JP5783187B2 - 膝側面拘束用エアバッグ装置 - Google Patents

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本発明は、膝側面拘束用エアバッグ装置に関する。
下記特許文献1には、車両衝突時の衝突形態を緻密に判断して、衝突形態に応じて最適な状態で乗員を拘束することを目的とした車両の乗員保護装置に関する技術が開示されている。この技術によれば、斜突時における乗員の横倒れ移動を拘束するサポータとして、ドアトリムに大腿部サポータ、頸部サポータ、足部サポータを突出部として形成することで、足部の内外転(足首の捻り)を抑制するようになっている。
特開2003−327073号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、サポータがドアトリムに突出部として形成されているため、ドアトリムと大腿部、脛部、足部とが接触するまでは、脚部の横倒れ移動が拘束されないことになる。その結果、現実的には、膝とドアトリムとの初期隙間(室内空間)だけ膝が車両幅方向外側に移動することになり、乗員の足首の捻りが発生してしまう可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、前面衝突時(特に微小ラップ衝突時又は斜突時)に、乗員の足首が捻れるのを低減又は防止することができる膝側面拘束用エアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る膝側面拘束用エアバッグ装置は、作動することによりガスを発生するインフレータと、サイドドア内に折り畳まれた状態で配設されると共に、前記インフレータから発生したガスが供給されることによりドアトリムから車室内側へ膨張展開され、着座乗員の車両幅方向外側の膝側面を拘束する膝側面拘束用エアバッグと、を有し、前記サイドドアにはスピーカが配設されており、前記膝側面拘束用エアバッグは、スピーカ配設部位から車室内側へ膨張展開されるように構成されている。
請求項2記載の本発明に係る膝側面拘束用エアバッグ装置は、請求項1記載の発明において、前記インフレータ及び前記膝側面拘束用エアバッグを含んで構成されたエアバッグモジュールは、前記サイドドアのドアアウタパネルとドアインナパネルとの間に配設されたインパクトビームに支持されている。
請求項3記載の本発明に係る膝側面拘束用エアバッグ装置は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記膝側面拘束用エアバッグが膨張展開したときの車両幅方向に沿った厚さは、ドアトリム意匠面から着座乗員の車両幅方向外側の膝側面までの距離以上に設定されている。
請求項4記載の本発明に係る膝側面拘束用エアバッグ装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記膝側面拘束用エアバッグは、足元スペースに設けられたフットレストとフロアパネルの交点から車両後方へ200mm、車両上方へ500mmの位置を中心とする半径100mm以内のエリアを少なくともカバーするように膨張展開する構成とされている。
請求項1記載の本発明によれば、インフレータは作動することによりガスを発生する。このガスはサイドドア内に折り畳まれた状態で配設された膝側面拘束用エアバッグ内に供給される。これにより、サイドドアのドアトリムから車室内側へ膝側面拘束用エアバッグが膨張展開される。
ここで、仮に衝突形態が微小ラップ衝突や斜め方向からの衝突(斜突)等の場合、着座乗員の膝が車両幅方向外側へ横方向移動する。しかし、本発明では、サイドドアのドアトリムから車室内側へ膨張展開された膝側面拘束用エアバッグによって、当該着座乗員の車両幅方向外側の膝の側面が拘束される。その結果、着座乗員の足首が捻られることが抑制又は防止される。
また、本発明によれば、サイドドアにはスピーカが配設されており、膝側面拘束用エアバッグはスピーカ配設部位から車室内側へ膨張展開される。従って、エアバッグドアを特別に設定する必要がなくなり、設計が容易になる。
請求項2記載の本発明によれば、サイドドアのドアアウタパネルとドアインナパネルとの間にはインパクトビームが配設されており、エアバッグモジュールはこのインパクトビームに取り付けられている。このため、膝側面拘束用エアバッグが膨張展開したときの反力がインパクトビームに支持される。
請求項3記載の本発明によれば、膝側面拘束用エアバッグが膨張展開したときの車両幅方向に沿った厚さが、ドアトリム意匠面から着座乗員の車両幅方向外側の膝側面までの距離以上に設定されているため、充分な厚さの膝側面拘束用エアバッグで着座乗員の膝側面を受け止めることができる。このため、微小ラップ衝突や斜突等の前面衝突時の早い段階で、着座乗員の車両幅方向外側の膝側面を拘束するための反力が得られる。
請求項4記載の本発明によれば、膝側面拘束用エアバッグが膨張展開すると、当該膝側面拘束用エアバッグによって、足元スペースに設けられたフットレストとフロアパネルの交点から車両後方へ200mm、車両上方へ500mmの位置を中心とする半径100mm以内のエリアが少なくともカバーされる。このため、車両コンセプトが異なる車両に対しても、着座乗員の膝側面を拘束することが可能となる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る膝側面拘束用エアバッグ装置は、前面衝突時(特に微小ラップ衝突や斜突時)に、乗員の足首が捻れるのを低減又は防止することができるという優れた効果を有する。
また、請求項1記載の本発明に係る膝側面拘束用エアバッグ装置は、ドアトリムの設計の容易化を図ることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る膝側面拘束用エアバッグ装置は、膝側面拘束用エアバッグの展開反力を受けるための補強対策等が不要になると共に、膝側面拘束用エアバッグの展開姿勢も安定するため膝側面と車体側部の車室内側の面との間へ迅速に膝側面拘束用エアバッグを膨張展開させることができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る膝側面拘束用エアバッグ装置は、膝側面の拘束性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る膝側面拘束用エアバッグ装置は、より多くの車種において前面衝突時に着座乗員の膝側面を拘束することができると共に、部品の共通化を図ることができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係る膝側面拘束用エアバッグ装置を搭載したサイドドアの内部を車室外側から見て示す斜視図である。 図1に示される膝側面拘束用エアバッグ装置の配置関係を示す図1の2−2線に沿った拡大縦断面図である。 膝側面拘束用エアバッグによってカバーしようとするエリアの考え方を概略的に示す側面図である。 膝側面拘束用エアバッグによってカバーしようとするエリアの考え方を概略的に示す平面図である。 フロントバンパにバリアが斜め方向から衝突したときの状態を示す平面図である。
以下、図1〜図5を用いて、本発明に係る膝側面拘束用エアバッグ装置の一実施形態について説明する。なお、各図に適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、又矢印UPは車両上方側を示している。さらに、矢印INは車両幅方向内側を示している。また、これらの図に描かれた車両は、左ハンドル車である。
図5に示されるように、キャビンCには、運転席側の車両用シート10及び助手席側の車両用シート12が車両幅方向に並んで配設されている。運転席側の車両用シート10は、乗員が着座するシートクッション14と、シートクッション14の後端部に傾倒可能に支持されて着座乗員の背部を支持するシートバック16と、シートバック16の上端部に上下動可能に配設されて着座乗員の頭部を支持するヘッドレスト18(図3参照)と、を備えている。助手席側の車両用シート12も運転席側の車両用シート10と同様に構成されているので、運転席側の車両用シート10の構成要素と同一の符号を付してその説明を省略する。
また、上述した運転席用の車両用シート10の車両幅方向外側及び助手席用の車両用シート12の車両幅方向外側には、フロントサイドドア60がそれぞれ配設されている。図1、図2及び図4に示されるように、フロントサイドドア60は、車両幅方向内側に配置されてドア内板を構成するドアインナパネル62と、このドアインナパネル62の車両幅方向外側に配置されてドア外板を構成するドアアウタパネル64と、によって構成されたドア本体部66と、ドアインナパネル62の車両幅方向内側に取り付けられて意匠面を構成する樹脂製のドアトリム68と、を含んで構成されている。
ドアインナパネル62は鋼板製とされており、その中央部には図示しないウインドレギュレータやドアロック装置等が収容される膨出部62Aが一体に形成されている。さらに、ドアインナパネル62には、膨出部62Aの車両前後方向の両側及び車両下方側に棚部62Bが一体に形成されている。ドアアウタパネル64も鋼板製とされており、上縁部を除く周縁部がドアインナパネル62の棚部62Bにヘミング加工により接合されている。これにより、ドアアウタパネル64とドアインナパネル62とが一体化されて上縁部が開放された袋状のドア本体部66が構成されている。
上述したドア本体部66内には、略車両前後方向を長手方向とするパイプ状のインパクトビーム70が配設されている。インパクトビーム70の前端部及び後端部には取付ブラケット72、74がそれぞれ溶接されており、これらの取付ブラケット72、74が車両前方側、車両後方側の棚部62Bにそれぞれボルト締結等によって固定されている。これにより、フロントサイドドア60のドア本体部66の車両前後方向の荷重に対する剛性が向上されている。
また、ドアインナパネル62の膨出部62Aには、車両側面視でインパクトビーム70と重なる位置でかつ車両前方側にスピーカ76が配設されている。図2に示されるように、スピーカ76は、フレーム76Aと、このフレーム76Aの中心部に配設されると共にボイスコイル及びマグネット等によって構成された本体部76Bと、フレーム76A内に設けられると共にボイスコイルの前後動によって振動する図示しないコーン状の振動板76Cと、を含んで構成されている。フレーム76Aがドアインナパネル62に形成された開口78の周囲に固定されることにより、スピーカ76がドアインナパネル62に取り付けられている。また、ドアトリム68におけるスピーカ76と車両幅方向に対向する位置にはスピーカグリル部80が設けられている。
上述したフロントサイドドア60のドア本体部66内でかつインパクトビーム70とスピーカ76との間には、膝側面拘束用エアバッグ装置24のエアバッグモジュール26が配設されている。エアバッグモジュール26は、前面衝突時(特に後述する微小ラップ衝突時又は斜突時)に作動してガスを発生する円柱状又はディスク状のインフレータ28と、折り畳まれた状態で配設されてインフレータ28で発生したガスによって膨張展開する膝側面拘束用エアバッグ30と、これらのインフレータ28及び膝側面拘束用エアバッグ30を収容するモジュールケース32と、を含んで構成されている。
図2において描かれたインフレータ28は簡略的に図示されているが、インフレータ28の軸方向の一端部にはこれよりも小径のガス噴出部が同軸上に突出した状態で配設されている。このガス噴出部の外周部には複数のガス噴出孔が形成されており、インフレータ28で発生したガスがこのガス噴出孔から噴出されるようになっている。また、インフレータ28の軸方向の他端部には図示しないスクイブ(点火装置)が配設されており、センタコンソールの下方等に配設された図示しないエアバッグECUによって膝側面拘束用エアバッグ装置作動と判定されると所定の電流が通電されるようになっている。さらに、インフレータ28の内部には着火剤、伝火剤、ガス発生剤、クーラント、フィルタ等の部品が収容されており、着火剤が着火さると伝火剤を介してガス発生剤が燃焼して大量の高温のガスが発生するようになっている。発生した高温のガスはクーラントによって冷却されてフィルタで砕片の除去がなされた後に、ガス噴出孔からガスが噴出されるようになっている。なお、以上説明したインフレータ28以外にも高圧ガスが封入されたガスボンベタイプのインフレータを使用してもよい。
なお、必要に応じてインフレータ28から発生したガスを整流するためのディフューザがインフレータ28と一体的に配設される。このようにして構成されたインフレータ28又はインフレータ28と一体化されたディフューザは、折り畳まれた状態の膝側面拘束用エアバッグ30内に挿入されている。そして、上述したインフレータ28及び膝側面拘束用エアバッグ30が保護布で覆われる等して図示しない金属製又は樹脂製のモジュールケース32内に収容され、インフレータ28又はディフューザから立設されたスタッドボルトがモジュールケース32の底部を貫通してインパクトビーム70に溶接されたモジュール取付ブラケット34に締結固定されるようになっている。
このように本実施形態では、フロントサイドドア60のドア本体部66内においてインパクトビーム70とスピーカ76との間に膝側面拘束用エアバッグ装置24のエアバッグモジュール26が配設されている。さらに、スピーカグリル部80は、一例として、ドアトリム68の開口78の周縁部にクリップ等の離脱可能な留め具で取り付けられている。なお、スピーカグリル部がドアトリムと一体に形成されていてもよい。
また、図3に示されるように、膝側面拘束用エアバッグ30は、車両側面視でエリアSを包含するように車両側面視での大きさが設定されている。具体的に説明すると、インストルメントパネル14の下方の足元スペース40には、フットレスト42が設けられている。膝側面拘束用エアバッグ30は、車両側面視において、このフットレスト42とフロアパネル44との交点Pから車両後方へ200mm後退しかつ車両上方へ500mm上がった位置Qを中心とする半径100mmのエリアSを少なくともカバーするように形成されている。なお、このエリアSは、車両の仕様、着座乗員の慣性移動に伴う膝の変位量及び乗員の体格が異なること等を考慮してより多くの事例に適するように定めたものである。従って、車両の仕様、膝の変位量及び想定する乗員の体格が特定されている場合には、その車両の仕様、膝の変位量及び想定した乗員の体格に最も適したエリアに変更して差し支えない。なお、車両の仕様の差異や体格差に対して更に広範にカバーするようにして部品の共通化を図る場合は、半径100mmよりも大きい半径(例えば半径150mm等)にしてカバーするエリアを定めるようにしてもよい。
さらに、図4に示されるように、膝側面拘束用エアバッグ30が膨張展開したときの車両幅方向に沿った厚さWは、ドアトリム意匠面Rから着座乗員の車両幅方向外側の膝側面までの距離以上に設定されている。なお、平面視における前記「着座乗員の車両幅方向外側の膝側面」の位置は、ステアリングホイール48の車両幅方向外側の端縁48Aと接する車両前後方向に沿った線Xに概ね一致していると考えられる。このため、膝側面拘束用エアバッグ30の厚さWは、ドアトリム意匠面Rから線Xまでの距離Y以上に設定されていると置き換えてもよい。
(本実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
前面衝突時以外の通常の車両走行時等においては、膝側面拘束用エアバッグ装置24は作動しない。この状態から、前面衝突時、特にフロントサイドメンバよりも車両幅方向外側にてオフセット衝突する微小ラップ衝突時又は図5に示されるようにフロントバンパにバリア50が斜めに衝突してくる斜突時になると、その状態がエアバッグセンサによって検出されてエアバッグECUに出力される。エアバッグECUでは、膝側面拘束用エアバッグ装置24を作動させるべきか否かを判定し、作動させるべきと判定すると、インフレータ28のスクイブに所定の電流を通電する。これにより、インフレータ28が作動して大量のガスが発生する。発生したガスは、折り畳まれた状態でモジュールケース32内に収容されている膝側面拘束用エアバッグ30内に流入し、これを膨張させる。その結果、膝側面拘束用エアバッグ30がインパクトビーム70に反力をとって車室内側へ膨張展開される。具体的には、膝側面拘束用エアバッグ30は、ドアインナパネル62に形成された開口78を通ってスピーカ76のフレーム76Aの内側へ進入し、更にドアトリム68に設けられたスピーカグリル部80をドアトリム68から離脱させ又は破壊して車室内側へ膨張展開される。なお、このとき、筒状に形成されたフレーム76Aが膝側面拘束用エアバッグ30の展開方向を規制する規制手段として機能する。上記により、膝側面拘束用エアバッグ30が着座乗員の膝側面とドアトリム意匠面Rとの間に介在される。
ここで、仮に前面衝突時の衝突形態が微小ラップ衝突や斜め方向からの衝突(斜突)等の場合、着座乗員の膝が車両幅方向外側へ横方向移動する。しかし、本実施形態では、上述したようにフロントサイドドア60のスピーカ76から車室内側へ膨張展開された膝側面拘束用エアバッグ30によって、当該着座乗員の車両幅方向外側の膝側面が拘束される。その結果、本実施形態によれば、前面衝突時(特に微小ラップ衝突又は斜突時)に、乗員の足首が捻れるのを低減又は防止することができる。なお、着座乗員の車両幅方向外側の膝側面をいち早く拘束することにより、乗員の体格や着座姿勢の違いがあっても、当該乗員の挙動を安定して制御することができるという効果も得られる。
上記効果以外にも、前述した先行技術のようにサポータ(パッド)で乗員の膝側面を拘束しようとした場合、衝突時のバラツキを考慮して広範囲にパッドを設定する必要があり、それだけ乗員空間が減少するという不利がある。さらに、ドアトリム内に配設した機能部品等が存在する部位には、パッドを設定することができず、膝側面を効果的かつ有効に拘束することが難しいという面もある。これに対し、本実施形態に係る膝側面拘束用エアバッグ装置24によれば、非作動時にはフロントサイドドア60のドアインナパネル62とドアアウタパネル64との間のスペースに格納されているので、このような不利は生じない。
また、本実施形態では、フロントサイドドア60のドアアウタパネル64とドアインナパネル62との間にはインパクトビーム70が配設されており、エアバッグモジュール26はこのインパクトビーム70にモジュール取付ブラケット34を介して取り付けられている。このため、膝側面拘束用エアバッグ30が膨張展開したときの反力をインパクトビーム70に支持することができる。その結果、膝側面拘束用エアバッグ30の展開反力を受けるための補強対策等が不要になると共に、膝側面拘束用エアバッグ30の展開姿勢も安定するため膝側面と車体側部の車室内側の面(ドアトリムR)との間へ迅速に膝側面拘束用エアバッグ30を膨張展開させることができる。補足すると、膝側面拘束用エアバッグ30はスピーカグリル部80から車室内側へ膨張展開されて乗員の膝側面を拘束するが、このとき膝側面拘束用エアバッグ30はドアトリム68をドアインナパネル62側へ弾性変形させてドアインナパネル62に当接する。これにより、ドアインナパネル62からも膝側面を拘束するための反力を得ることができる。
さらに、本実施形態では、フロントサイドドア60にスピーカ76が配設されており、膝側面拘束用エアバッグ30は、振動板76Cを破りスピーカグリル部80を離脱させ又は破壊して車室内側へ膨張展開される。従って、エアバッグドアを特別に設定する必要がなくなり、ドアトリム68の設計の容易化を図ることができる。また、仮にドアトリム68のスピーカグリル部80に開裂部を設定し、スピーカグリル部がエアバッグドアのように展開するように構成する場合にも、開裂部が目立たないようにすることができ、ドアトリムの意匠を良好に保つことができる。
また、本実施形態では、膝側面拘束用エアバッグ30が膨張展開したときの車両幅方向に沿った厚さWが、ドアトリム意匠面Rから着座乗員の車両幅方向外側の膝側面までの距離Y以上に設定されているため、充分な厚さの膝側面拘束用エアバッグ30で着座乗員の膝側面を受け止めることができる。このため、微小ラップ衝突や斜突等の前面衝突時の早い段階で、着座乗員の車両幅方向外側の膝側面を拘束するための反力が得られる。その結果、本実施形態によれば、膝側面の拘束性能を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、膝側面拘束用エアバッグ30が膨張展開すると、足元スペース40に設けられたフットレスト42とフロアパネル44の交点Pから車両後方へ200mm、車両上方へ500mmの位置Qを中心とする半径100mm以内のエリアが少なくともカバーされる。このため、車両コンセプトが異なる車両に対しても、着座乗員の膝側面を拘束することが可能となる。その結果、本実施形態によれば、より多くの車種において前面衝突時(特に微小ラップ衝突又は斜突時)に着座乗員の膝側面を拘束することができ、部品の共通化を図ることができる。
〔実施形態の補足説明〕
上述した本実施形態では、前面衝突時、特にフロントサイドメンバよりも車両幅方向外側にてオフセット衝突する微小ラップ衝突時又は図5に示されるようにフロントバンパからバリアが斜めに衝突してくる斜突時に、膝側面拘束用エアバッグ装置24が作動するものとして説明したが、これに限らず、フルラップ衝突、微小ラップ衝突ではないオフセット衝突を含むすべての前面衝突時、前面衝突予知時に、膝側面拘束用エアバッグ装置を作動させるようにしてもよい。
また、上述した本実施形態では、運転席側のフロントサイドドア内に配設された膝側面拘束用エアバッグ装置24について説明したが、助手席側のフロントサイドドア内にも膝側面拘束用エアバッグ装置を同様に配設してもよい。
24 膝側面拘束用エアバッグ装置
26 エアバッグモジュール
28 インフレータ
30 膝側面拘束用エアバッグ
40 足元スペース
42 フットレスト
44 フロアパネル
60 フロントサイドドア(サイドドア)
68 ドアトリム
70 インパクトビーム
76 スピーカ
W 膝側面拘束用エアバッグの車両幅方向に沿った厚さ
P フットレストとフロアパネルの交点
Q 中心位置
S エリア
R ドアトリム意匠面

Claims (4)

  1. 作動することによりガスを発生するインフレータと、
    サイドドア内に折り畳まれた状態で配設されると共に、前記インフレータから発生したガスが供給されることによりドアトリムから車室内側へ膨張展開され、着座乗員の車両幅方向外側の膝側面を拘束する膝側面拘束用エアバッグと、
    を有し、
    前記サイドドアにはスピーカが配設されており、
    前記膝側面拘束用エアバッグは、スピーカ配設部位から車室内側へ膨張展開されるように構成されている、
    膝側面拘束用エアバッグ装置。
  2. 前記インフレータ及び前記膝側面拘束用エアバッグを含んで構成されたエアバッグモジュールは、前記サイドドアのドアアウタパネルとドアインナパネルとの間に配設されたインパクトビームに支持されている、
    請求項1記載の膝側面拘束用エアバッグ装置。
  3. 前記膝側面拘束用エアバッグが膨張展開したときの車両幅方向に沿った厚さは、ドアトリム意匠面から着座乗員の車両幅方向外側の膝側面までの距離以上に設定されている、
    請求項1又は請求項2に記載の膝側面拘束用エアバッグ装置。
  4. 前記膝側面拘束用エアバッグは、足元スペースに設けられたフットレストとフロアパネルの交点から車両後方へ200mm、車両上方へ500mmの位置を中心とする半径100mm以内のエリアを少なくともカバーするように膨張展開する構成とされている、
    請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の膝側面拘束用エアバッグ装置。
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