電流値を新たに設定することで、照射スポットの移動を行う。なお、線量満了信号を入力された照射制御装置38は、上記照射スポットの移動を開始すると同時に、加速器制御装置39にビーム出射停止信号を出力する。これにより、加速器制御装置39は開閉スイッチ9を開き、高周波印加電極7への高周波電力の印加を停止することによって、シンクロトロン4からのイオンビームの出射を停止する。そして、照射スポットの移動が完了したら、照射制御装置38はビーム出射開始信号を加速器制御装置39に出力し、これにより加速器制御装置39は開閉スイッチ9を閉じる。すなわち、照射スポットの移動中はビーム照射が停止した状態となる。このようにしてスポットの移動と照射を繰り返しつつ、照射対象31内のあるレイヤーにおけるスポット照射を順番に行う。
このようにして、あるレイヤーにおける全てのスポットの照射が完了すると、次のレイヤーに移動する。通常、レイヤーの移動は一番深い方から体表面に向かって順番に移動する。このとき、照射制御装置38は、中央制御装置36のCPU41にレイヤー移動信号を出力する。これにより、CPU41は、メモリ42に記憶された電力供給制御テーブルを用いて、新たに移動するレイヤーに対応したビームの照射エネルギーに応じた荷電粒子ビーム発生装置1や各ビーム経路に配置された電磁石を制御するための制御指令データを作成する。そして作成した制御指令データを加速器制御装置39へ出力する。これにより、新たなレイヤーに対応した照射エネルギーのビームが荷電粒子ビーム発生装置1からビーム輸送系2を経て照射装置15に入射され、走査電磁石24,25によって走査されて所定の照射スポット位置に照射される。
ここで、本実施形態の最大の特徴は、走査電磁石24,25の設定電流値とビーム位置モニタ27で検出したビーム位置データとの変換テーブルを記憶しておき、この記憶された変換テーブルを用い、治療計画データ中のスポット照射位置データに基づき算出したビーム位置データに応じて走査電磁石24,25の電流値を設定することにある。以下、この詳細について、図2を用いて説明する。
荷電粒子ビーム発生装置1からビーム輸送系2を経て照射装置15に入射されたイオンビームが上部ビーム位置モニタ23を通過すると、上部ビーム位置モニタ23から上部ビーム位置モニタ計測装置56に検出信号が出力される。この検出信号は上部ビーム位置モニタ計測装置56にて信号処理され、ビーム重心位置(以下、単にビーム位置と記載する。)が計算される。計算されたビーム位置は、記憶装置55に出力される。なお、この上部ビーム位置モニタ23の役割は、照射装置15に入射されるイオンビームのビーム位置がビーム軸m上であるかどうかを検出するものであり、通常、ビーム位置はビーム軸mの位置(すなわち座標(0,0)近傍)である。
同様に、イオンビームがビーム位置モニタ27を通過すると、ビーム位置モニタ27からの検出信号はビーム位置モニタ計測装置57にて信号処理され、ビーム位置(座標(x,y))が計算される。計算されたビーム位置は、記憶装置55に出力される。なお、本実施の形態では、上記したようにイオンビームは上部ビーム位置モニタ23の位置ではビーム軸m上を通過し、その後走査電磁石24,25で走査されてビーム位置モニタ27でビーム位置を検出される。したがって、このビーム位置モニタ27で検出されたビーム位置(座標(x,y))がビーム走査量(ビーム位置データ)として記憶装置55に記憶される。なお、例えばビーム位置モニタ27で検出したビーム位置と上部ビーム位置モニタ23で検出したビーム位置との偏差をビーム位置データとしてもよい。
さらに記憶装置55には、走査電磁石電源制御装置45から走査電磁石24,25の設定電流値が入力される。以上により、記憶装置55には、走査電磁石24,25の設定電流値がある値のときのそれら走査電磁石24,25によるビームの走査量(ビーム位置モニタ27における座標(x,y))が記憶される。言い換えれば、走査電磁石24,25の設定電流値とビーム位置モニタ27で検出したビーム位置データとが記憶される。
図5は、このようにして記憶装置55に記憶された走査電磁石24,25の設定電流値及びビーム位置データの一例を示す図である。ここでは、ビーム位置モニタ27上のx軸方向の位置データとX軸走査電磁石25の設定電流値Ixとの変換テーブルが示されている。図5中矢印(1)は、あるときのX軸走査電磁石25の設定電流値Ixから直線(2)で表される変換テーブルが作成されたことを示している。このとき、直線(2)の傾きは、Y軸走査電磁石24の設定電流値Iy及びビームの照射エネルギーに依存しており、例えば設定電流値Iy又はビームの照射エネルギーが異なる条件で記憶が行われると、図5中破線で示す直線(2)’や(2)”で表されるような傾きの異なる変換テーブルが作成されることになる。
次に、このようにして記憶装置55に記憶された変換テーブルを用い、走査電磁石電流設定値演算装置54が設定電流値の演算を行う。
前述したように、CPU41は、治療計画データ中の照射スポットPの写像位置データ(X’,Y’)をビーム位置モニタ27上の座標データ(x,y)に変換して照射制御装置38に出力する。照射制御装置38は、このCPU41から入力されたビーム位置データ(x,y)を、走査電磁石電流設定値演算装置54に出力する。走査電磁石電流設定値演算装置54は、この入力されたビーム位置データ(x,y)中のx座標データに基づき、図5中(3)及び(4)に示すように変換テーブル(2)を用いてそのx座標に対応する設定電流値Ixを演算する。また特に図示はしないが、ビーム位置モニタ27上のy軸方向の位置データとY軸走査電磁石24の設定電流値Iyとの変換テーブルを用い、上記と同様にして、ビーム位置データ(x,y)中のy座標データに対応する設定電流値Iyを演算する。このようにして線形補完にて演算した走査電磁石24,25に対する設定電流値(Ix,Iy)を、走査電磁石電源制御装置45に出力する。走査電磁石電源制御装置45は、この入力された設定電流値(Ix,Iy)にしたがって走査電磁石電源43,44をそれぞれ制御し、走査電磁石24,25へ供給する電流を制御する。
また、本実施の形態の他の特徴として、以上のような手順で記憶装置55に記憶された電流設定値及びビーム位置データ(変換テーブル)を用いて、ビーム照射中に装置の健全性を判定し、異常の際にはビーム照射を停止することが挙げられる。以下、この詳細について説明する。
まず、治療を行う前等患者のいない状態で、適宜の複数の照射条件(照射エネルギー等)を設定して試験照射を行い、上述した手順にてビーム位置モニタ27上で検出したビーム位置データ(x,y)と走査電磁石24,25の設定電流値(Ix,Iy)との変換テーブルを予め記憶装置55に記憶させておく。
次に、治療照射に際し、その患者の治療計画データに基づくスポット照射パラメータがCPU41から照射制御装置38に出力され、照射制御装置38はそのスポット照射パラメータ中のビーム位置データを走査電磁石電流設定値演算装置54に出力する。走査電磁石電流設定値演算装置54は、記憶装置55に記憶された上記変換テーブルを用いて前述した手順により走査電磁石24,25の設定電流値を演算し、その設定電流値に基づいて走査電磁石電源制御装置45が走査電磁石24,25の電流値を設定する。
この状態で、治療計画データに基づく照射エネルギーのイオンビームが荷電粒子ビーム発生装置1から発生されてビーム輸送系2を経て照射装置15に入射される。照射装置15に入射されたビームは、上部ビーム位置モニタ23でビーム位置を検出され(正確には、前述したように上部ビーム位置モニタ23から出力された検出信号が上部ビーム位置モニタ計測装置56にて信号処理され、ビーム位置が計算される)、走査電磁石24,25で偏向され、線量モニタ26で線量を計測され、ビーム位置モニタ27でビーム位置を検出されて(正確には、前述したようにビーム位置モニタ27から出力された検出信号がビーム位置モニタ計測装置57にて信号処理され、ビーム位置が計算されて)、照射対象31に照射される。このとき、上部ビーム位置モニタ23で検出されたビーム位置,ビーム位置モニタ27で検出されたビーム位置、及び走査電磁石24,25の設定電流値(走査電磁石電源制御装置45から出力される設定電流値)は、異常判定装置58に出力される。異常判定装置58は、記憶装置55に記憶された複数の変換テーブルのうち、同じ照射条件の変換テーブルを選択して読み出す。そして、上記入力された照射中のビームのビーム位置データ及び設定電流値と、この入力されたビーム位置データ(又は設定電流値)に対応する変換テーブル中のビーム位置データ(又は設定電流値)とを比較する。その結果、誤差が所定の許容範囲内の場合には正常と判定する。一方、誤差が所定の許容範囲より大きい場合には異常と判定する。異常と判定した場合には、インターロック信号を照射制御装置38に出力し、このインターロック信号を入力された照射制御装置38はビーム出射停止信号を加速器制御装置39に出力する。これにより、開閉スイッチ9が開となり、高周波印加電極7への高周波電力の印加が停止されて、シンクロトロン4からのイオンビームの出射が停止される。なお、異常判定装置58が異常を判定したときに、モニタ(表示装置)59にオペレータの注意を促すための適宜の異常表示をするようにしてもよい。さらに、アラームを鳴らすようにしてもよい。
以上のような構成である本実施の形態の粒子線治療装置によれば、以下のような作用が得られる。
すなわち、本実施の形態においては、走査電磁石24,25の設定電流値とビーム位置モニタ27で検出したビーム位置データとの変換テーブルを記憶装置55に記憶し、この記憶された変換テーブルを用い、治療計画データ中の照射スポットの写像位置データを変換したビーム位置データに応じて走査電磁石24,25の電流値を設定する。このようにすることで、例えば走査電磁石24,25に生じたヒステリシスにより電流が0であるにも拘らず磁場が残留し、その結果走査したイオンビームのビーム位置が想定した位置からずれたり、その他何らかの機器の経年変化によりビーム位置のずれが生じた場合であっても、記憶装置55にそのずれた状態での設定電流値及びビーム位置データの変換テーブルが記憶されるため、その変換テーブルを用いて治療計画データに基づくビーム位置データから電流値を設定することにより、治療計画データに基づく想定した位置へのスポット照射が可能となる。したがって、誤照射を防止することができ、正確に患部を照射することができる。
なお、従来、上記したような原因により照射位置のずれが生じた場合には、理論式のパラメータの調整や機器の不具合の調査が必要となり、治療照射の再開に多大な時間が必要であった。また、例えば走査電磁石に故障が発生し、走査電磁石電源の取替え又は修理が行われて電源仕様が変更されたような場合にも、同様に理論式の変更等の作業が発生し、治療照射の再開に多大な時間を要していた。
これに対し、本実施の形態の治療装置によれば、上述したように記憶装置55にそのずれた状態又は電源仕様が変更された状態での走査電磁石の設定電流値とビーム位置データとの変換テーブルを一旦記憶させれば、その後はその変換テーブルを用いて治療計画データに基づく想定した位置へのスポット照射が可能となるので、治療照射再開までの時間を従来に比べ大幅に短縮することができる。
また本実施形態によれば、異常判定装置58により、照射中の走査電磁石24,25の設定電流値及びビーム位置モニタ27で検出したビーム位置データと記憶装置55に記憶された変換テーブルの設定電流値及びビーム位置データとを比較し、異常と判定した場合にはビーム照射を停止する。これにより、治療中の誤照射を確実に防止でき、粒子線治療装置の安全性を向上することができる。
さらに、例えば毎朝治療を開始する前に試験照射を行い、その照射中における走査電磁石24,25の設定電流値及びビーム位置データを、例えば前日に記憶装置55に記憶させた変換テーブルの設定電流値及びビーム位置データと比較・判定するといったことが可能となる。これにより、粒子線治療装置に異常がないかどうか、すなわち治療装置の健全性を毎日治療前に確認することができる。
なお、上記では特に記載しなかったが、例えば上述のように毎朝治療を開始する前に試験照射を行って装置の健全性を確認する際に、モニタ59に、比較対象である照射中の走査電磁石24,25の設定電流値及びビーム位置モニタ57により検出したビーム位置データと記憶装置55に記憶された変換テーブル中の設定電流値及びビーム位置データとを、比較表示するようにしてもよい。その際、例えばグラフ化して並べて表示するようにしてもよいし、また例えば比較対象の差分を数値で表示するようにしてもよい。このようにすることで、治療装置の異常判定を行う際におけるオペレータによる視認性を向上することができる。
なお、以上説明してきた本発明の一実施形態においては、走査電磁石電流設定値演算装置54,記憶装置55、及び異常判定装置58等を独立した装置として記載したが、これに限らず、例えばそれぞれの機能を照射制御装置38が有する一機能とし、照射制御装置38によって行われるようにしてもよい。
また、以上の本発明の一実施形態においては、照射装置15内において上部ビーム位置モニタ23とビーム位置モニタ27とを走査電磁石24,25を挟むようにその上流側及び下流側に配置するようにしたが、これに限らない。すなわち、例えば上部ビーム位置モニタ23を走査電磁石24,25の下流側(すなわちX軸走査電磁石25とビーム位置モニタ27との間)に配置してもよい。これによっても、上記一実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、以上説明してきた本発明の一実施形態においては、散乱体を用いなかったが、例えばX軸走査電磁石25とビーム位置モニタ27との間に散乱体を設け、走査電磁石24,25による走査後にビームをある程度散乱させてスポット照射するようにしてもよい。この場合、照射対象31内における各レイヤー上の照射スポット数を減少させることができるので、照射時間(治療時間)を短縮することができる。
本発明の一実施形態である粒子線治療装置の構成図である。 図1に示す粒子線治療装置が備える照射装置内の主要機器、及びそれらの機器の制御に関わる制御装置を示す図である。 照射対象とレイヤーの関係を示す図である。 中央制御装置のCPUにより行われる、治療計画データ中の照射スポットの写像位置データからビーム位置モニタ上の座標データへの変換の方法を説明する図である。 記憶装置に記憶された走査電磁石の設定電流値とビーム位置データとの変換テーブルの一例を示す図である。
符号の説明
1 荷電粒子ビーム発生装置(粒子線発生装置)
15 照射装置
24,25 走査電磁石(走査装置)
27 ビーム位置モニタ(ビーム位置検出器)
39 加速器・輸送系制御装置(ビーム停止装置)
41 CPU(演算装置)
43,44 走査電磁石電源(電源装置)
45 走査電磁石電源制御装置(電源制御装置)
54 走査電磁石電流設定値演算装置(制御装置)
55 記憶装置
58 異常判定装置
59 モニタ(表示装置)

Claims (5)

  1. 荷電粒子ビームを発生させる粒子線発生装置と、
    前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記粒子線発生装置から発生された前記荷電粒子ビームを照射する照射装置と、
    前記走査電磁石と照射対象との間に設けられ、前記荷電粒子ビームの通過位置を検出するビーム位置検出器と、
    前記走査電磁石に供給する電流値と前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置との変換テーブルを記憶する記憶装置と、
    前記記憶装置に記憶された変換テーブルを用い、治療計画情報に基づくビーム通過位置に応じて前記走査電磁石に供給する電流値を設定する制御装置と
    前記荷電粒子ビームの照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置を、前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置と比較し、所定の大きさ以上の誤差がある場合に異常と判定する異常判定装置と、
    前記異常判定装置により比較される、照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置と前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置とを、それぞれ表示する表示装置を備え、
    前記表示装置は、比較対象である照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置と前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置とを、グラフ化して表示することを特徴とする粒子線治療装置。
  2. 荷電粒子ビームを発生させる粒子線発生装置と、
    前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記粒子線発生装置から発生された前記荷電粒子ビームを照射する照射装置と、
    前記走査電磁石と照射対象との間に設けられ、前記荷電粒子ビームの通過位置を検出するビーム位置検出器と、
    前記走査電磁石に供給する電流値と前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置との変換テーブルを記憶する記憶装置と、
    前記記憶装置に記憶された変換テーブルを用い、治療計画情報に基づくビーム通過位置に応じて前記走査電磁石に供給する電流値を設定する制御装置と
    前記荷電粒子ビームの照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置を、前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置と比較し、所定の大きさ以上の誤差がある場合に異常と判定する異常判定装置と、
    前記異常判定装置により比較される、照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置と前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置とを、それぞれ表示する表示装置を備え、
    前記表示装置は、比較対象である照射中における前記走査電磁石の電流値及び前記ビーム位置検出器により検出したビーム通過位置と前記記憶装置に記憶された電流値及びビーム通過位置との差分を、数値で表示することを特徴とする粒子線治療装置。
  3. 前記治療計画情報に含まれる患部位置情報を前記ビーム位置検出器で検出可能なビーム通過位置情報に変換する演算装置をさらに備え、前記制御装置は前記演算装置で変換されたビーム通過位置情報に応じて前記走査電磁石に供給する電流値を設定することを特徴とする請求項1又は2記載の粒子線治療装置。
  4. 前記走査電磁石に電流を供給する電源装置、及び前記電源装置を制御する電源制御装置をさらに備え、前記制御装置は前記電源制御装置を介して前記走査電磁石に供給する電流値を設定することを特徴とする請求項3記載の粒子線治療装置。
  5. 前記荷電粒子ビームの照射中に前記異常判定装置が異常と判定した場合に、前記粒子線発生装置からの前記荷電粒子ビームの発生を停止させるビーム停止装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の粒子線治療装置。
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