JP5785272B2 - 未確定の将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステム - Google Patents

未確定の将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステム Download PDF

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Description

本発明は、未確定の将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムに関する。
クレジットカードによる決済システムは、物品やサービスを提供する店舗等がクレジットカード会社の加盟店となり、クレジットカード会社の会員ユーザーが、加盟店においてクレジットカードにより決済をできるようにしたシステムである。
このようなクレジットカードによる決済システムでは、クレジットカード会社の加盟店が販売代金を回収するのに、およそ30日〜50日の日数を要しており、この間のカード決済による売上は、売掛の状態となっている。
そのため、クレジットカード会社の加盟店では、この売掛金が決済されるまで手元流動性の資金として活用できないという不都合があり、特に、現金仕入れの多い業種の加盟店においては仕入れ資金の不足という問題が生じていた。
そこで、クレジットカード決済の取引がクレジットカード会社によって承認されると、発生したクレジット債権をクレジットカード会社が買い取り、取引金額からクレジットカード利用手数料とファクタリングサービス利用手数料を差引いた金額を、加盟店へ支払うという売掛金の早期回収方法(特許文献1参照)や、クレジット取引にかかる合計取引金額に応じて融資を受けられるようにした加盟店のキャッシュフローの改善方法(特許文献2参照)が提案されている。
しかしながら、売掛債権のファクタリングによる方法では、取引がクレジットカード会社により承認された直後にファクタリングサービスを利用しなかった場合には、その後、加盟店の売上状況等の変化によりファクタリングサービスの利用が必要になったとしても、クレジットカード会社に当該クレジット取引により発生したクレジット債権の買い取りをしてもらえないなどという問題があり、又、融資によるキャッシュフローの改善方法では、定額返済のため、一時的な売り上げの減少等の売上高の変動により、手元資金が不足する場合があるという問題があった。
特開2003−006541号公報 特開2003−242429号公報
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、一定期間の売上実績に基づく未確定の将来クレジット債権を債券化して、無担保で加盟店の短期的な売上高の変動に影響されない、クレジットカード加盟店へのファンディングシステムを提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムは、クレジットカード加盟店の端末装置及び前記クレジットカード加盟店が加盟するクレジットカード会社の情報処理サーバと通信ネットワークで接続されたファンディング事業者が使用するサーバを備えたシステム・センターによる未確定の将来クレジット債権の買い取りを用いたクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムであって、前記システム・センターのサーバは、前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による売上データを用いて、前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による一定期間の実績クレジットカード決済取引売上高を計算し、前記クレジットカード加盟店において将来発生すると予測されるクレジット債権を債券化する対象期間を設定して、該債券化対象期間に対応する前年度期間の実績クレジットカード決済取引売上高に債券化割合を乗じて将来クレジット債権の買取債券の額面を設定して、これらをデータベースに保存する債権化パターン設定部と、前記債券化対象期間の開始月以降の前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による売上データをクレジットカード会社毎に集計してクレジットカード会社毎の月間実績決済高を算出し、当該月間実績決済高に前記債券化割合を乗じて、クレジットカード会社毎の前記債権買取債券の当月償還金額を設定し、これらをデータベースに保存して、前記償還金額を累積して求めた償還金額累積額が前記債権買取債券の額面額と一致するか否かを判断し、前記償還金額累積額と前記債権買取債券の額面額が一致したと判断した場合、前記債権買取債券の償還の終了をクレジットカード会社の情報処理サーバに通知し、前記対象債券化期間を経過しても前記償還金額累積額と前記将来クレジット債権買取債券の額面額が一致していないと判断した場合、前記将来クレジット債権買取債券の償還期間の延長をクレジットカード会社の情報処理サーバに通知する償還管理部と、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムは、クレジットカード加盟店の端末装置及び前記クレジットカード加盟店がスプリット支払いの契約を締結した信託会社、サーバサー若しくは事業会社の情報処理サーバと通信ネットワークで接続されたファンディング事業者が使用するサーバを備えたシステム・センターによる未確定の将来クレジット債権の買い取りを用いたクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムであって、前記システム・センターのサーバは、前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による売上データを用いて、前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による一定期間の実績クレジットカード決済取引売上高を計算し、前記クレジットカード加盟店において将来発生すると予測されるクレジット債権の受益権を債券化する対象期間を設定して、該債券化対象期間に対応する前年度期間の実績クレジットカード決済取引売上高に債券化割合を乗じて将来クレジット債権の受益権債券の額面を設定して、これらをデータベースに保存する債権化パターン設定部と、前記債券化対象期間の開始月以降の前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による売上データを集計して月間実績決済高を算出し、当該月間実績決済高に前記債券化割合を乗じて、前記受益権債券の当月償還金額を設定して、これらをデータベースに保存し、前記償還金額を累積して求めた償還金額累積額が前記将来クレジット債権の受益権債券の額面額と一致するか否かを判断し、前記償還金額累積額と前記受益権債券の額面額が一致したと判断した場合、前記受益権債券の償還の終了を前記信託会社、サーバサー若しくは事業会社の情報処理サーバに通知し、対象債券化期間を経過しても前記償還金額累積額と前記受益権債券の額面額が一致していないと判断した場合、前記受益権債券の償還期間の延長を前記信託会社、サーバサー若しくは事業会社の情報処理サーバに通知する償還管理部と、を有することを特徴とする。
ここで、上記いずれのファンディングシステムにおいては、前記クレジットカード加盟店がオンラインショップであることを特徴とするものである。
本発明の将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムによれば、一定期間の売上実績に基づく未確定の将来クレジット債権を債券化してクレジットカード加盟店の資金調達を行うものであり、クレジットカードの加盟店は、売上高の変動の影響を受けることなく手元流動性資金を潤沢に確保することが可能となり、その資金を新規の仕入れや設備投資等に利用することができ、資金繰りに余裕がもてるようになる。
また、債券の償還方法は、売上高に対する定率返済であるので、クレジットカードの加盟店は、売上高の一時的な減少等の売上高の変動により償還が困難になるといった問題を避けることができる。
本発明の第1の実施形態によるシステム・センターにおける将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムのスキーム(ファクタリング方式)を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態による将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムのためのシステム・センターのサーバの構成を説明するためのブロック図である。 本発明の第2の実施形態による将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムのスキーム(信託方式)を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態による将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムのためのシステム・センターの構成を説明するためのブロック図である。
以下、本発明によるシステム・センターにおける将来クレジット債権の買い取りによる無担保のクレジットカード加盟店への早期還元システムを実施するための形態の具体例を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムのスキーム(ファクタリング方式)を説明するための図である。
本スキームは、クレジットカード加盟店10とファンディング事業者40の間での債権買取代金譲渡契約の締結を前提としている。
図1を参照して、本スキームの流れを説明する。クレジットカード加盟店10はファンディング事業者40に未確定の将来クレジット債権を債券として売却し、ファンディング事業者40はクレジットカード加盟店10に将来クレジット債権の債券買取代金を支払う。これにより、クレジットカード加盟店10は、無担保で必要な手元流動性の資金を確保する。
クレジットカード加盟店10がファンディング事業者40に売却した将来クレジット債権の対象期間において、カード会員20がクレジットカード加盟店10でクレジットカードによる商品やサービス等の購入を行い対象となる売掛債権が発生すると、クレジットカード会社30は、カード会員からクレジットカード取引代金の支払いを受けて、一定期間ごとのクレジットカード加盟店10へのクレジットカード取引代金の支払時に、クレジットカード加盟店10への支払いと共に、クレジットカード取引代金の支払の一定割合の金額を将来クレジット債権の債券の償還分として、ファンディング事業者40に支払う。この債券の償還は、ファンディング事業者40が買い取った債券の額面額と、ファンディング事業者40が償還を受けた償還累積額とが一致するまで続けられる。
本スキームにおいて、クレジットカード加盟店10は、クレジットカード決済可能な店舗であればよく、インターネットを介して行うオンラインショッピングにおけるオンラインショップであってもよい。
本スキームにおいて、クレジットカード加盟店10とクレジットカード会社30の間に、クレジットカード管理会社やクレジットカード決済代行会社を含んでよい。
また、本スキームにおいて、クレジットカード会社30からのクレジットカード加盟店10及びファンディング事業者40への支払いは、間に第3者の立場の信託会社、サーバサー若しくは事業会社を介在させてもよい。
また、クレジットカード会社30からのクレジットカード加盟店10及びファンディング事業者40への支払いは、カード会社30がファンディング事業者40にクレジットカード取引代金を全額支払い、将来クレジット債権の債券の償還分を差し引いた残りのクレジットカード取引代金をファンディング事業者40がクレジットカード加盟店10に支払うことでもよく、クレジットカード会社30がクレジットカード加盟店10にクレジットカード取引代金を全額支払い、クレジットカード加盟店10が将来クレジット債権の債券の償還分をファンディング事業者40に支払うことでもよい。
図2は、本発明の第1の実施形態による未確定の将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムのためのシステム・センターのサーバの構成を説明するためのブロック図である。
図2において、システム・センターのサーバ100は、ファンディング事業者のサーバとして使用され、クレジットカード加盟店の端末装置15及びクレジットカード会社の情報処理サーバ25と公衆回線網・専用回線等の通信ネットワークを介して接続され、通信部105、データベース110、債券化パターン設定部120、償還管理部130を有する。
システムセンターのサーバ100は、市販のPC(パーソナルコンピュータ)等を用いて構成することができ、PCを構成するCPU(中央制御装置)、メモリ、データベースを構成するハードディスク等の記憶装置、管理用として画像やテキスト等を表示する表示装置、キーボードやマウス等の入力装置、及び通信に関連するその他の入力装置等の説明及びその構成図面は省略する。また、これらを用いてソフトウェアプログラムの実行により機能する各構成部についても詳細な説明は省略する。
通信部105は、クレジットカード加盟店の端末装置15、クレジットカード会社の情報処理サーバ25、ファンディング事業者のメインバンク(図示せず)等との接続、メール・サーバ業務を始めFTP処理、電話、FAX、及びLANを含む専用回線通信処理を含めて、通信全般を管理する。
データベース110は、クレジットカード会社情報を保存するクレジットカード会社データベース112、クレジットカード加盟店情報を保存するクレジットカード加盟店データベース114、各クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引の実績データを保存する実績売上データベース116、各クレジットカード加盟店の日々のクレジットカード決済取引の売上データを保存する日次売上データベース118を有する。
クレジットカード会社情報を保存するクレジットカード会社データベース112には、クレジットカード会社毎に、カード会社流通コード、クレジットカード会社名称、クレジットカード会社資金運用担当銀行の銀行コード、銀行支店コード、口座種目、口座番号等の運用担当銀行データ、クレジットカード会社振込担当銀行の銀行支店コード、口座種目、口座番号等の振込担当銀行データを含むデータファイルが保存されている。
クレジットカード会社データベース112には、また、クレジットカード管理会社及びクレジットカード決済代行会社についてのデータファイルも保存されている。
クレジットカード加盟店情報を保存するクレジットカード加盟店データベース114には、クレジットカード加盟店毎に、加盟店コード、名称、住所、電話番号、FAX番号、担当者氏名、担当者メールアドレス等のクレジットカード加盟店のデータ及び各加盟店の振込銀行コード、振込銀行名、振込銀行支店コード、振込銀行支店名、振込口座種目、振込口座番号、振込口座名義、将来クレジット債権の債券パターン、契約日、将来クレジット債権買取債券額面額、将来クレジット債権の債券償還開始日等を含んだデータファイルが保存されている。
クレジットカード決済取引の実績データを保存する実績売上データベース116には、クレジットカード加盟店別に、過去のクレジットカード決済取引について、カード会社流通コード、加盟店コード、代理店コード、売上年月日、取引コード、売上件数、売上合計等を含んだデータファイルが保存されている。
クレジットカード決済取引の売上データを保存する日次売上データベース118には、クレジットカード加盟店毎に、日々のクレジットカード決済取引についてカード会社流通コード、加盟店コード、代理店コード、売上年月日、取引コード、売上件数、売上合計等を含んだデータファイルが保存されている。
債券化パターン設定部120は、クレジットカード加盟店の端末装置15からファンディング申請情報を受信する受付部122、将来クレジット債権買取債券の額面及び償還開始日を設定する債券額面設定部124、クレジットカード加盟店からの債券購入価格を設定する債券購入価格設定部126、クレジットカード加盟店に債券化パターンを通知する債券化パターン通知部128を有する。
受付部122は、クレジットカード加盟店の端末装置15から新規のファンディング申請を受信すると、加盟店コード、名称、住所、電話番号、FAX番号、担当者氏名、担当者メールアドレス等のクレジットカード加盟店のデータ及び各加盟店の振込銀行コード、振込銀行名、振込銀行支店コード、振込銀行支店名、振込口座種目、振込口座番号、振込口座名義、希望債券化対象期間及び希望債券化額及び過去1年間のクレジットカード決済取引の売上データを取得し、データベース110に保存する。
受付部122におけるクレジットカード決済取引の売上データの取得は、申請加盟店の指示を受けたクレジットカード管理会社又はクレジットカード決済代行会社から取得するものであってよい。
債券額面設定部124は、データベース110に保存された希望債券化対象期間及び前年度クレジットカード決済取引の売上データを用いて、希望債券化対象期間に対応する前年度実績売上高を計算する。
続いて、債券額面設定部124は、希望債券化対象期間に対応する前年度実績売上高をクレジットカード加盟店の希望債券化額で除して、前年度実績売上高に対する希望債券化額の割合を算出する。
計算された前年度実績売上高に対する希望債券化額の割合が1より大きい場合、すなわち希望債券化額が希望債券化対象期間の前年度実績売上高を上回る場合には、計算する対象期間を延長して、対応する前年度実績売上高の計算及び前年度実績売上高に対する希望債券化額の割合の算出を行い、前年度実績売上高に対する希望債券化額の割合が1より小さくなるまで繰り返す。
前述の計算において、計算の対象期間の延長は、1カ月単位の延長とすることが好ましく、債券化対象期間は1年以内とすることが好ましい。
債券額面設定部124は、前年度実績売上高に対する希望債券化額の割合が1より小さくなる対象期間が見出されれば、その期間を債券化対象期間として設定し、希望債券化額を将来クレジット債権買取債券額面額と設定し、将来クレジット債権買取債券額面額を債券化対象期間に対応する前年度の実績売上高で除した値を債券化割合として設定し、これらをデータベース110に保存する。
償還開始月は債券化対象期間の開始月以降であれば特に制限されないが、クレジットカード会社の支払時期と対応させて、債券化対象期間の開始月の翌月とすることが好ましい。
債券化対象期間は、特に制限されるものではないが、通常1年に設定され、繁忙期に対応した手元流動性資金の調達等の目的で、対象期間を3カ月、6か月等の期間を設定してもよい。また、債券化対象期間は債券化、償還管理のしやすさから月単にとすることが好ましい。
債券化割合は特に制限はないが、通常、10〜30%であり、債券化割合はまた、債券化対象期間におけるクレジット取引の売上高の債券償還割合に相当するため、償還による加盟店の手元流動資金の不足を防止するために、債券化割合に上限を設けることが好ましく、債券化割合の上限としては債券化対象期間に対応する前年度の実績売上高の50%に相当する値とすることが好ましい。
債券購入価格設定部126は、将来クレジット債権買取債券の額面から手数料、利息を差し引いてクレジットカード加盟店からの債券購入価格を設定し、債券化対象期間の開始月の翌月に償還開始月を設定しデータベース110に保存する。
債券額面設定部124、債券購入価格設定部126で設定してデータベース110に保存された債券の額面額、債券化割合及び債券償還割合、償還開始月、購入価格は、債券化パターン通知部128から通信部105を介してクレジットカード加盟店の端末装置15へ送信される。
次に、本実施形態によるシステム・センターのサーバ100の償還管理部130の機能、動作について説明する。
将来クレジット債権買取債券の償還管理を行う償還管理部130は、償還対象取引データを選別する償還対象選別部132、一定期間ごとの償還金額を計算する償還金額設定部134、償還の終了及び償還期間の延長を判断する償還状況判断部136、償還金額、償還終了及び償還期間延長を通知する償還通知部138を有する。
クレジットカード加盟店とファンディング事業者との間で、債権買取代金譲渡契約が締結され、当該将来クレジット債権買取債券の債券化対象期間がスタートすると、システム・センターのサーバ100には、クレジットカード加盟店の端末装置15より債券化対象期間開始後のクレジットカード決済取引の日次売上データが送信される。
システム・センターのサーバ100は、受信したクレジットカード決済取引の日次売上データを償還管理部130の償還対象選別部132において、償還対象取引データ、償還対象最終取引データ、償還対象外取引データに選別するとともにこれらのデータをデータベース110に保存する。
償還対象取引データの選別は、クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引の債券化対象期間開始以降の日次売上データについて、クレジット会社の別なく時系列順に取引額を累積し、その累積額に債券償還割合を乗じた金額が債券額面額以上となった時点の取引データを償還対象最終取引データとし、累積額に債券償還割合を乗じた金額が債券額面額未満の取引データを償還対象取引データとし、最終取引データ以降の取引データを償還対象外取引データとして行う。
償還金額設定部134は、償還対象選別部132で選別された償還対象取引データ及び償還対象最終取引データをクレジットカード会社毎に集計して、クレジットカード会社毎の月毎の実績決済高を算出し、当該月間実績決済高に償還割合(債券化割合と同率)を乗じて、クレジットカード会社毎の当月償還金額を設定し、データベース110に保存する。
償還対象最終取引データについては、償還金額が債券額面額と同額となる分に相当する取引額を償還対象取引額とし、償還金額と債券額面額とが同額になるようにする。
償還終了を判断する償還状況判断部136は、償還金額設定部134で設定されたクレジットカード会社毎の当月償還金額に償還対象最終取引データが含まれれば、債券の償還を終了とし、債券化対象期間を過ぎてもクレジットカード会社毎の当月償還金額に償還対象最終取引データが含まれなければ、償還期間を延長する。
償還期間の延長は、クレジットカード会社毎の当月償還金額に償還対象最終取引データが含まれるまで続けられる。
償還通知部138は、償還金額設定部134で設定した当期償還金額及び償還状況判断部136で判断した債券の償還の終了及び償還期間の延長をクレジットカード会社の情報処理サーバ25及びクレジットカード加盟店の端末装置15に当月償還金額の通知として通信部105を介して通知する。
償還通知部138から通信部105を介してクレジットカード会社の情報処理サーバ25及びクレジットカード加盟店の端末装置15に通知する当月償還金額通知は、当月償還金額、債券の償還の終了の有無及び償還期間の延長の有無の他に、将来クレジット債権買取債券額面額、債券化割合、債券化対象期間、償還開始月、当月償還金を含む累積償還金額、償還残額を含む。
次に、本発明の第2の実施形態による将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムについて、図を参照して説明する。
本発明の第2の実施形態おけるシステムは、クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引の実績に基づいて設定された額の将来クレジット債権をクレジットカード加盟店が信託会社、サーバサー若しくは事業会社に信託し、ファンディング事業者が当該将来クレジット債権の受益権を買い取り、受益権を購入したファンディング事業者は、当該将来クレジット債権を委託された信託会社、サーバサー若しくは事業会社より、指定された期日以降の当該クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による売上高について、毎月の売上高の一定割合の額を受益権の債券額面額に達するまで元本償還・利益として受け取るものである。
図3は、本発明の第2の実施形態による未確定の将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムのスキーム(信託方式)を説明するための図である。
本スキームにおいては、当該将来クレジット債権を委託された信託会社、サーバサー若しくは事業会社として、信託銀行50を選択したものである。本スキームは、将来クレジット債権の保有者であるクレジットカード加盟店10’と信託銀行50との信託契約及びクレジットカード加盟店10’とファンディング事業者40’間の受益権譲渡契約の締結を前提としている。
クレジットカード加盟店10’は、将来クレジット債権の受益権をファンディング事業者40’に売却することで手元流動性資金を確保する。
クレジットカード加盟店10’がファンディング事業者40’に売却した将来クレジット債権の受益権の対象期間において、カード会員20’がクレジットカード加盟店10’でクレジットカードによる商品やサービス等の購入を行い対象となる売掛債権が発生すると、クレジットカード会社30’は、カード会員からクレジットカード取引代金の支払いを受けて、クレジットカード取引代金を信託銀行50に支払う。
信託銀行50は、支払われたクレジットカード取引代金の一定割合を元本償還・収益金としてファンディング事業者40’に支払い、残金から手数料を差し引いた額をクレジットカード加盟店10’に支払う。
ファンディング事業者40’は、償還累積額が購入した受益権の債券額面額に満つるまで、クレジットカード会社30’より信託銀行50へ支払われる支払金額の一定割合を元本償還・収益金として、信託銀行50から受け取る。この債券の償還は、ファンディング事業者40’が買い取った受益権の債券額面額と受け取った償還累積額とが一致するまで続けられる。
本スキームにおいて、クレジットカード加盟店10’は、クレジットカード決済可能な店舗であればよく、インターネットを介して行うオンラインショッピングにおけるオンラインショップであってもよい。
本スキームにおいて、クレジットカード加盟店10’とクレジットカード会社30’の間に、クレジットカード管理会社やクレジットカード決済代行会社を含んでよい。
図4は、本発明の第2の実施形態による未確定の将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムのためのシステム・センターのサーバの構成を説明するためのブロック図である。
本実施形態のシステム・センターのサーバ200は、ファンディング事業者のサーバとして使用され、クレジットカード加盟店の端末装置15’、信託銀行の情報処理サーバ55と公衆回線網・専用回線等の通信ネットワークを介して接続され、通信部205、データベース210、債券化パターン設定部220、償還管理部230を有する。
システムセンターのサーバ200は、市販のPC(パーソナルコンピュータ)等を用いて構成することができ、PCを構成するCPU(中央制御装置)、メモリ、データベースを構成するハードディスク等の記憶装置、管理用として画像やテキスト等を表示する表示装置、キーボードやマウス等の入力装置、及び通信に関連するその他の入力装置等の説明及びその構成図面は省略する。また、これらを用いてソフトウェアプログラムの実行により機能する各構成部についても詳細な説明は省略する。
通信部205は、クレジットカード加盟店の端末装置15’、信託銀行の情報処理サーバ55、ファンディング事業者のメインバンク(図示せず)等との接続、メール・サーバー業務を始めFTP処理、電話、FAX、及びLANを含む専用回線通信処理を含めて、通信全般を管理する。
データベース210は、クレジットカード会社情報が保存されるクレジットカード会社データベース212、クレジットカード加盟店情報が保存されるクレジットカード加盟店データベース214、各クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引の実績データが保存される実績売上データベース216、各クレジットカード加盟店の日々のクレジットカード決済取引の売上データが保存される日次売上データベース218を含む。
本実施形態によるシステム・センターのサーバ200のデータベース210の構成は、第1の実施形態によるシステム・センターのサーバ100のデータベース110と同一であるので、詳細な説明は省略する。
債券化パターン設定部220は、クレジットカード加盟店の端末装置15’からファンディング申請情報を受信する受付部222、将来クレジット債権の受益権の債券額面及び償還開始期日を設定する債券額面設定部224、将来クレジット債権の受益権債券の購入価格を設定する債券購入価格設定部226、クレジットカード加盟店に債券化パターンを通知する債券化パターン通知部228を有する。
債券化パターン設定部220の構成及び機能は、第1の実施形態によるシステム・センターのサーバ100の債券化パターン設定部120と同一であるので、詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態によるシステム・センターのサーバ200の償還管理部230の機能、動作について説明する。
将来クレジット債権受益権債券の償還管理を行う償還管理部230は、償還対象取引データを選別する償還対象選別部232、一定期間ごとの償還金額を計算する償還金額設定部234、償還の終了及び償還期間の延長を判断する償還状況判断部236、償還金額、償還終了及び償還期間延長を通知する償還通知部238を有する。
クレジットカード加盟店とファンディング事業者との間で、受益権譲渡契約が締結され、将来クレジット債権受益権債券の債券化対象期間がスタートすると、システム・センターのサーバ200には、クレジットカード加盟店の端末装置15’より債券化対象期間開始後のクレジットカード決済取引の日次売上データが送信される。
システム・センターのサーバ200は、受信したクレジットカード決済取引の日次売上データについて、償還管理部230の償還対象選別部232において、償還対象取引データ、償還対象最終取引データ、償還対象外取引データに選別するとともにこれらのデータをデータベース210に保存する。
償還対象取引データの選別は、クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引の債券化対象期間開始以降の日次売上データについて、クレジット会社の別なく時系列順に取引額を累積し、その累積額に債券償還割合を乗じた金額が債券額面額以上となった時点の取引データを償還対象最終取引データとし、累積額に債券償還割合を乗じた金額が債券額面額未満の取引データを償還対象取引データとし、最終取引データ以降の取引データを償還対象外取引データとして行う。
償還金額設定部234は、償還対象選別部232で選別された償還対象取引データ及び償還対象最終取引データをクレジットカード会社毎に集計して、クレジットカード会社毎の月毎の実績決済高を算出し、当該月間実績決済高に償還割合(債券化割合と同率)を乗じて、クレジットカード会社毎の当月償還金額を設定し、データベース210に保存する。
償還対象最終取引データについては、償還金額が債券額面額と同額となる分に相当する取引額を償還対象取引額とし、償還金額と債券額面額とが同額になるようにする。
償還終了を判断する償還状況判断部236は、償還金額設定部234で設定されたクレジットカード会社毎の当月償還金額に償還対象最終取引データが含まれれば、債券の償還を終了とし、債券化対象期間を過ぎてもクレジットカード会社毎の当月償還金額に償還対象最終取引データが含まれなければ、償還期間を延長する。
債券化対象期間終了後の償還期間の延長は、クレジットカード会社毎の当月償還金額に償還対象最終取引データが含まれるまで、当月償還金額の設定の都度行う。
償還通知部238は、償還金額設定部234で設定された当期償還金額、償還状況判断部236で行われた債券の償還の終了及び償還期間の延長の通知を、通信部205を介して信託銀行の情報処理サーバ55に通知する。
償還通知部238から信託銀行の情報処理サーバ55に通知される当月償還金額の通知には、当月償還金額、債券の償還の終了の有無及び償還期間の延長の有無の他に、将来クレジット債権買取債券額面額、債券化割合、債券化対象期間、償還開始月、当月償還金を含む累積償還金額、償還残額を含む。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明したが、本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
10、10’ クレジットカード加盟店
15、15’ クレジットカード加盟店の端末装置
20、20’ カード会員
30、30’ クレジットカード会社
35 クレジットカード会社の情報処理サーバ
40、40’ ファンディング事業者
50 信託銀行
55 信託銀行の情報処理サーバ
100、200 システム・センターのサーバ
110、210 データベース
112、212 クレジットカード会社データベース
114、214 クレジットカード加盟店データベース
116、216 実績売上データベース
118、218 日次売上データベース
120、220 債券化パターン設定部
122、222 受付部
124、224 債券額面設定部
126、226 債券購入価格設定部
128、228 債券化パターン通知部
130、230 償還管理部
132、232 償還対象選別部
134、234 償還金額設定部
136、236 償還状況判断部
138、238 償還通知部

Claims (3)

  1. クレジットカード加盟店の端末装置及び前記クレジットカード加盟店が加盟するクレジットカード会社の情報処理サーバと通信ネットワークで接続されたファンディング事業者が使用するサーバを備えたシステム・センターによる未確定の将来クレジット債権の買い取りを用いたクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムであって、
    前記システム・センターのサーバは、
    前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による売上データを用いて、前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による一定期間の実績クレジットカード決済取引売上高を計算し、前記クレジットカード加盟店において将来発生すると予測されるクレジット債権を債券化する対象期間を設定して、該債券化対象期間に対応する前年度期間の実績クレジットカード決済取引売上高に債券化割合を乗じて将来クレジット債権の買取債券の額面を設定して、これらをデータベースに保存する債権化パターン設定部と、
    前記債券化対象期間の開始月以降の前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による売上データをクレジットカード会社毎に集計してクレジットカード会社毎の月間実績決済高を算出し、当該月間実績決済高に前記債券化割合を乗じて、クレジットカード会社毎の前記債権買取債券の当月償還金額を設定し、これらをデータベースに保存して、
    前記償還金額を累積して求めた償還金額累積額が前記債権買取債券の額面額と一致するか否かを判断し、
    前記償還金額累積額と前記債権買取債券の額面額が一致したと判断した場合、前記債権買取債券の償還の終了をクレジットカード会社の情報処理サーバに通知し、
    前記対象債券化期間を経過しても前記償還金額累積額と前記将来クレジット債権買取債券の額面額が一致していないと判断した場合、前記将来クレジット債権買取債券の償還期間の延長をクレジットカード会社の情報処理サーバに通知する償還管理部と、
    を有することを特徴とする未確定の将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステム。
  2. クレジットカード加盟店の端末装置及び前記クレジットカード加盟店がスプリット支払いの契約を締結した信託会社、サーバサー若しくは事業会社の情報処理サーバと通信ネットワークで接続されたファンディング事業者が使用するサーバを備えたシステム・センターによる未確定の将来クレジット債権の買い取りを用いたクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステムであって、
    前記システム・センターのサーバは、
    前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による売上データを用いて、前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による一定期間の実績クレジットカード決済取引売上高を計算し、前記クレジットカード加盟店において将来発生すると予測されるクレジット債権の受益権を債券化する対象期間を設定して、該債券化対象期間に対応する前年度期間の実績クレジットカード決済取引売上高に債券化割合を乗じて将来クレジット債権の受益権債券の額面を設定して、これらをデータベースに保存する債権化パターン設定部と、
    前記債券化対象期間の開始月以降の前記クレジットカード加盟店のクレジットカード決済取引による売上データを集計して月間実績決済高を算出し、当該月間実績決済高に前記債券化割合を乗じて、前記受益権債券の当月償還金額を設定して、これらをデータベースに保存し、
    前記償還金額を累積して求めた償還金額累積額が前記将来クレジット債権の受益権債券の額面額と一致するか否かを判断し、
    前記償還金額累積額と前記受益権債券の額面額が一致したと判断した場合、前記受益権債券の償還の終了を前記信託会社、サーバサー若しくは事業会社の情報処理サーバに通知し、
    対象債券化期間を経過しても前記償還金額累積額と前記受益権債券の額面額が一致していないと判断した場合、前記受益権債券の償還期間の延長を前記信託会社、サーバサー若しくは事業会社の情報処理サーバに通知する償還管理部と、
    を有することを特徴とする未確定の将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステム。
  3. 前記クレジットカード加盟店がオンラインショップであることを特徴とする請求項1又は2に記載の未確定の将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステム。
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