JP5785646B2 - インプリント装置、および、物品の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、インプリント装置、および、該インプリント装置を用いて物品を製造する製造方法に関する。
インプリント技術は、磁気記憶媒体や半導体デバイスの量産向けリソグラフィ技術の一つとして実用化されつつある。特に、ナノレベルのパターンを形成するインプリント技術は、ナノインプリント技術として知られている。インプリント技術は、パターンが形成された型(原版)をシリコンウェハやガラスプレート等の基板上に塗布された樹脂に押し付けて、その状態で樹脂を硬化させることによってパターンを基板に転写する技術である。
従来のインプリント方法には、型に形成されたパターンの凹部に樹脂が充填されるまでに長時間を要したり、パターンの凹部に樹脂が完全に充填される前に硬化工程が実行されることによって欠陥が発生したりするという課題がある。また、従来のインプリント方法には、樹脂を硬化させた後に該樹脂或いは基板から型を引き離すために大きな力が必要であったり、そのために基板に転写されたパターンに欠陥が発生したりするという課題がある。
本発明は、インプリント装置の構成の複雑化を抑えながらインプリント処理のスループットおよび/または収率を向上させることを目的とする。
本発明の1つの側面は、基板に樹脂を塗布し該樹脂に型を押し付けた状態で該樹脂を硬化させるインプリント装置に係り、前記型は、前記型の被保持面に位置する非ポーラス材料からなる部分と、ポーラス層とを有し、前記ポーラス層は、前記型の側面の一部に露出した部分を有し、前記インプリント装置は、前記型を保持するチャックと、前記チャックによって保持された前記型の前記ポーラス層から気体が排出されるように、前記型の前記被保持面を介さず、かつ、前記部分を介して前記ポーラス層に気体を供給する供給部と、を備える。
本発明によれば、インプリント装置の構成の複雑化を抑えながらインプリント処理のスループットおよび/または収率を向上させることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1(a)を参照しながら本発明の第1実施形態のインプリント装置100について説明する。インプリント装置100は、ウェハまたはガラス基板などの基板1に樹脂を塗布し該樹脂に型2を押し付けた状態で該樹脂にエネルギーを与えることによって該樹脂を硬化させる。これによって、型2に形成されたパターンが基板1の上に樹脂のパターンとして転写される。樹脂を硬化させるためのエネルギーは、典型的には、光(例えば、紫外光)または熱である。インプリント装置100は、例えば、基板1を位置決めする位置決め機構12と、型2を保持するチャック14を有するインプリントヘッド3とを備えうる。インプリント装置100は、その他、樹脂を介して型2を基板1に押し付ける駆動機構(不図示)と、樹脂にエネルギーを与えることによって樹脂を硬化させる硬化ユニット(不図示)と、基板1に樹脂を塗布する塗布機構とを備えうる。該駆動機構は、例えば、インプリントヘッド3を駆動することによって樹脂を介して型2を基板1に押し付けるように構成されうる。他の実施形式では、駆動機構は、位置決め機構12に組み込まれ、基板1を駆動することによって、樹脂を介して型2が基板1に押し付けられた状態を実現する。インプリント装置100は、更に、型2に気体を供給する供給部16を備えている。インプリントヘッド3には、型2に形成されたマークと、基板1に形成されたマークとを光学的に観察することによって両者の相対的な位置を検出するスコープ4が配置されうる。スコープ4によって検出された相対的な位置に基づいて位置決め機構12によって基板1が位置決めされる。
図1(a)を参照しながら本発明の第1実施形態のインプリント装置100について説明する。インプリント装置100は、ウェハまたはガラス基板などの基板1に樹脂を塗布し該樹脂に型2を押し付けた状態で該樹脂にエネルギーを与えることによって該樹脂を硬化させる。これによって、型2に形成されたパターンが基板1の上に樹脂のパターンとして転写される。樹脂を硬化させるためのエネルギーは、典型的には、光(例えば、紫外光)または熱である。インプリント装置100は、例えば、基板1を位置決めする位置決め機構12と、型2を保持するチャック14を有するインプリントヘッド3とを備えうる。インプリント装置100は、その他、樹脂を介して型2を基板1に押し付ける駆動機構(不図示)と、樹脂にエネルギーを与えることによって樹脂を硬化させる硬化ユニット(不図示)と、基板1に樹脂を塗布する塗布機構とを備えうる。該駆動機構は、例えば、インプリントヘッド3を駆動することによって樹脂を介して型2を基板1に押し付けるように構成されうる。他の実施形式では、駆動機構は、位置決め機構12に組み込まれ、基板1を駆動することによって、樹脂を介して型2が基板1に押し付けられた状態を実現する。インプリント装置100は、更に、型2に気体を供給する供給部16を備えている。インプリントヘッド3には、型2に形成されたマークと、基板1に形成されたマークとを光学的に観察することによって両者の相対的な位置を検出するスコープ4が配置されうる。スコープ4によって検出された相対的な位置に基づいて位置決め機構12によって基板1が位置決めされる。
図2には、型2の概略的な構成が示されている。紫外光などの光を使って樹脂を硬化させる構成においては、型2は石英のような光を透過する材料で構成され、落射照明により型2を介して樹脂に光が照射されうる。型2は、パターンが形成されたパターン部5が凸型になった形状を有しうる。これは、型2を樹脂を介して基板1のショット領域に押し付けた際に、隣接するショット領域に型2が接触することを防止するためである。
図3には、基板1に樹脂7を介して型2のパターン部5が押し付けられた状態が模式的に示されている。パターン部5に形成されたパターンは凹部6を有する。換言すると、該パターンは、凹部6および凸部によって構成される。基板1に塗布された樹脂7に型2のパターン部5が押し付けられると、毛細管現象によりパターンの凹部6の中に樹脂7が充填される。ここで、パターン部5が樹脂7に接触する前は、凹部6の中に気体が存在する。一般的なインプリント技術では、凹部6の中に存在する気体が樹脂中に溶け込むことによって凹部6が樹脂によって完全に充填される。そこで、樹脂に溶けやすい気体(例えば、分子量が小さな水素やヘリウムなど)でインプリントヘッド3を覆う構成が利用されうる。しかしながら、これを実現するためにインプリントヘッド3を取り囲むカバーを設けると、型2の交換等のために該カバーを移動させる機構をも設ける必要があり、インプリント装置100の構成が複雑化しうる。また、カバーを搭載することは、他の機器の搭載の自由度を制限しうる。
そこで、この実施形態では、型2にポーラス層を設けて、該ポーラス層を通してインプリント装置100からパターン部5に気体が供給される。ポーラス層の構成材料としては、例えば、ポーラスシリカ材料などの透明材料を使用することができる。ポーラスシリカ層は、シリカ原料とポリスチレン粒子などの高分子材料とを分散した混合液を部材上に数ミクロンないしは数百ミクロンの厚さでコーティングし、熱を加えて高分子材料を取り除くことにより形成されうる。このような方法により、例えば、数ナノメートル〜十数ナノメートルの空洞が規則的あるいは不規則に配列されたポーラス層を得ることができる。インプリント装置100は、図1(a)に例示されるように、型2のポーラス層に気体を供給する供給部16を備えている。供給部16は、例えば、気体の供給路と、気体の供給源と、気体の供給およびその停止を制御する弁とを含みうる。
図4(a)〜(d)を参照しながらポーラス層を有する型2のいくつかの実施形態を説明する。図4(a)に示す例では、型2は、パターン部5の周囲に配置されたポーラス層8を有し、インプリントヘッド3に設けられた供給部16(図1(a)参照)からポーラス層8に気体20が供給される。ポーラス層8は、パターン部5をその全周にわたって取り囲むように配置されうる。図4(b)に示す例では、型2から気体が排出される領域を制限するために、非ポーラス部材9によってポーラス層8が部分的に覆われている。非ポーラス部材9は、気体を透過しない部材、または気体の透過がポーラス層8よりも小さい部材である。図4(a)、(b)に示す構成では、ポーラス層8から気体を排出する期間は、型2を樹脂に押し付けている期間を含んでもよいし、含まなくてもよい。
図4(c)に示す例では、パターン部5がポーラス層8で構成されていて、パターン部5からも気体が排出される。図4(c)に示す例は、パターン部5が面する空間(パターン部5の外側または下側の空間とも表現しうる)に気体を供給する機能のほか、パターン部5に付着した異物を取り除く機能も有する。図4(c)に示す構成では、パターン部5の強度が弱くなるので、図4(d)に示すように、ポーラス層8の一部を非ポーラス部材で構成されたキャップ層10で覆い、キャップ層10にパターン部5を形成してもよい。一般的に分子の小さな水素やヘリウムなどの気体はゴムやガラスなどを透過することが知られている。そこで、例えば数十nm程度の厚さを有するSiOx層(SiO2など)をキャップ層10として設けることによって、気体の透過を可能にするとともにパターンの強度を上げることができる。図4(c)、(d)に示す例では、樹脂に型2を押し付ける前の期間の少なくとも一部においてはポーラス層8から気体が排出され、樹脂に型2を押し付けてから該樹脂が硬化するまでの期間においては気体が排出されないように供給部16が制御されうる。キャップ層10にパターン部5を形成する代わりに、ポーラス層8にパターンを形成し、そのパターンをキャップ層10で覆ってパターン部5を構成してもよい。この場合においては、キャップ層10の厚さは、ポーラス層8に形成されたパターンの凹部の幅よりも十分に薄くされる。
図4(e)、(f)には、気体を型2のポーラス層8に供給する供給部16が例示されている。この実施形態によれば、インプリント装置100に設けられた供給部16から気体を受けてその気体を排出するポーラス層8を型2に設けることによって、型2のパターン部5と基板1のショット領域との間に局所的にガスを供給することができる。このような構成によれば、インプリントヘッド3を取り囲むようなカバーを設ける必要がなく、インプリント装置100を小型化することができる。また、樹脂に溶けやすい気体をポーラス層8から排出してパターン部5が面する空間に該気体を供給することによって、樹脂にパターン部5を押し付けた時における凹部6に対する樹脂の充填を促進することができる。これにより、インプリント処理のスループットを向上させることができる。また、凹部6への樹脂の充填を促進することにより、凹部6への樹脂の未充填によるパターンの転写不良を低減し、収率を向上させることができる。
[第2実施形態]
図1(b)に本発明の第2実施形態のインプリント装置100’の概略構成が示されている。図1(b)において、第1実施形態のインプリント装置100の構成要素と同様の構成要素には同一の参照符号が付されている。第2実施形態のインプリント装置100’は、第1実施形態のインプリント装置100における供給部16を気体制御部18で置き換えた構成を有する。型2は、第1実施形態と同様の構成を有しうるが、パターン部5以外の部分は、非ポーラス部材9で覆われていることが好ましい。図5(a)には、第2実施形態で使用されうる型2の1つの例が示されている。気体制御部18は、型2のパターン部5が樹脂7に押し付けられた状態において、型2のパターン部5を構成しているポーラス層8を介してパターンの凹部6の中の気体を吸引する吸引部を含む。これにより、図5(b)に模式的に示すように、樹脂7が凹部6の奥まで速やかに充填される。気体制御部18は、ポーラス層8から気体が排出されるようにポーラス層8に気体を供給する供給部を更に含んでもよい。
図1(b)に本発明の第2実施形態のインプリント装置100’の概略構成が示されている。図1(b)において、第1実施形態のインプリント装置100の構成要素と同様の構成要素には同一の参照符号が付されている。第2実施形態のインプリント装置100’は、第1実施形態のインプリント装置100における供給部16を気体制御部18で置き換えた構成を有する。型2は、第1実施形態と同様の構成を有しうるが、パターン部5以外の部分は、非ポーラス部材9で覆われていることが好ましい。図5(a)には、第2実施形態で使用されうる型2の1つの例が示されている。気体制御部18は、型2のパターン部5が樹脂7に押し付けられた状態において、型2のパターン部5を構成しているポーラス層8を介してパターンの凹部6の中の気体を吸引する吸引部を含む。これにより、図5(b)に模式的に示すように、樹脂7が凹部6の奥まで速やかに充填される。気体制御部18は、ポーラス層8から気体が排出されるようにポーラス層8に気体を供給する供給部を更に含んでもよい。
ポーラス層8は、樹脂への型2の押し付けがなされる空間に存在する気体(例えば、空気、H2、He2)を通すために十分な寸法を有する多数の孔を有する層として形成されうる。樹脂への型2の押し付けの前に型2と基板1との間に分子量の小さな気体(例えば、H2またはHe2)を供給する場合には、ポーラス層8の孔は、当該気体を通すために十分な寸法を有する。樹脂への型2の押し付けがなされる空間に供給する気体としてH2またはHe2を使用する場合には、ポーラス層8は、例えば、数nm程度の寸法を有する層として形成されうる。パターン部5に形成されたパターンの凹部6の中の気体は、ポーラス層8を通過して気体制御部18に吸引されるが、樹脂7はポーラス層8を通過することができず、凹部6の中にとどまる。凹部6の中の気体を吸引することによって、樹脂7は、速やかに凹部6の中に充填される。
ポーラス層は、ポーラス構造を有しないSiO2などよりは強度が低い。そこで、図5(c)、(d)に例示するように、ポーラス層8の表面に薄いSiOx層(SiO2など)などのキャップ層(非ポーラス部材)10を積層し、そのキャップ層10にパターン部5を形成してもよい。キャップ層10としてSiOx層を採用する場合において、数十nm程度の薄いSiOx層とすることで、SiOx層を気体が透過することができる。この場合、キャップ層10もポーラス層8も気体を透過させる部材として機能する。図5(d)に示す例において、パターン部5において、キャップ層10は、凹部6に対応する第1部分21と、凹部6以外の部分(凸部)に対応する第2部分22とを有しうる。第1部分21の厚さは、第2部分22の厚さよりも薄いので、気体は、第2部分22よりも第1部分21を通過しやすい。そのため、気体は、第2部分22よりも、凹部6の底部から第1部分21を通して吸引されうる。したがって、凹部6内の気体は効果的に吸引される。キャップ層10にパターン部5を形成する代わりに、ポーラス層8にパターンを形成し、そのパターンをキャップ層10で覆ってパターン部5を構成してもよい。この場合においては、キャップ層10の厚さは、ポーラス層8に形成されたパターンの凹部の幅よりも十分に薄くされる。
凹部6に樹脂7が充填された後に、例えば、紫外光などの光を樹脂7に照射することで樹脂7が硬化しうる。その後、硬化した樹脂7あるいは基板1から型2が引き離される。このときに凹部6から硬化した樹脂7を引き抜く力が作用するので、硬化した樹脂7が破損したり、基板1から樹脂7が剥がれたりする可能性がある。そこで、気体制御部18からポーラス層8に気体を供給することによって凹部6内に気体を送り込み、これによって樹脂7からの型2の引き離しを補助することが好ましい。これにより、より弱い力で型2のパターン部5と樹脂7とを引き離すことができるので、引き離しによって樹脂のパターンに欠陥が生じる可能性を低減することができる。このとき、ポーラス層8に供給される気体としては、上述したものと同様に、ポーラス層を通り抜けることができる気体が使用される。
図6を参照しながらインプリント装置100’におけるインプリント動作を例示的に説明する。以下のシーケンスは、不図示の制御部によって制御される。図6における左側は、インプリント動作のシーケンスを示し、右側は、気体制御部18の動作を示している。新規の基板の搬入もしくは前のショット領域に対するインプリント(樹脂の塗布、型の押し付け、樹脂の硬化を含むパターンの転写)が終了(6−A−1)した後、次にパターンを転写するべきショット領域に樹脂が塗布される(6−A−2)。ここで、一般的に使用されている樹脂の揮発性が高いために、基板の全面に樹脂を塗布すると、型2の押し付けがなされる前に樹脂が揮発してしまう。そこで、一般的には、次にパターンを転写するべきショット領域にのみ、転写の直前に樹脂が塗布される。樹脂の揮発性が十分に低い場合には、基板の全面に樹脂を塗布した後に各ショット領域への型の押し付けおよび樹脂の硬化がなされうる。
基板の搬入もしくは前のショット領域のインプリントの終了時から次のショット領域がインプリントヘッド3の下に位置するように基板1が駆動されるまでの間の任意の期間において、気体制御部18によって型2のポーラス層8に気体が供給されうる。これにより、型2のポーラス層8から気体が排出され、パターン部5に付着している異物が除去されうる。ここで、インプリントヘッド3の下に基板1が存在する状態でポーラス層8から気体を排出すると、異物が基板1の上に落下しうる。そこで、例えば、樹脂の塗布のために基板1がインプリントヘッド3の下から外れる期間や、基板1の搬入(または交換)がなされる期間にポーラス層8から気体が排出されるように気体制御部18を動作させてもよい。
樹脂が塗布された基板1は、パターンを転写するべきショット領域がインプリントヘッド3の下に配置されるように位置決め機構12によって駆動される(6−A−3)。ここで、気体制御部18によってポーラス層8に気体が供給される。これによって、ポーラス層8から気体が排出され、インプリントヘッド3と基板1との間の空間が当該気体に供給される(6−B−2)。その後、インプリントヘッド3を下降させる動作または基板1を上昇させる動作、即ち、樹脂に型2を押し付けるための動作が開始される(6−A−4)。型2と基板1に塗布された樹脂とが接触した瞬間からパターン部5の凹部への樹脂の充填が開始する(6−A−5)。充填の開始の前に気体制御部18によるポーラス層8への気体の供給(即ち、ポーラス層8からの気体の排気)が停止され、充填が開始されるときに気体制御部18によるポーラス層8を介した気体の吸引が開始される(6−B−3)。気体の吸引によりパターン部5の凹部への樹脂の充填が短時間で行われる。充填が終了したら、気体制御部18によるポーラス層8を介した気体の吸引が終了する(6−B−4)。充填が終了すると(6−A−6)、樹脂に光を照射するなどの方法によって樹脂が硬化される(6−A−7)。次に、型2が基板1から引き離される(6−A−8)。この際に、気体制御部18によるポーラス層8への気体の供給(即ち、型からの気体の排気)がなされ、基板1からの型2の引き離しが容易になる(6−B−5)。基板1からの型2の引き離しが終了すると、気体制御部18によるポーラス層8への気体の供給(即ち、型からの気体の排気)が終了する(6−B−6)。なお、干渉計などを計測器として使っていると、空気の屈折率と気体制御部18から供給される気体の屈折率との差によって計測値に誤差が生じうるので、気体の排気は必要最小限にされうる。以上のようにして、ショット領域へのインプリント処理が終了したら、次のショット領域へのインプリント処理が実行される(6−A−9)。
以上のように、型2のパターン部5の凹部6からポーラス層8を通して気体を吸引することにより、凹部6への樹脂の充填を促進することができる。或いは、硬化した樹脂から型2を引き離す際に凹部6に気体を供給することにより当該引き離しを容易にし、硬化した樹脂のパターンに生じうる欠陥を低減することができる。或いは、型2のポーラス層8に気体を供給し、パターン部5から気体を排出することによって、パターン部5から異物を除去することができる。これにより、インプリント処理のスループットを向上させ、および/または、凹部6への樹脂の未充填によるパターンの転写不良を低減し収率を向上させることができる。
[物品の製造方法]
物品の製造方法は、上記のインプリント装置を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板等)にパターンを転写(形成)する工程と、該パターンが転写された基板を加工(例えば、エッチング)する工程とを含む。製造される物品には、例えば、半導体集積回路デバイスや液晶表示デバイスなどのデバイスが含まれうる。
物品の製造方法は、上記のインプリント装置を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板等)にパターンを転写(形成)する工程と、該パターンが転写された基板を加工(例えば、エッチング)する工程とを含む。製造される物品には、例えば、半導体集積回路デバイスや液晶表示デバイスなどのデバイスが含まれうる。
Claims (5)
- 基板に樹脂を塗布し該樹脂に型を押し付けた状態で該樹脂を硬化させるインプリント装置であって、
前記型は、前記型の被保持面に位置する非ポーラス材料からなる部分と、ポーラス層とを有し、前記ポーラス層は、前記型の側面の一部に露出した部分を有し、
前記インプリント装置は、
前記型を保持するチャックと、
前記チャックによって保持された前記型の前記ポーラス層から気体が排出されるように、前記型の前記被保持面を介さず、かつ、前記部分を介して前記ポーラス層に気体を供給する供給部と、
を備えることを特徴とするインプリント装置。 - 前記気体は、前記型の凹部への樹脂の充填を促進するための気体であることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
- 前記気体は、ヘリウムまたは水素であることを特徴とする請求項1または2に記載のインプリント装置。
- 基板に樹脂を塗布し該樹脂に型を押し付けた状態で該樹脂を硬化させるインプリント装置であって、
前記型は、前記型の被保持面に位置する非ポーラス材料からなる部分と、ポーラス層とを有し、前記ポーラス層は、前記型の側面の一部に露出した部分を有し、
前記インプリント装置は、
前記型を保持するチャックと、
樹脂に押し付けられた前記型のパターン部に形成されたパターンの凹部から前記ポーラス層を介して気体が吸引され、これによって前記凹部への該樹脂の充填が促進されるように前記ポーラス層から気体を吸引する吸引部と、を備え、
前記吸引部は、前記型の被保持面を介さず、かつ、前記部分を介して前記気体を吸引するように構成されている
ことを特徴とするインプリント装置。 - 物品を製造する製造方法であって、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインプリント装置を用いて基板の上に樹脂のパターンを形成する工程と、
該パターンが形成された基板を加工する工程と、
を含むことを特徴とする製造方法。
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