JP5783937B2 - ダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホン - Google Patents

ダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホン Download PDF

Info

Publication number
JP5783937B2
JP5783937B2 JP2012051668A JP2012051668A JP5783937B2 JP 5783937 B2 JP5783937 B2 JP 5783937B2 JP 2012051668 A JP2012051668 A JP 2012051668A JP 2012051668 A JP2012051668 A JP 2012051668A JP 5783937 B2 JP5783937 B2 JP 5783937B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
diaphragm
dynamic microphone
voice coil
hum noise
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012051668A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013141189A (ja
Inventor
秋野 裕
裕 秋野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Audio Technica KK
Original Assignee
Audio Technica KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Audio Technica KK filed Critical Audio Technica KK
Priority to JP2012051668A priority Critical patent/JP5783937B2/ja
Priority to US13/706,533 priority patent/US8837756B2/en
Publication of JP2013141189A publication Critical patent/JP2013141189A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5783937B2 publication Critical patent/JP5783937B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R1/00Details of transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R1/02Casings; Cabinets ; Supports therefor; Mountings therein
    • H04R1/04Structural association of microphone with electric circuitry therefor
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R19/00Electrostatic transducers
    • H04R19/04Microphones
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R9/00Transducers of moving-coil, moving-strip, or moving-wire type
    • H04R9/08Microphones
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2410/00Microphones
    • H04R2410/03Reduction of intrinsic noise in microphones
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R9/00Transducers of moving-coil, moving-strip, or moving-wire type
    • H04R9/02Details
    • H04R9/04Construction, mounting, or centering of coil
    • H04R9/046Construction

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)

Description

本発明は、ハムノイズを低減するためのコイルを備えたダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホンに関するものである。
ダイナミックマイクロホンは、磁気回路構成部材によって形成されている磁界ギャップに、振動板に固着されたボイスコイルが配置された構造になっている。音波を受けて振動板とともにボイスコイルが磁気ギャップ内で振動すると、ボイスコイルと磁界との電磁変換作用により振動速度に応じた音声信号がボイスコイルに発生し、ボイスコイルから音声信号が出力される。磁気回路が何らかの外部要因による影響を受け、上記磁気ギャップ内の磁束が変動すると、ボイスコイルに音波とは関係のない信号が発生する。この音波とは関係のない信号がノイズである。
ダイナミックマイクロホンに発生するノイズの中には、磁気回路に交番磁界が加わることによって発生するノイズがある。上記交番磁界の発生要因が商用交流電源である場合、商用交流電源の周波数に対応する比較的周波数の低いノイズが発生する。この商用交流電源を原因とするノイズをハムノイズと言っている。
マイクロホンにハムノイズが進入する経路は様々である。例えば、特性切り換え用スイッチなどのスイッチノブに指が触れることによってハムノイズが生じることがある。そこで、特許文献1には、スイッチノブを、金属線を介してスイッチ本体のシールドカバーに接続することによりスイッチノブとスイッチ接点部との静電結合をなくし、スイッチノブに指が触れてもハムノイズが生じないようにした構成が開示されている。
また、特許文献2には、狭指向性コンデンサマイクロホンにおいてハムノイズなどを抑制するために、音響管と内蔵マイクロホンユニットとの間に導電性介在部材を介在させ、音響管と内蔵マイクロホンユニットとを電気的に確実に導通させる構成が開示されている。
以上説明した特許文献1、特許文献2記載の発明は、いずれもコンデンサマイクロホンにおけるハムノイズ低減のための構成である。ダイナミックマイクロホンは、前述のように電磁変換方式であることから、コンデンサマイクロホンと比較するとハムノイズが生じやすいという特性がある。一方では、ダイナミックマイクロホンのこのような特性を利用した独特の構成によってハムノイズをキャンセルする技術が提案されている。図4および図5に示す例がそれである。これらの従来例について次に説明する。
図4において、符号101は、マイクロホンユニットの基体をなすユニットフレームを示している。ユニットフレーム101は、磁性体からなるほぼ円筒形状の部材で、外側ヨークとして機能している。ユニットフレーム101の中心孔内には円板状のヨーク102が固定され、ヨーク102の上には円板状の磁石103が固定され、磁石103の上には円板状のポールピース104が固定されている。これらヨーク102、磁石103、ポールピース104は互いに接着によって結合されている。ユニットフレーム1を上記のように外側ヨークとすると、ヨーク2は内側ヨークとして機能している。
ヨーク102の外周面はユニットフレーム101の内周面に密着し、ポールピース104の外周面とユニットフレーム101の内周面との間には円形の間隙が生じている。磁石103から出る磁束は、ヨーク102、ユニットフレーム101、上記間隙、ポールピース104で構成される磁気回路を通って磁石103に戻る。上記間隙は磁気ギャップになっている。
ユニットフレーム101の上端部外周には、円筒部材135が固定されている。円筒部材135は上端部内周側に内向きのフランジ136を有していて、フランジ136がユニットフレーム101の上端部外周に固定されている。上記フランジ136にはこのフランジ136を上下に貫通する孔137が複数箇所に設けられ、円筒部材135の内周面とユニットフレーム101の外周面との間に生じている円筒形状の空間が、各孔137を経て、円筒部材135の上方の空間と連通している。
円筒部材135の上端部に振動板105の外周縁部が固着されている。振動板105は合成樹脂や金属などの素材を成形することによって、センタードームとこのセンタードームを囲むサブドームを備えている。サブドームの外周縁部が円筒部材135の外周縁部に固着されている。振動板105は、音波を受けるとその音圧によりサブドームの外周縁部を支点として前後方向(図4において上下方向)に振動することができる。
振動板105にはセンタードームとサブドームの境界に沿ってボイスコイル106が固着されている。ボイスコイル106は、細い導電線を巻き回すことにより空心の円筒形状に形成されたもので、円筒形状の一端が振動板105に固着されている。振動板105のサブドームの外周縁部が上記のように固着されている状態で、ボイスコイル106が前記磁気ギャップ内に位置している。振動板105のサブドームは、円筒部材135の孔137をその上方で覆っている。
振動板105の背面側(図4において振動板105の下側)には、保護部材107がポールピース104の上面に固着されて配置されている。保護部材107の上面はドーム状に形成され、振動板105のセンタードームとの間に一定間隔の隙間が保たれている。保護部材107は、前記ポールピース104、磁石103、ヨーク102の中心孔141、131、121に連通する中心孔171を有している。
振動板105の正面側には、レゾネータ108が、その外周縁部が円筒部材135の上端外周縁部に固着されることによって配置されている。レゾネータ108の中心部の天井面はドーム状に形成され、振動板105のセンタードームとの間に一定間隔の隙間が保たれている。レゾネータ108は外部からの音波を振動板105に導くための中心孔181およびこの中心孔181の周囲に複数の孔182を有している。ユニットフレーム101の下端には蓋110が嵌められ、ユニットフレーム101の下端開口が塞がれることによって比較的大きな空気室111が形成されている。
振動板105は、音波を受けるとその音圧の変化にしたがって前後に振動し、振動板105とともにボイスコイル106も前後に振動する。ボイスコイル106は、振動するとき前記磁気ギャップを通っている磁束を横切り、音圧の変化に対応した音声信号を出力する。このようにして電気音響変換が行われ、ボイスコイル6の両端から音声信号が外部に出力される。
図4に示すダイナミックマイクロホンの例では、以上説明した構成に加えて、外部から侵入しようとするハムノイズを打ち消すためのハムノイズキャンセルコイル151が付加されている。ハムノイズキャンセルコイル151は、空心のコイルであって、前記円筒部材135の前端に固着されているレゾネータ108の外周面に巻き付けられるようにして固着されている。
図5に示すダイナミックマイクロホンの別の従来例では、ハムノイズキャンセルコイル152がレゾネータ108の前端面に固着されている。ハムノイズキャンセルコイル152の配置位置および大きさを除き、マイクロホンユニットの構成は図4に示すマイクロホンユニットの構成と同じである。ハムノイズキャンセルコイル152は空心コイルであって、その中心はボイスコイル106の中心軸線と一致している。ハムノイズキャンセルコイル152も、ダイナミックマイクロホンユニットに外部から侵入しようとするハムノイズを打ち消すために設けられている。
図4、図5に示す従来例におけるハムノイズキャンセルコイル151、152は、マイクロホンに進入する交番磁界によってボイスコイル106に誘起されるハムノイズを打ち消す向きに巻き回され、ボイスコイル106と直列に接続されている。
次に、ダイナミックマイクロホンにおいて問題となる振動ノイズの問題と、振動ノイズ対策をとった従来のダイナミックマイクロホンの例について説明する。ダイナミックマイクロホンは、ボイスコイルの質量が大きいことからその慣性力も大きく、外部から機械的な振動が加わると振動ノイズが発生する。特に一次音圧傾度型マイクロホンでは双指向性成分の制御方式が質量制御であることから、振動板の共振周波数は主要収音帯域の下側に設計され、振動板の共振周波数で大きな振動ノイズが発生する。
上記のような振動ノイズをキャンセルすることができるダイナミックマイクロホンの例が特許文献3に記載されている。特許文献3記載の発明は、振動検知装置をマイクロホンケース内に設け、上記振動検知装置による検知信号を、外部の機械的な振動が加わることによってマイクロホンユニットから出力されるノイズ信号に対し逆位相にして出力し、この検知信号をマイクロホンユニットの出力信号に加算して、上記ノイズ信号を除去するものである。上記振動検知装置は、振動ピックアップということもでき、例えばマイクロホンユニットケースなどに設けられたキャンセルコイルと、マイクロホンケースの内面にキャンセルコイルと対向させて固定されキャンセルコイルの周りに磁界を形成する磁石を有してなる。マイクロホンケースに外部から無用な振動が加わると、マイクロホンユニットはその慣性力でマイクロホンケースに対して相対的に振動するため、キャンセルコイルに起電力が生じる。この起電力を、上記ノイズ信号のキャンセル信号とするものである。
特開2010−68364号公報 特開2009−200869号公報 特公昭61−30800号公報
ダイナミックマイクロホンにおいて、図4、図5に示す例のように、外部から侵入しようとするハムノイズを打ち消すためのハムノイズキャンセルコイルを付加することにより、ある程度のハムノイズ低減効果は期待できる。しかし、十分なハムノイズ低減効果を得ることはできない。その理由は、ボイスコイル106が受ける交番磁界と、ハムノイズキャンセルコイル151、152が受ける交番磁界とで位相差があり、この位相差に対応する分のハムノイズは打ち消すことができないからである。
また、特許文献3に記載されているダイナミックマイクロホンは、機械的な振動を要因とするノイズを除去するために、振動ピックアップとして機能させるための磁石と検出コイルが必要になる。
本発明は、上記従来技術の問題点を解消すること、すなわち、十分なハムノイズ低減効果を得ることができるダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホンを提供することを目的とする。
本発明に係るダイナミックマイクロホンユニットは、
音波を受けて振動する振動板と、上記振動板に固着されて振動板とともに振動するボイスコイルと、上記ボイスコイルが配置される磁気ギャップを含みこの磁気ギャップに磁場を生成する磁気回路と、を備えたダイナミックマイクロホンユニットであって、
上記振動板の正面側にレゾネータが配置され、
上記レゾネータの上記振動板との対向面に、上記ボイスコイルの固着位置に対向させてハムノイズキャンセルコイルが固着されている
ことを最も主要な特徴とする。
マイクロホンユニットに進入する交番磁界はボイスコイルとハムノイズキャンセルコイルにほぼ同じ条件で作用し、ほぼ同じノイズ信号を生成する。ボイスコイルとハムノイズキャンセルコイルで生成されるノイズ信号は互いに打ち消され、ボイスコイルからは、ハムノイズが極めて少ない音声信号が出力される。
本発明に係るダイナミックマイクロホンに用いられるマイクロホンユニットの実施例を示す縦断面図である。 本発明に係るダイナミックマイクロホンに用いられるマイクロホンユニットの別の実施例を示す縦断面図である。 図2に示す実施例によって得られる振動ノイズ低減効果を示すグラフである。 従来のダイナミックマイクロホンに用いられるマイクロホンユニット部分の例を示す縦断面図である。 従来のダイナミックマイクロホンに用いられるマイクロホンユニット部分の別の例を示す縦断面図である。
以下、図1乃至図3を参照しながら本発明に係るダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホンの実施例について説明する。
図1において、符号1は、マイクロホンユニットの基体をなすユニットフレームを示している。ユニットフレーム1は、磁気回路の一部を兼ねていて、外側ヨークとして機能している。ユニットフレーム1は、磁性体からなるほぼ円筒形状の部材で、中心孔の図1において下側の約半分が小径になっていて、上記中心孔の上下方向の中間に段部が形成されている。
ユニットフレーム1の中心孔内には、上記段部に円板状の内側ヨーク2が固定され、内側ヨーク2の上には円板状の磁石3が固定され、磁石3の上には円板状のポールピース4が固定されている。これら内側ヨーク2、磁石3、ポールピース4は同径の中心孔21,31,41を有している。これらユニットフレーム1、内側ヨーク2、磁石3、ポールピース4は互いに接着によって結合されている。内側ヨーク2の外周面はユニットフレーム1の内周面に密着しているのに対し、ポールピース4の外周面とユニットフレーム1の内周面との間には円形の間隙が生じている。磁石3から出る磁束は、ヨーク2、外側ヨークを兼ねるユニットフレーム1、上記間隙、ポールピース4で構成される磁気回路を通って磁石3に戻る。よって、上記間隙は磁気ギャップになっている。
ユニットフレーム1の上端部外周には、円筒部材35が固定されている。円筒部材35は上端部内周側に内向きのフランジ36を有していて、このフランジ36がユニットフレーム1の上端部外周に接着などによって固定されている。円筒部材35は実質的にユニットフレーム1の一部を構成している。上記内向きのフランジ36にはこのフランジ36を上下に貫通する孔37が複数箇所に設けられ、円筒部材35の内周面とユニットフレーム1の外周面との間に生じている円筒形状の空間が、上記孔37を経て、円筒部材35の上方の空間と連通している。上記孔37の上端は音響抵抗体18によって覆われている。
実質的にユニットフレーム1の一部を構成している円筒部材35の上端部には、振動板5の外周縁部が固着されている。振動板5は合成樹脂や金属の薄膜を素材としてなり、この素材を成形することによって、センタードーム51とこのセンタードーム51の全周を囲むサブドーム52を備えている。センタードーム51は球面の一部を切り取った形であるのに対し、サブドーム52は断面が部分円弧形状でセンタードーム51の外周縁に連続してセンタードーム51と一体に形成されている。サブドーム52の外周縁部が円筒部材35の外周縁部に固着されている。振動板5は、上記のようにサブドーム52の外周縁部が円筒部材35に固着されているため、音波を受けるとその音圧によりサブドーム52の外周縁部を支点として前後方向(図1において上下方向)に振動することができる。
振動板5にはセンタードーム51とサブドーム52の境界に沿ってボイスコイル6が固着されている。ボイスコイル6は、細い導線を巻き回すことにより円筒形に形成されかつ定まった形を保つように固められたもので、円筒形のボイスコイル6の一端が振動板5に固着されている。振動板5のサブドーム52の外周縁部が上記のように固着されている状態で、ボイスコイル6が前記磁気ギャップ内に位置し、ボイスコイル6はユニットフレーム1からもポールピース4からも離間している。振動板5のサブドーム52は、円筒部材35の孔37および音響抵抗体18をこれらの上方で覆っている。
振動板5の背面側(図1において振動板5の下側)には、保護部材7が配置されてポールピース4の上面に固着されている。保護部材7の上面はドーム状に形成され、振動板5のセンタードーム51との間に一定間隔の隙間が保たれている。保護部材7は、前記ポールピース4、磁石3、ヨーク2の中心孔41、31、21に連通する中心孔71を有している。
振動板5の正面側には、振動板5の保護部材を兼ねたレゾネータ8が、その外周縁部を円筒部材35の上端外周縁部に固着することによって配置されている。レゾネータ8の中心部の天井面はドーム状に形成され、振動板5のセンタードーム51との間に一定間隔の隙間が保たれている。レゾネータ8は外部からの音波を振動板5に導くための中心孔81および中心孔81の周囲に複数の孔82を有している。レゾネータ8が上記中心孔81および複数の孔82を有することによって前部音響端子が構成されている。レゾネータ8は、レゾネータ8の内面と振動板5とで画される前部空気室の共振によって高音域の周波数応答を伸ばす働きをする。
ユニットフレーム1の下端開口には蓋10が嵌められて密閉され、ユニットフレーム1内に比較的大きな空気室11が形成されている。空気室11には音響抵抗体を配置してもよい。以上のようにしてダイナミックマイクロホンユニットが構成されている。このマイクロホンユニットをマイクロホンケースに組み込むことによってダイナミックマイクロホンが構成される。上記マイクロホンケースの前面側はフロントメッシュなどで覆われ、マイクロホンケースの後端側には、マイクロホンケーブルを接続するコネクタが組み込まれる。
以上説明したダイナミックマイクロホンユニットに、ハムノイズキャンセルコイル15が組み込まれており、このハムノイズキャンセルコイル15の組み込み態様が本実施例の特徴になっている。図1において、ハムノイズキャンセルコイル15は、導電線を扁平な円筒形状に巻き回した空心コイルであり、前記レゾネータ8の振動板5との対向面に、かつ、ボイスコイル6の固着位置に対向させて固着されている。レゾネータ8には、振動板5との対向面に、ボイスコイル6と同心の円に沿った扁平な円筒面からなる突面83が形成されている。この突面83に沿ってハムノイズキャンセルコイル15の内周面が嵌められることにより、ハムノイズキャンセルコイル15が位置決めされて固着されている。
ハムノイズキャンセルコイル15の巻径とボイスコイル6の巻径はほぼ同じで、ハムノイズキャンセルコイル15とボイスコイル6が、マイクロホンユニットの中心軸線方向に距離を置いて互いに重なり合っている。また、振動板5が最大の振動幅で振動してもハムノイズキャンセルコイル15にボイスコイル6が接触しない範囲で、ハムノイズキャンセルコイル15がボイスコイル6に近接して配置されている。
ハムノイズキャンセルコイル15の巻回数とボイスコイル6の巻回数はほぼ同じである。ただし、マイクロホンユニットに進入する交番磁界によってハムノイズキャンセルコイル15とボイスコイル6に生成されるノイズ信号が互いに打ち消されるように、上記各コイル15,6は直列に接続されるとともに、各コイル15,6の巻線の向きは互いに逆向きになっている。
マイクロホンユニットに進入する交番磁界はボイスコイル6とハムノイズキャンセルコイル15にほぼ同じ条件で作用し、上記各コイル6,15はほぼ同じノイズ信号を生成する。ボイスコイル6とハムノイズキャンセルコイル15は、上記のように巻線の向きが互いに逆で、直列に接続されているため、各コイル6,15で生成されるノイズ信号は互いに打ち消され、ボイスコイル6からは、ハムノイズが極めて少ない音声信号が出力される。
次に、本発明に係るダイナミックマイクロホンユニットの第2の実施例について説明する。この実施例は、ハムノイズだけでなく、外部からの機械的な振動が加わった場合のノイズをキャンセルすることができるように構成を工夫したものである。前記第1の実施例の構成と異なる部分を重点的に説明する。
図2において、ハムノイズキャンセルコイル15は、その内周面がレゾネータ8の円筒面からなる突面83の外周面に沿って嵌められている。この点は第1の実施例と同様であるが、レゾネータ8は、外周縁部と突面83との連結部85が薄板状に形成されて、連結部85に、外部から振動が加わることによって振動することができるように弾性が与えられている。ハムノイズキャンセルコイル15の取り付け位置は、第1の実施例と同様に、振動板5を挟んでボイスコイル6と対向する位置である。保護部材7、レゾネータ8は磁性体からなっていて、前記ユニットフレーム1、内側ヨーク2、磁石3、ポールピース4からなる磁気回路の漏えい磁束が、保護部材7、レゾネータ8を経てハムノイズキャンセルコイル15を横切っている。
マイクロホンユニットに、音響的な空気振動以外の機械的な振動が加わると、レゾネータ8の連結部85の弾力によってレゾネータ8の中心部およびハムノイズキャンセルコイル15が振動する。機械的な外部振動によるハムノイズキャンセルコイル15の共振周波数は、振動板5の共振周波数と同じになるように、上記連結部85の弾性係数その他の設計条件が定められ、外部振動によりハムノイズキャンセルコイル15が振動板5と同相で振動するようになっている。
ハムノイズキャンセルコイル15が振動すると、ハムノイズキャンセルコイル15は上記漏えい磁束を横切ることによって発電し、外部振動に対応したキャンセル信号を発生する。したがって、ハムノイズキャンセルコイル15は、振動ピックアップとしての機能を備えているが、振動ピックアップのための専用の磁束源を設ける必要がない。外部振動が加わると、振動板5が振動してボイスコイル6から振動ノイズが発生する。この振動ノイズをハムノイズキャンセルコイル15から出力されるキャンセル信号でキャンセルされるように、ハムノイズキャンセルコイル15とボイスコイル6が接続されている。ハムノイズキャンセルコイル15は、第1の実施例と同様に、ハムノイズをキャンセル機能も持っている。その他の構成は第1の実施例と同じであるから説明を省略する。
以上述べたとおり、図2に示す第2の実施例によれば、ハムノイズキャンセルコイル15は、ハムノイズをキャンセルする機能持つとともに、外部振動によるノイズをキャンセルする機能も持っている。したがって、ハムノイズキャンセルコイル15は、実質的に振動ピックアップを構成している。振動ピックアップは、例えば前記引用文献3に記載されているように、マイクロホンケース側に磁石を、マイクロホンユニット側にコイルを設けるというように、マイクロホンケース側とマイクロホンユニット側に部品を配置する必要がある。しかし、本願発明の第2の実施例によれば、ハムノイズキャンセルコイル15が振動ノイズをキャンセルする機能を全うするのに必要な磁束源は、ダイナミックマイクロホンとして本来備えている磁石3である。よって、振動検出のための構成が簡単になるばかりでなく、マイクロホンユニット内で振動ピックアップの構成を完結できる利点がある。
上記第2の実施例に係るダイナミックマイクロホンによって得られる振動ノイズ低減効果について図3を参照しながら説明する。図3は、横軸に周波数[Hz]を、縦軸に機械的な振動によるボイスコイルからの出力レベル[dB re 1V]を示す。何れのグラフも、外部から機械的な振動を与えたときのグラフである。太い実線のグラフaはハムノイズキャンセルコイル15の出力信号により振動ノイズをキャンセルした後の出力レベルを示す。細い実線のグラフbは振動ノイズキャンセル前の出力レベルを示す。点線で示すグラフcは、上記機械的な振動により、振動ピックアップとしてのハムノイズキャンセルコイル15から出力される信号を示す。
グラフaとbを比較すると明らかなように、最大で11dB程度の振動ノイズ低減効果が認められる。3dB以上の振動ノイズ低減効果が得られる周波数領域を符号Eで示している。図3から明らかなように、上記第2の実施例によれば、振動ノイズ低減効果が大きい。
以上説明した各実施例に係るダイナミックマイクロホンユニットは、これをマイクロホンケースに内蔵し、マイクロホンケースにはマイクロホンコネクタその他必要な部品を組み込むことにより、ダイナミックマイクロホンを得ることができる。
本発明に係るダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホンは、特許請求の範囲に記載されている技術思想を逸脱しない範囲で任意に設計変更することができる。例えば、ダイナミックマイクロホンユニットの基本構成は図1、図2に示す実施例の構成に限定されるものではなく、伝統的なダイナミックマイクロホンユニットの基本構成を採用し、これに本発明特有の構成でハムノイズキャンセルコイルを付加してもよい。
1 ユニットフレーム
2 内側ヨーク
3 磁石
4 ポールピース
5 振動板
8 レゾネータ
6 ボイスコイル
15 ハムノイズキャンセルコイル
83 凸面
85

Claims (8)

  1. 音波を受けて振動する振動板と、上記振動板に固着されて振動板とともに振動するボイスコイルと、上記ボイスコイルが配置される磁気ギャップを含みこの磁気ギャップに磁場を生成する磁気回路と、を備えたダイナミックマイクロホンユニットであって、
    上記振動板の正面側にレゾネータが配置され、
    上記レゾネータの上記振動板との対向面に、上記ボイスコイルの固着位置に対向させてハムノイズキャンセルコイルが固着されているダイナミックマイクロホンユニット。
  2. ハムノイズキャンセルコイルとボイスコイルは直列に接続されるとともに、上記各コイルの巻線の向きは互いに逆向きである請求項1記載のダイナミックマイクロホンユニット。
  3. レゾネータの振動板との対向面にはボイスコイルと同心の円に沿った凸面が形成され、この突面に沿ってハムノイズキャンセルコイルが位置決めされている請求項1または2記載のダイナミックマイクロホンユニット。
  4. ハムノイズキャンセルコイルの巻径とボイスコイルの巻径はほぼ同じである請求項1、2または3記載のダイナミックマイクロホンユニット。
  5. ハムノイズキャンセルコイルの巻回数とボイスコイルの巻回数はほぼ同じである請求項1乃至4のいずれかに記載のダイナミックマイクロホンユニット。
  6. レゾネータは、その外周部とハムノイズキャンセルコイルの固着位置との連結部が、機械的な振動が加わることにより振動するように弾性を有し、磁気回路の漏えい磁束がハムノイズキャンセルコイルを横切っている請求項1乃至5のいずれかに記載のダイナミックマイクロホンユニット。
  7. 機械的な振動に対応してハムノイズキャンセルコイルから出力される上記振動に対応したキャンセル信号が、上記振動によってボイスコイルから出力される振動ノイズをキャンセルするように、上記ハムノイズキャンセルコイルとボイスコイルが接続されている請求項1乃至6のいずれかに記載のダイナミックマイクロホンユニット。
  8. マイクロホンケースに請求項1乃至7のいずれかに記載のダイナミックマイクロホンユニットが組み込まれているダイナミックマイクロホン。
JP2012051668A 2011-12-08 2012-03-08 ダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホン Active JP5783937B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012051668A JP5783937B2 (ja) 2011-12-08 2012-03-08 ダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホン
US13/706,533 US8837756B2 (en) 2011-12-08 2012-12-06 Dynamic microphone unit and dynamic microphone

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011269078 2011-12-08
JP2011269078 2011-12-08
JP2012051668A JP5783937B2 (ja) 2011-12-08 2012-03-08 ダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013141189A JP2013141189A (ja) 2013-07-18
JP5783937B2 true JP5783937B2 (ja) 2015-09-24

Family

ID=48572003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012051668A Active JP5783937B2 (ja) 2011-12-08 2012-03-08 ダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホン

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8837756B2 (ja)
JP (1) JP5783937B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6230147B2 (ja) * 2013-07-05 2017-11-15 株式会社オーディオテクニカ ダイナミックマイクロホン
US10659889B2 (en) * 2013-11-08 2020-05-19 Infineon Technologies Ag Microphone package and method for generating a microphone signal
JP6253101B2 (ja) 2014-05-20 2017-12-27 株式会社オーディオテクニカ 動電型電気音響変換器、及びその振動板、並びに動電型電気音響変換器の製造方法
JP6332862B2 (ja) * 2014-10-17 2018-05-30 株式会社オーディオテクニカ ダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホン
US9762992B2 (en) * 2015-05-08 2017-09-12 Kabushiki Kaisha Audio-Technica Condenser microphone unit, condenser microphone, and method of manufacturing condenser microphone unit
JP6647123B2 (ja) * 2016-04-13 2020-02-14 株式会社オーディオテクニカ 単一指向性ダイナミックマイクロホンユニット
JP6889135B2 (ja) * 2018-09-14 2021-06-18 株式会社東芝 センサ
EP3879847A1 (de) * 2020-03-10 2021-09-15 Austrian Audio GmbH Mikrofonschaltung zur linearisierung des proximity-effekts bei einem richtmikrofon
CN117544888B (zh) * 2024-01-09 2024-04-09 瑞声光电科技(常州)有限公司 电磁麦克风

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5931111Y2 (ja) * 1980-07-19 1984-09-04 パイオニア株式会社 ダイナミツクマイクロホン
JPS6130800A (ja) 1984-07-24 1986-02-13 株式会社東芝 放射性充填物のサンプル採取装置
JP3192100B2 (ja) * 1996-11-08 2001-07-23 株式会社オーディオテクニカ マイクロホン
US7135638B2 (en) * 2003-11-25 2006-11-14 Lloyd R. Baggs Dynamic magnetic pickup for stringed instruments
JP5129605B2 (ja) 2008-02-22 2013-01-30 株式会社オーディオテクニカ 狭指向性コンデンサマイクロホン
JP5156557B2 (ja) 2008-09-12 2013-03-06 株式会社オーディオテクニカ コンデンサマイクロホン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013141189A (ja) 2013-07-18
US20130148836A1 (en) 2013-06-13
US8837756B2 (en) 2014-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5783937B2 (ja) ダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホン
TWI406575B (zh) 微型喇叭
WO2006128768A1 (en) Loudspeaker driver with integrated microphone
US20140219479A1 (en) Speaker magnet assembly with included spider
JP5665697B2 (ja) ダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホン
KR101584651B1 (ko) 슬림형 스피커 및 그의 제조 방법
US8761427B2 (en) Dynamic microphone unit and dynamic microphone
KR101258293B1 (ko) 스피커
KR101481649B1 (ko) 마이크로스피커
KR101186727B1 (ko) 스피커
JP2009278403A (ja) ノイズキャンセル型ヘッドホン
JP6253101B2 (ja) 動電型電気音響変換器、及びその振動板、並びに動電型電気音響変換器の製造方法
JP6230147B2 (ja) ダイナミックマイクロホン
JP5399391B2 (ja) ノイズキャンセルヘッドホン
KR200482649Y1 (ko) 음향 진동 왜곡 방지 구조의 전기 음향 변환기
JP4570030B2 (ja) ダイナミックマイクロホン
JP2005260306A (ja) ダイナミックマイクロホン
CN112261556B (zh) 发声器件
EP4333455A1 (en) Noise-cancelling headphone device
KR101353440B1 (ko) 음향 변환 장치
JP2023009739A (ja) スピーカユニット
KR101475341B1 (ko) 슬림형 마이크로스피커
JP2817296B2 (ja) インサイドホン
KR20090099245A (ko) 전자음향변환기의 진동판
JP2003163992A (ja) スピーカ

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20140402

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150721

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150721

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5783937

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250