JP5781588B2 - 超電導ケーブルの端末構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超電導ケーブルの端末構造体の製造方法に関する。
超電導ケーブルにおいては、芯材(フォーマ)の外周に超電導テープ(超電導線材)がスパイラル状に巻回されている。また、大電流送電を可能とするために、超電導テープは、同心円状に多層に配置されている場合が多い。多層配置された超電導テープの層間(すなわち超電導テープの間)には、超電導テープを押えるとともに、超電導テープ間での電気絶縁をとる押えテープが設けられる。このような多層構造の超電導ケーブルを、超電導応用機器に応用する場合、例えば、特許文献1に示すような、超電導ケーブルの超電導テープと、外部電源或いは外部回路に接続される金属端子(電極)とを電気的に接続した超電導ケーブルの端末構造体が用いられる。なお、この超電導ケーブルの端末構造体は、超電導ケーブルの終端部の構成と言うこともできる。
この特許文献1では、超電導テープの各層を、これら各層の外径に対応した内径の筒状の金属端子にそれぞれ挿入し、金属端子と超電導テープの層との間に半田を流し込むことで両者を接合している。
端末構造体としては、特許文献1と異なり、超電導テープを金属端子の内部に挿入して接続せずに、超電導テープを金属端子の外面で接続する構成が知られている。この構成では、端末構造体における接続抵抗を極力小さく、且つ、均一にするために、超電導テープを金属端子に一本ずつ手作業で半田付けして一体化している。
特開平10−126917号公報
ところで、超電導テープと金属端子とを半田で接続する場合、加熱する接続箇所では、超電導テープ及び金属端子全体に熱が伝導して逃げるため、半田が溶けるまで接続箇所を長時間加熱する場合が生じる。超電導テープは長時間加熱されると、その特性が劣化し、均一に電流を流し込むことが困難になることから、接続箇所は極力、短い時間で加熱することが望まれている。
これに対し、特許文献1の端末構造体では、筒状の金属端子と超電導テープとの接続は、金属端子と超電導テープとの間に半田を流し込むこと行うため、半田が金属端子と超電導テープ間に隙間なく流し込まれるまで、半田が溶けた状態を維持できるように加熱し続ける必要がある。これにより、溶融点以上の温度で半田を加熱する間、半田から金属端子及び超電導テープに熱が伝導されることになり、超電導テープの特性が劣化する恐れがある。
また、手作業で金属端子の外側に超電導テープを一本ずつ半田で接続する場合、半田に接する金属端子を介して、加熱された半田の熱が逃げる。これにより、半田が溶融温度となりその温度を維持する間、超電導テープは加熱され続けることとなり、その特性が劣化する恐れがある。
本発明の目的は、超電導線材と電極とを、超電導線材の特性を劣化させることなく、確実に好適に接続できる超電導ケーブルの端末構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の超電導ケーブルの端末構造体の製造方法の一つの態様は、芯材の周囲に同心円状に巻き付けた複数の超電導線材を有する超電導ケーブルと、内部に前記芯材が通されるとともに、前記複数の超電導線材を終端接続する筒状電極とを有する超電導ケーブル端末構造体の製造方法であって、前記複数の超電導線材を前記筒状電極の外面に半田を介して配置する配置工程と、前記半田を加熱して前記複数の超電導線材及び前記筒状電極を電気的に接続する加熱工程と、を有し、前記配置工程では、熱伝導性を有する縮径可能な筒状の縮径部材を、前記複数の超電導線材と前記筒状電極の外面との接続部分を覆うように、前記複数の超電導線材の外周側に配置して、前記縮径部材を縮径することで、前記筒状電極の外面に配置された前記複数の超電導線材を、前記筒状電極側に均一に押し付けて固定し、前記加熱工程は、前記筒状電極を前記半田の融点温度未満で加熱する第1工程と、前記縮径部材を加熱することにより、前記第1工程で前記筒状電極を介して加熱された前記半田を、前記複数の超電導線材側から前記半田の融点温度を超える温度で加熱する第2工程と、を含むようにした。
本発明によれば、超電導線材と電極とを、超電導線材の特性を劣化させることなく、確実に好適に接続することができる。
本発明の実施の形態の超電導ケーブル端末構造体の製造方法により製造された超電導ケーブル端末構造体の概略構成を示す側面図 端末構造体を後方側から見た要部構成図 図1に示す超電導ケーブルの端末構造体の要部構成を示す概略断面図 加熱装置の説明に供する模式図 図4のA―A線で示す部分の概略断面図 加熱装置の設置の説明に供する図 電気接続部分を加熱する温度の変化を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態の超電導ケーブル端末構造体の製造方法により製造された超電導ケーブル端末構造体の概略構成を示す側面図である。実施の形態では、説明を簡単化するために、超電導ケーブルが2層構造すなわち2層の超電導テープを有する場合を例示するが、1層構造、或いは3層構造以上すなわち3層以上の超電導テープを有する場合でも、本発明を適用可能である。図2は、端末構造体を後方側(つまり図1の右側)から見た要部構成図である。図3は、図1に示す超電導ケーブルの端末構造体100の要部構成を示す概略断面図である。
端末構造体100は、超電導ケーブル110、筒状の電極(以下、筒状電極と称する)120及び縮径部材130を有する。筒状電極120は、超電導テープの層数分だけ設けられている。本実施の形態の例では、超電導ケーブル110の超電導テープの層数が2層なので、2個の筒状電極120−1、120−2が設けられている。各筒状電極120−1、120−2には、リードケーブル140−1、140−2が電気的に接続されている。実際の使用時には、超電導ケーブル110および筒状電極120は、液体窒素などの極低温の液体に浸される。そして、超電導ケーブルの電流が、筒状電極120を介してリードケーブル140によって常温部に引き出されるようになっている。例えば、リードケーブル140は、ポリマー套管(図示せず)などを介して気中に導出される。
超電導ケーブル110は、図1及び図3に示すように、芯材111、押えテープ112、第1の超電導テープ113、押えテープ114、第2の超電導テープ115を有する。芯材111は、円筒形状であり、銅の撚線から構成されている。芯材111の外周には、不織布からなる押えテープ112が巻回されている。押えテープ112の外周には、第1の超電導テープ113が、図1に示すように、スパイラル状に巻回されている。第1の超電導テープ113の外周には、不織布からなる押えテープ114が巻回されている(図3参照)。押えテープ114の外周には、第2の超電導テープ115が第1の超電導テープ113と同様にスパイラル状に巻回されている。本実施の形態の例では、1層あたり12本の超電導テープがスパイラル状に巻回されている。つまり、第1の超電導テープ113および第2の超電導テープ115は、それぞれ、12本の超電導テープから構成されている。超電導テープ113、115の材料としては、従来提案されている種々の超電導材料を用いることができる。また、超電導テープ113、115は、必ずしもテープ状でなくてもよく、超電導線材であればよい。
超電導テープ113の材料としては、従来提案されている種々の超電導材料を用いることができる。ここでは、超電導テープ113は、REBaCu系(REは、Y、Nd、Sm、Eu、Gd及びHoから選択された1種以上の元素を示し、y≦2及びz=6.2〜7である。)の高温超電導薄膜を備える。また、超電導テープ113は、必ずしもテープ状でなくてもよく、超電導線材であればよい。
実際には、超電導ケーブル110は、超電導テープ113の外周側に、電気絶縁層や、超電導シールド層、外部安定化層、コルゲート管などが設けられている。しかしながら、これらの部材は、超電導テープ113が筒状電極120に接続される端末箇所では取り除かれるため、図1、図3及び図4では、これらは省略して示している。
筒状電極120(120−1、120−2)は、全体として筒状であり、円筒部121とテーパー部122とを有する。筒状電極120は、図3から明らかなように、超電導ケーブル110が内部を貫通できる中空構造となっている。
この筒状電極120内には、図3に示すように、超電導ケーブル110が通され、止着されている。
超電導ケーブル110の超電導テープ113、115のうち、最外周側に設けられた第2の超電導テープ115は、図3に示すように、最も終端側から遠くに設けられた筒状電極120−1の外面に半田150によって接続されている。最外周から2番目(図1の例の場合、最内周)に設けられた第1の超電導テープ113は、終端側から2番目(図1の例の場合、最も終端側)に設けられた筒状電極120−2の外面に、半田によって接続されている。なお、第1の超電導テープ113の接続構造は、図3で示す第2の超電導テープ115と筒状電極120−1との接続構造と同様である。つまり、終端側に向かって超電導ケーブル110を順次複数の筒状電極120−1、120−2を貫通させつつ、終端側に向かって外周側の超電導テープ115、113から順に1つずつ筒状電極120−1、120−2の外面に接続されている。
図3に示す第2の超電導テープ115の端部115aは、筒状電極120の円筒部121の外面に重ならないように配置され、縮径部材130−1により円筒部121の外面に押し付けられた状態で、半田150によって接続されている。なお、第1の超電導テープ113と筒状電極120−2の接続構造は、第2の超電導テープ115と筒状電極120−1の接続構造と同様であるため、説明は省略する。
縮径部材130(130−1、130−2)は、熱伝導性を有する筒状をなし、拡縮可能に形成されている。縮径部材130は、縮径することで、複数の第2の超電導テープ115の端部115aを円筒部121の外面側に押し付けている。
ここでは、縮径部材130は、テープ状の熱伝導性を有するバネ材をロール状に巻回することで複層を有する筒状体として構成されている。縮径部材130−1(130)は、端部115aと円筒部121の外面との接続部分を覆うように、超電導テープ115の周囲を囲んで複数個(ここでは4つ)配置されている。
この縮径部材130(130−1、130−2)の内径は、筒状電極120(図3では、筒状電極120−1)上に配置された超電導テープ115、113の端部(図3では第2の超電導テープ115の端部115a)からなる層の外径よりも小さい。縮径部材130は、端部115aからなる層に、拡径して被せることで、縮径して、端部115aを周方向で、且つ、軸方向で、被覆する部分(端部115a)を全面的に円筒部121の外面側に押し付けている。言い換えれば、縮径部材130は、半田150を介した超電導テープ115と筒状電極120とによる接続部分の外周面全面を外周側から締め付けている。これにより、超電導テープ115の端部115aと円筒部121の外面との密着性の向上が図られている。
なお、本実施の形態では、超電導テープ115の端部115の外周側には、熱伝導性を有する長尺の金属箔160が、巻き付けられている。この金属箔160は、銅箔などの熱伝導金属箔であり、円筒部121の外面に配置される超電導テープ115の端部115aの接続位置を、円筒部121の外面上で位置決め保持する。なお、この金属箔160は軸方向で離間する両端部で、ポリイミドテープ等の耐熱性を有する粘着テープで、筒状電極120に固定されてもよい。
次に、本実施の形態の超電導ケーブルの端末構造体100の製造方法を説明する。
なお、超電導ケーブル110と筒状電極120とを有する端末構造体100について、超電導ケーブル110の超電導テープ113と筒状電極120−2の接続、超電導ケーブル110の超電導テープ115と筒状電極120−1の接続は、同様に行われる。よって、以下では、超電導ケーブル110の第2の超電導テープ115と筒状電極120−1の接続について説明し、第1の超電導テープ113と筒状電極120−2の説明は省略する。
まず、超電導ケーブル110の芯材111を筒状電極120−1の内部に通すとともに、超電導テープ115を筒状電極120−1の円筒部121の外面に半田を介して配置する。ここでは、筒状電極120−1には、芯材111とともに、押さえテープ112と第1の超電導テープ113とが通される。
また、半田150は、第2の超電導テープ115と、筒状電極120−1の円筒部121の外面の互いの接続面の少なくとも一方に、半田メッキを塗布する等の予備半田しておきこれらを重ねることで構成するとよい。
複数の超電導テープ115の端部115aは、円筒部121の外面に、互いに重ならない押に配列される。
これら超電導テープ115の端部115aの外側に、端部115aを円筒部121ごと囲むように、縮径部材130−1(130)を配置して、縮径させる。これにより縮径部材130は、円筒部121の外面に、外周に沿って配列する複数の端部115aを締め付けて、これら端部115aを円筒部121の外面に均一に押し付ける。
このようにして超電導テープ115(詳細には超電導テープ115の端部115a)を筒状電極120−1の外面(詳細には円筒部121の外面)に半田(詳細には重なり合う半田メッキ)150を介して配置させた接続部分を形成する(配置工程)。なお、本実施の形態の接続部分では、半田150を介した超電導テープ115と筒状電極120との接続部分に縮径部材130が被せられている。以下では、筒状電極120(詳細には円筒部121)、半田150及び超電導テープ115を備える接続部分に縮径部材130−1(130)を被せた構成を電気接続部分と称する。
次いで、接続部分(電気接続部分ともいってよい)の半田150を加熱して超電導テープ115及び筒状電極120−1を電気的に接続する(加熱工程)。
接続部分(電気接続部分)を加熱する加熱工程では、まず、筒状電極120−1を半田150の融点温度未満で加熱する(第1工程)。次いで、筒状電極120−1を介して加熱された半田150に対して超電導テープ115側から半田150の融点温度を超える温度で加熱する(第2工程)。なお、半田150に対して超電導テープ115側から半田150の融点温度を超える温度で加熱する際に、筒状電極120−1側からの加熱温度を上昇させて、半田150の融点温度、或いは、融点温度を超える温度にしてもよい(第3工程)。
このような加熱工程で用いられる加熱装置の一例を図4及び図5に示す。図4は、加熱装置の説明に供する模式図である。また、図5は、図4のA―A線で示す部分の概略断面図である。
図4に示す加熱装置200は、筒状電極(図4では筒状電極120−1)を加熱する第1加熱部210と、超電導テープ(図4では超電導テープ115)の外側から加熱する第2加熱部220と、を有する。なお、図4に示す加熱装置200は、超電導テープ115と筒状電極120−1との接続部分に設置された状態を示している。
第1加熱部210は、電気接続部分の一部となる円筒部121を備える筒状電極120に接して配置されて、筒状電極120(詳細には円筒部121)を加熱する。ここでは、第1加熱部210は、面状の発熱部で発熱する発熱体であり、発熱部に筒状電極120の一部(例えば、円筒部121)を接触させた状態で設置している。
第1加熱部210では、発熱部で発熱する温度、つまり、筒状電極120を加熱温度及び加熱時間が調整自在となっている。ここでは、第1加熱部210は、制御部230により制御され、発熱部の発熱温度、つまり、筒状電極120への加熱温度が調整される。
第2加熱部220は、電気接続部分の周囲(超電導テープの外側)に配置されて、電気接続部分を加熱する。ここでは、第2加熱部220は、分割体221、222を有し、これら分割体を、電気接続部分に被せて設置されている。分割体221、222は、止着部材225により止着される。分割体221、222は、電気接続部分の周囲に配置される発熱部を半割にしたものである。すなわち、これら分割体221、222内には、それぞれ、電気接続部分の外周を加熱するための発熱部が設けられている。図5に示すように、発熱部として、各分割体221、222内に、電気接続部分の外周面と対向する箇所に、電気接続部分の延在方向に沿って、ヒータ223が埋設されている。ヒータ223の発熱温度、つまり、電気接続部分への加熱温度は、調整自在となっており、ここでは、第1加熱部210とともに、制御部230により制御される。
制御部230は、CPUやメモリ等で構成され、第1加熱部210、第2加熱部220を駆動制御する。これにより、第1加熱部210は、筒状電極120への加熱温度及び加熱時間の調整、電気接続部分の外側への加熱温度、加熱時間の調整自在となっている。なお、これら温度、時間は、第1加熱部210の発熱部及び第2加熱部220の内部にそれぞれ温度センサを設けたり、タイマを備えたりして、制御部230が温度センサから入力される温度、タイマなどを用いて調整するようにしてもよい。
この加熱装置200を用いて電気接続部分を加熱する際には、図6に示すように、電気接続部分に対して、第1加熱部210を筒状電極120に接するように設置するとともに、分割体221、222を電気接続部分に被せて止着部材225により互いを止着して設置する。
第1加熱部210を設置する際には、面状の発熱部に筒状電極120−1の片端(ここでは、円筒部121における端末側の一端部)を面接触させて固定する。
そして、まず、第1加熱部210が筒状電極120−1を半田150の融点温度(例えば、180[℃])未満で加熱する。つまり、第1加熱部210は、筒状電極120−1において電気接続部分の半田150が接触する部位(円筒部121の外面)を半田150の融点温度(180[℃])未満になるまで加熱する(第1工程)。
次いで、第2加熱部220が、筒状電極120−1を介して加熱された半田150に対して超電導テープ115側から半田150の融点温度を超える温度で加熱する。詳細には、第2加熱部220は、超電導テープ115側から半田150の融点温度を超える温度になるまで加熱する。なお、この第2加熱部220による加熱に伴い、第1加熱部210による加熱温度を上昇させて、半田150の融点温度、或いは、融点温度を超える温度にしてもよい。
ここでは、半田150の融点温度を超える温度は、半田の融点温度より高く250[℃]以下である。250°より大きい場合、超電導テープ115の超電導特性は劣化する。
図7に電気接続部分に対して加熱する温度の変化を示す。図7では、aは第1工程での第1加熱部210による加熱温度の変化、つまり、筒状電極120への加熱温度の変化を示し、bは第2工程での第2加熱部220による加熱温度の変化、つまり、超電導テープの外側からの加熱温度の変化を示す。なおa1は、第3工程で加熱した場合の、第1加熱部210による加熱温度の変化を示す。
第2加熱部220により半田の融点温度を超える温度で加熱する時間は、15分以内であることが望ましい。超電導テープ115がYCBCO線材の場合、250[℃]以上及び15分以上加熱した場合、その超電導特性が著しく劣化する。このように、本実施の形態での加熱方法によれば超電導テープ115を劣化させない温度範囲及び加熱時間での制御を容易に行える。
加熱装置200は、筒状電極120を、半田の融点温度未満で予備加熱した後、電気接続部分(言い換えれば、超電導テープ115)の外側から半田の融点温度を超える温度で加熱している。電気接続部分の外側(超電導テープ115側)からの熱は、縮径部材130、金属箔160、超電導テープ115、半田150、筒状電極120−1の順に伝導する。
これにより、電気接続部分における半田150は、半田の融点温度で加熱された筒状電極120−1上で、半田150の上で接する超電導テープ115を介して融点温度を超える温度で加熱されることになる。半田150は、超電導テープと筒状電極120−1のうちの一方側から加熱される場合と比較して、短時間で融点温度に到達して好適な熱履歴を得ることができる。よって、超電導テープ115の特性を下げること無く、溶融して超電導テープ115と筒状電極120−1とを接続できる。
また、超電導テープ115は、縮径部材130によりに締め付けられている、つまり、筒状電極120−1側に押し付けられている。これにより、超電導テープ115と円筒部121との間の半田150は、超電導テープ115により円筒部121に押し付けられた状態で溶融される。これにより、半田150の厚みは薄くなるとともに、超電導テープ115と筒状電極120−1とが近接することとなり、超電導テープ115と筒状電極120−1とを、接続抵抗を低くして確実に接続できる。また、半田150は、少なくとも超電導テープ115と筒状電極120−1との接続面に少量に設ければよく、半田を電極と超電導テープとの間に流し込んで接続する方法と比較して、半田使用量を少なくしてコスト削減を図ることができる。
また、縮径部材130(ここでは130−1)は、複数の超電導テープ115を、筒状電極120−1側に均一に押し付けるため、手作業での接続と異なり、超電導テープ115と筒状電極120−1(詳細には円筒部121)との接続部分の接触抵抗値にばらつきが生じ難い。
さらに、この製造方法によれば、超電導ケーブルの外径が異なる等により超電導テープ及び筒状電極の熱放熱量が異なる場合でも、筒状電極への予備加熱温度を調整することで、電気接続部分のサイズに関係無く、短時間(例えば、200[℃]以上で約10分)で半田を融点温度に到達させることができる。加熱装置200では、半田を電極と超電導テープとの間に流し込んで接続する方法と異なり、電気接続部分、つまり、半田150への正確な加熱温度制御を可能としている。なお、端末構造体100では、超電導テープ113と筒状電極120−2との接続は、上述した超電導テープ115と筒状電極120−1の接続と同様であるため、説明は省略する。
また、本実施の形態の端末構造体100では、図1及び図2に示すように縮径部材130を、テープ状の熱伝導性を有するバネ材を、円筒部121に対して直角に巻いた形状としたが、縮径する筒状の構成であれば、これに限らない。例えば、筒状電極の円筒部に対して螺旋状に巻き付けられる形状としてもよい。
また、上述の実施の形態では、筒状電極120−1、120−2が円筒形状である場合について述べたが、要は、超電導ケーブル110が貫通する中空部を有し、外面に超電導線材が接続される、筒状の電極であればよく、例えば角筒形状であってもよい。
<実施例1>
端末構造体100を、芯材に厚さ0.12[mm]×幅5[mm]の超伝導線材(以下、「YBCO線材」という)を12本巻き付けた超電導ケーブルと、筒状電極と、縮径部材であるロールスプリングとを用いて製造した。製造方法としては、銅で作製した外径30[mm]の円筒状をなす筒状電極(端子)の表面に半田メッキを施し、この半田メッキを介してYBCO線材を配置した。そして、これらYBCO線材に、銅箔を巻き付けて位置決めし、銅箔をポリイミドテープで固定した。その上から、ステンレスのロールスプリングを銅箔の外側から筒状電極に対して直角に巻き付けて固定した。すなわち、実施例1では、電気接続部分を、芯材側から順に、筒状電極、半田、超電導線材、銅箔+ポリイミドテープ、ロールスプリングを配置して構成した。
そして、筒状電極を半田の融点温度未満で加熱した後、電気接続部分の外側からヒータで240[℃]で、10分間加熱して(加熱工程)、半田接続した。そして、半田接続した端末構造体を液体窒素中(@77K)に浸漬した状態で、各YBCO線材と筒状電極との接続抵抗を、直流4端子法で測定した。また、各YBCO線材の無磁場環境下(自己磁場中に相当)での特性(Ic値)を測定した。
筒状電極と12本の各YBCO線材(No.1〜No.12)との接触抵抗値[μΩ]を表1として示す。また、12本のYBCO線材の超電導特性Ic[A/cm−W]@77K,自己磁場中(self field)を、筒状電極に接続する前と、接続した後で測定した。すると、接続する前のYBCO線材のIcの平均は400[A/cm−W]であり、接続した後のYBCO線材のIcの平均は390[A/cm−W]であった。
Figure 0005781588
<参考例1>
実施例1の端末構造体の製造方法において、加熱工程において、筒状電極を半田の融点温度未満で加熱した後、電気接続部分の外側からヒータで300[℃]で、10分間加熱して、端末構造体を製造した。そして、実施例1と同様に、製造した端末構造体について、筒状電極と12本の各YBCO線材(No.1〜No.12)との接触抵抗値[μΩ]を表2として示す。また、12本のYBCO線材の超電導特性Ic[A/cm−W]@77K,自己磁場中(self field)を、筒状電極に接続する前と、接続した後で測定した。すると、接続する前のYBCO線材のIcの平均は400[A/cm−W]であり、接続した後のYBCO線材のIcの平均は370[A/cm−W]であった。
Figure 0005781588
<参考例2>
実施例1の端末構造体においてロールスプリングを用いない構成の端末構造体を、YBCO線材を1本ずつ、筒状電極に半田接続して製造した。筒状電極、半田及び超電導テープを有する接続部分に対する半田接続を、筒状電極を半田の融点温度未満で加熱した後、電気接続部分の外側からヒータで240[℃]で、10分間加熱する方法で行った。そして、実施例1と同様に、そして、実施例1と同様に、筒状電極と12本の各YBCO線材(No.1〜No.12)との接触抵抗値[μΩ]を表3として示す。また、12本のYBCO線材の超電導特性Ic[A/cm−W]@77K,自己磁場中(self field)を、筒状電極に接続する前と、接続した後で測定した。すると、接続する前のYBCO線材のIcの平均は、400[A/cm−W]であり、接続した後のYBCO線材のIcの平均は380[A/cm−W]であった。
Figure 0005781588
<比較例1>
実施例1の端末構造体の製造方法において、加熱工程において、筒状電極を半田の融点温度未満で加熱せずに、電気接続部分の外側からヒータで240[℃]で、半田が溶融するまで25分間加熱して、端末構造体を製造した。そして、実施例1と同様に、筒状電極と12本の各YBCO線材(No.1〜No.12)との接触抵抗値[μΩ]を表4として示す。また、12本のYBCO線材の超電導特性Ic[A/cm−W]@77K,自己磁場中(self field)を、筒状電極に接続する前と、接続した後で測定した。すると、接続する前のYBCO線材のIcの平均は、400[A/cm−W]であり、接続した後のYBCO線材のIcの平均は250[A/cm−W]であった。
Figure 0005781588
筒状電極、半田及び超電導テープを有する接続部分を加熱して半田接続する際に、接続部分に対して、外側から半田の融点温度240[℃]で加熱する前に、筒状電極を半田の融点温度未満で加熱した。すると、表1〜4から判るように、接続部分を半田の融点温度で加熱する前に、融点温度未満で加熱しておいた方が、筒状電極に接続した超電導線材のIcは、接続する前の超電導線材のIcと比較して30%以上低下したものとなった。
また、筒状電極、半田及び超電導テープを有する接続部分に、ロールスプリングを設けた方が、接触抵抗値が低い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係る超電導ケーブルの端末構造体の製造方法は、大容量の電流を低損失で送電可能な超電導ケーブルの端末構造体を実現する方法として有用である。
100 超電導ケーブルの端末構造体
110 超電導ケーブル
111 芯材
112、114 押さえテープ
113、115 超電導テープ(超電導線材)
120 筒状電極
121 円筒部
122 テーパー部
130 縮径部材
140 リードケーブル
150 半田
160 金属箔
200 加熱装置
210 第1加熱部
220 第2加熱部
230 制御部

Claims (4)

  1. 芯材の周囲に同心円状に巻き付けた複数の超電導線材を有する超電導ケーブルと、内部に前記芯材が通されるとともに、前記複数の超電導線材を終端接続する筒状電極とを有する超電導ケーブル端末構造体の製造方法であって、
    前記複数の超電導線材を前記筒状電極の外面に半田を介して配置する配置工程と、
    前記半田を加熱して前記複数の超電導線材及び前記筒状電極を電気的に接続する加熱工程と、
    を有し、
    前記配置工程では、熱伝導性を有する縮径可能な筒状の縮径部材を、前記複数の超電導線材と前記筒状電極の外面との接続部分を覆うように、前記複数の超電導線材の外周側に配置して、前記縮径部材を縮径することで、前記筒状電極の外面に配置された前記複数の超電導線材を、前記筒状電極側に均一に押し付けて固定し、
    前記加熱工程は、
    前記筒状電極を前記半田の融点温度未満で加熱する第1工程と、
    前記縮径部材を加熱することにより、前記第1工程で前記筒状電極を介して加熱された前記半田を、前記複数の超電導線材側から前記半田の融点温度を超える温度で加熱する第2工程と、
    を含む、
    ことを特徴とする超電導ケーブル端末構造体の製造方法。
  2. 前記加熱工程は、前記第2工程で前記半田が温度上昇する際に、前記第1工程で加熱した前記筒状電極の温度を前記半田の融点温度、或いは前記融点温度を超えるように上昇させる第3工程を含む、
    ことを特徴とする請求項記載の超電導ケーブル端末構造体の製造方法。
  3. 前記第2工程における前記半田の融点温度を超える温度は250℃以下とする、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の超電導ケーブル端末構造体の製造方法。
  4. 前記第2工程での加熱時間は、5分以上15分以内である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の超電導ケーブル端末構造体の製造方法。
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