JP5773297B1 - ロータリージョイントおよびそれを備えたメカニカルシール監視装置 - Google Patents

ロータリージョイントおよびそれを備えたメカニカルシール監視装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シールリングの欠損を直ちに検知することができるロータリージョイントおよびそれを備えたメカニカルシール監視装置を提供すること。【解決手段】同軸に配置された固定体と回転体と、前記固定体と回転体とを少なくとも1つのシールリングを介して軸を中心とする回転方向に摺動可能とするメカニカルシールと、シールリングを介する固定体と回転体との相対的な摺動状態の異常を検知して検知信号を出力する摺動異常検知機構とを備えたことを特徴とするロータリージョイント。【選択図】図2

Description

本発明は、ロータリージョイントおよびそれを備えたメカニカルシール監視装置に関する。
特許文献1には、同一軸心上に配置されたエンドカバーと回転管とを一対のシールリングを介して回転方向に摺動可能とするメカニカルシールを備えたロータリージョイントが開示されている。
このロータリージョイントにおいて、固定側のシールリングはエンドカバーの流通路の一端にホルダーを介して支持され、回転側のシールリングは回転管の一端にホルダーを介して支持されており、エンドカバー内に設けられたコイルばねによって固定側のシールリングが回転側のシールリングへ弾発的に押し付けられている。
回転管の他端は、例えば、回転するローラ内へ冷却水を導入するための流通路の一端とホースを介して接続され、エンドカバーの流通路の他端は、例えば、冷却水供給源にホースを介して接続される。
このように構成されたロータリージョイントによれば、回転管と共に回転する回転側のシールリングの対向シール面が、固定側のシールリングの対向シール面に対して回転方向に液密に摺動する。なお、シールリングは一般にセラミックスやカーボン素材からなり、消耗品であるため交換が必要となる。
近年、飲食物製造業や医薬品製造業等でも、ロータリージョイントを備えた液体充填装置が大量生産可能な製造ライン上に設置されている。例えば、ペットボトル入りの清涼飲料を大量生産する場合、回転方向に複数のノズルを有するロータリー式の充填機にロータリージョイントの回転管(ロータリーシャフト)を接続し、充填機を回転させながら各ノズルに空のペットボトルの口を接続して清涼飲料を充填している。
特開2002−323142号公報
従来のロータリージョイントでは、例えば、回転側と固定側のシールリングの少なくとも一方の対向シール面が傷付いたり欠損した場合、シール性能が低下し、必要とするシール性能が維持できなくなることによって発生する液漏れを発見してからシールリングを交換していた。なお、液漏れの発見は、シールリングの欠損発生からある程度の時間を経た後(例えば、数日〜数週間後)になる場合がある。
そのため、充填作業中において、従来のロータリージョイントでは、前記のようなシールリングの欠損が発生し、その欠損部分が異物として清涼飲料と共にペットボトルへ充填されても直ちに充填作業を中断できない場合があった。
その結果、異物が混入した不良品が大量に市場へ出荷される事態となり、事故発覚後に市場へ出回った大量の不良品を回収しなければならず、消費者側も製造者側も多大な不利益を被ることになっていた。このような問題は清涼飲料に限らず、充填機で充填可能なあらゆる液状の飲食物や医薬品等にも当てはまる。特に、医薬品製造の場合、人命に関わる事故に発展する可能性を含んでいるため、このような異物が混入した不良品を工場内に留め、市場に出回らないようにすることが喫緊の課題であり、世界的に共通した課題でもある。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、シールリングの欠損を直ちに検知することができるロータリージョイントおよびそれを備えたメカニカルシール監視装置を提供することを目的とする。
かくして、本発明によれば、同軸に配置された固定体と回転体と、前記固定体と回転体とを少なくとも1つのシールリングを介して軸を中心とする回転方向に摺動可能とするメカニカルシールと、シールリングを介する固定体と回転体との相対的な摺動状態の異常を検知して検知信号を出力する摺動異常検知機構とを備え
前記摺動異常検知機構は、前記シールリングと前記ホルダーの間に装着されたリミッターピンと、前記リミッターピンに埋め込まれた一端を有するワイヤーと、前記ホルダーに取り付けられかつ前記ワイヤーの他端と連結された板バネと、板バネ検知部とを備え、前記リミッターピンと共に前記ワイヤーが剪断されることによって解放された前記板バネを前記板バネ検知部にて検知し、それによって前記固定体と前記回転体との相対的な摺動状態の異常を検知するように構成されたロータリージョイントが提供される。
また、本発明の別の観点によれば、前記ロータリージョイントと、前記ロータリージョイントの前記摺動異常検知機構からの検知信号を受信する制御部とを備え、前記検知信号を受信した前記制御部によって前記ロータリージョイントの前記回転体の回転を停止させるように制御するメカニカルシール監視装置が提供される。
本発明のロータリージョイントによれば、摺動異常検知機構によってシールリングを介する固定体と回転体との相対的な摺動状態の異常を検知し、かつ検知信号を出力することができる。そのため、例えば、シールリングのシール面が欠損した場合、シールリングを介する固定体と回転体との相対的な摺動状態が正常から異常に変化し、つまり適正な摩擦抵抗よりも大きくなり、この変化を摺動異常検知機構によって直ちに検知することができる。
この結果、例えば、本発明のロータリージョイントを備えた充填装置が導入された飲食物製造業や医薬品製造業等の製造ラインにおいては、シールリングが欠損すると直ちにラインが停止するため、異物が混入した不良品を工場内に留めることが可能となる。よって、消費者は異物が混入した不良品を購入し食し、場合によっては健康を害するといった様々な不利益を被ることが無くなり、製造者は大量に市場に出回った不良品を回収する際に発生する手間、コストおよび信頼性の低下を未然に回避することができる。
また、本発明によれば、摺動異常検知機構において、前記適正な摩擦抵抗力を超えたか否かを電磁気的、機械的、光学的等の各種方法で判断する検知機構を簡素な構造で低コストにて作製することができる。この場合、固定体および回転体にかかる適正な摩擦抵抗力を超えるとリミッターピンが剪断するように、リミッターピンの材質、太さ等を考慮する。
また、本発明によれば、摺動異常検知機構において、メカニカルシールにおける前記摺動状態の異常を外部に伝達する機構を機械的な簡素な構造で低コストにて作製することができる。さらに、飲食物製造や医薬品製造等に用いられるロータリージョイントは定期的な洗浄が必要であり、洗浄によってロータリージョイントにおけるメカニカルシールとそれを覆うハウジングとの間の空間に洗浄水が残留したり結露が発生するため光学センサでは誤検知し易いが、この構成では水分による誤検知が無く、高精度な検知を実現できる。この場合、固定体および回転体にかかる適正な摩擦抵抗力を超えるとリミッターピンと共にワイヤーが剪断するように、ワイヤーの材質、太さ等を考慮する。
また、本発明のロータリージョイントを備えたメカニカルシール監視装置によれば、制御部によって、充填装置のロータリーシャフトを回転させるモータ、充填装置に供給する被充填液のポンプ、充填装置に供給する容器の搬送装置のモータ等の動力源の駆動と停止を制御するように液体充填システムを構築することができる。すなわち、摺動異常検知機構からの検知信号を受信した制御部によって直ちに液体充填システムの各動力源を停止させることができる。
本発明の実施形態1のメカニカルシール監視装置を備えた液体充填システムを示す構成図である。 実施形態1のメカニカルシール監視装置を示す一部断面正面図である。 実施形態1のメカニカルシール監視装置におけるロータリージョイントの一部断面正面図である。 図3のロータリージョイントにおけるメカニカルシールの要部拡大正断面図である。 図4のメカニカルシールと近接センサとの位置を示す説明図である。 (A)は図5のI−I線矢視断面図、(B)はメカニカルシールの対向シール面の反対側を示す説明図である。 メカニカルシールの摺動異常時の状態を示す図5対応図である。 (A)はメカニカルシールの摺動異常時の状態を示す図6(A)対応図、(B)は図6(B)対応図である。 実施形態2のロータリージョイントにおけるメカニカルシールの要部拡大正断面図である。
本発明のロータリージョイントは、同軸に配置された固定体と回転体と、前記固定体と回転体とを少なくとも1つのシールリングを介して軸を中心とする回転方向に摺動可能とするメカニカルシールと、シールリングを介する固定体と回転体との相対的な摺動状態の異常を検知して検知信号を出力する摺動異常検知機構とを備える。
本発明のロータリージョイントは、次のように構成されてもよい。
(1)前記メカニカルシールは、前記回転体であるパイプ状のロータリーシャフトの端面と摺接可能なように1つの前記シールリングが前記固定体であるパイプにホルダーを介して支持されてもよい。
このようにすれば、1個のシールリングのみで簡素な構造のメカニカルシールを構成することができる。この場合、ロータリーシャフトの端面をシールリングに応じたものにする必要がある。なお、この構成について詳しくは実施形態2で説明する。
(2)前記メカニカルシールは、固定体であるパイプにホルダーを介して支持された固定側のシールリングと、回転体であるパイプ状のロータリーシャフトにホルダーを介して支持された回転側のシールリングと有し、一対のシールリングが相対的に回転方向に摺動するように構成されてもよい。
このようにすれば、一対のシールリングでメカニカルシールを構成することができる。この場合、固定体および回転体は直接的に接触しないため長寿命化を図ることができる。なお、この構成について詳しくは実施形態1で説明する。
)前記リミッターピンが樹脂からなってもよい。
このようにすれば、リミッターピンを所定の剪断力で剪断するよう樹脂の種類、ピンの太さ等によって容易に調整できると共に、食品衛生法で認可された一定品質のリミッターピンを低コストにて作製することができる。なお、リミッターピンの材質は樹脂に限定されるものではなく、金属、セラミックス、木材等を用いることも可能であるが、飲食料製造や医薬品製造の製造ラインにロータリージョイントを使用する場合は前記理由から脆性材料ではない樹脂が好ましい。
)前記板バネ検知部が近接センサからなってもよい。
このようにすれば、水分によって誤検知することなく、解放された板バネの位置を電磁気的な近接センサにて確実に検知することができる。
以下、図面を参照しながら本発明のロータリージョイントおよびそれを備えたメカニカルシール監視装置の実施形態について詳説する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1のメカニカルシール監視装置を備えた液体充填システムを示す構成図である。
この液体充填システムSは、液体充填装置S1と、容器搬送装置S2と、実施形態1のロータリージョイント10を備えたメカニカルシール監視装置S3と、液体供給装置S4とを備え、例えば、搬送中の容器に清涼飲料、醤油等の液状の飲食料品、液状の医薬品等を充填する液体充填システムである。なお、実施形態1では、ペットボトルPに清涼飲料を充填する液体充填システムを例示している。
液体充填装置S1は、例えば、図示しない支持部によって回転可能に支持されると共にモータ51にて回転する垂直回転軸52と、垂直回転軸52の軸心上の上端に連結された中空の円盤形本体部53と、前記軸心を中心として本体部53の下面に設けられた複数(例えば、100本程度)の充填ノズル54とを備えた構成とされる。なお、本体部53の上面には、後述するロータリージョイント10のパイプ状ロータリーシャフト12aと接続される接続口53aが形成されている。
容器搬送装置S2は、例えば、モータ61にて回転する駆動ローラ62と、図外の従動ローラと、駆動ローラ62と従動ローラとに張架されたエンドレスベルト63とを備えるベルトコンベアーとされる。
液体供給装置S4は、例えば、被供給液としての清涼飲料を貯蔵するタンク71と、タンク71とロータリージョイント10とを接続する供給パイプ72と、供給パイプ72の途中部に設けられたポンプ73とを備えた構成とされる。
また、図示しないが、液体充填システムSは、容器搬送装置S2にて搬送された容器としての空のペットボトルPを持ち上げてその口に充填ノズル55を差し込む容器保持装置を具備している。なお、ペットボトルP内に所定量の清涼飲料が充填されると、容器保持装置によってペットボトルPが下降して充填ノズル55から外れて充填が終了し、その後、ペットボトルPは図示しない別の容器搬送装置にてキャップ取付装置へ搬送され、ペットボトルPの口にキャップが取り付けられる。
<メカニカルシール監視装置>
図2は実施形態1のメカニカルシール監視装置を示す一部断面正面図である。
メカニカルシール監視装置S3は、前記ロータリージョイント10と、ロータリージョイント10の後述する摺動異常検知機構からの検知信号を受信する制御部20とを備え、前記検知信号を受信した制御部20によってロータリージョイント10の後述するロータリーシャフトの回転を停止させるように制御するよう構成されている。なお、実施形態1の場合、制御部20は警報ランプ20aおよびブザーを有している。
[ロータリージョイント]
図3は実施形態1のメカニカルシール監視装置におけるロータリージョイントの一部断面正面図であり、図4は図3のロータリージョイントにおけるメカニカルシールの要部拡大正断面図であり、図5は図4のメカニカルシールと近接センサとの位置を示す説明図である。また、図6(A)は図5のI−I線矢視断面図、(B)はメカニカルシールの対向シール面の反対側を示す説明図である。
ロータリージョイント10は、同一軸心上に配置された固定体11と回転体12とを一対のシールリング13、14を介して回転方向に摺動可能とするメカニカルシールMsと、一対のシールリング13、14を介する固定体11と回転体12との相対的な摺動状態の異常を検知して検知信号を出力する摺動異常検知機構15とを備える。
メカニカルシールMsを構成する一対のシールリング13、14のうち、一方は固定体11に固定され、他方は回転体12に固定される。
図5および図6(A)、(B)に示すように、回転体12に固定される回転側のシールリング14は、軸心方向の上端に対向シール面14aを有すると共に、その外周面に周方向の段部14bを有しており、この段部14bを境に外径の対向シール面14a側は細く、対向シール面14aとは反対の裏面側は太くなっている。
回転側のシールリング14において、太くなった段部14bに半円筒形の切欠き14cが軸心方向に複数形成されている。実施形態1の場合、段部14bに周方向等間隔で3個の切欠き14cが形成されている。なお、切欠き14cの数は、3個に限定されるものでは無く、1個、2個または4個以上でもよいが、切欠き14cに嵌め込まれる後述のリミッターピン15aが所定の剪断力で剪断されるようにリミッターピン15aの材質、太さ、数等が考慮されるため、切欠き14cの数もリミッターピン15aの数と同じとされる。
固定体12に固定される固定側のシールリング13は、回転側のシールリング14と同じ構成である。
これらのシールリング13、14は、ロータリージョイントのメカニカルシールMsで一般的に使用されているセラミックスからなり、それらの対向シール面13a、14aは所定の表面粗さ以下となるまで平滑化されている。
回転体12は、腐食し難い金属(例えば、ステンレス鋼)からなり、パイプ状のロータリーシャフト12aと、ロータリーシャフト12aの上端にボルトにて連結されて回転側のシールリング14を保持するホルダー12bと、ロータリーシャフト12aの下端外周面に一体回転可能に設けられたフランジ12cとを備える。このフランジ12cは、液体充填装置S1の本体部53の上面ボルトにて連結され、これによりロータリーシャフト12aの下端開口部が本体部53の接続口53aに液密に接続されている。
また、ロータリーシャフト12aの上端開口縁には、扁平リング状のパッキン12dを介して回転側のシールリング14の裏面側を嵌め込む切欠き12a1が形成されると共に、切欠き12a1にはパッキン12dの凸条部12d1を嵌め入れるための浅い凹周溝12a2が形成されている。さらに、ロータリーシャフト12aの上端面には複数(この場合、12個)のネジ孔が周方向等間隔で形成されている。
回転側のホルダー12bは、図5、図6(A)および(B)に示すように、回転側のシールリング14の太い外周面をほぼ隙間無く嵌め入れる大きさの円形穴を有するリング部12b1と、リング部12b1の上端に設けられた内フランジ部12b2とを有している。
また、リング部12b1の上面には2個のボルト挿通孔を有する凹部12b11が複数箇所(この場合、6箇所)に周方向等間隔で形成されると共に、リング部12b1の内周面には回転側のシールリング14の切欠き14cに対応する複数(この場合、3個)の半円筒形の切欠き12b12が形成されている。さらに、リング部12b1における1つの切欠き12b12に対応する位置には半径方向に貫通するワイヤー挿通孔12b121が形成されている(図5参照)。なお、ワイヤー挿通孔12b121は、隣接する2個のボルト挿通孔の中間位置に形成される。
固定体11は、腐食し難い金属(例えば、ステンレス鋼)からなり、前記液体供給装置S4の供給パイプ72と接続する接続口11a1を有する円筒形のハウジング11aと、ハウジング11aに固定側のシールリング13を固定するリング形のホルダー11bと、このホルダー11bを介して固定側のシールリング13の対向シール面13aを回転側のシールリング14の対向シール面14aへ押し付ける複数のコイルスプリング11cとを備える。なお、実施形態1の場合、コイルスプリング11cは、周方向等間隔で6〜12箇所設けられている。
ハウジング11aは、接続口11a11およびフランジ部11a12を形成する上部接続部11a1と、フランジ部11a12とボルトにて連結される上端を有する上部筒部11a2と、上部筒部11a2とボルトにて連結される上端を有する下部筒部11a3とを有してなる。
また、固定体11は、ハウジング11aの上部接続部11a1のフランジ部11a12と固定側のシールリング13との間に設けられた軸心方向に弾性変形可能な円筒状の蛇腹部材11dと、蛇腹部材(ベローズ)11dと固定側のシールリング13との間に設けられた前記パッキン12dと同様のパッキン11eとを備える。そのため、蛇腹部材11dの下端面には、パッキン11eの凸条部11e1を嵌め入れるための浅い凹周溝11d1が形成されている。
図3と図4に示すように、固定側のホルダー11bは、リング状の第1部材11b1および円弧状の複数の第2部材11b2とを有してなる。実施形態1の場合、第2部材はリングを等しく2分割した円弧状に形成されている。
第1部材11b1は、固定側のシールリング13の太い外周面をほぼ隙間無く嵌め入れる大きさの円形穴を有するリング部11b11と、リング部11b11の下端に設けられた内フランジ部11b12とを有している。また、リング部11b11の上面には、回転側のホルダー12bと同様に、2個のボルト挿通孔を有する凹部が複数箇所(この場合、6箇所)に周方向等間隔で形成されると共に、リング部11b11の内周面には固定側のシールリング13の切欠きに対応する複数(この場合、3個)の半円筒形の切欠きが形成されている。
また、リング部11b11において、その上端の開口縁に第2部材11b2を嵌め入れる切欠きが形成され、その切欠きには第1部材11b1と第2部材11b2とをボルトにて連結するためのネジ孔が形成され、そのネジ孔よりも外周側には前記コイルスプリング11cを支持するシャフト11c1を挿通させる挿通孔が形成されている。さらに、リング部11b11における1つの切欠きに対応する位置には、回転側のホルダー11bと同様に、半径方向に貫通するワイヤー挿通孔が形成されている(図5参照)。
《摺動異常検知機構》
図4、図5、図6(A)および(B)に示すように、摺動異常検知機構15は、回転側のホルダー12bの前記ワイヤー挿通孔12b121に対応する位置に設けられる機械的構成と、固定側のホルダー11bの前記ワイヤー挿通孔に対応する位置に設けられる機械的構成と、固定体11のハウジング11aに設けられた電磁気的構成としての板バネ検知部15dとを備える。
具体的に説明すると、回転体12に設けられる摺動異常検知機構15の機械的構成は、樹脂製の前記リミッターピン15aと、リミッターピン15aに埋め込まれた一端を有するステンレス鋼製のワイヤー15bと、ホルダー12bの外周面にネジにて取り付けられかつワイヤー15bの他端と連結されたステンレス鋼製の板バネ15cとを備える。
リミッターピン15aは、例えば、フッ素系樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)系樹脂等の樹脂からなり、回転側のシールリング14をホルダー12bに嵌め入れて形成される円筒状の切欠き14c、12b12による小孔にほぼ隙間無く挿入できるサイズで形成されている。
実施形態1では、リミッターピン15aは、シールリング14とホルダー12bの切欠き14c、12b12によって形成される3個の小孔にそれぞれ挿入されるが、3個のリミッターピン15aのうち、ワイヤー挿通孔12b121に対応する位置のリミッターピン15aにのみワイヤー15bおよび板バネ15cが取り付けられた場合を例示している。この場合、ワイヤー挿通孔12b121に対応する位置のリミッターピン15aには、前記ワイヤー15bを通す貫通孔が半径方向に形成されている。なお、ホルダー12bにおける2個または3個の切欠き12b12にワイヤー挿通孔12b121を形成して2箇所または3箇所に機械的構成を設けてもよい。
ワイヤー15bの一端は、リミッターピン15aを貫通して団子状の抜け止めが形成されている。なお、実施形態1では、ワイヤー15bがさらに抜け難くなるように、リミッターピン15aとワイヤー15bの抜け止めとの間には金属箔15a1がリミッターピン15aに貼り付けた状態で設けられている。
また、ワイヤー15bの他端にも団子状の抜け止めが形成されており、板バネ15cの先端15c1に形成した切り込みにワイヤー15bを通し、ワイヤー15bの抜け止めを板バネ15cの外面に引っ掛けている。これにより、板バネ15cは回転軸心側に引っ張られた状態で保持される。なお、実施形態1の場合、板バネ15cがこの状態で長期間保持されてもバネ性能が低下しないよう、板バネ15cの長手方向中間部に半円弧状の曲げ部15c2を形成している。
回転体12に設けられる摺動異常検知機構15の機械的構成を組み付ける際は、板バネ15cをホルダー12bに取り付け、一端に抜け止めを有するワイヤー15bの他端を金属箔15a1およびリミッターピン15aに貫通させる。そして、この状態のワイヤー15bの他端をホルダー12bのワイヤー挿通孔12b121に通して外方へ突出させて板バネ15cに引っ掛けると共に、リミッターピン15aを切欠き12b12に嵌め入れる。このとき、他の2個のリミッターピン15aも他の2個の切欠き12b12に嵌め入れる。
その後、切欠き14cを切欠き12b12に位置に合わせるようにしてシールリング14をホルダー12bに、例えば、ゴム製のリング状クッション材を介して嵌め入れ、クッション材を介してシールリング14の段部14bをホルダー12bの内フランジ部12b2に押し当てる。そして、この状態のシールリング14をロータリーシャフト12aの上端の凹部12a1にパッキン12dを介して載置し、ホルダー12bをロータリーシャフト12aの上端面にボルトにて固定する。
一方、固定体11に設けられる摺動異常検知機構15の機械的構成も、回転体12に設けられる摺動異常検知機構15の機械的構成と同様である。
また、固定体11に設けられる摺動異常検知機構15の機械的構成を組み付ける手順も、固定体11に設けられる摺動異常検知機構15の機械的構成を組み付ける手順と同様である。この際、ホルダー11bの第2部材11b2は第1部材11b1から取り外されている。
固定側のシールリング13およびホルダー11bの第1部剤11b1に摺動異常検知機構15の機械的構成を組み付けた後、ホルダー11bの複数個(例えば、2個)の第2部材11b2を蛇腹部材11dの下端のくびれ部11d2に嵌め込む。また、複数本(例えば、4本)のシャフト11c1の上端に設けられた雄ネジ部を、ハウジング11aの上部接続部11a1に設けられたネジ孔に螺着させると共に、各シャフト11c1にコイルスプリング11cを嵌め込む(図3参照)。
その後、ホルダー11bの第1部剤11b1の各挿通孔に各シャフト11c1を通し、各シャフト11c1の下端に設けられたネジ孔に抜け止め用のネジを螺合させる。そして、シールリング13の裏面にパッキン11eを乗せた状態で、ホルダー11bの第1部材11b1を第2部材11b2にボルトにて連結する。これにより、各コイルスプリング11cによってホルダー11b、蛇腹部材11dおよびパッキン11eを介して固定側のシールリング13の対向シール面13aが、回転側のシールリング14の対向シール面14aに所定の押圧力で均等に押し付けられる。
摺動異常検知機構15の板バネ検知部15dは、ステンレス鋼製の板バネ15cが接近することによって磁気誘導による磁性体近傍の磁場の変化を検知する近接センサが使用される。この近接センサは、真鍮といった非磁性金属に対しては検出距離が短くなり、鉄といった磁性金属に対しては検出距離が長くなる誘導型近接センサである。よって、ステンレス鋼製の板バネがオーステナイト系といった非磁性体であってもフェライト系といった磁性体であっても誘導型近接センサによって高精度に検知することができる。実施形態1の場合、バネ検知部15dとしての近接センサは、外周面に雄ネジ部を有する円柱状であり、その一端は樹脂製のカバーシートにて覆われた検知面15d1であり、他端から複数のリード線15d2が延出している。
バネ検知部15dは、固定体11のハウジング11aの外周部、具体的には、相互に重ね合わされた一対のシールリング13、14の対向シール面13a、14aの高さ位置に形成されたネジ孔に螺着されている。このとき、バネ検知部15dの検知面15d1は、ハウジング11aの内周面から突出しないように配置される。
図1および図2に示すように、ハウジング11aに取り付けられたバネ検知部15dは、各リード線15d2が前記制御部20の端子に電気的に接続される。また、バネ検知部15dにおけるハウジング11aから外部へ突出した部分は、筒状のケース部材15da、15dbによって液密に被覆されている。
図1での説明のように、液体充填装置S1によるペットボトルPへの清涼飲料の充填の際は、ロータリージョイント10内に清涼飲料が供給され、かつロータリーシャフト12aが回転する。このとき、固定体11と回転体12との間は一対のシールリング13、14を有するメカニカルシールMsにて外部へ漏れ出ないよう密封されている。
固定側のシールリング13に対して回転側のシールリング14は、毎分10〜15回転しているため、充填作業中は各シールリング13、14の対向シール面13a、14aは相対的に摺動し続けている。そのため、一対のシールリング13、14は徐々に消耗するため定期的に交換する必要がある。
また、ロータリージョイント10を分解清掃する、あるいは一対のシールリング13、14を交換した後、ロータリージョイント10を組み立てるが、固定体11と回転体12の軸心が僅かでもずれると各シールリング13、14の欠損に繋がる。
充填作業中に各シールリング13、14の少なくとも一方が欠損した場合、その欠損部分が対向シール面13a、14aの間に入り込んで対向シール面13a、14aを傷付けたり、さらに大きな欠損を誘引し、シール性能を著しく低下させる。それに加え、前記欠損部分が清涼飲料中に混入すれば、異物が混入した商品を大量に生産して市場に出荷してしまい、それらを後日回収しなければならない事態に繋がる。そこで、本発明のロータリージョイント10では、次のような対策がなされる。
つまり、対向シール面13a、14aの間に異物が進入した場合、対向シール面13a、14aの間に生じる摩擦抵抗力が正常な場合よりも著しく増加する。それによって、回転側のシールリング14に対して回転を妨げる力(固定させる力)、固定側のシールリング13に対して固定を妨げる力(回転させる力)、あるいはこれら両方の力が発生する。
一方、固定側および回転側の摺動異常検知機構15における各リミッターピン15aは、固体側のホルダー11bに対してシールリング13が回転しないように回り止めすると共に、回転側のホルダー12bに対してシールリング14が回転しないように回り止めしている。
しかしながら、例えば、回転側のシールリング14に対して回転を妨げる力が、回転側のホルダー12bに対してシールリング14が回転しないように回り止めする力を上回ると、回転側のシールリング14が各リミッターピン15aを半割状に剪断してホルダー12bに対して回転する。この状態は、固定側のシールリング13と回転側のシールリング14との相対的な摺動状態が異常であることを示している。これについて、図7および図8を参照しながら詳しく説明する。
図7はメカニカルシールの摺動異常時の状態を示す図5対応図である。また、図8(A)はメカニカルシールの摺動異常時の状態を示す図6(A)対応図、図8(B)は図6(B)対応図である。
図7、図8(A)および(B)に示すように、回転側のシールリング14が各リミッターピン15aを剪断してホルダー12bに対して回転する、すなわち、摺動異常状態が発生すると、摺動異常検知機構15のワイヤー15bも剪断される。
すると、ワイヤー15bによって押さえ付けられていた板バネ15cが解放され、板バネ15cの先端15c1が外周方向へ突出する。板バネ15cは回転するホルダー12bに取り付けられているため、板バネ15cの先端15c1が板バネ検知部15dの検知面15d1の近傍を回転方向に通過する。これにより、板バネ検知部15dによって板バネ15cが検知され、板バネ検知部15dから制御部20へ検知信号が送信される。
このとき、ステンレス鋼製の板バネ15cが非磁性体であっても、板バネ15cが解放されて板バネ検知部15dである近接センサとの距離が短くなることによって検知される。一方、解放される前の板バネ15cは近接センサとの距離が長いため検出されることはなく、ステンレス鋼製のホルダー12bも検知されないため、近接センサによる誤検知は生じない。また、少し内側へ湾曲した板バネ15cの先端15c1はハウジング11aの内周面を滑らかに摺動するため、板バネ15cの先端15c1がバネ検知部15dの検知面15d1に接触して損傷させることがなく、ハウジング11aの内周面と板バネ15cとの摩擦によって金属粉が発生することもない。
図1および図2に示すように、前記検知信号を受信した制御部20は、警報ランプ20aが点灯し、ブザーが鳴って作業者に摺動異常が発生したことを報知すると同時に、液体充填システムSの駆動系である液体充填装置S1のモータ51、容器搬送装置S2のモータ61、液体供給装置S4のポンプ73等を停止させるよう制御する。これによって、ロータリーシャフト12aの1回転以内に充填作業を停止することができ、異物が混入した商品を確実に工場内に留めることができる。
また、本発明のロータリージョイント10によれば、摺動異常検知機構15によって移動摺動が検知された直後に、ロータリージョイント10を分解し、シールリング13、14の状態や摺動異常の原因を早期に調べることができるため、摺動異常の防止対策を早期に実施することができる。
なお、分解したロータリージョイント10は、必要に応じてシールリング13、14を交換し、かつ摺動異常検知機構15の機械的構成を上述のように組み込んだ上で、再度組み立てられる。また、ロータリージョイント10は、必要に応じて、清涼飲料が供給される内部流路以外にも、蛇腹部材11dからロータリーシャフト12aに亘る構造壁とハウジング11aとの間の空間に洗浄液を通して洗浄される。摺動異常検知機構15は水分による誤検知をしないため、このような洗浄を必要とするロータリージョイント10に好適である。
実施形態1では、回転側のシールリング14の欠損を摺動異常検知機構15によって検知する場合を例示したが、板バネ検知部15dは回転側と固定側の両方の板バネ15cを検知できる位置に配置されているため、固定側と回転側のシールリング13、14のうちいずれか一方が欠損して摺動異常が発生した時点で検知信号を出力することができる。
(実施形態2)
図9は実施形態2のロータリージョイントにおけるメカニカルシールの要部拡大正断面図である。なお、図9において、図4中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
実施形態2のロータリージョイント110は、同一軸心上に配置された固定体11と回転体112とを1つのシールリング13を介して回転方向に摺動可能とするメカニカルシールを備え、さらに、シールリング13を介する固定体11と回転体112との相対的な摺動状態の異常を検知して検知信号を出力する摺動異常検知機構15を備えている。
詳しく説明すると、実施形態2の場合、前記メカニカルシールMsは、回転体112であるパイプ状のロータリーシャフト112aの端面(上端)と摺接可能なように1つのシールリング13が固定体11にホルダー11bを介して支持されてなる。つまり、実施形態2のメカニカルシールは、実施形態1における摺動異常検知機構15の回転側の機械的構成が省略されたものである。
この場合、ロータリーシャフト112aの上端は平滑な対向シール面112a1となっており、固定側のシールリング13の対向シール面13aと液密に摺動する。そのため、ステンレス鋼製のロータリーシャフト112aのシール対向面112a1は、固定側のシールリング13の対向シール面13aの表面粗さと同程度まで平滑化されている。
実施形態2のロータリージョイント110によれば、1個のシールリング13のみで簡素な構造のメカニカルシールを構成することができる。
(実施形態3)
実施形態2では固定側にのみシールリング13を設けたメカニカルシールを例示したが、ロータリーシャフトにのみシールリングを設けてもよい。つまり、実施形態3のメカニカルシールは、実施形態1における摺動異常検知機構15の固定側の機械的構成が省略されたものとなる。この場合、図4を参照しながら説明すると、固定側のホルダー11bの第1部材11b1における内フランジ部11b12および複数の切欠きが省略される。
また、蛇腹部材11dは、その下端の浅い凹周溝11d1が省略されて平滑化されると共に、回転側のシールリング14の対向シール面14aと接触できる位置まで下方に延びた形状に形成される。なお、ステンレス鋼製の蛇腹部材11dのシール対向面となる下端面は、回転側のシールリング14の対向シール面14aの表面粗さと同程度まで平滑化される。
(実施形態4)
実施形態1〜3では、固定体と回転体との相対的な摺動状態の異常をリミッターピンの剪断によって電磁気的に検知するように構成された摺動異常検知機構を例示したが、この摺動異常検知機構で用いられる近接センサの代わりに、板バネの距離の変化を超音波で測定する超音波センサを用いてもよい。この場合、洗浄が必要なロータリージョイントにも適用可能である。
(実施形態5)
ロータリージョイント内を洗浄する必要がない場合は、次のように摺動異常検知機構を構成してもよい。この場合、実施形態1〜3で使用する誘導型近接センサの代わりに、板バネの距離の変化を静電容量の変化として検知する静電容量型近接スイッチを用いることができる。
(実施形態6)
ロータリージョイント内を洗浄する必要がない場合は、機械的に検知する摺動異常検知機構を用いてもよい。この場合、実施形態1〜3で使用する近接センサの代わりに、解放された状態で回転する板バネと接触することによって板バネを検知するマイクロ・スイッチを用いることができる。
(実施形態7)
ロータリージョイント内を洗浄する必要がない場合は、光学的に検知する摺動異常検知機構を用いてもよい。この場合、実施形態1〜3で使用する近接センサの代わりに、光を物体に向けて照射し、その反射光を受光したときの受光量の変化を検知する光電センサを用いることができる。
この構成によれば、光電センサが、板バネが解放される前の状態の時に受ける反射光の受光量と、解放された状態で回転する板バネを反射した時に受ける反射光の受光量との変化を検知することができる。したがって、光電センサが受光する反射光の量は、光電センサに近接した解放後の板バネからの反射光の受光量の方が、板バネの解放前の反射光の受光量よりも多くなるため、板バネが解放された状態を摺動異常であると検知できる。
(実施形態8:参考例
実施形態7のように光電センサを用いる場合、摺動異常検知機構の機械的構成(リミッターピン、ワイヤーおよび板バネ)の代わりに、固定体および回転体における対向シール面の外周の同じ位置にマーカー(例えば、ミラーまたは黒い線)を設け、光電センサからマーカーに向かって光を照射し、マーカーを反射した反射光を光電センサにて受光するように構成する。この場合、固定体側のマーカーと回転体側のマーカーとが相対的に位置ずれすることによって、光電センサが受ける反射光の受光量の変化を検知することができ、それによって摺動異常が発生したと検知できる。
なお、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10、110 ロータリージョイント
11 固定体
11b、12b ホルダー
12 回転体
12a ロータリーシャフト
13、14、シールリング
13a、14a 112a 対向シール面
15 摺動異常検知機構
15a リミッターピン
15b ワイヤー
15c 板バネ
15d 板バネ検知部
20 制御部
Ms メカニカルシール
3 メカニカルシール監視装置

Claims (6)

  1. 同軸に配置された固定体と回転体と、前記固定体と回転体とを少なくとも1つのシールリングを介して軸を中心とする回転方向に摺動可能とするメカニカルシールと、シールリングを介する固定体と回転体との相対的な摺動状態の異常を検知して検知信号を出力する摺動異常検知機構とを備え
    前記摺動異常検知機構は、前記シールリングと前記ホルダーの間に装着されたリミッターピンと、前記リミッターピンに埋め込まれた一端を有するワイヤーと、前記ホルダーに取り付けられかつ前記ワイヤーの他端と連結された板バネと、板バネ検知部とを備え、前記リミッターピンと共に前記ワイヤーが剪断されることによって解放された前記板バネを前記板バネ検知部にて検知し、それによって前記固定体と前記回転体との相対的な摺動状態の異常を検知するように構成されたことを特徴とするロータリージョイント。
  2. 前記メカニカルシールは、前記回転体であるパイプ状のロータリーシャフトの端面と摺接可能なように1つの前記シールリングが前記固定体であるパイプにホルダーを介して支持されてなる請求項1に記載のロータリージョイント。
  3. 前記メカニカルシールは、前記固定体であるパイプにホルダーを介して支持された固定側のシールリングと、前記回転体であるパイプ状のロータリーシャフトにホルダーを介して支持された回転側のシールリングと有し、一対のシールリングが相対的に回転方向に摺動するように構成されている請求項1に記載のロータリージョイント。
  4. 前記リミッターピンが樹脂からなる請求項1〜3のいずれか1つに記載のロータリージョイント。
  5. 前記板バネ検知部が近接センサからなる請求項1〜4のいずれか1つに記載のロータリージョイント。
  6. 請求項1〜のいずれか1つに記載のロータリージョイントと、前記ロータリージョイントの前記摺動異常検知機構からの検知信号を受信する制御部とを備え、前記検知信号を受信した前記制御部によって前記ロータリージョイントの前記回転体の回転を停止させるように制御するメカニカルシール監視装置。
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