JP5776333B2 - 光ファイバコネクタ及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は光ファイバコネクタ及びその製造方法に関し、特に、光ファイバガイドが潰れたり剥離しにくい光ファイバコネクタ及びその製造方法に関する。
一般的に光ケーブル(光ファイバケーブルともいう)は、多量の情報の高速通信が可能であることから、家庭用、産業用の情報通信に広く利用されている。また、例えば自動車には、各種電装品(例えば、カーナビゲーションシステム等)が装備されているが、それらの電装品の光通信にも採用されている。このような光ケーブルが有する光ファイバの端末同士を突き合わせて接続する光ケーブルコネクタとして、特許文献1に開示されるものがある。
また、情報容量の増大に伴い、幹線やアクセス系といった通信分野のみならず、ルータやサーバ内の情報処理にも光信号を用いる光インターコネクション技術の開発が進められている。具体的には、ルータやサーバ装置内のボード間あるいはボード内の短距離信号伝送に光を用いるために、光伝送路として、光ファイバに比べ、配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能な光導波路を用いられている。
そして、この光導波路と光ファイバとを接合する場合、例えば、特許文献2に記載したような光ファイバコネクタが挙げられる。
しかしながら、このような、光ファイバコネクタにおいては、光ファイバ搭載溝をダイシングによる切削加工の必要があるため作業効率が悪く、光導波路コアは溝の切削工程とは別の工程においてフォトリソ及びエッチングで作製するため、光ファイバの位置ずれが生じることがあった。更に、上記の方法ではシリコンウエハなどの寸法安定性の良い硬い基板上に形成しないと、より大きな光ファイバの位置ずれが生じた。
また、特許文献3に記載の光導波路が形成された導波路基板と、光ファイバがキャリアされた光コネクタをそれぞれ別のホルダに装着し、各ホルダの端面同志を固着するような光ファイバと光導波路の接続方法があるが、接続までの工程数が多く煩雑であった。
特開2010−48925 特開2001−201646 特開平7−13040 特許4577376
さらに、本発明者らは、特許文献4に記載の光ファイバコネクタ(図4参照)の製造においては、外形加工の際に光ファイバガイドが潰れたり、剥離するという問題が生じることを見出した。
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、光ファイバと光導波路コアとの位置合わせが容易で、光ファイバの位置ずれがしにくく、外形加工による光ファイバガイドの潰れや剥離が生じにくい光ファイバコネクタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の発明を提供するものである。
[1]基板上に、光ファイバを固定するための光ファイバガイド溝を形成する光ファイバガイドと、
第1下部クラッド層上に光信号伝達用コアパターンが形成され、該光信号伝達用コアパターン上に上部クラッド層が形成されてなる光導波路とが並設された光ファイバコネクタであって、
該光ファイバガイドが、光ファイバ配置部の両側面側に延在する並行光ファイバガイドを有し、
該並行光ファイバガイドが外形線の内側のみに形成されており、かつ、
前記光ファイバガイド溝に固定された光ファイバと、前記光信号伝達用コアパターンとが、光信号を送受可能に配置されるように、前記光ファイバガイド及び前記光導波路が並設されてなる光ファイバコネクタ。
[2]前記光信号伝達用コアパターンと、前記並行光ファイバガイドとが同一の材料により形成されている[1]に記載の光ファイバコネクタ。
[3]前記並行光ファイバガイドと、外形線との距離が1〜500μmである[1]又は[2]に記載の光ファイバコネクタ。
[4]前記光ファイバガイドと光導波路とが複数組並設されており、前記光信号伝達用コアパターンと並行光ファイバガイドとの間に、光ファイバガイドを連通させるスリット溝を有する[1]〜[3]のいずれかに記載の光ファイバコネクタ。
[5]基板上に第1下部クラッド層形成用フィルムを積層し、露光現像によって、第1下部クラッド層を形成するとともに光ファイバガイド部の第1下部クラッド層形成用フィルムを除去する第1の工程、第1下部クラッド層上及び第1下部クラッド層形成用フィルムが除去された基板上にコア形成用フィルムを積層し、露光現像によって、外形側交差間隙を有する並行光ファイバガイドと、光信号伝達用コアパターンとを一括形成する第2の工程、該外形側交差間隙において外形加工する第3の工程を順に有することを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の光ファイバコネクタの製造方法。
[6]前記第2の工程において、光導波路と並行光ファイバガイドとの間に光導波路側交差間隙を設け、さらに、前記第3の工程の後に、ダイシングソーによって、該光導波路側交差間隙側の光導波路の端面を切削して平滑化し、光導波路側交差間隙と連続するスリット溝を形成する第4の工程を有する[5]に記載の光ファイバコネクタの製造方法。
本発明の光ファイバコネクタは、光ファイバと光導波路コアとの位置合わせが容易で、光ファイバの位置ずれがしにくく、外形加工による光ファイバガイドの潰れや剥離が生じにくい。
本発明の光ファイバコネクタ及びその製造方法の一例を示す、並行光ファイバガイドにおける並行方向断面図(a)、光信号伝達用コアパターンにおける並行方向断面図(b)である。 本発明の光ファイバコネクタ及びその製造方法の一例を示す、光導波路部における垂直方向断面図(c)、光ファイバガイドにおける垂直方向断面図(d)である。 本発明の光ファイバコネクタのファイバと光導波路の接続部分の一例を示す平面図(e−1)〜(e−3)である。 従来の光ファイバコネクタのファイバと光導波路の接続部分の一例を示す平面図である。
本発明の光ファイバコネクタを、図1〜3を用いて説明する。図1及び2は、接着層として第2下部クラッド層201を用いたものである。なお、図2(d)−6のみ、光ファイバガイド溝8の一部に光ファイバ30を固定している状態を示す。
本発明の光ファイバコネクタは、基板1上に、光ファイバを固定するための光ファイバガイド溝8を形成する光ファイバガイド12と、第1下部クラッド層3上に光信号伝達用コアパターン4が形成され、該光信号伝達用コアパターン4上に上部クラッド層7が形成されてなる光導波路20とが並設された光ファイバコネクタであって、該光ファイバガイド12が、光ファイバ配置部の両側面側に延在する並行光ファイバガイド6を有し、該並行光ファイバガイド12が外形線の内側のみに形成されており、かつ、前記光ファイバガイド溝8に固定された光ファイバと、前記光信号伝達用コアパターン4とが、光信号を送受可能に配置されるように、前記光ファイバガイド12及び前記光導波路20が並設されてなる。
上述の本発明の光ファイバコネクタの製造方法によれば、打ち抜き加工やダイシング加工により外形加工を行う位置に光ファイバガイドが存在しないため、外形加工を行う際に光ファイバガイド12が潰れたり剥離したりすることがなく、このようにして得られる本発明の光ファイバコネクタは、上述のように、外形線の内側のみに並行光ファイバガイド6が形成されたものとなる。並行光ファイバガイド6の潰れが生じると、光ファイバガイド溝8の幅が規定値より狭くなり、光ファイバ30の位置合わせが不良となる虞がある。これらの観点から、基板1平面上における、並行光ファイバガイド6のいずれか1つ(好ましくは全て)から外形線までの距離(すなわち、外形側交差間隙901の幅)は、1〜500μmであることが好ましく、外形加工精度の観点及びコアのパターニング性の観点から20〜150μmであることがより好ましい。
なお、本発明において、交差光ファイバガイド5及び並行光ファイバガイド6は、光ファイバ30を固定するためのものであって、光信号伝達用のコアとして機能するものではない。
また、使用する光ファイバ30に制限はないが、以下に「光ファイバの直径」と表記した場合、光ファイバのクラッド外径もしくは光ファイバの被覆外径を表すこととする。
以下、本発明の光ファイバコネクタを構成する各層について説明する。
(下部クラッド層及び上部クラッド層)
以下、本発明で使用される下部クラッド層(第1下部クラッド層3、第2下部クラッド層201)及び上部クラッド層7について説明する。下部クラッド層201,3及び上部クラッド層としては、クラッド層形成用樹脂又はクラッド層形成用樹脂フィルムを用いることができる。
本発明で用いるクラッド層形成用樹脂としては、光信号伝達用コアパターン4より低屈折率で、光又は熱により硬化する樹脂組成物であれば特に限定されず、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物を好適に使用することができる。クラッド層形成用樹脂に用いる樹脂組成物は、下部クラッド層201,3及び上部クラッド層7において、該樹脂組成物に含有する成分が同一であっても異なっていてもよく、該樹脂組成物の屈折率が同一であっても異なっていてもよい。また、第2下部クラッド層201については、接着層2としての機能があれば、屈折率や光硬化性の性質は必要なく、後述の接着剤やコア形成用樹脂フィルムを用いても良い。
本発明においては、クラッド層の形成方法は特に限定されず、例えば、クラッド層形成用樹脂の塗布又はクラッド層形成用樹脂フィルムのラミネートにより形成すれば良い。
塗布による場合には、その方法は限定されず、クラッド層形成用樹脂組成物を常法により塗布すれば良い。
また、ラミネートに用いるクラッド層形成用樹脂フィルムは、例えば、クラッド層形成用樹脂組成物を溶媒に溶解して、キャリアフィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
下部クラッド層201,3及び上部クラッド層7の厚さに関しては、特に限定するものではないが、乾燥後の厚さで、5〜500μmの範囲が好ましい。5μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、500μm以下であると、膜厚を均一に制御することが容易である。以上の観点から、下部クラッド層201,3及び上部クラッド層7の厚さは、さらに10〜100μmの範囲であることがより好ましい。また、第1下部クラッド層3は、光ファイバの中心と光信号伝達用コアパターン4の中心合わせのため、硬化後のフィルム厚みが、[(光ファイバの半径)−(第1下部クラッド層3上に形成された光信号伝達用コアパターン厚み)/2]の厚みのフィルムを用いることが更に好ましい。
具体例に、光ファイバの直径80μm、光ファイバのコア径50μmの光ファイバを用いたときの好ましい下部クラッド層3の厚みを示す。まず、光導波路のコア径は、光ファイバから光信号伝達用コアパターン4へ光信号が伝搬してくる場合、光ファイバのコア径に外接する正方形が光損失なく伝搬できる。この場合、光導波路のコアは50μm×50μm(コア高さ;50μm)となる。上記の式に当てはめると最適な下部クラッド層3の厚みは15μmとなる。また、上記と同一の光ファイバを用いて、光信号伝達用コアパターン4から光ファイバへ光信号が伝搬してくる場合、光ファイバのコア径に内接する正方形が光損失なく伝搬できる。この場合、光導波路のコアは25√2μm×25√2μm(コア高さ;25√2μm)となる。上記の式に当てはめると最適な下部クラッド層3の厚みは(40−12.5√2)μmとなる。
また、光導波路20において、光信号伝達用コアパターン4を埋め込むための上部クラッド層7の厚みは、光信号伝達用コアパターン4の厚さ以上にすることが好ましいが、基板1表面から上部クラッド層7上面までの高さが光ファイバの直径以下になるように適宜調整すれば良い。
(コア層形成用樹脂及びコア層形成用樹脂フィルム)
本発明においては、下部クラッド層201,3に積層する光信号伝達用コアパターン4、交差光ファイバガイド5及び並行光ファイバガイド6の形成方法は特に限定されないが、例えば、コア層形成用樹脂の塗布又はコア層形成用樹脂フィルムのラミネートによりコア層を形成し、エッチングにより一括形成することで、光ファイバガイド溝8と光信号伝達用コアパターン4の位置ずれが生じないため好ましい。
また、本発明においては、光導波路20と光ファイバガイドにおいて、それぞれコア層を形成した後、同時に露光現像して光信号伝達用コアパターン4、交差光ファイバガイド5、並行光ファイバガイド6、外形側交差間隙901、光導波路側交差間隙902等を同時に形成することにより、効率よく光ファイバコネクタを製造することができる。そのようにして得られた光ファイバコネクタは、光信号伝達用コアパターン4、交差光ファイバガイド5及び並行光ファイバガイド6が接合されたものとなる。
交差光ファイバガイド5は、必要に応じて、光信号伝達用コアパターン4側の光ファイバガイド溝8の一端に、光信号伝達用コアパターン4と交差する方向(好ましくは略垂直)に設けられ、その厚さ(光信号伝達用コアパターン4側の端部から、光ファイバガイド溝8の端部までの距離)は、10〜100μmであることが好ましく、20〜70μmであることがより好ましい。
並行光ファイバガイド6は、光ファイバと並行する方向(好ましくは略平行)に設けられ、その厚さは、20〜500μmであることが好ましく、30〜200μmであることがより好ましい。
並行光ファイバガイド6のうち1つ以上(好ましくは全て)は、外形線の内側までに形成されているため、並行光ファイバガイド6の外形線側の端部から外形線の間には外形側交差間隙が形成されている。
また、本発明の光ファイバコネクタは、光導波路20側にも光導波路側交差間隙902と、これと連続するスリット溝11を設けることが好ましい。光導波路側交差間隙902及びこれと連続するスリット溝11の合計幅は、50〜700μmであることが好ましく、50〜200μmであることがより好ましい。ここで、光導波路側交差間隙902及びスリット溝11の合計幅とは、基板1平面上における、光信号伝達用コアパターン4の中心線の延長線や、光ファイバガイド溝8の中心線において、光導波路20の光ファイバガイド溝8側の端部との交点と、並行光ファイバガイド6の光導波路側交差間隙902側の端部の延長線との交点との距離を示す。
各並行光ファイバガイド6に、さらに並行間隙903を設けると、液まわり性の点及び上部クラッド層7の膜厚制御の点でより好ましい。
また、並行光ファイバガイド6は、光ファイバガイド溝8が、交差光ファイバガイド5に近づくにしたがって幅方向に広くなるテーパ部10を有するように設けると、交差光ファイバガイド5と並行光ファイバガイド6との接合部及びその近傍でコアパターンの樹脂残りが起こった場合でも、光ファイバ30を光導波路20に良好に突き当てられるため好ましく、このテーパ部10の位置は、光導波路20の光ファイバガイド溝8側の端部から500μm以内であると好ましく、50μm以内であるとより好ましい。
コア層形成用樹脂、特に光信号伝達用コアパターン4に用いるコア層形成用樹脂は、クラッド層201,3より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターンを形成し得るものを用いることができる。パターン化する前のコア層の形成方法は限定されず、前記コア層形成用樹脂組成物を常法により塗布する方法等が挙げられる。
コア層形成用樹脂フィルムの厚さについては特に限定されず、乾燥後のコア層の厚さが、通常は10〜100μmとなるように調整される。該フィルムの仕上がり後の光信号伝達用コアパターン4の厚さが10μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、該フィルムの厚さは、さらに30〜90μmの範囲であることが好ましく、該厚みを得るために適宜フィルム厚みを調整すれば良い。
また、光信号伝達用コアパターン4の硬化後の厚みは、光ファイバから光信号伝達用コアパターン4へ光を伝達する場合は、光ファイバのコア径以上になれば光の損失が少なく、光信号伝達用コアパターン4から光ファイバへ光を伝達する場合は、光信号伝達用コアパターン4の厚さと幅からなる矩形が、光ファイバのコア径の内側になるように調整すると更に良い。
また、クラッド層形成用樹脂フィルム及びコア層形成用樹脂フィルムはキャリアフィルム上に形成すると良い。キャリアフィルムの種類としては、柔軟性及び強靭性のあるキャリアフィルムとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドが好適に挙げられる。キャリアフィルムの厚さは、5〜200μmであることが好ましい。5μm以上であると、キャリアフィルムとしての強度が得やすいという利点があり、200μm以下であると、パターン形成時のマスクとのギャップが小さくなり、より微細なパターンが形成できるという利点がある。以上の観点から、キャリアフィルムの厚さは10〜100μmの範囲であることがより好ましく、15〜50μmであることが特に好ましい。
(基板)
基板1の材質としては、特に制限はなく、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板、セラミック基板、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、金属基板、樹脂層付き基板、金属層付き基板、プラスチックフィルム、樹脂層付きプラスチックフィルム、金属層付きプラスチックフィルム、電気配線板などが挙げられる。
基板1として柔軟性及び強靭性のある基材、例えば、前記クラッド層形成用樹脂フィルム及びコア層形成用樹脂フィルムのキャリアフィルムを基板として用いることで、フレキシブルな光ファイバコネクタとしてもよい。
本発明において、光ファイバ30を光ファイバガイド溝8に固定する方法としては、特に限定されないが、例えば、ガラスブロックで光ファイバ30を抑えて光ファイバガイド溝8に押し込み、光信号伝達用コアパターン4の中心と光ファイバ30の中心を位置合わせして、接着剤等により固定すれば良い。
この際、図2、3に示すX方向の位置合わせは並行光ファイバガイド6により行い、Z方向の位置合わせは基板1により行うことができる。
光ファイバガイドにおける基板面から光導波路20の上部クラッド層7の上面までの距離が、光ファイバ30の直径以下だと、ガラスブロックで光ファイバを抑えて光ファイバガイド溝8に押し込むなどの作業がしやすい。
また、並行光ファイバガイド6の高さ(厚さ)が、光ファイバ30の半径以上であると光ファイバ30の位置ずれがしにくい。
本発明においては、具体的には、光ファイバの直径が200μm以下であればコア層形成用樹脂フィルムの膜厚が制御しやすいという観点から好ましく、125μm径や80μm径の光ファイバを用いることが更に好ましい。並行光ファイバガイド6間の光ファイバガイド溝8の横幅としては、光ファイバの直径以上の幅であればよく、光ファイバの実装性及びトレランスの観点から、光ファイバの直径より0.1〜10μm広い幅であると更に良い。並行光ファイバガイド6の高さは光ファイバの半径以上の高さであれば良く、且つ光ファイバの直径以下であれば良い。光ファイバの半径より5μm以上高く、直径より3μm以上低いと光ファイバの実装性が良いため更に好ましい。光ファイバガイドにおける基板面から光導波路20の上部クラッド層7の上面までの距離(第1下部クラッド層3と上部クラッド層7の厚さの合計)は光ファイバの直径以下であれば良く、光ファイバの直径未満であればより効果的に光ファイバを固定できる。
図1〜3の光ファイバコネクタの場合、第1下部クラッド層3を除去する面積を低減することで基板表面からのコア高さ(特に並行光ファイバガイド6)の厚みばらつきを低減できるという理由及び光ファイバを固定する際のガラスブロックと上部クラッド層の接地領域を多くするという理由から、光ファイバガイドにおいて、光ファイバガイド溝8以外の部分に、第2下部クラッド層201及び上部クラッド層7が設けられていても良い。
また、光ファイバガイド溝8部分の上部クラッド層形成用樹脂フィルムを現像除去する工程において、除去部分が、並行光ファイバガイド6にかかっていても良い。
また、光信号伝達用コアパターン4や光ファイバガイドが、特に基板1に密着性が無い場合には、接着層2付きの基板1を用いてもよく、接着層が第2下部クラッド層201であっても良い。
接着層2の種類としては特に限定されないが、両面テープ、UVまたは熱硬化性接着剤、プリプレグ、ビルドアップ材、電気配線板製造用途に使用される種々の接着剤が好適に挙げられる。光信号が基板1を透過する場合には、光信号波長において透明であればよくその際には、基板1と接着力のあるクラッド層形成用樹脂フィルムやコア層形成用樹脂フィルムを用いて接着層2とするのが好ましい。
また、電気配線板は特に限定されるものではないが、金属配線103がFR−4上に形成された電気配線板でもよく、金属配線103がポリイミドやポリアミドフィルム上に形成されたフレキシブル配線板であってもよい。なお、金属配線103は金属層102から形成することができる。
以下、本発明の光ファイバコネクタの製造方法について具体的に説明する。
本発明の光ファイバコネクタの製造方法は、基板1上に第1下部クラッド層形成用フィルムを積層し、露光現像によって、第1下部クラッド層201を形成するとともに光ファイバガイド部の第1下部クラッド層形成用フィルムを除去する第1の工程、第1下部クラッド層上及び第1下部クラッド層形成用フィルムが除去された基板1上にコア形成用フィルムを積層し、露光現像によって、外形側交差間隙901を有する並行光ファイバガイド6と、光信号伝達用コアパターン4とを一括形成する第2の工程、該外形側交差間隙901において外形加工する第3の工程を順に有することを特徴とする。光ファイバガイドと光信号伝達用コアパターン4とを同一のフォトマスクを用いて形成することで、光ファイバと光導波路との位置ずれを抑止することができる。
第2の工程において形成される外形側交差間隙901の幅は、50〜500μmであることが好ましく、上部クラッド層7の厚み制御の観点から150〜250μmであることがより好ましい。また、第3の工程において外形加工する前の光ファイバコネクタは、外形側交差間隙901よりも外形線側は廃棄する部分であるため、ここに並行光ファイバガイド6を有していても有していなくてもよいが、上部クラッド層7の成膜性の観点からは、ここに並行光ファイバガイド6を有していることが好ましく、製造ロスを低減し、より多くの光ファイバコネクタを得る観点からは、ここに並行光ファイバガイド6を形成しないことが好ましい。
また、第3の工程における外形加工は、外形側交差間隙901よりも外側(光ファイバ挿入側)を切り落とすものであるが、並行光ファイバガイド6の潰れや剥離を抑止する観点から、ダイシングソーや、型抜き等の加工治具が外形側交差間隙901の光導波路側の並行光ファイバガイド6に接触しないようにして行うことが好ましい。
本発明の光ファイバコネクタの製造方法は、さらに、前記第2の工程において、光導波路20と並行光ファイバガイド6との間に光導波路側交差間隙902を設け、さらに、前記第3の工程の後に、ダイシングソーによって、該光導波路側交差間隙902側の光導波路20の端面を切削して平滑化し、光導波路側交差間隙902と連続するスリット溝11を形成する第4の工程を有することが好ましい。予め光導波路側交差間隙902を設けておくことで、並行光ファイバガイド6の光導波路20側の端部がダイシングソーによって加工されないため、光導波路20側における並行光ファイバガイド6の潰れや剥離を抑止することができ、かつ、光導波路20の端面を平滑化することにより、光伝搬効率を向上することができる。この際のダイシングブレードの切削深さは、第2下部クラッド層201あるいは基板1表面以下にすると光ファイバ30が良好に実装できるため好ましい。
また、本発明の光ファイバコネクタにおいては、スリット溝11と光導波路側交差間隙902とが連続していると、スリット溝11と光導波路側交差間隙902間に並行光ファイバガイド6が部分的に残ることがなく、並行光ファイバガイド6の形成が容易となる観点で好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されない。
実施例1
[クラッド層形成用樹脂フィルムの作製]
[(A)ベースポリマー;(メタ)アクリルポリマー(A−1)の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと、及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部及び乳酸メチル23質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を65℃に上昇させ、メチルメタクリレート47質量部、ブチルアクリレート33質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート16質量部、メタクリル酸14質量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部、及び乳酸メチル23質量部の混合物を3時間かけて滴下後、65℃で3時間撹拌し、さらに95℃で1時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマー(A−1)溶液(固形分45質量%)を得た。
[重量平均分子量の測定]
(A−1)の重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)をGPC(東ソー(株)製「SD−8022」、「DP−8020」、及び「RI−8020」)を用いて測定した結果、3.9×104であった。なお、カラムは日立化成工業(株)製「Gelpack GL−A150−S」及び「Gelpack GL−A160−S」を使用した。
[酸価の測定]
A−2の酸価を測定した結果、79mgKOH/gであった。なお、酸価はA−2溶液を中和するのに要した0.1mol/L水酸化カリウム水溶液量から算出した。このとき、指示薬として添加したフェノールフタレインが無色からピンク色に変色した点を中和点とした。
[クラッド層形成用樹脂ワニスの調合]
(A)ベースポリマーとして、前記A−1溶液(固形分45質量%)84質量部(固形分38質量部)、(B)光硬化成分として、ポリエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(新中村化学工業(株)製「U−200AX」)33質量部、及びポリプロピレングリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(新中村化学工業(株)製「UA−4200」)15質量部、(C)熱硬化成分として、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型三量体をメチルエチルケトンオキシムで保護した多官能ブロックイソシアネート溶液(固形分75質量%)(住化バイエルウレタン(株)製「スミジュールBL3175」)20質量部(固形分15質量部)、(D)光重合開始剤として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・ジャパン(株)製「イルガキュア2959」)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・ジャパン(株)製「イルガキュア819」)1質量部、及び希釈用有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート23質量部を攪拌しながら混合した。孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋(株)製「PF020」)を用いて加圧濾過後、減圧脱泡し、クラッド層形成用樹脂ワニスを得た。
上記で得られたクラッド層形成用樹脂組成物を、PETフィルム(東洋紡績(株)製「コスモシャインA4100」、厚み50μm)の非処理面上に、前記塗工機を用いて塗布し、100℃で20分乾燥後、保護フィルムとして表面離型処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製「ピューレックスA31」、厚み25μm)を貼付け、クラッド層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であり、本実施例では使用した第1下部クラッド層及び第2下部クラッド層(接着層)の厚みに付いては、実施例中に記載する。また、第1下部クラッド層及び第2下部クラッド層の硬化後の膜厚と塗工後の膜厚は同一であった。本実施例で用いた上部クラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚についても実施例中に記載する。実施例中に記載する上部クラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚は塗工後の膜厚とする。
[コア層形成用樹脂フィルムの作製]
(A)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)26質量部、(B)光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名:A−BPEF、新中村化学工業株式会社製)36質量部、及びビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名:EA−1020、新中村化学工業株式会社製)36質量部、(C)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア819、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名:イルガキュア2959、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は上記製造例と同様の方法及び条件でコア層形成用樹脂ワニスBを調合した。その後、上記製造例と同様の方法及び条件で加圧濾過さらに減圧脱泡した。
上記で得られたコア層形成用樹脂ワニスBを、PETフィルム(商品名:コスモシャインA1517、東洋紡績株式会社製、厚さ:16μm)の非処理面上に、上記製造例と同様な方法で塗布乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、コア層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であり、本実施例では使用したコア層形成用樹脂フィルム厚みに付いては、実施例中に記載する。実施例中に記載するコア層形成用樹脂フィルムの膜厚は塗工後の膜厚とする。
[基板の作製]
(サブトラクティブ法による電気配線形成)
金属層102として片面銅箔付きのポリイミドフィルム101((ポリイミド;ユーピレックスVT(宇部日東化成製)、厚み;25μm)、(銅箔;NA−DFF(三井金属鉱業社製))、厚み;9μm)(図1(a)−1、図2(c)−1参照)の銅箔面に感光性ドライフィルムレジスト(商品名:フォテック、日立化成工業株式会製、厚さ:25μm)をロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度110℃、ラミネート速度0.4m/minの条件で貼り、次いで紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて感光性ドライフィルムレジスト側から幅50μmのネガ型フォトマスクを介し、紫外線(波長365nm)を120mJ/cm2照射し、未露光部分の感光性ドライフィルムレジストを35℃の0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液で除去した。その後、塩化第二鉄溶液を用いて、感光性ドライフィルムレジストが除去されむき出しになった部分の銅箔をエッチングにより除去し、35℃の1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、露光部分の感光性ドライフィルムレジストを除去し、L(ライン幅)/S(間隙幅)=60/190μm(光信号伝達用コアパターン4間の間隙中心の直下、及び光ファイバガイド溝8部分の並行光ファイバガイド6の直下になるように間隙幅を変換している)の電気配線103を形成しフレキシブル配線板を得た。
(Ni/Auめっきの形成)
その後、フレキシブル配線板を、脱脂、ソフトエッチング、酸洗浄し、無電解Niめっき用増感剤(商品名:SA−100、日立化成工業株式会社製)に25℃で5分間浸漬後水洗し、83℃の無電解Niめっき液(奥野製薬社製、ICPニコロンGM−SD溶液、pH4.6)に8分間浸漬して3μmのNi被膜を形成し、その後、純水にて洗浄を実施した。
次に、置換金めっき液(100mL;HGS−500及び1.5g;シアン化金カリウム/Lで建浴)(商品名:HGS−500、日立化成工業株式会社製、)に85℃で8分間浸漬し、Ni被膜上に0.06μmの置換金被膜を形成した。これにより、カバーレイフィルムのない電気配線103部分が、Ni及びAuのめっきに被覆されたフレキシブル配線板を得た(図1(a)−2、図2(c)−2参照)。
接着層2として上記で得られた10μm厚のクラッド層形成用樹脂フィルムを大きさ100×100mmに裁断し、保護フィルムである離型PETフィルム(ピューレックスA31)を剥離し、上記で形成したフレキシブル配線板のポリイミド面に、平板型ラミネータとして真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度100℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、第2下部クラッド層201付きの電気配線板を形成した。紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にてキャリアフィルム側から紫外線(波長365nm)を4J/cm2照射し、次いでキャリアフィルムを剥離し、170℃で1時間加熱処理することにより、厚さ10μmの第2下部クラッド層201付きの基板1を形成した(図1(a)−3、図2(c)−3参照)。
[光ファイバコネクタの作製]
上記で得られた15μm厚の下部クラッド層形成用樹脂フィルムを大きさ100×100μmに裁断し、保護フィルムを剥離して、第2下部クラッド層201面側に上記と同様の条件で、真空ラミネータによって積層した。660μm×3.0mmの非露光部を有したネガ型フォトマスクを介し、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にてキャリアフィルム側から紫外線(波長365nm)を250mJ/cm2照射した。その後、キャリアフィルムを剥離し、現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、第1下部クラッド層3を現像した。続いて、水洗浄し、170℃で1時間加熱乾燥及び硬化し、光ファイバガイド形成部分に660μm×3.0mmの開口部を形成した第1下部クラッド層3付きの基板1を作製した(図1(a)−4、図2(c)−4、図2(d)−4参照)。これにより、光導波路20形成部分には、第1下部クラッド層3が形成され、光ファイバガイド形成部分には、第1下部クラッド層3が無い状態となっている。
次に、上記の第1下部クラッド層3面にロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、保護フィルムを剥離した50μm厚の上記コア層形成用樹脂フィルムをラミネートし、次いで上記の真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着した。その後、光信号伝達用コアパターン幅50μm(ファイバ接続部分のパターンピッチ;125μm、光路変換ミラー形成部(ファイバ接続部分より5mm地点)のパターンピッチ;250μm、4本)、並行光ファイバガイド6幅40μm(光ファイバガイド溝8ピッチ;125μm、4本、両端の並行光ファイバガイド6のみ150μm)のネガ型フォトマスクを介し、光信号伝達用コアパターン4が第1下部クラッド層3上に、交差光ファイバガイド5が、第1下部クラッド層3の端部(第2下部クラッド層201上における、第1下部クラッド層3が形成されている部分と、形成されていない部分との境界部)に、並行光ファイバガイド6、外形線側交差間隙901(幅100μm)及び光導波路側交差間隙902(幅70μm)が基板1(第2下部クラッド層201)上に形成されるように位置合わせをし、上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を700mJ/cm2照射し、次いで80℃で5分間露光後加熱を行った。その後、キャリアフィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/N,N−ジメチルアセトアミド=8/2、質量比)を用いて、コアパターンをエッチングした。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥し、光信号伝達用コアパターン4、交差光ファイバガイド5、並行光ファイバガイド6、外形線側交差間隙901及び光導波路側交差間隙902を形成し、同時に並行光ファイバガイド6間に85μm幅(テーパ部10における幅は87μm)の光ファイバガイド溝8が形成された。ここで、交差間隙901と交差光ファイバガイド5との距離は100μmであった。なお、光ファイバガイドにおける各パターンの大きさは、光ファイバを光ファイバガイド溝8に固定した際に、光ファイバが光信号伝達用コアパターン4に光信号を送受可能な位置に接合するように設計されている(図1(a)−5、図1(b)−5、図2(c)−5、図2(d)−5、図3参照)。
次いで、保護フィルムを剥離した52μm厚の上部クラッド層樹脂フィルムをコアパターン形成面側から上記の真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。さらに、第1下部クラッド層3形成の際に使用したネガ型フォトマスクを使用して紫外線(波長365nm)を150mJ/cm2照射後、キャリアフィルムを剥離し、現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、光ファイバガイド溝8部分の上部クラッド層形成用樹脂フィルムをエッチングした。続いて、水洗浄し、170℃で1時間加熱乾燥及び硬化し、125μmピッチ、ファイバ径80μm、4チャンネル用の光ファイバコネクタを作製した。
得られた光ファイバコネクタにおいて、光ファイバガイド溝8の横幅は85μm(テーパ部は87μm)、光ファイバガイドの高さは64μm、基板面から上部クラッド層上面までの高さは75μm、光信号伝達用コアパターン4の厚みは51μmであった(図1(a)−6、図1(b)−6、図2(c)−6、図2(d)−6参照)。
(外形加工)
得られた光ファイバコネクタを、ダイシングソー(DAC552、株式会社ディスコ社製)を用いて、外形線側交差間隙901において切断し、端面に光ファイバガイド溝8が現れるように外形加工を行った(図1(a)−7、図1(b)−7参照)。その際、製品側の並行光ファイバガイド6にブレードが接触しないようにした。外形加工後の並行光ファイバガイド6と外形線13との距離は20μmであった。
(スリット溝の形成)
得られた光導波路20の光ファイバ接続端面を平滑化するためにダイシングソーを用いて80μm幅のスリット溝11を形成した(図1(a)−8、図1(b)−8参照)。光導波路側交差間隙902と、これと連続するスリット溝11の合計幅は150μmであった。
(光路変換ミラーの形成)
光導波路20の上部クラッド層7側からダイシングソーを用いて45°の光路変換ミラー13を形成した(図示せず)。次いでミラー形成部分を開口させたメタルマスクをミラー付きの光ファイバコネクタに設置し、蒸着装置(RE−0025、ファースト技研製)を用いて蒸着金属層14としてAuを0.5μm蒸着させた。
以上のようにして得られた光ファイバコネクタにおいて、125μmピッチ、4チャンネルの光ファイバ30(コア径;50μm、クラッド径;80μm)をガラスブロックで抑えて光ファイバガイド溝8に押し込んだところ、光導波路20の光信号伝達用コアパターン4の光伝達面に接合し、光ファイバ30から光信号を伝達することが可能であり、かつ、光ファイバ30が位置ずれすることもなかった。
実施例2
実施例1において、下部クラッド層3を、開口部に145μm×3.0mmの非露光部を250μmピッチで4箇所を有するネガ型フォトマスクを用いて形成し、コアパターンを、光信号伝達用コアパターン幅50μm、光ファイバガイド部分のパターンピッチ250μm、光路変換ミラー形成部(ファイバ接続部分より5mm地点)のパターンピッチ250μm(4本)、並行光ファイバガイド6幅165μm(並行光ファイバガイド中央に40μmの並行間隙903を形成)、光ファイバガイド溝ピッチ250μm(4本、両端の並行光ファイバガイド6のみ150μm)、光導波路側交差間隙902と交差光ファイバガイド5との距離は5μmのネガ型フォトマスクとし、上部クラッド層7のネガ型フォトマスクを下部クラッド層3で用いたフォトマスクにした以外は同様の方法で250μmピッチ、ファイバ径80μm、4チャンネル用の光ファイバコネクタを作製した。また、スリット溝11を形成する際に、該スリット溝と交差間隙を連続させた。
得られた光ファイバコネクタにおいて、光ファイバガイド溝8の横幅は85μm、光ファイバガイドの高さは63.5μm、基板面から上部クラッド層7上面までの高さは74.5μm、光信号伝達用コアパターン4の高さは49.3μmであった。
以上のようにして得られた光ファイバコネクタにおいて、250μmピッチ、4チャンネルの光ファイバ(コア径;50μm、クラッド径;80μm)をガラスブロックで抑えて光ファイバガイド溝8に押し込んだところ、光導波路20の光信号伝達用コアパターン5の光伝達面に接合し、光ファイバ30から光信号を伝達することが可能であり、かつ、光ファイバ30が位置ずれすることもなかった。
実施例3
実施例1において下部クラッド層形成用樹脂フィルム厚みを37.5μmとし、100μm×10mmの下部クラッドパターンを形成し、コアパターン形成用樹脂フィルム厚みを87.5μmとし、下部クラッドパターン上に幅50μmの光信号伝達用コアパターン4を形成し、パターン幅60μmで溝幅130μmの並行光ファイバガイド6を形成し、上部クラッド層形成用樹脂フィルム厚みを90μmとし、光ファイバガイド溝8部分を除去した以外は同様の方法でファイバ径125μm、1チャンネル用の光ファイバコネクタを作製した。
得られた光ファイバコネクタにおいて、光ファイバガイド溝8の横幅は130μm、光ファイバガイドの高さは87.8μm、基板面から上部クラッド層上面までの高さは92μm、光信号伝達用コアパターン4の高さは50.5μmであった。
以上のようにして得られた光ファイバコネクタにおいて、1チャンネルの光ファイバ(コア径;50μm、クラッド径;125μm)をガラスブロックで抑えて光ファイバガイド溝8に押し込んだところ、光導波路20の光信号伝達用コアパターン5の光伝達面に接合し、光ファイバ30から光信号を伝達することが可能であり、かつ、光ファイバ30が位置ずれすることもなかった。
実施例4
実施例1において下部クラッド層形成用樹脂フィルム厚みを23μm、コアパターン形成用樹脂フィルム厚みを38μmとし、光信号伝達用コアパターン4のコア幅を35μmにした以外は、同様の方法で250μmピッチ、ファイバ径80μm、4チャンネル用の光ファイバコネクタを作製した。
得られた光ファイバコネクタにおいて、光ファイバガイド溝8の横幅は85μm、光ファイバガイドの高さは51μm、基板面から上部クラッド層7上面までの高さは68μm、光信号伝達用コアパターン4の厚みは35.6μmであった。
以上のようにして得られた光ファイバコネクタにおいて、4チャンネルの光ファイバ(コア径;50μm、クラッド径;80μm)をガラスブロックで抑えて光ファイバガイド溝8に押し込んだところ、光導波路20の光信号伝達用コアパターン5の光伝達面に接合し、光導波路20からの光信号を光ファイバ30へ伝達することが可能であり、かつ、光ファイバ30が位置ずれすることもなかった。
以上詳細に説明したように、本発明の光ファイバコネクタは、基板によらずに光ファイバと光導波路コアとの位置合わせが容易で、光ファイバの位置ずれがしにくい。更に製造中のフォトリソグラフィプロセスによる光ファイバ搭載溝部のコア層及び上部クラッド層の解像性を確実に向上できるため量産性に優れている。
このため、光ファイバ用の光電気変換基板等として有用である。
1.基板
101.ポリイミドフィルム
102.金属層
103.金属配線,電気配線
2.接着層
201.下部クラッド層(第2下部クラッド層)
3.下部クラッド層(第1下部クラッド層)
4.光信号伝達用コアパターン
5.交差光ファイバガイド
6.並行光ファイバガイド
7.上部クラッド層
8.光ファイバガイド溝
901.外形側交差間隙
902.光導波路側交差間隙
903.並行間隙
10.テーパ部
11.スリット溝
12.光ファイバガイド
13.外形線
20.光導波路
30.光ファイバ

Claims (2)

  1. 基板上に、光ファイバを固定するための光ファイバガイド溝を形成する光ファイバガイドと、第1下部クラッド層上に光信号伝達用コアパターンが形成され、前記光信号伝達用コアパターン上に上部クラッド層が形成されてなる光導波路とが並設され、
    前記光ファイバガイドが、光ファイバ配置部の両側面側に延在する並行光ファイバガイドを有し、
    前記並行光ファイバガイドが外形線の内側のみに形成されており、
    前記並行光ファイバガイドの外形線側の端部から前記外形線との間には外形側交差間隙が設けられ、
    前記光ファイバガイド溝に固定された光ファイバと、前記光信号伝達用コアパターンとが、光信号を送受可能に配置されるように、前記光ファイバガイド及び前記光導波路が並設された、光ファイバコネクタの製造方法であって、
    前記基板上に前記第1下部クラッド層形成用フィルムを積層し、露光現像によって、前記第1下部クラッド層を形成すると共に、前記光ファイバガイドの第1下部クラッド層形成用フィルムを除去する第1の工程、
    前記第1下部クラッド層上及び前記第1下部クラッド層形成用フィルムが除去された基板上にコア形成用フィルムを積層し、露光現像によって、前記外形側交差間隙が設けられるように、前記並行光ファイバガイドと前記光信号伝達用コアパターンとを一括形成する第2の工程、及び
    前記外形側交差間隙において、前記並行光ファイバガイドに接触しないように、外形加工する第3の工程を順に有する光ファイバコネクタの製造方法。
  2. 前記第2の工程において、前記光導波路と前記並行光ファイバガイドとの間に光導波路側交差間隙を設け、さらに、前記第3の工程の後に、ダイシングソーによって、前記光導波路側交差間隙側の光導波路の端面を切削して平滑化し、光導波路側交差間隙と連続するスリット溝を形成する第4の工程を有する請求項に記載の光ファイバコネクタの製造方法。
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