JP5731564B2 - 超電導ケーブルの端末構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、多層構造で配置した複数の超電導線材を有する超電導ケーブルにおける端末構造体に関する。
一般に、超電導ケーブルにおいては、フォーマ(芯材)の外周に超電導テープが螺旋状に巻回されている。また、超電導ケーブルでは、超電導テープの本数を増加して大電流送電を可能とするために、超電導テープを同心円状に多層に配置する場合が多い。これら多層配置された超電導テープ層間(すなわち超電導テープの間)には、超電導テープ間での電気絶縁をとったり、超電導テープを押えたりするための、押えテープが設けられる。
このような多層構造の超電導ケーブルを極低温部から常温部に引き出すために、例えば、特許文献1記載の、超電導ケーブルの端末構造体(超電導ケーブルの終端部の構成と言ってもよい)が知られている。
特許文献1では、超電導テープの端末が接続される常導電接続部材は筒状をなしており、内部に超電導テープを備える超電導ケーブルの芯材が挿入される。また、この筒状の常電導接続部材の外面(外周面)は、軸心に沿って超電導テープ側から離れるに従って外径が大きくなるように段差を付けた階段状に形成されている。これら段差は、超電導テープの層に対応する。この構成により、常導電接続部材で段差がつけられた段部の上面(「段面」とも称する)毎に、各層の超電導テープを容易に接続することができ、この接続により、極低温部に配された超電導ケーブルを、常電導導体を用いて常温部に引き出すことができる。
特開2010−263699号公報
しかしながら、従来の超電導テープの端末構造体では、上述したように、超電導ケーブルで多層に配置された超電導テープは、それぞれ常電導導体において段差の付いた段差面に接続されている。このため、接続後の各層毎の超電導テープは、電力ケーブルに揺れなどが生じると、電極の段差面の段鼻部、つまり、段差面において超電導ケーブルの基端部側に突出する角部分(特に直角な角部)に接触し、接触部分で負荷が掛かる虞がある。超電導テープでは、電極との接触部分に負荷が掛かることで、超電導テープ自体の超電導特性が減少し、ひいては、超電導テープを備える超電導ケーブル自体の通電量を減少させるという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、超電導ケーブルを接続する作業の容易性を確保しつつ、大容量の通電を好適に可能にする超電導ケーブルの端末構造体を提供することを目的とする。
本発明の装置の一つの態様は、同心円状に多層配置された超電導線材を有する、超電導ケーブルと、前記超電導線材の端末を接続する電極と、を有する超電導ケーブルの端末構造体であって、前記電極の外面には、前記超電導線材が配置される各層に対応する段差が階段状に設けられ、前記外面は、前記段差で連結され、且つ、前記超電導線材の端末を層毎に電気的に接続する複数の段面を備え、前記複数の段面間には、前記複数の段面間の前記段差を覆う段差被覆体が設けられ、前記段差被覆体は、前記複数の段面のうち上側の段面の段鼻部に連続し、且つ、前記上側の段面の段鼻部から下側の段面に向かって傾斜するテーパ面を有する構成を採る。
本発明によれば、超電導ケーブルを接続する作業の容易性を確保しつつ、大容量の通電を好適に可能にする超電導ケーブルの端末構造体を実現できる。
本発明に係る一実施の形態の超電導ケーブルの端末構造体の全体の概略を示す部分断面図 同超電導ケーブルの端末構造体の要部構成を模式的に示す図 超電導ケーブルにおける超電導テープの巻回状態を示す図 同超電導ケーブルの端末構造体における電極の構成を示す図 同超電導ケーブルの端末構造体における段差被覆体を示す図 本発明に係る他の実施の形態2の超電導ケーブルの端末構造体の概略を示す全体図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<超電導ケーブルの端末構造体の概要>
図1は、本発明に係る一実施の形態の超電導ケーブルの端末構造体の全体の概略を示す部分断面図である。この図1では、図中の端末構造体の上半分において電極に接続された超電導テープを図示している。図2は、図1の超電導ケーブルの端末構造体における要部構成を示す模式図である。なお、実施の形態では、説明を簡単化するために、超電導ケーブルが4層構造すなわち4層のテープ状の超電導線材(以下、「超電導テープ」という)を有する場合を例示するが、2層構造以上、すなわち、2、3層及び5層以上の超電導テープを有する場合でも、本発明を適用可能である。
図1に示す超電導ケーブルの端末構造体100は、超電導テープ群110を有する超電導ケーブル120と、この超電導ケーブル120の端末及び超電導テープ群110の端末を接続する筒状の通電電極130と、段差被覆体150とを有する。この超電導ケーブルの端末構造体100では、図2に示すように、超電導テープ群110は、同心円状に多層配置された超電導テープ111〜114であり、超電導テープ111〜114の端末は、段差被覆体150(151〜153)が取り付けられた筒状の通電電極130にそれぞれ接続されている。
<超電導ケーブルの構成>
超電導ケーブル120は、図2に示すように、芯材(フォーマ)121、押えテープ122、第1の超電導テープ111、押えテープ123、第2の超電導テープ112、押えテープ124、第3の超電導テープ113、押えテープ125、第4の超電導テープ114を有する。超電導ケーブル120は、通電電極130に接続される端末側の部分を段剥ぎして、芯材121、第1〜第4の超電導テープ111〜114が露出し、段剥ぎ基端部120bから延出されている。そして、露出した芯材121は、通電電極130の端部132a側から挿通して固定されるとともに、通電電極130の他端部から突出する部分でスリーブ171が外嵌されている。よって、芯材121の外周に配置される押えテープ122、第1の超電導テープ111、押えテープ123、第2の超電導テープ112、押えテープ124、第3の超電導テープ113、押えテープ125及び第4の超電導テープ114と、通電電極130の接続部132とは、互いに、芯材121上で、芯材121の軸方向で対向する位置に位置している。
芯材121は、内部安定化層として機能し、円柱或いは円筒形状であり、銅の撚線から構成されている。芯材121の外周には、不織布からなる押えテープ122が巻回されている。押えテープ122の外周には、第1の超電導テープ111が、図3に示すように、スパイラル状に巻回されている。第1の超電導テープ111の外周には、不織布からなる押えテープ123が巻回されている。押えテープ123の外周には、第2の超電導テープ112が第1の超電導テープ111と同様にスパイラル状に巻回されている。第2の超電導テープ112の外周には、不織布からなる押えテープ124が巻回されている。押えテープ124の外周には、第3の超電導テープ113が第1の超電導テープ111と同様にスパイラル状に巻回されている。第3の超電導テープ113の外周には、不織布からなる押えテープ125が巻回されている。押えテープ125の外周には、第4の超電導テープ114が第1の超電導テープ111と同様にスパイラル状に巻回されている。本実施の形態の例では、1層あたり12本の超電導テープがスパイラル状に巻回されている。なお、複数の超電導テープ(本実施の形態の場合、12本)111は、押さえテープ112の外周に、各テープ間に若干の間隔を空けてスパイラル状に巻回されている。超電導テープ112〜114もそれぞれ同様である。また、押えテープ122〜125は、それぞれ、2本の不織布を、間隔を空けずに1/2で重なるようにスパイラル状に巻回されている。超電導テープ111〜114としては、例えば、厚さ0.1mm、幅5mmの超電導テープが、撚ピッチ240mmで、12枚巻回されている。押えテープ122〜125としては、例えば、厚さ0.2mm、幅45mmの不織布1枚を、間隔を空けずに1/2ラップ巻きすることで構成されている(つまり、テープ幅の半分ずつがオーバーラップして巻回されている)。
このように、超電導ケーブル120では、第1〜第4の超電導テープ111〜114、押えテープ122〜125は、それぞれ、12本の超電導テープから構成されている。超電導テープ111〜114の材料としては、従来提案されている種々の超電導材料を用いることができる。また、超電導テープ111〜114は、必ずしもテープ状でなくてもよく、超電導線材であればよい。
実際には、超電導ケーブル120では、第4の超電導テープ114の外周側に、電気絶縁層や、超電導シールド層(外部導体層)、外部安定化層、コルゲート管などが設けられているが、これらの部材は、超電導テープ111〜114が通電電極130に接続される端末箇所では取り除かれるので、図2ではこれらは省略して示してある。
<通電電極の構成>
図4は、同超電導ケーブルの端末構造体における通電電極の構成を示す図である。
図1、2及び図4に示すように、通電電極(以下、「電極」という)130は、全体として筒状である。電極130は、リードケーブルが接続される円筒部131と、外面に超電導線材(超電導テープ)111〜114が配置される各層に対応する段差が階段状に設けられた多段構造の接続部132と、を有する。
電極130は、図1、図2及び図4から明らかなように、超電導ケーブル120の芯材121が内部を貫通できる中空構造となっている。
図1及び図4に示すように円筒部131には、リードケーブルが電気的に接続される接続片1311が突設されている。実際の使用時には、超電導ケーブル120および電極130は、液体窒素などの極低温の液体に浸される。そして、超電導ケーブル120の電流は、電極130を介してリードケーブルによって常温部に引き出されるようになっている。例えば、リードケーブルは、ポリマー套管(図示せず)などを介して気中に導出される。
接続部132は、超電導ケーブル120と対向する端部132a側に向かって下がるように段差をつけて配置された複数の段面1321〜1324を備える。
これら段面1321〜1324は、図2に示すように、それぞれ超電導ケーブル120における超電導テープ111〜114が構成する層に対応して、接続部132において階段状に段差を付けて設けられた層の外周面である。段面1321〜1324は、電極130の外面で、段差で連結されている。
また、段面1321〜1324には、それぞれ対応する層毎の超電導テープ111〜114の端末1111、1121、1131、1141が電気的にそれぞれ接合されている。
超電導ケーブル120を主体として説明すると、超電導ケーブル120の超電導テープ111〜114は、外周側に配置される超電導テープの端部の方が内周側に配置されるそれらよりも順に、超電導ケーブル120の終端側(円筒部131側)に長くなっている。具体的には、最内周側の超電導テープである第1の超電導テープ111、第2の超電導テープ112、第3の超電導テープ113、第4の超電導テープ114の端部の順に、段々長くなっている。
そして、これらの超電導テープ111〜114のうち、最内周側に設けられた第1の超電導テープ111は、超電導ケーブル120の軸方向で対向する階段状の接続部132において、最も近い段面1321(超電導ケーブル120の終端側から最も遠くに配置された段面1321)に半田により接続されている。より具体的には、第1の超電導テープ111は、段面1321に対向配置する端末1111で半田により接続されている。
また、最内周から2番目に設けられた第2の超電導テープ112は、超電導ケーブル120の軸方向で対向する接続部132において、2番目に近い段面1322(超電導ケーブル120の終端側から二番目に遠くに配置された段面1322)に半田により接続されている。より具体的には、第2の超電導テープ112は、段面1322に対向配置する端末1121で半田により接続されている。
さらに、最内周から3番目に設けられた第3の超電導テープ113は、超電導ケーブル120の軸方向で対向する接続部132において、3番目に近い段面1323(超電導ケーブル120の終端側から三番目に遠くに配置された段面1323)に半田により接続されている。より具体的には、第3の超電導テープ113は、段面1323に対向配置する端末1131で半田により接続されている。
また、最内周側から4番目(図1では最外周側)に設けられた第4の超電導テープ114は、超電導ケーブル120の軸方向で対向する接続部132において、4番目に近い段面1324(超電導ケーブル120の終端側に最も近く配置された段面1324)に半田により接続されている。より具体的には、第4の超電導テープ114は、段面1324に対向配置する端末1141で半田により接続されている。
このように、電極130に対して超電導ケーブル120の超電導テープ111〜114は、超電導ケーブル120の端末側に向かって、最内周側の超電導テープ111から順次、一層ずつ、終端側から最も遠くから近づく順に、各段面に1つずつ端末で接続される。
また、各段面1321〜1324には、超電導テープ111〜114がそれぞれ接続された状態で、各段面1321〜1324に、各段面1321〜1324の段差を無くす筒状の段差被覆体150(151〜153)が装着されている。具体的には、複数の段面間(具体的には、段面1321と段面1322間、段面1322と段面1323間、及び段面1323と段面1324間)には、それぞれの段面間の段差を覆う段差被覆体151〜153が設けられている。
<段差被覆体の構成>
図5は、段差被覆体150の一例を示す図であり、図5Aは正面図、図5Bは図5AのA−A線断面図である。
図5では、接続部132において最も外径の小さい周面である段面1321に装着される段差被覆体151を段差被覆体150として示す。この段差被覆体151は、段面1321に外嵌するように構成されている。なお、他の段面1322、1323に外嵌する段差被覆体152、153は、段差被覆体151と比して寸法のみ異なり同形状に構成される。このため、段差被覆体151の構成のみ説明して、段差被覆体152、153の構成の説明は省略する。
図5に示す段差被覆体150の一例である段差被覆体151は、筒状であり、その外周面は、一端側から他端側に向かって径が大きくなるようテーパを付けたテーパ面150aとなっている。このテーパ面150aは、絶縁材料により構成されている。テーパ面150aは、複数の段面のうち上側の段面(ここでは、1322)の段鼻部1322aに連続し、且つ、この上側の段面1322の段鼻部1322aから下側の段面1321に向かって傾斜する。
ここでは、段差被覆体151は、金属(例えば、電極130と同じ銅)製の筒状本体150bの外面にカプトンテープ(登録商標)等のポリイミドテープ、不織布、絶縁紙などの絶縁部材150cを貼着することで構成されている。なお、段差被覆体151自体を絶縁材料により構成してもよい。すなわち、段差被覆体151は、少なくともテーパ面150aを絶縁部材150cにより形成する。これにより、段差被覆体151を、電極130において対応する段面1321に装着した後(図1及び図2参照)、超電導テープ111〜114(特に超電導テープ111)に接触してもクエンチが発生することがない。
このテーパ面150aにおいて上側に位置する端部150dは、段差被覆体150がそれぞれ対応する段面に装着された際に、当該段面の上方に位置する段鼻部に切れ目なく連続する。
つまり、段差被覆体151の両端部において径が大きい方の端部150dにおける開口部の外径は、装着される段面1321よりも高い段面1322の外径に対応し、小さい方の端部における開口部150eの外径と、段差被覆体151内径は、装着される段面1321の外径にそれぞれ対応している。段差被覆体151は、対応する段面1321に装着して、当該段面1321を含む段差を無くす。このように段差被覆体151は、段面1321と段面1322との段差を無くすように、テーパ面150aを段面1322の段鼻部1322aに連続させている。これにより、段面1322に接続されて段面1322の段鼻部上を跨がって超電導ケーブル120の段剥ぎ基端部120b側に延在する第2の超電導テープ112は、段面1322の段鼻部の切り立った角に接触することがない。
また、段差被覆体151は、超電導ケーブル120の軸心の放射方向に複数に分割可能な複数の分割体により構成されている。例えば、図5Bに示す半割体で2分割される。
これにより段差被覆体151は、対応する段面に装着した状態で装着する際に、段面を囲んで分割体を嵌め合わせることで、段面上に容易に装着できる。
段差被覆体151は、図2に示すように、段面1322の段鼻部1322aと段面1321の段鼻部1321aとの間に渡って、段鼻部1322aと段鼻部1321aとを連結するように配置される。つまり、テーパ面150aは、段差(段面1321、1322の段差)と同様の長さとなっており、段面1322の段鼻部1322aと段面1321の段鼻部1321aとの間に形成される段差を無くしている。
なお、段面1322には、段差被覆体151と同様の形状で、寸法のみ異なる段差被覆体152が装着されている。この段差被覆体152の外面は、段面1323の段鼻部と段面1322の段鼻部との間とを連結するテーパ面であり、段面1323の段鼻部と段面1322の段鼻部との間に形成される段差を無くしている。
さらに、段面1323には、段差被覆体151と同様の形状で、寸法のみ異なる段差被覆体153が装着されている。この段差被覆体153の外面は、段面1324の段鼻部と段面1323の段鼻部との間とを連結するテーパ面であり、段面1324の段鼻部と段面1323の段鼻部との間に形成される段差を無くしている。
<超電導ケーブルの端末構造体の製造方法>
段差被覆体151〜153の取り付けを含む超電導ケーブルの端末構造体100の製造方法は、まず、内径の小さい段差被覆体151から順に取り付ける。
すなわち、超電導ケーブル120における超電導テープ111〜114と、電極130とを接続する際に、まず、最内周側の第1の超電導テープ111の端末1111と、段面1321とを接続する。その後、第1の超電導テープ111の端末が接続された段面1321上に、段差被覆体151を装着する。
次いで、第2の超電導テープ112の端末1121と、段面1322とを接続し、その接続の後、第2の超電導テープ112の端末が接続された段面1322上に、段差被覆体152を装着する。次いで、第3の超電導テープ113の端末1131と、段面1323とを接続し、その接続の後、第3の超電導テープ113の端末が接続された段面1323上に、段差被覆体153を装着する。そして、第4の超電導テープ114の端末1141と、段面1324とを接続することで、超電導ケーブル120と電極130との接続を完了する。
これにより、それぞれ対応する段面1321〜1324に接続された超電導テープ111〜114では、接続された段面1321〜1324の段鼻部上に位置する部位が、角張った(直角に切り立った)段鼻部に接触せずに、テーパ面150aに沿って配置された状態になっている。
よって、超電導ケーブルの端末構造体100において、超電導テープ111〜114が、階段状に形成された電極130の段鼻部に負荷がかかるように接触することがなく、超電導テープ111〜114での応力緩和を図ることができる。
例えば、超電導ケーブル120の端末を段剥ぎして、芯材121を露出させ、この露出した芯材121を電極130に挿し込み、電極130を挿通して電極130の他端から突出させる。この突出する部位は、超電導ケーブル120の終端としてスリーブ171(図1参照)等を外嵌して固定される。しかしながら、この状態において、電極130に対して超電導ケーブル120が半径方向に可動する場合、この可動に伴って、超電導テープ111〜114が長手方向や半径方向に移動しても、直角に切り立った段鼻部の直角部分に当接することがなく、当接により負荷がかかり損傷するおそれがない。
したがって、超電導テープをあまり折り曲げずに接続させることができ、接続部分のテンションを小さくできるので接続後の超電導テープの特性の劣化を防止して安定した大容量の電流を流すことができる。
また、電極130において超電導テープ111〜114と接続する接続部132は、階段状に形成され、超電導テープ111〜114の端末が接続される各段面1321〜1324は、超電導テープ111〜114の端末に対向するよう配置されている。
よって、超電導ケーブルの端末構造体100によれば、超電導テープ111〜114と段面1321〜1324との接続作業の容易性を確保しつつ、多層配置された複数の超電導テープを好適に電極に接続して、安定した大容量の通電を好適に可能にしている。
また、段差被覆体150(151〜153)は、金属製の筒状本体150bと、筒状本体150bの外面のうち、少なくとも外周面に、絶縁部材150cとして絶縁紙を貼着することで構成している。このため、絶縁紙で段差被覆体150を構成する場合と比較して、比較的安価な金属を用いて段差被覆体150を構成できるので、耐久性の高い段差被覆体150にすることができる。
<実施例>
本実施の形態の構成の超電導ケーブルの端末構造体100において、芯材(フォーマ)121を、軟銅円形圧縮導体、250sqmmとし、押えテープ122〜125を、不織布を2枚重ねして押え巻きすることで形成した。また、超電導テープ111〜114の各層を、鋼メッキ付きで厚さ0.1mm×幅4mmの超電導線材(右巻きで、12本、よりピッチ240mm、1本の臨界電流Icを100A(@77.3K s.f.))を巻回することで構成した。
比較例では、実施例の構成において、段差被覆体151〜154を設けなかった。
そして、それぞれの最大通電電流(A)を測定した。この結果、実施例は最大通電電流4000A、臨界電流3600Aを得た。これに対し比較例の最大通電電流は、実施例より低い電流値となった。
<変形例>
また、本実施の形態では、電極130の段面1321〜1324に、超電導テープ111〜114が直接接続されているが、図6に示す超電導ケーブルの端末構造体100Aで示すように、超電導テープ111〜114を、銅などの導電性および可撓性を有する接続テープ161〜164を介して、筒状電極の外面に接続してもよい。接続テープ161〜164は、同様に構成されたものであり、対応する段面1321〜1323と超電導テープ111〜114間に介設される。例えば、接続テープ161は、第1端部(超電導ケーブル120の端末側の端部)において段面1321に第1半田によって接続されているとともに、第2端部(段剥ぎ基端部120b側の端部)においてに第2半田によって接続されている。
ここで、第2半田として、その融点が第1半田の融点よりも低いものが選定されている。具体的には、第1半田は、溶け始め(固相線)が183℃を越える高融点半田であり、一般的にSnかPbをベースにAg、Sb、In等が配合されてなる。例えば、標準組成であるSn3.0%、Ag0.5%、Cuの合金が用いられる。また、第2半田は、溶け始め(固相線)が183℃未満の低融点半田であり、一般的に、Sn、Pb以外にCd、Bi、In等が配合されてなる。
この場合、半田による接続は、例えば次のような手順で行えばよい。先ず、接続テープ161(162〜164)の第1端部を、電極130の段面1321(1322〜1324)に第1半田で接合する。次に、接続テープ161(162〜164)の第2端部に超電導テープ111(112〜114)を、第1半田よりも融点の低い第2半田で接合する。
このように、超電導テープ111(112〜114)を、接続テープ161(162〜164)を介して筒状の電極130の段面1321(1322〜1324)に接続することで、冷却時における材料ごとの収縮率の違いによって生じる、電極130と超電導テープ111(112〜114)との接続箇所の剥離を防止できる。つまり、電極130と超電導ケーブル120とが冷却時に異なる収縮率で収縮したとしても、接続テープ161(162〜164)が撓むことによって収縮の差を吸収でき、この結果、接続箇所での剥離を防止できる。加えて、電極130に接続テープ161(162〜164)を接続する位置と、接続テープ161(162〜164)に超電導テープ111(112〜114)を接続する位置とを、接続テープ161(162〜164)の長手方向で重ならない位置する。加えて、接続テープ161(162〜164)に超電導テープ111(112〜114)を接続するための第2半田として、電極130に接続テープ161(162〜164)を接続するための第1半田の融点よりも低い融点のものを用いるようにしている。これにより、超電導テープ111(112〜114)における超電導性能が半田接合時の熱によって劣化することを防止できる。
また、超電導ケーブルの端末構造体100Aの構成によれば、超電導ケーブルの端末構造体100と同様の作用効果を奏することは勿論である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、大容量の電流を流す多層構造の超電導ケーブルにおける端末構造体として有用である。
100、100A 端末構造体
110 超電導テープ(超電導線材)群
111、112、113、114 超電導テープ(超電導線材)
120 超電導ケーブル
120b 段剥ぎ基端部
121 芯材(フォーマ)
122、123、124、125 押えテープ
130 通電電極
131 円筒部
132 接続部
150 段差被覆体群
150a テーパ面
150b 筒状本体
150c 絶縁部材
151、152、153 段差被覆体
161、162、163、164 接続テープ
1111、1121、1131、1141 超電導テープの端末
1321、1322、1323、1324 段面
1321a、1322a 段鼻部

Claims (5)

  1. 同心円状に多層配置された超電導線材を有する、超電導ケーブルと、
    前記超電導線材の端末を接続する電極と、
    を有する超電導ケーブルの端末構造体であって、
    前記電極の外面には、前記超電導線材が配置される各層に対応する段差が階段状に設けられ、前記外面は、前記段差で連結され、且つ、前記超電導線材の端末を層毎に電気的に接続する複数の段面を備え、
    前記複数の段面間には、前記複数の段面間の前記段差を覆う段差被覆体が設けられ、
    前記段差被覆体は、前記複数の段面のうち上側の段面の段鼻部に連続し、且つ、前記上側の段面の段鼻部から下側の段面に向かって傾斜するテーパ面を有する、
    超電導ケーブルの端末構造体。
  2. 前記テーパ面は、前記上側の段差面の段鼻部と前記下側の段差面の段鼻部との間に渡って配置される、
    請求項1記載の超電導ケーブルの端末構造体。
  3. 前記段差被覆体は、前記超電導ケーブルの軸心の放射方向に複数に分割可能な分割体により構成されている、
    請求項1または2記載の超電導ケーブルの端末構造体。
  4. 前記段差被覆体の外面は、絶縁材料から構成されている、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の超電導ケーブルの端末構造体。
  5. 前記段差被覆体は、金属製の筒状本体と、前記筒状本体の外面のうち、少なくとも外周面に貼着される絶縁紙とを有する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の超電導ケーブルの端末構造体。
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