JP2005288986A - 積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、基材上にバリア層として設けられるアルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層のアルミ面あるいはアルミナ面に、熱可塑性樹脂を積層する際に、その表面の酸化や汚染の状態に影響されず、良好なラミネート強度を有し、かつその積層体を使用して各種強浸透性物質を包装した場合であっても、そのラミネート強度が低下しない積層体およびそれを用いた包装材料を提供することを目的とするものである。
【解決手段】アルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層のいずれかの層を有する基材のアルミ面またはアルミナ面に熱可塑性樹脂層を積層させてなる積層体において、前記アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理剤で表面処理を施したことを特徴とする積層体である。
【選択図】なし
【解決手段】アルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層のいずれかの層を有する基材のアルミ面またはアルミナ面に熱可塑性樹脂層を積層させてなる積層体において、前記アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理剤で表面処理を施したことを特徴とする積層体である。
【選択図】なし
Description
本発明は、バリア層として基材上に設けられたアルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層などのアルミ面もしくはアルミナ面と、熱可塑性樹脂が良好な接着性を有する積層体およびそれを用いた包装材料に関し、さらに詳しくは、この積層体を各種包装材料として使用して強浸透性物質を包装した場合であっても強浸透性内容物による影響を受けずに、バリア層と熱可塑性樹脂層間のラミネート強度が低下することがない積層体に関する。
パッケージ分野において、アルミ箔、アルミ蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルムは、酸素・水蒸気などから内容物を保護するためのバリア性基材の一つとして使用されている。また、アルミ箔やアルミ蒸着フィルムに関しては、遮光性を付与することが可能であり、またアルミ箔に関しては、折り曲げの際にその形状を維持する(デッドホールド性)を有するなど、バリア性以外に、その他の機能性を包装材料に付与するため、アルミ箔やアルミ蒸着フィルムやアルミナ蒸着フィルムに各種熱可塑性樹脂を積層させることで、各種包装材料に利用されている。
アルミ箔やアルミ蒸着フィルムなどのアルミ面に熱可塑性樹脂を設けて、各種包装材料を製造するにあたり、基材と熱可塑性樹脂との積層体の作製方法としては、アルミ箔もしくはアルミ蒸着フィルムのアルミ面に、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体のイオン架橋物などのエチレン−α,β不飽和カルボン酸もしくはそのイオン架橋物を、押出ラミネートなどの手法を用いて積層することが行われている。また、アルミ箔やアルミ蒸着フィルムやアルミナ蒸着フィルムに関しては、ポリウレタン系やポリエチレンイミン系の接着剤を用いて積層することも可能である。しかしながら、このようにして得られた積層体は以下の問題点がある。
まず第1に、アルミ箔やアルミ蒸着フィルムのアルミは、その表面が酸化され、酸化アルミの状態で存在することがよく知られている。一般にアルミ箔やアルミ蒸着フィルムのアルミ面上に、上記エチレン−α,β不飽和カルボン酸もしくはそのイオン架橋物を積層させる場合、アルミ箔であればアルミ箔製造メーカーから納入したアルミ箔を開封直後に、アルミ蒸着フィルムであればアルミ蒸着直後に上記エチレン−α,β不飽和カルボン酸もしくはそのイオン架橋物を積層させた積層体を製造することが好ましい。しかしながら、積層体の製造工程において、開封後時間が経過し、アルミ表面の酸化が進行した状態、あるいは汚染が進んだ状態のアルミ箔やアルミ蒸着フィルムを用い、エチレン−α,β不飽和カルボン酸もしくはそのイオン架橋物を積層させても良好なラミネート強度を得ることが困難であった。
第2の問題点としては以下の内容が挙げられる。一般に押出ラミネート法を用いてアルミ箔やアルミ蒸着フィルムのアルミ面へ熱可塑性樹脂を積層させるには、上述したポリウレタン系やポリエチレンイミン系や塩素化ポリオレフィン系の接着剤を用いることで、ある程度のラミネート強度を与えることは可能である。しかしながら、上述した接着剤は必要に応じては熱可塑性樹脂を高温で加工させ、上記熱可塑性樹脂を酸化させる必要がある。この場合、ポリプロピレン樹脂のように高温加工ができない樹脂の場合は、接着剤を用いても十分なラミネート強度を得ることが困難である。さらに、上述したエチレン−α、β不飽和カルボン酸やそのイオン架橋物以外の極性基を導入した熱可塑性樹脂の場合も同様に、接着層を設けても十分な強度が得られないのが現状である。
第3の問題点として、上記アルミ箔やアルミ蒸着フィルムやアルミナ蒸着フィルムなど
のバリア層を用いた積層体を包装材料として使用する場合、その内容物として強浸透性物質を包装すると、強浸透性内容物が包材のシーラント層(熱可塑性樹脂層)を透過し、バリア層と熱可塑性樹脂層の層間でトラップされてしまい、その結果、バリア層と熱可塑性樹脂の層間のラミネート強度が低下するという問題が挙げられる。特に接着剤層を用いてバリア層と熱可塑性樹脂層を積層させた場合、このような接着剤の場合は主に、水素結合や粘接着あるいは接着層自体の凝集力を利用して接着させているため、このような内容物を添加すると、水素結合の解離や樹脂の膨潤に伴う接着強度の低下が起きる。このような強浸透物質としては、浴用剤の香料や湿布剤成分、あるいは界面活性剤や、溶剤を主成分とした液状内容物などが挙げられる。
のバリア層を用いた積層体を包装材料として使用する場合、その内容物として強浸透性物質を包装すると、強浸透性内容物が包材のシーラント層(熱可塑性樹脂層)を透過し、バリア層と熱可塑性樹脂層の層間でトラップされてしまい、その結果、バリア層と熱可塑性樹脂の層間のラミネート強度が低下するという問題が挙げられる。特に接着剤層を用いてバリア層と熱可塑性樹脂層を積層させた場合、このような接着剤の場合は主に、水素結合や粘接着あるいは接着層自体の凝集力を利用して接着させているため、このような内容物を添加すると、水素結合の解離や樹脂の膨潤に伴う接着強度の低下が起きる。このような強浸透物質としては、浴用剤の香料や湿布剤成分、あるいは界面活性剤や、溶剤を主成分とした液状内容物などが挙げられる。
また、最近ではエレクトロニクス用部材の包装も、アルミ箔を用いた積層体を使用するケースが増えている。特に、Liイオン電池は、アルミ包装体の中の電池本体に非プロトン系の溶剤にLi塩を溶解した電解液を単体、あるいはその電解液を含浸させたポリマーゲルを正極材、負極材などと共に充填している。このようなLi塩特に、LiPF6やLiBF4は水分を含むと加水分解し、フッ化水素酸を発生し、そのフッ化水素酸の影響で、アルミ箔と熱可塑性樹脂間のラミネート強度が低下する。電池特性の劣化だけでなく、安全性の点から問題となっていた。
アルミ箔やアルミ蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルムは、その優れたバリア性や機能性から各種包装材料において欠かせない存在であるが、積層体の製造工程上、アルミ面あるいはアルミナ面の酸化や汚染による、あるいは強浸透性物質の浸透によるラミネート強度が低下する問題があった。上記問題点を改良した積層体およびそれを用いた包装材料が要求されている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、基材上にバリア層として設けられるアルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層のアルミ面あるいはアルミナ面に、熱可塑性樹脂を積層する際に、その表面の酸化や汚染の状態に影響されず、良好なラミネート強度を有し、かつその積層体を使用して各種強浸透性物質を包装した場合であっても、そのラミネート強度が低下しない積層体およびそれを用いた包装材料を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題点を解決するために、請求項1に係る発明は、アルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層のいずれかの層を有する基材のアルミ面またはアルミナ面に熱可塑性樹脂層を積層させてなる積層体において、前記アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理剤で表面処理を施したことを特徴とする積層体である。
請求項2に係る発明は、前記処理剤が、(1)水溶性ジルコニウム化合物、(2)水溶性または水分散性アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物、(3)水分散性熱硬化型架橋剤の(1)、(2)、(3)のいずれも含有することを特徴とする請求項1記載の積層体である。
請求項3に係る発明は、前記アルミ面またはアルミナ面に表面処理を施してなる被膜層中に、乾燥重量で、水溶性ジルコニウム化合物をジルコニウムとして0.8〜35mg/m2、水溶性または水分散性のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物を固形分として1〜60mg/m2、および水溶性または水分散性熱硬化型架橋剤を固形分として0.25〜15mg/m2含有することを特徴とする請求項1または2記載の積層体である。
請求項4に係る発明は、前記アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物が、固形分酸価150〜740mgKOH/g、および固形分水酸基価24〜240であり、前記熱硬化型架橋剤が、(1)メラミン、(2)ホルムアルデヒドおよび炭素数1〜4のアルキルモノアルコールの縮合物、(3)フェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物の(1)、(2)、(2)および/または(3)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体である。
請求項5に係る発明は、前記熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−αオレフィン共重合体、エチレン−α、β不飽和カルボン酸共重合体あるいはそのエステル化物またはイオン架橋物、酸無水物変性ポリエチレン、酸無水物変性ポリプロピレン、エポキシ化合物変性ポリオレフィンあるいはそのオレフィン系重合体、シラン変性ポリオレフィンあるいはそのオレフィン系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の単体あるいは2種以上のブレンド物からなる樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体である。
請求項6に係る発明は、前記アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理剤で表面処理を施してなる表面処理被覆層上に、直接、前記熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体である。
請求項7に係る発明は、前記アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理剤で表面処理を施してなる表面処理被覆層上にイソシアネート化合物からなる層を5μm以下の厚さで設けたイソシアネート化合物層上に、前記熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体である。
請求項8に係る発明は、前記アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理剤で表面処理を施してなる表面処理被覆層上に酸無水物変性ポリオレフィンからなる層を5μm以下の厚さで設けた酸無水物変性ポリオレフィン層上に、前記熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体である。
請求項9に係る発明は、請求項6〜8のいずれか1項に記載の積層体を少なくとも含み包装材料として用いることを特徴とする積層体である。
請求項10に係る発明は、請求項9記載の積層体を軟包装形態の包装材料として用いることを特徴とする積層体である。
請求項11に係る発明は、請求項9記載の積層体に、紙基を複合一体化させて成形してなる複合紙容器として用いることを特徴とする積層体である。
請求項12に係る発明は、請求項9記載の積層体を、Liイオン電池などのエレクトロニクス用部材の外装材として用いることを特徴とする積層体である。
本発明により、バリア層として基材上に設けられたアルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層などのアルミ面もしくはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理を施し、その表面が、水溶性ジルコニウム化合物、水溶性または水分散性のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物、および水溶性または水分散性熱硬化型架橋剤を含有し、その表面には、乾燥重量として水溶性ジルコニウム化合物をジルコニウムとして0.8〜35mg/m2、水溶性または水分散性のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物を固形分として1〜6
0mg/m2、および水溶性または水分散性熱硬化型架橋剤を固形分として0.25〜15mg/m2含有する皮膜が形成され、さらに、前記アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物が固形分酸価150〜740mgKOH/g、および固形分水酸基価24〜240であり、前記熱硬化型架橋剤がメラミン、ホルムアルデヒドおよび炭素数1〜4のアルキルモノアルコールの縮合物、並びに/または、フェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物である基材を用いることで、従来までアルミ箔層と熱可塑性樹脂とのラミネート強度が得られなかった構成においても、十分その接着強度を得ることが可能である。また、必要に応じて、そのアルミ面もしくはアルミナ面と熱可塑性樹脂との間にイソシアネート系化合物や酸無水物変性ポリオレフィンを介在させることで、内容物耐性に優れる積層体を得ることが可能である。
0mg/m2、および水溶性または水分散性熱硬化型架橋剤を固形分として0.25〜15mg/m2含有する皮膜が形成され、さらに、前記アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物が固形分酸価150〜740mgKOH/g、および固形分水酸基価24〜240であり、前記熱硬化型架橋剤がメラミン、ホルムアルデヒドおよび炭素数1〜4のアルキルモノアルコールの縮合物、並びに/または、フェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物である基材を用いることで、従来までアルミ箔層と熱可塑性樹脂とのラミネート強度が得られなかった構成においても、十分その接着強度を得ることが可能である。また、必要に応じて、そのアルミ面もしくはアルミナ面と熱可塑性樹脂との間にイソシアネート系化合物や酸無水物変性ポリオレフィンを介在させることで、内容物耐性に優れる積層体を得ることが可能である。
この積層体を各種包装材料として使用して、強浸透性物質を包装した場合であっても強浸透性内容物に影響を受けずに、バリア層と熱可塑性樹脂層間のラミネート強度が低下することがない積層体が得られた。また、本発明の積層体は、蓋材や各種軟包装材や複合紙容器やエレクトロニクス部材などの包装材料として用いることが可能である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。本発明の積層体は、アルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層の何れかからなるアルミ面またはアルミナ面を有する基材のそのアルミ面またはアルミナ面に押出ラミネート法により熱可塑性樹脂を積層するにあたり、前記アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理を施した基材を用いたことを特徴とするものである。
特に、アルミ蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルムでは、その蒸着用の基材としては延伸ポリエステルフィルムや延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルムなど各種基材を使用することが可能であり、蒸着用プライマーも各種基材に応じたものを選定することが可能である。また、その厚さに関しても、特に限定されるものではない。
本発明における基材に設けられたアルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層のアルミ面またはアルミナ面のジルコニウム化合物を含む処理を施した表面は、水溶性ジルコニウム化合物、水溶性または水分散性のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物、および水溶性または水分散性熱硬化型架橋剤を含有している。また、該ジルコニウム化合物を含む処理を施した表面に、乾燥重量として水溶性ジルコニウム化合物をジルコニウムとして0.8〜35mg/m2、水溶性または水分散性のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物を固形分として1〜60mg/m2、および水溶性または水分散性熱硬化型架橋剤を固形分として0.25〜15mg/m2含有する皮膜が形成されていることが好ましい。
前記水溶性ジルコニウム化合物は、ジルコニウムを含有する化合物であれば特に限定されず、例えば、H2ZrF6、(NH4)2ZrF6、(NH4)2ZrO(CO3)2などが挙げられ、H2ZrF6、(NH4)2ZrO(CO3)2が好ましい。
前記水溶性または水分散性のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物は、固形分水酸基価が24〜240である。24未満であると熱可塑性樹脂との接着性が低下し、240を超えると得られるアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物の経時安定性が低下する。好ましくは30〜200であり、より好ましくは40〜140である。また、前記水溶性または水分散性のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物は、固形分酸価が150〜740mgKOH/gである。150mgKOH/g未満であると水溶性が低下して皮膜外観の低下を招くほか、熱可塑性樹脂との接着性も低
下し、740mgKOH/gを超えると上述の必要な水酸基価が得られない。好ましくは200〜700mgKOH/gであり、より好ましくは300〜650mgKOH/gである。
下し、740mgKOH/gを超えると上述の必要な水酸基価が得られない。好ましくは200〜700mgKOH/gであり、より好ましくは300〜650mgKOH/gである。
前記水溶性または水分散性熱硬化型架橋剤としては特に限定されず、例えば、水溶性メラミン樹脂、水溶性フェノール樹脂などが挙げられる。前記水溶性メラミン樹脂としては、メラミン、ホルムアルデヒドおよび炭素数1〜4のアルキルモノアルコールの縮合物が好ましい。また、前記水溶性フェノール樹脂としては、フェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物が好ましい。
本発明の積層体において、基材上に形成したジルコニウム化合物を含む処理を施したアルミ面またはアルミナ面に積層させるために用いられる熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体などのエチレン系共重合体や、ホモ・ブロック・ランダムの各ポリプロピレン樹脂や、プロピレン−αオレフィン共重合体などのプロピレン系共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体やエチレン−メタクリル酸共重合体などのエチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチルやエチレン−アクリル酸エチルやエチレン−メタクリル酸メチルやエチレン−メタクリル酸エチルなどのエチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体のエステル化物、カルボン酸部位をナトリウムイオン、亜鉛イオンで架橋した、エチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体のイオン架橋物、エチレン−無水マレイン酸グラフト共重合体やプロピレン−無水マレイン酸グラフト共重合体や、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸のような三元共重合体に代表される酸無水物変性ポリオレフィン、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体などのエポキシ化合物変性ポリオレフィン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランやメタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのビニル系シランやアクリル系シラン変性ポリオレフィンあるいはオレフィン系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体から選ばれる樹脂の単体あるいは2種以上のブレンド物から選択され、必要に応じて、これらの樹脂に対し、各種添加剤(酸化防止剤、粘着付与剤、充填剤、各種フィラーなど)を添加しても構わない。積層させる熱可塑性樹脂の選定としては、包装材料として要求される機能によって様々に選定されるが、これらの種類に限られたものでなく、必要に応じて様々な樹脂を使用することが可能である。
以上のように、基材に設けられるアルミ箔層もしくはアルミ蒸着層もしくはアルミナ蒸着層のアルミ面またはアルミナ面に熱可塑性樹脂層を積層させる際に、アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理を施すことにより、アルミ面またはアルミナ面と熱可塑性樹脂が強力に接着し、従来であれば押出ラミネート法では接着強度が得られなかった樹脂に対しても良好な接着強度を付与させることが可能なばかりか、熱可塑性樹脂を選定することによっては、各種包装材料として使用して、強浸透性物質を包装した場合であっても、強浸透性内容物の影響を受けずに層間ラミネート強度が低下することがない積層体を得ることが可能である。
また、上述したようにジルコニウム化合物を含む処理面に直接熱可塑性樹脂層を設けても十分接着性が良好な積層体を得ることが可能であるが、さらに、この積層体をより強浸透性の内容物においても使用しうるためには、このジルコニウム化合物を含む処理面に各種イソシアネート系化合物や、酸無水物変性ポリオレフィンをグラビアなどの各種コーティングにより厚さ5μm以下、好ましくは3μm以下、さらに好ましくは1μm以下で設けた後、熱可塑性樹脂層を押出ラミネート法で積層させた方が好ましい。
前記イソシアネート系化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネートなどの各種ジイソシアネート、これらのジイソシアネートをアダクト、ビューレット、イソシアヌレートの形で3官能以上の複合体にした化合物も使用可能であり、上述したジイソシアネート化合物以外の様々なタイプあるいは複合化のタイプに限らない。
メチレンジイソシアネートなどの各種ジイソシアネート、これらのジイソシアネートをアダクト、ビューレット、イソシアヌレートの形で3官能以上の複合体にした化合物も使用可能であり、上述したジイソシアネート化合物以外の様々なタイプあるいは複合化のタイプに限らない。
前記酸無水物変性ポリオレフィンとしては、ポリエチレンまたはポリプロピレンの側鎖に無水マレイン酸を付加させたもので、トルエンなどの有機溶剤に該酸無水物変性ポリオレフィンの固形分を分散させたものが好ましく用いられる。
本発明の積層体は、各種包装材料として好適に用いられる。一例として蓋材として用いた例を以下に説明する。下記(1)〜(4)に蓋材の構成の一例を示した。以下、本発明におけるアルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層の何れかを設けた基材をA層、熱可塑性樹脂層をB層と示す。
(1)蓋材:紙層/熱可塑性樹脂層(イ)/A層/B層(シーラント層)
(2)蓋材:紙層/熱可塑性樹脂層(ロ)/A層/B層/シーラント層
(3)蓋材:熱可塑性樹脂層(ハ)/A層/B層(シーラント層)
(4)蓋材:熱可塑性樹脂層(ニ)/A層/B層/シーラント層
(1)および(3)の例はB層がシーラント層として、(2)および(4)の例はB層側に新たに設けたシーラント層の中間層として機能している。
(1)および(2)に示した構成の蓋材の場合、蓋材として使用する加工原反の基材は、様々な種類の紙を使用することが可能である。また、B層はそれ自体にヒートシール性があるためシーラント層として使用することは可能であるが、必要に応じて(2)および(4)の例に示したように別のシーラント層を設けることもできる。さらに、そのシーラント層には耐熱性や低温シール性や易開封性など様々な機能を付与することもできる。
(1)蓋材:紙層/熱可塑性樹脂層(イ)/A層/B層(シーラント層)
(2)蓋材:紙層/熱可塑性樹脂層(ロ)/A層/B層/シーラント層
(3)蓋材:熱可塑性樹脂層(ハ)/A層/B層(シーラント層)
(4)蓋材:熱可塑性樹脂層(ニ)/A層/B層/シーラント層
(1)および(3)の例はB層がシーラント層として、(2)および(4)の例はB層側に新たに設けたシーラント層の中間層として機能している。
(1)および(2)に示した構成の蓋材の場合、蓋材として使用する加工原反の基材は、様々な種類の紙を使用することが可能である。また、B層はそれ自体にヒートシール性があるためシーラント層として使用することは可能であるが、必要に応じて(2)および(4)の例に示したように別のシーラント層を設けることもできる。さらに、そのシーラント層には耐熱性や低温シール性や易開封性など様々な機能を付与することもできる。
熱可塑性樹脂層(イ)、(ロ)については、紙層とA層を積層させるために使用するものであり、ポリエチレン樹脂やエチレン−αオレフィン共重合体などのポリオレフィン系樹脂を、300℃以上、好ましくは320℃以上の高温で押出ラミネートさせることで、紙層とA層を積層させることが可能である。また、A層の種類によっては、A層と熱可塑性樹脂(イ)および(ロ)を、ウレタン系やイミン系などの様々なタイプの接着剤をグラビアコーティング、リバースコーティング、ロールコーティングなどの公知の手法を用いてドライラミネートやウエットラミネートやノンソルベントラミネートにより積層させることもできる。
また、(3)および(4)の場合は、熱可塑性樹脂層(ハ)、(ニ)としては、延伸ポリエステルフィルム、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリエチレンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルムなどを選択することが可能である。これらの積層方法も、上述した方法を利用することが可能である。また、必要に応じては意匠性を付与するため、各種インキ層を上述したグラビアコーティングなどの公知の手法で設けることもできる。上記の蓋材の構成は、A層とB層が積層された構成を含んでいれば、特に限定されるものではなく、要求品質に応じて適宜選択することが出来る。
次に、本発明の積層体を軟包装材として用いた例を以下に説明する。下記(5)および(6)にその構成の一例を示す。
(5)軟包装材:熱可塑性樹脂層(ホ)/A層/B層(シーラント層)
(6)軟包装材:熱可塑性樹脂層(ヘ)/A層/B層/シーラント層
上記の構成は、軟包装材として使用される比較的単純な構成であるが、勿論、機能性に応じて、その他の層を介在させることもできる。熱可塑性樹脂層(ホ)および(ヘ)としても上述した延伸ポリエステルフィルムや、延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルムなど各種フィルムを基材として使用することが可能であり、貼り合わせ方法も上
述した方法を用いることが出来る。B層側に設けた別のシーラント層も上述したような理由で設けることができる。この軟包装材としては、紙製二次包装容器に収納される分包などの一次包装や、液物を充填したパウチ形態など様々な形態で使用することが可能である。また、Liイオン電池のようなエレクトロニクス用部材の包装材料もこの構成で展開が可能である。
(5)軟包装材:熱可塑性樹脂層(ホ)/A層/B層(シーラント層)
(6)軟包装材:熱可塑性樹脂層(ヘ)/A層/B層/シーラント層
上記の構成は、軟包装材として使用される比較的単純な構成であるが、勿論、機能性に応じて、その他の層を介在させることもできる。熱可塑性樹脂層(ホ)および(ヘ)としても上述した延伸ポリエステルフィルムや、延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルムなど各種フィルムを基材として使用することが可能であり、貼り合わせ方法も上
述した方法を用いることが出来る。B層側に設けた別のシーラント層も上述したような理由で設けることができる。この軟包装材としては、紙製二次包装容器に収納される分包などの一次包装や、液物を充填したパウチ形態など様々な形態で使用することが可能である。また、Liイオン電池のようなエレクトロニクス用部材の包装材料もこの構成で展開が可能である。
次に、本発明の積層体を複合紙容器用包装材料として用いた例を以下に説明する。下記(7)および(8)に構成の一例を示す。
(7)複合紙容器:熱可塑性樹脂層(ト)/紙層/熱可塑性樹脂層(チ)/A層/B層(シーラント層)
(8)複合紙容器:熱可塑性樹脂層(リ)/紙層/熱可塑性樹脂層(ヌ)/A層/B層/シーラント層
これらの例では、液体紙容器などに代表される複合紙容器を考慮した構成であるが、それ以外の用途、例えば浴用剤の粉末を充填する複合紙容器としても使用できる。熱可塑性樹脂層(ト)および(リ)に関しては、最外層として使用されるため、紙層の防湿や防水を考慮してポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂を設けることが可能であるが、それ以外にも上述した各種フィルム基材を使用することができる。(8)の例で示したB層側に設けるシーラント層は、上述したポリオレフィン系樹脂を使用することも可能であるが、内容物の風味成分や薬用成分などの各種成分を吸着させないために、低吸着性のポリエステル系のシーラントを使用することもできる。
(7)複合紙容器:熱可塑性樹脂層(ト)/紙層/熱可塑性樹脂層(チ)/A層/B層(シーラント層)
(8)複合紙容器:熱可塑性樹脂層(リ)/紙層/熱可塑性樹脂層(ヌ)/A層/B層/シーラント層
これらの例では、液体紙容器などに代表される複合紙容器を考慮した構成であるが、それ以外の用途、例えば浴用剤の粉末を充填する複合紙容器としても使用できる。熱可塑性樹脂層(ト)および(リ)に関しては、最外層として使用されるため、紙層の防湿や防水を考慮してポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂を設けることが可能であるが、それ以外にも上述した各種フィルム基材を使用することができる。(8)の例で示したB層側に設けるシーラント層は、上述したポリオレフィン系樹脂を使用することも可能であるが、内容物の風味成分や薬用成分などの各種成分を吸着させないために、低吸着性のポリエステル系のシーラントを使用することもできる。
本発明の積層体の積層方法は、特に制限はされないが、基材上に設けられたアルミ箔層もしくはアルミ蒸着層もしくはアルミナ蒸着層のアルミ面またはアルミナ面上に、熱可塑性樹脂を押出ラミネート法により積層する方法が好ましい。本発明の積層体は、上述した蓋材や軟包装材や複合紙容器などの各種軟包装材料にも展開が可能であり、強浸透物質を包装した場合であっても強浸透性内容物の影響を受けずに、バリア層と熱可塑性樹脂層間のラミネート強度が低下することがない積層体を得ることが可能である。
以下、実施例を具体的に説明する。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例で使用する材料として、基材にアルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層を設けたA層、B層を形成する熱可塑性樹脂の各々の材料を下記に示す。なお、B層の括弧の中に記した温度は、B層を形成する際の各々の熱可塑性樹脂の押出温度を示す。
[材料]
<A層> A−1 アルミ箔(7μm)
A−2 アルミ箔(40μm)
A−3 アルミ蒸着PETフィルム(12μm)
A−4 アルミナ蒸着PETフィルム(12μm)
<B層> B−1 低密度ポリエチレン(340℃)
B−2 メタロセン線状低密度ポリエチレン(320℃)
B−3 エチレン−メタクリル酸共重合体(310℃)
B−4 高密度ポリエチレン(325℃)
B−5 無水マレイン酸変性ポリプロピレン(290℃)
また、以下の実施例で作製する評価用サンプルは、下記の評価用サンプルの作製方法に基づいて作製した。
<A層> A−1 アルミ箔(7μm)
A−2 アルミ箔(40μm)
A−3 アルミ蒸着PETフィルム(12μm)
A−4 アルミナ蒸着PETフィルム(12μm)
<B層> B−1 低密度ポリエチレン(340℃)
B−2 メタロセン線状低密度ポリエチレン(320℃)
B−3 エチレン−メタクリル酸共重合体(310℃)
B−4 高密度ポリエチレン(325℃)
B−5 無水マレイン酸変性ポリプロピレン(290℃)
また、以下の実施例で作製する評価用サンプルは、下記の評価用サンプルの作製方法に基づいて作製した。
[評価用サンプル作製]
アルミ箔はあらかじめウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにより、ポリエステルフィルム基材12μmとアルミ箔7μm(A−1)、ナイロンフィルム基材15μmとアルミ箔40μm(A−2)をそれぞれ積層させた。また、アルミ蒸着PETフィルム(A−3)およびアルミナ蒸着PETフィルム(A−4)は公知の手法により作製した。これら4種類の基材をロールコーターにより下記に示す表面になるようにあらかじめ処理液を調製してA層の表面にコーティング処理を施し、150℃で乾燥させて表面処理基材を得た。
アルミ箔はあらかじめウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにより、ポリエステルフィルム基材12μmとアルミ箔7μm(A−1)、ナイロンフィルム基材15μmとアルミ箔40μm(A−2)をそれぞれ積層させた。また、アルミ蒸着PETフィルム(A−3)およびアルミナ蒸着PETフィルム(A−4)は公知の手法により作製した。これら4種類の基材をロールコーターにより下記に示す表面になるようにあらかじめ処理液を調製してA層の表面にコーティング処理を施し、150℃で乾燥させて表面処理基材を得た。
S−1:表面の乾燥重量として、ジルコニウム化合物中のジルコニウムとして8mg/m2、アクリル樹脂を固形分として30mg/m2、フェノール樹脂を固形分として1mg/m2を含有(アクリル樹脂の固形分酸価600mgKOH/g)
S−2:表面の乾燥重量として、ジルコニウム化合物中のジルコニウムとして8mg/m2、アクリル樹脂とポリウレタン樹脂の混合物を固形分として30mg/m2、フェノール樹脂を固形分として1mg/m2を含有(アクリル樹脂とポリウレタン樹脂の混合物の固形分酸価350mgKOH/g)
その後、押出ラミネート機を用いてB層を所定の温度で成膜し、A層上にB層を積層させた。このときの加工速度は80m/minで、B層の厚みは30μmである。ここで得られたA層/B層の構成の積層体を用いて、初期剥離強度測定および耐強浸透内容物評価を行った。
S−2:表面の乾燥重量として、ジルコニウム化合物中のジルコニウムとして8mg/m2、アクリル樹脂とポリウレタン樹脂の混合物を固形分として30mg/m2、フェノール樹脂を固形分として1mg/m2を含有(アクリル樹脂とポリウレタン樹脂の混合物の固形分酸価350mgKOH/g)
その後、押出ラミネート機を用いてB層を所定の温度で成膜し、A層上にB層を積層させた。このときの加工速度は80m/minで、B層の厚みは30μmである。ここで得られたA層/B層の構成の積層体を用いて、初期剥離強度測定および耐強浸透内容物評価を行った。
[評価方法]
上記方法で得られた積層体のA層/B層間にあらかじめ剥離きっかけを作製しておき、上記積層体の剥離強度を測定した。その際には、試料幅15mm、T型剥離、剥離速度300mm/minで行った。また、耐強浸透内容物評価としては、浴用剤、湿布剤、Liイオン電池用電解液(エチレンカーボネート+プロピレンカーボネートの混合溶液のLiPF6の1.5M溶液)を選定し、上記積層体を用いて作製したパウチ中に詰め、40℃で4週間保存したときのA層/B層間の剥離強度を測定した。
上記方法で得られた積層体のA層/B層間にあらかじめ剥離きっかけを作製しておき、上記積層体の剥離強度を測定した。その際には、試料幅15mm、T型剥離、剥離速度300mm/minで行った。また、耐強浸透内容物評価としては、浴用剤、湿布剤、Liイオン電池用電解液(エチレンカーボネート+プロピレンカーボネートの混合溶液のLiPF6の1.5M溶液)を選定し、上記積層体を用いて作製したパウチ中に詰め、40℃で4週間保存したときのA層/B層間の剥離強度を測定した。
<実施例1>
基材A−1、樹脂B−1を使用し、A−1のコーティング処理面がS−1になるように上記の評価用サンプル作製方法に基づいて積層体を作製し、その評価用サンプルについて強浸透内容物として浴用剤保存試験前後の初期剥離強度および試験後の剥離強度を測定した。その評価結果を表1に示した。
基材A−1、樹脂B−1を使用し、A−1のコーティング処理面がS−1になるように上記の評価用サンプル作製方法に基づいて積層体を作製し、その評価用サンプルについて強浸透内容物として浴用剤保存試験前後の初期剥離強度および試験後の剥離強度を測定した。その評価結果を表1に示した。
<実施例2>
基材A−1、樹脂B−3を使用し、A−1のコーティング処理面がS−1である以外は実施例1と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
基材A−1、樹脂B−3を使用し、A−1のコーティング処理面がS−1である以外は実施例1と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例3>
基材A−3、樹脂B−3を使用し、A−3のコーティング処理面がS−2である以外は実施例1と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
基材A−3、樹脂B−3を使用し、A−3のコーティング処理面がS−2である以外は実施例1と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例4>
基材A−4、樹脂B−3を使用し、A−4のコーティング処理面がS−2である以外は実施例1と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
基材A−4、樹脂B−3を使用し、A−4のコーティング処理面がS−2である以外は実施例1と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例5>
基材A−1、樹脂B−1を使用し、A−1のコーティング処理面がS−1であり、強浸透内容物として湿布剤を使用した以外は実施例1と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
基材A−1、樹脂B−1を使用し、A−1のコーティング処理面がS−1であり、強浸透内容物として湿布剤を使用した以外は実施例1と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例6>
基材A−1、樹脂B−3を使用し、A−1のコーティング処理面がS−1である以外は実施例5と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
基材A−1、樹脂B−3を使用し、A−1のコーティング処理面がS−1である以外は実施例5と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例7>
基材A−3、樹脂B−3を使用し、A−3のコーティング処理面がS−2である以外は実施例5と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
基材A−3、樹脂B−3を使用し、A−3のコーティング処理面がS−2である以外は実施例5と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例8>
基材A−4、樹脂B−3を使用し、A−4のコーティング処理面がS−2である以外は実施例5と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
基材A−4、樹脂B−3を使用し、A−4のコーティング処理面がS−2である以外は実施例5と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例9>
基材A−2、樹脂B−2を使用し、A−2のコーティング処理面がS−1であり、強浸透内容物としてLiイオン電池用電解液を使用し、ジルコニウム化合物を含む処理を施したアルミ箔上に、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクトタイプを酢酸エチルにて5wt%に希釈したものを、押出ラミネート機に増設されているコーターにて塗工した(ドライ時の厚さで1μm以下)後、インラインで樹脂を押し出したものを評価用サンプルとして作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
基材A−2、樹脂B−2を使用し、A−2のコーティング処理面がS−1であり、強浸透内容物としてLiイオン電池用電解液を使用し、ジルコニウム化合物を含む処理を施したアルミ箔上に、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクトタイプを酢酸エチルにて5wt%に希釈したものを、押出ラミネート機に増設されているコーターにて塗工した(ドライ時の厚さで1μm以下)後、インラインで樹脂を押し出したものを評価用サンプルとして作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例10>
基材A−2、樹脂B−4を使用し、A−2のコーティング処理面がS−1である以外は実施例9と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
基材A−2、樹脂B−4を使用し、A−2のコーティング処理面がS−1である以外は実施例9と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例11>
基材A−2、樹脂B−5を使用し、A−2のコーティング処理面がS−2であり、強浸透内容物としてLiイオン電池用電解液を使用し、ジルコニウム化合物を含む処理を施したアルミ箔上に、無水マレイン酸変性ポリプロピレンの粒子をトルエンにて5wt%に分散したものを、押出ラミネート機に増設されているコーターにて塗工した(ドライ時の厚さで1μm以下)後、インラインで樹脂を押し出したものを評価用サンプルとして作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
基材A−2、樹脂B−5を使用し、A−2のコーティング処理面がS−2であり、強浸透内容物としてLiイオン電池用電解液を使用し、ジルコニウム化合物を含む処理を施したアルミ箔上に、無水マレイン酸変性ポリプロピレンの粒子をトルエンにて5wt%に分散したものを、押出ラミネート機に増設されているコーターにて塗工した(ドライ時の厚さで1μm以下)後、インラインで樹脂を押し出したものを評価用サンプルとして作製し、評価を行った。その結果を表1に示す。
以下に本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例1と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例1と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例2>
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例2と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例2と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例3>
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例3と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例3と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例4>
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例4と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例4と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例5>
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例5と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例5と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例6>
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例6と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例6と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例7>
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例7と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例7と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例8>
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例8と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例8と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例9>
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例9と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例9と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例10>
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例10と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例10と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例11>
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例11と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
上記ジルコニウム化合物を含む処理を施していないA層を使用した以外は、実施例11と同様に評価用サンプルを作製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
<実施例12>
既に前述した蓋材(2)を例示した構成の積層体を下記のように作製した。あらかじめ上記ジルコニウム化合物を含む処理を施したアルミ箔を利用して、紙層/低密度ポリエチレン層(16μm)/アルミ箔(7μm)を先に作製し、その後、B層およびイージーピール性を有するシーラント層を共押出により製膜した。最終的には、紙層/熱可塑性樹脂層(ロ)/A層/B層/シーラント層の構成にした(熱可塑性樹脂層(ロ)は低密度ポリエチレン、シーラント層はポリエチレン用のイージーピール性を有するシーラントを使用した)。その際、B層はエチレン−メタクリル酸共重合体(B−3)であり、B層(20μm)、シーラント層(15μm)とも310℃で押し出した。このようにして作製した蓋材を、紙とプラスチックの複合化により得られた複合容器の蓋材として使用し、その際、内容物としては浴用剤(粉末状)を使用した。保存評価は40℃で4週間行った。その結果、A層とB層の接着状態が非常に良好であり、実際に蓋材として容器とシールをして開封しても、内容物の影響によるラミネート強度の低下がなく、蓋材としての障害(二重
蓋)は発生しなかった。
既に前述した蓋材(2)を例示した構成の積層体を下記のように作製した。あらかじめ上記ジルコニウム化合物を含む処理を施したアルミ箔を利用して、紙層/低密度ポリエチレン層(16μm)/アルミ箔(7μm)を先に作製し、その後、B層およびイージーピール性を有するシーラント層を共押出により製膜した。最終的には、紙層/熱可塑性樹脂層(ロ)/A層/B層/シーラント層の構成にした(熱可塑性樹脂層(ロ)は低密度ポリエチレン、シーラント層はポリエチレン用のイージーピール性を有するシーラントを使用した)。その際、B層はエチレン−メタクリル酸共重合体(B−3)であり、B層(20μm)、シーラント層(15μm)とも310℃で押し出した。このようにして作製した蓋材を、紙とプラスチックの複合化により得られた複合容器の蓋材として使用し、その際、内容物としては浴用剤(粉末状)を使用した。保存評価は40℃で4週間行った。その結果、A層とB層の接着状態が非常に良好であり、実際に蓋材として容器とシールをして開封しても、内容物の影響によるラミネート強度の低下がなく、蓋材としての障害(二重
蓋)は発生しなかった。
<比較例12>
実施例12の本発明の積層体を用いた蓋材の比較例として、アルミ箔層にジルコニウム化合物を含む処理を施さないA層未処理以外は実施例12と同様に積層体を作製し、評価を行った。その結果、A層/B層間のラミネート強度が著しく低下し、二重蓋の問題が発生し、蓋材として実用にならなかった。
実施例12の本発明の積層体を用いた蓋材の比較例として、アルミ箔層にジルコニウム化合物を含む処理を施さないA層未処理以外は実施例12と同様に積層体を作製し、評価を行った。その結果、A層/B層間のラミネート強度が著しく低下し、二重蓋の問題が発生し、蓋材として実用にならなかった。
<実施例13>
既に前述した蓋材(4)を例示した構成の積層体を下記のように作製した。あらかじめ上記ジルコニウム化合物を含む処理を施したアルミ箔を利用して、ポリエステルフィルム(25μm)/ウレタン系接着剤層/アルミ箔(7μm)を先に作製し、その後、B層およびイージーピール性を有するシーラント層を共押出により製膜した。最終的には、熱可塑性樹脂層(ニ)/A層/B層/シーラント層の構成にした(熱可塑性樹脂層(ニ)はポリエステルフィルム、シーラント層はポリプロピレン用のイージーピール性を有するシーラントを使用した)。その際、B層は無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B−5)であり、B層(20μm)、シーラント層(10μm)とも290℃で押し出した。このようにして作製した蓋材を、ポリプロピレン樹脂の射出成形により得られたカップの蓋材として使用し、その際、内容物としては浴用剤(粉末状)を使用した。保存評価は40℃で4週間行った。その結果、A層とB層の接着状態が非常に良好であり、実際に蓋材として容器とシールをして開封しても、内容物の影響によるラミネート強度の低下がなく、蓋材としての障害(二重蓋)は発生しなかった。
既に前述した蓋材(4)を例示した構成の積層体を下記のように作製した。あらかじめ上記ジルコニウム化合物を含む処理を施したアルミ箔を利用して、ポリエステルフィルム(25μm)/ウレタン系接着剤層/アルミ箔(7μm)を先に作製し、その後、B層およびイージーピール性を有するシーラント層を共押出により製膜した。最終的には、熱可塑性樹脂層(ニ)/A層/B層/シーラント層の構成にした(熱可塑性樹脂層(ニ)はポリエステルフィルム、シーラント層はポリプロピレン用のイージーピール性を有するシーラントを使用した)。その際、B層は無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(B−5)であり、B層(20μm)、シーラント層(10μm)とも290℃で押し出した。このようにして作製した蓋材を、ポリプロピレン樹脂の射出成形により得られたカップの蓋材として使用し、その際、内容物としては浴用剤(粉末状)を使用した。保存評価は40℃で4週間行った。その結果、A層とB層の接着状態が非常に良好であり、実際に蓋材として容器とシールをして開封しても、内容物の影響によるラミネート強度の低下がなく、蓋材としての障害(二重蓋)は発生しなかった。
<比較例13>
実施例13の本発明の積層体を用いた蓋材の比較例として、アルミ箔層にジルコニウム化合物を含む処理を施さないA層未処理以外は実施例13と同様に積層体を作製し、評価を行った。その結果、A層/B層間のラミネート強度が著しく低下し、二重蓋の問題が発生し、蓋材として実用にならなかった。
実施例13の本発明の積層体を用いた蓋材の比較例として、アルミ箔層にジルコニウム化合物を含む処理を施さないA層未処理以外は実施例13と同様に積層体を作製し、評価を行った。その結果、A層/B層間のラミネート強度が著しく低下し、二重蓋の問題が発生し、蓋材として実用にならなかった。
<実施例14>
既に前述した軟包装材(5)で例示した構成の積層体を下記のように作製した。この積層体は、紙層/熱可塑性樹脂層(ホ)/A層/B層(シーラント層)という構成からなる(熱可塑性樹脂層(ホ)は低密度ポリエチレンを使用した)。この場合のA層は、上記ジルコニウム化合物を含む処理を施したアルミ蒸着フィルムを、B層は低密度ポリエチレンを用いた。この積層体を、パウチ状に面々シールをし、内容物としては湿布剤を使用した。保存評価は40℃で4週間行った。その結果、内容物によるA層/B層間の剥離は認められなかった。
既に前述した軟包装材(5)で例示した構成の積層体を下記のように作製した。この積層体は、紙層/熱可塑性樹脂層(ホ)/A層/B層(シーラント層)という構成からなる(熱可塑性樹脂層(ホ)は低密度ポリエチレンを使用した)。この場合のA層は、上記ジルコニウム化合物を含む処理を施したアルミ蒸着フィルムを、B層は低密度ポリエチレンを用いた。この積層体を、パウチ状に面々シールをし、内容物としては湿布剤を使用した。保存評価は40℃で4週間行った。その結果、内容物によるA層/B層間の剥離は認められなかった。
<比較例14>
実施例14の本発明の積層体を用いた軟包装材の比較例として、アルミ蒸着層にジルコニウム化合物を含む処理を施さないA層未処理以外は実施例14と同様に積層体を作製し、評価を行った。その結果、A層/B層間の剥離がみられ、容易に内容物を取り出すことが出来なかった。
実施例14の本発明の積層体を用いた軟包装材の比較例として、アルミ蒸着層にジルコニウム化合物を含む処理を施さないA層未処理以外は実施例14と同様に積層体を作製し、評価を行った。その結果、A層/B層間の剥離がみられ、容易に内容物を取り出すことが出来なかった。
<実施例15>
既に前述した複合紙容器用積層体(7)で例示した構成の積層体を下記のように作製した。構成としては、熱可塑性樹脂層(ト)/紙層/熱可塑性樹脂層(チ)/A層/B層(シーラント層)であり、A層はアルミナ蒸着フィルムを、B層は低密度ポリエチレンを用いた。あらかじめ、上記ジルコニウム化合物を含む処理を施したA層を、熱可塑性樹脂層(ト)と紙層とを積層させたものを、熱可塑性樹脂層(チ)を使用してサンドラミネート
により積層させた。その際、熱可塑性樹脂層(ト)は低密度ポリエチレンを、熱可塑性樹脂層(チ)には、高温押出をすることでコロナ処理PETと接着剤なしにラミネート可能な、エチレン−アクリル酸エステル−アクリル酸三元共重合体を用いた。この積層体を用いて紙缶容器を作製した。内容物としては、浴用剤(粉末状)を使用した。保存評価は40℃で4週間行った。その結果、内容物によるA層/B層間の剥離は認められなかった。
既に前述した複合紙容器用積層体(7)で例示した構成の積層体を下記のように作製した。構成としては、熱可塑性樹脂層(ト)/紙層/熱可塑性樹脂層(チ)/A層/B層(シーラント層)であり、A層はアルミナ蒸着フィルムを、B層は低密度ポリエチレンを用いた。あらかじめ、上記ジルコニウム化合物を含む処理を施したA層を、熱可塑性樹脂層(ト)と紙層とを積層させたものを、熱可塑性樹脂層(チ)を使用してサンドラミネート
により積層させた。その際、熱可塑性樹脂層(ト)は低密度ポリエチレンを、熱可塑性樹脂層(チ)には、高温押出をすることでコロナ処理PETと接着剤なしにラミネート可能な、エチレン−アクリル酸エステル−アクリル酸三元共重合体を用いた。この積層体を用いて紙缶容器を作製した。内容物としては、浴用剤(粉末状)を使用した。保存評価は40℃で4週間行った。その結果、内容物によるA層/B層間の剥離は認められなかった。
<比較例15>
実施例15の本発明の積層体を用いた複合紙容器用積層の比較例として、アルミナ蒸着層にジルコニウム化合物を含む処理を施さないA層未処理以外は実施例15と同様に積層体を作製し、評価を行った。その結果、A層/B層間の剥離が見られ、容器としての機能性や外観に劣り、実用にいたらなかった。
実施例15の本発明の積層体を用いた複合紙容器用積層の比較例として、アルミナ蒸着層にジルコニウム化合物を含む処理を施さないA層未処理以外は実施例15と同様に積層体を作製し、評価を行った。その結果、A層/B層間の剥離が見られ、容器としての機能性や外観に劣り、実用にいたらなかった。
<実施例16>
既に前述した軟包装材(5)で例示した構成の積層体を下記のように作製した。この積層体は、熱可塑性樹脂層(ホ)/A層/B層(シーラント層)という構成からなる(熱可塑性樹脂層(ホ)は延伸ナイロンフィルムを使用した)。ただし、この場合のA層は、ジルコニウム化合物を含む処理を施した40μmのアルミ箔である。この40μmのアルミ箔のジルコニウム化合物を含む処理面でない方を延伸ナイロンフィルムとドライラミネーションで貼り合わせ、その後、押出ラミネート機を用いてインラインで、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクトタイプのコーティング層を厚さ1μm以下で設けた後、B層として高密度ポリエチレン(B−4)を325℃で30μm積層させた。この積層体を、パウチ状に面々シールをし、内容物としては上述したLiイオン電池用電解液を充填した。保存評価は40℃で4週間行った。その結果、内容物によるA層/B層間の剥離は認められなかった。
既に前述した軟包装材(5)で例示した構成の積層体を下記のように作製した。この積層体は、熱可塑性樹脂層(ホ)/A層/B層(シーラント層)という構成からなる(熱可塑性樹脂層(ホ)は延伸ナイロンフィルムを使用した)。ただし、この場合のA層は、ジルコニウム化合物を含む処理を施した40μmのアルミ箔である。この40μmのアルミ箔のジルコニウム化合物を含む処理面でない方を延伸ナイロンフィルムとドライラミネーションで貼り合わせ、その後、押出ラミネート機を用いてインラインで、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクトタイプのコーティング層を厚さ1μm以下で設けた後、B層として高密度ポリエチレン(B−4)を325℃で30μm積層させた。この積層体を、パウチ状に面々シールをし、内容物としては上述したLiイオン電池用電解液を充填した。保存評価は40℃で4週間行った。その結果、内容物によるA層/B層間の剥離は認められなかった。
<比較例16>
実施例16の本発明の積層体を用いた軟包装材の比較例として、アルミ箔層にジルコニウム化合物を含む処理を施さないA層未処理以外は実施例16と同様に積層体を作製し、評価を行った。その結果、A層/B層間の剥離がみられ、アルミが腐食して電解液が漏れてしまい電池としての安全性に課題を残した。
実施例16の本発明の積層体を用いた軟包装材の比較例として、アルミ箔層にジルコニウム化合物を含む処理を施さないA層未処理以外は実施例16と同様に積層体を作製し、評価を行った。その結果、A層/B層間の剥離がみられ、アルミが腐食して電解液が漏れてしまい電池としての安全性に課題を残した。
Claims (12)
- アルミ箔層、アルミ蒸着層、アルミナ蒸着層のいずれかの層を有する基材のアルミ面またはアルミナ面に熱可塑性樹脂層を積層させてなる積層体において、前記アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理剤で表面処理を施したことを特徴とする積層体。
- 前記処理剤が、(1)水溶性ジルコニウム化合物、(2)水溶性または水分散性アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物、(3)水分散性熱硬化型架橋剤の(1)、(2)、(3)のいずれも含有することを特徴とする請求項1記載の積層体。
- 前記アルミ面またはアルミナ面に表面処理を施してなる被膜層中に、乾燥重量で、水溶性ジルコニウム化合物をジルコニウムとして0.8〜35mg/m2、水溶性または水分散性のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物を固形分として1〜60mg/m2、および水溶性または水分散性熱硬化型架橋剤を固形分として0.25〜15mg/m2含有することを特徴とする請求項1または2記載の積層体。
- 前記アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂もしくはそれらの混合物が、固形分酸価150〜740mgKOH/g、および固形分水酸基価24〜240であり、前記熱硬化型架橋剤が、(1)メラミン、(2)ホルムアルデヒドおよび炭素数1〜4のアルキルモノアルコールの縮合物、(3)フェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物の(1)、(2)、(2)および/または(3)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−αオレフィン共重合体、エチレン−α、β不飽和カルボン酸共重合体あるいはそのエステル化物またはイオン架橋物、酸無水物変性ポリエチレン、酸無水物変性ポリプロピレン、エポキシ化合物変性ポリオレフィンあるいはそのオレフィン系重合体、シラン変性ポリオレフィンあるいはそのオレフィン系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の単体あるいは2種以上のブレンド物からなる樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理剤で表面処理を施してなる表面処理被覆層上に、直接、前記熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理剤で表面処理を施してなる表面処理被覆層上にイソシアネート化合物からなる層を5μm以下の厚さで設けたイソシアネート化合物層上に、前記熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記アルミ面またはアルミナ面にジルコニウム化合物を含む処理剤で表面処理を施してなる表面処理被覆層上に酸無水物変性ポリオレフィンからなる層を5μm以下の厚さで設けた酸無水物変性ポリオレフィン層上に、前記熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体。
- 請求項6〜8のいずれか1項に記載の積層体を少なくとも含む包装材料として用いることを特徴とする積層体。
- 請求項9記載の積層体を軟包装形態の包装材料として用いることを特徴とする積層体。
- 請求項9記載の積層体に、紙基を複合一体化させて成形してなる複合紙容器として用いることを特徴とする積層体。
- 請求項9記載の積層体を、Liイオン電池などのエレクトロニクス用部材の外装材として用いることを特徴とする積層体。
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