JP5778621B2 - データ流通管理システム - Google Patents

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本発明は、センサなどの機器が取得するデータを流通管理する技術に関する。
従来、センサノードなどの機器が定期的に出力するデータをプログラム・ソフトウェアなどで受信して利用する際には、(1)機器はあらかじめ対応するプログラム・ソフトウェアと接続された状態で設置され、当該プログラム・ソフトウェアが機器を占有して利用する、あるいは、(2)機器が出力するデータをデータベース、またはデータストリーム管理システムのような集約基盤に集約し、プログラム側がクエリ問い合わせを行なって要求する形式のセンサデータを取得する、などの手法が用いられていた。
甘利 康文、"ホームセキュリティ"、電気学会誌、2005年、Vol. 125、No. 4、pp.217-220 川島英之、今井倫太、遠山元道、安西祐一郎、"センサデータベースシステムKRAFTの設計と実装"、情報処理学会論文誌、2004年、Vol. 45、No. 14、pp.39-53 山田真一、渡辺陽介、北川博之、天笠俊之、"データストリーム管理システムHarmonicaの設計と実装"、情報処理学会論文誌(データベース)、2007年、Vol. 48、No.SIG_14(TOD_35)、pp.91 -106
しかしながら、機器と機器に対向するプログラム・ソフトウェア(以下、既設プログラムと称する)間で送受信されるデータを別のプログラム・ソフトウェア(以下、新規プログラムと称する)で利用したい場合、以下の課題がある。
従来技術(1)の手法が用いられていると、機器と既設プログラムが密結合された状態で提供されているので、新規プログラムにデータが流せるように、機器と既設プログラム間のインタフェースを変更する必要があった。インタフェースを変更できない場合は、新規プログラム用に新たな機器を重複して設置する手間が生じていた。
従来技術(2)の手法を用いて、機器からのデータをデータベースなどの集約基盤に一旦集約することで、多数のプログラム・ソフトウェアから集約されたデータを共用することができるが、機器と既設プログラムが密結合されている場合は、集約基盤に対応させるために、機器や既設プログラムに変更が必要であることには変わりなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、機器が出力するデータを既設プログラムに影響を及ぼすことなく、新規プログラムへその要求に沿ったデータの加工・提供を実現することを目的とする。
発明に係るデータ流通管理システムは、データを送受信している既設送信機器と既設受信機器との間に配置し、新設受信機器の要求に応じて前記データを加工して前記新設受信機器に送信するデータ流通管理装置を多段に配置したデータ流通管理システムであって、前記データ流通管理装置は、前記既設送信機器が送信するデータに関する情報を記載した機器データプロパティを保持する機器データプロパティ保持手段と、前記新設受信機器が要求するデータに関する情報を記載した要求プロパティを保持する要求プロパティ保持手段と、前記新設受信機器からデータ取得要求を受信する要求受信手段と、前記要求プロパティ保持手段から前記データ取得要求に対応する前記要求プロパティを読み出すとともに、前記機器データプロパティ保持手段から前記既設送信機器に対応する前記機器データプロパティを読み出し、前記要求プロパティと前記機器データプロパティとを比較して、前記要求プロパティに応じた加工処理内容を決定する加工処理判定手段と、前記加工処理内容に基いて前記既設送信機器から受信したデータを加工し、前記新設受信機器に加工後のデータを送信する加工送信手段と、を有し、前記新設受信機器は、新たにデータを要求する場合、当該新設受信機器にネットワーク上で最も近い前記データ流通管理装置に前記データ取得要求を送信し、前記データ取得要求を受信したデータ流通管理装置は、当該データ取得要求に対応できるか否か判断し、対応できないと判断した場合、当該データ取得要求を次のデータ流通管理装置に送信し、前記データ取得要求を受信したデータ流通管理装置が前記既設送信機器に接続されている場合、前記データ取得要求を当該データ流通管理装置に接続されたデータ流通管理装置に送信して対応可能なデータ流通管理装置を検索し、対応可能なデータ流通管理装置のうち、ネットワーク上で前記新設受信機器に近く、前記加工処理が最小限となるデータ流通管理装置を当該データ取得要求に対応するデータ流通管理装置とすることを特徴とする。
本発明によれば、機器が出力するデータを既設プログラムに影響を及ぼすことなく、新規プログラムへその要求に沿ったデータの加工・提供を実現することができる。
第1の実施の形態におけるデータ流通管理装置の構成を示す機能ブロック図である。 機器データプロパティの例を示す図である。 要求プロパティの例を示す図である。 初期化動作の流れを示すフローチャートである。 流通管理動作の流れを示すフローチャートである。 加工処理内容を決定する動作の流れを示すフローチャートである。 キャッシュに格納された1秒間隔の観測データの例を示す図である。 第3の実施の形態におけるデータ流通管理装置の構成を示す機能ブロック図である。 3つの機器データプロパティの例を示す図である。 データ取得要求に含まれるプロパティの例を示す図である。 第4の実施の形態におけるデータ流通管理装置の構成を示す機能ブロック図である。 第5の実施の形態の全体構成を示す図である。 データを取得するデータ流通管理装置を決定する処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態におけるデータ流通管理装置の構成を示す機能ブロック図である。データ流通管理装置1は、データを送信する送信機器2と送信機器2が送信したデータを受信する受信機器3Aとの間に設置され、別の受信機器3Bの要求に応じてデータを加工して受信機器3Bに送信する装置である。送信機器2は、例えば温度センサや配電盤に取り付けられる電力利用量センサなどの機器であり、定期的に温度や電力量などを測定して受信機器3Aに送信する。受信機器3Aは、例えば空調管理プログラムなどを動作させて、測定された温度などに基いて空調機器を制御する機器である。受信機器3Bは、例えば遠隔地から室温などを監視するプログラムを動作させて、送信機器2が送信するデータを新たに受信することを希望する機器である。受信機器3Bは、データ流通管理装置1に接続される。
第1の実施の形態におけるデータ流通管理装置1は、複製部11、解析部12、要求受信部13、処理判定部14、加工・送信部15、キャッシュ151、機器データプロパティ保持部16、及び要求プロパティ保持部17を備える。データ流通管理装置1が備える各部は、演算処理装置、記憶装置等を備えたコンピュータにより構成して、各部の処理がプログラムによって実行されるものとしてもよい。このプログラムはデータ流通管理装置1が備える記憶装置に記憶されており、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。以下、各部について説明する。
複製部11は、送信機器2から受信機器3Aに流れるデータを受信して複製し、受信機器3A、解析部12、および加工・送信部15に送る。
解析部12は、複製部11からデータを受け取り、受け取ったデータからデータのプロパティを解析する。プロパティとしては、例えばデータの発信元機器の情報、データの属性(温度、湿度、電力量など)、観測間隔、送信間隔などがある。解析部12は、初期化動作において、データの発信元機器を特定し、対応する機器データプロパティを検索して流通管理動作に採用する。対応する機器データプロパティがない場合は、解析したプロパティを機器データプロパティとして登録する。機器データプロパティは、送信機器2が送信するデータに関する情報を記載したものである。機器データプロパティの詳細については後述する。
要求受信部13は、受信機器3Bからデータ取得要求を受信し、その旨を処理判定部14に通知して流通管理動作を開始させる。受信したデータ取得要求にプロパティに関する情報が含まれている場合は、その情報を受信機器3Bに対応する要求プロパティに書き込む。このとき、受信機器3Bに対応する要求プロパティがない場合は、データ取得要求に含まれるプロパティに関する情報を用いて新規で要求プロパティを作成する。要求プロパティは、受信機器3Bが要求するデータに関する情報を記載したものである。要求プロパティの詳細については後述する。
処理判定部14は、要求受信部13がデータ取得要求を受信した旨が通知されると、データの加工処理内容と送信形式を推定し、加工・送信部15に通知する。加工処理内容は、初期化動作で決定した送信機器2の機器データプロパティと受信したデータ取得要求に対応する要求プロパティとを突き合わせて決定する。送信形式は要求プロパティに基いて決定する。
加工・送信部15は、処理判定部14から通知された加工処理内容に基いて、複製部11から受け取ったデータを加工処理して、受信機器3Bに送信する。受信機器3Bに加工したデータを送信する場合は、処理判定部14から通知された送信形式に基いて、加工したデータを任意の間隔で一括して送信する。例えば、送信機器2が1分間隔でデータを送信するときに、受信機器3Bが1時間間隔でデータを送信するように要求した場合、加工・送信部15は、送信されてきたデータ1時間分すなわち60個のデータをキャッシュ151で一時的に保持しておき、1時間間隔で60個のデータを1つのデータにまとめ、受信機器3Bに送信する。
次に、機器データプロパティと要求プロパティについて説明する。
機器データプロパティは機器データプロパティ保持部16に、要求プロパティは要求プロパティ保持部17に保持される。機器データプロパティと要求プロパティは、初期状態ではデータ流通管理装置1に保持されてなくてもよく、また、ユーザが直接入力することもできる。
まず、機器データプロパティについて説明する。図2は、機器データプロパティの例を示す図である。図2に示す機器データプロパティは1行を1組とし、1台の送信機器につき1組の機器データプロパティが保持される。
図2に示す例では、発信元機器ID、属性、観測間隔、送信間隔、および送信先IDが機器データプロパティとして格納されている。
発信元機器IDは、データを送信する送信機器2を一意に識別できる識別子であり、例えば、ネットワークアドレス、MACアドレス、機器シリアル番号などを用いる。
送信先IDは、データを受信する受信機器3Aを一意に識別できる識別子である。
属性は、送信機器2が送信するデータの種別を示す値であり、例えば、気温、電力量などである。
観測間隔は、送信機器2が観測対象を観測して観測データを得る時間間隔を示す値である。
送信間隔は、送信機器2が得た観測データを受信機器3Aに送信する時間間隔を示す値である。
なお、上記で示したもの以外の項目を機器データプロパティに格納するものでもよい。例えば、機器名、機器製造者名、所有者、送信先サービス提供者名、通信プロトコルなどがある。
続いて、要求プロパティについて説明する。図3は、要求プロパティの例を示す図である。図3に示す要求プロパティは1行を1組とし、受信機器3Bが要求する属性ごとに1組の要求プロパティが保持される。
図3に示す例では、要求元ID、属性、要求観測間隔、要求送信間隔、加工内容、要求元プログラム提供者名、要求元プログラム名、および要求通信プロトコルが要求プロパティとして格納されている。
要求元IDは、データを要求している受信機器3Bを一意に識別できる識別子である。
要求観測間隔は、受信機器3Bが所望する、送信機器2が得た観測データの時間間隔を示す値である。送信機器2の観測間隔と要求観測間隔が異なる場合は、送信機器2が観測データの時間間隔が要求観測間隔となるように、観測データを加工(例えば、間引く、平均値を算出するなど)する。加工の方法は、要求プロパティで指定された加工内容の指定に従う。
要求送信間隔は、観測データを受信機器3Bに送信する時間間隔を示す値である。送信機器2の送信間隔と要求送信間隔が異なる場合は、キャッシュ151に一時的に格納しておき、要求送信間隔でまとめて受信機器3Bに送信する。
加工内容は、観測間隔と要求観測間隔が異なる場合に、観測データ列をどのように加工して要求観測間隔に合わせるのかを指定する項目である。例えば、「平均値算出」「最大値算出」「最小値算出」などが考えられる。観測データ列を加工する処理であれば任意に定義して追加することも可能である。なお、要求プロパティに加工内容の指定がない場合は「平均値算出」とする。
要求元プログラム提供者名は、受信機器3Bを動作させるプログラムを作成した提供者の名前を示し、要求プログラム名は、データを要求するプログラムの名前を示す。装置管理者の装置動作状況の確認や、特定のプログラム名からの要求をフィルタリングする場合に用いる。
要求通信プロトコルは、データを受信するためにプログラムが扱う通信プロトコルを示す。プロトコル変換が必要な場合に用いられ、変換先のプロトコルを指定することができる。
なお、上記で示したもの以外の項目を要求プロパティに格納するものでもよい。
次に、本実施の形態におけるデータ流通管理装置の初期化動作について説明する。初期化動作は、データ流通管理装置1を送信機器2と受信機器3Aの間に配置し、送信機器2が送信するデータに対応する機器データプロパティを特定する処理である。
図4は、初期化動作の流れを示すフローチャートである。
まず、データを送受信している送信機器2と受信機器3Aとの間にデータ流通管理装置1を接続する(ステップS101)。
その後、データ流通管理装置1が送信機器2から送信されたデータを受信すると、複製部11が、受信したデータを複製して受信機器3Aと解析部12へ送信する(ステップS102)。
解析部12は、受信したデータを解析して発信元機器IDを推定する(ステップS103)。具体的には、受信したデータからIPアドレスなどを抽出して発信元機器IDを推定する。
そして、推定した発信元機器IDに合致する機器データプロパティを機器データプロパティ保持部16から検索する(ステップS104)。
合致する機器データプロパティが存在する場合(ステップS105のYes)、当該機器データプロパティを流通管理動作時に参照する機器データプロパティとして採用する(ステップS106)。
合致する機器データプロパティが存在しない場合(ステップS105のNo)、受信したデータから残りの必須プロパティ(送信間隔、観測間隔、属性)を推定し、機器データプロパティとして機器データプロパティ保持部16に格納するとともに、当該機器データプロパティを流通管理動作時に参照する機器データプロパティとして採用する(ステップS107)。送信間隔は、連続して受信したデータに含まれる時刻(タイムスタンプ)を抽出し、各データ間のタイムスタンプ差を取ることで推定する。観測間隔は、データに含まれている観測データのタイムスタンプの差を取り推定する。属性は、データに含まれている観測データを調べて推定する。
以上によりデータ流通管理装置1の初期化動作が完了し、処理判定部14が参照する機器データプロパティが決定される。なお、上記の初期化動作が完了した時点では流通管理動作は開始されておらず、データ流通管理装置1は、送信機器2からのデータを受信機器3Aにだけ送信する。
次に、本実施の形態におけるデータ流通管理装置の流通管理動作について説明する。流通管理動作は、新たにデータの取得を所望する受信機器3Bからデータ取得要求を受信した際に、データの加工処理内容、送信形式を特定して、受信機器3Bへのデータの送信を開始する処理である。
図5は、流通管理動作の流れを示すフローチャートである。
受信機器3Bがデータ流通管理装置1に接続され、要求受信部13が受信機器3Bからデータ取得要求を受信すると(ステップS201)、データ取得要求に要求元ID以外のプロパティが含まれているか否か判定する(ステップS202)。なお、データ取得要求の中には、最低限の情報として要求元IDが含まれているものとする。
データ取得要求に要求元ID以外のプロパティが含まれている場合(ステップS202のYes)、要求元IDが合致する要求プロパティを検索し、データ取得要求に含まれているプロパティと同じ種類の情報を上書きする(ステップS203)。例えば、データ取得要求に要求送信間隔が含まれていれば、データ取得要求と同じ要求元IDを持つ要求プロパティの要求送信間隔の値を上書きする。
要求受信部13は、データの要求があったことと要求元IDを処理判定部14へ通知する(ステップS204)。
処理判定部14は、データの要求があったことと要求元IDを受信すると、要求受信部13から通知された要求元IDと一致する要求プロパティを要求プロパティ保持部17から取得し(ステップS205)、取得した要求プロパティと、初期化動作において採用された機器データプロパティを突き合わせて、受信機器3Bに送信するデータを作成するための加工処理内容と受信機器3Bへの送信形式を決定する(ステップS206)。加工処理内容を決定する動作の詳細については後述する。
加工処理内容を決定する処理において、データ取得要求に対応できないと判定された場合(ステップS207のNo)、受信機器3Bに、データ取得要求に対応できない旨を通知する(ステップS208)。
受信したデータ取得要求に対応できると判定された場合(ステップS207のYes)、複製部11に複製開始を指示するとともに、加工・送信部15にデータの加工処理内容とデータ送信を指示する(ステップS209)。
そして、複製部11はデータの複製を開始し、加工・送信部15はデータの加工・送信を開始する(ステップS210)。これ以降、送信機器2がデータを送信すると、複製部11がデータを受信して複製し、受信機器3Aと加工・送信部15に送信し、加工・送信部15は、指定された加工処理をデータに施して受信装置3Bにデータを送信する。
次に、加工処理内容を決定する動作について説明する。
図6は、加工処理内容を決定する動作の流れを示すフローチャートである。
まず、要求プロパティの属性の値と機器データプロパティの属性の値を比較する(ステップS301)。
要求プロパティの属性と完全に合致する属性が機器データプロパティに存在しない場合(ステップS302のNo)、データ取得要求に対応できないと判定する(ステップS314)。
要求プロパティの属性と完全に合致する属性が機器データプロパティに存在する場合(ステップS302のYes)、要求プロパティの要求送信間隔と機器データプロパティの観測間隔を比較する(ステップS303)。
機器データプロパティの観測間隔が要求プロパティの要求送信間隔より大きい場合(ステップS304のYes)、データ取得要求に対応できないと判定する(ステップS314)。
機器データプロパティの観測間隔が要求プロパティの要求送信間隔以下の場合(ステップS304のNo)、要求プロパティの要求観測間隔と機器データプロパティの観測間隔を比較する(ステップS305)。
機器データプロパティの観測間隔が要求プロパティの要求観測間隔より大きい場合は(ステップS306のYes)、データ取得要求に対応できないと判定する(ステップS314)。
機器データプロパティの観測間隔が要求プロパティの要求観測間隔以下で(ステップS306のNo)、要求観測間隔が観測間隔のn(nは自然数)倍であれば(ステップS307のYes)、ステップS309へ進み、要求観測間隔が観測間隔のn倍でない場合(ステップS307のNo)、既存の補間手法により観測データを要求観測間隔のn倍に補間する計算処理を行うことを決定する(ステップS308)。
そして、要求プロパティ中の加工内容に応じて、n個の連続した観測データに行う計算処理を決定する(ステップS309)。加工内容としては、例えば、n個の観測データに対する平均値・最大値・最小値などの算出や単位時間当たりの観測データ数の削減などがあり、加工内容は要求プロパティで指定されている。例えば、観測間隔が5分間隔、要求観測間隔が20分間隔で、加工内容として平均値算出が指定されている場合、連続する4つの5分間隔の観測データの平均を計算し、20分間隔で観測された観測データとする計算処理を行うことが決定される。
続いて、要求プロパティの要求送信間隔と機器データプロパティの送信間隔を比較する(ステップS310)。
送信間隔が要求送信間隔よりも大きいか(ステップS311のNo)、要求送信間隔が送信間隔のm(mは自然数)倍でない場合(ステップS312のNo)、データ取得要求に対応できないと判定する(ステップS314)。
要求送信間隔が送信間隔のm倍の場合(ステップS312のYes)、観測データをキャッシュ151に格納しておき、要求送信間隔で観測データをキャッシュ151から読み出してまとめて送信する処理を行うことを決定する(ステップS313)。
以上の処理により、データ取得要求に対応できるか否かが判断され、加工・送信部15で行う加工処理内容、送信形式が決定される。
なお、加工後の観測データをキャッシュ151に格納する場合は、先にダウンサンプリングなどの加工処理が行われるため、時間当たりのキャッシュするデータ量を抑えることができ、より長い期間のデータをキャッシュして一括送信することが可能となる。また、送信された加工前の観測データをキャッシュ151に格納する場合は、受信機器3Bの要求が変化した場合や別の受信機器がデータを要求してきたときに対応可能範囲が広がる効果がある。
次に、上記の初期化動作と流通管理動作を具体例を用いて説明する。
図1において、宅Aの送信機器2は温度センサ、受信機器3Aは空調制御装置であり、宅Bの受信機器3Bは、宅Aの住人の環境を遠隔で見守るため、宅Aの温度情報を知りたい遠隔見守り装置であるとする。既設の温度センサと空調制御装置の間にデータ流通管理装置1を配置し、遠隔見守り装置をデータ流通管理装置1に接続する。データ流通管理装置1には、図2に示した機器データプロパティと図3に示した要求プロパティが予め入力されているものとする。
まず、初期化動作について説明する。
データ流通管理装置1を配置する前は、温度センサと空調制御装置が接続されており、温度センサは0.1秒間隔で温度を測定し、1秒間隔で10個の観測データを空調制御装置に送信している。
温度センサと空調制御装置との間にデータ流通管理装置1を配置すると(ステップS101)、データ流通管理装置1の複製部11が温度センサが送信したデータを受信して複製し、空調制御装置と解析部12に送る(ステップS102)。
解析部12は、受け取ったデータから、データの発信元機器のアドレスが「xxx.yyy.zzz.1」であることを検出する(ステップS103)。そして、図2の機器データプロパティの中から「xxx.yyy.zzz.1」に合致する機器データプロパティを検索し(ステップS104)、検索した機器データプロパティを流通管理動作に採用する(ステップS106)。
続いて、流通管理動作について説明する。
宅Bの遠隔見守り装置がデータ流通管理装置1に接続され、データ流通管理装置1は遠隔見守り装置が送信したデータ取得要求を受信する(ステップS201)。データ取得要求には、要求観測間隔を1秒、要求送信間隔を60秒とするプロパティが含まれていたとすると、要求受信部13は、そのプロパティを対応する要求プロパティに上書きし(ステップS203)、処理判定部14にデータ取得要求があった旨と遠隔見守り装置を示す要求元IDを通知する(ステップS204)。
処理判定部14は、初期化動作で採用した機器データプロパティと要求元IDに対応する要求プロパティを参照し、加工処理内容を決定する(ステップS205,S206)。図3の要求プロパティの1行目が対応する要求プロパティであるとすると、要求する属性は温度、要求観測間隔は1秒、要求送信間隔は60秒、加工内容は平均値算出である。一方、初期化動作で採用された機器データプロパティの属性は温度、観測間隔は0.1秒、送信間隔は1秒である。したがって、属性は合致し、要求送信間隔と要求観測間隔のいずれも観測間隔よりも大きく、要求送信間隔は送信間隔の60倍であるので、遠隔見守り装置から受信したデータ取得要求に対応可能である。加工処理内容としては、0.1秒間隔で観測される連続する10個の観測データの平均値を算出して1秒間隔の観測データとする処理、1秒間隔の観測データをキャッシュ151に保存する処理、60秒間隔でキャッシュ151から60個の観測データを取り出して60秒毎に送信する処理を行うことが決定される。
そして、処理判定部14が、複製部11に複製を指示するとともに、加工・送信部15に上記の加工処理内容を指示することで(ステップS209)、データの複製、加工、および送信処理が開始される(ステップS210)。具体的には、複製部11が温度センサから1秒毎にデータを受信すると、受信したデータを空調制御装置に送信するとともに、データを複製して加工・送信部15に送る。加工・送信部15は、上記の加工処理を行って、60秒毎にデータを遠隔見守り装置に送信する。図7に遠隔見守り装置に60秒間隔で送信するデータの例を示す。図7に示す例では、1秒間隔の60個の観測データがキャッシュ151に格納されている。各時刻における観測データは、温度センサから1秒間隔で受信した10個の観測データの平均値を算出したものである。
以上説明したように、本実施の形態によれば、既設の送信機器2と受信機器3Aの間にデータ流通管理装置1を配置し、送信機器2が送信するデータに関する情報を記載した機器データプロパティと、送信機器2からのデータの受信を新たに希望する受信機器3Bの要求に関する情報を記載した要求プロパティとに基いて、データの加工内容を決定し、送信機器2が送信するデータを受信した際に、受信機器3Aに送信するとともに、データを加工して受信機器3Bに送信することにより、既設の送信機器2と受信機器3Aとの間のデータの送受信に影響を及ぼすことなく、送信機器2からのデータを受信機器3Bが所望する形式で取得することが可能となる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、受信機器3A,3Bが送信機器2に対して制御が可能であり、送信機器2の送信するデータの属性、観測間隔、送信間隔が変化する場合について説明する。データ流通管理装置の構成は第1の実施の形態とほぼ同様であるので説明は省略する。
まず、受信機器3Aが送信機器2を制御する場合について説明する。
受信機器3Aからの送信機器2に対する制御コマンドは複製部11を介して送信機器2に送信される。送信機器2は、受信した制御コマンドに応じてデータの属性、観測間隔、送信間隔を変化させる。
解析部12は、初期化動作が完了した流通管理動作中においても、ユーザが設定した一定時間間隔で複製部11から渡されたデータを解析し、データの属性、観測間隔、送信間隔などのプロパティの変化を検知する。プロパティの変化が検知されると、変化後の値を推定し、流通管理動作に採用された機器データプロパティを変化後の値で更新する。
処理判定部14は、機器データプロパティが更新されると、更新後の機器データプロパティと受信機器3Bの要求プロパティから加工処理内容を決定し、加工・送信部15に新たな加工処理内容を通知する。
その後、加工・送信部15は、新たな加工処理内容に基いてデータを加工し、受信機器3Bに送信する。
続いて、受信機器3Bが送信機器2を制御する場合について説明する。
受信機器3Bからの送信機器2に対する制御コマンドは要求受信部13を介して送信機器2に送信される。要求受信部13は、機器制御コマンド許可フラグを保持しており、受信機器3Bからの制御コマンドをブロックするか、送信機器2に送信するかを決定する。制御コマンドをブロックする場合、制御コマンド送信拒否の応答を受信機器3Bに返す。
受信機器3Bからの制御コマンドを許容した場合、制御コマンドは要求受信部13から送信機器2へ送信され、送信機器2は制御コマンドに従って動作を変化させる。
解析部12は、上記と同様に、送信機器2が送信したデータの属性、観測間隔、送信間隔などのプロパティの変化を検知して変化後の値を推定し、流通管理動作に採用された機器データプロパティを変化後の値で更新する。
受信機器3Bが送信機器2の観測間隔、送信間隔を制御する際、より長い観測間隔、より長い送信間隔にする場合は、データ流通管理装置1が保持する要求プロパティを変更することで対応できる。
一方、受信機器3Bが送信機器2の観測間隔、送信間隔をより短くすると、受信機器3Aに送信するデータに関してダウンサンプリングする加工処理が必要となる。そのため、送信機器2の観測間隔、送信間隔が受信機器3Bの制御コマンドにより変化した場合、複製部11は、送信機器2から送信されたデータをそのまま受信機器3Aに送信するのではなく、加工・送信部15で加工処理をした後に受信機器3Aに送信する。加工処理内容は、更新後の機器データプロパティと受信機器3Aに対応する要求プロパティとを比較して決定する。受信機器3Aの要求プロパティは、予め入力しておくか、更新前の機器データプロパティの属性、観測間隔、送信間隔などから作成する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、制御コマンドにより送信機器2に対する制御が可能な場合であっても、解析部12が送信機器2のデータのプロパティの変化を自動的に検出し、変化後の内容で加工処理内容を変化させることにより、送信機器2を制御してない受信機器3A,3Bに影響を及ぼすことなく送信機器2を制御できる。さらに、既設の受信機器3A以外の受信機器3Bからの制御コマンドを機器制御コマンド許可フラグに応じてブロックすることができる。
[第3の実施の形態]
図8は、第3の実施の形態におけるデータ流通管理装置の構成を示す機能ブロック図である。第3の実施の形態では、複数の送信機器(温度センサ2A、照度センサ2B、電力センサ2C)と1つの受信機器3Aとの間にデータ流通管理装置1が配置され、データ流通管理装置1が複数の複製部11A〜11Cを備える点で第1の実施の形態と異なる。図8では、温度センサ2Aは複製部11A、照度センサ2Bは複製部11B、電力センサ2Cは複製部11Cにそれぞれ接続されている。
初期化動作では、第1の実施の形態で説明したものと同様の処理を行い、複製部11A〜11Cそれぞれに接続された3つの機器それぞれについて機器データプロパティを採用する。図9に、採用した3つの機器データプロパティの例を示す。図9に示す例では、温度センサ2A、照度センサ2B、電力センサ2Cそれぞれの3つの機器データプロパティが流通管理動作に採用されている。
ここで、受信機器3Bが新たに温度センサ2A、照度センサ2Bのデータの取得を希望する場合の流通管理動作について説明する。
まず、受信機器3Bがデータ流通管理装置1に対して、図10に示すプロパティを含むデータ取得要求を送信する。図10に示すプロパティの例は、属性が温度、照度の観測データについて、要求観測間隔を10分間隔、要求送信間隔を30分間隔とし、温度データについては平均値を、照度データについては最大値を求め、温度データと照度データを互いに同期をとってデータを送信するように要求している。なお、要求プロパティの同期の項目は、タイムスタンプを同期させて一括送信する対象の属性を示す。同期される2つの属性の送信間隔が等しい場合はその送信間隔で一括送信され、送信間隔が異なる場合は2つの送信間隔の公倍数となる送信時に一括送信される。
要求受信部13が受信機器3Bからデータ取得要求を受信すると、第1の実施の形態の図5で説明した動作を開始する。
図9に示す機器データプロパティが初期化動作において採用され、図10に示すプロパティを含むデータ取得要求を受信した場合の加工処理内容は以下のようになる。
温度データは温度センサ2Aから5分間隔で観測、送信されるのに対し、受信機器3Bから10分間隔の観測、30分間隔の送信が要求されている。また、加工内容として平均値を求めること、照度データと同期させることが要求されている。したがって、温度データについては、連続した2つの5分間隔の温度データの平均をとって10分間隔の温度データを算出する処理と、算出した10分間隔の温度データを照度データと同じタイムスタンプを付与して同期させてキャッシュ151に保存する処理を行うことが決定される。
照度データも同様に、照度センサ2Bから5分間隔で観測、送信されるのに対し、受信機器3Bから10分間隔の観測、30分間隔の送信が要求されている。また、加工内容として最大値を求めること、温度データと同期させることが要求されている。したがって、照度データについては、連続した2つの5分間隔の照度データのうち大きいものを10分間隔の照度データとする処理と、10分間隔の照度データを温度データと同じタイムスタンプを付与して同期させてキャッシュ151に保存する処理を行うことが決定される。
送信形式については、30分間隔でキャッシュ151から10分間隔の温度データと照度データをそれぞれ3つづつ取り出して一括して送信することが決定される。
加工処理内容が決定すると、処理判定部14は、複製部11A,11Bにデータの複製を指示するとともに、加工・送信部15に上記の加工処理内容を指示する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、複数の送信機器(温度センサ2A、照度センサ2B、電力センサ2C)を備えた既設のセットであっても、他の受信機器3Bが複数の送信機器の一部のデータのみを複製、加工し、複数の種類データを同期させて一括して受信することが可能となる。
[第4の実施の形態]
図11は、第4の実施の形態におけるデータ流通管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
第4の実施の形態では、既設の送信機器2と受信機器3Aの間に配置されたデータ流通管理装置1に複数の受信機器3B〜3Dが接続され、それぞれ異なる通信プロトコルでデータを要求する点で第1の実施の形態と異なる。受信機器3B〜3Dは、送信部153A〜153Cのそれぞれに接続される。各送信部153A〜153Cにおいて対応するプロトコルへの変換処理が行われる。
各送信部153A〜153Cが行うプロトコル変換処理は、機器データプロパティの通信プロトコルから各要求プロパティの要求通信プロトコルへ変換するように決定される。
ここで、データ流通管理装置1は、受信機器3Bに対してのみデータを送信しており、受信機器3Cが新たにデータ取得要求をデータ流通管理装置1に送信したとする。その場合、複製部11、加工部152、および送信部153Aは、受信機器3A,3Bへのデータの送信を行いつつ、受信機器3Cから新たに受信したデータ取得要求について、図5で説明した流通管理動作を行う。そして、受信機器3Cへのデータは、送信部153Bを介して要求された通信プロトコルに変換して送信するように指示する。これにより、受信機器3Cは要求した通信プロトコルによりデータを取得することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、通信プロトコルの変換処理を行う複数の送信部153A〜153Cを備えることにより、複数の受信機器3B〜3Dが要求するプロトコルでデータを取得することが可能となる。
[第5の実施の形態]
図12は、第5の実施の形態の全体構成を示す図である。第5の実施の形態は、複数のデータ流通管理1A〜1Cを多段に配置した構成である。各データ流通管理装置1A〜1Cは、自身を通過しているデータのプロパティを、前述の解析などによって機器データプロパティとして知っているものとする。具体的には、図12のデータ流通管理装置1B,1Cは、データ流通管理装置1Aからデータを受信しているので、データ流通管理装置1Aから送信されるデータに関する情報を機器データプロパティとして保持している。また、要求受信部13は、受信機器だけでなくデータ流通管理装置との間でデータ取得要求などの送受信を行う。具体的には、データ流通管理装置1Aの要求受信部13は、データ流通管理装置1B,1Cからのデータ取得要求を受信する。
データ流通管理装置を多段に配置した場合、新たに配置する受信機器はデータを取得するデータ流通管理装置を決定する必要がある。以下、データを取得するデータ流通管理装置を決定する処理について説明する。
図13は、データを取得するデータ流通管理装置を決定する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、新たに配置された受信機器は、ネットワーク上で最も近いデータ流通管理装置にデータ取得要求を送信する(ステップS401)。最も近いデータ流通管理装置を探す手法の例として、受信機器から ping を送信し、返ってきた応答パケットのRTT(ラウンドトリップタイム)が最小のデータ流通管理装置を選択する方法がある。このとき ping の送信先を知る方法としては、予め装置リストを登録しておく方法がある。
データ取得要求を受信したデータ流通管理装置は、機器データプロパティとデータ取得要求に対応する要求プロパティを比較して、受信したデータ取得要求に対応できるか否か判定する(ステップS402)。
受信したデータ取得要求に対応できる場合(ステップS402のYes)、当該データ流通管理装置が新たに配置された受信機器へのデータの送信に対応する(ステップS403)。
受信したデータ取得要求に対応できない場合(ステップS402のNo)、次のデータ流通管理装置にデータ取得要求を送信して対応可能であるか否か問い合わせる(ステップS404)。次のデータ流通管理装置の選択方法は、例えば、当該データ流通管理装置から送信機器側のデータ流通管理装置に ping を送信し、応答パケットのRTTが最小のデータ流通管理装置を次のデータ流通管理装置として選択する方法がある。
このとき、次のデータ流通管理装置が送信機器に接続されたデータ流通管理装置でない場合は(ステップS405のNo)、ステップS402に戻りデータ取得要求に対応可能であるか否かを判定するが、次のデータ流通管理装置が送信機器に接続されたデータ流通管理装置の場合(ステップS405のYes)、送信機器に接続されたデータ流通管理装置に接続されたデータ流通管理装置であって、当該データ取得要求をまだ受信していない全装置に対してデータ取得要求を送信し、データ取得要求に対応可能であるか否か問い合わせる(ステップS406)。
データ取得要求に対応できるものがある場合(ステップS407のYes)、データ取得要求に対応できるデータ流通管理装置のうち、要求元の受信機器にネットワーク上で最も近く、加工処理が最小限となるデータ流通管理が対応する(ステップS408)。加工処理が最小限と判断する基準は、要求元の受信機器の要求観測間隔、要求送信間隔と、データ流通管理装置が保持する機器データプロパティの観測間隔、送信間隔をそれぞれ比較し、以下の制約条件を満たす範囲内でそれぞれの差分の和が最小となる場合である。
(制約条件)
要求観測間隔>観測間隔 かつ 要求観測間隔が観測間隔の倍数
要求送信間隔>送信間隔 かつ 要求送信間隔が送信間隔の倍数
また、データ取得要求に対応できるものがない場合は(ステップS407のNo)、送信機器に接続されたデータ流通管理装置が対応する(ステップS409)。なお、送信機器に接続されたデータ流通管理装置が対応できない場合は、要求元の受信機器に対応できない旨を通知する。
上記のデータを取得する流通管理装置を決定する処理を図12の受信機器3Fを新たに設置する例を用いて具体的に説明する。
図12では、受信機器3A〜3Eが送信機器2のデータを複数のデータ流通管理装置1A〜1Cを介して自身の要求に合った観測間隔、送信間隔で取得している。各受信機器3A〜3Eの観測間隔、送信間隔は図示している。
図12において、受信機器3Fが、要求観測間隔を1分間隔、要求送信間隔を30分間隔でデータを取得する場合、受信機器3Fは、まずネットワーク上で最も近いデータ流通管理装置1Cにデータ取得要求を送信する(ステップS401)。
データ流通管理装置1Cは、受信したデータ取得要求に対応できるか否か判定する(ステップS402)。図12の例では、データ流通管理装置1Cは、受信機器3Dに送信するための、観測間隔が10分間隔、送信間隔が60分間隔のデータしか受け取っていないので、要求観測間隔が1分間隔で要求送信間隔が30分間隔のデータ取得要求に対応できない(ステップS402のNo)。
そこで、データ流通管理装置1Cは、次のデータ流通管理装置1Aにデータ取得要求を送信する(ステップS403)。
データ流通管理装置1Aは、送信機器2に接続されているので(ステップS405のYes)、まだデータ取得要求を受けていないデータ流通管理装置1Bにデータ取得要求を送信する(ステップS406)。
データ流通管理装置1Bは、受信機器3Bに送信するための、観測間隔が1秒間隔、送信間隔が60秒のデータを受け取っているので、要求観測間隔が1分間隔で要求送信間隔が30分間隔のデータ取得要求に対応可能である(ステップS407のYes)。
この段階で、データ流通管理装置1A,1Bが受信機器3Fのデータ取得要求に対応できると判定される。データ流通管理装置1A,1Bは、受信機器3Fからのネットワークの近さは同じである。データ流通管理装置1Aは、観測間隔が0.1秒間隔、送信間隔が1秒間隔であり、データ流通管理装置1Bは、観測間隔が1秒間隔、送信間隔が60秒間隔で、データ流通管理装置1Bの方が受信機器3Fのデータ取得要求の要求観測間隔(1分間隔)、要求送信間隔(30分間隔)との差分が小さく、加工処理が最小限であると判断される。その結果、データ流通管理装置1Bが受信機器3Fに対してデータを加工して送信する(ステップS408)。
以上説明したように、本実施の形態によれば、複数のデータ流通管理装置が存在するシステムでデータ取得要求を受信したときには、データ取得要求を転送することにより、データ取得要求に対応可能なデータ流通管理装置を探すことができる。その際に、ネットワーク上で要求元の受信機器に近いもの、加工処理が最小限であるものを選択することで、最適なデータ流通管理装置を検索することができる。
1…データ流通管理装置
11…複製部
12…解析部
13…要求受信部
14…処理判定部
15…加工・送信部
151…キャッシュ
16…機器データプロパティ保持部
17…要求プロパティ保持部
2…送信機器
3A,3B…受信機器

Claims (3)

  1. データを送受信している既設送信機器と既設受信機器との間に配置し、新設受信機器の要求に応じて前記データを加工して前記新設受信機器に送信するデータ流通管理装置を多段に配置したデータ流通管理システムであって、
    前記データ流通管理装置は、
    前記既設送信機器が送信するデータに関する情報を記載した機器データプロパティを保持する機器データプロパティ保持手段と、
    前記新設受信機器が要求するデータに関する情報を記載した要求プロパティを保持する要求プロパティ保持手段と、
    前記新設受信機器からデータ取得要求を受信する要求受信手段と、
    前記要求プロパティ保持手段から前記データ取得要求に対応する前記要求プロパティを読み出すとともに、前記機器データプロパティ保持手段から前記既設送信機器に対応する前記機器データプロパティを読み出し、前記要求プロパティと前記機器データプロパティとを比較して、前記要求プロパティに応じた加工処理内容を決定する加工処理判定手段と、
    前記加工処理内容に基いて前記既設送信機器から受信したデータを加工し、前記新設受信機器に加工後のデータを送信する加工送信手段と、を有し、
    前記新設受信機器は、新たにデータを要求する場合、当該新設受信機器にネットワーク上で最も近い前記データ流通管理装置に前記データ取得要求を送信し、
    前記データ取得要求を受信したデータ流通管理装置は、当該データ取得要求に対応できるか否か判断し、対応できないと判断した場合、当該データ取得要求を次のデータ流通管理装置に送信し、
    前記データ取得要求を受信したデータ流通管理装置が前記既設送信機器に接続されている場合、前記データ取得要求を当該データ流通管理装置に接続されたデータ流通管理装置に送信して対応可能なデータ流通管理装置を検索し、対応可能なデータ流通管理装置のうち、ネットワーク上で前記新設受信機器に近く、前記加工処理が最小限となるデータ流通管理装置を当該データ取得要求に対応するデータ流通管理装置とすることを特徴とするデータ流通管理システム。
  2. 前記データは、前記既設送信機器により所定の観測間隔で観測された観測データを含み、所定の送信間隔で送信されるものであって、
    前記機器データプロパティは、前記観測データの属性、前記観測データの観測間隔、前記データの送信間隔を有し、
    前記要求プロパティは、要求する属性、要求する観測間隔を示す要求観測間隔、要求する送信間隔を示す要求送信間隔を有し、
    前記加工処理判定手段は、前記機器データプロパティに記載された属性が前記要求プロパティに記載された属性と異なる場合、あるいは、前記観測間隔が前記要求観測間隔より長い場合、あるいは、前記送信間隔が前記要求送信間隔よりも長い場合は、前記データ取得要求に対応できないと判断し、
    前記データ取得要求に対応できると判断した場合に、前記観測データの観測間隔を前記要求観測間隔にあわせる加工処理および前記データの送信間隔を前記要求送信間隔にあわせる加工処理を前記加工送信手段に行わせる前記加工処理内容として決定すること
    を特徴とする請求項1記載のデータ流通管理システム
  3. 前記既設送信機器から受信したデータを複製し、前記既設受信機器と前記加工送信手段に送信する複製手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載のデータ流通管理システム
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