JP5778365B1 - システム天井の下地枠組み - Google Patents

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Abstract

【課題】大地震の揺れにも天井ボードが脱落することのないシステム天井の下地枠組みを提供する。【解決手段】吊りボルトに吊設される野縁受に直交して嵌着金具を介して平行に配置されるメインバーと該メインバーに直交して平行に配置されるクロスバーからなり、前記メインバーは前記クロスバーを挟持する下部の挟持部と前記嵌着金具に挟着される上部の被挟着部からなり、該挟持部は上フランジおよび下フランジを有するH形であって該下フランジよりも該上フランジが幅広く形成され、該被挟着部は該上フランジの両端縁から上方に延伸しその先端が内側に曲折する曲折部を具え、前記クロスバーは上フランジおよび下フランジを有するH形であって該下フランジよりも該上フランジが幅広く形成されて前記メインバーの挟持部に挟持され、前記嵌着金具は前記メインバーの被挟着部と前記野縁受の下フランジを挟着するとともに該野縁受のウェブも挟着する、構成とした。【選択図】図1

Description

本願発明は、システム天井に関し、さらに詳しくは耐震性に優れたシステム天井の下地枠組みに関する。
建造物の天井構造としては、比較的少ない部材で効率的に施工できるシステム天井が多く採用されている。このシステム天井は、例えば天井スラブから吊り下げられた吊りボルトで複数の軽量溝形鋼の野縁受を吊設し、それに直交する複数の逆T字状のメインバーを水平に吊設し、さらにこのメインバーに直交するようにしてクロスバーを配置することにより格子状の枠組みを構築した後、この枠組みの中に天井ボードを差し込んで落とし込み、枠組みの下面側に位置するメインバーやクロスバーの鍔部分に天井ボードを引掛けて施工される。
ところで、2011年の東北地方太平洋沖地震では、首都圏を含めて多数の建造物の非構造部材に大きな被害が発生し、中でも吊り天井の落下被害が甚大で、人的被害および建造物の機能消失を生み出した。これを受けて建造物の天井脱落対策を規定するために建築基準法施行令等が改正され、それに基づいて関連告示(以下、単に「関連告示」という。)が交付された。関連告示では「脱落によって重大な危険を生ずるおそれのある天井」(以下、「特定天井」という。)が適合すべき構造耐力上安全な天井の構造方法が定められ、設計用地震力(水平地震力)としての基準が最大2.2Gと設定された。
一方、システム天井に関する発明としては、例えば、特開2011−006933号公報に開示の「システム天井」あるいは特開2013−204245号公報に開示の「システム天井」がある。
特開2011−006933号公報に開示の「システム天井」は、「天井から吊下げられて相互にして平行に配置される複数の主天井支持体と主天井支持体の間に直交状に配置される複数の副天井支持体とから構成される格子空間内に所定の天井材と設備機器を配して成るシステム天井に関する」ものであり、解決手段を「主天井支持体の垂直面に長手方向にプレス成型して副天井支持体の端部に構成された挿入体と嵌合する嵌合部を主天井支持体と平行に形成すると共に、この嵌合部の出口側垂直面には挿入体の案内部と抜け止段部を突出成形させて成り、この副天井支持体における垂直面の端部から主天井支持体に形成された嵌合部への挿入体をL字状に折曲げ形成すると共にこの挿入体の先端部には主天井支持体の案内部に呼応する切込みと抜け止段部に呼応する係合開口部を形成している」としている。
また、特開2013−204245号公報に開示の「システム天井」は、「天井構造部分に吊りボルトで吊り下げた枠組みに天井パネルを組み合わせて構成されたシステム天井であって、一層安全に且つ容易に施工でき、しかも、耐震性を更に向上させ得るシステム天井を提供する」ことを課題としていて、その解決手段を「システム天井は、所定間隔で一方向に配列された複数の帯状のフラットバーで枠組みが構成される。天井パネルは、平面形状が四角形の扁平な有底箱状に形成されており、各隣接するフラットバーの間隙に勘合させた状態において、フラットバーに隣接する当該天井パネルの側面部分の前端部および後端部にそれぞれボルトを貫通させてフラットバーに固定される」としている。
特開2011−006933号公報 特開2013−204245号公報
しかしながら、特開2011−006933号公報に開示の発明は、主天井支持体(メインバー)および副天井支持体(クロスバー)との接合金具に関するものであり、主天井支持体および副天井支持体に従来と同様の逆T字状のバーを使用していることから、大地震の揺れの際に天井ボードが脱落するおそれがある。また、特開2013−204245号公報に開示の発明は、「天井パネルは、平面形状が四角形の扁平な有底箱状に形成されて」いることから、この発明に見合った天井材が必要であり、従来から使用されてきた天井ボードを使用することはできない。
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、大地震の揺れに対しても天井ボードが脱落することのないシステム天井の下地枠組み、具体的には上述した関連告示の「特定天井」に適合したシステム天井の下地枠組みを提供することにある。
上記課題を達成するために、本願請求項1に係るシステム天井の下地枠組みは、主に、ボルトに吊設される軽量溝形鋼の野縁受に直交して嵌着金具を介して平行に配置される複数のメインバーと、該メインバーに直交して平行に配置される複数のクロスバーと、からなり、前記メインバーの上フランジおよび下フランジ、前記クロスバーの上フランジおよび下フランジで天井ボードを挟持するシステム天井の下地枠組みであって、前記メインバーは下部に位置し前記クロスバーを挟持する挟持部と上部に位置し前記嵌着金具に挟着される被挟着部とからなり、該挟持部の断面は上フランジおよび下フランジを有するH形であって該下フランジよりも該上フランジが幅広く形成され、該被挟着部の断面は該上フランジの両端縁から上方に延伸する延伸部の先端が内側に曲折する一対の曲折部を具える形状を呈し、前記クロスバーは断面が上フランジおよび下フランジを有するH形であって該下フランジよりも該上フランジが幅広く形成されて、前記メインバーの上フランジおよび下フランジの間に挟持され、前記嵌着金具は前記メインバーの被挟着部と前記野縁受の下フランジとを挟着するとともに該野縁受のウェブも挟着する、ことを特徴としている。
なお、本願における「上」「下」は、天井材を吊り下げたときの概念である。
また、本願請求項2に係るシステム天井の下地枠組みは、請求項1に記載のシステム天井の下地枠組みであって、前記メインバーの端部には第1の見切りバーが配置されるとともに、前記クロスバーの端部には第2の見切りバーが配置され、前記第1の見切りバーの断面は上から順に固定フランジ、上フランジおよび下フランジからなるヨの字状を呈していて該下フランジの幅は前記クロスバーの下フランジの幅と略同一であって該固定フランジの幅は該下フランジの幅よりも広く形成される一方、該上フランジの幅は該下フランジの幅よりも狭く形成され、前記第2の見切りバーの断面はその上部が前記メインバーの被挟着部と略同一形状の被挟着部であり、その下部は前記クロスバーを挟持する挟持部となっていて該被挟着部の一端縁から下方に延伸しさらに該被挟着部の他端方向に延伸して下フランジとなるL字状を呈し、該下フランジの幅は該メインバーの下フランジの幅と略同一に形成され、前記第1の見切りバーの固定フランジおよび前記メインバーの被挟着部の曲折部の重合部分が該メインバーの上フランジを貫通して螺着され、前記第2の見切りバーの被挟着部は前記嵌着金具を介して前記野縁受に挟着される、ことを特徴としている。
そして、本願請求項3に係るシステム天井の下地枠組みは、請求項2に記載のシステム天井の下地枠組みであって、前記メインバーの上フランジと前記クロスバーの上フランジの重合部分、前記第2の見切りバーの上フランジと該クロスバーの上フランジの重合部分は該クロスバーのウェブを挟んだ対称位置の2箇所で螺着されるとともに、前記第1の見切りバーの固定フランジと該メインバーの被挟着部の一対の曲折部の重合部分もそれぞれ螺着される、ことを特徴としている。
さらに、本願請求項4に係るシステム天井の下地枠組みは、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のシステム天井の下地枠組みであって、前記嵌着金具は前記メインバーの一対の曲折部に嵌合するとともに前記野縁受のウェブに当接する受け金具と、該受け金具に重置されて該メインバーの一対の曲折部および該野縁受の下フランジを挟持するとともに該メインバーの一対の延伸部を囲繞する押え金具とからなり、該受け金具と該押え金具は螺着され、該野縁受のウェブおよび該メインバーの延伸部に対しても当接部分が螺着される、ことを特徴としている。
また、本願請求項5に係るシステム天井の下地枠組みは、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のシステム天井の下地枠組みであって、並行する前記メインバーの間には該メインバーの被挟着部と略同一の断面を呈するWバーが配置され、該Wバーは前記嵌着金具により前記野縁受に挟着される、ことを特徴としている。
そして、本願請求項6に係るシステム天井は、請求項5に記載のシステム天井の下地枠組みであって、前記Wバーには天井ボードの厚さと略同一の間隔を以って円盤状のワッシャーが螺設され、該天井ボードは該Wバーおよび該ワッシャーに挟持される、ことを特徴としている。
本願発明は上記の構成により以下の効果を奏する。
(1)本願発明に係るシステム天井の下地枠組み(以下、単に「下地枠組み」という。)では、天井ボードを落とし込む枠組み空間において、メインバーあるいは第2の見切りバーおよびクロスバーが4辺を取り囲むので、天井ボードを受ける下フランジよりも天井ボードを押さえる上フランジの幅が大きく形成されていることから、天井ボードの地震による浮き上がりが防止され、延いては天井ボードの脱落を防止することができる。この効果は、Wバーを配置することにより大きくなり、さらには、天井ボードを円盤状のワッシャーおよびWバーで挟持することにより完璧となる。なお、枠組み空間の1辺が第1の見切りバーで形成される場合は、メインバーおよびクロスバーが取り囲むのは3辺となるが、その効果には殆ど影響がない。
(2)第1の見切りバーの上フランジの幅が最も狭く形成されていて、各メインバーの端部で下フランジが寸断されることなく連続することになるので、第1の見切りバーの天井の見切縁としての役割を担うことができる。
(3)野縁受からメインバーを吊設する嵌着金具は、受け金具と押え金具とからなっていて、メインバーと野縁受の下フランジとを挟着するとともに野縁受のウェブも挟着するため、野縁受とメインバーとは強固に固着される。さらに、受け金具と押え金具とは螺着され、野縁受のウェブおよびメインバーの延伸部に対しても螺着されるので、より一層、強固に固定される。
(4)メインバーの上フランジとクロスバーの上フランジの重合部分、第2の見切りバーの上フランジとクロスバーの上フランジの重合部分はクロスバーのウェブを挟んだ対称位置の2箇所で螺着され、第1の見切りバーの固定フランジとメインバーの被挟着部の一対の曲折部の重合部分もそれぞれ螺着されるので、これらが形成する枠組みの4辺は略剛接合となって枠組みの形状が維持され、横方向の力が働いても平行四辺形等に変形し難くなる。
実施例に係るシステム天井の下地枠組みの縦断面図であり、(1)はメインバー配列方向と同方向から見た縦断面図、(2)はメインバー配列方向に直交する方向から見た縦断面図である。 実施例に係るメインバーとクロスバーの取り合い部分拡大図である。 実施例に係るメインバーと第1の見切りバーの取り合い部分拡大図である。 実施例に係るバー部材の断面形状図であり、(1)はメインバー、(2)はクロスバー、(3)は第1の見切りバー、(4)は第2の見切りバーおよび(5)はWバーのそれぞれの断面形状図である。 実施例に係る嵌着金具の構成図であり、(1)は側面図、(2)は正面図である。
本発明を実施するための形態に係る実施例について、図1ないし図5に基づいて説明する。なお、図1ないし図5において、符号1は実施例に係るシステム天井の下地枠組み、符号10メインバー、符号11は挟持部、符号111は上フランジ、符号112は下フランジ、符号12は被挟着部、符号121は延伸部、符号122は曲折部、符号20はクロスバー、符号21は上フランジ、符号22は下フランジ、符号23はウェブ、符号30は第1の見切りバー、符号31は固定フランジ、符号32は上フランジ、符号33は下フランジ、符号40は第2の見切りバー、符号41は挟持部、符号411は上フランジ、符号412は下フランジ、符号42は被挟着部、符号421は延伸部、符号422は曲折部、符号50はWバー、符号51はワッシャー、符号60は嵌着金具、符号61は受け金具、符号62は押え金具、符号71は野縁受、符号72は化粧グラスウール板(天井ボード)、である。
[システム天井の下地枠組み1の構成]
まず、実施例に係るシステム天井の下地枠組み1の構成について、説明する。
システム天井の下地枠組み1は、主に、嵌着金具60を介し野縁受71に直交して平行に配置される複数のメインバー10と、メインバー10に直交して平行に配置される複数のクロスバー20と、から構成されている。
メインバー10は押し出し成形されたアルミニウム材であって、その断面形状は下部に位置しクロスバー20を挟持する挟持部11と上部に位置し嵌着金具60に挟着される被挟着部12とからなっていて、挟持部11の断面は上フランジ111および下フランジ112を有するH形であって下フランジ112よりも上フランジ112が幅広く形成されている。そして、被挟着部12の断面は上フランジ111の両端縁から上方に延伸する一対の延伸部121の先端が内側に曲折する一対の曲折部122を形成する形状となっている。なお、実施例では、板厚を1.2mmとし、上フランジ111の幅を50mmとし、下フランジ112の幅を30mmとし、上フランジ111と下フランジ112の離間距離(ウェブ高)を29.3mmとしている。
クロスバー20は押し出し成形されたアルミニウム材であって、その断面は上フランジ21および下フランジ22を有するH形であって下フランジ22よりも上フランジ21が幅広く形成された形状となっている。なお、実施例では、板厚を1.2mmとし、上フランジ21の幅を50mmとし、下フランジ22の幅を30mmとし、全体の高さを28.8mmとしていて、クロスバー20がメインバー10の上フランジ111と下フランジ112との間に0.5mmのクリアランスで挿入可能に形成されている。
メインバー10の端部には必要により第1の見切りバー30が配置されるが、第1の見切りバー30は押し出し成形されたアルミニウム材であって、その断面は上から順に固定フランジ31、上フランジ32および下フランジ33からなるヨの字状を呈していて、下フランジ33の幅はクロスバー20の下フランジ22の幅と略同一であって固定フランジ31の幅は下フランジ33の幅よりも広く形成される一方、上フランジ32の幅は下フランジ33の幅よりも狭く形成されている。なお、実施例では、板厚を1.5〜1.2mmとし、固定フランジ31の幅を50mmとし、上フランジ32の幅を17mmとし、下フランジ33の幅を30mmとし、全体の高さを49.5mmとし、上フランジ32と下フランジ33の離間距離を29.3mmとしている。
第1の見切りバー30はメインバー10に螺着されて取り付けられるが、化粧グラスウール板72の押さえとしての役割を担う上フランジ32の幅が最も狭く形成されているので、メインバー10は下フランジ33上に載置可能となって第1の見切りバー30を寸断することなく通しで配置することができる。なお、詳細は後述する。
また、クロスバー20の端部には必要により第2の見切りバー40が配置されるが、第2の見切りバー40は押し出し成形されたアルミニウム材であって、その断面は下部に位置しクロスバー20を挟持する挟持部41と上部に位置し嵌着金具60に挟着される被挟着部42とからなっていて、挟持部42の断面は上フランジ411および下フランジ412を有するコの字形となっている。また、第2の見切りバー40はメインバー10と同様に嵌着金具60を介して野縁受71から吊設されて、クロスバー20を挟持することから、見切りとしての役割とともに、メインバー10と同様の主構成部材の役割をも担っている。なお、実施例では、板厚を1.2mmとし、上フランジ411の幅を50mmとし、下フランジ412の幅を30mmとし、上フランジ411と下フランジ412の離間距離を29.3mmとしている。
嵌着金具60はメインバー10の一対となっている曲折部122に嵌合するとともに野縁受71のウェブに当接する受け金具61と、受け金具61に重置することによりメインバー10の一対となっている曲折部122および野縁受71の下フランジをメインバー10の一対の曲折部122とともに挟持し、さらにメインバー10の一対の延伸部121を囲繞する押え金具62とから形成されている。そして、受け金具61と押え金具62は重置されて螺着され、野縁受71のウェブおよびメインバー10の延伸部に対しても当接部分が螺着されるように形成されている。
システム天井の下地枠組み1の補助部材としてはWバー50とワッシャー51がある。Wバー50は従来から野縁として使用されているWバーであって、その断面形状はメインバー10の被挟着部12と略同一であり、メインバー10と並行にメインバー10、10間に配置される。また、ワッシャー51は円盤状の化粧板であって化粧グラスウール板72の押えとして使用され、化粧グラスウール板72を挟み込むようにしてWバー50に螺設される。Wバー50により化粧グラスウール板72の浮き上がりがさらに防止され、さらに、ワッシャー51により化粧グラスウール板72の脱落を防止できる。
[システム天井の下地枠組み1の組み立て]
つぎに、システム天井の下地枠組み1の組み立て手順例を以下に説明する。
(1)システム天井の下地枠組み1の組み立てに先立って、天井スラブから吊り下げられた吊りボルトで複数の軽量溝形鋼の野縁受71を吊設する。前述した関連告示の「特定天井」に適合させる場合には、吊りボルトは1本/m以上を釣合い良く配置するとともに、斜め部材はV字状に算定式で必要とされる組数を釣合い良く配置することが必要となる。
(2)野縁受71に直交して嵌着金具60を介して所定間隔で平行に複数のメインバー10を配置する。なお、メインバー10とともにシステム天井の始端部と終端部にはメインバー10に代えて第2の見切りバー40を配置する。野縁受71にメインバー10の曲折部122あるいは第2の見切りバー40の曲折部422を当接させ、それぞれの曲折部に受け金具61を嵌合させて野縁受71に受け金具61を螺着させることにより、野縁受71とメインバー10あるいは野縁受71と第2の見切りバー40は仮締めされ、その後に、押え金具62を受け金具61に重置して螺着し、さらに、メインバー10の一対の延伸部121に対しても螺着する。螺着に際して、ビスをかしめることにより、野縁受71とメインバー10あるいは野縁受71と第2の見切りバー40は本締めされて強固なものとなる。
なお、必要に応じて、第2の見切りバー40とメインバー10との間、およびメインバー10とメインバー10との間に嵌着金具60を介してWバー50を配置する。
(3)第2の見切りバー40の挟持部41とメインバー10の挟持部11にクロスバー10を所定の間隔で挟持させる。そして、メインバー10の上フランジ111とクロスバーの上フランジ21の重なり合う重合部分は、クロスバー20のウェブ23を挟んだ対称位置の2箇所で下方からビス止めにより螺着する。また、第2の見切りバー40の上フランジ411とクロスバーの上フランジ21の重なり合う重合部分についても同様に下方からビス止めにより螺着する。さらに、前記(2)のシステム天井の始端部と終端部に直交する方向の始端部と終端部には第1の見切りバー30を配置し、メインバー10の曲折部122および第2の見切りバー40の曲折部422と固定フランジ31が重なり合う重合部分はそれぞれの上フランジ111または上フランジ411を下方からビスを貫通させて螺着する。
以上の手順によりシステム天井の下地枠組み1の組み立ては完了するが、後工程でこの下地枠組みに化粧グラスウール板72を挿着させてワッシャー51で挟み込み、さらに照明器具や設備機器(いずれも図示外)が挿着されてシステム天井が完成する。
[システム天井の下地枠組み1の実大実験]
ここで、システム天井の下地枠組み1について行った実大実験について概説する。
実験は平成26年8月に神奈川県愛甲郡愛川町の日本国土開発株式会社技術研究センター所有の大型三次元振動台を使用して行った。この振動台は水平・上下方向の3軸、および各軸回りの回転を加えた6自由度の加振が可能で高精度のシミュレーションが行え、最大振幅幅が±30cmあるので、地震動の再現性が高い。
システム天井の下地枠組み1の耐震性能を確認するため、約40m(6.3m×6.3m)の試験体A、Bを振動実験台上に設置した実験用架台から吊設して各地震波を入力し加振した。天井試験体の概要は以下の通りである。なお、吊りボルト、斜め部材については、関連告示に準拠した。
・試験体A
メインバーの設置間隔:1,000mm
クロスバーの設置間隔:1,500mm
天井ボード:化粧グラスウール板
天井面部材重量:3.527kg/m
・試験体B
メインバーの設置間隔:1,500mm
クロスバーの設置間隔:1,000mm
天井ボード:化粧グラスウール板
天井面部材重量:3.536kg/m
※化粧グラスウール板はワッシャーで挟み込んだ。
3種類の入力地震波で実験をしたが、ここでは、吊り天井に影響が大きいとされる2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により茨城県日立市で観測されたもの(KIK−NET日立波)について、各試験体の固有周期の検証によるX、Y、Z方向の正弦波の加振によって、各試験体の応答特性、破損の有無を確認した結果のみを説明する。
天井面応答加速度の実験結果を表1に示す。
Figure 0005778365
試験体Aおよび試験体Bともに関連告示の耐震基準である水平方向最大加速度2.2Gを超える加速度の揺れに耐え、システム天井の下地枠組みの破損については、枠組みの歪みや外れ、ズレすら無く、ビスも全く外れなかった。また、天井ボードについては、地震波の100%入力時に試験体Aの化粧グラスウール板35枚の内の1枚が脱落し、試験体Bではワッシャーを取り付けたため、めくれは生じたが脱落はしなかった。
1 実施例に係るシステム天井の下地枠組み
10 メインバー
11 挟持部
111 上フランジ
112 下フランジ
12 被挟着部
121 延伸部
122 曲折部
20 クロスバー
21 上フランジ
22 下フランジ
23 ウェブ
30 第1の見切りバー
31 固定フランジ
32 上フランジ
33 下フランジ
40 第2の見切りバー
41 挟持部
411 上フランジ
412 下フランジ
42 被挟着部
421 延伸部
422 曲折部
50 Wバー
51 ワッシャー
60 嵌着金具
61 受け金具
62 押え金具

Claims (6)

  1. 主に、ボルトに吊設される軽量溝形鋼の野縁受に直交して嵌着金具を介して平行に配置される複数のメインバーと、該メインバーに直交して平行に配置される複数のクロスバーと、からなり、前記メインバーの上フランジおよび下フランジ、前記クロスバーの上フランジおよび下フランジで天井ボードを挟持するシステム天井の下地枠組みであって、
    前記メインバーは下部に位置し前記クロスバーを挟持する挟持部と上部に位置し前記嵌着金具に挟着される被挟着部とからなり、該挟持部の断面は上フランジおよび下フランジを有するH形であって該下フランジよりも該上フランジが幅広く形成され、該被挟着部の断面は該上フランジの両端縁から上方に延伸する延伸部の先端が内側に曲折する一対の曲折部を具える形状を呈し、
    前記クロスバーは断面が上フランジおよび下フランジを有するH形であって該下フランジよりも該上フランジが幅広く形成されて、前記メインバーの上フランジおよび下フランジの間に挟持され、
    前記嵌着金具は前記メインバーの被挟着部と前記野縁受の下フランジとを挟着するとともに該野縁受のウェブも挟着する、ことを特徴とするシステム天井の下地枠組み。
  2. 前記メインバーの端部には第1の見切りバーが配置されるとともに、前記クロスバーの端部には第2の見切りバーが配置され、
    前記第1の見切りバーの断面は上から順に固定フランジ、上フランジおよび下フランジからなるヨの字状を呈していて該下フランジの幅は前記クロスバーの下フランジの幅と略同一であって該固定フランジの幅は該下フランジの幅よりも広く形成される一方、該上フランジの幅は該下フランジの幅よりも狭く形成され、
    前記第2の見切りバーの断面はその上部が前記メインバーの被挟着部と略同一形状の被挟着部であり、その下部は前記クロスバーを挟持する挟持部となっていて該被挟着部の一端縁から下方に延伸しさらに該被挟着部の他端方向に延伸して下フランジとなるL字状を呈し、該下フランジの幅は該メインバーの下フランジの幅と略同一に形成され、
    前記第1の見切りバーの固定フランジおよび前記メインバーの被挟着部の曲折部の重合部分が該メインバーの上フランジを貫通して螺着され、前記第2の見切りバーの被挟着部は前記嵌着金具を介して前記野縁受に挟着される、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム天井の下地枠組み。
  3. 前記メインバーの上フランジと前記クロスバーの上フランジの重合部分、前記第2の見切りバーの上フランジと該クロスバーの上フランジの重合部分は該クロスバーのウェブを挟んだ対称位置の2箇所で螺着されるとともに、前記第1の見切りバーの固定フランジと該メインバーの被挟着部の一対の曲折部の重合部分もそれぞれ螺着される、ことを特徴とする請求項2に記載のシステム天井の下地枠組み。
  4. 前記嵌着金具は前記メインバーの一対の曲折部に嵌合するとともに前記野縁受のウェブに当接する受け金具と、該受け金具に重置されて該メインバーの一対の曲折部および該野縁受の下フランジを挟持するとともに該メインバーの一対の延伸部を囲繞する押え金具とからなり、該受け金具と該押え金具は螺着され、該野縁受のウェブおよび該メインバーの延伸部に対しても当接部分が螺着される、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のシステム天井の下地枠組み。
  5. 並行する前記メインバーの間には該メインバーの被挟着部と略同一の断面を呈するWバーが配置され、該Wバーは前記嵌着金具により前記野縁受に挟着される、ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のシステム天井の下地枠組み。
  6. 前記Wバーには天井ボードの厚さと略同一の間隔を以って円盤状のワッシャーが螺設され、該天井ボードは該Wバーおよび該ワッシャーに挟持される、ことを特徴とする請求項5に記載のシステム天井の下地枠組み。
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