JP2018116200A - カラーフィルタ、表示装置、および、カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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俊介 山浦
Shunsuke Yamaura
俊介 山浦
坂本 憲一
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憲一 坂本
前田 裕二
Yuji Maeda
裕二 前田
隆英 福井
Takahide Fukui
隆英 福井
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Abstract

【課題】 本発明は、たとえカラーフィルタの着色層に位置ずれが生じていても、このカラーフィルタを用いた表示装置において、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生することを防止でき、表示画像の色味が変化してしまうことも防止できるカラーフィルタを提供することを主たる目的とする。【解決手段】 カラーフィルタの構成を、透明基板の上に複数色の着色層が設けられており、前記着色層の上に透明平坦化層が設けられており、前記透明平坦化層の上にブラックマトリックス層が設けられている構成とすることにより、上記課題を解決する。【選択図】 図1

Description

本発明は、表示装置に用いられるカラーフィルタ、該カラーフィルタを用いた表示装置、および、該カラーフィルタの製造方法に関するものである。
従来、液晶表示装置用のカラーフィルタには、例えば、図5(a)に示すカラーフィルタ101のように、ガラス等の透明基板111の上にブラックマトリックス層114を有し、透明基板111及びブラックマトリックス層114の上に複数色の着色層112を有し、その上にオーバーコート層115を有する構成のカラーフィルタが用いられてきた。
複数色の着色層112は、例えば、赤色の着色層112R、緑色の着色層112G、青色の着色層112Bを含むものである。
表示装置において、画像を構成する最小単位である画素は、例えば、赤、緑、青の3個の副画素で1個の画素が構成されており、カラーフィルタの赤色の着色層、緑色の着色層、青色の着色層が、それぞれ、対応する副画素領域に配置される。なお、カラーフィルタが表示装置に配置される際には、その透明基板側が観察者側になるように配置される。
ここで、近年開発が進む有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置のように視野角が大きい表示装置においては、図5(a)に示すカラーフィルタ101のように、先にブラックマトリックス層を形成し、その上に着色層を形成した構成のカラーフィルタを用いた場合、ある副画素領域の発光層からの光が、隣接する副画素領域の着色層に直接入射する、あるいは、その副画素領域の着色層を透過して隣接する副画素領域の着色層に入射するというような、隣接する副画素領域への光漏れが生じており、これが原因で、見る方向によって表示画像の色ずれ(視差混色)が発生していた。
例えば、図6に示すように、図5(a)に示す従来のカラーフィルタ101を用いた有機EL表示装置102において、有機EL素子基板120の発光層123Rからの光の大半は、光線L101のように赤色の着色層112Rを透過して観察者側に出射されるが、発光層123Rから斜め方向に放射される一部の光は、光線L102のように、赤色の着色層112Rに隣接する緑色の着色層112Gに入射し、緑色の着色層112Gを透過して観察者側に出射してしまう。特に、このような光線L102が原因で、斜め方向から見たときに表示画像の色ずれ(視差混色)が発生していた。
さらに近年ではディスプレイの高精細化、高品質化の要求に伴い、ピクセルサイズの縮小、ブラックマトリックス層の線幅の縮小(例えば線幅6μm以下)が進められている。その結果、上記のような隣接する副画素領域への光漏れが生じやすくなり、品質上、無視できなくなってきた。
そこで、上記のような光漏れによる色ずれ(視差混色)を防止することが可能なカラーフィルタとして、図7に示すカラーフィルタ201のように、透明基板211の上に、先に複数色の着色層212を形成し、その後、隣接する着色層の間を埋めて、断面略T字状となるブラックマトリックス層214を形成した構成を有するカラーフィルタが提案されている(例えば、特許文献1)。
例えば、図8に示すように、図7に示すカラーフィルタ201を用いた有機EL表示装置202においては、有機EL素子基板220の発光層223Rから斜め方向に放射される光線L202は、赤色の着色層212Rと緑色の着色層212Gの間を埋めて断面略T字状(図8においては逆T字状)となるブラックマトリックス層214で吸収される。それゆえ、光線L202が緑色の着色層212Gを透過して観察者側に出射するということを防止でき、斜め方向から見たときの表示画像の色ずれ(視差混色)を抑制することができる。
なお、図8における光線L201、L202は、図6に示す光線L101、L102に相当するものである。
特開2014−153519号公報
しかしながら、図7に示すような構成のカラーフィルタにおいては、着色層に位置ずれが生じてしまうと、表示画像の色ずれ(視差混色)を抑制する効果が低減してしまうという問題(第1の課題)、及び、表示画像の色味が変化してしまうという問題(第2の課題)が生じることが明らかになってきた。
例えば、図5(a)に示す従来のカラーフィルタ101を製造する場合、透明基板111の上に、まずブラックマトリックス層114を形成し、その後、赤色の着色層112R、緑色の着色層112G、青色の着色層112Bを、順次形成することになる。なお、各着色層の形成順序は、この順に限定されず他の順であっても良い。
ここで、ブラックマトリックス層114の線幅、ピッチを各位置で同じ線幅(W1)、同じピッチ(P1)に設計したフォトマスクを使ってブラックマトリックス層114を形成した場合、通常、透明基板111の表面は平坦であるため、図5(b)に示すように、ブラックマトリックス層114の線幅、ピッチは、各位置で同じ線幅(W1)、同じピッチ(P1)になり、隣り合うブラックマトリックス層114間の開口幅も各位置で同じ開口幅(W2)になる。
それゆえ、図5(c)に示すように、ブラックマトリックス層114の後に形成する赤色の着色層112Rが左方向に位置ずれを生じた場合であっても、先に形成されているブラックマトリックス層114の線幅(W1)、ピッチ(P1)に変化が生じることはなく、隣り合うブラックマトリックス層114間の開口幅(W2)にも変化が生じることはない。
同様に、各位置におけるブラックマトリックス層114の高さ(厚み)T1も、同様に、変化が生じることはない。
一方、図7に示すカラーフィルタ201を製造する場合、透明基板211の上に、まず各着色層を形成、例えば赤色の着色層212R、緑色の着色層212G、青色の着色層212Bを、順次形成していくことになるが、いずれかの着色層において位置合ずれが生じてしまった場合、その後形成されるブラックマトリックス層214の高さ(厚み)や線幅も変化してしまうことになる。
そして、ブラックマトリックス層214の高さ(厚み)や線幅が設計値から変化してしまうと、上記のような問題、すなわち、色ずれ(視差混色)や色味の変化が生じてしまうことになる。
以下、この第1の課題(視差混色)及び第2の課題(色味変化)について、図9〜図13を用いて詳しく説明する。
(第1の課題)
まず、ブラックマトリックス層214の高さ(厚み)が変化してしまう場合の問題について、図9、図10を用いて説明する。
ここで、図9は、図7に示すカラーフィルタ201の第1の課題を示す図であり、図9(a)は各着色層に位置ずれが無い場合を示し、図9(b)は赤色の着色層212Rのみが左方向に位置ずれを生じた場合を示す。また、図10は、図9(b)に示すカラーフィルタ201を用いた表示装置の課題を示す図である。
図9(b)に示すように、カラーフィルタ201において、赤色の着色層212Rが左方向に、ずれ量Z1で位置ずれを生じた場合、赤色の着色層212Rと緑色の着色層212Gの間は設計より広くなり、その分だけ、赤色の着色層212Rと緑色の着色層212Gの間のブラックマトリックス層214の高さ(厚み)も低くなる(薄くなる)。
例えば、図9(b)において、赤色の着色層212Rと青色の着色層212Gの間のブラックマトリックス層214の高さ(T22)は、図9(a)に示す設計通りの高さ(T21)よりも低くなっている。
なお、図9(b)において、青色の着色層212Bと赤色の着色層212Rの間は設計より狭くなり、その分だけ、青色の着色層212Bと赤色の着色層212Rの間のブラックマトリックス層214の高さ(厚み)は高くなる(厚くなる)。
そして、図10に示すように、図9(b)に示すカラーフィルタ201を用いた有機EL表示装置202においては、設計通りの高さ(T21)よりも低い高さ(T22)になっている、赤色の着色層212Rと緑色の着色層212Gの間のブラックマトリックス層214は、斜め方向に放射される光線L202を吸収することができず、光線L202が緑色の着色層212Gを透過して観察者側に出射してしまうことになる。すなわち、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生することになる。
(第2の課題)
次に、ブラックマトリックス層214の線幅が変化してしまう場合の問題について、図11〜図13を用いて説明する。
ここで、図11は、図7に示すカラーフィルタ201の第2の課題を示す図であり、図11(a)は各着色層に位置ずれが無い場合を示し、図11(b)は赤色の着色層212Rが左方向に位置ずれを生じた場合を示す。
また、図12は、図7に示すカラーフィルタ201と同様に、隣り合う着色層間の隙間及び着色層の上面にブラックマトリックス層を設けた構成のカラーフィルタにおいて、隣り合う着色層間の距離と、該着色層間及び上面に設けられたブラックマトリックス層の距離との関係を示す断面SEM写真である。
また、図13は、図7に示すカラーフィルタ201と同様に、隣り合う着色層間の隙間及び着色層の上面にブラックマトリックス層を設けた構成のカラーフィルタにおいて、隣り合う着色層間の距離と、該着色層間及び上面に設けられたブラックマトリックス層の線幅(BM線幅)との関係を示す図である。
図12、図13に示すように、図7に示すカラーフィルタ201と同様に、隣り合う着色層間の隙間及び着色層の上面にブラックマトリックス層を設けた構成のカラーフィルタにおいて、隣り合う着色層間の距離が変化すると、該着色層間及び上面に設けられたブラックマトリックス層の線幅も変化する。
例えば、図11(b)に示すように、カラーフィルタ201において、赤色の着色層212Rが左方向に位置ずれを生じた場合、赤色の着色層212Rと緑色の着色層212Gの間は設計より広くなり、赤色の着色層212Rと緑色の着色層212Gの間のブラックマトリックス層214の線幅は大きくなる。
より詳しくは、図11(b)における赤色の着色層212Rと緑色の着色層212Gの間のブラックマトリックス層214の線幅(W12)は、図11(a)におけるブラックマトリックス層214の線幅、すなわち設計値の線幅(W11)よりも大きくなる(図12参照)。
一方、赤色の着色層212Rと青色の着色層212Bの間は設計より狭くなり、赤色の着色層212Rと青色の着色層212Bの間のブラックマトリックス層214の線幅は小さくなる。
より詳しくは、図11(b)における赤色の着色層212Rと青色の着色層212Bの間のブラックマトリックス層214の線幅(W13)は、図11(a)におけるブラックマトリックス層214の線幅、すなわち設計値の線幅(W11)よりも小さくなっている(図12参照)。
そして、ブラックマトリックス層の線幅が設計値から異なる値に変化すると、それに伴って、ブラックマトリックス層114間の開口幅も変化してしまうことになる。
例えば、図11(b)における青色の着色層212Bの左右のブラックマトリックス層114間の開口幅(W22)は、図11(a)における青色の着色層212Bの左右のブラックマトリックス層114間の開口幅、すなわち設計値の開口幅(W21)よりも大きくなっている。
そして、上記のように開口幅が設計値から変化してしまったカラーフィルタを用いた表示装置においては、表示画像の色味が設計値から変化してしまうことになる。
例えば、図11(b)に示すように赤色の着色層212Rが位置ずれを生じたカラーフィルタ201を用いた表示装置においては、カラーフィルタ201の青色の着色層212Bの開口幅(W22)が設計値(W21)よりも大きくなっているため、この表示装置における表示画像の色味は、設計よりも青色が明るいものになってしまうことになる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、たとえカラーフィルタの着色層に位置ずれが生じていても、表示装置において、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生することを防止でき、表示画像の色味が変化してしまうことも防止できるカラーフィルタを提供することを主たる目的とする。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、表示装置に用いられるカラーフィルタであって、透明基板の上に複数色の着色層が設けられており、前記着色層の上に透明平坦化層が設けられており、前記透明平坦化層の上にブラックマトリックス層が設けられていることを特徴とする、カラーフィルタである。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記ブラックマトリックス層の上にオーバーコート層が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のカラーフィルタである。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記透明平坦化層と前記オーバーコート層が、同じ材料から構成されていることを特徴とする、請求項2に記載のカラーフィルタである。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記表示装置が、有機EL表示装置であることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルタである。
また、本発明の請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のカラーフィルタを用いて、表示部が形成されていることを特徴とする、表示装置である。
また、本発明の請求項6に係る発明は、表示装置に用いられるカラーフィルタの製造方法であって、透明基板の上に着色層を形成する工程と、前記着色層の上に透明平坦化層を形成する工程と、前記透明平坦化層の上にブラックマトリックス層を形成する工程と、を順に備えていることを特徴とする、カラーフィルタの製造方法である。
また、本発明の請求項7に係る発明は、前記ブラックマトリックス層の上に、オーバーコート層を形成する工程を備えていることを特徴とする、請求項6に記載のカラーフィルタの製造方法である。
また、本発明の請求項8に係る発明は、前記透明平坦化層と前記オーバーコート層を、同じ材料から形成することを特徴とする、請求項7に記載のカラーフィルタの製造方法である。
また、本発明の請求項9に係る発明は、前記着色層を形成する工程の前に、前記透明基板の上に、外周遮光部及びアライメントマークを形成する工程を備えていることを特徴とする、請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法である。
本発明に係るカラーフィルタによれば、たとえ着色層に位置ずれが生じていても、このカラーフィルタを用いた表示装置において、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生することを防止でき、表示画像の色味が変化してしまうことも防止できる。
また、本発明に係る表示装置によれば、たとえカラーフィルタの着色層に位置ずれが生じていても、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生することを防止でき、表示画像の色味が変化してしまうことも防止できる。
また、本発明に係るカラーフィルタの製造方法によれば、たとえ着色層の形成工程で位置ずれが生じても、このカラーフィルタの製造方法により製造したカラーフィルタを用いた表示装置において、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生することを防止でき、表示画像の色味が変化してしまうことも防止できる。
本発明に係るカラーフィルタの一例を示す概略断面図 本発明に係る表示装置の一例を示す概略断面図 本発明に係るカラーフィルタの作用効果を示す図 本発明に係るカラーフィルタの製造方法の一例を示す概略工程図 従来のカラーフィルタの一例を示す概略断面図 図5に示すカラーフィルタを用いた表示装置の課題を示す図 従来のカラーフィルタの他の例を示す概略断面図 図7に示すカラーフィルタの作用効果を示す図 図7に示すカラーフィルタの第1の課題を示す図 図9(b)に示すカラーフィルタを用いた表示装置の課題を示す図 図7に示すカラーフィルタの第2の課題を示す図 従来のカラーフィルタにおける着色層間距離とBM線幅との関係を示す断面SEM写真 従来のカラーフィルタにおける着色層間距離とBM線幅との関係を示す図 本発明に係るカラーフィルタの断面SEM写真
<カラーフィルタ>
まず、本発明に係るカラーフィルタについて説明する。
図1は、本発明に係るカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。
図1に示すように、カラーフィルタ1においては、透明基板11の上に複数色の着色層12が設けられており、複数色の着色層12の上に透明平坦化層13が設けられており、透明平坦化層13の上にブラックマトリックス層14が設けられている。
複数色の着色層12は、赤色の着色層12R、緑色の着色層12G、青色の着色層12Bを含んでいる。
さらに、カラーフィルタ1においては、ブラックマトリックス層14の保護等の目的で、ブラックマトリックス層14の上に、オーバーコート層15が設けられている。
このオーバーコート層15は、透明平坦化層13と異なる材料から構成されていてもよく、同じ材料から構成されていてもよい。
透明平坦化層13とオーバーコート層15が同じ材料から構成されていれば、透明平坦化層13を形成する工程と、オーバーコート層15を形成する工程を、同じ製造装置を用いて行うことが可能なため、全体の工程がより少ない設備で済み、製造コストも低減できる等、有益である。
また、図示はしないが、本発明に係るカラーフィルタにおいては、従来のカラーフィルタと同様に、柱状スペーサを有していてもよい。例えば、本発明に係るカラーフィルタにおいて、柱状スペーサを設ける場合は、オーバーコート層15の上に設ければよい。
図1に示すように、カラーフィルタ1において、ブラックマトリックス層14は透明平坦化層13の上に設けられる。それゆえ、透明平坦化層13で覆われる着色層12の状態によって、ブラックマトリックス層14の高さ(厚み)や線幅が変化してしまうことを防ぐことができる。
より詳しくは、例えば、図7に示す従来のカラーフィルタ201においては、着色層212に位置ずれが生じている場合、図9や図11に示すように、ブラックマトリックス層214の高さ(厚み)や線幅が設計値から変化してしまい、このようなカラーフィルタ201を用いた表示装置においては、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生するという問題や、表示画像の色味が変化してしまうという問題が生じていた。
一方、図1に示すカラーフィルタ1においては、たとえ着色層12に位置ずれが生じていても、透明平坦化層13の上に設けられるブラックマトリックス層14にその影響は及ばず、ブラックマトリックス層14の高さ(厚み)や線幅が設計値から変化してしまうことを防ぐことができる。
それゆえ、カラーフィルタ1を用いた表示装置においては、たとえカラーフィルタ1の着色層12に位置ずれが生じていても、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生することを防止でき、表示画像の色味が変化してしまうことも防止できる。
以下、カラーフィルタ1における各構成について、詳しく説明する。
(透明基板11)
透明基板11は、上記の複数色の着色層12、透明平坦化層13、ブラックマトリックス層14、オーバーコート層15等を支持するものである。
透明基板11の材料としては、一般的にカラーフィルタに用いられているものであれば用いることができ、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない無機基板、および、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する樹脂基板等を挙げることができる。
例えば、無機基板の場合、無アルカリタイプのガラス基板を用いることが好ましい。無アルカリタイプのガラス基板は寸度安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、かつ、ガラス中にアルカリ成分を含まないことから、表示装置用のカラーフィルタの透明基板として好適に用いることができるからである。
(着色層12)
着色層12は、赤色の着色層12R、緑色の着色層12G、青色の着色層12Bを含むものであるが、この赤、緑、青の3色を少なくとも含むものであればよく、例えば、赤、緑、青の3色、赤、緑、青、黄の4色、または、赤、緑、青、黄、シアンの5色等とすることもできる。
着色層12の配列は特に限定されるものではなく、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができる。
着色層12は、例えば色材をバインダ樹脂中に分散させたものである。色材としては、各色の顔料や染料等を挙げることができる。
赤色の着色層12Rに用いられる色材としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。
緑色の着色層12Gに用いられる色材としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。
青色の着色層12Bに用いられる色材としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。
これらの顔料や染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
バインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。
着色層12には、光重合開始剤や、必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を含有させてもよい。
着色層12の膜厚は、カラーフィルタにおける一般的な着色層の膜厚と同様とすることができ、例えば1μm以上5μm以下の範囲内で設定することができる。
着色層12の形成方法としては、複数色の着色層12を同一平面上に配列可能な方法であればよく、例えばフォトリソグラフィ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。
また、着色層12が形成されている同一平面上には、上記色材を含有せず、上記バインダ樹脂を含有し、光を透過する白色層が形成されていてもよい。この白色層も赤、緑、青の着色層と同様に、対応する副画素領域に配置される。白色層の膜厚および形成方法は、着色層12と同様とすることができる。
(透明平坦化層13)
透明平坦化層13は、複数色の着色層12の上に設けられ、隣接する着色層12の間を埋めつつ、着色層12の上面の凹凸も覆って、透明平坦化層13の上面(ブラックマトリックス層14が設けられる面)を平坦にするものである。
透明平坦化層13の材料としては、ブラックマトリックス層14が設けられる面を平坦化することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、一般にカラーフィルタに用いられるオーバーコート層(保護層とも呼ばれる)と同様とすることができ、有機材料および無機材料のいずれも用いることが可能である。
透明平坦化層13の膜厚は、薄過ぎると下地の凹凸に対し平坦化しきれないおそれがあり、厚過ぎると光の透過性を落としてしまう不具合や、表示装置全体が厚くなってしまうという不具合を生じてしまうおそれがある。透明平坦化層13の膜厚としては、例えば、1.0μm以上1.5μm以下とすることができる。なお、上記の膜厚は、図1に示すカラーフィルタ1において、着色層12の上面とブラックマトリックス層14の下面の間の距離に相当するものである。
透明平坦化層13の形成方法としては、一般にカラーフィルタに用いられるオーバーコート層と同様とすることができる。
(ブラックマトリックス層14)
ブラックマトリックス層14は、透明平坦化層13の上にパターン状に設けられ、不要な光の漏れを防ぐものである。特に、ブラックマトリックス層14は、光を透過させたい着色層に隣接する着色層に入射しようとする斜めの光を吸収して、斜め方向から見たときの表示画像の色ずれ(視差混色)を抑制することができるものである。
ブラックマトリックス層14の材料としては、従来のカラーフィルタに用いられるブラックマトリックス層と同様とすることができ、例えば、バインダ樹脂中に黒色色材を分散させたものを用いることができる。
黒色色材としては、例えば、カーボンブラック、チタンブラック等が挙げられる。バインダ樹脂は、ブラックマトリックス層14の形成方法に応じて適宜選択される。
フォトリソグラフィ法の場合、バインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。
また、印刷法やインクジェット法の場合、バインダ樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
ブラックマトリックス層14には、必要に応じて光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等が含有されていてもよい。
ブラックマトリックス層14の膜厚は、カラーフィルタにおける一般的なブラックマトリックス層の膜厚と同様とすることができ、例えば0.5μm以上2.0μm以下の範囲内で設定することができる。
ブラックマトリックス層14の開口部の形状は特に限定されるものではなく、例えばストライプ形状、くの字形状、デルタ配列等のように着色層の配列を変えたものも挙げられる。
ブラックマトリックス層14の形成方法としては、透明平坦化層13の上の所定の位置にブラックマトリックス層14をパターン状に形成できる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、フォトリソグラフィ法が好ましい。
例えば、上記の着色層12と同様にして、フォトリソグラフィ法によりブラックマトリックス層14を形成することができる。
(オーバーコート層15)
オーバーコート層15は、ブラックマトリックス層14の上に設けられるものであり、ブラックマトリックス層14および透明平坦化層13を被覆して保護する。
オーバーコート層15の材料としては、一般にカラーフィルタに用いられるオーバーコート層と同様とすることができ、有機材料および無機材料のいずれも用いることができる。
有機材料としては、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂が挙げられる。
光硬化性樹脂としては、カラーフィルタにおける着色層に用いられるバインダ樹脂と同様のもの、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。感光性樹脂には、光重合開始剤や、必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等が添加されていてもよい。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ化合物を用いたもの、熱ラジカル発生剤を用いたものが挙げられる。エポキシ化合物としては、カルボン酸やアミン系化合物等により硬化しうる公知の多価エポキシ化合物を挙げることができる。熱ラジカル発生剤としては過硫酸塩、ヨウ素等のハロゲン、アゾ化合物、および有機過酸化物からなる群から選択される少なくとも一種であり、より好ましくはアゾ化合物または有機過酸化物である。アゾ化合物としては、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス−[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、および2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)などが挙げられ、有機過酸化物としては、ジ(4−メチルゼンゾイル)ペーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルエキサネート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカルボネート、t−ブチル−4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタネート、およびジクミルパーオキサイド等が挙げられる。
オーバーコート層15の膜厚としては、例えば、0.5μm以上2.5μm以下とすることができる。
オーバーコート層15の形成方法としては、一般にカラーフィルタに用いられるオーバーコート層の形成方法と同様とすることができる。例えば、感光性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布し、乾燥し、焼成することによって、オーバーコート層15を形成することができる。
<表示装置>
次に、本発明に係る表示装置について説明する。
図2は、本発明に係る表示装置の一例を示す概略断面図である。図2に示すように、表示装置2は、上記のカラーフィルタ1を用いて表示部が形成されているものであり、カラーフィルタ1と有機EL素子基板20を有している。図示はしないが、カラーフィルタ1と有機EL素子基板20の間には、通常、封止樹脂が充填されている。
なお、図2におけるカラーフィルタ1は、図1に示す上下(天地)が反転した状態で配置されている。すなわち、カラーフィルタ1のオーバーコート層15側が、有機EL素子基板20の透明電極24側と向き合うように配置されている。
有機EL素子基板20は、支持基板21と、支持基板21の上に設けられた背面電極22と、背面電極22の上に設けられた複数の発光層23と、発光層23の上に設けられ、発光層23からの光を透過する透明電極24と、を有している。
複数の発光層23は、赤色の発光層23R、緑色の発光層23G、青色の発光層23Bを含み、それぞれ、カラーフィルタ1の赤色の着色層12R、緑色の着色層12G、青色の着色層12Bと対向するように配置されている。
背面電極22は、陽極または陰極のいずれかであるが、一般的には陽極として支持基板21の上に設けられる。形成材料としては、金、銀、クロム等の金属等を挙げることができる。従って背面電極22は、光を反射可能になっている。

透明電極24は、背面電極22の対極として機能するものである。透明電極24は、陰極または陽極のいずれかであるが、一般的には陰極として設けられる。透明電極24の形成材料としては、ITO(インジウム錫オキサイド)、酸化インジウム、IZO(インジウム亜鉛オキサイド)、SnO2、ZnO等の透明導電材料が用いられる。
なお、図2に示す表示装置2においては、有機EL素子基板20の発光層23として、赤色の発光層23R、緑色の発光層23G、青色の発光層23Bが平面的に配列されたタイプを例示したが、発光層23は全て白色の発光層であってもよい。
また、図2に示す表示装置2においては、図1に示すカラーフィルタ1を有機EL表示装置に用いた例を示したが、本発明に係るカラーフィルタは、液晶表示装置に用いた場合であっても同様の効果が得られる。
次に、本発明に係るカラーフィルタの作用効果、特に、図1に示すカラーフィルタ1を、図2に示す表示装置2に用いた場合に、表示画像の色ずれ(視差混色)発生を防止できる仕組みについて説明する。
図3は、本発明に係るカラーフィルタの作用効果を示す図である。図3に示すように、表示装置2において、カラーフィルタ1のブラックマトリックス層14は、着色層12よりも有機EL素子基板20に近い位置になる。
それゆえ、有機EL素子基板20の発光層23Rから斜め方向に放射される光線L2は、ブラックマトリックス層14で吸収され、光線L2が緑色の着色層12Gを透過して観察者側に出射するということを防止でき、斜め方向から見たときの表示画像の色ずれ(視差混色)を抑制することができる。
なお、図3における光線L1、L2は、図6に示す光線L101、L102に、および、図8、図10に示す光線L201、L202に相当する。
ここで、図7に示す従来のカラーフィルタ201を用いた表示装置(有機EL表示装置202)においては、着色層12に位置ずれが生じている場合、図9や図11に示すように、ブラックマトリックス層214の高さ(厚み)や線幅が変化してしまい、それに伴って、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生するという問題(第1の課題)や、表示画像の色味が変化してしまうという問題(第2の課題)が生じていた。
一方、図1に示すカラーフィルタ1を用いた表示装置2においては、たとえ着色層12に位置ずれが生じていても、透明平坦化層13の上に設けられるブラックマトリックス層14にその影響は及ばず、ブラックマトリックス層14の高さ(厚み)や線幅が変化してしまうことを防ぐことができる。
それゆえ、カラーフィルタ1において着色層12に位置ずれが生じていても、表示装置2においては、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生することを防止でき、表示画像の色味が変化してしまうことも防止できる。
<カラーフィルタの製造方法>
次に、本発明に係るカラーフィルタの製造方法について説明する。
図4は、本発明に係るカラーフィルタの製造方法の一例を示す概略工程図である。
本製造方法により、図1に示すカラーフィルタ1を製造するには、まず、図4(a)に示すように、透明基板11の上に、赤色の着色層12R、緑色の着色層12G、青色の着色層12Bをそれぞれ形成する。なお、本発明において、赤色の着色層12R、緑色の着色層12G、青色の着色層12Bの形成順番は、特に制限は無い。
赤色の着色層12R、緑色の着色層12G、青色の着色層12Bの形成方法は、各着色層を同一平面上に配列可能な方法であればよく、例えば、従来のカラーフィルタの着色層の形成方法と同様に、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、印刷法等を用いることができる。
なお、図示はしないが、本発明においては、赤色の着色層12R、緑色の着色層12G、青色の着色層12Bを形成する工程の前に、透明基板11の上に、外周遮光部及びアライメントマークを形成する工程を備えていても良い。また、外周遮光部及びアライメントマークを形成した透明基板を、透明基板11として準備しても良い。
次に、図4(b)に示すように、赤色の着色層12R、緑色の着色層12G、青色の着色層12Bの上に、透明平坦化層13を形成する。
透明平坦化層13の形成方法としては、一般にカラーフィルタに用いられるオーバーコート層の形成方法と同様とすることができる。例えば、感光性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布し、乾燥し、焼成することによって、透明平坦化層13を形成することができる。
次に、図4(c)に示すように、透明平坦化層13の上に、ブラックマトリックス層14を形成する。
ブラックマトリックス層14の形成方法としては、例えば、感光性樹脂中に黒色色材を分散させたものを透明平坦化層13の上に塗布し、フォトリソグラフィ法により、所望のパターン状のブラックマトリックス層14を形成する方法を用いることができる。
次に、図4(d)に示すように、ブラックマトリックス層14の上に、ブラックマトリックス層14および透明平坦化層13を被覆するオーバーコート層15を形成する。
オーバーコート層15の形成方法としては、一般にカラーフィルタに用いられるオーバーコート層の形成方法と同様とすることができる。例えば、感光性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布し、乾燥し、焼成することによって、オーバーコート層15を形成することができる。
本発明においては、透明平坦化層13とオーバーコート層15を、同じ材料から形成しても良い。同じ材料であれば、透明平坦化層13を形成する工程と、オーバーコート層15を形成する工程を、同じ製造装置を用いて行うことが可能なため、全体の工程がより少ない設備で済み、製造コストも低減できるからである。
上記のようにして、図1に示すカラーフィルタ1を製造することができる。
そして、本発明に係るカラーフィルタの製造方法によれば、たとえ着色層の形成工程で位置ずれが生じても、このカラーフィルタの製造方法により製造したカラーフィルタを用いた表示装置において、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生することを防止でき、表示画像の色味が変化してしまうことも防止できる。
以上、本発明に係るカラーフィルタ、表示装置、および、カラーフィルタの製造方法について、それぞれの実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例、比較例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
透明基板として、無アルカリタイプのガラス基板を用い、その主面上に設計膜厚1.3μmのアライメントマークをフォトリソグラフィ法により形成した。
次に、ガラス基板上に赤色感光性樹脂組成物をスピンコーターで塗布し、フォトリソグラフィ法により、設計膜厚2.3μm〜2.6μmの範囲の赤色の着色層を形成した。
次に、緑色感光性樹脂組成物を用い、赤色の着色層の形成と同様にして、設計膜厚2.3μm〜2.6μmの範囲の緑色の着色層を形成した。
次に、青色感光性樹脂組成物を用い、赤色の着色層の形成と同様にして、設計膜厚2.3μm〜2.6μmの範囲の青色の着色層を形成した。
次に、透明樹脂組成物をスピンコーターで塗布し、乾燥し、焼成することによって、透明平坦化層を設計膜厚1.0μmで形成した。
次に、黒色色材を分散させた感光性樹脂組成物をスピンコーターで塗布し、フォトリソグラフィ法により、ブラックマトリックス層(BM層)を設計膜厚1.1μmで形成した。
最後に、透明樹脂組成物をスピンコーターで塗布し、乾燥し、焼成することによって、設計膜厚1.5μm〜2.0μmの範囲のオーバーコート層(OC層)を形成し、図1に示す構成のカラーフィルタを3枚製造した。
(比較例1)
透明平坦化層を形成しなかったこと、及び、ブラックマトリックス層(BM層)を設計膜厚1.3μmで形成したこと以外は、上記の実施例1と同様にして、図7に示す構成のカラーフィルタを3枚製造した。
(評価)
実施例1(3枚)、比較例1(3枚)のカラーフィルタの各5箇所のブラックマトリックス層(BM層)の線幅を測定した結果を表1に示す。
なお、表1において、「BM層」は上記のブラックマトリックス層であり、「OC層」は上記のオーバーコート層である。
表1に示すように、比較例1におけるブラックマトリックス層(BM層)の線幅は、レンジが2.92μmと、ばらつきが大きいものであるのに対し、実施例1におけるブラックマトリックス層(BM層)の線幅は、レンジが0.70μmと、ばらつきが小さいものであった。この実施例1の数値は、比較例1の概ね1/4以下のレベルであり、優れたものであった。
すなわち、図7に示す構成の従来のカラーフィルタ(比較例1)においては、ブラックマトリックス層(BM層)の線幅の設計値からの寸法変化が大きいことから、着色層の開口幅の寸法変化も大きくなり、このような開口幅の寸法が変化してしまったカラーフィルタを用いた表示装置においては、色味も変化してしまうことになる。
一方、図1に示す構成の本発明のカラーフィルタ(実施例1)においては、ブラックマトリックス層(BM層)の線幅の設計値からの寸法変化が小さいことから、着色層の開口幅の寸法変化も小さくなり、それゆえ、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置においては、色味が変化してしまうことを防止できる。
また、ブラックマトリックス層(BM層)の線幅の変化が小さいということは、ブラックマトリックス層(BM層)の高さ(厚み)の変化も小さいということになる。
(実施例2)
オーバーコート層を形成しなかったこと以外は上記の実施例1と同様にして、図1に示す構成(但しオーバーコート層15は無し)のカラーフィルタを2枚製造した。ここで、上記の中の1枚は、緑色の着色層が位置ずれを生じるように製造した。
図14は、本発明に係るカラーフィルタの断面SEM写真である。すなわち、上記の実施例2のカラーフィルタの断面SEM写真である。
ここで、図14(a)は、各着色層において位置ずれが無い(若しくは位置ずれが小さい)、理想的な状態の断面SEM写真であり、図14(b)は、緑色の着色層が位置ずれを生じて、設計よりも赤色の着色層に近づき、青色の着色層からは遠ざかった状態の断面SEM写真である。
上記のように、図14(b)においては、緑色の着色層の位置ずれに起因して、緑色の着色層と青色の着色層との間は大きく離れているが、その隙間を透明平坦化層が埋めることによって、ブラックマトリックス層(BM層)の高さ(厚み)及び線幅ともに、図14(a)に示す理想的な状態のブラックマトリックス層(BM層)の高さ(厚み)及び線幅と、ほとんど違いが認められない。
すなわち、本発明のカラーフィルタにおいては、たとえ着色層に位置ずれが生じていても、透明平坦化層の上に設けられるブラックマトリックス層にその影響は及ばず、ブラックマトリックス層の高さ(厚み)や線幅が変化してしまうことを防ぐことができる。
それゆえ、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置においては、たとえカラーフィルタの着色層に位置ずれが生じていても、表示画像の色ずれ(視差混色)が発生することを防止でき、表示画像の色味が設計値から変化してしまうことも防止できる。
1 カラーフィルタ
2 表示装置
11 透明基板
12 着色層
13 透明平坦化層
14 ブラックマトリックス層
15 オーバーコート層
20 有機EL素子基板
21 支持基板
22 背面電極
23 発光層
24 透明電極
101、201 カラーフィルタ
102、202 有機EL表示装置
111、211 透明基板
112、212 着色層
114、214 ブラックマトリックス層
115、215 オーバーコート層
120、220 有機EL素子基板
121、221 支持基板
122、222 背面電極
123、223 発光層
124、224 透明電極

Claims (9)

  1. 表示装置に用いられるカラーフィルタであって、
    透明基板の上に複数色の着色層が設けられており、
    前記着色層の上に透明平坦化層が設けられており、
    前記透明平坦化層の上にブラックマトリックス層が設けられていることを特徴とする、カラーフィルタ。
  2. 前記ブラックマトリックス層の上にオーバーコート層が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のカラーフィルタ。
  3. 前記透明平坦化層と前記オーバーコート層が、同じ材料から構成されていることを特徴とする、請求項2に記載のカラーフィルタ。
  4. 前記表示装置が、有機EL表示装置であることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のカラーフィルタを用いて、表示部が形成されていることを特徴とする、表示装置。
  6. 表示装置に用いられるカラーフィルタの製造方法であって、
    透明基板の上に着色層を形成する工程と、
    前記着色層の上に透明平坦化層を形成する工程と、
    前記透明平坦化層の上にブラックマトリックス層を形成する工程と、
    を順に備えていることを特徴とする、カラーフィルタの製造方法。
  7. 前記ブラックマトリックス層の上に、オーバーコート層を形成する工程を備えていることを特徴とする、請求項6に記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記透明平坦化層と前記オーバーコート層を、同じ材料から形成することを特徴とする、請求項7に記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 前記着色層を形成する工程の前に、
    前記透明基板の上に、外周遮光部及びアライメントマークを形成する工程を備えていることを特徴とする、請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
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WO2022107799A1 (ja) * 2020-11-18 2022-05-27 凸版印刷株式会社 有機el表示装置

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