JP5780177B2 - 発光装置の製造方法、およびガラス封止用発光素子の製造方法 - Google Patents

発光装置の製造方法、およびガラス封止用発光素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガラスによって封止される、III 族窒化物半導体からなるガラス封止用発光素子の製造方法に関する。また、そのガラス封止用発光素子をガラスによって封止した発光装置の製造方法に関する。
III 族窒化物半導体発光素子の封止部材として、従来シリコーンやエポキシなどの樹脂が用いられてきたが、樹脂に替えてガラスを用いた発光装置も知られている(特許文献1、2)。発光素子の封止部材としてガラスを用いると、封止部材自体が紫外線等により劣化することがない、封止部材と発光素子との熱膨張率をほぼ等しくすることができるので温度変化に強い、腐食性ガスが内部に侵入することがない、など樹脂を用いた場合に比べて耐環境性が高いという利点がある。
このようなガラス封止の発光装置は、III 族窒化物半導体発光素子のガラス封止後にVf(順方向電圧)が上昇してしまう問題があった。そこで特許文献1では、pコンタクト層の成長温度を従来の成長温度よりも低くすることで、ガラス封止時のVf上昇を抑制している。
特開2010−27792 特開2011−146546
しかし、Vf上昇を抑制するためにpコンタクト層の成長温度を低下させると、ESD(electrostatic discharge )特性が悪化してしまうという問題が生じることがわかった。これは、pコンタクト層の成長温度低下により結晶にピットが発生し、そのピット部分に電流が集中してしまうためであると考えられる。
そこで本発明の目的は、Vfの上昇を抑制しつつ、ESD特性の悪化を抑制することができるガラス封止用発光素子の製造方法を提供することである。また、そのガラス封止用発光素子をガラスにより封止した発光装置の製造方法を提供することである。
第1の発明は、III 族窒化物半導体からなる発光素子を実装部材に実装し、前記発光素子をガラスにより封止する発光装置の製造方法において、発光素子は、基板上にn型層、発光層、pクラッド層、第1pコンタクト層、第2pコンタクト層を順に積層して作製し、第1pコンタクト層の成長温度は、990〜1015℃であり、第2pコンタクト層の成長温度は、第1pコンタクト層の成長温度よりも低く、かつ960〜1000℃であり、pクラッド層および第2pコンタクト層にはMgがドープされ、第1pコンタクト層は、アンドープのGaNであって、Mgの拡散により1×1019〜3×1019/cm3 のMg濃度とする、ことを特徴とする発光装置の製造方法である。
第1pコンタクト層は、アンドープのGaNとすることが望ましい。GaNは他のIII 族窒化物半導体に比べて結晶よく成長させることができ、またアンドープとしているため、第1pコンタクト層の結晶性が向上し、ピットの発生をより抑制することができる。そのため、発光素子のVfを低減することができ、ESD特性を向上させることができる。
第2pコンタクト層のMg濃度は、2×1019〜8×1019/cm3 とすることが望ましい。この範囲であれば、ガラス封止時のVf上昇をより抑制することができる。
第2の発明は、第1の発明において、第2pコンタクト層のMg濃度は、2×1019〜8×1019/cm3 とすることを特徴とする発光装置の製造方法である。
第3の発明は、ガラスによって封止されるIII 族窒化物半導体からなるガラス封止用発光素子において、ガラス封止用発光素子は、基板上にn型層、発光層、pクラッド層、第1pコンタクト層、第2pコンタクト層を順に積層して作製し、第1pコンタクト層の成長温度は、990〜1015℃であり、第2pコンタクト層の成長温度は、第1pコンタクト層の成長温度よりも低く、かつ960〜1000℃であり、pクラッド層および第2pコンタクト層にはMgがドープされ、第1pコンタクト層は、アンドープのGaNであって、Mgの拡散により1×1019〜3×1019/cm3 のMg濃度とする、ことを特徴とするガラス封止用発光素子の製造方法である。
第4の発明は、第3の発明において、第2pコンタクト層のMg濃度は、2×1019〜8×1019/cm3 とすることを特徴とするガラス封止用発光素子の製造方法である。
本発明では、第1pコンタクト層の成長温度を通常と同様とすることによってピットの発生を抑制してESD特性の悪化を抑制することができ、第2pコンタクト層の成長温度を通常の成長温度よりも低くすることによって、ガラス封止時のVfの上昇を抑制することができる。つまり、pコンタクト層を第1pコンタクト層と第2pコンタクト層の2層とし、それぞれの層の成長温度を変えることでそれぞれの層に役割を分担させて、ESD特性の悪化抑制とVf上昇抑制とを両立させている。
実施例1の発光装置の構成を示した図。 発光素子1の構成を示した図。 発光素子1の製造工程を示した図。 実施例1の発光装置の製造工程を示した図。
以下、本発明の具体的な実施例について図を参照に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1の発光装置の構成を示した図である。発光装置は直方体状であり、図1に示すように、フリップチップ型のIII 族窒化物半導体からなる発光素子1と、発光素子1を実装するセラミック基板2と、発光素子1を封止するガラス封止部3と、で構成されている。
発光素子1は、図2のように、サファイア基板10と、サファイア基板10上に順に積層された、AlNからなるバッファ層11、nコンタクト層12、ESD層13、nクラッド層14、発光層15、pクラッド層16、第1pコンタクト層17、第2pコンタクト層18、第3pコンタクト層23を有している。また、一部領域には、第3pコンタクト層23からnコンタクト層12に達する溝が設けられていて、その溝の底面に露出するnコンタクト層12上にはn電極21が設けられている。また、第3pコンタクト層23上にはITO(酸化インジウムスズ)透明電極19が設けられ、透明電極19上にはp電極20が設けられている。また、発光素子1のp電極20とn電極21を除く領域はSiO2 からなる保護膜22に覆われている。この保護膜22は、電流のリークやショートを防止する目的であるが、設けなくともよい。保護膜22を設けると、ガラス封止後にVfが上昇してしまう傾向があるためである。
サファイア基板10は、バッファ層11側の表面に凹凸加工が施されている。光取り出し効率を向上させるためである。その凹凸加工のパターンは、複数のドットが三角格子状に配列されたパターンであり、ドットの直径は2.8μm、ドットの間隔は5μm、ドットの高さは1.55μmである。成長基板として、サファイア基板10以外にもGaN基板などを用いることが可能である。
nコンタクト層12は、バッファ層11側から、Si濃度4×1018〜8×1018/cm3 、厚さ1.75μmのn−GaN、Si濃度5×1018〜8×1018/cm3 、厚さ2.85μmのn−GaN、Si濃度6×1018〜9×1018/cm3 、厚さ1.5μmのn−GaN、の順に積層された3層で構成されている。
ESD層13は、nコンタクト層側から、厚さ312.5nmのアンドープGaN、Si濃度5×1018〜9×1018/cm3 、厚さ30nmのn−GaN、の順に積層された2層で構成されている。
nクラッド層14は、厚さ2.5nmのアンドープIn0.077 Ga0.9923N、厚さ2.3nmのアンドープGaN、Si濃度1×101 〜4×1018/cm3 、厚さ2.3nmのn−GaNを順に積層させた3層を1ペアとして、これを15ペア繰り返し積層させた超格子構造である。
発光層15は、nクラッド層14上に形成された厚さ3nmのアンドープAlx Ga1-x N(xは0.05〜0.09)を有し、その上に、厚さ3.4nmのアンドープIn0.22Ga0.78N、厚さ0.75nmのアンドープGaN、厚さ0.75nmのアンドープAlx Ga1-x N(xは0.16〜0.21)、厚さ2.4nmのアンドープAlx Ga1-x N(xは0.05〜0.09)を順に積層させた4層を1ペアとして1〜8ペア繰り返し積層させた構造、さらにその上に、厚さ3.4nmのアンドープIn0.22Ga0.78N、厚さ0.75nmのアンドープGaN、厚さ0.75nmのアンドープAlx Ga1-x N(xは0.16〜0.21)、厚さ2nmのアンドープGaNを順に積層させた4層を1ペアとして9ペア繰り返し積層させた構造を有している。
pクラッド層16は、発光層15上に形成された厚さ3.5nmのアンドープAlx Ga1-x N(xは0.13〜0.17)を有し、その上に厚さ1.7nmのアンドープIn0.053 Ga0.947 N、厚さ3.5nmでMg濃度0.9×1020〜1.3×1020/cm3 のAl0.36Ga0.64Nを順に積層させた2層を1ペアとして7ペア繰り返し積層させた超格子構造である。
第1pコンタクト層17は、厚さ32nmでMg濃度1×1019〜3×1019/cm3 のGaNである。
第2pコンタクト層18は、厚さ32nmでMg濃度5〜9×1019/cm3 のGaNであり、第3pコンタクト層23は、厚さ8nmでMg濃度1〜2×1020/cm3 のGaNである。この第3pコンタクト層23は設けなくともよい。設けない場合、コンタクト抵抗が上昇するため発光素子1自体のVfが上昇してしまうが、ガラス封止時のVf上昇は抑制することができる。
セラミック基板2は、アルミナからなり、発光素子1やガラス封止部3とほぼ同等の熱膨張率である。セラミック基板2の発光素子1実装側の面と反対側の面にはそれぞれW/Ni/Au(ここで記号「/」は積層を意味し、A/BはAを成膜した後Bを成膜することを意味する)からなる回路パターン200a、bが形成されており、ビアホール201により両面の回路パターン200a、bが電気的に接続されている。発光素子1は、このセラミック基板2にフリップチップ実装されており、pパッド電極20およびn電極21がAuバンプ202を介して回路パターン200aと電気的に接続されている。なお、セラミック基板2の材料は、ガラス封止部3とほぼ同等の熱膨張率であればアルミナ以外の材料であってもよい。たとえば、BeO(ベリリア)などを用いることができる。ベリリアはアルミナよりも熱伝導性に優れており、高出力な発光装置に有利である。また、セラミック基板2以外にも、W−Cu基板などを用いてもよい。W−Cu基板もまた、熱伝導性に優れており、高出力な発光装置に有利である。
ガラス封止部3は、セラミック基板2の発光素子1実装側を覆い、発光素子1を封止している。ガラス封止部3の材料は、ZnO系ガラス、リン酸系ガラス、フッ素系ガラスなどの低融点ガラスを用いることができる。ガラス材料は透明であってもよいし、蛍光体や拡散材などが混合されたものであってもよい。また、ガラス材料は発光素子1やセラミック基板2に熱膨張率が近い材料であることが望ましい。熱膨張率差により断線やクラックなどの損傷が生じることが低減されるため、温度変化に強い発光装置とすることができるためである。
ガラス封止部3の材料には他にも、Bi2 3 系ガラス、Nb2 5 系ガラス、GeO2 系ガラス、Ga2 3 系ガラス、Y2 3 系ガラス、La2 3 系ガラス、Gd2 3 系ガラス、Ta2 5 系ガラスなどを用いることができる。また、これらのガラス材料に、高屈折率化のためにNb2 5 、TiO2 、Al2O3 などを含んでいてもよく、低融点化のためにNa2 O、Li2 Oなどを含んでいてもよい。
次に、実施例1の発光装置の製造工程について、図4を参照に説明する。
まず、発光素子1の製造工程を説明する。
表面に凹凸加工がなされたサファイア基板10を用意する。このサファイア基板10をサーマルクリーニングして表面に付着した有機物等を除去した後、MOCVD法により、バッファ層11、nコンタクト層12、ESD層13、nクラッド層14、発光層15、pクラッド層16、第1pコンタクト層17、第2pコンタクト層18、第3pコンタクト層23を順に積層する(図3(a))。原料ガスには、Ga源としてTMG(トリメチルガリウム)、Al源としてTMA(トリメチルアルミニウム)、In源としてTMI(トリメチルインジウム)、N源としてアンモニア、n型ドーパントであるSi源としてシラン、p型ドーパントであるMg源としてCp2 Mg(ビスシクロペンタジエニルマグネシウム)、を用いる。
ここで、第1pコンタクト層17の成長温度は990〜1015℃とし、第2pコンタクト層18の成長温度は第1pコンタクト層17の成長温度よりも低く、かつ960〜1000℃とする。第3pコンタクト層23の成長温度は第2pコンタクト層18と同様である。第2pコンタクト層18の成長温度が960℃より低いと、結晶性が低下して発光素子1のVfを上昇させてしまうため望ましくない。また、第2pコンタクト層18の成長温度が1000℃よりも高いと、ガラス封止後のVf上昇が大きくなり望ましくない。第1pコンタクト層17はアンドープとし、Mgの拡散によって1×1019〜3×1019/cm3 のMg濃度とする。第1pコンタクト層17をアンドープとすることで、第1pコンタクト層17の結晶性が向上し、ピットの発生をより抑制することができる。そのため、発光素子1のVfを低減することができ、ESD特性を向上させることができる。なお、第1pコンタクト層17にMgをドープする場合には、Mg濃度が1×1019〜9×1019/cm3 の範囲となるようにすることが望ましい。この範囲でなければ、第1pコンタクト層17による結晶性の向上、および、ピット発生抑制の効果が十分に得られないためである。
次に、第3p型コンタクト層23上にITOを420〜460度で蒸着させ、酸素雰囲気で640〜690度で焼成し、フォトリソグラフィとウェットエッチングにより所定の形状とすることで透明電極19を形成する(図3(b))。なお、透明電極19の蒸着、焼成の工程でp型不純物は活性化されるが、透明電極19の蒸着前に熱処理を行ってp型不純物を活性化させてもよい。
次に、透明電極19上に所定の形状のマスクを形成してICPエッチングを行い、n型コンタクト層12を露出させる。そして、透明電極19上にp電極20、エッチングにより露出したn型コンタクト層12上にn電極21をそれぞれ形成し、アロイ処理する(図3(c))。その後p電極20、n電極21以外の部分に保護膜22を形成し、ダイシングによって個々の発光素子1に分離する。以上により図2に示す発光素子1が製造される。
このようにして作製した発光素子1は、第1pコンタクト層17の成長温度を990〜1015℃としているため、ピットの発生を抑制することができ、ESD特性の悪化を抑制することができる。さらに第1pコンタクト層17をアンドープとしているため、結晶性が向上し、ピットの発生をより抑制することができるので、発光素子1のVfを低減することができるとともにESD特性を向上させることができる。また、第2pコンタクト層18の成長温度を第1pコンタクト層17の成長温度よりも低く、かつ960〜1000℃としているため、ガラス封止時のVf上昇を抑制することができる。すなわち、ESD特性の悪化抑制とVf上昇抑制の役割を第1pコンタクト層17と第2pコンタクト層18とにそれぞれ分担させることで、ESD特性の悪化抑制とVf上昇抑制とを両立させている。
続いて、回路パターン200a、bが形成されたセラミック基板2を用意し、セラミック基板2の回路パターン200aの所定の位置にAuバンプ202を形成し、複数の発光素子1をマトリクス状に並べてフリップチップ実装する(図4(a))。なお、セラミック基板2の回路パターン200a、bは、金属ペーストをスクリーン印刷などの方法で塗布し、所定温度で熱処理し、他の金属をめっきすることで形成することができる。他にも、金属ペーストを熱処理するのみであってもよいし、蒸着やスパッタなどの方法により金属膜を形成することで回路パターン200a、bを形成してもよい。
次に、板状のガラス封止部3をセラミック基板2に平行であって、発光素子1が実装されている側のセラミック基板2上部に配置し、窒素雰囲気で約600度に加熱して圧着することで発光素子1を封止する(図4(b))。ガラス封止部3は、ガラス成分の粉末を加熱して溶融、撹拌し、その後冷却して固化した後、所定の厚さに板状にスライスすることで作製することができる。ガラス封止部3の発光素子1に対応する部分に、あらかじめ凹部を設けておいてもよい。このホットプレス加工後のガラス中の気泡残留を防止するために、雰囲気の圧力は380torr以下とするのがよく、76torrとするのが望ましい。なお、実施例1ではこのホットプレス加工における雰囲気は窒素雰囲気としたが、不活性ガス(たとえば窒素)に酸素を混合した雰囲気中で行うとよい。ガラス封止部3が還元作用によって着色してしまうのを防止することができるからである。不活性ガス中の酸素の体積%は20%以下が望ましく、5%がさらに望ましい。
このガラス封止時において、発光素子1の第2pコンタクト層18の成長温度を第1pコンタクト層17の成長温度よりも低く、かつ960〜1000℃としているため、発光素子1のガラス封止時のVf上昇が抑制されている。
その後、ガラス封止部3と一体化されたセラミック基板2をダイシングによって個々に分割することで、図1に示す直方体状の発光装置が製造される。
以上のようにして作製された実施例1の発光装置では、発光素子1として図2の製造工程によって製造したものを用いているため、ガラス封止時のVf上昇とESD特性劣化の双方を抑制することができる。
なお、第2pコンタクト層18の成長温度およびMg濃度は、以下のようにして複数の発光素子サンプルを作製し、その発光素子サンプルのVfの測定結果に基づいて制御することが望ましい。ガラス封止時のVf上昇がより抑制されるからである。以下、その手順について説明する。
まず、上記発光素子1の製造工程において、第2p型コンタクト層18のMg濃度を2×1019〜8×1019/cm3 の範囲、成長温度を960〜1000度の範囲でさまざまに変えた複数の発光素子サンプルをあらかじめ作製する。そして、作製した各発光素子サンプルの初期のVf(ガラス封止前のVf)を測定し、初期のVfが低くて安定し、かつ格子欠陥であるピットが生じない発光素子サンプルの第2p型コンタクト層18のMg濃度を標準Mg濃度、成長温度を標準成長温度として決定する。
そして、実際の発光素子1の作製においては、成長温度を(標準成長温度−50℃)〜標準成長温度の範囲、Mg濃度が標準Mg濃度の0.6〜1.0倍の範囲で第2pコンタクト層18を形成する。ただし、成長温度を標準成長温度とし、Mg濃度を標準Mg濃度とする場合を除く。つまり、成長温度が(標準成長温度−50℃)〜(標準成長温度−25℃)の範囲でMg濃度が標準Mg濃度、もしくは成長温度が標準成長温度でMg濃度が標準Mg濃度の0.6〜0.8倍の条件で第2pコンタクト層18を形成する。望ましくは成長温度が(標準成長温度−50℃)〜(標準成長温度−25℃)の範囲でMg濃度が標準Mg濃度の0.6〜0.8倍である。
より望ましくは、第2pコンタクト層18の成長温度を臨界成長温度とすること、またはMg濃度を臨界Mg濃度となるよう形成することであり、さらに望ましくは成長温度を臨界成長温度、Mg濃度を臨界Mg濃度とすることである。臨界成長温度とは、上述した発光素子サンプルの成長温度を上昇させていったときに、ガラス封止によるVf上昇が始まる温度である。また、臨界Mg濃度とは、上述した発光素子サンプルのMg濃度を減じていった時に初期のVfが上昇し始めるMg濃度である。ただし、測定誤差などを考慮して、成長温度は臨界成長温度の0.9〜1.1倍の範囲、Mg濃度は臨界Mg濃度の0.9〜1.1倍の範囲としてもよい。
また、第1pコンタクト層17、第2pコンタクト層18の厚さは、実施例1に示したものに限定されるものではない。
また、実施例1では、ホットプレス加工により発光素子1をガラス封止する方法を示したが、これ以外の方法によりガラス封止するものであってもよい。たとえば、セラミック基板2上にガラス粉末を充填し、ガラス粉末を加熱して軟化させ、その軟化したガラス粉末をプレスすることにより、発光素子1をガラス封止するようにしてもよい。また、ガラスをプレスすることなく、溶解して固化させることによりガラス封止してもよい。これらの方法によりガラス封止する場合、単数ないし複数の発光素子1を囲む隔壁をセラミック基板2上に設置してもよい。
また、実施例1では発光素子1にITOからなる透明電極19とp電極20を設けているが、Agなどの高反射な金属を用いてもよい。また、実施例1では発光素子1をフリップチップ型としたが、フェイスアップ型や上下に電極を設けた構造など他の構造の発光素子であってもよい。
また、実施例1の発光装置の製造方法において、第2p型コンタクト層18の形成後からガラス封止前までの間のいずれかに、以下のような追加の工程を加えてもよい。
追加する工程は、酸素雰囲気中で400〜600℃、0.5〜2時間の熱処理を行う工程である。実施例1の発光装置の製造方法にこの工程を追加することで、より駆動電圧上昇を抑制することができる。これは、熱処理によって水素を排出することにより、水素がMgと再結合して不活性してしまうのを防止できるためと考えられる。熱処理温度が400℃より低い温度、または熱処理時間が0.5時間よりも短い時間では、不活性化を十分に防止できず、駆動電圧上昇の抑制効果が低いので望ましくない。また600℃よりも高いと、ガラス封止温度よりも高い熱ダメージを発光素子1にかけることになり、電極などの変質が懸念されるため望ましくなく、2時間よりも長い熱処理時間では、十分な不活性化防止効果を得られる以上に余分な熱ダメージを発光素子1に与えることになるため望ましくない。
この追加する工程は、透明電極19の形成後に行うことで、半導体層の表面に抵抗を大きくする表面酸化被膜が形成されることを防止することができる。あるいは、表面酸化被膜の除去工程を省くことができる。また、発光素子1を個々に分離する前に行うことで、一括処理ができ、製造の手間を著しく増やすことのないものとできる。このため、透明電極19形成後から発光素子1の分離工程前にこの工程を追加することが好ましい。
また、発光素子1の発光波長は特に限定するものではなく、360〜370nmのUV光、370〜400nmの近紫外光、450〜480nmの青色光、510〜530nmの緑色光など、発光素子1の発する光をそのまま外部に放射する発光装置としてもよい。あるいは、発光素子1の370〜400nmの近紫外光と、蛍光体(La2O2S:Eu,Sm 、BaMgAl10O17 :Eu、(Sr,Ba,Ca)10(PO4)6Cl3 :Eu、(Ba,Mg)3O ・8(Al2O3):Eu,Mg )との組み合わせにより、演色性の高い白色の発光装置や単色の発光装置としたり、発光素子1の450〜480nmの青色光と黄色などの蛍光体(YAG、(Sr,Ca)S:Eu、Sr,Ga2S4:EuPr) との組み合わせの白色の発光装置としてもよい。ガラス封止による本発明の発光装置では、青色光のみでなく、近紫外やUV領域の光に対しても劣化しない。あるいは、ガラスは樹脂のように透湿性がないので、ガラスの内部に蛍光体を含有したものでは、外部の水分影響による蛍光体劣化が生じない。これは特に硫化物蛍光体などの耐湿性が低いものに有効である。なお、蛍光体はガラス封止部3に混合せずに、ガラス封止部3表面に塗布するものであってもよい。
本発明の発光装置は、照明装置や表示装置などに利用することができ、特に耐環境性の高さから医療用器具の光源や一般照明などへの用途に適している。
1:発光素子
2:セラミック基板
3:ガラス封止部
10:サファイア基板
11:バッファ層
12:nコンタクト層
13:ESD層
14:nクラッド層
15:発光層
16:pクラッド層
17:第1pコンタクト層
18:第2pコンタクト層
19:透明電極
20:p電極
21:n電極
22:保護膜
23:第3pコンタクト層

Claims (4)

  1. III 族窒化物半導体からなる発光素子を実装部材に実装し、前記発光素子をガラスにより封止する発光装置の製造方法において、
    前記発光素子は、基板上にn型層、発光層、pクラッド層、第1pコンタクト層、第2pコンタクト層を順に積層して作製し、
    前記第1pコンタクト層の成長温度は、990〜1015℃であり、
    前記第2pコンタクト層の成長温度は、前記第1pコンタクト層の成長温度よりも低く、かつ960〜1000℃であり、
    前記pクラッド層および前記第2pコンタクト層にはMgがドープされ、
    前記第1pコンタクト層は、アンドープのGaNであって、Mgの拡散により1×1019〜3×1019/cm3 のMg濃度とする、
    ことを特徴とする発光装置の製造方法。
  2. 前記第2pコンタクト層のMg濃度は、2×1019〜8×1019/cm3 とすることを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
  3. ガラスによって封止されるIII 族窒化物半導体からなるガラス封止用発光素子の製造方法において、
    前記ガラス封止用発光素子は、基板上にn型層、発光層、pクラッド層、第1pコンタクト層、第2pコンタクト層を順に積層して作製し、
    前記第1pコンタクト層の成長温度は、990〜1015℃であり、
    前記第2pコンタクト層の成長温度は、前記第1pコンタクト層の成長温度よりも低く、かつ960〜1000℃であり、
    前記pクラッド層および前記第2pコンタクト層にはMgがドープされ、
    前記第1pコンタクト層は、アンドープのGaNであって、Mgの拡散により1×1019〜3×1019/cm3 のMg濃度とする、
    ことを特徴とするガラス封止用発光素子の製造方法。
  4. 前記第2pコンタクト層のMg濃度は、2×1019〜8×1019/cm3 とすることを特徴とする請求項3に記載のガラス封止用発光素子の製造方法。
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