JP5774574B2 - 連包袋の折り重ね方法および折り重ね用ミシン目形成ナイフ - Google Patents
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Description
この場合に、小袋入りの具材は、個々の袋を必要個数分詰め合わせる必要があり、そのような場合に、最終的に詰め合わせ包装されるまでの搬送過程などでそれらの小袋がばらけて包装の際に支障が生じたり、あるいは搬送中に誤って欠落して必要個数に不足が生じたりするなどの問題が生じることがある。このような問題の観点から、消費する際に、個々の袋に切り離しできるように上下に連続する袋の境界部に形成される横シール部にミシン目を設け、複数の袋が連続して繋がる連包袋として詰め合わせるようにするようにすることが好ましい。
請求項1の発明に係る連包袋の折り重ね方法は、正面から刃厚方向に鋭角で傾斜するとともに、鋭角でV字状に交わる切刃(26)が横並びに連続するよう突出した刃子(24a)を備え、該刃子(24a)における切先(26a)の左右には、切刃(26)から刃元側に向けて末広がり状に延在する斜面(24e,24f)が設けられ、切刃(26)の突出側と反対側の谷部(24b)でV字状に交わる底部(26b)と、該底部(26b)が欠落した切欠き凹部(27)を少なくとも一つ置きに備えて鋸刃状に形成した刃先部(24)を備えたギザ刃からなるナイフ(20)を、連包袋(10)における複数の袋を連続して繋ぐ横シール部(12)に前記切刃(26)がV字状に交わる底部(26b)に達するまで突き入れて横シール部(12)にジグザグ状のミシン目(16)を形成し、その形成したミシン目(16)を折り曲げ基準として、横シール部(12)に向けて前記ナイフ(20)を突き入れた側となる面が重なるように前記連包袋(10)を折り曲げることを特徴とする。
この折り曲げは、ミシン目(16)の形成時に横シール部(12)に対してナイフ(20)の突き入れ側に折り曲げることにより、連包袋(10)は嵩高になることなく平らに折り曲がった状態で折り重ねることができる。すなわち、ナイフ(20)の刃子(24a)の左右には切刃(26)から刃元側に向けて傾斜して末広がり状に広がる斜面(24e,24f)を備えているので、突き入れ側と反対面の切込線に生じるバリは、切刃(26)の前進に伴い斜面(24e,24f)で徐々に後方へ押しやられるので、ナイフ(20)の突き入れ側への折り曲げに対して、その切り口はバリによる引っ掛かりのない滑らかな状態となる。それにより、ジグザグ状のミシン目(16)を基準として円滑に折り曲げることができ、また折り曲げ付近が湾曲して嵩高になることなく互いに折り重なった袋を平らな重なり状態とすることができると共に、折り曲げ後は、その切り口の他方が折り曲がった状態から元に戻ろうとするのを、押しやられたバリによって規制する。このように折り曲げ状態を維持でき、折り曲げ部付近が膨らみをもつことなく平らに折り重ねることができる。
連包袋10における各袋10a、10b,10cの収容部を挟む前後位置に形成された横シール部12で繋げられている。各袋10a、10b,10cにおける幅方向の一側には縦シール部14が横シール部12に交差して形成されている。なお、連包袋10は、例えば、後述する縦形製袋充填機に等によって得ることができる。
なお、前記切欠き凹部27を形成する間隔や各刃子24aにおける各刃子24aの配設ピッチは、連包袋の包装材の材質や厚みなど種々の切込み条件に応じて設定されるものであればよく、支障なく各袋の折り重ねができて消費されるまでの過程で誤って分離してしまうことのない適宜間隔に定めれば良く、2個おきあるいは3個おき以上の間隔で等間隔あるいは不等間隔に設けるようにすることができる。
横シール部12へナイフ20を突き入れた時に、ナイフ20の突き入れ側の裏面は、切刃26による切込み線に沿って微小のバリが生じ、そして、各刃子24aが切先26aから突き刺さって切刃26で切り進むのに伴い、切先26aから刃元側にかけて末広がり状に斜面24e、24fが延在しているので、その斜面24e、24fによってバリが徐々に後方に押しやられて、ジグザグ状のミシン目16となる切り口は、ナイフ20の突き入れ方向と反対側の後方へバリが押されて退き、その部位は滑らかになった状態となる。そのため、ジグザグ状のミシン目16を折り曲げ基準として、ナイフ20の突き入れ方向に向けて引っ掛かりなく連包袋10を折り曲げることができる。そのため、連包袋10の折り曲げ部となるシール部が湾曲して膨らんで嵩高となることがない。さらにまた、一旦折り曲げた部位は、押し退けられたバリの存在によって、折り曲げ方向とは反対への戻りが規制されるように作用するので、図4(B)および図5(B)に示すように、折り重ねた連包袋は、各袋10a、10b、10cの折り曲げ部で浮き上がることなく、平たく折り重なった状態を維持することができる。したがって、個々の袋を重ねて載置した場合に比べて、嵩高になることはない。
縦形製袋充填機において、フィルム中に供給される被包装物の上下位置を一対のシール体で挟持し、また、前記ミシン目を形成するナイフをフィルムに突き入れることで、シール体の挟持部位が加熱されて横シール部12が形成されると共に、該横シール部12にジグザグ状のミシン目16が形成されて、ミシン目16によって複数の袋が繋がる連包袋10を得ることができる。そして、前記分断用ナイフで連包袋10を所定数ごとに分割するよう切断することで、複数個単位で袋が繋がる連包袋10を得ることができる。ミシン目形成用のナイフ突入れ箇所は分断用ナイフの突入れを休止し、分断用ナイフによる切断箇所はミシン目形成用ナイフの突入れを休止する。
・上記の実施の形態では、縦形製袋充填機にミシン目形成用のギザ刃からなるナイフを設けた場合で例示したが、横形製袋充填機などの各種製袋充填機において、物品を包装しつつ連包袋を得る形態の他に製袋充填機などで得た連包袋にミシン目を形成するとともに所定数単位切り離して分離する公知の小袋供給装置などに採用することができる。
・上記の実施の形態におけるシャー角については、刃部22の幅方向中央を基点に両側が低くなるように設定したり、あるいはシャー角を設けないようにするなど、フィルムの材質や厚みなどの種々の切込条件に応じて設定されるものであればよい。
・切先26aにおいて切刃26が交わる刃子24aの突出角度は、包装材の性状などに応じた切込条件に合わせて適切な鋭角に設定すればよい。
・切欠き凹部27は、切刃26の横方向に不連続で設けるようにしたが、切込条件に応じて連続して設けるようにしてもよい。
・ナイフ20の刃先部24における刃子24aの切先26aに設けた直刃28あるいは補助刃28aは必要に応じて設けるようにすればよい。その際には、斜辺29の先側頂部29aの位置を延長することで対応し得る。
・上記の実施の形態では、縦シール部14は、各袋10a,10b,10cの幅方向の一方の端部に設けた袋で例示したが、その形態に限らず、袋の幅方向の中央付近や幅方向の適宜位置に設けた三方シール袋、その他のピロー包装袋、あるいは、袋幅の左右に縦シールが設けられた4方シール袋など、特に、袋の形態が特定されるものではない。
・連包袋10としては主食材に添付する具材を封入したものとして記載したが、主食材や食品以外の種々の物品を同一品種や異品種組合わせた複数の袋を連続して繋げたものでもよい。
・連包袋の数は2〜3個に限らず、必要に応じて4個以上の複数個連続する形態であってもよい。
・3個の連包袋10の重ね形態としては、つづら折りとなるような折り曲げ方向を交互に異ならせて重ね合わせるようにしても良い。この場合には、連包袋を挟む左右に突入れ方向を異ならせ、連包袋の送り方向上流と下流に配設したナイフを交互に突入れ動作させるように構成すればよい。
・1個の袋を相互に重ねる場合の他に、複数の袋に1つの袋が折り重なる形態など、相互に重なる袋の数の組合せが制限されるものではない。
22 刃部、 24 刃先部、 24a 刃子、 24b 第1の谷部、
24c 第2の谷部、 24d 谷稜線、 24e 斜面、 24f 破断斜面、 26
切刃、 26a 切先、 26b 底部、 27 切欠き凹部、 28 直刃、 28a 補助刃、 29 斜辺、 29a 先側頂部、 29b 谷側頂部、 30 接続部位、 32 切込み
Claims (3)
- 正面から刃厚方向に鋭角で傾斜するとともに、鋭角でV字状に交わる切刃が横並びに連続するよう突出した刃子を備え、該刃子における切先の左右には、切刃から刃元側に向けて末広がり状に延在する斜面が設けられ、切刃の突出側と反対側の谷部でV字状に交わる底部と、該底部が欠落した切欠き凹部を少なくとも一つ置きに備えて鋸刃状に形成した刃先部を備えたギザ刃からなるナイフを、連包袋における複数の袋を連続して繋ぐ横シール部に前記切刃がV字状に交わる底部に達するまで突き入れて横シール部にジグザグ状のミシン目を形成し、
その形成したミシン目を折り曲げ基準として、横シール部に向けて前記ナイフを突き入れた側となる面が重なるように前記連包袋を折り曲げる、
ことを特徴とする連包袋の折り重ね方法。 - 連包袋における複数の袋を連続して繋ぐ横シール部に突き入れて該横シール部にジグザグ状のミシン目を形成し、該ミシン目を折り曲げ基準として、横シール部に向けたナイフの突き入れ側の面を重ねて前記連包袋を折り重ね可能にミシン目を形成し得るギザ刃からなるナイフであって、
正面から刃厚方向に鋭角で傾斜するとともに、切刃が鋭角でV字状に交わった切刃が、横並びに連続するよう突出した刃子における切先の左右には、切刃から刃元側に向けて末広がり状に延在する斜面が設けられ、切刃の突出側と反対側の谷部でV字状に交わる底部と、該底部が欠落した切欠き凹部を少なくとも一つ置きに備えて鋸刃状に形成した刃先部を備え、
前記横シール部に、前記切刃がV字状に交わる底部に達するまで突き入れて横シール部にジグザグ状のミシン目を形成し得る、
折り重ね用ミシン目形成ナイフ。 - 前記刃先部における前記刃子には表面から背面側に向けて下降傾斜して切先まで延びる補助刃を備えたことを特徴とする請求項2に記載の折り重ね用ミシン目形成ナイフ。
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