JP5776979B2 - 表皮材の縫製構造 - Google Patents
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Description
シート用表皮の所定の表皮部分を形成する表皮材にステッチが形成されて前記表皮材の端縁に達している表皮材の縫製構造に関する。
図6,図7に車両用シート1のシートバック2のサイドサポート部5を覆うサイド表皮材11(表皮材に相当)に装飾用のステッチ10が形成されている。符号3はシートクッションである。
このステッチ10を形成するために、サイド表皮材11はサイド表皮材11の長手方向に沿う分割ラインで2分割され、分割端部11A同士が縫製されるとともに、各分割端部11Aが縫着ラインを中心にして残りのサイド表皮材部分の裏側に折り曲げられて重なっている。
そして、互いに重なった分割端部11Aとサイド表皮材部分にステッチ10が形成されている。ステッチ10はダブルステッチに構成され、ステッチ10の長手方向と直交する方向に互いに間隔を空けて一対、平行に形成されている。
また、前記ステッチ10を形成する際に、表皮材11の端部11Cからの糸の抜けやほつれを防止するため、反対方向に縫い方向を戻す縫い返しが長さL1にわたって行なわれ、その後、再び縫着ラインに沿って縫い目が入れられている。
端縁11Tを含むサイド表皮材11の端部11Cは、センターサポート部4を覆うメイン表皮材16(シート用表皮の別の表皮部分を形成する表皮材)の端部16Cに縫製されている。
そのため、上記従来の技術によれば、両表皮材11,16の端部11C,16C同士を縫製した状態で、ステッチ10が形成されている方のサイド表皮材11の意匠面に3mm(10mm−7mm=3mm)の縫い返し12(図7の拡大図を参照)が露出してしまい、外観品質が低下するという問題があった。
この縫い返し12が意匠面に露出しないように両表皮材11,16の縫い代の幅を大きくすることも考えられる。
しかしながら、縫い代の幅を大きくすると、両表皮材11,16の大きさが大きくなり、両表皮材11,16の合わせ部に波うちやうねりが生じる。そして、高価な表皮材11,16を使用した場合、両表皮材11,16に要するコストが高くなる。
また、サイド表皮材11の端部11Cでの縫い返しは、押さえ板でサイド表皮材11を押さえた状態で糸に張力をかけながら行うことから、サイド表皮材11の物性(伸びやすさや剛性)によってはサイド表皮材11に破れやしわが生じる原因になっていた。
さらに、縫い返しの縫い目ピッチを高い精度で管理する場合、サイド表皮材11の意匠面側に露出した縫い返し12の長さを一つ一つ確認しなくてはならず、確認作業に手間がかかり、作業者の負担が大きくなっていた。
本発明は上記実状に鑑みて成されたもので、その目的は、外観品質を向上させることができ、表皮材に要するコストを低廉化でき、縫製作業の作業者の負担を軽減できる表皮材の縫製構造を提供する点にある。
シート用表皮の所定の表皮部分を形成する表皮材にステッチが形成されて前記表皮材の端縁に達している表皮材の縫製構造であって、
前記表皮材の端縁の外方に前記表皮材とは別部材の端材が配置され、
前記ステッチは、前記表皮材の端縁を越えて前記端材に連続して形成され、
前記端材のステッチは、前記表皮材の端縁側に向かって折り返すように形成されている点にある。(請求項1)
これにより、両表皮材の端部同士を縫製した状態で、ステッチが形成されている方の表皮材の意匠面に縫い返しが露出するのを防ぐことができ、外観品質を向上させることができる。
また、ステッチの縫い返しした箇所を前記別の表皮材の端部で覆い隠すことができるから、両表皮材の端部の縫い代の幅を大きくする必要もなくなる。その結果、両表皮材の合わせ部に波うちやうねりが発生するのを防ぐことができ、表皮材に要するコストの増加を防ぐことができる。
そして、表皮材とは別部材の端材に縫い返しするので、表皮材に破れやしわ等が発生するのを防ぐことができる。
さらに、上記のように、ステッチの縫い返しした箇所を前記別の表皮材の端部で覆い隠すことができるから、縫い返しの縫い目ピッチを高い精度で管理しなくてもよくなり、作業者は縫い返しの縫い目を気にせずに縫製することができて作業者の負担を軽減することができる。(請求項1)
前記端材は前記表皮材の端縁に接触していると、次の作用を奏することができる。(請求項2)
前記シート用表皮がクッションパッドに被せられた状態で、前記端材は、前記ステッチが形成された前記表皮材の縫製部の裏面に重なると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
前記ステッチはダブルステッチに構成され、長手方向と直交する方向に互いに間隔を空けて一対設けられていると、次の作用を奏することができる。(請求項4)
前記シート用表皮がクッションパッドに被せられた状態で、前記端材は、クッションパッドに形成された表皮材吊り込み具収容溝内に入り込むと、次の作用を奏することができる。(請求項5)
外観品質を向上させることができ、表皮材に要するコストを低廉化でき、縫製作業の作業者の負担を軽減できる表皮材の縫製構造を提供することができた。
図1に支持フレーム7に支持された車両用シート1を示してある。この車両用シート1は、着座者の臀部及び大腿部を支持するシートクッション3と、着座者の背中を受け止め支持するシートバック2とを備え、シートバック2の上端部に、着座者の頭部を支持するヘッドレスト24が連結されている。
そして、互いに重なった分割端部11Aとサイド表皮材部分の幅方向中央部にステッチ10が形成されている。ステッチ10はダブルステッチに構成され、ステッチ10の長手方向と直交する方向に互いに間隔を空けて一対、平行に形成されている。
(1) ステッチ10の長手方向の一方の端部の縫い始め時に一方の端材13に縫い返しする。
(2) 続けてサイド表皮材11の一対の分割端部12A同士の縫着ラインに沿ってステッチ10を形成する。
(3) サイド表皮材11の縫い終わり部においても同様に他方の端材13に縫い返しする。
端材13はサイド表皮材11とメイン表皮材16の裏側に入ってしまう為、縫い返しは何度行っても良い。縫い返しの数が増えれば必然的に縫製強度も増す。
従って、作業者は外観を気にする事無く、サイド表皮材11の端部11Cの縫製強度を高めることができる。
前記ステッチ10は、サイド表皮材11の端縁11Tを越えて端材13に連続して形成され、端材13のステッチ10は、サイド表皮材11の端縁11T側に向かって折り返すように形成されているから、前記端縁11Tを含むサイド表皮材11の端部11Cからの糸の抜けやほつれを防止することができ、前記サイド表皮材11の端部11Cをメイン表皮材16の端部16Cに縫製した時に、ステッチ10の縫い返しした箇所(縫い返し12)を前記メイン表皮材16の端部16Cで覆い隠すことができる。
そして、サイド表皮材11とは別部材の端材13に縫い返しするので、サイド表皮材11に破れやしわ等が発生するのを防ぐことができる。
(1) 図3に示すように、前記表皮9がシートバックパッド31に被せられた状態で、前記端材13が、シートバックパッド31に形成された吊り袋収容溝27(表皮材吊り込み具収容溝に相当)内に入り込むよう構成してあってもよい。
前記吊り袋収容溝27は、センターサポート部4とサイドサポート部5の合わせ部(接続部)に縦方向(シートバックの上下方向)に沿って形成されている。また、メイン表皮材16とサイド表皮材11の接続部に、吊り袋収容溝27に収容される吊り袋17(表皮材吊り込み具に相当)が、両表皮材11,16の裏側に位置するように共縫いされている。吊り袋収容溝27の底部にはワイヤ18が設けられ、吊り袋17はホグリング材を介してワイヤ18に連結支持されている。これにより、メイン表皮材16とサイド表皮材11の合わせ部が前記吊り袋収容溝27側に引き込まれている。
また、厚みが薄いサイド表皮材11・メイン表皮材16を使用した場合においても、意匠面となる両表皮材11,16の裏面に端材13が重なるのを避けることができ、端材13の厚みが表皮9(サイド表皮材11・メイン表皮材16)の意匠面に盛り上がって外観を損なうことを確実に防ぐことができる。
前記縫製部19はサイド表皮材11の分割端部11Aを折り曲げて形成されており厚みがあることから、サイド表皮材11の意匠面側に端材13の存在が目立ち難い。すなわち、例えば、比較的薄いメイン表皮材16の下に端材13が重なって、メイン表皮材16の表面が盛り上がった状態になるのを防ぐことができる。これにより、外観品質をより向上させることができる。特に、シングルステッチ10の場合に比べて、ダブルステッチ10は厚みのある縫製部19の幅が広い為、端材13に重なる範囲を広く取ることができ、端材13の外観への影響を防ぐことができる
この構成によれば、サイド表皮材11の端縁11Tと端材13の端部13Cとの間に隙間ができるのを防止することができ、表皮9をシートバックパッド31に被せる時に、前記端材13の端部13Cがシートバックフレーム等に引っ掛かるのを防ぐことができて、組み付け作業の作業性を向上させることができる。
10 ステッチ
11 表皮材(サイド表皮材)
11T 端縁(表皮材の端縁)
13 端材
19 縫製部
27 表皮材吊り込み具収容溝(吊り袋収容溝)
31 クッションパッド(シートバックパッド)
Claims (5)
- シート用表皮の所定の表皮部分を形成する表皮材にステッチが形成されて前記表皮材の端縁に達している表皮材の縫製構造であって、
前記表皮材の端縁の外方に前記表皮材とは別部材の端材が配置され、
前記ステッチは、前記表皮材の端縁を越えて前記端材に連続して形成され、
前記端材のステッチは、前記表皮材の端縁側に向かって折り返すように形成されている表皮材の縫製構造。 - 前記端材は前記表皮材の端縁に接触している請求項1記載の表皮材の縫製構造。
- 前記シート用表皮がクッションパッドに被せられた状態で、前記端材は、前記ステッチが形成された前記表皮材の縫製部の裏面に重なる請求項1又は2記載の表皮材の縫製構造。
- 前記ステッチはダブルステッチに構成され、長手方向と直交する方向に互いに間隔を空けて一対設けられている請求項3記載の表皮材の縫製構造。
- 前記シート用表皮がクッションパッドに被せられた状態で、前記端材は、クッションパッドに形成された表皮材吊り込み具収容溝内に入り込む請求項1又は2記載の表皮材の縫製構造。
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