JP5786407B2 - カラーフィルタ形成基板の作製方法と該作製方法により作製されたカラーフィルタ形成基板 - Google Patents

カラーフィルタ形成基板の作製方法と該作製方法により作製されたカラーフィルタ形成基板 Download PDF

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Description

本発明は、カラーフィルタ形成基板の作製方法と該作製方法により作製されたカラーフィルタ形成基板に関わり、特に、カラーフィルタ用の各色の着色層をフォトリソ法により形成するカラーフィルタ形成基板の作製方法に関する。
近年、ディスプレイ表示装置の普及がめざましい中、フラットディスプレイパネルとして液晶パネルを用いた液晶表示装置が広く用いられている。
一般に、液晶パネルは、透明基板の一面に、遮光層からなるブラックマトリックス層と各色の着色層とを配設しているカラーフィルタ形成基板と、対向電極基板とを所定の間隙をもたせて向かい合わせて配し、該隙部に液晶を封止した構造で、各色の着色層の画素の光透過率の制御を液晶の配向を電気的に制御することにより行いカラー画像を表示している。
このような液晶パネルにおいては、カラーフィルタ形成基板の品質は、表示品位そのものを左右する。
また、カラーフィルタ形成基板の作製は、環境面や生産性、大面積対応の面等からブラックマトリックス層の形成には、Cr系の金属遮光層に代わり、着色感光性樹脂(以下、着色レジストとも言う)が用いられるようになり、ブラックマトリックスとカラーフィルタ用の各色の着色層の形成をフォトリソグラフィー技術を用いて行うフォトリソ法(フォトリソグラフィー法とも言う)が採られるようになってきた。
カラーフィルタ形成基板の作製におけるフォトリソ法によるブラックマトリックスと各色の着色層の形成は、順次、それぞれ、着色感光性樹脂を基板に塗布し、選択露光して、現像してパターニングして、硬化する一連の工程を行うものである。
このようにして作製されるカラーフィルタ形成基板では、ブラックマトリクスの開口における各色の着色層の白抜け防止するため、各色の着色層をブラックマトリクス上に重ねるようにパターニング形成しているが、これに起因して、各色の着色層とブラックマトリクスとの重なり部にて段差が存在し、これにより着色層表面の平坦性が悪化し、表示品質が悪くなるという問題があった。
ブラックマトリクスを着色感光性樹脂樹により形成されている場合、ブラックマトリクス層自体の厚みが大きいので、各色の着色層とブラックマトリクスとの重なり部での段差は大きくなり、着色層の表面高さは、該重なり部と、重なっていない着色層の中心部とでは、その差が大きくなっていた。
ここで、上記ブラックマトリックスとカラーフィルタ形成のための各色の着色層をフォトリソ法により形成する従来のカラーフィルタ形成基板の作製方法を、図7、図8に基づいて、簡単に説明しておく。
尚、図7(a)〜図7(f)、図8(g)〜図8(k)は、それぞれ、カラーフィルタ形成基板の作製段階における概略断面を、この順に示したものです。
先ず、透明基板100の一面にブラックマトリクス(第1の着色層とも言う)110を形成した基板100aを用意する。(図7(a))
図示していないが、ブラックマトリクス形成用の遮光性の黒色の顔料等を分散させた感光性樹脂を透明基板110に塗布し、フォトマスクを用いて選択露光して、現像してパターニングし、硬化してブラックマトリクス115を形成する。
図9(a)は、図7(a)に対応する作製段階での正面図の一部を示したもので、図7(a)〜図7(f)、図8(g)〜図8(k)は、いずれも、図9(a)に示すブラックマトリクス形成後の正面図におけるC1−C2での概略断面の一部を示している。
次に、ブラックマトリクス115を覆うように基板110aの全面に、第1の着色感光性樹脂層121を塗布する。(図7(b))
ここでは、第1の着色感光性樹脂層121を赤色の着色感光性樹脂Rとする。
次いで、第1の着色感光性樹脂121にフォトマスクを用いて選択的に露光を行い(図7(c))、現像を行いパターニングし、硬化して第2の着色層121aを形成する。(図7(d))
ここでは、図7(c)、図7(d)に示すように、第1の着色層121aを形成するための露光においては、該第1の着色層121aが白抜けを発生しない程度に、ブラックマトリクス115の開口115Tの幅方向、片側W0、両側で2W0、ブラックマトリクス115と重なるように、ブラックマトリクス115の開口115Tの幅方向、W115+2W0の露光幅としている。
次に、ブラックマトリクス115、第1の着色感光性樹脂層121を覆うように基板100bの全面に、第2の着色感光性樹脂層122を塗布する。(図7(e))
ここでは、第2の着色感光性樹脂層122を緑色の着色感光性樹脂Gとする。
次いで、第2の着色感光性樹脂122にフォトマスクを用いて選択的に露光を行い(図7(f))、現像を行いパターニングし、硬化して第2の着色層122aを形成する。(図8(g))
ここでも、第1の着色層121a形成の場合と同様、形成される第2の着色層122aの白抜けを防止するために、第2の着色感光性樹脂122の露光幅をW115+2W0としている。
次に、ブラックマトリクス115、第1の着色層121a、第2の着色層122aを覆うように基板110gの全面に、第3の着色感光性樹脂層123を塗布する。(図8(h))
ここでは、第3の着色感光性樹脂層123を青色の着色感光性樹脂Bとする。
次いで、第3の着色感光性樹脂123にフォトマスクを用いて選択的に露光を行い(図8(i))、現像を行いパターニングし、硬化して第3の着色層123aを形成する。(図8(j))
ここでも、第1の着色層121a形成の場合と同様、形成される第3の着色層123aの白抜けを防止するために、第3の着色感光性樹脂123の露光幅をW115+2W0としている。
このようにして、カラーフィルタ形成基板110Aが形成される。
尚、ここでは、図7(d)に示すように、着色層の白抜けを防止する程度に、着色層をブラックストライプ115のライン115L(115)上に重ねる幅をW0としているため、カラーフィルタ形成基板110Aの平面図は図9(b)のように、ブラックマトリクス115の領域が露出している。
また、場合によっては、更に、ブラックマトリクスと各色の樹脂層を覆うようにオーバーコート層(保護層あるいはOPとも言う)140を表面が平坦になるように形成して、オーバーコート層140を備えたカラーフィルタ形成基板110Bを得る。(図8(k))
また、ここでは、第1の着色層121a、第2の着色層122a、第3の着色層123aの色を、それぞれ、赤色、緑色、青色としたが、これら各色の着色層をパターニング形成する順番は、限定はされない。
上記のようにして、カラーフィルタ形成基板110A、110Bは作製されるが、この作製方法においては、特に、第2の着色層122aの表面高さが、ブラックマトリクスの開口115Tの幅方向(図9(a)のC1−C2方向)において、ブラックマトリクス115の開口領域の外側が高く、開口115の中心では低くなり、且つ、開口15Tの両側で異なり、不均一となる問題が発生していた。
また、オーバーコート層140を設ける際には、各色の着色層の凹凸を吸収して平坦化するため、オーバーコート層140を厚く塗らなければならず、コストを増加させていた。
特に、カラーフィルタ用の2色目の着色層122aの形成では、着色層の表面高さが不均一となっていた。
特開2006−189511号公報(特許文献1)には、フォトリソ法により、カラーフィルタ形成基板を形成する方法で、各着色層の幅(図8(a)のC1−C2方向の幅)を広げて、樹脂製遮光部(ブラックマトリクスに対応)を覆うようにして、遮光部と着色層が重なる領域の膜厚と着色層のみの領域の膜厚との差を小さくして、液晶の配向の乱れを少なくする方法が開示されている。
しかし、この方法においても、各色の着色層を順次形成していく過程で着色層表面の平坦性が不均一となる問題は依然として発生していた。
この方法でも、カラーフィルタ用に2番目に形成される着色層の表面高さが不均一となってしまう。
特開2006−189511号公報
上記のように、従来、ブラックマトリクスとカラーフィルタ用の各色の着色層をフォトリソ法により形成したカラーフィルタ形成基板においては、その作製方法に起因して、特に、ブラックマトリクス形成後に行う、カラーフィルタ用に2番目に形成される着色層の表面高さ(厚さとも言う)が不均一となる問題があり、表示用パネルとした場合に表示品質面上問題となるため、この対応が求められていた。
本発明は、これらに対応するもので、特に、ブラックマトリクスとカラーフィルタ用の各色の着色層をフォトリソ法により形成するカラーフィルタ形成基板の作製方法であって、ブラックマトリクス形成後に2番目に形成されるカラーフィルタ用の着色層の表面高さの不均一性を少なくできる方法を提供しようとするものです。
本発明のカラーフィルタ形成基板の作製方法は、カラーフィルタ用の各色の着色層を順にフォトリソ法により形成するカラーフィルタ形成基板の作製方法であって、透明基板の一面にブラックマトリクスを形成した後に、該透明基板のブラックマトリクス形成側において、各色の着色層を形成するための着色感光性樹脂を基板に塗布し、選択露光して、現像してパターニングして、硬化して着色層を形成する一連の工程を、各色の着色層の形成毎に、且つ、各色の着色層分の数だけ順に繰り返して行い、各色の着色層を、カラーフィルタ用として、ブラックマトリクスの開口幅方向、開口を覆い、該開口の両側の隣接するブラックマトリクスのライン部の上に重なるようにして、開口長手方向に沿い、帯状にして形成して、全色の着色層を順に配列させるもので、第1番目に行う前記一連の工程における選択露光は、該カラーフィルタ用の着色層形成領域のブラックマトリクスの開口を覆い、該開口に隣接する両側のライン部の上に重なる領域を幅広にして開口長手方向に帯状にして露光し、かつ、該着色層形成領域から離れたブラックマトリクスの開口長手方向のライン領域内、該開口長手方向に沿う、帯状の領域を帯状に露光するものであり、前記露光されるライン部の上に重なる領域の幅は、2番目以降に行う前記一連の工程において白抜け防止のために該ライン上に形成される着色層が、白抜け防止に必要な重なり幅を確保でき、且つ、1番目に形成される着色層と、前記2番目以降に形成される着色層とで、ほぼ該ライン全体を覆うようになる幅であって、前記1番目に形成される着色層と、前記2番目以降に形成される着色層のいずれもが重ならないようにすることを特徴とするものである。
(作用)
本発明のカラーフィルタ形成基板の作製方法は、このような構成にすることにより、カラーフィルタ用の各色の着色層をフォトリソ法により形成するカラーフィルタ形成基板の作製方法で、特に、ブラックマトリクス形成後に2番目に形成されるカラーフィルタ用の着色層の表面高さの不均一性を少なくできる方法の提供を可能としている。
具体的には、透明基板の一面にブラックマトリクスを形成した後に、該透明基板のブラックマトリクス形成側において、各色の着色層を形成するための着色感光性樹脂を基板に塗布し、選択露光して、現像してパターニングして、硬化して着色層を形成する一連の工程を、各色の着色層の形成毎に、且つ、各色の着色層分の数だけ順に繰り返して行い、各色の着色層を、カラーフィルタ用として、ブラックマトリクスの開口幅方向、開口を覆い、該開口の両側の隣接するブラックマトリクスのライン部の上に重なるようにして、開口長手方向に沿い、帯状にして形成して、全色の着色層を順に配列させるもので、第1番目に行う前記一連の工程における選択露光は、カラーフィルタ用の着色層形成領域と、該着色層形成領域から離れたブラックマトリクスの開口長手方向のライン領域内、該開口長手方向に沿う、帯状の領域とを、露光するものであることにより、これを達成している。
詳しくは、第1番目に行う一連の工程において、カラーフィルタ形成用の着色層の領域から離れたブラックマトリクスのライン上の領域に、露光を行い該ライン上の領域に着色層を形成することにより、更には、第1番目に行う前記一連の工程の選択露光における、前記帯状にして形成されるカラーフィルタ用の着色層形成領域の露光は、該カラーフィルタ用の着色層形成領域のブラックマトリクスの開口を覆い、該開口に隣接する両側のライン部の上に重なる領域を幅広にして開口長手方向に帯状にして露光するものである形態とすることにより、特に、ブラックマトリクス形成後に2番目に形成されるカラーフィルタ用の着色層の表面高さの不均一性を少なくできる方法の提供を可能としている。
第2番目以降の着色層形成に際して、カラーフィルタ用の第1番目に形成された着色層とは別に、これとは離れた位置のブラックマトリクスの開口周辺のライン上に同じ着色層が形成されているにより、第2番目以降の着色層形成のための着色感光性樹脂の塗布が平坦化される。
そして、後続する2番目以降に行う一連のフォトリソ工程において行う着色感光性樹脂の塗布において、形成する着色層の表面高さを、形成する着色層が覆う開口の幅方向、開口中心において対称性の良いものとできる。
更に、前記露光されるライン部の上に重なる領域の幅は、2番目以降に行う前記一連の工程において白抜け防止のために該ライン上に形成される着色層が、白抜け防止に必要な重なり幅を確保でき、且つ、1番目に形成される着色層と、前記2番目以降に形成される着色層とで、ほぼ該ライン全体を覆うようになる幅である形態とすることにより、特に、全着色層形成後のオーバーコート層(平坦化層あるいはOP層とも言う)の塗布において、膜厚を厚くせずに平坦化を可能としている。
の場合は特に、オーバーコート層は着色層の表面の平坦性が向上しているため、従来のカラーフィルタのオーバーコート層より薄くすることができる。
また、ブラックマトリクスをフォトリソ法により形成するものである場合には、ブラックマトリクスが金属遮光層で作製された場合よりも膜厚が厚くなるため、一層効果的となる。
また、全色の着色層を形成した後に、着色層を覆うように全面にオーバーコート層を塗布形成する場合には、特に、1番目に形成される着色層と、前記2番目以降に形成される着色層とで、ほぼブラックマトリクスのライン全体を覆うようにしている形態の場合には、全着色層形成後のオーバーコート層(平坦化層あるいはOP層とも言う)の塗布において、膜厚を厚くせずに平坦化を可能としている。
本発明のカラーフィルタ形成基板は、このような構成にすることにより、カラーフィルタ用の着色層を平坦性良くできるものとしており、ブラックマトリクスのライン全体がカラーフィルタ用の全色の着色層によりほぼ覆われている形態で、且つ、全色の着色層を覆うように全面にオーバーコート層を配設する形態の場合、オーバーコート層を薄くして平坦性の良いものとできる。
また、ブラックマトリクスは黒色の顔料を分散させた樹脂層からなる場合には、ブラックマトリクスが金属遮光層で作製された場合よりも膜厚が厚くなるため、一層効果的である。
本発明は、このように、各色の着色層をフォトリソ法により形成するカラーフィルタ形成基板の作製において、第2番目以降の一連の工程において、塗布される着色感光性樹脂の表面高さのバラツキを小さくして、形成される着色層の平坦性にバラツキが少ないものとでき、特に、2番目に形成される着色層の表面高さの不均一性を少なくできるものとしている。
これにより、着色部内部での平坦性が向上するためカラーフィルタの表示品質が向上する。
また、液晶配向性が向上する。
さらに、着色部内部の平坦性が向上したことで着色層の段差を吸収するほど厚く塗る必要があったオーバーコート層が薄くて済む為、オーバーコート層の材料コストを低減することができる。
また、液晶パネルに組み込んだ際の液晶注入量もブラックマトリクス層上の構造物が増えることにより減少させることができる。
よって、液晶の材料コストを抑えることで安価な液晶表示装置を提供することが可能となる。
図1(a)〜図1(f)は、本発明のカラーフィルタ形成基板の作製方法の実施形態の第1の例の工程を示した概略断面図である。 図2(g)〜図2(j)は、本発明のカラーフィルタ形成基板の作製方法の実施形態の第1の例の、図1に続く工程を示した概略断面図で、また、図2(j)は、本発明のカラーフィルタ形成基板の実施形態の第1の例の概略断面図で、図2(k)は、本発明のカラーフィルタ形成基板の実施形態の第2の例の概略断面図である。 図3(a)、図3(b)は、それぞれ、作製段階の図1(a)、図2(j)に対応する平面図である。 図4(a)〜図4(f)は、本発明のカラーフィルタ形成基板の作製方法の実施形態の第1の例の工程を示した概略断面図である。 図5(g)〜図5(j)は、本発明のカラーフィルタ形成基板の作製方法の実施形態の第1の例の、図1に続く工程を示した概略断面図で、また、図5(j)は、本発明のカラーフィルタ形成基板の実施形態の第3の例の概略断面図で、図5(k)は、本発明のカラーフィルタ形成基板の実施形態の第4の例の概略断面図である。 図6(a)、図6(b)は、それぞれ、作製段階の図4(a)、図5(j)に対応する平面図である。 図7(a)〜図7(f)は、それぞれ、従来のフォトリソ法によるカラーフィルタ形成基板の作製方法の一部の各工程を示した概略断面図である。 図8(g)〜図8(j)は、それぞれ、図7に続く各工程を示した概略断面図で、また、図8(j)は、従来のフォトリソ法によるカラーフィルタ形成基板の1例の概略断面図で、図8(k)は、従来のフォトリソ法によるカラーフィルタ形成基板の別の例の概略断面図である。 図9(a)、図9(b)は、それぞれ、作製段階の図7(a)、図8(j)に対応する平面図である。
先ず、本発明のカラーフィルタ形成基板の作製方法の実施形態の第1の例を、図1、図2に基づいて説明する。
尚、図1(a)〜図1(f)、図2(g)〜図2(k)の各断面図は、いずれも、図1(a)に相当する段階の平面図である図3(a)のA1−A2箇所における断面の一部を示したものである。
第1の例のカラーフィルタ形成基板の作製方法は、カラーフィルタ用の各色の着色層を順にフォトリソ法により形成するもので、図1(a)、図3(a)に示すように、透明基板10の一面にブラックマトリクス15を形成した後に、該透明基板10のブラックマトリクス15形成側において、各色の着色層を形成するための着色感光性樹脂を基板に塗布し、選択露光して、現像してパターニングして、硬化して着色層を形成する一連の工程を、各色の着色層の形成毎に、且つ、各色の着色層分の数だけ順に繰り返して行い、各色の着色層を、ブラックマトリクス15の開口15Tの幅方向、開口15Tを覆い、該開口の両側の隣接するブラックマトリクスのライン15Lの上に重なるようにして、該開口長手方向に沿い、帯状にして連続して形成して、全色の着色層を順に繰り返して配列させるものである。
第1の例では、各色の着色層を形成するための着色感光性樹脂として、赤色の第1の着色感光性樹脂21、緑色の第2の着色感光性樹脂22、青色の第3の着色感光性樹脂23を用いて、第1の着色感光性樹脂21、第2の着色感光性樹脂22、第3の着色感光性樹脂23から、それぞれ、カラーフィルタ用の、赤色の着色層(着色層Rとも言う)である第1の着色層21a、緑色の着色層(着色層Gとも言う)である第2の着色層21b、青色の着色層(着色層Bとも言う)である第3の着色層21cを、順に形成する。
特に、第1の例では、第1番目に行う第1の着色層を形成する前記一連の工程における選択露光は、カラーフィルタ用の各色の着色層を形成するための直線帯状に連続する第1の着色層の形成領域とは別に、該第1の着色層の形成領域とは離れたブラックマトリクスのライン領域内の、長手方向に沿う、直線帯状の領域を、露光するものであり、且つ、第1番目に行う前記一連の工程の選択露光における、前記帯状にして形成されるカラーフィルタ用の着色層形成領域の露光は、該カラーフィルタ用の着色層形成領域のブラックマトリクス15の開口15Tを覆い、該開口15Tに隣接する両側のライン15Lの上に重なる領域を幅広にして開口15Tの長手方向に帯状にして露光するものである。
ここでは、カラーフィルタ用の第1の着色層の形成領域の、開口15Tの両側の隣接するブラックマトリクスのライン5の上に重なる幅(重なり幅とも言う)W1を、着色層の白抜けが発生しないようにブラックマトリクス15のライン15Lに重ねる幅よりも更に大きくしている。
先ず、透明基板10の一面にブラックマトリクス15が形成された基板10a(図1(a)の該ブラックマトリクス15形成面側に、赤色の第1の着色感光性樹脂21を塗布し(図1(b))、赤色の着色層形成領域のみ、フォトマスク(図示していない)を用いて選択的に露光する。(図1(c))
ブラックマトリクス15は、図3(a)に示すように開口15Tを備えて透明基板10上に形成されるもので、ここでは、同一の形状を有する開口15Tが開口幅W15で等間隔で配列されたマトリクス状にパターン形成されている。
ここでの露光は、カラーフィルタ用の赤色の着色層を形成するための直線帯状に連続する第1の着色層の形成領域30Rとは別に、該第1の着色層の形成領域30Rとは離れたブラックマトリクス15のライン15L領域内、長手方向に沿う、直線帯状の領域15Rを、露光するものであり、且つ、該第1の着色層の形成領域30Rの、開口15Tの両側の隣接するブラックマトリクスのライン15Lの上に重なる幅W1を、着色層の白抜けが発生しないために必要なブラックマトリクス15のライン15Lに重ねる幅W0よりも大きくして露光している。
形成する着色層の白抜けが発生しなため開口に隣接する両隣のブラックマトリクスのライン上に重なる重なり幅は片側W0であり、両側では2W0となるため、着色層の白抜けが発生しないためには、W15+2W0の幅で露光すれば良いが、第1の例では、これより広くして、第1の着色層の形成領域30Aの幅は、W15+2W1となるように露光する。
また、ここでは、直線帯状の領域15Rの幅は、後に形成する第2の着色層、第3の着色層が、着色層の白抜けを発生しないように直線帯状の領域15Rのライン上に重なり、且つ、最終的に直線帯状の領域15Rに形成される第1の着色層と該ライン上に重なる第2の着色層、第3の着色層とがいずれも重ならずほぼライン幅全体を覆うようになるようにしている。
次いで、現像しパターニングし、硬化して、第1の着色層21aを形成する。(図1(d))
図1(d)のA0部の第1の着色層21aが、カラーフィルタ形成用の領域30Rの第1の着色層21aとは離れて形成される。
次に、第1の着色層21aが形成された基板10dの第1の着色層21a形成面側に、緑色の第2の着色感光性樹脂22を塗布し(図1(e))、緑色の着色層形成領域のみ、フォトマスク(図示していない)を用いて選択的に露光する。(図1(f))
ここでの露光は、カラーフィルタ用の緑色の着色層を形成するための直線帯状に連続する第2の着色層の形成領域30Gのみを露光する。
第1の着色層21aの形成の場合と同様、形成する着色層の白抜けが発生しないために必要な開口に隣接する両隣のブラックマトリクスのライン上に重なる重なり幅は、片側W0で、ここでは、第2の着色層の形成領域30Gの幅は、W15+2W0となるように露光する。
次いで、現像しパターニングし、硬化して、第2の着色層22aを形成する。(図2(g))
図1(e)に示すように、第2の着色層の形成領域30Bの両側には、いずれも、ブラックマトリクス15上に第1の着色層21aが形成されているため、塗布された第2の着色感光性樹脂22は、前記両側での盛り上がり具合が同程度となり、これより、第2の着色層22aは、断面の開口幅方向中心から左右がほぼ同じ形状に形成される。
第2番目の一連の工程において、塗布される第2の着色感光性樹脂の表面高さのバラツキが小さくなり、これにより形成される第2の着色層21aの表面高さの不均一性を従来より少なくしている。(図8(j)の122a参照)
次に、第2の着色層22aが形成された基板10gの第2の着色層22a形成面側に、青色の第3の着色感光性樹脂23を塗布し(図2(h))、青色の着色層形成領域30Cのみ、フォトマスク(図示していない)を用いて選択的に露光する。(図2(i))

第1の着色層21a、第2の着色層22aの形成の場合と同様、形成する着色層の白抜けが発生しないために必要な開口に隣接する両隣のブラックマトリクスのライン上に重なる重なり幅、片側W0で、ここでは、第2の着色層の形成領域30Bの幅は、W15+2W0となるように露光する。
次いで、現像しパターニングし、硬化して、第3の着色層23aを形成する。(図2(j))
ここでも、第2の着色層22aの形成の場合と同様、図2(h)に示すように、第3の着色層の形成領域30Bの両側には、いずれも、ブラックマトリクス15上に第1の着色層21aが形成されているため、塗布された第3の着色感光性樹脂23は、前記両側での盛り上がり具合が同程度となり、これより、第3の着色層23aは、断面の開口幅方向中心から左右がほぼ同じ形状に形成される。
このようにして、カラーフィルタ形成基板10Aは作製される。
尚、上記第1の例においては、第1の着色層21a、第2の着色層21b、第3の着色層21cを、それぞれ、赤色の着色層、緑色の着色層、青色の着色層として、この順に形成しているが、第1の着色層21a、第2の着色層21b、第3の着色層21cの形成順と形成方法を変えずに、第1の着色層21a、第2の着色層21b、第3の着色層21cとしての着色層の色をを、変えて行っても、同様である。
また、ブラックマトリクス15の開口15Tのパターン形状としては、上記に限定はされない、例えば、ストライプ状の形状も挙げられる。
また、上記のようにして形成されたカラーフィルタ形成基板10Aを、本発明のカラーフィルタ形成基板の第1の例(図2(j))として、第1の例のカラーフィルタ形成基板100Aの着色層形成側に更にオーバーコート層(平坦化層あるいはOP層とも言う)40を配設した形態のカラーフィルタ形成基板10Bを本発明のカラーフィルタ形成基板の第2の例として挙げることができる。(図2(k))
オーバーコート層は着色層の表面の平坦性が向上しているため、従来のカラーフィルタのオーバーコートより薄くすることができる。
尚、オーバーコート層は遮光部で凹凸が大きくなるが透明基板の着色層を形成している面は液晶表示装置に組み込んだ際、裏面となり、遮光部は見えないため影響が少ない。
着色層の平坦性が向上するためカラーフィルタの表示品質が向上する。
また、液晶配向性が向上する。
さらに、着色層内部の平坦性が向上したことで着色層の段差を吸収するほど厚く塗る必要があったオーバーコート層が薄くて済む為、オーバーコート層の材料コストを低減することができる。
また、液晶パネルに組み込んだ際の液晶注入量もブラックマトリクス上の構造物が増えることにより減少させることができる。
よって、液晶の材料コストを抑えることで安価な液晶表示装置を提供することが可能となる。
次に各部の材料について述べる。
<基板>
第1に例に用いられる基板(透明基板10)の材料としては、従来よりカラーフィルタに用いられているものを用いることができ、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明な無機基板、および、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明な樹脂基板等を挙げることができるが、特に、無機基板を用いることが好ましく、無機基板のなかでもガラス基板を用いることが好ましい。
さらには、上記ガラス基板のなかでも無アルカリタイプのガラス基板を用いることが好ましい。
無アルカリタイプのガラス基板は寸度安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、かつ、ガラス中にアルカリ成分を含まないことから、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに好適に用いることができるからである。
上記基板は、通常、透明な透明基板が用いられている。
<ブラックマトリクス>
ブラックマトリクス15としては、例えば、黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものや、クロム、酸化クロム等の金属薄膜等が挙げられる。
この金属薄膜は、CrOx膜(xは任意の数)およびCr膜が2層積層されたものであってもよく、また、より反射率を低減させたCrOx膜(xは任意の数)、CrNy膜(yは任意の数)およびCr膜が3層積層されたものであってもよい。
中でも、ブラックマトリクスの膜厚を比較的厚くすることができるという点で、ブラックマトリクスは黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものであることが好ましい。
上記の場合であって、ブラックマトリクスの形成方法として印刷法やインクジェット法を用いる場合、バインダ樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
また、上記の場合であって、ブラックマトリクスの形成方法としてフォトリソグラフィー法を用いる場合、バインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。この場合、黒色着色剤および感光性樹脂を含有するブラックマトリクス形成用感光性樹脂組成物に、光重合開始剤を添加してもよく、さらには必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を添加してもよい。
一方、ブラックマトリクスが金属薄膜である場合、このブラックマトリクスの形成方法としては、ブラックマトリクスをパターニングすることができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィー法、マスクを用いた蒸着法、印刷法等を挙げることができる。
ブラックマトリクスの膜厚としては、金属薄膜の場合は0.2μm〜0.4μm程度で設定され、黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものである場合は0.5μm〜2μm程度で設定される。
<着色層>
第1の例では、各色の着色層は、ブラックマトリクスの開口に形成する赤色、緑色、青色の各色のカラーフィルタ形成用の3色の着色層である。
着色層の色としては、赤色、緑色、青色の3色を少なくとも含むものであれば特に限定されるものではなく、例えば、赤色、緑色、青色の3色、または、赤色、緑色、青色、黄色の4色、または、赤色、緑色、青色、黄色、シアンの5色等とすることもできる。
各色の着色層は、各色の顔料や染料等の着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものであり、フォトリソ法(フォトリソグラフィー法とも言う)により形成されるものである。
赤色(Rとも記載)の着色層に用いられる着色剤としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。
これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
緑色(Gとも記載)の着色層に用いられる着色剤としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。
これらの顔料もしくは染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
青色(Bとも記載)の着色層に用いられる着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。
これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
上記着色層に用いられるバインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。この場合、着色剤および感光性樹脂を含有する着色部形成用感光性樹脂組成物に、光重合開始剤を添加してもよく、さらには必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を添加してもよい。
上記各色の着色層の膜厚は、通常、1μm〜5μm程度で設定される。
<オーバーコート層>
オーバーコート層40は、乾式製膜法により形成されるものであり、無機材料からなるものである。
また、ブラックマトリクス、着色層を覆うように形成されるものであり、液晶表示装置に用いた場合に、上記ブラックマトリクス、着色層等から液晶層に、着色剤等の汚染物質が溶出することを防ぐことができるものである。
このようなオーバーコート層を構成する無機材料としては、所望のバリア性を発揮するものであれば良く、例えば酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫または酸化タンタルに、ガリウム、セリウム、アルミニウム、カーボン、錫(スズ)およびボロンのいずれかをドープさせたものを好ましく用いることができる。
なかでも酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化インジウム、酸化亜鉛または酸化チタンに、ガリウム、セリウム、アルミニウムおよび錫のいずれかをドープさせたものを好ましく用いることができ、特に、酸化ケイ素または酸化インジウムに、ガリウム、セリウムおよび錫( スズ) のいずれかをドープさせたものを好ましく用いることができる。
ブラックマトリクス、着色層等に含有される汚染物質が液晶層に溶出することを防ぐバリア性に優れた無機透明保護層を形成することができるからである。
なお、上記1種類の無機材料を用いて1層のオーバーコート層を形成するものであっても良く、2種類以上の無機材料を用いて2層以上のオーバーコート層を形成するものであっても良い。
無機透明保護層の膜厚としては、所望のバリア性を発揮するものであれば良いが、200Å〜1800Åの範囲内であることが好ましく、なかでも、400Å〜1400Åの範囲内であることが好ましく、特に600Å〜1400Åの範囲内であることが好ましい。 上記範囲内であることにより、上述した優れたバリア性を有するからである。
乾式製膜法としては、上記無機材料を所望の位置および膜厚で付着させることができる方法であれば良い。
具体的には、スパッタリング、真空蒸着、プラズマCVD等を挙げることができ、なかでもスパッタリングを好ましく用いることができる。
乾式製膜法としてスパッタリング法を用いることにより、透明電極層の形成等に使用される既存のスパッタリング装置を用いて、上記無機透明保護層を形成することができるからである。
これより、横電界液晶駆動方式用等のカラーフィルタ形成基板を低コストなものとすることができるからである。
次に、本発明のカラーフィルタ形成基板の作製方法の実施形態の第2の例を、図4、図5に基づいて説明する。
尚、図4(a)〜図4(f)、図5(g)〜図5(k)の各断面図は、いずれも、図4(a)の段階に相当する図6(a)のB1−B2箇所における断面の一部を示したものである。
第2の例のカラーフィルタ形成基板の作製方法も、カラーフィルタ用の各色の着色層を順にフォトリソ法により形成するもので、図4(a)、図6(a)に示すように、透明基板10の一面にブラックマトリクス15を形成した後に、該透明基板10のブラックマトリクス15形成側において、各色の着色層を形成するための着色感光性樹脂を基板に塗布し、選択露光して、現像してパターニングして、硬化して着色層を形成する一連の工程を、各色の着色層の形成毎に、且つ、各色の着色層分の数だけ順に繰り返して行い、各色の着色層を、ブラックマトリクス15の開口幅15W方向、開口15Tを覆い、該開口の両側の隣接するブラックマトリクスのライン15Lの上に重なるようにして、該開口長手方向に沿い、直線帯状にして連続して形成して、全色の着色層を順に繰り返して配列させるものである。
第2の例でも、各色の着色層を形成するための着色感光性樹脂として、赤色の第1の着色感光性樹脂21、緑色の第2の着色層感光性樹脂22、青色の第3の着色層着色感光性樹脂23を用いて、第1の着色感光性樹脂21、第2の着色層感光性樹脂22、第3の着色層着色感光性樹脂23から、それぞれ、カラーフィルタ用の各色の着色層である、赤色の着色層(着色層Rとも言う)である第1の着色層21a、緑色の着色層(着色層Gとも言う)である第2の着色層21b、青色の着色層(着色層Bとも言う)である第3の着色層21cを、順に形成する。
特に、第2の例では、第1番目に行う第1の着色層の形成する前記一連の工程における選択露光は、カラーフィルタ用の各色の着色層を形成するための直線帯状に連続する第1の着色層の形成領域とは別に、該第1の着色層の形成領域とは離れたブラックマトリクスのライン領域内の、長手方向に沿う、直線帯状の領域を、露光するものであり、且つ、該第1の着色層の形成領域の、開口15Tの一方側、第2の着色層の形成領域側の隣接するブラックマトリクスのライン15Lの上に重なる幅を、広くW1としている。
そして、開口15Tの他方側、第3の着色層の形成領域側の隣接するブラックマトリクスのライン15Lの上に重なる幅(重なり幅とも言う)を、着色層の白抜けが発生しないために必要な幅W0としている。
第2の例の各部を形成するため材料や方法は、第1の例と基本的に同じで、これらについての説明は、以下省略する。
第2の例も、第1の例と同様、先ず、透明基板10の一面にブラックマトリクス15が形成された基板10a(図4(a)の該ブラックマトリクス15形成面側に、赤色の第1の着色感光性樹脂21を塗布し(図4(b))、赤色の着色層形成領域のみ、フォトマスク(図示していない)を用いて選択的に露光する。(図4(c))
ここでの露光は、カラーフィルタ用の赤色の着色層を形成するための直線帯状に連続する第1の着色層の形成領域30R1とは別に、該第1の着色層の形成領域30R1とは離れたブラックマトリクス15のライン15L領域内、長手方向に沿う、直線帯状の領域15R1を、露光するものであり、且つ、該第1の着色層の形成領域30R1の、開口15Tの一方側、カラーフィルタ用の緑色の着色層を形成する側(第2の着色層の形成領域30G1)側の隣接するブラックマトリクスのライン15Lの上に重なる幅を広くするように露光している。
そして、該第1の着色層の形成領域30R1の、開口15Tの他方側、カラーフィルタ用の青色の着色層を形成する側(第3の着色層の形成領域30B1)側の隣接するブラックマトリクスのライン15Lの上に重なる幅を、着色層の白抜けが発生しないために必要なようW0となるようにて露光している。
ここでは、カラーフィルタ用の第1の着色層の形成領域30R1の幅は、W15+W0+W1となる。
尚、ここでも、最終的にライン上の直線帯状の領域15R1に形成される第1の着色層と、該ライン上に白抜けが発生しないために必要な分だけ重なる第2の着色層、第3の着色層とが、いずれも重ならずほぼライン幅全体を覆うようになっている。
次いで、現像しパターニングし、硬化して、第1の着色層21aを形成する。(図4(d))
次に、第1の例の場合と同様、第1の着色層21aが形成された基板10dの第1の着色層21a形成面側に、緑色の第2の着色感光性樹脂22を塗布し(図4(e))、第2の着色層形成領域のみ、フォトマスク(図示していない)を用いて選択的に露光する。(図4(f))
ここでの露光は、カラーフィルタ用の緑色の着色層を形成するための直線帯状に連続する第2の着色層の形成領域30B1を露光するとともに、該第2の着色層の形成領域30B1から離れた、先に述べた第1の着色層の形成領域30R1の、開口15Tの他方側、カラーフィルタ用の青色の第3の着色層を形成する第3の着色層形成領域30B1形成側のブラックマトリクスのライン15L領域内、長手方向に沿う、直線帯状の領域15G1を、露光するものである。
直線帯状の領域15G1の幅は、最終的に直線帯状の領域15G1に形成される第2の着色層と該ライン上の第1の着色層、後に形成される第3の着色層とがいずれも重ならずほぼライン幅全体を覆うように、決定する。
直線帯状の領域15G1は、W15−2W0より幾分小めとなる。
次いで、現像しパターニングし、硬化して、第2の着色層22aを形成する。(図5(g))
図4(e)に示すように、カラ−フィルタ形成のための第2の着色層の形成領域30B1の両側には、いずれも、ブラックマトリクス15上に第1の着色層21aが形成されているため、塗布された第2の着色感光性樹脂22は、前記両側での盛り上がり具合が同程度となり、これより、カラ−フィルタ形成のための第2の着色層22aは、断面の開口幅方向中心から左右がほぼ同じ形状に形成される。
本例でも、第2番目の一連の工程において、塗布される第2の着色感光性樹脂の表面高さのバラツキが小さくなり、これにより形成される第2の着色層21aの表面高さの不均一性を従来より少なくしている。(図8(j)の122a参照)
次に、第2の着色層22aが形成された基板10gの第2の着色層22a形成面側に、青色の第3の着色感光性樹脂23を塗布し(図5(h))、青色の第3の着色層形成領域30Bのみ、フォトマスク(図示していない)を用いて選択的に露光する。(図5(i))
形成する着色層の白抜けが発生しない程度に開口に隣接する両隣のブラックマトリクスのライン上に重なる重なり幅、片側W0として、ここでは、第3の着色層形成領域30Bの幅は、W15+2W0となるように露光する。
次いで、現像しパターニングし、硬化して、第3の着色層23aを形成する。(図5(j))
ここでも、第2の着色層22aの形成の場合と同様、図5(h)に示すように、カラ−フィルタ形成のための第3の着色層の形成領域30Bの一方側には、ブラックマトリクス15上に第1の着色層21aが形成され、他方側には、いずれも、ブラックマトリクス15上に第2の着色層22aが形成され、ているため、塗布された第3の着色感光性樹脂23は、前記両側での盛り上がり具合が同程度となり、これより、第3の着色層23aは、断面の開口幅方向中心から左右がほぼ同じ形状に形成される。
このようにして、カラーフィルタ形成基板11Aは作製される。
尚、上記第2の例においても、第1の着色層21a、第2の着色層21b、第3の着色層21cを、それぞれ、赤色の着色層、緑色の着色層、青色の着色層として、この順に形成しているが、第1の着色層21a、第2の着色層21b、第3の着色層21cの形成順と形成方法を変えずに、第1の着色層21a、第2の着色層21b、第3の着色層21cとしての着色層の色をを、変えて行っても、同様である。
また、上記のようにして形成されたカラーフィルタ形成基板11Aを、本発明のカラーフィルタ形成基板の第3の例(図5(j))として、第3の例のカラーフィルタ形成基板11Aの着色層形成側に更にオーバーコート層(平坦化層あるいはOP層とも言う)40を配設した形態のカラーフィルタ形成基板11Bを本発明のカラーフィルタ形成基板の第4の例として挙げることができる。(図5(k))
また、ブラックマトリクス15の開口15Tのパターン形状としては、上記に限定はされない、例えば、ストライプ状の形状も挙げられる。
第2の例のカラーフィルタ形成基板の製造方法の場合も、オーバーコート層は着色層の表面の平坦性が向上しているため、従来のカラーフィルタのオーバーコートより薄くすることができる。
オーバーコート層は遮光部で凹凸が大きくなるが透明基板の着色層を形成している面は液晶表示装置に組み込んだ際、裏面となり、遮光部は見えないため影響が少ない。着色層の平坦性が向上するためカラーフィルタの表示品質が向上する。
また、液晶配向性が向上する。
さらに、着色層内部の平坦性が向上したことで着色層の段差を吸収するほど厚く塗る必要があったオーバーコート層が薄くて済む為、オーバーコート層の材料コストを低減することができる。
また、液晶パネルに組み込んだ際の液晶注入量もブラックマトリクス上の構造物が増えることにより減少させることができる。
よって、液晶の材料コストを抑えることで安価な液晶表示装置を提供することが可能となる。
尚、本発明のカラーフィルタ形成基板の作製方法は上記第1の例、第2の例に限定はされない。
例えば、第1の例、第2の例の各例において、第1番目の着色層形成領域を狭くして、この領域の着色層が該領域のブラックマトリクスの開口両側のライン上に白抜けが発生しない程度に重なるようにした形態でも、形成される着色層の表面高さは、該着色層が覆う開口方向幅、幅中心において対称となり、不均一性は少なくなる。
また、カラーフィルタ形成用の着色層が3色に限定はされず、本発明のカラーフィルタ形成基板の作製方法は、カラーフィルタ形成用の着色層が4色の場合にも適用できる。
10 透明基板(単に基板とも言う)
10a〜10i 基板
10A、10B カラーフィルタ形成基板
15 ブラックマトリクス
15T 開口
15L ライン
W15 開口幅
21 第1の着色感光性樹脂
21a 第1の着色層
22 第2の着色感光性樹脂
22a 第2の着色層
23 第3の着色感光性樹脂
23a 第3の着色層
30a〜30c 露光光
30R、30R1 (カラーフィルタ用の)第1の着色層の形成領域
15R、15R1 第1の着色層の形成領域
30G、30G1 (カラーフィルタ用の)第2の着色層の形成領域
15G 第2の着色層の形成領域
40 オーバーコート層
110 透明基板(単に基板とも言う)
110a〜110i 基板
110A、110B カラーフィルタ形成基板
115 ブラックマトリクス
115T 開口
115L ライン
W115 開口幅
121 第1の着色感光性樹脂
121a 第1の着色層
122 第2の着色感光性樹脂
122a 第2の着色層
123 第3の着色感光性樹脂
123a 第3の着色層
130a〜130c 露光光
130R 第1の着色層の形成領域
130G 第2の着色層の形成領域
130B 第3の着色層の形成領域
140 オーバーコート層

Claims (1)

  1. カラーフィルタ用の各色の着色層を順にフォトリソ法により形成するカラーフィルタ形成基板の作製方法であって、
    透明基板の一面にブラックマトリクスを形成した後に、
    該透明基板のブラックマトリクス形成側において、
    各色の着色層を形成するための着色感光性樹脂を基板に塗布し、選択露光して、現像してパターニングして、硬化して着色層を形成する一連の工程を、
    各色の着色層の形成毎に、
    且つ、各色の着色層分の数だけ順に繰り返して行い、
    各色の着色層を、カラーフィルタ用として、
    ブラックマトリクスの開口幅方向、開口を覆い、該開口の両側の隣接するブラックマトリクスのライン部の上に重なるようにして、
    開口長手方向に沿い、帯状にして形成して、
    全色の着色層を順に配列させるもので、
    第1番目に行う前記一連の工程における選択露光は、
    該カラーフィルタ用の着色層形成領域のブラックマトリクスの開口を覆い、
    該開口に隣接する両側のライン部の上に重なる領域を幅広にして開口長手方向に帯状にして露光し、かつ、
    該着色層形成領域から離れたブラックマトリクスの開口長手方向のライン領域内、該開口長手方向に沿う、帯状の領域を帯状に露光するものであり、
    前記露光されるライン部の上に重なる領域の幅は、
    2番目以降に行う前記一連の工程において白抜け防止のために該ライン上に形成される着色層が、白抜け防止に必要な重なり幅を確保でき、
    且つ、1番目に形成される着色層と、前記2番目以降に形成される着色層とで、ほぼ該ライン全体を覆うようになる幅であって、
    前記1番目に形成される着色層と、前記2番目以降に形成される着色層のいずれもが重ならないようにすることを特徴とするカラーフィルタ形成基板の作製方法。
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