JP5786300B2 - 液体用紙容器 - Google Patents
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例えば、特許文献1には、有機ポリオール化合物、有機ポリイソシアネート化合物、鎖延長剤を反応して得られるNH基およびNH2基を有するポリウレタン樹脂であって、前記ポリウレタン樹脂の分子量が数平均分子量で2000〜20000の範囲にあり、アミン価が5〜30mgKOH/gの範囲にある前記ポリウレタン樹脂と、有機ポリイソシアネート化合物またはそれらの変性体とを配合することを特徴とする接着剤組成物が提案されている。
近年、特に省資源の観点からプラスチック材料の使用量を削減するためにプラスチック容器から紙容器への転換が検討されてきた。
そこで、本発明者は、紙容器を構成する積層体の内容物に近い接液側でバリア層とシーラント層を接着する際に用いられるアンカーコート層を、接着強度を落とすことなく微粒子の生成しにくい構成とすることによって、内容物への微粒子の混入を抑制した液体用紙容器の構成を検討した結果、本発明に到達した。
その課題とするところは、紙容器の内面を構成する、基材フィルムの上に少なくともアンカーコート層とシーラント層がこの順序で設けられてなる積層体において、それらの基材に対して優れたラミネート強度を有し、かつ揮発性成分や揮発性成分を含む各種強浸透性内容物が作用してもそれらの基材とシーラント層間のラミネート強度が低下しない積層体であって、接着層から内容物中への微粒子の混入が少ない積層体を用いた液体用紙容器
を提供することにある。
それらの一方の面にコロナ処理などの表面処理がなされていてその上にアンカーコート層が安定的に形成できるようになっていれば、いずれのタイプのフィルムでも基材として使用可能である。また、その厚みに関しても特に限定されるものではないが通常は6μm〜25μmの範囲の延伸フィルムがよく用いられる。
容器外側の熱可塑性樹脂層(2)の表面に必要に応じて設けられる印刷インキ層(6)は周知のインキを用いてグラビア印刷等の方法で施すことが出来る、絵柄や商品情報などを含む層である。熱可塑性樹脂層としてポリオレフィン樹脂を用いる場合にはインキの密着を良くするために通常はコロナ処理等の易接着処理を表面に行う。
これらの熱可塑性樹脂層には、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂が使用出来、具体的には、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体などのエチレン系樹脂や、ホモ・ブロック・ランダムの各ポリプロピレン樹脂や、プロピレン−αオレフィン共重合体などのプロピレン系樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体やエチレン−メタクリル酸共重合体などのエチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチルやエチレン−アクリル酸エチルやエチレン−メタクリル酸メチルやエチレン−メタクリル酸エチルなどのエチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体のエステル化物、カルボン酸部位をナトリウムイオン、亜鉛イオンで架橋した、エチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体のイオン架橋物、エチレン−無水マレイン酸グラフト共重合体やエチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸のような三元共重合体に代表される酸無水物変性ポリオレフィン、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体などのエポキシ化合物変性ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂から選ばれる樹脂の単体あるいは2種以上のブレンド物などにより押出し法により設けられる。熱可塑性樹脂層(7)と(8)の厚みは特に限定はないが通常3μm〜70μmの範囲の厚みが用いられる。
すなわち作製方法の一つとしては、前記バリア層のコロナ処理などの表面処理がなされている面に、イソシアネート化合物を固形分割合が0.05〜5wt%、好ましくは0.1〜2wt%になるように調製した塗工液を押出ラミネートの塗工部において塗工してアンカーコート層を設けた後、このアンカーコート層上に、Tダイから押し出されるダイ下温度320℃の例えばポリエチレンなどからなるシーラント層を積層し、バリア層/アンカーコート層/シーラント層の三層からなる構成の積層体(内層フィルム)を得る方法が例示できる。
5mg/m2未満では押出樹脂の酸化不足により層間ラミネート強度が不十分となり、20mg/m2を超えると過度の酸化により押出樹脂の凝集力が低下し、その結果層間ラミネート強度が不十分となる。上記押出温度とオゾン処理条件を適宜組み合わせることによって、層間ラミネート強度がさらに向上した各種強浸透性内容物耐性に優れる積層体を得ることができる。
次工程で印刷、ブランクス形状に打ち抜き加工を行い、さらに加熱溶着によりスリーブを作成する。具体的にはこの紙を基材とした積層体を容器の形状に合わせて所定の形状に打ち抜き、同時に折曲げ用の罫線を入れたブランクスとして成形する。そのブランクスを罫線に沿って折曲げ、組み立てて必要な部分を接着することによって紙容器が製造されている。
一般的な紙箱ブランクスを折り曲げて箱を形成する場合には、まず、ブランクス(B)を給紙部から折りぐせ部に供給して折ぐせを付けた後、底折り部に供給して底板を内側に折込んで側板に重ねると共に、耳部を外側に折込む。
次に、糊付け部において、耳部の裏面側と接着フラップの表面側に接着材層をそれぞれ形成した後、残りの底板を内側に折り曲げて側板に重ねる。
次に、本折り部において、側板を折込んで一方の底板を他方の底板に折り重ねることに
より、一方の底板の耳部の接着材層が他方の底板に接着すると共に、接着フラップの接着材層が側板に接着し、折り畳まれた状態の紙箱(スリーブ)を完成する。
この折り畳まれた状態の紙箱に充填装置によってボトム成形後に内容物の充填と必要な部分の封止を行うことによって内容物の充填された容器を作成する。
図3(A)に示したフラット型の液体用紙容器も同様に図3(B)に示したブランクスから通常の方法で容易に製造することが出来る。
以下、本発明の実施例を説明する。
一方の面にコロナ処理を施した厚みが12μmのアルミナ蒸着二軸延伸ポリエステルフィルムを使用し、そのコロナ処理面にヘキサメチレンジイソシアネートモノマーを固形分割合が2wt%になるように調製した塗工液を塗工してアンカーコート層を形成しながら、厚み20μmの低密度ポリエチレンをダイ下温度320℃、加工速度80m/minで押出ラミネート法により押し出して前記アンカーコート層上にシーラント層(厚み40μm)として積層し、内層フィルムを得た。アンカーコート層の乾燥後の塗布量は1g/m2であった。
コロナ処理面に印刷を施し印刷寸法に合わせて、ゲーベルトップ型の柱状容器(図2B)となるようなブランクス形状に打ち抜き加工をし、さらに必要部分を加熱溶着により接着して折り畳まれた状態(スリーブ状態)の紙容器を得た。
さらに、充填工程に於いて容器のボトム成形後に内容物を充填してからトップ成形して充填済み容器を作成した。
ゲーベルトップ型の柱状容器から容器の形状をフラットトップ型の柱状容器(図2A)に代えたほかは実施例1と同様にして充填済み容器を作成した。
アンカー層の塗工液をヘキサメチレンジイソシアネートモノマーからアルコール基を含むポリオールと、イソシアネートを主成分とするウレタン系接着剤に代えてドライラミネート法で行ったほかは実施例1と同様にして充填済み容器を作成した。
測定機:RION社製パーチクルカウンター
センサー:KS−70
カウンター;KF−10A
サンプラー:KL−03
対象微粒子:粒径2μm〜40μmのパーチクル濃度
ブランク(充填前蒸留水):微粒子濃度18個/ml
実施例1:微粒子濃度31個/ml→判定○
比較例1:微粒子濃度891個/ml→判定×
判定の合格(○)基準は対象微粒子100個/ml以下
本発明に係る液体用紙容器によれば、微粒子の存在が計測を妨害する試薬や検査液などの容器として用いても構成層間のラミネート強度が低下することがなく、容器由来の微粒子による計測結果の不安定性をなくすことが出来る。
2…熱可塑性樹脂層
3…バリア層
4…アンカーコート層
5…シーラント層
6…印刷インキ層
7…熱可塑性樹脂層
8…熱可塑性樹脂層
Claims (4)
- 容器外側となる紙基材上面に少なくとも熱可塑性樹脂層を積層し、前記紙基材下面に少なくとも、バリア層、アンカーコート層、シーラント層を順次に積層してなる積層体により成形された紙容器において、アンカーコート層は固形分がイソシアネート基を含みかつアルコール基を含まない化合物のみからなり、内容物に微粒子が混入することを嫌う試験用薬品に用いる液体用紙容器であることを特徴とする液体用紙容器。
- 前記イソシアネート化合物が、2官能のイソシアネートモノマー、またはアダクト、ビューレット、イソシアヌレートタイプの3官能化させたモノマーの誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の液体用紙容器。
- 前記イソシアネート化合物からなるアンカーコート層の厚みが1μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の液体用紙容器。
- 前記シーラント層が、ポリエチレン系樹脂またはポリプロピレン系樹脂からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体用紙容器。
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