JP3912257B2 - 電流監視システム及び電流監視方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレーカに流れる電流を監視する電流監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
集合住宅、オフィルビル及び工場等の建築物に屋内配線を行う場合、一般に、電気事業者の配電系統から受電設備、変電設備、配電盤及び分電盤を介して負荷設備に給電される。そして、負荷設備には、建築物に応じて様々な機器があるが、これら機器を管理する必要から、通常、機器を制御する制御機器が備えられる。
【0003】
また、高度情報化社会の進展に伴なって、企業は、情報の共有化を推進している。この情報の共有化を行うために、企業は、ローカルエリアネットワーク(LAN)を構築し、共有する情報を蓄積するサーバコンピュータ(サーバPC)がLANに設置される。
【0004】
電気機器の制御機器やサーバPCは、制御対象の機器の個数に応じて、あるいは情報の量や種類等に応じて、複数個が必要となる。そして、これら複数個の制御機器やサーバPCは、容易な施工や容易な保守・維持管理の点等から、情報ラックと呼ばれる棚つきのケースにまとめて収納され、分電盤よりブレーカを介して個々に給電される。
【0005】
図15は、このような分電盤と情報ラックとの接続状況を説明するための図であり、図16は、分電盤の内部を説明するための図である。図15及び図16において、複数の情報ラック501−1、501−2、・・・、501−nは、分電盤502よりそれぞれ対応するブレーカ511−1、511−2、・・・、511−mを介して配線ケーブル503−1、503−2、・・・、503−nによって給電される。各情報ラック501内には、例えば複数のサーバPCが収納されており、複数のサーバPCには、配線ケーブル503に接続された複数口のコンセントからそれぞれ給電される。
【0006】
そして、制御機器やサーバPCを情報ラック501に新設する場合には、ブレーカ511の定格遮断電流を超える訳には行かないので、情報ラック501内の既設の制御機器やサーバPCの負荷(消費電力、消費電流)を知る必要がある。
【0007】
そのため、従来では、ユーザが例えば電流を測定するクランプメータ521でブレーカ511の近傍における配線ケーブル503を挟んで新設の都度測定していた。あるいは、ユーザは、保守・維持管理等の点から定期的に測定していた。
【0008】
また、例えば、特許文献1には、コントローラによって機器の使用電流を検知するシステムが開示されている。このシステムは、図17に示すように、複数の電流使用量検知アダプタ601−1、・・・、601−nと、コントローラ603と、状況表示装置604と、状況確認/制御入力装置605と、複数の電流使用量検知アダプタ601−1、・・・、601−nとコントローラ603とを通信可能に接続するバス606とから構成されている。各電流使用量検知アダプタ601−1、・・・、601−nは、各機器602−1、・・・、602−nがそれぞれ接続され各機器602−1、・・・、602−nに電力(電流)を供給すると共にその電流使用量を検知する。そして、各電流使用量検知アダプタ601−1、・・・、601−nは、必要に応じて供給電流を遮断したり、バス606を介してコントローラ603に電流使用量を送信したりする。コントローラ603は、電流使用量の異常や状況確認/制御入力装置605からの指示に応じて、受信した電流使用量に基づいて各機器602−1、・・・、602−2のオン(ON)、オフ(OFF)又は漏電を状況表示装置604に表示する。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−145743号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、制御機器やサーバPC等の電気機器を新設する際に、クランプメータでブレーカに流れる電流を個別に測定する上述の方法では、分電盤にブレーカが多数あるため、配線ケーブル間に空間的な余裕が少なくクランプメータを挟み難い、測定箇所が多い、必要の都度測定が必要、等の作業性が著しく悪いという問題がある。そして、このため、ユーザに感電の危険があり、ユーザが誤ってブレーカを落す危険もあるという問題が生じる。さらに、増設・撤去等があった場合にその結果が配線系統図に記載漏れになっていると、どのブレーカからどの情報ラックへ配線されているか容易に分からないため、制御機器やサーバPC等を新設可能か否かを容易に判断できないという問題もある。
【0011】
また、特許文献1の方法では、電流の供給と検知と遮断とが電流使用量検知アダプタとして一体化されているため、情報ラック内に電流使用量検知アダプタを設置することになる。そのため、分電盤内のブレーカに流れる電流を測定し難い。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みて為された発明であり、ブレーカに流れる電流を容易に遠隔で知ることができ、機器が新設可能か否かを判断できる電流監視システム及び電流監視方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、複数の機器に電力を供給可能な電力供給部に対応して設けられる子機と、該子機と通信可能に接続される親機とを備え、前記電力供給部に電力を供給するブレーカに流れる電流を監視する電流監視システムにおいて、前記子機は、対応する電力供給部に流れる電流を検出するための電流検出部と該電流検出部で検出した検出出力を送信する第1通信部とを備えるアタッチメントの該第1通信部から前記検出出力を第1時間間隔で受信する第2通信部と、前記第2通信部で受信した複数の検出出力を記憶する第1記憶部と、前記第1記憶部に記憶される複数の検出出力を第1時間間隔よりも長い第2時間間隔でまとめて送信すると共に子機を識別する識別子を送信する第3通信部とを備え、前記親機は、前記第3通信部から送信された複数の検出出力及び識別子を受信する第4通信部と、電力供給部に流れる電流の検出出力を受信する子機と該電力供給部に電力を供給するブレーカとの対応関係を示す第1データベース、及び、ブレーカと該ブレーカの定格遮断電流との対応関係を示す第2データベースを記憶する第2記憶部と、電流を算出すべきブレーカに対応する子機を前記受信した識別子に基づいて前記第1データベースから検索し、検索した子機から受信した複数の検出出力に基づいて該ブレーカに流れる電流を算出すると共に、前記電流を算出すべきブレーカに対応する定格遮断電流を前記第2データベースから検索し、検索した定格遮断電流及び算出した電流に基づいて該ブレーカの供給可能な電流に関する情報を算出するデータ処理部とを備えて構成される。
【0014】
また、請求項2に記載の発明では、複数の機器に電力を供給可能な電力供給部に対応して設けられる子機と、該子機と通信可能に接続される親機とを備え、前記電力供給部に電力を供給するブレーカに流れる電流を監視する電流監視システムにおいて、前記子機は、対応する電力供給部に流れる電流を第1時間間隔で検出するための電流検出部と、前記電流検出部で検出した複数の検出出力を記憶する第1記憶部と、前記第1記憶部に記憶される複数の検出出力を第1時間間隔よりも長い第2時間間隔でまとめて送信すると共に子機を識別する識別子を送信する第1通信部とを備え、前記親機は、前記第1通信部から送信された複数の検出出力及び識別子を受信する第2通信部と、電力供給部に流れる電流の検出出力を受信する子機と該電力供給部に電力を供給するブレーカとの対応関係を示す第1データベース、及び、ブレーカと該ブレーカの定格遮断電流との対応関係を示す第2データベースを記憶する第2記憶部と、電流を算出すべきブレーカに対応する子機を前記受信した識別子に基づいて前記第1データベースから検索し、検索した子機から受信した複数の検出出力に基づいて該ブレーカに流れる電流を算出すると共に、前記電流を算出すべきブレーカに対応する定格遮断電流を前記第2データベースから検索し、検索した定格遮断電流及び算出した電流に基づいて該ブレーカの供給可能な電流に関する情報を算出するデータ処理部とを備えて構成される。
【0015】
そして、請求項9に記載の発明では、複数の機器に電力を供給可能な電力供給部に対応して設けられる子機と、該子機と通信可能に接続される親機とを備え、前記電力供給部に電力を供給するブレーカに流れる電流を監視する電流監視方法において、前記子機側に、対応する電力供給部に流れる電流を第1時間間隔で検出するステップと、検出した複数の検出出力を記憶するステップと、親機に、記憶した複数の検出出力を第1時間間隔よりも長い第2時間間隔でまとめて送信すると共に子機を識別する識別子を送信するステップとを備え、前記親機側に、電力供給部に流れる電流の検出出力を受信する子機と該電力供給部に電力を供給するブレーカとの対応関係を示す第1データベースを記憶するステップと、ブレーカと該ブレーカの定格遮断電流との対応関係を示す第2データベースを記憶するステップと、前記子機から送信された複数の検出出力及び識別子を受信するステップと、電流を算出すべきブレーカに対応する子機を前記受信した識別子に基づいて前記第1データベースから検索するステップと、検索した子機から受信した複数の検出出力に基づいて該ブレーカに流れる電流を算出するステップと、前記電流を算出すべきブレーカに対応する定格遮断電流を前記第2データベースから検索するステップと検索した定格遮断電流及び算出した電流に基づいて該ブレーカの供給可能な電流に関する情報を算出するステップとを備えて構成される。
【0016】
このような構成の電流監視システム及び電流監視方法では、ブレーカから給電される電力供給部の電流は、子機のアタッチメントにおける電流検出部で検出され、検出出力が親機に集約される。親機は、集約された検出出力から第1データベースに基づいてブレーカの電流を算出する。このため、分電盤内でクランプメータでブレーカに流れる電流を測定する必要がない。そのため、ユーザの感電の危険や誤ってユーザがブレーカを落す危険が無い。そして、ブレーカに流れる電流を知ることができ、第2データベースを備えるので、データ処理部は、ブレーカの供給可能な電力に関する情報を算出することができる。そのため、機器が当該ブレーカから給電される電力供給部に新設可能か否かをこの情報から直ちに判断することができる。
【0017】
また、子機から親機への検出出力の送信は、複数の検出出力をまとめて行うので、この送信を行わない期間では、子機と親機とを結ぶ伝送路を他の機器の通信に開放することができる。特に、機器が制御機器やサーバPC等の他の機器と通信を行う必要がある機器の場合には、この機器は、この伝送路を使用することができる。
【0018】
そして、請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の電流監視システムにおいて、前記複数の機器は、1個のラックに収納され、前記電力供給部は、一側面に開口部が形成された長尺のケースと該ケースの内部に並列して長手方向に配設された複数の導体とを備える配線ダクト本体であって、前記ラック内に設置される。
【0019】
このような構成の電流監視システムでは、複数の機器が1個のラックに収納されるので、機器をラック毎に管理することができる。そして、電力供給部に配線ダクト本体を用いるので、機器の新設に合わせてコンセントを容易に増設することができる。
【0020】
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の電流監視システムにおいて、前記子機は、前記ラック内の温度を検出する温度検出部をさらに備える。
【0021】
このような電流監視システムでは、温度検出部によってラック内の温度を監視することができるので、ラック内の温度を考慮して機器がラック内に新設可能か否かを判断することができる。
【0022】
さらに、請求項5に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の電流監視システムにおいて、前記第2記憶部は、対応する電力供給部と子機との対応関係を示す第データベースをさらに記憶し、前記データ処理部は、電流を算出すべき電力供給部に対応する子機を前記受信した識別子に基づいて前記第データベースから検索し、検索した子機から受信した複数の検出出力に基づいて該電力供給部に流れる電流を算出する。
【0023】
このような電流監視システムでは、第データベースを備えるので、データ処理部は、電力供給部の電流を算出することができる。そのため、電力供給部の負荷容量を考慮して機器が電力供給部に新設可能か否かを判断することができる。
【0024】
そして、請求項6に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の電流監視システムにおいて、前記ブレーカの供給可能な電流に関する情報は、前記ブレーカが遮断するまでにどの程度の電流を流すことができるかを示す100分率である余裕電流率である
【0025】
このような電流監視システムでは、ユーザは、ブレーカ毎に余裕電流率を知ることができ、どの程度、電気機器を増設可能か判断することができる
【0026】
また、請求項7に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の電流監視システムにおいて、前記データ処理部は、ブレーカにおける1日の最大値、1日の最小値、1日の平均値、1月の最大値、1月の最小値及び1月の平均値のうちの少なくとも1つをさらに算出する。
【0027】
このような電流監視システムでは、データ処理部は、ブレーカに流れる電流の統計データをさらに算出するので、当該統計データに基づいて、機器が当該ブレーカから給電される電力供給部に新設可能か否かを判断したり、各電力供給部の負荷容量を平均化する等、電力供給部に対する機器の最適な配置を実現したりすることができる。
【0028】
さらに、請求項8に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の電流監視システムにおいて、前記子機と前記親機との通信は、インターネット技術を用いて行われ、前記親機は、さらにインターネットを介して接続される端末装置に表示させるべく前記データ処理部の算出結果を送信する。
【0029】
このような電流監視システムでは、インターネットを介して端末装置からデータ処理部の算出結果を何処からでも閲覧することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。まず、本実施形態の構成について説明する。
(実施形態の構成)
本実施形態に係る電流監視システムは、分電盤におけるブレーカ(遮断器)毎に電流を監視することができるシステムである。なお、ブレーカに印加される電圧値は、通常予め決まっているので、電流を監視することによって負荷(電力量)も監視することができる。
【0031】
図1は、本実施形態の電流監視システムの構成を示す図である。図2は、親機の構成を示す図である。図3は、子機の構成を示す図である。図4は、配線ダクト本体及びコンセントプラグの外観を示す斜視図と断面図である。図5は、配線ダクト本体及び電流測定アタッチメントの外観を示す斜視図である。図6は、子機アドレスデータベースを示す図である。図7は、情報ラックデータベースを示す図である。図8は、ブレーカデータベースを示す図である。図9は、ブレーカ閾値データベースを示す図である。
【0032】
図1において、電流監視システム1は、親機11、子機12、情報ラック13及び第1通信回線14を備えて構成される。
【0033】
情報ラック13は、電気を使用する複数の電気機器をまとめて収納可能な筐体であり、電気機器は、例えば、本実施形態では、サーバコンピュータ(サーバPC)103(図3参照)である。情報ラック13−1、13−2、13−3、・・・の個数は、情報ラック13に収納される電気機器の個数又は電気機器の管理上の点等から決定され、1個の情報ラック13に対応して1個の子機12が設けられる。即ち、各情報ラック13−1、13−2、13−3、・・・に対応して各子機12−1、12−2、12−3、・・・がそれぞれ設けられる。情報ラック13には分電盤16より電力が供給される。情報ラック13については、さらに後述する。
【0034】
分電盤16は、幹線から各情報ラック13に電力を分配供給する分岐回路を収容する筐体である。分電盤16には、複数のブレーカが備えられ、幹線から各情報ラック13へ各ブレーカを介してそれぞれ配電される。各ブレーカには、後述のブレーカIDが割り当てられる。例えば、本実施形態では、情報ラック13−1及び情報ラック13−3へは第1ブレーカ(ブレーカID;“BR01”)を介して配電され、情報ラック13−2へは第2ブレーカ(ブレーカID;“BR02”)を介して配電される。
【0035】
第1通信回線14は、親機11と子機12との間で通信を行うための通信回線であり、通信される通信パケットは、送信先を示す情報と、発信元を示す情報と、通信パケットの種別を示す情報とを備えて構成される。例えば、第1通信回線14は、本実施形態では、イーサネット(Ethernet、登録商標)が使用され、送信先を示す情報がイーサネットフレームの送信先アドレス部分に、発信元を示す情報が発信元アドレス部分に、及び、通信パケットの種別を示す情報がデータ部分にそれぞれ収容される。通信パケットの種別は、本実施形態では、後述するように、親機11が新設子機12を調査する調査パケット、子機12が調査パケットに応答した応答パケット、及び、総消費電流のデータを収容したデータパケットである。なお、本実施形態では、図3に示すように情報ラック13にはサーバPC103−1、・・・、103−5が収容されるので、これらサーバPC103−1、・・・、103−5も第1通信回線14に接続される。
【0036】
親機11は、所定の第1時間間隔ごとに子機12から第1通信回線14を介して送信される電流データをブレーカ毎にまとめて電流監視データを作成する。より具体的には、図2において、親機11は、中央処理装置(CPU)31、入力装置32、表示装置33、内部記憶装置34、外部記憶装置35、補助記憶装置36、通信インターフェース37及びバス38を備えて構成される。
【0037】
CPU31は、例えば、マイクロプロセッサ等で構成され、通信制御を行う通信部41、応答パケットから子機アドレスを取り出す抽出部42、補助記憶装置36に格納される各データベースを操作するデータベース操作部(DB操作部)43、ブレーカ閾値データベース54にブレーカの定格遮断電流を閾値として設定する閾値設定部44、子機12から送信された電流データを後述のように演算処理するデータ処理部45、及び、時計46を備えると共に、入力装置32、表示装置33、内部記憶装置34、外部記憶装置35、補助記憶装置36及び通信インターフェース37を制御する。
【0038】
入力装置32は、本システムの起動指示等の各種コマンドや各種データを親機11に入力する機器であり、例えば、キーボードやマウスやタッチパネル等である。表示装置33は、入力装置32から入力されたコマンド、子機12からの総消費電流のデータやデータ処理部45の算出結果等の電流監視データ及び親機11の動作状況等を表示する機器であり、例えばCRTディスプレイ、LCD又は有機ELディスプレイ等である。
【0039】
内部記憶装置34は、CPU31が実行するプログラムを補助記憶装置36から読み込むと共に、プログラム実行中の各データを一時的に記憶するRAMである。外部記憶装置35は、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD−R及びDVD−R等の記憶媒体とデータを読み書きする装置であり、例えば、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、CD−Rドライブ及びDVD−Rドライブ等である。
【0040】
補助記憶装置36は、例えばハードディスク、コンパクトフラッシュ(登録商標)、EEPROM等のデータを記憶する装置であり、子機アドレスデータベース(子機アドレスDB)51、情報ラックデータベース(情報ラックDB)52、ブレーカデータベース(ブレーカDB)53、ブレーカ閾値データベース(ブレーカ閾値DB)54、日・月経時電流データデータベース(日・月経時電流データDB)55、日・月電流統計データデータベース(日・月電流統計データDB)56、通信の際に親機11を特定するために使用される親機アドレスを保持する親機アドレス保持部(不図示)、親機11を動作させるためのプログラム等の各プログラム(不図示)、及び、各プログラム実行後のデータ(不図示)等を記憶する。各プログラムが格納されていない場合には、これらを記録した記録媒体から外部記憶装置35を介して補助記憶装置36にインストールされる。
【0041】
図6において、子機アドレスDB51は、各子機12を識別するための識別子である子機ID201と通信の際に子機12を特定するために使用される子機アドレス202との対応関係を示すデータベースであり、そのフィールドは、子機ID201と子機アドレス202とで構成され、子機ID201ごとにレコードが作成される。
【0042】
図7において、情報ラックDB52は、子機ID201と各情報ラック13を識別するための識別子である情報ラックID203との対応関係を示すデータベースであり、そのフィールドは、子機ID201と情報ラックID203とで構成され、子機ID201ごとにレコードが作成される。
【0043】
図8において、ブレーカDB53は、情報ラックID203と各ブレーカを識別するための識別子であるブレーカID204との対応関係を示すデータベースであり、そのフィールドは、情報ラックID203とブレーカID204とで構成され、情報ラックID203ごとにレコードが作成される。
【0044】
図9において、ブレーカ閾値DB54は、ブレーカID204とブレーカの定格遮断電流であるブレーカ閾値205との対応関係を示すデータベースであり、そのフィールドは、ブレーカID204とブレーカ閾値205とで構成され、ブレーカID204ごとにレコードが作成される。
【0045】
図2に戻って、補助記憶装置36に格納される親機アドレス、ブレーカDB53及びブレーカ閾値DB54は、本実施形態では、電流監視システム1を導入する際に、導入時における情報ラック13及び分電盤16のブレーカの状況に合わせて、ユーザが入力装置32より入力して初期設定する。また、情報ラック13が新設された場合にも、新設の情報ラック13が接続されるブレーカにおけるブレーカID204、新設の情報ラック13に割り当てられた情報ラックID203、及び、新設の情報ラック13が接続されるブレーカが新設の場合には当該ブレーカの定格遮断電流をユーザは、入力装置32を用いて入力し、ブレーカDB53及びブレーカ閾値DB54を更新する。情報ラック13は、例えば、サーバPC103を新設する場合において、既設の情報ラック13に収容することができない場合やこの新設するサーバPC103が管理する情報に応じて既設の情報ラック13に収容することが適切ではない場合等に新設される。
【0046】
通信インターフェース37は、第1通信回線14に接続するためのインターフェースであり、例えば、本実施形態では、第1通信回線14がイーサネットであるので、イーサネットのプロトコルに従ったインターフェースである。そして、これらCPU31、入力装置32、表示装置33、内部記憶装置34、外部記憶装置35、補助記憶装置36及び通信インターフェース37は、データを相互に交換することができるようにバス38でそれぞれ接続される。
【0047】
一方、子機12は、情報ラック13で消費される総消費電流のデータを第1通信回線14を用いて所定の第2時間間隔ごとに親機11に送信する。より具体的には、図3において、子機12は、CPU61、情報ラックID設定部62、記憶装置63、センサインターフェース64、通信インターフェース65及びバス66を備えて構成される。
【0048】
CPU61は、例えば、マイクロプロセッサ等で構成され、通信制御を行う通信部71、調査パケットから親機アドレスを取り出す抽出部72、受信した受信パケットに応じて親機アドレス保持部83及びMACアドレス保持部84を操作するアドレス操作部73、送信すべきデータを作成するデータ作成部74、及び、測定した総消費電流のデータを電流データ保持部85に格納する電流データ格納部75を備えると共に、情報ラックID設定部62、記憶装置63、センサインターフェース64及び通信インターフェース65を制御する。
【0049】
記憶装置63は、書き換え可能な不揮発メモリ(例えば、EEPROMなど)や揮発性メモリ(例えばRAMなど)であり、共通アドレスを保持する共通アドレス保持部81、自己の子機アドレス202を保持する自己子機アドレス保持部82、親機アドレスを保持する親機アドレス保持部83、MACアドレスを保持するMACアドレス保持部84、所定の第2時間間隔毎に検出した情報ラック13の総消費電流のデータを時系列順に保持する電流データ保持部85、子機12を動作させるためのプログラム等の各プログラム(不図示)、及び、各プログラム実行中のデータ(不図示)等を記憶する。
【0050】
共通アドレスは、総ての子機12に共通なアドレスであり、例えば製品の製造段階や出荷段階で製造企業によって予め共通アドレス保持部81に設定される。子機アドレス202は、上述したように、通信の際に子機12を特定するために使用されるため、少なくとも第1通信回線14に接続される各子機12ごとに異なる必要がある。本実施形態では、子機アドレス202は、例えば製造する子機ごとに異なるように製造企業が割り当てるMACアドレスを用いることができ、製品の製造段階などで自己子機アドレス保持部82に格納される。なお、自己子機アドレス保持部82を記憶装置63内に設けるのではなく、必要なビット数分のディップスイッチで別に構成し、ユーザが、子機アドレス202を、子機12を電流監視システム1に設置する際に、既設の子機12に割り振られた子機アドレス202と重複しないように割り当てて、このディップスイッチで設定するように構成してもよい。
【0051】
情報ラックID設定部62は、情報ラックID203を設定するための機器であり、例えば情報ラックID203のビット数分のディップスイッチで構成される。なお、情報ラックID設定部62の代わりに情報ラックID保持部を記憶装置63内に設け、更に子機12に入力装置を設けて、この入力装置から情報ラックID203を情報ラックID保持部に格納するように構成してもよい。またこの場合に、子機アドレス202をこの入力装置を用いて自己子機アドレス保持部82に格納するように構成してもよい。
【0052】
センサインターフェース64は、電流を測定する電流測定アタッチメント91からの測定結果が入力されるインターフェースであり、例えば所定のプロトコルに従ってディジタル信号を入出力するディジタルインターフェースである。
【0053】
所定のプロトコルは、例えば、フィリップス(PHILIPS)社が提唱するI2Cバス(登録商標)、松下電工社が提唱するNMAST(登録商標)、及び、SPI(シリアル・ペリフェラル・インターフェース)バスなどがある。このようなプロトコルを採用することにより、電流検出部とこのようなプロトコルのディジタルインターフェースとが一体的にモジュール化された電流センサを利用することができる。そのため、この電流センサを組み込んだ電流測定アタッチメント91を小型、低コストで製造することができる。
【0054】
通信インターフェース65は、第1通信回線14に接続するためのインターフェースであり、親機11の通信インターフェース37と同様のプロトコルに従う。そして、これらCPU61、情報ラックID設定部62、記憶装置63、センサインターフェース64及び通信インターフェース65は、データを相互に交換することができるようにバス66でそれぞれ接続される。
【0055】
図1に戻って、通信する通信パケットのルーティングを行うルータ15、親機11、子機12及び情報ラック13内の各サーバPC103は、第1通信回線14によって相互に接続されローカルエリアネットワーク(LAN)を構成する。そして、このLANは、ルータ15を介して第2通信回線21に接続される。LANは、例えば、TCP/IP等のインターネット技術を用いてイントラネットを構成する。なお、LANは、第1通信回線14にケーブルではなく、無線伝送路を用いて無線LANを構成してもよい。
【0056】
第2通信回線21は、例えば、電話回線、ISDN又は専用回線等であり、TCP/IP等のプロトコルによりインターネットを構成する。また、端末装置22は、ウェブブラウザや第2通信回線21に接続する機能を搭載したコンピュータ(PC)、例えば、ディスクトップPC、ノートPC又はPDA等であり、第2通信回線21及びルータ15を介して親機11との間で情報を交換する。
【0057】
次に、図3及び図4に基づいて情報ラック13について説明する。情報ラック13は、上述したように、複数の電気機器をまとめて収容する筐体であり、これら複数の電気機器、本実施形態ではサーバPC103−1、・・・、103−5に電力を供給するために、配線ダクト本体101を備える。
【0058】
配線ダクト本体101は、図4に示すように、一側面に開口部が形成された鋼板製の長尺のケース110と、その内部に並列して長手方向に配設された複数の導体111−a、111−b、111−cとを備えて構成される。本実施形態では、導体111は、開口部のある一側面に垂直な両側面に電源用の導体111−a、111−bと開口部のある一側面に対向する面にアース用の導体111−cとで構成される。
【0059】
配線ダクト本体101から電気機器(サーバPC103)へ電力を供給するために両者を電気的に接続するためのコンセントプラグ102は、配線ダクト本体101の開口部からケース内部に挿入される挿入部121と、この挿入部121に連設されてケース110の外部に露出する露出部122とが一体として形成された絶縁樹脂製のケーシングを備える。挿入部121には、露出部の底部から一定間隔を空けて2枚の羽123−a、123−bが対向するように凸設され、対向する2枚の導体板124−a、124−bがこの2枚の羽123−a、123−bと平行となるように凸設され、さらに、先端面に導体ピン125が凸設されている。この2枚の導体板124−a、124−b及び導体ピン125は、露出部122内部でコンセントの3枚の刃受にそれぞれ接続されている。3枚のうち2枚の刃受は、露出部122の上部面に設けられた差込口126−a、126−bを介して、電気機器(サーバPC103)におけるプラグの電源用のピンと接続可能となっており、残余の1枚の刃受は、露出部122の上部面に設けられた差込口126−cを介して、電気機器(サーバPC103)におけるプラグのアース用のピンと接続可能となっている。
【0060】
コンセントプラグ102は、露出部122の底部と配線ダクト本体101の開口部を形成する端部110−a、110−bの上面と接触するまで挿入部121が挿入され(図4(a)参照)、略90度回転されると(図4(b)参照)、露出部122の底部と羽123−a、123−bとで形成される間隙に配線ダクト本体101の端部110−a、110−bが嵌合することによって(図4(c)参照)、配線ダクト本体101に装着される。そして、略90度回転されることにより、コンセントプラグの2枚の導体板124−a、124−bは、配線ダクト本体101の導体111−a、111−bとそれぞれ接触され、配線ダクト本体101の導体111−a、111−bとコンセントプラグ102の導体板124−a、124−bとは、導通するようになる。さらに、コンセントプラグの導体ピン125は、配線ダクト本体101の導体111−cと接触され、これらは導通するようになる。
【0061】
配線ダクト本体101は、このようなコンセントプラグ102を装着することで任意個数の口を持つコンセントとなる。そして、電気機器(サーバPC103)におけるプラグのピンをコンセントプラグ102の刃受に差し込むことによって、電気機器(サーバPC103)は、プラグのピン、コンセントプラグ102の刃受、コンセントプラグ102の導体板124−a、124−b、125及び配線ダクト本体101の導体111−a、111−b、111−cを介して、配線ダクト本体101から電力の供給を受けることができる。本実施形態では、図3に示すように、サーバPC103−1、・・・、103−5は、それぞれコンセントプラグ102−1、・・・、102−5を介して配線ダクト本体101から電力供給を受ける。また、子機12もコンセントプラグ102−6を介して配線ダクト本体101から電力供給を受ける。
【0062】
一方、図5において、電流測定アタッチメント91は、配線ダクト本体101の導体111に流れる電流を測定する機器であり、配線ダクト本体101の開口部からケース内部に挿入される挿入部131と、この挿入部131に連設されてケース110の外部に露出する露出部132とが一体として形成された絶縁樹脂製のケーシングを備える。挿入部131には、配線ダクト本体101に装着するためにコンセントプラグ102の挿入部121と同様に、露出部132の底部から一定間隔を空けて2枚の羽133−a、133−bが対向するように凸設される。
【0063】
挿入部131の内部には、電流を検出する検出部が配置される。検出部は、例えば、配線ダクト本体101の導体111と常に一定間隔を保持して対峙する位置に配置され、導体111に流れる電流によって生じる磁束により電圧が誘導されるコイルによって構成される。この誘導電圧の電圧値は、導体111を流れる電流の電流値とリニアに比例するように構成される。
【0064】
露出部132の内部には、検出部の出力を電流値に変換する変換回路と、センサインターフェース64と同一の所定のプロトコルに従うディジタルインターフェースが配置される。
【0065】
電流測定アタッチメント91は、上述のように挿入部133を構成することによってコンセントプラグ102と同じように容易に配線ダクト本体101に装着することができる。そして、その内部に検出部、変換回路及びディジタルインターフェースを備えることにより、このディジタルインターフェースと子機12のセンサインターフェース64とを介して相互にデータを送受信し、測定した電流値を子機12に送信することができる。
【0066】
なお、本実施形態では、電流測定アタッチメント91は、検出部、変換回路及びディジタルインターフェースを備え、子機12とディジタル信号によって測定した電流値を送信するように構成を示したが、電流測定アタッチメント91内にはコイル等の検出部のみを備えて、アナログ信号を子機12に出力するように構成してもよい。この場合には、電流測定アタッチメント91から出力されたアナログ信号をディジタルの電流値に変換する変換部が子機12側に必要となる。
【0067】
また、露出部132の内部には、子機12と電流測定アタッチメント91との通信距離を長くするために増幅回路をさらに備えてもよい。ユーザの安全を確保するために配線ダクト本体101に電流が流れているか否かを表示するLED等のランプを露出部132の外表面に露出するようにさらに備えてもよい。また、測定した電流値を表示する7セグメントのLEDやLCD等の表示器を露出部132の外表面に露出するようにさらに備えてもよい。
【0068】
次に、本実施形態の動作について説明する。
(実施形態の動作)
図10は、親機が新設子機を認識する動作を示すフローチャートである。図11は、各情報ラックの総消費電流を収集する動作を示すフローチャートである。図12は、日経時電流データデータベースの構成及び日電流統計データデータベースの構成を示す図である。図13は、月経時電流データデータベースの構成及び月電流統計データデータベースの構成を示す図である。
【0069】
ユーザは、既設や新設の情報ラック13の総消費電流を監視しようとする際に子機12を新設する。ユーザは、情報ラックID設定部62に情報ラックID203を設定する。ユーザは、新設の子機12の通信インターフェース65を第1通信回線14に接続し、電流測定アタッチメント91を監視対象の情報ラック13における配線ダクト本体101に装着し、そして、電源プラグをコンセントプラグ102に装着する。そして、ユーザは、新設の子機12の電源を投入する。
【0070】
新設の子機12は、電源が投入されると、子機12内の各部を初期化し、CPU61のアドレス操作部73は、自己のMACアドレスとして共通アドレス保持部81に記憶されている共通アドレスをMACアドレス保持部85に格納する。
【0071】
なお、情報ラック13を新設した場合には、ユーザは、既設の情報ラック13に割り当てられた情報ラックID203と重複しないように新設の情報ラック13に情報ラックID203を割り当てる。ユーザは、新設の情報ラック13が接続されるブレーカのブレーカIDを調べ、ブレーカDB53を適切に更新するように、親機11の入力装置32を用いて、情報ラックID203及びブレーカID204を入力する。入力されるとCPU31のDB操作部43は、ブレーカDB53にレコードを追加して、入力された情報ラックID203及びブレーカID204をこのレコードに登録する。
【0072】
図10において、親機11は、電流監視システム1に子機12が新設されたか否かを調べるために、送信先アドレス部分に共通アドレスを、発信元アドレス部分に親機アドレスを、及び、データ部分に調査パケットである旨の情報をそれぞれ収容した通信パケット(調査パケット)を作成し、これを通信インターフェース37を介して第1通信回線14に送信する(S11−P)。
【0073】
各子機12は、それぞれ通信パケットを受信し、CPU61の通信部71は、受信した通信パケットの送信先アドレス部分に収容されている内容と、MACアドレス保持部84に記憶されている内容とを比較することによって、自己宛ての通信パケットであるか否かを判断する(S12−C)。新設の子機12は、新設直後ではMACアドレス保持部84に上述のように共通アドレスが格納されるから、この通信パケットが自己宛てであると判断する。なお、子機12は、自己宛てではない場合には、受信した通信パケットを破棄する。
【0074】
次に、新設子機12におけるCPU61の通信部71は、データ部分を参照することによって通信パケットの種別を判断する。調査パケットであると判断されると、抽出部72は、発信元アドレス部分から親機アドレスを抽出する。CPU61は、アドレス操作部73を用いて、自己子機アドレス保持部82に記憶されている内容(当該新設子機12の子機アドレス202)をMACアドレス保持部84に格納する(S13−C)。そして、CPU61は、アドレス操作部73を用いて、抽出した親機アドレスを親機アドレス保持部83に格納する(S14−C)。このようにMACアドレス保持部84に記憶されている内容を共通アドレスから自己の子機アドレス202に変更するので、以後、調査パケットを受信したとしても調査パケットは破棄され、子機12は調査パケットを受信するたびに応答することがない。このため、電流監視システム1は、第1通信回線14を効率良く利用することができる。
【0075】
次に、新設子機12のCPU61は、データ作成部74を用いて、情報ラックID設定部62の情報ラックID203と応答パケットである旨を示す情報とからデータ部分に収容するデータを作成する。CPU61の通信部71は、送信先アドレス部分に親機アドレスを、発信元アドレス部分に子機アドレスを、及び、データ部分に作成したデータをそれぞれ収容した通信パケット(応答パケット)を作成し、これを通信インターフェース65を介して第1通信回線14に送信する(S15−C)。
【0076】
親機11は、通信パケットを受信し、CPU31の通信部41は、受信した通信パケットの送信先アドレス部分に収容されている内容と自己のアドレスとを比較することによって、自己宛ての通信パケットであるか否かを判断する(S16−P)。
【0077】
次に、親機11は、この通信パケットが自己宛てであると判断すると、データ部分を参照することによって通信パケットの種別を判断する。親機11のCPU31は、応答パケットであると判断すると、電流監視システム1に子機12が新設されたと認識する(S17−P)。
【0078】
次に、CPU31は、抽出部42を用いて、発信元アドレス部分から子機アドレス202を抽出し、データ部分から情報ラックID203を抽出する。CPU31は、新設子機12に子機ID201を割り振る。CPU31は、DB操作部43を用いて、子機アドレスDB51に新たにレコードを追加し、このレコードの各フィールドに割り振った子機ID201及び抽出した子機アドレス202をそれぞれ登録する。CPU31は、DB操作部43を用いて、情報ラックDB52に新たにレコードを追加し、このレコードの各フィールドに割り振った子機ID201及び抽出した情報ラックID203をそれぞれ登録する(S18−P)。
【0079】
そして、親機11は、定期的に調査パケットを生成し、これを通信インターフェース37を介して第1通信回線14に送信する。
【0080】
このようにして親機11は、調査パケットに対して応答パケットを受信することにより、子機12が電流監視システム1に新設されたことを自動的に認識することができる。親機11は、応答パケットの発信元アドレス部分を参照することによって新設の子機12の子機アドレス202を認識することができる。親機11は、応答パケットのデータ部分を参照することによって、新設の子機12が設置された情報ラックID203を認識することができる。そして、親機11は、新設の子機12に子機ID201を割り振って、割り振った子機ID201に基づいて子機アドレスDB51及び情報ラックDB52にレコードを追加することにより、子機アドレス202及び情報ラックID203を各データベースにそれぞれ登録することができる。
【0081】
次に、親機11が各情報ラック13の総消費電流のデータを収集する動作について説明する。
【0082】
各子機12のCPU61は、センサインターフェース64を介して、電流測定アタッチメント91が測定した総消費電流のデータをそれぞれ取り込み、電流データ格納部75を用いて、電流データ保持部85の先頭メモリアドレスにそれぞれ格納する。各子機12のCPU61は、この総消費電流のデータの取り込みを所定の第1時間間隔で行い、先頭メモリアドレスから順次に電流データ保持部85にそれぞれ格納する。所定の第1時間間隔は、所定の第2時間間隔より短い時間である。所定の第1時間間隔は、例えば、商用周波数又はその整数倍に対応した時間であり、所定の第2時間間隔は、例えば、10分、15分、20分又は30分である。
【0083】
図11において、所定の第1時間間隔で総消費電流値のサンプリングを開始してから所定の第2時間間隔に相当する時間が経過すると、各子機12のCPU61は、データ作成部74を用いて、電流データ保持部85に記憶されている総ての総消費電流のデータをそれぞれ読み出す。各子機12のデータ作成部74は、読み出した総ての総消費電流のデータとデータパケットである旨を示す情報とからデータ部分に収容するデータをそれぞれ作成する。各子機12の通信部71は、送信先アドレス部分に親機アドレスを、発信元アドレス部分に子機アドレスを、及び、データ部分に作成したデータをそれぞれ収容した通信パケット(データパケット)をそれぞれ作成し(S21−C)、これを通信インターフェース65を介して第1通信回線14にそれぞれ送信する(S22−C)。そして、再び、各子機12のCPU61は、所定の第2時間間隔でサンプリングした総消費電流のデータを電流データ保持部85の先頭メモリアドレスから順次にそれぞれ格納する。
【0084】
即ち、各子機12は、所定の第2時間間隔内において所定の第1時間間隔でサンプリングした情報ラック13の総消費電流のデータをまとめてデータパケットにそれぞれ作成し、親機11にそれぞれ送信することになる。
【0085】
次に、親機11は、通信パケットを受信すると、CPU31の通信部41を用いて、受信した通信パケットの送信先アドレス部分に収容されている内容と自己のアドレスとを比較することによって、自己宛ての通信パケットであるか否かを判断する。次に、親機11は、この通信パケットが自己宛てであると判断すると、データ部分を参照することによって通信パケットの種別を判断する(S23−P)。
【0086】
次に、親機11のCPU31は、データパケットであると判断すると、抽出部42を用いて、発信元アドレス部分から子機アドレス202を抽出し、データ部分から時系列順の総消費電流のデータを抽出する。CPU31は、データ処理部45を用いて、総ての総消費電流のデータにおける平均値を算出する。CPU31は、DB操作部43を用いて、子機アドレスDB51を参照し抽出した子機アドレス202に対応する子機ID201を検索する。DB操作部43は、情報ラックDB52を参照し検索した子機ID201に対応する情報ラックID203を検索する。DB操作部43は、ブレーカDB53を参照し検索した情報ラックID203に対応するブレーカID204を検索する。こうしてCPU31は、受信したデータパケットの総消費電流のデータが、どの情報ラック13のデータであり、どのブレーカのデータであるかを認識することができる。そして、DB操作部43は、検索したブレーカID204及び算出した平均値に基づいて日経時電流データDB55−Dを更新する(S24−P)。DB操作部43は、更新した日経時電流データDB55−Dに基づいてブレーカ閾値DB54を参照して、余裕電流率を計算し、必要に応じて警告を表示装置33に表示する。DB操作部43は、更新した日経時電流データDB55−Dに基づいて日電流統計データDB56−Dを更新する(S24−P、S26−P)。
【0087】
日経時電流データDB55−Dは、各ブレーカの総消費電流を測定時間と対応付けて登録するデータベースであり、図12(a)に示すように、そのフィールドは、各ブレーカID204で構成され、測定時間毎にレコードが作成される。余裕電流率は、ブレーカが遮断するまでにどの程度の電流を流すことができるかを示す100分率であり、(100−(当該ブレーカに流れる電流/当該ブレーカの定格遮断電流)×100)である。日電流統計データDB56−Dは、総消費電流の最大値、最小値、平均値及び最大値を観測した時間である最大値時間を各ブレーカID204と対応付けて登録するデータベースであり、図12(b)に示すように、そのフィールドは、総消費電流の最大値、最小値、平均値及び最大値時間で構成され、ブレーカID毎にレコードが作成される。
【0088】
S24−Pの処理をより具体的に説明すると、DB操作部43は、日経時電流データDB55−Dにおいて、検索したブレーカID204に対応するフィールド(列)を探し、探したフィールドにおける先頭のレコード(行)を探し、算出した平均値を登録すべき欄を探す。そして、DB操作部43は、当該欄の数値に算出した平均値を足し算し、足し算の結果を当該欄に登録する。このような日経時電流データDB55−Dの更新を総ての子機12から送信されたデータパケットについて行い、当該測定時間におけるレコードを作成する。なお、この当該測定時間におけるレコードの作成は、所定の第1時間間隔内に終了する必要がある。
【0089】
S25−Pの処理をより具体的に説明すると、日経時電流データDB55−Dを参照することによって或るブレーカID204に対応する当該測定時間における総電流を抽出し、ブレーカ閾値DB54を参照することによって或るブレーカID204に対応する定格遮断電流を抽出する。そして、データ処理部45は、抽出した総電流及び定格遮断電流を用いて余裕電流率を算出する。CPU31は、算出した余裕電流率を表示装置33に表示する。なお、CPU31は、算出した余裕電流率が所定の値、例えば、5%以下になった場合には、表示装置33にさらに警告、例えば、“ブレーカID×××は、余裕電流率が○○○となりました。情報ラックに電気機器を増設する場合には、お気をお付けください。”と表示してもよい。CPU31は、総てのブレーカID204について余裕電流率を計算し、表示する。これによってユーザは、ブレーカ毎に余裕電流率を知ることができ、どの程度、電気機器を情報ラック13に増設可能か判断することができる。
【0090】
そして、S26−Pの処理をより具体的に説明すると、DB操作部43は、日経時電流データDB55−Dの当該測定時間における各ブレーカID204に対応する総消費電流のデータに基づいて、日電流統計データDB56−Dにおける最大値、最小値、平均値及び最大値時間を各ブレーカID204毎に更新する。例えば、ブレーカID204“BR01”では、日経時電流データDB55−Dの“BR01”の当該測定時間における総消費電流のデータ“△×□”と、日電流統計データDB56−Dにおける“BR01”のレコードの最大値及び最小値にそれぞれ登録されている値と大小を比較し、比較の結果、必要に応じて最大値及び最小値をそれぞれ更新する。最大値を更新した場合には、最大値時間も更新する。そして、日経時電流データDB55−Dの“BR01”における当該測定時間までの各レコードについて平均値を算出し、算出した平均値で日電流統計データDB56−Dの平均値を更新する。
【0091】
DB操作部43は、このようにして日経時電流データDB55−D及び日電流統計データDB56−Dを更新する。
【0092】
次に、CPU31は、時計46の時刻を参照して1日が経過したか否かを判断する(S27−P)。判断の結果、CPU31は、1日が経過していない場合には(No)、処理をS23−Pに戻し、先頭のレコードから順次にレコードを作成するように日経時電流DB55−Dを更新し(S24−P)、日電流統計データDB56−Dを更新する(S26−P)。1日が経過するまで、S24−Pの処理及びS26−Pの処理を繰り返す。
【0093】
一方、判断の結果、CPU31は、1日が経過したと判断した場合には(Yes)、DB操作部43を用いて、翌日用の日経時電流データDB55−D及び日電流統計データDB56−Dを用意すると共に、日経時電流データDB55−D及び日電流統計データDB56−Dに基づいて月経時電流データDB55−M及び月電流統計データDB56−Mを更新する(S28−P、S29−P)。
【0094】
月経時電流データDB55−Mは、各ブレーカの総消費電流を日と対応付けて登録するデータベースであり、図13(a)に示すように、そのフィールドは、各ブレーカID204で構成され、日毎にレコードが作成される。月電流統計データDB56−Mは、総消費電流の最大値、最小値、平均値及び最大値を観測した日である最大値日を各ブレーカID204と対応付けて登録するデータベースであり、図13(b)に示すように、そのフィールドは、総消費電流の最大値、最小値、平均値及び最大値日で構成され、ブレーカID毎にレコードが作成される。
【0095】
S28−Pの処理をより具体的に説明すると、DB操作部43は、各ブレーカID204について日電流統計データDB56−Dにおける平均値をそれぞれ抽出し、抽出した各平均値を月経時電流データDB55−Mの各ブレーカID204に対応する先頭のレコードの欄に登録する。
【0096】
そして、S29−Pの処理をより具体的に説明すると、DB操作部43は、月経時電流データDB55−Mの当該日における各ブレーカID204に対応するデータに基づいて、月電流統計データDB56−Mにおける最大値、最小値、平均値及び最大値日を各ブレーカID204毎に更新する。例えば、ブレーカID204“BR01”では、月経時電流データDB55−Mの“BR01”の当該日におけるデータ“△×■”と、月電流統計データDB56−Mにおける“BR01”のレコードの最大値及び最小値にそれぞれ登録されている値と大小を比較し、比較の結果、必要に応じて最大値及び最小値をそれぞれ更新する。最大値を更新した場合には、最大値日も更新する。そして、月経時電流データDB55−Mの“BR01”における当該日までの各レコードについて平均値を算出し、算出した平均値で月電流統計データDB56−Mの平均値を更新する。
【0097】
DB操作部43は、このようにして月経時電流データDB55−M及び月電流統計データDB56−Mを更新する。
【0098】
次に、CPU31は、時計46の年月日を参照して1月が経過したか否かを判断する(S30−P)。判断の結果、CPU31は、1月が経過していない場合には(No)、処理をS23−Pに戻し、1日が経過した後に、S28−Pでは先頭のレコードから順次にレコードを作成するように月経時電流DB55−Mを更新し、月電流統計データDB56−Mを更新する(S29−P)。1月が経過するまで、S24−Pの処理乃至S29−Pの処理を繰り返す。
【0099】
一方、判断の結果、CPU31は、1月が経過したと判断した場合には(Yes)、DB操作部43を用いて、翌月用の月経時電流データDB55−M及び月電流統計データDB56−Mを用意する。
【0100】
また、親機11は、上述の動作中に入力装置32よりデータ表示の指示が入力されると、指示内容に応じて日経時電流データDB55−D及び月経時電流データDB55−Mに基づいて入力時点における当該日の日経時電流データ及び当該日までの月経時電流データを表示装置33に表示する。あるいは、指示内容に応じて日電流統計データDB56−D及び月電流統計データDB56−Mに基づいて入力時点における当該日の統計データ及び当該日までの統計データを表示装置33に表示する。
【0101】
なお、上述では、ブレーカの流れる総電流をデータベースに作成し、ユーザに提示するように構成したが、さらに、図12に示す日経時電流データDB55−D及び日電流統計データDB56−Dや図13に示す月経時電流データDB55−M及び月電流統計データDB56−Mと同様の構成のデータベースを情報ラック13毎に作成し、ユーザに提示するように構成してもよい。
【0102】
このようにして親機11は、日・月経時電流データDB55及び日・月電流統計データDB56を作成し、情報ラック13の総消費電流やブレーカの電流を監視する。そして、親機11は、ブレーカ毎に余裕電流率を表示装置33に表示するので、ユーザは、ブレーカ毎に余裕電流率を知ることができ、どの程度、電気機器を情報ラック13に増設可能か判断することができる。また、電流測定アタッチメント91により総消費電流を測定するので、ユーザは、煩雑な作業をする必要が無く、ユーザの安全が確保され、しかもユーザが誤ってブレーカを落すことも無い。さらに、ユーザは、親機11によって遠隔で情報ラック13の総消費電流やブレーカの電流を監視することができる。
【0103】
一方、ユーザは、ウェブブラウザを起動して親機11のURLを指定することによって端末装置22と親機11とを通信可能とし、日経時電流データDB55−D、日電流統計データDB56−D、余裕電流率、月経時電流データDB55−M、及び、月電流統計データDB56−Mを端末装置22で閲覧することができる。
【0104】
図14は、ウェブブラウザの画面構成を示す図である。図14において、電流監視システム1の画面は、ブレーカと情報ラック13との配線系統を示す配線系統図画面302と、測定結果を表示する測定結果画面301とを備えて構成される。
【0105】
配線系統は、例えば、ツリー形式で表示され、第1階層に分電盤16を示すルート(Root)が表示され、第2階層に各ブレーカのブレーカID204が表示され、第3階層に各情報ラック13の情報ラックID203が表示される。そして、各ブレーカ及び各情報ラック13の接続状態が表示される。
【0106】
測定結果画面301は、測定結果をグラフで表示するグラフ表示部305と、グラフ表示部305に日経時電流データを表示させる指示を入力するボタンである「Day」303と、グラフ表示部305に月経時電流データを表示させる指示を入力するボタンである「Month」304と、余裕電流率を表示する余裕電流率表示部306とから構成される。
【0107】
ユーザは、配線系統図画面302に表示されるブレーカID204をマウス等の入力装置によってクリックすることによって、グラフ表示部305に表示させるブレーカを指定し、「Day」303又は「Month」304をマウス等の入力装置によってクリックすることによって、グラフ表示部305に表示させるデータを指定する。
【0108】
これら指定が入力されると、端末装置22は、指定の情報を親機11に送信し、親機11は、指定に応じたデータを補助記憶装置36から検索し、指定に応じたデータの情報を端末装置22に返信する。
【0109】
このように構成することにより、日経時電流データDB55−Dや日電流統計データDB56−D等が端末装置22で閲覧可能となるので、親機11の表示装置33を省略することができる。さらに、親機11の入力装置32を用いて入力するブレーカDB53のデータやブレーカ閾値DB54等をデータを、端末装置22を用いて入力するように構成してよい。このように構成することにより親機11の入力装置32を省略することができる。表示装置33や入力装置32を省略することによって親機11のコストダウンを図ることができる。
【0110】
なお、上述の実施形態において、さらに各情報ラック13内の温度を監視するように構成してもよい。この場合には、親機11の補助記憶装置36は、子機アドレスDB51、情報ラックDB52、ブレーカDB53、ブレーカ閾値DB54、日・月経時電流データDB55及び日・月電流統計データDB56に加えて、図2において破線で示すように、日・月経時温度データDB57及び日・月温度統計データDB58を更に備えて構成される。そして、子機12のセンサインターフェース64には、電流測定アタッチメント91に加えて、図3において破線で示すように温度センサ92が更に接続される。
【0111】
日経時温度データDB57−D及び日温度統計データDB58−Dは、図12に示す日経時電流データDB55−D及び日電流統計データDB56−Dと同様に構成され、登録されるデータが電流のデータに代えて温度のデータとなる。月経時温度データDB57−M及び月温度統計データDB58−Mは、図13に示す月経時電流データDB55−M及び月電流統計データDB56−Mと同様に構成され、登録されるデータが電流のデータに代えて温度のデータとなる。
【0112】
温度センサ92は、サーミスタ等の温度を検出する温度検出部と、検出した温度のデータを所定のプロトコルに従ってセンサインターフェース64と送受信するディジタルインターフェースとを備えて構成される。
【0113】
ここで、親機11が各情報ラック13の温度のデータを収集する動作については、上述の親機11が各情報ラック13の総消費電流のデータを収集する動作と同様なので、その説明を省略する。
【0114】
また、上述の実施形態では、ブレーカの供給可能な電力に関する情報として余裕電流率を計算したが、定格遮断電流とブレーカに流れる電流との差を計算してもよい。
【0115】
そして、上述の実施形態では、親機11のデータ処理部45が最大値や最小値等を算出するように構成したが、子機12のCPU61がこれらを算出するように構成してもよい。この場合には、例えば、当該日の最大値を保持する日最大値保持部、当該日の最小値を保持する日最小値保持部、当該日の平均値を保持する日平均値保持部、当該月の最大値を保持する月最大値保持部、当該月の最小値を保持する月最小値保持部、及び、当該月の平均値を保持する月平均値保持部を記憶装置63がさらに備えるように構成する。そして、最大値及び最小値の場合には、子機12が総消費電流値をサンプリングするごとに、保持部に格納されている値とサンプリングした値とをそれぞれ比較することによってこれら値を更新し、平均値の場合には、子機12が総消費電流値をサンプリングするごとに、保持部に格納されている値にサンプリングした値を加算し、子機12が親機11にデータパケットを送信する際に第2時間間隔におけるサンプリング回数で割り算するようにCPU61を構成する。このように構成することによって親機11のCPU31の負荷が軽減され、より安価なCPUを使用することができる。
【0116】
さらに、上述の実施形態において、サンプリングした総消費電流や動作状況等を表示させるために、例えば7セグメントのLEDやLCD等の表示装置と表示内容を切り換える押し釦スイッチとを子機12に更に備えさせ、押し釦スイッチで表示装置の表示内容を例えば現在電流値、現在温度、平均値、最大値、最小値そして再び現在電流値に戻るようにサイクリックに切り換え可能に構成してもよい。
【0117】
【発明の効果】
請求項1及び請求項2に記載の発明にかかる電流監視システム、並びに、請求項9に記載の発明にかかる電流監視方法では、ブレーカから給電される電力供給部の電流は、子機のアタッチメントにおける電流検出部で検出され、検出出力が親機に集約される。親機は、集約された検出出力からデータベースに基づいてブレーカの電流を算出する。このため、分電盤内でクランプメータでブレーカに流れる電流を測定する必要がない。そのため、ユーザの感電の危険や誤ってユーザがブレーカを落す危険が無い。そして、ブレーカに流れる電流を知ることができ、第2データベースを備えるので、データ処理部は、ブレーカの供給可能な電力に関する情報を算出することができる。そのため、機器が当該ブレーカから給電される電力供給部に新設可能か否かをこの情報から直ちに判断することができる。また、子機から親機への検出出力の送信は、複数の検出出力をまとめて行うので、この送信を行わない期間では、子機と親機とを結ぶ伝送路を他の機器の通信に開放することができる。特に、機器が制御機器やサーバPC等の他の機器と通信を行う必要がある機器の場合には、この機器は、この伝送路を使用することができる。
【0118】
そして、請求項3に記載の発明にかかる電力監視システムでは、請求項1又は請求項2に記載の発明において、複数の機器が1個のラックに収納されるので、機器をラック毎に管理することができる。そして、電力供給部に配線ダクト本体を用いるので、機器の新設に合わせてコンセントを容易に増設することができる。
【0119】
また、請求項4に記載の発明にかかる電流監視システムでは、請求項3に記載の発明において、温度検出部によってラック内の温度を監視することができるので、ラック内の温度を考慮して機器がラック内に新設可能か否かを判断することができる。
【0120】
さらに、請求項5に記載の発明にかかる電流監視システムでは、請求項1又は請求項2に記載の発明において、第2データベースを備えるので、データ処理部は、電力供給部の電流を算出することができる。そのため、電力供給部の負荷容量を考慮して機器が電力供給部に新設可能か否かを判断することができる。
【0121】
そして、請求項6に記載の発明にかかる電流監視システムでは、請求項1又は請求項2に記載の発明において、電流余裕率を算出するので、ユーザは、ブレーカ毎に余裕電流率を知ることができ、どの程度、電気機器を増設可能か判断することができる
【0122】
また、請求項7に記載の発明にかかる電流監視システムでは、請求項1又は請求項2に記載の発明において、データ処理部は、ブレーカに流れる電流の統計データをさらに算出するので、当該統計データに基づいて、機器が当該ブレーカから給電される電力供給部に新設可能か否かを判断したり、各電力供給部の負荷容量を平均化する等、電力供給部に対する機器の最適な配置を実現したりすることができる。
【0123】
さらに、請求項8に記載の発明にかかる電流監視システムでは、請求項1又は請求項2に記載の発明において、インターネットを介して端末装置からデータ処理部の算出結果を何処からでも閲覧することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の電流監視システムの構成を示す図である。
【図2】親機の構成を示す図である。
【図3】子機の構成を示す図である。
【図4】配線ダクト本体及びコンセントプラグの外観を示す斜視図と断面図である。
【図5】配線ダクト本体及び電流測定アタッチメントの外観を示す斜視図である。
【図6】子機アドレスデータベースを示す図である。
【図7】情報ラックデータベースを示す図である。
【図8】ブレーカデータベースを示す図である。
【図9】ブレーカ閾値データベースを示す図である。
【図10】親機が新設子機を認識する動作を示すフローチャートである。
【図11】各情報ラックの総消費電流を収集する動作を示すフローチャートである。
【図12】日経時電流データデータベースの構成及び日電流統計データデータベースの構成を示す図である。
【図13】月経時電流データデータベースの構成及び月電流統計データデータベースの構成を示す図である。
【図14】ウェブブラウザの画面構成を示す図である。
【図15】分電盤と情報ラックとの接続状況を説明するための図である。
【図16】分電盤の内部を説明するための図である。
【図17】コントローラによって機器の使用電流を検知するシステムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 電流監視システム
11 親機
12 子機
13 情報ラック
14 第1通信回線
22 端末装置
31 中央処理装置
33 表示装置
36 補助記憶装置
41、71 通信部
42、72 抽出部
43 データベース操作部
44 閾値設定部
45 データ処理部
46 時計
51 子機アドレスデータベース
52 情報ラックデータベース
53 ブレーカデータベース
54 ブレーカ閾値データベース
55 日・月経時電流データデータベース
56 日・月電流統計データデータベース
57 日・月経時温度データデータベース
58 日・月温度統計データデータベース
62 情報ラックID保持部
63 記憶装置
73 アドレス操作部
74 データ作成部
75 電流データ格納部
81 共通アドレス保持部
82 自己子機アドレス保持部
83 親機アドレス保持部
84 MACアドレス保持部
85 電流データ保持部
91 電流測定アタッチメント
201 子機ID
202 子機アドレス
203 情報ラックID
204 ブレーカID
205 ブレーカ閾値

Claims (9)

  1. 複数の機器に電力を供給可能な電力供給部に対応して設けられる子機と、該子機と通信可能に接続される親機とを備え、前記電力供給部に電力を供給するブレーカに流れる電流を監視する電流監視システムにおいて、
    前記子機は、
    対応する電力供給部に流れる電流を検出するための電流検出部と該電流検出部で検出した検出出力を送信する第1通信部とを備えるアタッチメントの該第1通信部から前記検出出力を第1時間間隔で受信する第2通信部と、
    前記第2通信部で受信した複数の検出出力を記憶する第1記憶部と、
    前記第1記憶部に記憶される複数の検出出力を第1時間間隔よりも長い第2時間間隔でまとめて送信すると共に子機を識別する識別子を送信する第3通信部とを備え、
    前記親機は、
    前記第3通信部から送信された複数の検出出力及び識別子を受信する第4通信部と、
    電力供給部に流れる電流の検出出力を受信する子機と該電力供給部に電力を供給するブレーカとの対応関係を示す第1データベース、及び、ブレーカと該ブレーカの定格遮断電流との対応関係を示す第2データベースを記憶する第2記憶部と、
    電流を算出すべきブレーカに対応する子機を前記受信した識別子に基づいて前記第1データベースから検索し、検索した子機から受信した複数の検出出力に基づいて該ブレーカに流れる電流を算出すると共に、前記電流を算出すべきブレーカに対応する定格遮断電流を前記第2データベースから検索し、検索した定格遮断電流及び算出した電流に基づいて該ブレーカの供給可能な電流に関する情報を算出するデータ処理部とを備えること
    を特徴とする電流監視システム。
  2. 複数の機器に電力を供給可能な電力供給部に対応して設けられる子機と、該子機と通信可能に接続される親機とを備え、前記電力供給部に電力を供給するブレーカに流れる電流を監視する電流監視システムにおいて、
    前記子機は、
    対応する電力供給部に流れる電流を第1時間間隔で検出するための電流検出部と、
    前記電流検出部で検出した複数の検出出力を記憶する第1記憶部と、
    前記第1記憶部に記憶される複数の検出出力を第1時間間隔よりも長い第2時間間隔でまとめて送信すると共に子機を識別する識別子を送信する第1通信部とを備え、
    前記親機は、
    前記第1通信部から送信された複数の検出出力及び識別子を受信する第2通信部と、
    電力供給部に流れる電流の検出出力を受信する子機と該電力供給部に電力を供給するブレーカとの対応関係を示す第1データベース、及び、ブレーカと該ブレーカの定格遮断電流との対応関係を示す第2データベースを記憶する第2記憶部と、
    電流を算出すべきブレーカに対応する子機を前記受信した識別子に基づいて前記第1データベースから検索し、検索した子機から受信した複数の検出出力に基づいて該ブレーカに流れる電流を算出すると共に、前記電流を算出すべきブレーカに対応する定格遮断電流を前記第2データベースから検索し、検索した定格遮断電流及び算出した電流に基づいて該ブレーカの供給可能な電流に関する情報を算出するデータ処理部とを備えること
    を特徴とする電流監視システム。
  3. 前記複数の機器は、1個のラックに収納され、
    前記電力供給部は、一側面に開口部が形成された長尺のケースと該ケースの内部に並列して長手方向に配設された複数の導体とを備える配線ダクト本体であって、前記ラック内に設置されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電流監視システム。
  4. 前記子機は、前記ラック内の温度を検出する温度検出部をさらに備えること
    を特徴とする請求項3に記載の電流監視システム。
  5. 前記第2記憶部は、対応する電力供給部と子機との対応関係を示す第データベースをさらに記憶し、
    前記データ処理部は、電流を算出すべき電力供給部に対応する子機を前記受信した識別子に基づいて前記第データベースから検索し、検索した子機から受信した複数の検出出力に基づいて該電力供給部に流れる電流を算出すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電流監視システム。
  6. 前記ブレーカの供給可能な電流に関する情報は、前記ブレーカが遮断するまでにどの程度の電流を流すことができるかを示す100分率である余裕電流率であること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電流監視システム
  7. 前記データ処理部は、ブレーカにおける1日の最大値、1日の最小値、1日の平均値、1月の最大値、1月の最小値及び1月の平均値のうちの少なくとも1つをさらに算出すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電流監視システム。
  8. 前記子機と前記親機との通信は、インターネット技術を用いて行われ、
    前記親機は、さらにインターネットを介して接続される端末装置に表示させるべく前記データ処理部の算出結果を送信すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電流監視システム。
  9. 複数の機器に電力を供給可能な電力供給部に対応して設けられる子機と、該子機と通信可能に接続される親機とを備え、前記電力供給部に電力を供給するブレーカに流れる電流を監視する電流監視方法において、
    前記子機側に、
    対応する電力供給部に流れる電流を第1時間間隔で検出するステップと、
    検出した複数の検出出力を記憶するステップと、
    親機に、記憶した複数の検出出力を第1時間間隔よりも長い第2時間間隔でまとめて送信すると共に子機を識別する識別子を送信するステップとを備え、
    前記親機側に、
    電力供給部に流れる電流の検出出力を受信する子機と該電力供給部に電力を供給するブレーカとの対応関係を示す第1データベースを記憶するステップと、
    ブレーカと該ブレーカの定格遮断電流との対応関係を示す第2データベースを記憶するステップと
    前記子機から送信された複数の検出出力及び識別子を受信するステップと、
    電流を算出すべきブレーカに対応する子機を前記受信した識別子に基づいて前記第1データベースから検索するステップと、
    検索した子機から受信した複数の検出出力に基づいて該ブレーカに流れる電流を算出するステップと、
    前記電流を算出すべきブレーカに対応する定格遮断電流を前記第2データベースから検索するステップと
    検索した定格遮断電流及び算出した電流に基づいて該ブレーカの供給可能な電流に関する情報を算出するステップとを備えること
    を特徴とする電流監視方法。
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