JP5783922B2 - 切削インサート、切削工具および切削工具を用いた被削材の切削方法 - Google Patents

切削インサート、切削工具および切削工具を用いた被削材の切削方法 Download PDF

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本発明は、切削インサート、切削工具および切削工具を用いた被削材の切削方法に関する。
従来、正面フライス加工およびエンドミル加工に用いられる切削工具として、回転中心軸を有するホルダに切削インサートが装着されたスローアウェイ式の転削工具が用いられている。このような転削工具に用いられる切削インサートは、一般的に、上面、下面および側面を有し、上面と側面との交線部に切刃が形成された構成となっている。この切刃を被削材に接触させることによって、被削材を切削することができる。
近年、切削インサートにおける切削抵抗を低減するため、特許文献1に記載されたように、切刃が分割された構成の切削インサートが提案されている。特許文献1に記載の切削インサートは、側面に溝部が設けられた形状である。この溝部によって切刃が分割されている。
特開平9−57519号公報
特許文献1に記載の切削インサートにおいては、溝部においては被削材が切削されず、分割されたそれぞれの切刃によって被削材が切削される。このような場合、被削材の切屑が小さくなるとともに個片数が増える。
そのため、切屑が散乱し易くなるので、切屑の排出が煩雑になるという問題が生じる。また、切削工程において用いられる、切削工具自体、あるいは切屑を排出するベルトコンベア式の搬送装置のような機器に切屑が詰まりやすくなる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、切削抵抗を低減しつつも優れた切屑排出性を備える、切削インサート、切削工具および切削工具を用いた被削材の切削方法を提供することにある。
本発明の一態様に基づく切削インサートは、下面と、凹形状の主面部分、および該主面部分を囲むように位置した前記下面と平行なランド部分を有する上面と、該上面および下面のそれぞれと接続された平坦状の側面と、該側面に設けられた、一端が前記上面に達している溝部と、前記上面の前記ランド部分と前記側面との交線部に位置した、被削材を切削する複数の第1の切刃と、前記上面の前記ランド部分と前記溝部の底面との交線部に位置した、前記第1の切刃と同時に前記被削材を切削する第2の切刃とを備え、前記第1の切刃と前記ランド部分の内周との間隔が、前記第2の切刃と前記ランド部分の内周との間隔よりも広いことを特徴としている。
本発明の一態様に基づく切削工具は、上記態様の切削インサートと、前記切削インサートが装着されたホルダとを具備している。
本発明の一態様に基づく被削材の切削方法は、上記態様の切削工具を被削材に相対的に近付ける工程と、前記切削工具または前記被削材を回転させ、前記切削工具の前記第1の
切刃および前記第2の切刃を前記被削材に接触させて、前記被削材を切削する工程と、前記切削工具を前記被削材から相対的に遠ざける工程とを具備している。
上記態様の切削インサートは、分割された複数の第1の切刃を有していることから、切削抵抗を減少させることができる。また、上面と溝部の底面との交線部に位置し、第1の切刃よりも内側に位置した第2の切刃を有していることから、第1の切刃および第2の切刃を被削材に接触させて被削材を切削する際に、切削抵抗が増加することを抑制しつつも、第1の切刃における被削材の切屑を第2の切刃における被削材の切屑によって繋げることができる。従って、被削材の切屑が小さくなるとともに個片数が増えることを抑制できる。
本発明の第1の実施形態の切削インサートを示す斜視図である。 図1に示す切削インサートをX1方向から見た平面図である。 図1に示す切削インサートをX2方向から見た側面図である。 図1に示す切削インサートをX3方向から見た側面図である。 図1に示す切削インサートをX4方向から見た底面図である。 図2に示す切削インサートにおける領域Aを拡大した拡大平面図である。 図2に示す切削インサートにおけるB−B断面の一部を拡大した拡大断面図である。 図2に示す切削インサートにおけるC−C断面の一部を拡大した拡大断面図である。 本発明の一実施形態にかかる工具ホルダを示す斜視図である。 本発明の一実施形態にかかる切削方法の工程図である。 本発明の一実施形態にかかる切削方法の工程図である。 本発明の一実施形態にかかる切削方法の工程図である。
<切削インサート>
以下、一実施形態の切削インサート1について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本発明の切削インサートは、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
図1〜8に示すように、本実施形態の切削インサート1は、平面視した場合の形状が四角形状である上面3および下面5を備えている。また、上面3と下面5との間には、これらの面にそれぞれ接続された4つの側面7を備えている。下面5が上面3よりも小さく、4つの側面7はそれぞれ、上面3および下面5に対して傾斜した形状となっている。本実施形態においては、上面3と側面7とのなす角を内角とした場合、90°−内角で示される傾斜角が11°に設定されているが、これに限定されるものではなく適宜設定される。
切削インサート1の材質としては、例えば、超硬合金あるいはサーメットなどが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)の粉末を加えて焼結して生成されるWC−Co、WC−Coに炭化チタン(TiC)を添加したWC−TiC−Co、あるいはWC−TiC−Coに炭化タンタル(TaC)を添加したWC−TiC−TaC−Coがある。また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料であり、具体的には、炭化チタン(TiC)、または窒化チタ
ン(TiN)を主成分としたチタン化合物が挙げられる。
切削インサート1の表面は、化学蒸着(CVD)法または物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされていてもよい。被膜の組成としては、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)またはアルミナ(Al)などが挙げられる。
また、本実施形態の切削インサート1には、上面3の中心から下面5の中心にかけて貫通する貫通孔9が形成されている。貫通孔9は、切削インサート1を切削工具101のホルダ103にネジ止め固定する際にボルト105を挿入するために設けられている。なお、切削インサート1をホルダ103に固定する方法としては、上記のネジ止め固定による方法に代えて、クランプ構造を採用しても良い。
本実施形態の切削インサート1における略四角形状の上面3は、一辺が例えば6〜25mm程度に設定される。また、切削インサート1における略四角形状の下面5は、一辺が例えば5〜20mm程度に設定される。さらに、上面3から下面5までの厚みは、例えば3〜7mm程度に設定される。このとき、厚みとは、切削インサート1を側面視した場合に、上面3のうち最も上方に位置する部分と下面5のうち最も下方に位置する部分までの上下方向の幅を意味している。
上記4つの側面7のうち少なくとも1つには、一端が上面3に達している溝部11が形成されている。具体的には、本実施形態の切削インサート1は4つの側面7のそれぞれに、一端が上面3に達するとともに他端が下面5に達する溝部11がそれぞれ複数形成されている。このとき、溝部11は、上面3から下面5に向かって形成された底面11Aと、この底面11Aを間に挟むように上面3から下面5に向かって形成された一対の両側面11Bとを有している。
図6において、溝部11における切削インサート1の側面7に平行な方向の幅W1は、1〜1.5mm程度に設定される。また、溝部11における切削インサート1の側面7に垂直な方向の幅W2、言い換えれば溝部11の深さは、0.1〜0.2mm程度に設定される。
上面3と側面7との交線部には複数の第1の切刃13が形成されている。本実施形態の切削インサート1においては、側面7に複数の溝部11が形成されていることから、これらの溝部11によって分割された側面7のそれぞれと上面3との交線部に、それぞれ第1の切刃13が形成されている。また、本実施形態の切削インサート1においては、単に被削材201の切屑を分割するための溝を側面7に形成するのではなく、上面3と複数の溝部11の底面11Aとの交線部にそれぞれ第2の切刃15が形成されている。すなわち、本実施形態の切削インサート1においては、第2の切刃15が、複数の第1の切刃13の間に挟まれるように位置している。これら第1の切刃13および第2の切刃15を被削材201に接触させることによって、切削加工を行うことができる。
なお、このとき上面3と側面7との交線部は、2つの面が交わることによる厳密な線形状であるものではない。上面3と側面7との交線部が鋭角に尖っていると、切刃の耐久性が低下するため、上面3と側面7とが交わる部分がわずかに曲面形状となっている、いわゆるホーニング加工が施されていることが好ましい。
本実施形態の切削インサート1においては、上記の第1の切刃13および第2の切刃15を被削材201に接触させて第1の切刃13および第2の切刃15が同時に被削材201を切削する際に、第1の切刃13が、切削作用において切屑生成に主要な役割を果たす
主切刃として機能している。また、上記の第2の切刃15が、第1の切刃13によって生成された切屑をつなぐように被削材201を切削する役割を果たす副切刃として機能している。
本実施形態の切削インサート1は、上記した第1の切刃13および第2の切刃15を備えていることから、切削抵抗を減少させることができる。また、切削抵抗が増加することを抑制しつつも、第1の切刃13における被削材201の切屑を第2の切刃15における被削材201の切屑によって繋げることができる。従って、被削材201の切屑が小さくなるとともに個片数が増えることを抑制できる。
第1の切刃13の幅W3は、例えば2〜4mm程度に設定される。また、第2の切刃15の幅W4は、例えば1〜1.5mm程度に設定される。上述の例示的な値のように、第1の切刃13の幅は、第2の切刃15の幅よりも大きいことが好ましい。第1の切刃13が主切刃として機能していることから、第1の切刃13の幅が相対的に大きいことによって被削材201を良好に切削することができる。また、第2の切刃15の幅が相対的に小さいことによって、第1の切刃13によって生成された切屑を安定して繋ぐことができる。
溝部11の底面11Aと両側面11Bとの境界、および、溝部11の両側面11Bと切削インサート1の側面7との境界は曲面形状となっていることが好ましい。第1の切刃13と第2の切刃15とでは被削材201を切削する厚みが異なるため、切削加工時に第1の切刃13および第2の切刃15に加わる切削負荷が異なる。そのため、この切削負荷の違いに起因して第1の切刃13と第2の切刃15との間には比較的大きな応力が加わり易い。
具体的には、溝部11の底面11Aと両側面11Bとの境界、および、溝部11の両側面11Bと切削インサート1の側面7との境界のそれぞれの角部にそれぞれ大きな応力が集中し易い。しかしながら、この大きな応力が集中し易いそれぞれの角部が曲面形状であることによって、応力が分散されるので、切削インサート1全体として耐久性を良好なものにできる。
また、同様の理由から、切削インサート1を平面視した場合に、溝部11が、側面7に開口する部分から底面11Aに向かって幅が狭くなっているテーパ形状であることが好ましい。溝部11が上記のテーパ形状である場合には、第1の切刃13に加わる負荷と第2の切刃15に加わる負荷とが急激に変化することを抑制できる。そのため、切削インサート1全体として耐久性を良好なものにできる。
さらに、図3,4に示すように、溝部11における第1の切刃13に沿った方向の幅が、上面側から下面側に向かって広くなることが好ましい。上述のように、溝部11が、側面7に開口する部分から底面11Aに向かって幅の狭くなるテーパ形状であることによって、切削インサート1全体としての耐久性を良好なものにできる。このテーパ形状の傾斜を緩やかにすることによって、耐久性をさらに良好なものにできる。しかしながら、テーパ形状の傾斜を緩やかにする程に、第1の切刃13および第2の切刃15の幅が狭くなる。
図3,4に示すように、溝部11における第1の切刃13に沿った方向の幅が、上面側から下面側に向かって広くなる構成の場合、上面側においては、相対的にテーパの傾斜角が大きいため、第1の切刃13および第2の切刃15の幅を大きく確保することができる。そのため、良好な切削加工性を有することができる。一方、切削に寄与しないか面側においては、相対的にテーパの傾斜角が小さく緩やかであることによって、切削インサート
1全体としての耐久性を良好なものにできる。
なお、本実施形態の切削インサート1は、図2に示すように、平面視した場合の上面3の形状が四角形であるが、このような形態には限られない。例えば、平面視した場合の上面3の形状が三角形、五角形、六角形または八角形のような多角形状であってもよい。また、平面視した場合の形状が四角形であるとは、厳密に四角形状であることを要求するものではなく、溝部11を除く外周の主要部分が4辺からなる構成であって、例えば、角部が曲線形状となっていてもよい。また、この曲線形状の角部をコーナー切刃として切削加工に用いてもよい。
本実施形態の切削インサート1における上面3は、中央に位置する凹形状の主面部分17と、主面部分17と側面7との間に位置し、下面5と平行なランド部分19とを有している。主面部分17の中心に上記の貫通孔9が開口している。切削インサート1をホルダ103に固定する際には、この貫通孔9にボルト105が挿入される。なお、「下面5と平行」とは、厳密に平行であることを意味するものではなく、下面5に対して±5°程度のズレを有していても良い。
凹形状の主面部分17は、ランド部分19に隣接する周縁から中央に向かうにつれて下方に傾斜するすくい面17Aと、すくい面17Aの内側に位置してすくい面17Aの下端よりも上方に突出する突起部17Bとを有している。また、すくい面17Aおよび突起部17Bの内側に貫通孔9が位置している。
すくい面17Aは、切削加工時に第1の切刃13および第2の切刃15で生成された切屑と接触して、切屑の変形あるいは進行方向の変更を生じさせることによって、切屑を外部へスムーズに排出する役割を備える部位である。本実施形態におけるすくい面17Aは、断面視した場合に、直線形状となっているが、これに限られるものではない。たとえば、すくい面17Aが曲線形状となっていても何ら問題ない。
突起部17Bは、生成された切屑を渦巻き状にカールさせる役割を備える部位である。突起部17Bにおいて切屑が渦巻き状に変形されることによって、優れた切屑排出性を発揮することが可能となる。また、上述の通り、突起部17Bは切屑をカールさせるために設けられていることから、主切刃として機能する第1の切刃13で切削される切屑の進行方向上に突起部17Bが位置していることが好ましい。
本実施形態における上面3は、主面部分17と側面7との間に位置し、下面5と平行なランド部分19を有している。より具体的には、第1の切刃13および第2の切刃15とすくい面17Aとの間にそれぞれランド部分19が形成されている。すなわち、上面3のランド部分19と側面7との交線部には複数の第1の切刃13が形成されている。また、上面3のランド部分19と複数の溝部11の底面11Aとの交線部にそれぞれ第2の切刃15が形成されている。そのため、切削インサート1の上面3と側面7との交線部、および切削インサート1の上面3と溝部11の底面11Aとの交線部をそれぞれ切刃として安定して機能させることができる。
このとき、第1の切刃13とランド部分19の内周との間隔W5が、第2の切刃15とランド部分19の内周との間隔W6よりも広いことが好ましい。具体的には、図7に示すランド部分19の幅W5が、図8に示すランド部分19の幅W6よりも大きいことが好ましい。主切刃として機能する第1の切刃13の、切刃としての機能を安定させることができるからである。なお、図7は、図2に示す切削インサート1におけるB−B断面であり、第1の切刃13を含む断面の一部を拡大した拡大断面図である。また、図8は、図2に示す切削インサート1におけるC−C断面であり、第2の切刃15を含む断面の一部を拡
大した拡大断面図である。
また、第1の切刃13とランド部分19の内周との間隔が、第2の切刃15とランド部分19の内周との間隔と同程度である場合、すくい角を一定に保つことが難しくなるが、第1の切刃13とランド部分19の内周との間隔が、第2の切刃15とランド部分19の内周との間隔よりも広いことによって、すくい角を一定に保つことが容易となる。このような場合、すくい面17Aを平滑な形状にしやすいので、第1の切刃13および第2の切刃15で切削した互いにつながった状態の切屑を、安定してすくい面17Aに接触させることができる。そのため、切屑の変形あるいは進行方向をコントロールし易くなる。
また、第1の切刃13を複数備えている場合に、複数の第1の切刃13のうち、第1の切刃13に沿った方向の中心に位置する第1の切刃13とランド部分19の内周との間隔が、複数の第1の切刃13のうち、第1の切刃13に沿った方向の端に位置する第1の切刃13とランド部分19の内周との間隔よりも狭いことが好ましい。
第1の切刃13に沿った方向の端に位置する第1の切刃13には、第1の切刃13に沿った方向の中心に位置する第1の切刃13と比較して大きな力が加わり易い。しかしながら、この大きな力が加わり易い部分におけるランド部分19の内周との間隔が相対的に大きいことによって切刃としての強度を高めることができる。そのため、切削インサート1全体として高い耐久性を備えることができる。
また、本実施形態の切削インサート1は、上面3と側面7との交線部のみに切刃を有する形状であるが、下面5と側面7との交線部にも切刃を有する形状であってもよい。このような場合、下面5と側面7との交線部に複数の第3の切刃を有するとともに、下面5と複数の溝部11の底面11Aとの交線部にそれぞれ第4の切刃を有することによって、切削インサート1を上下反転させて用いることができる。
また、切削インサート1の下面5は、切削工具101のホルダ103に装着する際に、ホルダ103への着座面として機能する。
<切削工具>
次に、本発明の一実施形態の切削工具101について図面を用いて説明する。
本実施形態の切削工具101は、図9に示すように、回転中心軸Sを有し、先端側の外周面に複数のインサートポケット107を有するホルダ103と、インサートポケット107にそれぞれ装着される上記の切削インサート1とを備えている。
ホルダ103は、回転中心軸Sを中心とする略回転体形状をなす。そして、ホルダ103の先端側の外周面には、インサートポケット107が等間隔に複数設けられている。インサートポケット107は、切削インサート1が装着される部分であり、ホルダ103の外周面および先端面に開口している。
そして、ホルダ103に設けられた複数のインサートポケット107に、切削インサート1が装着される。複数の切削インサート1は、第1の切刃13および第2の切刃15が外周面から外方に突出するように装着される。
本実施形態においては、切削インサート1は、ボルト105によって、インサートポケット107に装着されている。すなわち、切削インサート1の貫通孔9にボルト105を挿入し、このボルト105の先端をインサートポケット107に形成されたネジ孔(図示せず)に挿入してネジ部同士を螺合させることによって、切削インサート1がホルダ10
3に装着されている。
また、本実施形態においては、切削インサート1は、ホルダ103に対して、外周面から外方に突出する第1の切刃13および第2の切刃15が正のアキシャルレーキ角を有するように装着されている。すなわち、側面視で、ホルダ103の外周面側に配置された切削インサート1の第1の切刃13および第2の切刃15は、ホルダ103の先端側から後端側に向かうにつれて、ホルダ103の回転中心軸Sから遠ざかるように傾斜している。このような構成によって、切削時にかかる切削抵抗の低減を図ることができる。
本実施形態の切削工具101においては、溝部11の数が異なる複数の切削インサート1を組み合わせて用いてもよい。本例においては、側面7における溝部11の数が奇数である切削インサート1Aと、側面7における溝部11の数が偶数である切削インサート1Bとを組み合わせて用いている。具体的には、切削インサート1Aの第1の切刃13は、切削インサート1Bの溝部11に対応して設けられている。また、切削インサート1Bの第1の切刃13は、切削インサート1Aの溝部11に対応して設けられている。
切削インサート1Aおよび切削インサート1Bは、図9に示すように、交互にホルダ103に配置されることが好ましい。このような切削インサート1Aおよび切削インサート1Bを組み合わせて用いることによって、切削インサート1Aの溝部11によって残る削り残し部分を切削インサート1Bの第1の切刃13および第2の切刃15によって削ることができ、平坦状の加工面を安定して得ることができる。
なお、本例においては、切削インサート1Aおよび切削インサート1Bは、本体部分、溝部11および第1の切刃13の寸法が全て等しいものを用いているが、上述のように、一方の切削インサート1Aの第1の切刃13が他方の切削インサート1Bの溝部11に対応していればよい。
ホルダ103としては、鋼、鋳鉄などを用いることができる。特に、これらの部材の中で靱性の高い鋼を用いることが好ましい。
<被削材の切削方法>
次に、本発明の一実施形態の被削材201の切削方法について図面を用いて説明する。
本実施形態の切削方法は、以下の工程を備えている。すなわち、
(1)図10に示すように、上記実施形態に代表される切削工具101を被削材201に相対的に近付ける工程と、
(2)図11に示すように、切削工具101または被削材201を回転させ、切削工具101の第1の切刃13および第2の切刃15を被削材201に接触させて、被削材201を切削する工程と、
(3)図12に示すように、切削工具101を被削材201から相対的に遠ざける工程と、
を備えている。
本実施形態の被削材201の切削方法においては、切削インサート1が、分割された複数の第1の切刃13、および上面3と溝部11の底面11Aとの交線部に位置し、第1の切刃13よりも内側に位置した第2の切刃15を有していることから、切削抵抗が増加することを抑制しつつも、第1の切刃13における被削材201の切屑を第2の切刃15における被削材201の切屑によって繋げることができる。従って、被削材201の切屑が小さくなるとともに個片数が増えることを抑制できる。
図10においては、被削材201を固定するとともに切削工具101を近づけている。また、図11においては、被削材201を固定するとともに切削工具101を回転させている。また、図12においては、被削材201を固定するとともに切削工具101を遠ざけている。なお、本実施形態の切削方法においては、それぞれの工程において、被削材201を固定するとともに切削工具101を動かしているが、当然ながらこのような形態に限定されるものではない。
例えば、(1)の工程において、被削材201を切削工具101に近づけてもよい。同様に、(3)の工程において、被削材201を切削工具101から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、切削工具101を回転させた状態を保持して、被削材201の異なる箇所に切削インサート1の切刃を接触させる工程を繰り返せばよい。使用している第1の切刃13および第2の切刃15が摩耗した際には、切削インサート1を貫通孔9の中心軸に対して90度回転させて、未使用の切刃を用いればよい。
なお、被削材201の材質の代表例としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、鋳鉄、または非鉄金属などが挙げられる。
1・・・切削インサート
3・・・上面
5・・・下面
7・・・側面
9・・・貫通孔
11・・・溝部
11A・・・底面
11B・・・両側面
13・・・第1の切刃
15・・・第2の切刃
17・・・主面部分
17A・・・すくい面
17B・・・突起部
19・・・ランド部分
101・・・切削工具
103・・・ホルダ
105・・・ボルト
107・・・インサートポケット
201・・・被削材

Claims (7)

  1. 下面と、
    凹形状の主面部分、および該主面部分を囲むように位置した前記下面と平行なランド部分を有する上面と、
    該上面および下面のそれぞれと接続された側面と、
    該側面に設けられた、一端が前記上面に達している溝部と、
    前記上面の前記ランド部分と前記側面との交線部に位置して、被削材を切削する複数の第1の切刃と、
    前記上面の前記ランド部分と前記溝部の底面との交線部に位置した、前記第1の切刃と同時に前記被削材を切削する第2の切刃とを備え
    前記第1の切刃と前記ランド部分の内周との間隔が、前記第2の切刃と前記ランド部分の内周との間隔よりも広いことを特徴とする切削インサート。
  2. 下面と、
    凹形状の主面部分、および該主面部分を囲むように位置した前記下面と平行なランド部分を有する上面と、
    該上面および下面のそれぞれと接続された側面と、
    該側面に設けられた、一端が前記上面に達している溝部と、
    前記上面の前記ランド部分と前記側面との交線部に位置して、被削材を切削する複数の第1の切刃と、
    前記上面の前記ランド部分と前記溝部の底面との交線部に位置した、前記第1の切刃と同時に前記被削材を切削する第2の切刃とを備え
    前記第1の切刃に沿った方向の中心に位置する前記第1の切刃と前記ランド部分の内周との間隔が、前記第1の切刃に沿った方向の端に位置する前記第1の切刃と前記ランド部分の内周との間隔よりも狭いことを特徴とする切削インサート。
  3. 平面視した場合に、それぞれの前記第1の切刃の幅が、前記第2の切刃の幅よりも大きいことを特徴とする請求項に記載の切削インサート。
  4. 下面と、
    凹形状の主面部分、および該主面部分を囲むように位置した前記下面と平行なランド部分を有する上面と、
    該上面および下面のそれぞれと接続された側面と、
    該側面に設けられた、一端が前記上面に達している溝部と、
    前記上面の前記ランド部分と前記側面との交線部に位置して、被削材を切削する複数の第1の切刃と、
    前記上面の前記ランド部分と前記溝部の底面との交線部に位置した、前記第1の切刃と同時に前記被削材を切削する第2の切刃とを備え
    平面視した場合に、前記溝部は、前記側面に開口する部分から前記底面に向かって幅が狭くなっているテーパ形状であることを特徴とする切削インサート。
  5. 下面と、
    凹形状の主面部分、および該主面部分を囲むように位置した前記下面と平行なランド部分を有する上面と、
    該上面および下面のそれぞれと接続された側面と、
    該側面に設けられた、一端が前記上面に達している溝部と、
    前記上面の前記ランド部分と前記側面との交線部に位置して、被削材を切削する複数の第1の切刃と、
    前記上面の前記ランド部分と前記溝部の底面との交線部に位置した、前記第1の切刃と同時に前記被削材を切削する第2の切刃とを備え
    前記溝部における前記第1の切刃に沿った方向の開口の幅が、前記上面側から前記下面側に向かって広くなっていることを特徴とする切削インサート。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の切削インサートと、
    該切削インサートが装着されたホルダとを具備した切削工具。
  7. 請求項に記載の切削工具を被削材に相対的に近付ける工程と、
    前記切削工具または前記被削材を回転させ、前記切削工具の前記第1の切刃および前記第2の切刃を前記被削材に接触させて、前記被削材を切削する工程と、
    前記切削工具を前記被削材から相対的に遠ざける工程とを具備した切削方法。
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