JP5774821B2 - 曲げ加工装置 - Google Patents
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Description
図3に示すように、曲げ加工装置0は、支持手段2によりその軸方向へ移動自在に支持された素材である鋼管1を上流側から下流側へ向けて、例えばボールネジを用いた送り装置3により送りながら、(a)支持手段2の下流で高周波加熱コイル5により鋼管1を部分的に焼入れが可能な温度域に急速に加熱し、(b)高周波加熱コイル5の下流に配置される水冷装置6により鋼管1を急冷し、かつ(c)鋼管1を送りながら支持可能であるロール対4aを少なくとも一組有する可動ローラーダイス4の位置を二次元又は三次元で変更して鋼管1の加熱された部分に曲げモーメントを付与して曲げ加工を行うことによって、二次元又は三次元に屈曲する曲げ加工部と焼入れ部とを長手方向及び/又はこの長手方向と交叉する面内の周方向へ向けて断続的又は連続的に有する曲げ部材8を、十分な曲げ加工精度を確保しながら高い作業能率で、製造する。
(a)例えばボールネジを用いた送り装置3は、鋼管1の種類に応じて、段取替えを行う必要がある。段取替えは相応の時間を必要とする。これにより、曲げ加工装置0のサイクルタイムの増加、および生産性の低下が発生する。また、鋼管1のパスラインを変更する場合には、これに伴って送り装置3の設置位置を変更する必要があり、曲げ加工装置0の生産性が低下する。
(c)例えばボールネジを用いた送り装置3や可動ローラーダイス4の動作タイミングを一致させる必要がある。しかし、正確に一致させることが難しく、正確に一致しない場合には、曲げ加工部品の寸法精度が低下する。
送り機構;第1の産業用ロボットにより構成されるとともに、溶接鋼管をその長手方向へ送るとともに、溶接鋼管に存在する溶接ビード位置が曲げ加工に不具合を生じない位置になるように溶接鋼管を軸回りに回転させてから、溶接鋼管を曲げ加工装置にセットする動作を行うことができる。
加熱機構;溶接鋼管の送り方向について第1の位置よりも下流の第2の位置に固定して配置されて、送られる溶接鋼管の一部または全部を加熱する。
第2の支持機構;溶接鋼管の送り方向について第3の位置よりも下流の第4の位置に配置されて、送られる溶接鋼管の少なくとも一箇所を支持しながら二次元または三次元の方向へ移動することによって、溶接鋼管における加熱された部分に曲げモーメントを与えて、溶接鋼管を所望の形状に温間または熱間で曲げ加工する。
本発明では、第2の支持機構が、少なくとも一つの第2の産業用ロボットにより支持されることが望ましい。
本発明では、第1の産業用ロボット、第2の産業用ロボットおよび第3の産業用ロボットの少なくとも一つが、垂直多関節ロボット、例えば軸数が5以上である垂直多関節ロボットであることが望ましい。
また、前記加熱機構が前記溶接鋼管の周囲に離間して配置される加熱コイルを有し、前記溶接鋼管が円形の横断面以外の横断面を有するとともに、少なくとも前記加熱コイルは、前記溶接鋼管の軸回りの回転に伴って前記軸回りに回転することが望ましい。
以下、本発明に係る曲げ加工装置を実施するための形態を説明する。以降の説明では、本発明における「閉じた断面を有する中空の金属材」が鋼管17である場合を例にとる。本発明は、鋼管には限定されず、閉じた断面を有する中空の金属材に等しく適用される。
送り機構11は、鋼管17をその長手方向へ送る。送り機構11は、第1の産業用ロボット18により構成される。
図2は、第1の産業用ロボット18、第2の産業用ロボット27および第3の産業用ロボット28(以下、「各産業用ロボット18、27、28」と略記する)の構成例を示す説明図である。
第1軸は、上腕19を水平面内で旋回させる。第2軸は、上腕19を前後に旋回させる。第3軸は、前腕20を上下に旋回させる。第4軸は、前腕20を回転させる。第5軸は、手首20aを上下に旋回させる。さらに、第6軸は、手首20aを回転させる。
第1の支持機構12は、支持台31に搭載される。第1の支持機構12は、第1の位置Aに固定して配置される。第1の支持機構12は、鋼管17を送りながら支持する。第1の支持機構12は、曲げ加工装置0と同様に、ダイスにより構成される。ダイスは、送り機構11により送られる素材を送りながら支持可能である複数のロール12a〜12fを有する。
このようなダイスは当業者にとっては周知慣用であるので、第1の支持機構12に関する説明は省略する。
加熱機構13は、鋼管17の送り方向について第1の位置Aよりも下流の第2の位置Bに配置される。加熱機構13は、加熱コイル支持ロボット32により支持されて、配置される。加熱機構13は、送られる鋼管17の一部または全部を加熱する。
[冷却機構14]
冷却機構14は、鋼管17の送り方向について第2の位置Bよりも下流の第3の位置Cに固定して配置される。冷却機構14は、送られる鋼管17における加熱機構13により加熱された部分を冷却する。これにより、冷却機構14は、鋼管17の長手方向の一部に高温部分を形成する。高温部分の変形抵抗は大幅に低下する。
第2の支持機構15は、鋼管17の送り方向について第3の位置Cよりも下流の第4の位置Dに配置される。第2の支持機構15は、送られる鋼管17の少なくとも一箇所を支持しながら二次元または三次元の方向へ移動する。これにより、第2の支持機構15は、鋼管17の高温部分(位置B〜C間に存在する部分)に曲げモーメントを与え、鋼管17を所望の形状に曲げ加工する。
変形防止機構16は、鋼管17の送り方向について第4の位置Dよりも下流の第5の位置Eに配置される。変形防止機構16は、送られる鋼管17が自重や冷却により発生する応力によって変形することを防止する。
第3の産業用ロボット28は、上述した第1の産業用ロボット18や第2の産業用ロボット27と同様に、いわゆる垂直多関節ロボットであり、第1軸〜第6軸を有し、必要に応じて第7軸を有してもよい。第1軸〜第7軸はACサーボモーターにより駆動される。
曲げ加工装置10は、曲げ加工を、温間または熱間で行うことが望ましい。温間とは、常温に比べて金属材料の変形抵抗が低下する温度域であり、例えば、ある金属材料ではおよそ500℃から800℃の温度域である。熱間とは、常温に比べて金属材料の変形抵抗が低下し、かつ、金属材料の焼入れ可能な温度域であり、例えば、ある鉄鋼材料では870℃以上の温度域である。
曲げ加工装置10が、鋼管17を二次元または三次元に曲げる曲げ加工を行うと、送り機構11が第1の産業用ロボット18を有するために、以下に列記する効果が得られる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2を説明する。以降の説明は、実施の形態2のうちで上述した実施の形態1と相違する部分について行い、共通する部分の重複する説明は省略する。
1 鋼管
2 支持手段
3 送り装置
4 可動ローラーダイス
4a ロール対
5 高周波加熱コイル
6 水冷装置
10 本発明に係る曲げ加工装置
11 送り機構
12 第1の支持機構
12a〜12f ロール
13 加熱機構
13a,13b 加熱コイル
14 冷却機構
14a、14b 冷却媒体噴射ノズル
15 第2の支持機構
16 変形防止機構
17 鋼管
17−1 他の素材
17a 先端部
18、18−1 第1の産業用ロボット
19 上腕
20 前腕
20a 手首
21 コントローラー
22 入力装置
23 パレット
24、24−1 効果器(エンドエフェクタ)
25 可動ローラーダイス
25a、25b ロール対
27 第2の産業用ロボット
27a グリッパー
28 第3の産業用ロボット
29 グリッパー
29−1 交換用グリッパー
30 段替え用ツール置き台
31 支持台
32 加熱コイル支持ロボット
33 段替え用加熱コイル置き台
34 段替え用ツール置き台
35 曲げ加工品
36 把持部
37 ハンドリングロボット
38 製品置き台
Claims (7)
- 下記送り機構、第1の支持機構、加熱機構、冷却機構、第2の支持機構および変形防止機構を備えることを特徴とする曲げ加工装置:
送り機構;第1の産業用ロボットにより構成されるとともに、溶接鋼管をその長手方向へ送るとともに、前記溶接鋼管に存在する溶接ビード位置が曲げ加工に不具合を生じない位置になるように該溶接鋼管を軸回りに回転させてから、該溶接鋼管を曲げ加工装置にセットする動作を行うことができること、
第1の支持機構;第1の位置に固定して配置されて、前記溶接鋼管を送りながら支持すること、
加熱機構;前記溶接鋼管の送り方向について前記第1の位置よりも下流の第2の位置に固定して配置されて、送られる前記溶接鋼管の一部または全部を加熱すること、
冷却機構;前記溶接鋼管の送り方向について前記第2の位置よりも下流の第3の位置に固定して配置されて、送られる前記溶接鋼管における前記加熱機構により加熱された部分を冷却すること、
第2の支持機構;前記溶接鋼管の送り方向について前記第3の位置よりも下流の第4の位置に配置されて、送られる前記溶接鋼管の少なくとも一箇所を支持しながら二次元または三次元の方向へ移動することによって、前記溶接鋼管における前記加熱された部分に曲げモーメントを与えて、前記溶接鋼管を所望の形状に温間または熱間で曲げ加工すること、
変形防止機構;前記溶接鋼管の送り方向について前記第4の位置よりも下流の第5の位置に配置されて、送られる前記溶接鋼管の変形を防止すること。 - 前記第2の支持機構は、少なくとも一つの第2の産業用ロボットにより支持されること
を特徴とする請求項1に記載された曲げ加工装置。 - 前記変形防止機構は、第3の産業用ロボットにより構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された曲げ加工装置。
- 前記第1の産業用ロボット、前記第2の産業用ロボットおよび前記第3の産業用ロボットの少なくとも一つは、垂直多関節ロボットである請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された曲げ加工装置。
- 前記垂直多関節ロボットの軸数は5以上である請求項4に記載された曲げ加工装置。
- 前記変形防止機構は、前記溶接鋼管を把持する把持部を有し、かつ前記溶接鋼管の軸回りの回転に伴って該把持部を前記軸回りに回転させることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載された曲げ加工装置。
- 前記加熱機構が前記溶接鋼管の周囲に離間して配置される加熱コイルを有し、前記溶接鋼管が円形の横断面以外の横断面を有するとともに、少なくとも前記加熱コイルは、前記溶接鋼管の軸回りの回転に伴って前記軸回りに回転することを特徴とする請求項6に記載された曲げ加工装置。
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