以下、図面を参照して、一実施形態に係る接続管理システムについて説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本接続管理システムは実施形態の構成には限定されない。
以下、図1から図27の図面に基づいて、実施例1に係る接続管理システムを説明する。
<システム構成>
図1に、OA機器のレイアウトの一例を示す。図1は、例えば、オフィスの1フロアのレイアウトが例示されている。ここで、オフィスには、例えば、企業、役所、学校、商店、飲食店、各種サービス提供施設等で種々の情報を取り扱う部署の他、工場内、あるいは作業現場等で種々の事務処理等を行う部署を含む。ここで、各電源接続機器1に供給される電力は大概に2系統に分けられている。図1に例示されるように、商用電源が直接に供給される系統と、電力変動の安定化を図った無停電電源装置P1を経由して供給される系統である。無停電電源装置は、電圧低下補償機能を有する第1電源に相当する。また、商用電源が電圧低下補償機能を有しない第2電源に相当する。電圧低下補償機能とは、例えば、短時間商用電源の電圧が低下した場合でも、機器に供給する電圧を維持して、低下させない機能をいい、瞬時停電補償機能も含む。
2系統の電源電力は、複数の切替スイッチを含む切替器Sに入力され、OA機器の種別に合わせて電力出力の振り分けが行われ、電源接続機器1に供給されている。なお、オフィスの屋外から屋内に配線された商用電源は、図示しない配電盤(分電盤)を経由して配電されている。従って、切替器Sは配電盤に含まれる構成としてもよい。
図1のオフィスは、複数の電源接続機器1−1、1−2、1−3、1−4等と、それぞれの電源接続機器1−1等に接続されるOA機器と、電源接続機器1−1等で検出された電力値を収集し、中継先へ中継する中継器2を含む。ここで、電源接続機器1−1等は、OA機器に電力を供給するコンセントを配置した機器である。以下、電源接続機器1−1等を総称する場合には、電源接続機器1という。コンセントがプラグ接続部の一例である。
なお、中継器2が電流値を収集するようにしてもよい。電源接続機器1を通じて、機器に供給される電力の電圧が特定できる場合には、電流値を電力値に換算できるからである。後述するように、以下の実施例のオフィスでは、電源接続機器1には、電流センサが内蔵され、個々のコンセントから供給される電流値を検出する。この電流値は、エネルギー管理サーバ3で電力値に変換され、データベースに格納される。ただし、電源接続機器1において、電力値を検出するようにしてもよい。例えば、電源接続機器1が電流センサとともに、電圧センサを内蔵するようにすればよい。また、電源接続機器1に電圧パラメータを設定できる機能を設け、設定された電圧パラメータにしたがって電流値を電力値に換算する処理部を設けてもよい。また、電源接続機器1において、電流値を検出し、中継器2が電流値を電力値に換算した後、エネルギー管理サーバ3に電力値を中継するようにしてもよい。この場合、中継器2には、電圧パラメータを設定できる機能を設けておけばよい。このように、機器に供給される電圧が特定できる場合には、電流値は、電力値と同様に見なすことができるため、以下の実施例では、電流と電力を同様に取り扱う。
さらに、図1のオフィスでは、中継器2を経由して各電源接続機器1で検出された電力の検出値を受信し、処理するエネルギー管理サーバ3と、エネルギー管理サーバ3での処理結果を基に、オフィスの使用電力を監視するための監視端末5が含まれている。エネルギー管理サーバ3が情報処理装置の一例である。なお、エネルギー管理サーバ3は、切替スイッチSの切替制御を行い、各電源接続機器に供給される電力の振り分けを行っている。
図1では、1フロア分のレイアウトが例示されているが、1台のエネルギー管理サーバ
3、1台の監視端末5が、複数のフロアを管理するようにしてもよい。また、図1では、オフィスの1フロアは、3つのエリアA1、A2、A3を含む。1つのエリアには、中継器2が1台配置される。実施例1では、エリアは、中継器2が1台でカバーできる範囲とする。ただし、1フロアが3つのエリアに限定される訳ではなく、オフィスの状況、ニーズに応じて、適正なエリアを設定すればよい。
さらに、図1では、1台の中継器が4個の電源接続機器1に接続されているが、1台の中継器2に接続される電源接続機器1の数が4個に限定される訳ではない。なお、電源接続機器1には、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、電気スタンド等のOA機器の他、例えば、扇風機、暖房機器等も接続される場合がある。
さらにまた、図1では、エネルギー管理サーバ3が、オフィス内のネットワークに接続されているが、エネルギー管理サーバ3は、例えば、インターネット上のコンピュータ群である、クラウドの一部であってもよい。
さらに、無停電電源装置P1に切替器Sおよびエネルギー管理サーバ3を内臓する構成としても良い。
<ハードウェアの構成>
図2は、電源接続機器1の外観図の例である。電源接続機器1として、例えば、スマート電源タップを例示できる。ただし、本接続管理システムにおいて、電源接続機器1がスマート電源タップに限定されるわけではなく、コンセントごとに供給される電流、あるいは、電力が検出可能なものであれば、どのようなものでもよい。
図2のように、電源接続機器1は、外観上、筐体と、筐体の一方の面に配列された複数のコンセントC1と、筐体外部の商用電源または無停電電源を筐体内の各コンセントC1に接続する電源ケーブルAC1と、筐体内で検出された電流値を筐体外の信号ケーブルUB1に接続するアダプタUA1とを有している。
コンセントC1は、例えば、OA機器に接続されている電源ケーブルのプラグを装着する1対のプラグ挿入口と、プラグのアース端子を受け入れるアース端子口とを有する。筐体内には、電力ケーブルAC1から分岐し、各コンセントC1に供給する導電路と、分岐したそれぞれの導電路に接続される電極を有する。電極は、それぞれのプラグ挿入口内に埋め込まれており、電源ケーブルのプラグがコンセントC1に差し込まれたときにプラグのコンタクトに接触し、通電可能となる。
信号ケーブルUB1は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブルであり、アダプタUA1は、USBコネクタを装着するアダプタである。ただし、信号ケーブルUB1およびアダプタUA1の種類に特に限定がある訳ではない。
図3に、電源接続機器1内の接続図を例示する。図3のように、電源接続機器1は、筐体内に、図2の電源ケーブルAC1に接続される導電路AC2と、導電路AC2から分岐した分岐路AC3と、分岐路AC3の先端部に接続される複数のコンタクトCT1とを有する。
コンタクトCT1は、図2に示したコンセントに装着されるプラグのコンタクトと接触し、通電可能となる。さらに、電源接続機器1は、それぞれの分岐路AC3を流れる電流を検出する複数の電流センサCS1を有する。図3では、分岐路AC3、コンタクトCT1、電流センサCS1は、4組み示されている。
電流センサCS1は、例えば、分岐路AC3の周囲に発生する磁界を検出する磁気センサ、例えば、ホール素子を含む。例えば、分岐路AC3の周囲に、磁性体で閉磁路を形成し、磁路の一部にホール素子をはめ込むようにすればよい。
さらに、電源接続機器1は、電流センサCS1の検出信号を読みとり、処理する信号制御部10を有する。4つの電流センサCS1の検出信号は、それぞれ信号制御部10に入力される。信号制御部10は、電流センサCS1のそれぞれの検出値に、電流センサCS1が検出する電流の供給先となるコンセントの識別情報を対応付けて、アダプタUA1に出力する。したがって、アダプタUA1に接続される装置は、コンセントの識別情報に対応付けて、そのコンセントで使用されている電力値を取得可能となる。
図4は、電源接続機器1、中継装置2、およびエネルギー管理サーバ3の信号処理に関連するハードウェアの構成を例示する図である。すなわち、図4では、OA機器に電力を供給する導電路は除外し、電源接続機器1の電流センサCS1で検出される検出値を処理するシステムのハードウェア構成が例示されている。
電源接続機器1内の信号制御部10は、CPU11、メモリ12、通信制御部13、電力測定プログラム19、およびAD(Analog/Digital)変換部14を有する。このうち、AD変換部14は、電流センサCS1の検出値をアナログ信号からデジタル信号に変換し、CPU11に引き渡す。
CPU11は、電力測定プログラム19を実行し、信号制御部10の機能を提供する。すなわち、CPU11は、それぞれの電流センサCS1での検出値を読みとる。そして、CPU11は、通信制御部13を介して、検出値をアダプタUA1に出力する。なお、CPU11が出力する検出値は、例えば、所定の順序で4つの検出値を配列したベクトルデータとすればよい。あるいは、CPU11は、4つの検出値に、それぞれコンセントを識別する識別情報を付与して出力してもよい。したがって、電流センサCS1のそれぞれの検出値は、並び順または付与された識別情報によって、どのコンセントの検出値であるかが特定されることになる。ただし、CPU11は、電流センサCS1での検出値を電力値に換算し、アダプタUA1に出力してもよい。
メモリ12は、主記憶装置とも呼ばれ、CPU11が処理するデータを保持する。通信制御部13は、例えば、USBのドライバ回路である。通信制御部13は、CPU11から引き渡された信号を、例えば、アダプタUA1を介して中継器2に引き渡す。なお、通信制御部13は、USBのドライバ回路に限定される訳ではなく、他の通信インターフェースであってもよい。電力測定プログラム19は、例えば、CPU11で実行可能なバイナリプログラムであり、ROM(Read Only Memory)に保持される。
中継器2は、CPU21と、メモリ22と、通信制御部23A、23Bと、ドライブ装置24等を有する。CPU21は、ドライブ装置24に格納され、メモリ22に実行可能に展開された中継プログラムを実行し、中継器2の機能を提供する。すなわち、CPU21は、複数の電源接続装置1の信号制御部10から、通信制御部23Bを介して検出値を取得する。そして、CPU21は、複数の電源接続機器1から取得した検出値を配列して、所定順のベクトルとして通信制御部23Aからエネルギー管理サーバ3に引き渡す。ただし、中継器2は、複数の電源接続機器1から取得した検出値にそれぞれの電源接続機器1の識別情報を付与して、エネルギー管理サーバ3に引き渡すようにしてもよい。いずれにしても、エネルギー管理サーバ3は、検出値の並び順、または、検出値に付与された識別情報により、電源接続機器1、および電源接続機器1内のコンセントを区別して検出値を取得できる。
メモリ22は、主記憶装置ということもできる。メモリ22は、例えば、CPU21が実行する中継プログラム、あるいは、電源接続機器1の信号制御部10から取得した検出値等を記憶する。通信制御部23Aは、エネルギー管理サーバ3と通信するインターフェースである。通信制御部23Aは、例えば、LAN(Local Area Network)基板、あるいは、NIC(Network Interface Card)と呼ばれる。ただし、通信制御部23Aは、無線LANのインターフェース、Bluetoothのインターフェース等であってもよい。
通信制御部23Bは、電源接続機器1の通信制御部13と接続するためのインターフェースであり、例えば、USBのドライバ回路である。ドライブ装置24は、着脱可能な記憶媒体の入出力装置であり、例えば、フラッシュメモリカードの入出力装置、USBメモリを接続するUSBのアダプタ等である。ドライブ装置24は、着脱可能な記憶媒体から中継プログラムを読み出し、メモリ22に格納する。
エネルギー管理サーバ3は、CPU31、メモリ32、通信制御部33A,33B,33C、ドライブ装置34、HDD(ハードディスク駆動装置)35、表示制御部36を有する。さらに、エネルギー管理サーバ3には、表示装置37、入力装置38等を接続可能である。
CPU31は、メモリ32に実行可能に展開された管理プログラムを実行し、エネルギー管理サーバ3の機能を提供する。メモリ32は、主記憶装置ということもできる。メモリ32は、例えば、CPU31が実行する管理プログラム、あるいは、中継器2を介して取得した、各電源接続機器1の各電流センサCS1の検出値等、各検出値から算出した電力値、その他の管理データ等を記憶する。
通信制御部33Aは、中継器2の通信制御部23Aと通信可能なインターフェースである。通信制御部33Bは、無停電電源装置P1と通信可能なインターフェースである。通信制御部33Cは、切替スイッチSと通信可能なインターフェースである。通信制御部33A,33B,33Cは、通信部の一例である。ドライブ装置34は、着脱可能な記憶媒体の入出力装置であり、例えば、フラッシュメモリカードの入出力装置、USBメモリを接続するUSBのアダプタ等である。ただし、ドライブ装置34は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc)等のディスク媒体であってもよい。ドライブ装置34は、着脱可能な記憶媒体から管理プログラムを読み出し、HDD35に格納する。
HDD35は、外部記憶装置ということもできる。外部記憶装置としては、SSD(Solid State Drive)等であってもよい。HDD35は、ドライブ装置34との間で、デー
タを授受する。例えば、HDD35は、ドライブ装置34からインストールされる管理プログラム等を記憶する。また、HDD35は、管理プログラムを読み出し、メモリ32に引き渡す。また、HDD35は、通信制御部33および中継器2を介して取得された各電源接続機器1で検出された検出値、その他の管理データをメモリ32から受け取り、不揮発性データとして保持する。表示制御部36は、表示装置37の制御回路を有し、CPU31が処理した結果のデータ等を表示装置37に表示する。
表示装置37は、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスパネル等である。入力装置38は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス等を含む。ポインティングデバイスとしては、マウス、タッチパネル等を例示できる。なお、表示装置37、入力装置38をエネルギー管理サーバ3に接続する代わりに、図1に示した監視端末5の表示装置、および入力装置を用いて、エネルギー管理サーバ3の表示機能、入力機能を提供してもよい。
なお、監視端末5は、例えば、CPU、主記憶装置、外部記憶装置、通信装置、着脱可能な記憶媒体の駆動装置等を含むコンピュータである。さらに、監視端末5は、キーボード、ポインティングデバイス等の入力装置、表示装置等を有する。監視端末5は、例えば、パーソナルコンピュータ等である。ただし、監視端末5は、携帯情報端末、携帯電話、スマートフォン、電子ブック等であってもよい。
また、無停電電源装置P1は、例えば、CVCF(Constant Voltage Constant Frequency)等の安定的に交流電力を供給可能な電源である。無停電電源装置P1は、例えば、
RS−232C等の通信インターフェースを備え、エネルギー管理サーバ3との間でデータ通信が可能である。データ通信には、例えば、無停電電源装置Pの定格出力電力に対するマージン(許容消費電力)情報が含まれる。切替器Sは、例えばSPDT(Single Pole Double Throw)等の2入力1出力の複数のスイッチを含む切替器である。切替器Sは、例えばUSB等の通信インターフェースを備え、エネルギー管理サーバ3との間で切替信号、リードバック信号を含むデータ通信が可能である。
図5に、ルータ、スイッチを含むオフィス内のネットワークの構成図を例示する。すなわち、図5は、図1で例示されるオフィスでの通信機器の接続例である。
図5では、ルータR0の管理下でネットワークN1が形成されている。ルータR0は、例えば、外部のインターネットと接続する代理サーバの機能を有してもよい。すなわち、ルータR0は、図示しない外部のネットワークとオフィス内のネットワークN1とを接続するものであってもよい。
ネットワークN1には、ルータR1、R4、R5等が含まれる。ルータR1、R4、R5等は、ネットワークN1を複数の下位のネットワークに分割する。下位のネットワークは、サブネットと呼ぶこともできる。さらに、図2では、ルータR1の下位のネットワークが、ルータR2、R3等によって、下位のネットワークに接続されている。そして、ルータR2の下位のネットワークには、レイヤ2スイッチ(L2SW)LS1、LS2等が含まれている。そして、例えば、レイヤ2スイッチL1の下位のLANセグメントには、中継器2−1、2−2等、あるいは、情報処理装置等が接続されている。
なお、中継器2−1、2−2等を総称する場合には、中継器2という。また、ルータR1配下のルータR2、R3等の数、ルータR2配下のレイヤ2スイッチLS1、LS2等の数、レイヤスイッチLS1配下の中継器2−1、2−2等の数、情報処理装置の数が図5の例に限定される訳ではない。
レイヤ2スイッチLS2の下位のLANセグメントの構成も、レイヤ2スイッチLS1と同様である。ルータR3の下位のネットワークもルータR2の下位のネットワークと同様である。また、ルータR2等の下位にさらに、他のルータを接続してもよい。また、逆に、ルータR2、R3等をなくし、ルータR1の下位にレイヤ2スイッチLS1、LS2等を接続してもよい。ルータR4の下位のネットワークもルータR1の下位のネットワークと同様である。
さらに、ルータR5の下位のネットワークには、レイヤ2スイッチLS3が含まれている。そして、レイヤ2スイッチLS3の下位のLANセグメントには、エネルギー管理サーバ3、監視端末5が接続されている。
ところで、図5のネットワークN1は、オフィスの家屋、ビル、建屋内で様々なレイアウトを採ることができる。例えば、ルータR1、ルータR4、ルータR5等を異なる階に設置し、階ごとに異なる下位ネットワークを構成してもよい。また、同一階にあるオフィ
スをさらに分割し、分割されたオフィスにルータR2、R3等を設置してもよい。
図6に、エネルギー管理サーバ3の機能ブロック図を例示する。エネルギー管理サーバ3は、電源接続機器設定部301、電力計測部302、接続機器判定部303、消費電力判定部304、電源切替制御部305の各機能部を有し、本接続管理システムの管理機能を提供する。以上の各機能部は、エネルギー管理サーバ3が主記憶上に実行可能に展開されたコンピュータプログラムを実行することで提供される。
また、エネルギー管理サーバ3は、以上の機能部が参照し、あるいは、管理するデータの格納先として、電源接続機器データベース311、電力値データベース312、接続機器データベース313、消費電力データベース314、電源切替データベース315、切替情報データベース316を有する。以上の各データベースは、例えば、エネルギー管理サーバ3の外部記憶装置、あるいは、ネットワークN1上のデータベース機能を提供する他のサーバの外部記憶装置等に構築される。
なお、上記図4、図5の構成では、電源接続機器1が中継器2を介してエネルギー管理サーバ3に接続されるシステムを例示した。しかし、本接続管理システムは、上記構成に限定される訳ではない。例えば、中継器2が、いずれかの電源接続機器1に内蔵されるようにしてもよい。中継器2を内蔵する電源接続機器(例えば、電源接続機器1A)が、中継器2を内蔵しない電源接続機器1から、検出値を取得し、エネルギー管理サーバ3に中継するようにしてもよい。また、中継器2を省略して、電源接続機器1と、エネルギー管理サーバ3とをネットワークで接続するようにしてもよい。中継器2を省略する場合には、電源接続機器1の通信制御部13は、図4と同様、例えば、USBのドライバ回路であってもよいし、LAN基板、NIC、無線LANのインターフェース、Bluetoothのイン
ターフェース等であってもよい。
以下、図6に示した各機能部の機能を説明する。電源接続機器設定部301は、本接続管理システム内に含まれるエリア、エリア内の電源接続機器1、電源接続機器1内の電流センサ等のID割付を実行し、割付済みのID、空きID等を管理する。
図1ですでに説明したように、本接続管理システムが管理するオフィスは、複数のエリアに分割され、各エリアには中継器2が設置される。エリアは、中継器2が設置されるという意味で、設置エリアとも呼ばれる。また、エリアのIDは、中継器2のIDともいうことができる。そこで、エリアのIDとして、中継器2のIPアドレス、MACアドレス等を用いるようにしてもよい。また、エリアのIDとして、本接続管理システムが独自に管理するIDを付与してもよい。本接続管理システムが独自に管理するIDをエリアのIDとする場合には、エリアのIDと、中継器2のIPアドレス、あるいは、MACアドレス等とを関連づけるアドレス関連づけテーブルを設けてもよい。
新規に中継器2が設置された場合には、エネルギー管理サーバ3は、入力部38への操作を受け、コンピュータプログラムを起動し、電源接続機器設定部301として機能する。ただし、エネルギー管理サーバ3は、例えば、監視端末5からの操作にしたがって、コンピュータプログラムを起動し、電源接続機器設定部301として機能してもよい。
電源接続機器設定部301は、ユーザの操作により、表示装置37等の画面上に、電源接続機器設定画面を表示し、設置された中継機器2に対応するエリアのID、中継器2に接続される電源接続機器1のID、電源接続機器1に含まれる電流センサのID等の設定を支援する。例えば、電源接続機器設定部301は、空きIDを検索して、ユーザに表示し、新たに設置されたエリア等のID、中継器2のID、電流センサのIDとして設定するように促す。電源接続機器設定部301は、ユーザが設定したエリア等のID、中継器
2のID、電流センサのIDを電源接続機器データベース311に保存する。電源接続機器データベース311は、センサIDテーブルと設置エリアIDテーブルを含む。センサIDテーブルは、電源接続機器1内の個々の電流センサのIDを定義する。また、設置エリアIDテーブルは、オフィスの各エリアと、エリア内の電源接続機器1との関係を定義する。
また、例えば、電源接続機器設定部301は、新たに設置された中継器2のIPアドレス、MACアドレス等をネットワークN1上の通信により、新たに設置された中継器2から取得してもよい。そして、電源接続機器設定部301は、取得した中継器2のIPアドレス、MACアドレス等と、ユーザが設定したエリアのIDとの関連づけを図示しないデータベースに保存すればよい。また、例えば、電源接続機器設定部301は、新たに設置された中継器2のIPアドレス、MACアドレス等をエリアのIDとして、電源接続機器データベース311に設定するようにしてもよい。
電力計測部302は、中継器2と通信し、電源接続機器1内の電流センサごとの電流値を取得し、電力値に換算し、電力値データベース312に保存する。電流センサごとの電流値は、電源接続機器1のコンセントごとの電流値に該当する。また、電力計測部302は、取得したコンセントごとの電力値を加算して電源接続機器1全体で消費される総計電力値の算出を行う。電力計測部302は、算出した総計電力値を電力値データベース312に保存する。尚、総計電力値を算出する場合には、各コンセントでの電力値は、極力同一タイミングで取得することが望ましい。ただし、複数コンセント間で、検出時点に、許容範囲の誤差があってもよい。
接続機器判定部303は、接続機器データベース313からそれぞれの電源接続機器1のそれぞれのコンセントに接続されている機器の接続関係を読み出す。さらに、接続機器判定部303は、機器のうち、コンセントからPCに供給される電力値を基に、特にパーソナルコンピュータ(以下、PCという)が接続されたコンセントを検出する。PCが情報機器の一例である。例えば、接続機器判定部303は、それぞれのPCが電源OFFの状態にあるときに、PCが接続されているコンセントからPCに供給される電力値(通電電力Pin)を読み出す。そして、コンセントにおいて、通電電力Pinを超える電力を検出すると、接続機器判定部303は、そのコンセントに接続されているPCの電源がONになったと判定する。
また、接続機器判定部303は、PCが接続されたコンセントからPCに供給される電力値の代わりに、例えば、電力値がある基準値を越えたことをトリガにして、電力波形を取得するようにしてもよい。そして、PCの電源ON時の電力波形を予め保存しておき、取得した電力波形と保存しておいた電力波形が所定の許容差の範囲で対応付けられたときに、PCの電源がONにされたと判定してもよい。保存しておいた電力波形が、電力使用判定情報の一例である。また、接続機器判定部303は、PCが接続されたコンセントからPCに供給される電力を基に、PCの電源OFFを検出する。また、例えば、接続機器判定部303は、PCにユーザがログインしたか否かを、ネットワークN1を通じてそのPCに問い合わせるようにしてもよい。あるいは、PCにユーザがログインしたときに、PCからエネルギー管理サーバ3に通知するようにしてもよい。また、例えば、接続機器判定部303は、PCにユーザがログアウトしたか否かを、ネットワークN1を通じてそのPCに問い合わせるようにしてもよい。あるいは、PCからユーザがログアウトするときに、PCからエネルギー管理サーバ3に通知するようにしてもよい。
消費電力判定部304は、機器が接続されたコンセントの消費電力情報に基づいて、機器の運用状態が稼働中なのか停止中なのかを判断する。消費電力判定部304は、コンセントIDごとに関連付けられた消費電力と収集された時刻情報と共に判断した運用状態を
消費電力蓄積情報として消費電力データベース314に保存する。実施例1では、消費電力判定部304は、電源接続機器1のコンセントに接続された機器に供給される消費電力の時系列データを取得する。そして、設定された期間に従い、取得した時系列データから、消費電力の通電電力Pin,稼働中の消費電力Pstr,最大消費電力Pmaxを検出する。なお、消費電力判定部304が消費電力情報を収集・蓄積する期間は、例えば、監視端末5からの入力操作で設定できる。
電源切替制御部305は、収集・蓄積された消費電力情報から、コンセントに接続された機器の稼働率,連続稼働時間,平均稼働率,平均連続稼働時間等を算出し、電源切替データベース315に保存する。そして、電源切替制御部305は、算出結果と所定の閾値との比較により、コンセントに接続された機器の稼働状況を判定する。そして、電源切替制御部305は、稼働状況の判定結果から、コンセントに接続された機器を無停電電源側に接続させるか商用電源側に接続させるかを判断する。そして、電源切替制御部305は、切替器Sの切替制御を行い所定の種別電源を電源接続機器1に供給する。消費電力判定部304,電源切替制御部305が提供する機能は、図19に示す運用例に基づいて、後に説明する。
<データベースの構成>
以下、エネルギー管理サーバ3がデータを入出力するデータベースの構成を例示する。図7は、電源接続機器データベース311が有するセンサIDテーブルの構成例であり、図8は、設置エリアIDテーブルの構成例である。図6に示したように、電源接続機器データベース311は、センサIDテーブルと、設置エリアIDテーブルとを含む。
このうち、センサIDテーブルは、電源接続機器IDと、センサIDとを関連づける。電源接続機器IDは、電源接続機器1をユニークに識別する識別情報である。また、センサIDは、電源接続機器1に含まれる電流センサの識別情報である。
設置エリアIDテーブルは、エリアID、エリア名、および電源接続機器IDをそれぞれ関連づける。エリアIDは、中継器2が設置されるエリアの識別情報である。すでに述べたように、エリアには、中継器2が1台設置される。したがって、エリアIDは、中継器2をユニークに識別する識別情報ということができる。エリアIDは、中継器2のIPアドレス、あるいはMACアドレス等でもよい。
エリア名は、エリアの名称である。エリア名は、利用者、あるいは、本接続管理システムの管理者等に、エリアIDで特定されるエリアが、実際に人が認識するどのエリアであるかということを示す。図8の例では、エリア名として、1F、2F等のフロアの名称が例示されている。ただし、エリアは、フロアと対応して定義されるとは限らない。例えば、1つのフロアに複数のエリアが存在してもよい。また、複数のフロアをまとめて、1つのエリアとしてもよい。
電源接続機器IDは、それぞれのエリアに設置されている電源接続機器1の識別情報である。図8の例では、例えば、エリア”1F”には、電源接続機器IDが、”01〜03”で設定されている。ただし、設置エリアIDテーブルには、エリアIDとして、例えば、個々のエリアIDを列記するようにしてもよい。また、個々のエリアIDを個別に格納するフィールドを配列の形式で設置エリアIDテーブルに設けてもよい。
なお、本実施例では、エリアIDの1つとして、監視端末5のID(例えば、”Z”)と、監視端末5の設置エリア(例えば、”B1F”)と、監視端末5のID(例えば、00)とが定義される。監視端末5のエリアを定義しておくのは、本接続管理システムの管理者、あるいは、本接続管理システムを利用するオフィスの管理者等に、監視端末5の位
置を認識できるようにするためである。監視端末5の位置を認識できると、中継器2、電源接続機器1、電源接続機器1から電力を供給される機器等の管理上都合がいいからである。
図9に、電力値データベース312の構成を例示する。電力値データベース312は、電源接続機器IDと、センサIDと、各センサの時間帯ごとの電力値のフィールドを有する。電源接続機器IDとセンサIDについては、すでに、電源接続機器データベース311において説明した。図9で電力値は、時間帯、例えば、10分間隔の時間で格納されている。10分間隔の場合、10分間の平均電力値を格納すればよい。ただし、平均値の他に、最大値、最小値等を保存するようにしてもよい。また、例えば、時間帯の各始点での電力値、時間帯の中央の時刻での電力値、時間帯の終点での電力値等を保存するようにしてもよい。例えば、電流センサによる検出は、1秒間隔で実行し、平均値、最大値、最小値、時間帯始点の検出値、中央の時刻での検出値、時間帯終点での検出値等のいずれか1以上を保存するようにしてもよい。
ただし、電力値を格納する時間間隔は、接続管理システムが要求される管理精度、システムの規模、データベースが構築される外部記憶装置の容量等によって適正なものを選択すればよい。例えば、5分間隔で、電力値を保存してもよい。また、例えば、1秒間隔で、電力値を保存してもよい。
電力値の保存の仕方として、図9では、表のカラムに時間帯が特定されている。したがって、管理情報として電力値検出開始時刻、検出終了時刻、時間帯の時間幅(保存する時間間隔)を保存した上で、電力値の列をデータベースに保存すればよい。あるいは、例えば、(電力値の検出の時刻、電力値)を組みした列を保存してもよい。
図10に、接続機器データベース313の構成を例示する。接続機器データベース313は、電源接続機器ID、センサID、接続機器、利用者を対応付ける。図10で、接続機器が”PC”となっているのは、その行で定義されている電源接続機器IDとセンサIDとで特定されるコンセントには、PCが接続されることを示す。
一方、接続機器が”任意”となっているのは、その行で定義されている接続機器IDとセンサIDとで特定されるコンセントに接続される機器には制約がないことを示す。接続機器データベース313は、電源接続機器と対応付けて利用者を識別する識別情報を記憶する手段の一例である。接続機器データベース313は、それぞれの利用者が使用する情報機器と前記情報機器に電力を供給する第1のプラグ接続部との関係を記憶する手段の一例でもある。
図11に、消費電力データベース314の消費電力蓄積情報の構成を例示する。消費電力蓄積情報は、収集時刻、消費電力、状態の各フィールドを有する。なお、消費電力蓄積情報はコンセントID毎の履歴情報であり、消費電力データベース314は、コンセントIDにユニークに対応付けた履歴テーブルともいえる。消費電力蓄積情報のうち、収集時刻フィールドには、消費電力を検出した時刻データが格納される。消費電力フィールドには、コンセントIDに対応付けられた電力センサが検出した電力値が保存される。状態フィールドには、検出された消費電力に基づいて消費電力判定部304で判定された結果が保存される。消費電力判定部304では、コンセントIDで検出された消費電力に基づき、接続された機器の運用状態を判定する。図11において、状態フィールドの「停止中」は、判定結果として通電状態(機器はコンセントに接続しているが、機器の電源はOFF状態)判断された運用状態である。また、「稼働中」は、判定結果として稼働状態(機器はコンセントに接続しているが、機器の電源はOFF状態)と判断された運用状態である。ただし、判断された運用状態が2段階に限定される訳ではない。
図12(a)、(b)に、切替情報データベース316に格納されるシステム設定テーブル316aの設定情報の構成を例示する。システム設定テーブル316aの設定情報は、切替器の自動制御,切替器の接続先,切替器の切替予定,最大時間,消費電力収集間隔,切替確認待ち時間,消費電力 最大値,消費電力調査モード,消費電力調査モード 調査時間,の各フィールドを有する。図12(b)に例示するように、システム設定テーブル316aの設定情報は、コンセントID毎に対応付けられた設定情報である。図12(a)、(b)に例示されるシステム設定テーブルは、例えば接続切替管理者が管理者端末を介して設定が可能である。管理者から設定された情報は、エネルギー管理サーバ3を介してシステム設定テーブル316aが有する所定のフィールドに格納される。なお、図12(a)は、コンセントID001に対応付けたシステム設定値の初期設定の例示である。以下、図12(a)基づいて、システム設定情報の各フィールドを説明する。
切替器の自動制御フィールドには、本接続管理システムによる切替器Sの切替制御を自動で行うか否かを示す値が格納される。本実施例1では、切替器Sの切替制御を自動で行う場合では、自動制御フィールドに「する」が設定され、自動で行わない場合(例えば、管理者による手動切替等)には、自動制御フィールドに「しない」が設定される。図12(a)に例示する初期設定では「する」が設定される。切替器の接続先フィールドには、接続先の電源種別情報が格納される。本実施例1では、接続先の電源種別情報には、「無停電電源装置」と「商用電源」が含まれる。例えば、機器に供給する電源電力として無停電電源が接続されている場合には「無停電電源装置」が設定され、商用電源が接続されている場合には「商用電源」が設定される。図12(a)に例示する初期設定では「商用電源」が設定される。切替器の切替予定フィールドには、本接続管理システムによる接続先切替予定の電源種別情報が格納される。本実施例1では、接続先切替予定の電源種別情報には、「無停電電源装置」,「不明」,「商用電源」が含まれる。例えば、機器に供給する電源電力として無停電電源を予定されている場合には「無停電電源装置」が設定され、商用電源が予定されている場合には「商用電源」が設定される。一方、接続先が未定の状態では「不明」が設定される。図12(a)に例示する初期設定では「不明」が設定される。
最大時間フィールドには、消費電力判定部304で収集・蓄積する消費電力の収集期間情報が格納される。本実施例1では、収集期間情報として最大24時間までの期間設定を可能とする。ただし、収集期間の最大時間が24時間に限定される訳ではない。図12(a)に例示する初期設定では「24時間」が設定される。消費電力収集間隔フィールドには、消費電力判定部304で収集・蓄積する消費電力のサンプリング期間情報が格納される。本実施例1では、最大時間フィールドで設定された期間を超えない範囲でのサンプリング期間が設定可能である。サンプリング期間の単位は、例えば、「秒」,「分」,「時間」での設定が可能である。図12(a)に例示する初期設定では「10分」が設定される。切替確認待ち時間フィールドには、無停電電源又は商用電源への接続切替が行われた場合の待機時間情報が格納される。本実施例1では、最大時間フィールドで設定された期間を超えない範囲での切替確認待ち時間が設定可能である。切替確認待ち時間の単位は、例えば、「秒」,「分」,「時間」での設定が可能である。図12(a)に例示する初期設定では「30分」が設定される。
消費電力 最大値フィールドには、消費電力判定部304で収集・蓄積された消費電力の最大値が格納される。図12(a)に例示する初期設定では「1W」が設定される。消費電力調査モードフィールドには、消費電力調査モード実行情報が格納される。本実施例1では、消費電力調査モード実行情報として、実行する場合には「する」、実行しない場合には「しない」が設定される。図12(a)に例示する初期設定では「する」が設定される。消費電力調査モード 調査時間フィールドには、消費電力調査モードで収集・蓄積する消費電力の収集期間情報が格納される。本実施例1では、収集期間情報として最大時
間フィールドで設定された期間を超えない範囲での期間設定を可能とする。図12(a)に例示する初期設定では「24時間」が設定される。
図13Aに、切替情報データベース316に格納されるコンセント−切替器対応テーブル316bの対応情報の構成を例示する。対応情報は、コンセントID、切替スイッチ番号の各フィールドを有する。コンセント−切替器対応テーブル316bは、コンセントIDにユニークに対応付された切替スイッチの識別情報テーブルともいえる。切替スイッチは、切替器Sを構成する複数の2入力1出力スイッチであり、一方には無停電電源が入力し、他方には商用電源が入力されている。切替スイッチ出力にはコンセントを有する電源接続機器1が接続する。従って、切替スイッチ番号フィールドには、該切替スイッチの出力が接続するコンセントIDとユニークに対応付けられたスイッチ番号が格納される。図13Aに例示する対応テーブルでは、コンセントID001には、「001」の番号が付与された切替スイッチが対応し、コンセントID順に切替スイッチ番号が対応している。
図13Bに、切替器Sと電源接続機器1の対応関係を例示する。切替器Sは複数の切替スイッチを有している。各切替スイッチには、電源接続機器1が接続し、ユニークに対応付けられている。図13Bにおいて、切替スイッチ番号「001」は、コンセントIDがID001の電源接続機器1に接続し、切替スイッチ番号「002」は、コンセントIDがID002の電源接続機器1に接続している。
図14に、切替情報データベース316に格納される切替器状態情報テーブル316cの構成を例示する。切替器状態情報は、切替スイッチ番号、接続先の各フィールドを有する。切替スイッチ番号フィールドには、コンセントIDとユニークに対応付けられた番号が格納される。接続先フィールドには、切替スイッチの出力である電源種別情報が格納される。本実施例1では、電源種別情報として「無停電電源装置」,「商用電源」が格納される。
図15に、切替情報データベース316に格納される無停電電源装置許容電力情報テーブル316dの構成を例示する。無停電電源装置許容電力情報は、収集時刻、許容消費電力の各フィールドを有する。収集時刻フィールドには、無停電源装置から許容消費電力情報を取得した時点の時刻情報が格納される。許容消費電力フィールドには、無停電電源装置から取得した許容消費電力が格納される。本実施例1では、収集時刻フィールドは、「hh(時間):mm(分):ss(秒)」の時刻情報が格納される。
図16に、切替情報データベース316に格納される消費電力情報テーブル316eの構成を例示する。消費電力情報は、収集時刻,コンセントID,消費電力の各フィールドを有する。収集時刻フィールドには、消費電力情報を取得した時点の時刻情報が格納される。コンセントIDフィールドには、消費電力情報を取得したコンセント識別番号が格納される。消費電力フィールドには、取得した消費電力が格納される。
図17に、電源切替データベース315に格納されるコンセント情報テーブル315aの構成を例示する。コンセント情報テーブル315aは、コンセントID毎に切替制御情報を関連付ける。コンセント情報は、コンセントID,消費接続比較値,接続状態の各フィールドを有する。消費電力フィールドはさらに、通電(Pin),稼働,最大(Pmax)の
各サブフィールドを有する。また、切替比較値フィールドも、稼働率,連続稼働時間の各サブフィールドを有する。また、接続状態フィールドも、接続先,切替予定の各フィールドを有する。コンセントIDフィールドには、消費電力を取得したコンセントIDが格納される。通電(Pin)フィールドには通電状態(コンセントが接続された状態で、機器の
電源がOFFの状態)で取得された消費電力が格納される。稼働フィールドには、稼働状態で取得された消費電力が格納される。最大(Pmax)フィールドには、稼働状態で取得さ
れた消費電力の最大値が格納される。稼働率フィールドには、消費電力判定部304で算出する稼働率が格納される。連続稼働時間フィールドには消費電力判定部304で算出する連続稼働時間が格納される。接続先フィールドには、コンセントIDに対応付られた切替スイッチの接続先情報が格納される。本実施例1では、接続先情報として「無停電電源装置」,「商用電源」が格納される。切替予定フィールドには、電源切替制御部305の切替情報が格納される。本実施例1では、接続先情報として「無停電電源装置」,「商用電源」が格納される。
図18に、電源切替データベース315に含まれる接続先テーブル315b,無停電電源収容テーブル315c,商用電源収容テーブル315dの構成を例示する。接続先テーブル315b,無停電電源収容テーブル315c,商用電源収容テーブル315dは切替情報である。
接続先テーブル315bは、切替時刻,切替スイッチ番号,接続先の各フィールドを有する。切替時刻フィールドには、接続先が切り替わった時刻情報が格納される。切替スイッチ番号フィールドには、切替スイッチ番号が格納される。接続先フィールドには、切替スイッチ番号に対応付けられた切替スイッチの接続先情報が格納される。本実施例1では、接続先情報として「無停電電源装置」,「商用電源」が格納される。無停電電源収容テーブル315cは、切替スイッチ番号,最大消費電力,稼働率,連続稼働時間の各フィールドを有する。切替スイッチ番号フィールドには、切替スイッチ番号が格納される。最大消費電力フィールドには切替スイッチ番号に対応付けられたコンセントで検出された最大消費電力が格納される。稼働率フィールドには、切替スイッチ番号に対応付けられたコンセントで算出された稼働率が格納される。連続稼働時間フィールドには、切替スイッチ番号に対応付けられたコンセントで算出された連続稼働時間が格納される。商用電源収容テーブル315dは、切替スイッチ番号,最大消費電力,稼働率,連続稼働時間の各フィールドを有する。切替スイッチ番号フィールドには、切替スイッチ番号が格納される。最大消費電力フィールドには切替スイッチ番号に対応付けられたコンセントで検出された最大消費電力が格納される。稼働率フィールドには、切替スイッチ番号に対応付けられたコンセントで算出された稼働率が格納される。連続稼働時間フィールドには、切替スイッチ番号に対応付けられたコンセントで算出された連続稼働時間が格納される。
また、図18に、電源切替データベース315に格納される閾値テーブル315eの構成を例示する。閾値テーブル315eは切替閾値情報である。閾値テーブル315eは、収容グループ,平均稼働率,平均連続時間の各フィールドを有する。収容グループフィールドには、使用する電源種別ごとに割り当てられたグループ識別情報が格納される。本実施例1では、無停電電源を使用する機器グループを関連付けた「無停電電源収容(Aグループ)」、商用電源を使用する機器グループを関連付けた「商用電源収容(Bグループ)」が格納される。平均稼働率フィールドには、各電源種別を使用する機器グループの平均稼働率が格納される。本実施例1では、無停電電源を使用する機器グループの平均稼働率である「RA」、商用電源を使用する機器グループの平均稼働率である「RB」が格納される。平均連続稼働時間フィールドには、各電源種別を使用する機器グループの平均連続稼働時間が格納される。本実施例1では、無停電電源を使用する機器グループの平均連続稼働時間である「RA」、商用電源を使用する機器グループの平均連続稼働時間である「RB」が格納される。
<システムが提供する機能の例>
図19に、本接続管理システムによる運用例を例示する。図19中のグラフは、コンセントに接続された機器に供給される電力(消費電力)の時間変化を例示している。また、各グラフ中、“t”等で示された範囲は機器が稼働状態となった継続時間を例示している。
以下、エネルギー管理サーバ3の消費電力判定部304、電源切替制御部305が提供する機能例である。電源接続機器1を用いると、コンセント一口レベルでの消費電力の可視化が可能となる。例えば、オフィスのスタッフ個人ごとに、電源接続機器1中のコンセントの使用許可を行い、利用者個人とコンセントの関係を割り付ける。そして、個人ごとに割り当てられたコンセントでの使用電力を計測し、エネルギー管理サーバ3にて電力を管理する。
電源接続機器1に接続されるOA機器には、電力管理上、安定化された電源でなければ機能遂行に支障をきたす機器がある。例えば、オフィス内に設置された各種ネットワーク機器(例えば、ルータ,ハブ等の中継器、データ管理サーバ、メールサーバ等の情報処理装置)は、常時、稼働しなければならないため、瞬停などの電源変動は好ましくない。従って、上述した各種ネットワーク機器には、無停電電源装置Pから安定化された電力を供給することで稼働時の安全性を保障している。
しかしながら、無停電電源を供給する電源接続機器1に誤って稼働時間の低い情報処理装置(例えば個人使用のPC)が接続される可能性がある一方で、本来ならば、無停電電源の供給を受ける情報処理装置であるにもかかわらず、商用電源が供給される電源接続機器1に接続される可能性がある。本実施例では、このような電力管理上、供給される電源種別の使用目的と合致しない機器の利用を電力値の検出によって検出する技術を説明する。より具体的には、以下の機能により、機器に供給される電源種別を運用形態に合わせて自動的に切替を行い適切に管理する。以下の例では、機器が接続されるコンセントは電源接続機器1と1対1の関係を有するものとして説明する。
(1)消費電力の判定
エネルギー管理サーバ3は、電源接続機器1のコンセントに、定常状態での電力が供給された後に、所定限度以上に大きな供給電力の増加があった場合に、コンセントに接続された機器に稼働電力が供給されたと判定する。ここで、定常状態としては、例えば、電源接続機器1に接続された情報処理装置のような機器では、電源OFFのときにコンセントから情報処理装置に供給される第1待機電力等である。従って、情報処理装置がコンセントに接続されたときの定常状態としては、情報処理装置が電源OFFの状態ということができる。また、個人使用のPC,電気スタンド等についても、定常状態は電源OFFの状態である。
図19では、例えば、(a)〜(f)のグラフで「通電p1」で例示される消費電力が、情報処理装置の電源OFF,PCの電源OFF,電気スタンドOFFの状態で電源接続機器1のコンセントに接続された電力である。そして、エネルギー管理サーバ3は、例えば、このコンセントにおいて、所定限度以上に大きな供給電力の増加があった場合、コンセントに接続された機器は電源ONの状態であると判断する。図19では、例えば、(a)〜(f)のグラフで「稼働」で例示される消費電力が、情報処理装置の電源ON,PCの電源ON,電気スタンドONの状態となった「稼働」時の電力である。この判断によってエネルギー管理サーバ3は、コンセントに接続された機器の「稼働」状態での消費電力を検出する。
(2)稼働時間等の判定
エネルギー管理サーバ3は、「稼働」状態が検出されたコンセントの消費電力を所定の期間の範囲で収集・蓄積する。ここで、消費電力を収集・蓄積する期間は、例えば、24時間の収集期間を例示できる。なお、消費電力を収集・蓄積する期間は、接続管理システムが要求される管理精度、システムの規模、データベースが構築される外部記憶装置の容量等によって適正なものを選択することができる。
エネルギー管理サーバ3は、所定の時間(最大時間)内で収集・蓄積した消費電力から、次の算出式によりコンセントに接続された機器の稼働率,連続稼働時間,平均稼働率(RA),平均稼働率(RB),平均連続稼働時間を算出する。
<稼働率>
r(%)=(最大時間内の稼働時間の合計/最大時間)×100・・・・・・・・・(数式1)
r:稼働率
<連続稼働時間>
t(時間)=最大時間内に連続して稼働した時間の最大値・・・・・・・・・・・・・(数式2)
t:連続稼働時間
<平均稼働率>
RA(%)=(r1+・・・・・rN)/無停電電源が供給されるコンセント数・・・(数式3)
RA:無停電電源を使用する機器グループ(Aグループ)の平均稼働率
rN:無停電電源を使用する機器ごとの稼働率
RB(%)=(r1+・・・・・rN)/商用電源が供給されるコンセント数・・・・(数式4)
RA:商用電源を使用する機器グループ(Bグループ)の平均稼働率
rN:商用電源を使用する機器ごとの稼働率
<平均連続稼働時間>
TA(時間)=(t1+・・・・・tN)/無停電電源が供給されるコンセント数・・・(数式5)
TA:無停電電源を使用する機器グループ(Aグループ)の平均連続稼働時間
tN:無停電電源を使用する機器ごとの連続稼働時間
TB(時間)=(t1+・・・・・tN)/無停電電源が供給されるコンセント数・・・(数式5)
TB:商用電源を使用する機器グループ(Bグループ)の平均連続稼働時間
tN:商用電源を使用する機器ごとの連続稼働時間
(3)電源切替の判定
エネルギー管理サーバ3は、(2)で算出した機器の稼働率r,連続稼働時間t,平均稼働率RA,RB,平均連続起動時間TA,TBから、機器に供給する電源種別の判定を行い、機器の運用状態に適した電源種別を供給する。エネルギー管理サーバの電源切替について、図19に例示する運用例に従って説明する。尚、図中においては、表中グラフ上部に示すように、消費電力の収集・蓄積を行う最大時間を24時間に設定し、無停電源を使用するAグループおよび商用電源を使用するBグループのそれぞれの平均稼働率を前者は83%、後者は33%とした。無停電電源を使用するAグループの平均稼働率の設定値は、約20時間に相当し、商用電源を使用するBグループの平均稼働率の設定値は約8時間に相当する。
まず、無停電電源を使用する機器グループに分類される条件として、(a)〜(d)のケースが例示できる。ケース(a)は、機器の稼働状態が検出されて以降、常時、電源がONの状態を維持するケースである。この場合、稼働状態の継続時間である連続稼働時間t1は予め設定された最大時間を超えてしまうため、無停電電源を使用する機器グループに分類される。ケース(b)は、連続稼働時間tは最大時間内であるが、稼働状態の継続
時間tはグループAの平均稼働率RAを超えるケースである。この場合も、ケース(a)と同様に、平均稼働率RAを超えてしまうため無停電電源を使用する機器グループに分類される。ケース(c)は、最大時間内に2つの連続稼働時間t1,t2を有するケースである。この場合、連続稼働時間t1,t2の合計時間が平均稼働率RA以上であれば、無停電電源を使用する機器グループに分類される。ケース(d)は、グループAの平均稼働率RAを満たさないが、平均連続稼働時間TA以上の連続稼働時間t1を有するケースである。この場合、グループAの平均連続稼働時間TA以上の継続した稼働状態であると判断できるため、無停電電源を使用する機器グループに分類される。瞬停などの電源変動を必要とする機器と判断できるからである。
次に、商用電源を使用する機器グループに分類される条件として、(e)〜(f)のケースが例示できる。ケース(e)は、機器の稼働率rが平均稼働率RB以下であり、連続稼働時間t1もグループAの平均連続稼働時間TAに満たない場合である。ケース(f)は、最大時間内に複数の連続稼働時間t1,・・・,tNを有するケースである。複数の連続稼働時間を有する点はケース(d)と共通するが、連続稼働時間の合計がグループBの平均稼働率RB以下の場合である。ケース(e)〜(f)の例では、グループBの平均稼働率RB以下であるため、商用電源を使用する機器グループに分類される。稼働率rが低く、連続稼働時間tもグループBの平均稼働率RBで算出できる稼働時間より低いため、瞬停などの電源変動を必要とする機器とは判断できないからである。
<処理フロー>
図20に、エネルギー管理サーバ3による接続管理処理のフローチャートを例示する。エネルギー管理サーバ3は、主記憶装置に実行可能に展開されたコンピュータプログラムにより接続管理処理を実行する。
接続管理処理を実行する前提として、エネルギー管理サーバ3は、まず、電源接続機器1およびセンサのIDを設定する(S1)。例えば、オフィス内に、新たな電源接続機器1が設置されたときには、システム管理者は、エネルギー管理サーバ3にアクセスし、所定の定義画面を立ち上げ、新たに設置された電源接続機器1をエネルギー管理サーバ3に登録する。例えば、4口コンセントを有する電源接続機器1に対しては、システム管理者は、1つの電源接続機器IDと、4つのセンサIDとを設定する。設定に際して、エネルギー管理サーバ3は、未使用の電源接続機器IDと、未使用のセンサIDを画面に表示し、ポインティングデバイス等によるシステム管理者の選択を促すようにしてもよい。エネルギー管理サーバ3は、システム管理者の指定にしたがって、電源接続機器データベース311のセンサIDテーブルに、電源接続機器IDとセンサIDを対応付けて保存する。
また、エネルギー管理サーバ3は、設置エリアのIDを設定する(S2)。すでに述べたように、実施例1において、設置エリアは、中継器2がカバーするエリアである。S2の処理では、設置エリアごとに、エリアIDと、それぞれのエリアに配置される1以上の電源接続機器1との関係が定義される。オフィス内に、新たな中継器2が設置されたときには、システム管理者は、エネルギー管理サーバ3にアクセスし、所定の定義画面を立ち上げる。そして、システム管理者は、新たに設置された中継器2がカバーするエリアのエリアID、エリア名、およびそのエリアに配置される電源接続機器1の関係をエネルギー管理サーバ3に登録する。
設定に際して、エネルギー管理サーバ3は、未使用のエリアIDを画面に表示し、ポインティングデバイス等によるシステム管理者の選択を促すようにしてもよい。また、エネルギー管理サーバ3は、電源接続機器データベース311に登録済みであるが、エリアに配置していない電源接続機器の一覧を画面に表示し、ポインティングデバイス等によるシステム管理者の選択を促すようにしてもよい。また、エネルギー管理サーバ3は、エリア
名の入力をシステム管理者から受け付けるようにしてもよい。エネルギー管理サーバ3は、以上のようなシステム管理者の指定にしたがって、電源接続機器データベース311の設置エリアIDテーブルに、エリアIDとエリア名とそのエリアに配置される電源接続機器IDとを対応付けて保存する。
なお、以上のS1およびS2の処理は、エネルギー管理サーバ3の接続管理処理とは、切り離してオフラインで実行すればよい。また、S1の処理と、S2の処理とは、シーケンシャルに実行しなくてもよい。
エネルギー管理サーバ3は、中継器2経由でそれぞれの電源接続機器1の電流センサから電流値を収集する(S3)。例えば、中継器2がカバーするエリア内の電源接続機器1の各電流センサから電流値を定期的に取得し、エネルギー管理サーバ3に報告するようにすればよい。報告には、例えば、電源接続機器ID、センサIDとともに、その報告の時点で電流センサで検出されている電流値を含めるようにすればよい。ただし、中継器2は、それぞれの電源接続機器1およびそれぞれの電流センサから取得した電流値を所定の順
で配列し、電流値ベクトルデータの形式で、エネルギー管理サーバ3に報告してもよい。エネルギー管理サーバ3は、電流値ベクトルデータの形式にしたがって、各電流センサの電流値を読みとればよい。エネルギー管理サーバ3は、収集した電流値を電力値に換算し、図9に示した形式で、電力値データベース312に格納すればよい。
この場合、エネルギー管理サーバ3は、収集した電力値をすべて電力値データベース312に格納してもよい。また、エネルギー管理サーバ3は、収集した電力値のうちの一部をサンプルとして、電力値データベース312に格納してもよい。
より具体的には、中継器2は比較的短期間、例えば、1秒間隔で電流値を取得し、エネルギー管理サーバ3に送信する。そして、エネルギー管理サーバ3は、中継器2から送信された電流値をすべて電力値に換算し、電力値データベース312に格納してもよい。また、エネルギー管理サーバ3は、中継器2から送信された電流値の集合から、所定期間、例えば、5分間隔でサンプル値を取得して電力値に換算し、電力値データベース312に格納してもよい。また、エネルギー管理サーバ3は、中継器2から送信された電流値から所定期間内の平均値、最大値、最小値、期間の始期の値、期間の終期の電力値等を求め、電力値データベース312に格納してもよい。
次に、エネルギー管理サーバ3は、接続機器データベース313から、それぞれの電源接続機器1に接続される接続機器を確認する(S4)。そして、エネルギー管理サーバ3は、S3の処理で収集した電力値と、電力値が収集された電源接続機器1に接続される接続機器の関係を取得する。
なお、消費される電力には、コンセントに接続された機器に接続された機器の操作、動作、処理、運動等のために消費される電力の他、機器内の二次電池等に蓄積される電力を含む。このため、「消費される電力」を「供給される電力」ともいう。
次に、エネルギー管理サーバ3は、消費電力判定処理を実行する(S5)。消費電力判定処理は、コンセントに接続された機器の消費される電力に基づき、機器の運用状態が稼働中なのか停止中なのかを判定する処理である。エネルギー管理サーバ3は、消費電力判定処理において、コンセントIDごとに関連付けられた消費電力、消費電力を収集した時刻情報、判定した運用状態を消費電力蓄積情報として消費電力データベース314に保存する。保存された消費電力蓄積情報は、コンセントIDに対応する消費電力の時系列データとなる。そして、取得した時系列データから、設定された期間に従い、消費電力の通電電力Pin,稼働中の消費電力Pstr,最大消費電力Pmaxを検出する。
そして、エネルギー管理サーバ3は、電源切替制御処理を実行する(S6)。エネルギー管理サーバ3は、電源切替制御処理では、所定の時間(最大時間)内で収集・蓄積した消費電力から、コンセントに接続された機器の稼働率,連続稼働時間,平均稼働率(RA),平均稼働率(RB),平均連続稼働時間(TA)を算出する。エネルギー管理サーバ3は、算出した稼働率,連続稼働時間,平均稼働率(RA),平均稼働率(RB),平均連続稼働時間(TA)等を、コンセントIDと関連付けて電源切替データベース315に保存する。そして、エネルギー管理サーバ3は、電源切替データベース315に含まれる閾値テーブル情報に基づいて、算出した機器の稼働率r,連続稼働時間t,平均稼働率RA,RB,平均連続起動時間TA,TBから、コンセントに接続された機器の稼働状況を判断する。そして、エネルギー管理サーバ3は、判断された稼働状況からコンセントに接続された機器が使用する電源に適した電源種別の判定を行う。そして、エネルギー管理サーバ3は、コンセントに対応付けられた番号を備える切替スイッチを制御し、判定された電源種別への電源切替を実行する。
図21〜図27に、消費電力判定処理及び電源切替制御処理の詳細を例示する。なお、以下の説明では、無停電電源または商用電源の何れにも属さない新規の機器がコンセントに接続されたものとして処理フローの説明を行う。無停電電源または商用電源の使用決定は、切替情報データベース316に格納されたシステム設定値で設定される最大時間経過後に判定されるからである。
まず、消費電力判定処理では、エネルギー管理サーバ3は、切替情報データベース316に格納されるシステム設定テーブル316aの初期値を読み込み、該当するセンサIDのシステム設定テーブルに設定する(S51)。該当するセンサIDとは、新規の機器が接続されたコンセントIDを指す。システム設定テーブル316aの初期値は、図12(a)に例示するように、切替器の自動制御は「する」,切替器の接続先は「商用電源」,切替器の切替予定は「不明」,最大時間は「24時間」,消費電力収集間隔は「10分」,切替確認待ち時間は「30分」,消費電力 最大値は「1W」,消費電力調査モードは「する」,消費電力調査モード 調査時間は「24時間」が設定される。
次に、エネルギー管理サーバ3は、システム設定値が書き換えられたかを判断する(S52)。新規の機器が接続されたコンセントIDのシステム設定テーブル値は、初期値が新たに設定された状態なのでシステム設定値は書き換えられていないと判断し(S52,no)、ステップS53に移行する。一方、最大時間経過後に実行される電源切替判定を受けてシステム設定値が書き換えられていると判断された場合(S52,yes)では、システム設定値を更新してステップS53に移行する(S5C)。
ステップS53では、エネルギー管理サーバ3は、システム設定テーブルに設定された切替器の接続先情報に従って切替器を設定する。切替器の接続先の初期値は「商用電源」であるから、エネルギー管理サーバ3は、図13に例示する、切替情報データベース316に格納されたコンセント−切替器対応テーブル316bの対応情報から、新規の機器が接続する切替スイッチ番号を抽出し、接続先を「商用電源」に切替える。なお、切替えた接続先情報は、切替情報データベース316に格納される切替器状態情報テーブル316cに反映される。エネルギー管理サーバ3は、切替情報データベース316に格納された切替器状態情報テーブル316cの該当する切替スイッチ番号を抽出し、接続先フィールドを更新する。
次に、エネルギー管理サーバ3は、システム設定値に設定された切替器の自動制御情報を判断する(S54)。切替器の自動制御の初期値は「する」であるから、エネルギー管理サーバ3は、S55に移行(S54,yes)する。切替器の自動制御のシステム設定
が「しない」の場合には、本消費電力判定処理及び電源切替制御処理を終了する。
ステップS55では、エネルギー管理サーバ3は、コンセントの挿入がされているかを判断する。エネルギー管理サーバ3は、電力値データベース312に格納された電力値情報から該当するコンセントIDの電力値を抽出し、「0」W値であればコンセントは挿入されていないと判断する。エネルギー管理サーバ3は、コンセントの挿入がされていない場合には(S55,no)、ステップS52に戻る。一方、コンセントの挿入がされていると判断できる場合には(S55,yes)、ステップS56に移行する。
ステップS56では、エネルギー管理サーバ3は、図14に例示する、切替情報データベース316に格納された切替器状態情報テーブル316cから、該当するコンセントIDに関連付けられた接続先情報を収集する。次に、ステップS57では、エネルギー管理サーバ3は、図15に例示する、切替情報データベース316に格納された無停電電源装置許容電力情報テーブル316dから、該当するコンセントIDに関連付けられた無停電電源装置許容電力情報を収集する。そして、ステップS58に移行し、エネルギー管理サーバ3は、システム設定値情報消費電力調査モードか否かを判断する。消費電力調査モードの初期値は「する」が設定されているから、エネルギー管理サーバ3は、S5Dに移行(S58,yes)する。消費電力調査モードの処理は、後に、図22で詳細に説明する。消費電力調査モードの設定が「しない」の場合には(S58,yes)、S59に移行し、リアルタイム処理を実行する。リアルタイム処理は、後に、図23で詳細を説明する。
次に、エネルギー管理サーバ3は、最大時間が経過したかを判断する(S5A)。最大時間は、既述したように消費電力の収集・蓄積を行う期間であり、最大時間経過後(S55A,yes)はステップS5Bに移行し、バッチ処理による電源切替制御処理が行われ、コンセントに接続された新規機器の電源接続先が判定される。バッチ処理は、後に、図26で詳細に説明する。なお、バッチ処理での判定内容は、システム設定値に反映される(S5C)。エネルギー管理サーバ3は、切替情報データベース316に格納されたシステム設定テーブル316aについて、該当するコンセントIDのシステム設定値を更新する。ステップS5Aで最大時間が経過していない場合(S5A,no)には、エネルギー管理サーバ3は、S52に戻り、処理を継続する。
このように、消費電力判定処理と電源切替制御処理とを継続して実行することにより、人手を介することなく、コンセントに接続された機器への適切な電源供給が実現する。例えば、電源供給先が不明なネットワーク機器の換装であっても、本電源切替管理システムによれば、コンセントに新規の機器を接続するだけで、接続機器に適した電源供給先に切替えることができる。また、ネットワーク機器が接続されていた空きコンセントに不適切な機器が接続されたとしても、システム設定値で設定された最大時間経過後にはバッチ処理による電源供給先への切替が自動的に行われるため、コンセントの誤接続による不適切な電源供給を回避することができる。従って、機器の稼働状況に適した電源切替管理技術が提供できる。
図22に、消費電力調査モードの詳細を例示する。消費電力調査モードは、例えば、新規に接続されるネットワーク機器に対して所定の期間、消費電力の収集・蓄積を行い、単位時間(例えば、24時間)内での消費電力特性の調査を行うものである。
まず、エネルギー管理サーバ3は、切替情報データベース316に格納されるシステム設定テーブル316aを読み込み、該当するセンサIDの切替器の接続先フィールドを「商用電源」に設定する(S5D1)。そして、エネルギー管理サーバ3は、消費電力調査モード 調査時間フィールドで設定された調査時間が経過するまで該当するコンセントI
Dの消費電力の収集・蓄積処理を実行する(S5D2〜S5D4)。なお、消費電力収集・蓄積処理について、後に、図24に詳細を例示して説明する。
エネルギー管理サーバ3は、消費電力調査モード 調査時間フィールドで設定された調査時間が経過後(S5D4,yes)に、収集・蓄積した消費電力の時系列データから、最大消費電力(pmax)を検出し、最大消費電力が無停電電源装置の許容量以上であるかを判定する(S5D5)。最大消費電力の検出は、例えば、時系列にサンプリングされた前後する消費電力データ値を相互に比較することにより検出できる。そして、エネルギー管理サーバ3は、図15に例示する、切替情報データベース316に格納される無停電電源装置許容電力情報テーブル316dの許容消費電力フィールドに格納された許容電力値を閾値として検出された最大消費電力との比較を行う。比較の結果、エネルギー管理サーバ3は、最大消費電力が無停電電源装置の許容量以上である場合には(S5D5,no)、システム設定値の切替器の切替予定フィールドに「商用電源」を設定する(S5D7)。最大消費電力が無停電電源装置の許容量未満である場合には(S5D5,yes)、システム設定値の切替器の切替予定フィールドに「無停電電源」を設定する(S5D6)。そして、エネルギー管理サーバ3は、管理者端末に調査結果を通知する(S5D8)。
このような処理を行うことにより、電源を供給する設備環境を考慮した適切な電源切替管理が提供できる。
図23に、リアルタイム処理の詳細を例示する。リアルタイム処理は、例えば、コンセントに接続された機器の消費電力を収集・蓄積している間にコンセントが抜かれてしまった場合の電源管理処理である。コンセントが抜かれた場合、消費電力は「0」値となり、稼働状況や連続稼働時間等に影響を与えるためである。
まず、エネルギー管理サーバ3は、切替情報データベース316に格納されるシステム設定テーブル316aに設定された、消費電力収集間隔フィールドで定義されたサンプリング時刻であるかを判断する(S591)。サンプリング時刻でない場合(S591,no)には、本処理を終了して図21に例示する処理フローに戻る。一方、サンプリング時刻の場合(S591,yes)には、エネルギー管理サーバ3は、消費電力収集・蓄積処理を実行する(S5D3)。そして、エネルギー管理サーバ3は、収集・蓄積された消費電力からコンセントが抜かれたか否かを判断する(S592)。コンセントが抜かれたと判断する場合には(S592,yes)、これまでに蓄積してきた消費電力の履歴情報をリセットする(S593)。そしてエネルギー管理サーバ3は、切替器の接続先をシステム設定値に格納された接続先に戻し(S595)、本処理を終了して図21に例示する処理フローに戻る。一方、エネルギー管理サーバ3は、コンセントが抜かれていないと判断する場合には(S592,no)、ステップS594に移行し、電源切替(無停電電源←→商用電源切替)処理を行う。
このような処理を行うことにより、例えば、コンセントに接続された機器の消費電力を収集・蓄積している間にコンセントが抜かれてしまった場合であっても適切な電源切替管理処理が実行できる。
図24に、消費電力収集・蓄積処理の詳細を例示する。消費電力収集・蓄積処理では、図17に例示するコンセント情報テーブル315aの各フィールドに消費電力情報を格納し、電源切替データベース315に格納する。まず、消費電力収集・蓄積処理では、エネルギー管理サーバ3は、切替情報データベース316に格納された消費電力情報テーブル316eから消費電力を収集する(S5D31)。そして、エネルギー管理サーバ3は、電源切替データベース315に格納されたコンセント情報テーブル315aの消費電力フィールドを更新する(S5D32)。次に、エネルギー管理サーバ3は、収集した消費電
力値から通電時の消費電力(Pin)がシステム設定値に格納した最大値以下であることを
判断する(S5D33)。エネルギー管理サーバ3は、通電時の消費電力(Pin)がシス
テム設定値に格納した最大値を超える場合には(S5D33,no)管理者端末に通知を行う(S5D3D)。例えば、通電時の消費電力(Pin)がシステム設定値に格納した最
大値を超える場合として、漏電や短絡等が想定できる。
エネルギー管理サーバ3は、収集した消費電力値から通電時の消費電力(Pin)がシス
テム設定値に格納した最大値以下であると判断した場合には(S5D33,yes)、初めてコンセントが挿入されたか否かを判断する(S5D34)。例えば、コンセントの挿入は、消費電力履歴から、「0」値の有無で判断できる。エネルギー管理サーバ3は、初めてコンセントが挿入されたと判断した場合には(S5D34,yes)、コンセント挿入時の消費電力を通電消費電力(pin)へ記録し(S5D39)、ステップS5D35に移行する。コンセント挿入時の消費電力を通電消費電力(pin)の記録は、コンセント情報テーブル315aへのデータ格納である。初めてコンセントが挿入されたと判断しない場合には(S5D34,no)、収集した消費電力がpin未満であるかを判定する(S5D35)。エネルギー管理サーバ3は、収集した消費電力がpin未満であると判断した場合には(S5D35,yes)、通電消費電力(pin)を記録・更新し(S5D3A)、ステップS5D36に移行する。一方、エネルギー管理サーバ3は、収集した消費電力がpin以上であると判断した場合には(S5D35,no)、最大消費電力発生を判定する(S5D3A)。エネルギー管理サーバ3は、最大消費電力が発生したと判断した場合には(S5D36,yes)、最大消費電力(pmax)を記録・更新し(S5D3B)、ステップS5D37に移行する。一方、エネルギー管理サーバ3は、最大消費電力が発生したと判断しない場合には(S5D36,no)、消費電力が通電消費電力(pin)を超えているかを判定する(S5D37)。エネルギー管理サーバ3は、消費電力が通電消費電力(pin)を超えていないと判断した場合には(S5D37,no)、コンセントに接続された機器が停止中と判断し、図11に例示される、消費電力データベース314の消費電力蓄積情報を更新する(S5D3C)。なお、消費電力蓄積情報の更新は、収集時刻,消費電力情報と共に状態フィールドを「停止中」へ更新する。一方、エネルギー管理サーバ3は、消費電力が通電消費電力(pin)を超えていると判断した場合には(S5D37,yes)、コンセントに接続された機器が稼働中と判断し、図11に例示される、消費電力データベース314の消費電力蓄積情報を更新する(S5D38)。なお、消費電力蓄積情報の更新は、収集時刻,消費電力情報と共に状態フィールドを「稼働中」へ更新する。
図25に、電源切替(無停電電源←→商用電源切替)処理の詳細を例示する。まず、エネルギー管理サーバ3は、切替情報データベース316に格納された最新の消費電力情報テーブル316eを読み込む(S5941)。消費電力情報は、収集時刻,コンセントID,消費電力の各フィールドを有する。そして、エネルギー管理サーバ3は、消費電力フィールドに格納された値と、電源切替データベース315に格納されたコンセント情報テーブル315aの通電(pin)フィールドに格納された値との比較を行う(S5942)。エネルギー管理サーバ3は、最新の消費電力がコンセント情報テーブル315aの通電(pin)フィールドに格納された値を超える場合(S5942、no)は、本電源切替処理を終了する。一方、最新の消費電力がコンセント情報テーブル315aの通電(pin)フィールドに格納された値以下である場合(S5942、yes)には、切替情報データベース316に格納されたシステム設定テーブル316aの切替確認待ち時間フィールドで定義付された時間経過を判定する(S5943)。エネルギー管理サーバ3は、切替確認待ち時間フィールドで定義付された時間が経過しない場合(S5943、no)は、本電源切替処理を終了する。一方、切替確認待ち時間フィールドで定義付された時間が経過した場合(S5943、yes)には、電源切替データベース315に含まれる接続先テーブル315bの接続先フィールドに格納された接続先情報を収集する(S594
4)。
そして、エネルギー管理サーバ3は、コンセント情報テーブル315aの切替予定フィールドに格納された電源種別情報と、接続先テーブル315bの接続先フィールドに格納された接続先情報との比較を行う(S5945)。エネルギー管理サーバ3は、現在の接続先が無停電電源装置であり、切替予定が商用電源であった場合には、ステップS5948に移行し、商用電源に接続する切替制御を行う。また、エネルギー管理サーバ3は、現在の接続先と、切替予定の電源種別が同一であった場合には、本電源切替処理を終了する。さらに、エネルギー管理サーバ3は、現在の接続先が商用電源であり、切替予定が無停電電源であった場合には、ステップS5946に移行し、コンセント情報テーブル315aの最大消費電力(pmax)フィールドに格納された消費電力の比較判定を行う。最大消費電力(pmax)フィールドに格納された消費電力が、図15に例示される、切替情報データベース316に格納された無停電電源装置許容電力情報テーブル316dの許容消費電力以上であれば、ステップS5949に移行して管理者端末へ通知する旨の表示を行う。一方、最大消費電力(pmax)フィールドに格納された消費電力が、無停電電源装置許容電力情報テーブル316dの許容消費電力未満である場合には、ステップS5947に移行し、無停電電源装置に接続する切替制御を行う。ステップS5948,S5947で接続先が切替えられた場合には、ステップS5949で管理者端末へ通知する旨の表示を行う。
図26に、バッチ処理の詳細を例示する。本バッチ処理は、システム設定テーブル316aの最大時間フィールドに格納された時間経過後に実行される処理である。消費電力収集・蓄積処理で収集・蓄積された消費電力情報から、機器の稼働状況を判断するための稼働率r,連続稼働時間t,平均稼働RA,RB,平均連続稼働時間TAを算出する。まず、エネルギー管理サーバ3は、稼働率r,連続稼働時間tを算出するために、比較データ演算処理(個別)を実行する(S5B1)。そして、ネルギー管理サーバ3は、無停電電源が供給されているグループ(Aグループ)における平均稼働率RA,平均連続稼働時間TAを算出するために、比較データ演算処理(Aグループ)を実行する(S5B2)。さらに、ネルギー管理サーバ3は、商用電源が供給されているグループ(Bグループ)における平均稼働率RBを算出するために、比較データ演算処理(Aグループ)を実行する(S5B3)。そして、コンセントに接続された機器に適切な電源を管理供給するために、電源切替(無停電電源←→商用電源)判定処理を実行する(S5B4)。
比較データ演算処理(個別)では、ネルギー管理サーバ3は、システム設定テーブル316aの最大時間フィールドに格納された最大時間内で収集・蓄積された消費電力情報から稼働率r,連続稼働時間tを算出する(S5B11)。そして、ネルギー管理サーバ3は、演算結果を電源切替データベース315に格納されるコンセント情報テーブル315aの稼働率r,連続稼働時間tフィールドに保存する。
比較データ演算処理(Aグループ)では、ネルギー管理サーバ3は、システム設定テーブル316aの最大時間フィールドに格納された最大時間内で収集・蓄積された消費電力情報から、既に無停電電源を使用しているグループ(Aグループ)の平均稼働率RA,平均連続稼働時間TAを算出する(S5B21)。そして、ネルギー管理サーバ3は、演算結果を電源切替データベース315に格納される閾値テーブル315eに保存する。
比較データ演算処理(Bグループ)では、ネルギー管理サーバ3は、システム設定テーブル316aの最大時間フィールドに格納された最大時間内で収集・蓄積された消費電力情報から、既に商用電源を使用しているグループ(Bグループ)の平均稼働率RBを算出する(S5B31)。そして、ネルギー管理サーバ3は、演算結果を電源切替データベース315に格納される閾値テーブル315eに保存する。
図27に、電源切替(無停電電源←→商用電源)判定処理の詳細を例示する。本電源切替判定処理は、バッチ処理で実行される。比較データ演算処理(個別),比較データ演算処理(Aグループ)比較データ演算処理(Bグループ)で算出された稼働率r,連続稼働時間t,平均稼働RA,RB,平均連続稼働時間TAから、コンセントに接続された機器の使用に適した電源種別(無停電電源、商用電源)を判定する。まず、エネルギー管理サーバ3は、電源切替データベース315に保存された、稼働率r,連続稼働時間t,平均稼働率RA,平均稼働率RB,平均連続稼働時間TA,の読み込みを実行する(S5B41)。そして、エネルギー管理サーバ3は、無停電電源を使用しているAグループの平均稼働率RAと商用電源を使用しているBグループの平均稼働率RBとの比較を行う(S5B42)。エネルギー管理サーバ3は、平均稼働率RBが平均稼働率RA以上と判定された場合(S5B42,no)には、管理者端末へ通知する表示を行う(S5B4B)。一方、平均稼働率RBが平均稼働率RA未満と判定された場合(S5B42,yes)には、平均稼働率RAと稼働率rとの比較を行う(S5B43)。エネルギー管理サーバ3は、稼働率rが平均稼働率RA以上と判定した場合(S5B43,yes)には、ステップS5B46に移行する。一方、稼働率rが平均稼働率RA未満と判定された場合(S5B43,no)には、平均稼働率RBと稼働率rの比較を行う(S5B44)。エネルギー管理サーバ3は、稼働率rが平均稼働率RB以下と判定した場合(S5B44,yes)には、ステップS5B47に移行する。一方、稼働率rが平均稼働率RBを超え、且つ、平均稼働率RA未満と判定された場合(S5B44,no)には、平均連続稼働時間TAと連続時間tの比較を行う(S5B45)。エネルギー管理サーバ3は、連続稼働時間tが平均連続稼働時間TA以上と判定した場合(S5B45,yes)には、ステップS5B46に移行する。一方、連続稼働時間tが平均連続稼働時間TA未満と判定した場合(S5B45,no)には、ステップS5B47に移行する。
次に、ステップS5B46においてエネルギー管理サーバ3は、電源切替データベース315に格納されたコンセント情報テーブル315aの切替予定フィールドに無停電電源フラグを付ける。また、ステップS5B47においてエネルギー管理サーバ3は、電源切替データベース315に格納されたコンセント情報テーブル315aの切替予定フィールドに商用電源フラグを付ける。そして、エネルギー管理サーバ3は、コンセント情報テーブル315aの接続先フィールドに格納されている電源種別情報と切替予定フィールドに付けた電源種別フラグとを比較する(S5B48)。エネルギー管理サーバ3は、接続先フィールドに格納されている電源種別情報が「無停電電源」であり、切替予定フィールドに付けた電源種別フラグが「無停電電源」の場合には、本電源切替判定処理を終了する。一方、接続先フィールドに格納されている電源種別情報が「商用」であり、切替予定フィールドに付けた電源種別フラグが「無停電電源」の場合には、S5B4Aに移行する。
また、エネルギー管理サーバ3は、コンセント情報テーブル315aの接続先フィールドに格納されている電源種別情報と切替予定フィールドに付けた電源種別フラグとを比較する(S5B49)。エネルギー管理サーバ3は、接続先フィールドに格納されている電源種別情報が「商用」であり、切替予定フィールドに付けた電源種別フラグが「商用」の場合には、本電源切替判定処理を終了する。一方、接続先フィールドに格納されている電源種別情報が「無停電電源」であり、切替予定フィールドに付けた電源種別フラグが「商用」の場合には、S5B4Aに移行する。ステップS5B4Aでは、エネルギー管理サーバ3は、管理者端末へ通知する表示を行う(S5B4B)。
このように、例えば、電源供給先が不明なネットワーク機器の換装であっても、本電源切替管理システムによれば、コンセントに新規の機器を接続するだけで、接続機器に適した電源供給先に切替えることができる。また、従来、ネットワーク機器が接続されていた空きコンセントに不適切な機器が接続されたとしても、システム設定値で設定された最大
時間経過後にはバッチ処理による電源供給先への切替が自動的に行われるため、コンセントの誤接続による不適切な電源使用を回避することができる。従って、機器の稼働状況に適した電源切替管理技術が提供できる。
<その他>
以上の実施形態は、さらに以下の付記と呼ぶ態様を含む。以下の各付記に含まれる構成要素は、他の付記に含まれる構成と組み合わせることができる。
(付記1)
接続される機器に供給される電流または電力を検出するセンサ、および、
前記センサが検出した検出値を出力するデータ出力部、を有する複数の電源接続機器と、
前記電源接続機器に対応付けて検出値を時系列に取得する通信部、
前記検出値から前記電源接続機器に接続される機器の稼働状況を判定し、前記電源接続機器への電力供給元を電圧低下補償機能を有する第1電源と電圧低下補償機能を有しない第2電源との間で切替える切替制御部、を有する情報処理装置と、を備える接続管理システム。
(付記2)
前記情報処理装置は、
前記それぞれの電源接続機器に接続される機器の稼働率を取得する手段と、
前記それぞれの電源接続機器に接続される機器の連続稼働時間を取得する手段と、
前記第1電源から電力供給を受ける電源接続機器に接続される第1グループの機器の第1平均稼働率を取得する手段と、
前記第1グループの機器の平均連続稼働時間を取得する手段と、
前記第2電源から電力供給を受ける電源接続機器に接続される第2グループの機器の第2平均稼働率を取得する手段と、をさらに有し、
前記切替制御部は、稼働率が前記第1平均稼働率以上の機器への電力供給元を第1電源に制御し、稼働率が前記第2平均稼働率未満の機器への電力供給元を第2電源に制御し、稼働率が第1平均稼働率と第2平均稼働率の間の機器については、連続稼働時間が前記平均稼働時間以上の機器の電力供給元を前記第1電源に制御し、連続稼働時間が前記平均連続稼働時間未満の機器への電力供給元を第2電源に制御する付記1に記載の接続管理システム。
(付記3)
前記情報処理装置は、前記電源接続機器に接続される機器への電力供給の開始を検知する手段をさらに有し、
前記切替制御部は、前記機器が前記電源接続機器に接続された後の所定時間が経過するまで間は、前記機器への電力供給元を第2電源に制御する付記2に記載の接続管理システム。
(付記4)
前記電源接続機器に接続される機器への電力供給の遮断を検知する手段をさらに備え、
前記切替制御部は、前記遮断が検知された機器については、次に電力供給の開始が検知された後の期間に対して前記稼働率と前記連続稼働時間とを取得する付記2または3に記載の接続管理システム。
(付記5)
電源接続機器に対応付けて検出値を時系列に取得する通信部と、
前記検出値から前記電源接続機器に接続される機器の稼働状況を判定し、前記電源接続
機器への電力供給元を電圧低下補償機能を有する第1電源と電圧低下補償機能を有しない第2電源との間で切替える切替制御部と、を有する情報処理装置。
(付記6)
前記それぞれの電源接続機器に接続される機器の稼働率を取得する手段と、
前記それぞれの電源接続機器に接続される機器の連続稼働時間を取得する手段と、
前記第1電源から電力供給を受ける電源接続機器に接続される第1グループの機器の第1平均稼働率を取得する手段と、
前記第1グループの機器の平均連続稼働時間を取得する手段と、
前記第2電源から電力供給を受ける電源接続機器に接続される第2グループの機器の第2平均稼働率を取得する手段と、さらに有し、
前記切替制御部は、稼働率が前記第1平均稼働率以上の機器への電力供給元を第1電源に制御し、稼働率が前記第2平均稼働率未満の機器への電力供給元を第2電源に制御し、稼働率が第1平均稼働率と第2平均稼働率の間の機器については、連続稼働時間が前記平均稼働時間以上の機器の電力供給元を前記第1電源に制御し、連続稼働時間が前記平均連続稼働時間未満の機器への電力供給元を第2電源に制御する付記5に記載の情報処理装置。
(付記7)
前記電源接続機器に接続される機器への電力供給の開始を検知する手段をさらに有し、
前記切替制御部は、前記機器が前記電源接続機器に接続された後の所定時間が経過するまで間は、前記機器への電力供給元を第2電源に制御する付記6に記載の情報処理装置。
(付記8)
前記電源接続機器に接続される機器への電力供給の遮断を検知する手段をさらに備え、
前記切替制御部は、前記遮断が検知された機器については、次に電力供給の開始が検知された後の期間に対して前記稼働率と前記連続稼働時間とを取得する付記6または7に記載の情報処理装置。
(付記9)
コンピュータが、電源接続機器に対応付けて検出値を時系列に取得するステップと、
前記検出値から前記電源接続機器に接続される機器の稼働状況を判定し、前記電源接続機器への電力供給元を電圧低下補償機能を有する第1電源と電圧低下補償機能を有しない第2電源との間で切替える切替制御ステップと、を実行する情報処理方法。
(付記10)
前記それぞれの電源接続機器に接続される機器の稼働率を取得するステップと、
前記それぞれの電源接続機器に接続される機器の連続稼働時間を取得するステップと、
前記第1電源から電力供給を受ける電源接続機器に接続される第1グループの機器の第1平均稼働率を取得するステップと、
前記第1グループの機器の平均連続稼働時間を取得するステップと、
前記第2電源から電力供給を受ける電源接続機器に接続される第2グループの機器の第2平均稼働率を取得するステップと、さらに実行し
前記切替制御ステップでは、前記コンピュータは、稼働率が前記第1平均稼働率以上の機器への電力供給元を第1電源に制御し、稼働率が前記第2平均稼働率未満の機器への電力供給元を第2電源に制御し、稼働率が第1平均稼働率と第2平均稼働率の間の機器については、連続稼働時間が前記平均稼働時間以上の機器の電力供給元を前記第1電源に制御し、連続稼働時間が前記平均連続稼働時間未満の機器への電力供給元を第2電源に制御する付記9に記載の情報処理方法。
(付記11)
前記電源接続機器に接続される機器への電力供給の開始を検知するステップをさらに実行し、
前記切替制御ステップでは、前記コンピュータは、前記機器が前記電源接続機器に接続された後の所定時間が経過するまで間は、前記機器への電力供給元を第2電源に制御する付記10に記載の情報処理方法。
(付記12)
前記電源接続機器に接続される機器への電力供給の遮断を検知するステップをさらに実行し、
前記切替制御ステップでは、前記コンピュータは、前記遮断が検知された機器については、次に電力供給の開始が検知された後の期間に対して前記稼働率と前記連続稼働時間とを取得する付記10または11に記載の情報処理方法。
(付記13)
コンピュータに、電源接続機器に対応付けて検出値を時系列に取得するステップと、
前記検出値から前記電源接続機器に接続される機器の稼働状況を判定し、前記電源接続機器への電力供給元を電圧低下補償機能を有する第1電源と電圧低下補償機能を有しない第2電源との間で切替える切替制御ステップと、を実行させるためのプログラム。
(付記14)
前記それぞれの電源接続機器に接続される機器の稼働率を取得するステップと、
前記それぞれの電源接続機器に接続される機器の連続稼働時間を取得するステップと、
前記第1電源から電力供給を受ける電源接続機器に接続される第1グループの機器の第1平均稼働率を取得するステップと、
前記第1グループの機器の平均連続稼働時間を取得するステップと、
前記第2電源から電力供給を受ける電源接続機器に接続される第2グループの機器の第2平均稼働率を取得するステップと、さらに実行させ
前記切替制御ステップでは、前記コンピュータに、稼働率が前記第1平均稼働率以上の機器への電力供給元を第1電源に制御し、稼働率が前記第2平均稼働率未満の機器への電力供給元を第2電源に制御し、稼働率が第1平均稼働率と第2平均稼働率の間の機器については、連続稼働時間が前記平均稼働時間以上の機器の電力供給元を前記第1電源に制御し、連続稼働時間が前記平均連続稼働時間未満の機器への電力供給元を第2電源に制御させるための付記13に記載のプログラム。
(付記15)
前記電源接続機器に接続される機器への電力供給の開始を検知するステップをさらに実行させ、
前記切替制御ステップでは、前記コンピュータに、前記機器が前記電源接続機器に接続された後の所定時間が経過するまで間は、前記機器への電力供給元を第2電源に制御させるための付記14に記載のプログラム。
(付記16)
前記電源接続機器に接続される機器への電力供給の遮断を検知するステップをさらに実行させ、
前記切替制御ステップでは、前記コンピュータに、前記遮断が検知された機器については、次に電力供給の開始が検知された後の期間に対して前記稼働率と前記連続稼働時間とを取得させるための付記14または15に記載のプログラム。
(付記17)
複数のプラグ接続部、
前記複数のプラグ接続部のそれぞれに供給される電流または電力を検出する複数のセンサ、および、
前記複数のセンサのそれぞれが検出した検出値を前記複数のプラグ接続部に対応付けて出力するデータ出力部、を有する電源接続機器と、
前記複数のプラグ接続部に対応付けた検出値を時系列に取得する通信部、
前記それぞれの電源接続機器に含まれる複数のプラグ接続部のうちの第1プラグ接続部に対応付けて時系列に取得した検出値から前後する検出値を比較し、前記複数電源接続機器に接続された機器の稼働状態を検出する手段と、
前記電源接続機器に接続される機器の稼働状況を判定し、前記電源接続機器に供給される電源種別を前記稼働状況応じて切替える切替制御部を有する情報処理装置と、を備える接続管理システム。
《コンピュータが読み取り可能な記録媒体》
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報
を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM(リードオンリーメモリ)等がある。