JP5777920B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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Description
近年、立体視が可能な映像信号を放送する3D放送が開始されたが、3D放送で放送される3D動画のフレームデータは、所謂サイドバイサイド(以下、「SBS」という。)と呼ばれる方式により記録されている。これは、左目領域のフレームデータと、右目領域のフレームデータとを水平方向に1/2のサイズに圧縮し、この圧縮した2つのフレームデータを左右に配置して1つのフレームデータに記録する方式である。
このような2D−3D変換の手法としては、2D画像の輝度成分に対して、注目画素の値と1画素前の値とを比較し、その差の符号がプラスなら+1、マイナスなら−1を注目画素の視差値として算出するという技術が知られている。
そこで、飛び出し感にインパクトがある2D−3D変換手法の提供が切望されている。
本発明は、飛び出し感にインパクトを付与することが可能な2D−3D変換手法を採用した画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
<第1実施形態>
次に、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る画像処理装置の構成について説明する。
図1において、放送波を介してチューナ部1が画像データを受信すると、チューナ部1は、直接、デコーダ3に当該画像データを出力するか、又は、一旦画像データを記憶装置2に格納する。
デコーダ3は、チューナ部1または記憶装置2から入力される画像データをデコード(復号)してデコード後の画像データをIP変換/画像サイズ変換部5に出力する。
IP変換/画像サイズ変換部5は、インターレースプログレッシブ変換処理と画像サイズ変換処理を行い、30fpsの画像データを60fpsの画像データに変換する。
レンダラー6は、サイドバイサイド方式の60fpsの画像データをラインバイライン方式の60fpsの画像データに変換してモニタ7に出力し、モニタ7から3D画像を表示させる。そして、偏光メガネをかけた視聴者が、モニタ7に表示された3D画像を視認することができる。
次いで、デコーダ3には、H264処理のために複数枚のDXVA2バッファ3bが設けられ、H264規格で圧縮された動画をフレーム画像に再生され、3D変換処理部4との間で動画像のフレーム画像のやりとりを行う。
デコーダ3には、表示専用に5枚のDXVA2バッファ3cが設けられ、再生されたフレーム画像をIP変換/画像サイズ変換部5に出力するとともに、3D変換処理部4との間でフレーム画像のやりとりを行う。
3D変換処理部4では、デコーダ3に設けられた複数のDXVA2バッファ3b中、デコードが完了し表示すべきバッファである入力バッファ4a上の画像データを左目画像データとしてRAM上に設けられた中間バッファ4bにコピーし、この左目画像データからZ値をRAM上に設けられたZバッファ4cに生成し、このZ値と左目画像データから右
目画像データをRAM上に設けられた出力バッファ4dに生成し、出力バッファ4d上に生成された左目画像データと右目画像データとを、デコーダ3に設けられた複数のDXVA2バッファ3c中の1枚であるVRAM4eにコピーして出力する。
まず、CPUは、左画像のY成分を画素毎に0〜7の範囲で表すように定義し、例えば、白を0、黒を7と定義する。この結果、図2に示すようなる。なお、同図において、「○」の上の数字は処理順を、「○」の中の数字はZ値をそれぞれ表す。次いで、CPUは、ノイズを抑えるため、横方向にZ値および画像についてぼかし処理を行う。
まず、CPUは、ライン毎に右画素から左方向に向かって順に計算することと定義する。
次いで、CPUは、左画像の各画素値をZバッファ4cにあるZ値分右にシフトする。このとき、元位置からシフト先まで画素値をコピーすることとし、シフト先が過去のシフト先より右になる場合はコピーを禁止する。この結果、図2に示すようなる。
ぼかし処理においては、例えば、目的画素の左右を含む3画素で計算することと定義する。
ぼかし値は、目的画素値、左画素値および右画素値から、
ぼかし値=目的画素値*0.5+左画素値*0.25+右画素値*0.25 (1)
となる。図3に示す例の場合、ぼかし値は、
ぼかし値=4*0.5+2*0.25+4*0.25=3.5 → 3
となる。ここで、小数点以下は切り捨てる。
この結果、作成した右画像にあっては、ぼかし処理前にあった斜めノイズが、ぼかし処理後に目立たなくすることができる。
まず、ステップS100では、CPUは、左画像作成処理を行い、入力バッファ4aから中間バッファ4b、出力バッファ4dに左画像を作成するため、サブルーチンS110をコールする。
次いで、ステップS200では、画像ぼかし処理を行い、中間バッファ4bの左画像をぼかすため、サブルーチンS210をコールする。
次いで、ステップS400では、CPUは、Zバッファぼかし処理を行うため、サブルーチンS410をコールする。
次いで、ステップS500では、CPUは、右画像作成処理を行い、中間バッファ4bとZバッファ4cとから出力バッファ4dに右画像を作成するため、サブルーチンS510をコールする。
まず、ステップS110では、CPUは、1ライン処理を行うため、サブルーチンS1
20をコールする。
ステップS120では、CPUは、入力バッファ4aから2画素のY成分を取得(Y1,Y2)する。
次いで、ステップS125では、CPUは、平均値(Y1+Y2)/2 を算出し、中間バッファ4b、出力バッファ4dに書き込む。
次いで、ステップS130では、CPUは、Y成分について全画素処理が終了した場合にはステップS135に進み、一方、Y成分について全画素処理が終了していない場合にはステップS120に戻る。
次いで、ステップS140では、CPUは、両画素の平均値(UV1+UV2)/2を算出し、出力バッファ4dに書き込む。
次いで、ステップS145では、CPUは、UV成分について全画素処理終了した場合にはステップS115に戻る。一方、UV成分について全画素処理が終了していない場合にはステップS135に戻る。
ステップS115では、CPUは、全ライン処理終了していない場合にはステップS110に戻り、一方、全ライン処理終了している場合には処理を終了する。
このように、入力バッファ4aから2画素のY成分を取得し、2画素の平均値を算出し、算出結果を中間バッファ4b、出力バッファ4dに順次に書き込むことで、1/2に縮小した左目画像を作成することができる。
まず、ステップS210では、CPUは、1ライン処理を行うため、サブルーチンS220をコールする。
ステップS220では、CPUは、中間バッファ4bから連続して配列されている3画素を取得(A1,A2,A3)する。
次いで、ステップS225では、CPUは、B=((A1+A3)/2+A2)/2 を算出し、B値を中間バッファ4bに書き込む。
次いで、ステップS230では、CPUは、全画素処理が終了した場合にはステップS215に進み、一方、全画素処理が終了していない場合にはステップS220に戻る。
このように、中間バッファ4bから連続して配列されている3画素を取得し、取得した3画素から上記荷重平均Bを算出し、算出されたB値を中間バッファ4bに順次に書き込むことで、画像をぼかすことができ、この結果、従来あった3D画像中の縦方向のノイズを低減することができる。
まず、ステップS310では、CPUは、1ライン処理を行うため、サブルーチンS320をコールする。
ステップS320では、CPUは、出力バッファ4dに記憶されている左画像から1画素のY成分を取得(Y)する。
次いで、ステップS325では、CPUは、Z=7-Y/32 (Z=0〜7)を算出し、Z値をZバッファ4cに書き込む。
315に戻り、一方、全画素処理が終了していない場合にはステップS320に戻る。
ステップS315では、CPUは、全ラインの処理が終了していない場合にはステップS310に戻り、一方、全ライン処理終了している場合には処理を終了する。
このように、出力バッファ4dに記憶されている左画像から1画素のY成分(輝度成分)を取得し、取得したY成分から視差値Z=7-Y/32 (Z=0〜7)を算出することで、7段階のうちの1段階を示す視差値ZをZバッファ4cに順次に書き込むことができ、飛び出し感にインパクトがある視差値を生成することができる。
まず、ステップS410では、CPUは、1ライン処理を行うため、サブルーチンS420をコールする。
ステップS420では、CPUは、Zバッファ4cから3画素を取得(A1,A2,A3)する。
次いで、ステップS425では、CPUは、B=((A1+A3)/2+A2)/2 を算出し、B値をZバッファ4cに書き込む。
次いで、ステップS430では、CPUは、全画素処理が終了した場合にはステップS415に進み、一方、全画素処理が終了していない場合にはステップS420に戻る。
このように、Zバッファ4cから3画素を取得し、取得した3画素から上記荷重平均Bを算出し、算出されたB値をZバッファ4cに順次に書き込むことで、画像をぼかすことができ、この結果、従来あった3D画像中の縦方向のノイズを低減することができる。
まず、ステップS510では、CPUは、1ライン処理を行うため、サブルーチンS520をコールする。
ステップS520では、CPUは、中間バッファ4bの画素ポイントを示す入力ポインタを右端-Z最大値の位置に設定し、Zバッファ4cの画素ポイントを示すZポインタを右端-Z最大値の位置に設定し、出力バッファ4dの画素ポイントを示す出力ポインタを右端-Z最大値の位置に設定し、さらに、出力バッファ4dの画素ポイントを示すラストポインタを右端+1の位置に設定する。
次いで、ステップS530では、CPUは、Zカウンタを0に設定する。
次いで、ステップS535では、CPUは、Zカウンタのカウント値がZ値未満か否か判断する。Zカウンタのカウント値がZ値未満の場合にはステップS540に進み、そうではない場合にはステップS555に進む。
次いで、ステップS545では、CPUは、出力ポインタの値とZカウンタの値とを加算した値により示される出力バッファ4d上の位置に元画素値をコピーして書き込む。
次いで、ステップS555では、CPUは、ラストポインタの値が、出力ポインタの値とZ値とを加算した値より大きいか否かを判断する。ラストポインタの値が、出力ポインタの値とZ値とを加算した値より大きい場合にはステップS560に進み、そうではない場合にはステップS565に進む。
次いで、ステップS565では、CPUは、入力ポインタをデクリメントし、Zポインタをデクリメントし、さらに、出力ポインタをデクリメントする。
次いで、ステップS570では、CPUは、出力ポインタの値が左端まで到達したか否か判断する。出力ポインタの値が左端まで到達していない場合にはステップS525に戻り、出力ポインタの値が左端まで到達した場合にはこのループ処理を終了し、ステップS515に戻る。
この結果、出力バッファ4dに右画像データが形成される。
このように、左画像の目的画素を当該目的画素の視差値Zに応じて右方向にシフトして画素値をコピーするようにして順次に右画像とすることで、視差値を付与された右画像を生成することができる。
次いで、DXVA2バッファ3cは左目画像データと右目画像データとをIP変換/画像サイズ変換部5に出力する。
次いで、IP変換/画像サイズ変換部5では、インターレースプログレッシブ変換処理と画像サイズ変換処理を行い、30fpsの画像データを60fpsの画像データに変換する。
次いで、レンダラー6は、サイドバイサイド方式の60fpsの画像データをラインバイライン方式の60fpsの画像データに変換してモニタ7に出力し、モニタ7から3D画像を表示させる。そして、偏光メガネをかけた視聴者が、モニタ7に表示された3D画像を視認することができる。
図19は、本発明の第2実施形態における情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。
2D再生方式と本実施形態との相違点は、PC等の情報処理装置12の中に3D変換処理部114が組み込まれている点と、モニタが偏光板立体視対応モニタ13である点である。図19において、放送波11からの映像データがチューナー111で受信されると、チューナー111は、直接、映像処理系113に当該映像データを出力するか、又は、一旦映像データを記憶装置112に格納した後に、当該映像データを映像処理系113に出
力する。
3D変換を行う場合には、当該画を3D変換処理部114に出力し、3D変換処理部114において3D映像データに変換された後、レンダラー1132に出力される。レンダラーでは、表示に必要な偏光方式立体視対応モニタ13と同期を取りながら、画を表示する。そして、偏光メガネ14をかけた視聴者15が、偏光方式立体視対応モニタ13に表示された画を見ることになる。
ることで、モニタ13、28に表示された際、左右の目に異なる映像が表示され、立体視が可能となる。S39の奥行き解析処理で得られた奥行きを参考に、画素を左右にシフトし、又は加工することで、視差を生成する。
程を軽減させることができ、その結果として、処理負荷を低減することができると共に、垂直方向の解像度を高画質に維持することができる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを得ることができる。
2 記憶装置
3 デコーダ
4 3D変換処理部
5 IP変換/画像サイズ変換部
6 レンダラー
7 モニタ
11 放送波
111 チューナー
112 記憶装置
113 映像処理系
1131 デコーダー
1132 レンダラー
114 3D変換処理部
12 情報処理装置
13 偏光方式立体視対応モニタ
14 偏光メガネ
15 視聴者
Claims (4)
- 入力される2次元画像を3次元画像に変換して表示する画像処理装置であって、
前記入力される2次元画像から左画像を生成する左画像生成手段と、
当該左画像の目的画素の輝度成分から所定段階の視差値を算出する視差値算出手段と、
当該左画像の目的画素を当該目的画素の前記視差値に応じて右方向にシフトして、前記目的画素のシフト前の位置から右方向にシフトした位置まで画素値をコピーするようにして1ライン毎に右画像とする右画像生成手段と、を備え、
前記右画像生成手段は、右方向へのシフトにおいてコピーされる画素値の先頭位置が、当該シフトより前に当該ラインでされたシフトにおいてコピーされた画素値の先頭位置よりも右位置になる場合には、前記画素値のコピーを禁止することを特徴とする画像処理装置。 - 前記視差値算出手段により算出された視差値に対して、目的の視差値とその隣接する2つの隣接値から荷重平均を算出して新たな視差値とする第1算出手段と、
前記左画像生成手段により算出された左画像に対して、目的の画素値とその隣接する2つの隣接値から荷重平均を算出して新たな画素値とする第2算出手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記左画像生成手段は、前記入力される2次元画像の目的の2つの隣接する画素値を平均して1つの画素値を算出するようにして左画像を生成することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 入力される2次元画像を3次元画像に変換して表示する画像処理方法であって、
前記入力される2次元画像から左画像を生成する左画像生成ステップと、
当該左画像の目的画素の輝度成分から所定段階の視差値を算出する視差値算出ステップと、
当該左画像の目的画素を当該目的画素の前記視差値に応じて右方向にシフトして、前記目的画素のシフト前の位置から右方向にシフトした位置まで画素値をコピーするようにして1ライン毎に右画像とする右画像生成ステップと、を有し、
前記右画像生成ステップは、右方向へのシフトにおいてコピーされる画素値の先頭位置が、当該シフトより前に当該ラインでされたシフトにおいてコピーされた画素値の先頭位置よりも右位置になる場合には、前記画素値のコピーを禁止するステップを含むことを特徴とする画像処理方法。
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