JP5787683B2 - 窒化アルミニウム焼結顆粒の製造方法 - Google Patents
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本発明において、前記樹脂組成物の製造に用いられる窒化アルミニウム粉末は、直接窒化法やアルミナ還元法等の公知の方法で製造されたもの、またはこれらの混合物が特に制限なく使用できる。最終的に得られる窒化アルミニウム焼結顆粒が良好な焼結性を有する点では、還元窒化法で得られた窒化アルミニウム粉末が好ましい。
本発明の焼結顆粒の製造に用いられる焼結助剤は、公知の焼結助剤が用いられ、一般的には、アルカリ土類金属又は希土類元素の酸化物から選ばれる。上記アルカリ土類金属元素としては、一般にベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が用いられ、特にカルシウム、ストロンチウム、バリウムが好適に用いられる。また、希土類元素としては、イットリウム、ランタン、セリウム、ブラセオシウム、ネオジウム、プロメシウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミニウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム等が用いられ、特にイットリウム、ランタン、セリウム、ネオジウムが好適に用いられる。
本発明において、焼結顆粒の製造に用いる熱可塑性樹脂は、公知のものが何等制限なく使用できる。具体的な熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン樹脂などの炭化水素系樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ2−エチルヘキシルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリアクリレートなどのアクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニルなどの極性ビニル系樹脂、ニトロセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、スチレン・ブタジエン系,ポリオレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、1,2−ポリブタジエン、アイオノマーなどの熱可塑性エラストマーなどが挙げられ、これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において、樹脂組成物は、窒化アルミニウム粉末、焼結助剤および熱可塑性樹脂を溶融混練することによって得られる。
本発明において好適に用いられる界面活性剤を具体的に例示すると、カルボキシル化トリオキシエチレントリデシルエーテル、ジグリセリンモノオレエート、ジグリセリンモノステアレート、カルボキシル化ヘプタオキシエチレントリデシルエーテル、テトラグリセリンモノオレエート、ヘキサグリセリンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等が挙げられる。
〔可塑剤〕
上記可塑剤としては、特に制限は無く、具体的には、ポリエチレングリコールおよびその誘導体、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ブチルステアレート、トリクレゾールフォスフェート、トリ−N−ブチルフォスフェート、グリセリンなどが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔滑剤〕
上記滑剤としては、特に制限はなく、具体的には、パラフィン等の石油系ワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸及びそれらのエステル等が挙げられる。
〔樹脂組成物の調整方法〕
本発明において、樹脂組成物は、窒化アルミニウム粉末、焼結助剤、熱可塑性樹脂、その他の成分を、公知の混練装置により溶融混練して得られる。かかる混練装置としては、例えば、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、ディスクニーダー、連続式混練機等を挙げることができる。例えば、加圧ニーダーにより混練する場合、温度50〜200℃、好ましくは70〜150℃、時間5分〜3時間、好ましくは10分〜2時間の条件下で行うことができる。
本発明において、AlN焼結顆粒は、前記樹脂組成物を押出成形してストランド状グリーン体に成形後、該ストランド状グリーン体を切断加工してグリーン片を得、次いで、得られたグリーン片を1600〜1900℃で焼成することにより得ることができる。
本発明のAlN焼結顆粒は、必要に応じて、公知の後処理を行うことができる。例えば、粒径をよりシャープにするために篩等による分級操作、形状を整えるための研磨処理、耐水性の付与処理などを挙げることができる。
窒化アルミニウム粉末をホモジナイザーにてピロリン酸ソーダ中に分散させ、レーザー回折粒度分布装置(日機装株式会社製MICROTRAC HRA)にて平均粒子径(D50)を測定した。
陽イオン不純物含有量(金属元素濃度)は、窒化アルミニウム粉末をアルカリ溶融後、酸で中和し、島津製作所製「ICP−1000」を使用して溶液のICP発光分析により定量した。
酸素含有量(酸素濃度)は、堀場製作所製「EMGA−2800」を使用して、グラファイトるつぼ中での高温熱分解法により発生したCOガス量から求めた。
ポリブチルメタクリレート(PBMA)(三洋化成工業株式会社製CB−1)
・焼結助剤
酸化イットリウム(日本イットリウム製高純度酸化イットリウム(純度99.9%以上)、平均粒子径(D50):1.5μm、比表面積:12.5m2/g)
・窒化アルミニウム粉末
窒化アルミニウム粉末(株式会社トクヤマ製Hグレード、平均粒子径(D50):1.25μm、酸素含有量:0.8重量%、陽イオン不純物含有量Ca:220ppm、Si:45ppm、Fe:15ppm)
・可塑剤
フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(シージーエスター株式会社製DOP)
・滑剤
ステアリン酸(日本油脂株式会社製ステアリン酸つばきシリーズ)
グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製リケマールS−100)
(実施例1)
ポリブチルメタクリレート100重量部、酸化イットリウム60重量部、ステアリン酸2重量部をニーダー(入江商会製卓上型ニーダーPBV−0.1型)に投入し、140℃で10分予備混練した。これら原料の合計の仕込み量は、ミキサー混練容量に対して70容量%となるように調整した。
実施例1において、直径600μmのストランド状グリーン体を作製し、得られたストランド状のグリーン体を、ペレタイザーによって円柱高さが600μmとなるように切断加工してグリーン片を得たこと以外は、実施例1と同様にして焼結顆粒を得た。得られた焼結顆粒を篩分けした結果、500〜600μmの焼結顆粒の収率は88%であった。
Claims (4)
- 熱可塑性樹脂、窒化アルミニウム粉末及び焼結助剤を含有する樹脂組成物を押出成形してストランド状グリーン体に成形後、該ストランド状グリーン体を切断加工してグリーン片を得、次いで、得られたグリーン片を焼成することを特徴とする窒化アルミニウム焼結顆粒の製造方法。
- 上記焼成温度が、1500〜2000℃である請求項1記載の窒化アルミニウム焼結顆粒の製造方法。
- 焼結助剤が酸化イットリウムであり、熱可塑性樹脂が、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ2−エチルヘキシルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体よりなる群より選ばれる少なくとも一種の熱可塑性樹脂である、請求項1又は2記載の窒化アルミニウム焼結顆粒の製造方法。
- ストランドグリーン体の断面積が70000〜800000μm2であり、該ストランド成形体を切断加工における切断長が、該ストランドグリーン体の断面積より算出される円相当直径に対して、0.3〜3倍の長さである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の窒化アルミニウム焼結顆粒の製造方法。
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